JP2617722B2 - 塩化ビニル系樹脂組成物 - Google Patents
塩化ビニル系樹脂組成物Info
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Description
【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本発明は塩化ビニル系樹脂組成物に関し、更に詳しく
は、耐衝撃性、耐熱変形性に優れ、しかも加工性及び熱
安定性が共に優れた塩化ビニル系樹脂組成物に関するも
のである。
は、耐衝撃性、耐熱変形性に優れ、しかも加工性及び熱
安定性が共に優れた塩化ビニル系樹脂組成物に関するも
のである。
「従来技術と問題点」 塩化ビニル系樹脂の耐衝撃性、耐熱変形性等の改良法
として、ゴムに芳香族ビニル化合物、アルキルアクリレ
ート、アルキルメタクリレート、シアン化ビニル化合物
等をグラフトした重合体をブレンドする方法が知られて
いる。該方法では耐衝撃性、耐熱変形性は改善されるも
のの、加工性、熱安定性等においては必ずしも満足すべ
きものとは言い難い。そのため、該樹脂の加工性をよく
する目的で、低重合度の塩化ビニル樹脂を用いる等の工
夫もなされているが、まだ加工性が充分なレベルに達し
ないため、成形時の加工温度を上げる方法が採られる
が、この方法では熱安定性を悪くするという弊害を伴
う。こうした問題に対処するために、更に、安定剤を増
量する手段や滑剤を増量させることも試みられるが、添
加剤のプレートアウト、耐熱変形性の低下、衝撃強度の
低下等を伴い、上記問題を根本的に解決する手段とはな
り得ていない。
として、ゴムに芳香族ビニル化合物、アルキルアクリレ
ート、アルキルメタクリレート、シアン化ビニル化合物
等をグラフトした重合体をブレンドする方法が知られて
いる。該方法では耐衝撃性、耐熱変形性は改善されるも
のの、加工性、熱安定性等においては必ずしも満足すべ
きものとは言い難い。そのため、該樹脂の加工性をよく
する目的で、低重合度の塩化ビニル樹脂を用いる等の工
夫もなされているが、まだ加工性が充分なレベルに達し
ないため、成形時の加工温度を上げる方法が採られる
が、この方法では熱安定性を悪くするという弊害を伴
う。こうした問題に対処するために、更に、安定剤を増
量する手段や滑剤を増量させることも試みられるが、添
加剤のプレートアウト、耐熱変形性の低下、衝撃強度の
低下等を伴い、上記問題を根本的に解決する手段とはな
り得ていない。
「問題点を解決するための手段」 本発明者等は上記実情に鑑み、耐熱変形性、耐衝撃性
に優れ、しかも加工性、熱安定性が共に優れた塩化ビニ
ル樹脂組成物を鋭意検討した結果、本発明に到達したも
のである。
に優れ、しかも加工性、熱安定性が共に優れた塩化ビニ
ル樹脂組成物を鋭意検討した結果、本発明に到達したも
のである。
即ち、本発明はポリブタジエン及び/又は、50重量%
以上のブタジエン及びこれと共重合し得る50重量%以下
のビニル系単量体との共重合体からなるゴム質重合体15
〜80重量部に、アルキル基の炭素数が1〜8のアルキル
アクリレート、アルキル基の炭素数が1〜8のアルキル
メタクリレート、シアン化ビニル単量体より選ばれた1
種又は2種以上の単量体及び芳香族ビニル化合物よりな
る単量体混合物85〜20重量部を共重合してなるグラフト
共重合体(A)と、塩化ビニル樹脂100重量部に、溶解
性パラメータが8.0(Cal/cc)1/2以下の、アルキル基の炭
素数が8以上のアルキルアクリレート単量体10〜50重量
%と、芳香族ビニル単量体30〜80重量%、アルキル基の
炭素数が1〜8のアルキルメタクリレート単量体5〜40
重量%、及びポリエチレングリコールジメタクリレート
及びポリエチレングリコールジアクリレートから選ばれ
る架橋性単量体0.01〜10.0重量%からなる単量体混合物
3〜20重量部とを含浸させた後共重合させてなる改質塩
化ビニル樹脂(B)とよりなる加工性及び熱安定性の優
れた塩化ビニル系樹脂組成物を内容とするものである。
以上のブタジエン及びこれと共重合し得る50重量%以下
のビニル系単量体との共重合体からなるゴム質重合体15
〜80重量部に、アルキル基の炭素数が1〜8のアルキル
アクリレート、アルキル基の炭素数が1〜8のアルキル
メタクリレート、シアン化ビニル単量体より選ばれた1
種又は2種以上の単量体及び芳香族ビニル化合物よりな
る単量体混合物85〜20重量部を共重合してなるグラフト
共重合体(A)と、塩化ビニル樹脂100重量部に、溶解
性パラメータが8.0(Cal/cc)1/2以下の、アルキル基の炭
素数が8以上のアルキルアクリレート単量体10〜50重量
%と、芳香族ビニル単量体30〜80重量%、アルキル基の
炭素数が1〜8のアルキルメタクリレート単量体5〜40
重量%、及びポリエチレングリコールジメタクリレート
及びポリエチレングリコールジアクリレートから選ばれ
る架橋性単量体0.01〜10.0重量%からなる単量体混合物
3〜20重量部とを含浸させた後共重合させてなる改質塩
化ビニル樹脂(B)とよりなる加工性及び熱安定性の優
れた塩化ビニル系樹脂組成物を内容とするものである。
本発明において、ゴム質重合体としては、ポリブタジ
エンラテックス及び/又は、50重量%以上のブタジエン
及びこれと共重合し得る50重量%以下のビニル系単量体
の共重合体ラテックスが用いられる。ビニル系単量体と
しては、スチレン等の芳香族ビニル化合物;メチルアク
リレート、エチルアクリレート、ブチルアクリレート等
のアルキルアクリレート;メチルメタクリレート(以
下、MMAと略)、エチルメタクリレート、ブチルメタク
リレート等のアルキルメタクリレート;アクリロニトリ
ル等のシアン化ビニル化合物等が挙げられ、これらは1
種又は2種以上混合して用いられる。上記ゴム質重合体
15〜80重量部に、メチルアクリレート、エチルアクリレ
ート、2−エチルヘキシルアクリレート(以下、EHAと
略)、ブチルアクリレート等のアルキル基の炭素数が1
〜8のアルキルアクリレート;メチルメタクリレート、
エチルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレ
ート、ブチルメタクリレート等のアルキル基の炭素数が
1〜8のアルキルメタクリレート;アクリロニトリル等
のシアン化ビニル化合物より選ばれた1種又は2種以上
の単量体10〜70重量%、及びスチレン(以下、Stと
略)、α−メチルスチレン等の芳香族ビニル化合物30〜
90重量%よりなる単量体混合物85〜20重量部を共重合し
てグラフト共重合体(A)とする。ゴム質重合体が15重
量部未満では組成物の衝撃強度が低下し、80重量部を越
えると耐熱変形性が悪くなり、実用上問題となる。
エンラテックス及び/又は、50重量%以上のブタジエン
及びこれと共重合し得る50重量%以下のビニル系単量体
の共重合体ラテックスが用いられる。ビニル系単量体と
しては、スチレン等の芳香族ビニル化合物;メチルアク
リレート、エチルアクリレート、ブチルアクリレート等
のアルキルアクリレート;メチルメタクリレート(以
下、MMAと略)、エチルメタクリレート、ブチルメタク
リレート等のアルキルメタクリレート;アクリロニトリ
ル等のシアン化ビニル化合物等が挙げられ、これらは1
種又は2種以上混合して用いられる。上記ゴム質重合体
15〜80重量部に、メチルアクリレート、エチルアクリレ
ート、2−エチルヘキシルアクリレート(以下、EHAと
略)、ブチルアクリレート等のアルキル基の炭素数が1
〜8のアルキルアクリレート;メチルメタクリレート、
エチルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレ
ート、ブチルメタクリレート等のアルキル基の炭素数が
1〜8のアルキルメタクリレート;アクリロニトリル等
のシアン化ビニル化合物より選ばれた1種又は2種以上
の単量体10〜70重量%、及びスチレン(以下、Stと
略)、α−メチルスチレン等の芳香族ビニル化合物30〜
90重量%よりなる単量体混合物85〜20重量部を共重合し
てグラフト共重合体(A)とする。ゴム質重合体が15重
量部未満では組成物の衝撃強度が低下し、80重量部を越
えると耐熱変形性が悪くなり、実用上問題となる。
上記グラフト共重合体(A)は、ゴム質重合体20〜65
重量%、芳香族ビニル化合物5〜50重量%、アルキル基
の炭素数が1〜8のアルキルアクリレート1〜50重量
%、アルキル基の炭素数が1〜8のアルキルメタクリレ
ート10〜50重量%、シアン化ビニル化合物0〜40重量%
からなる組成(合計で100重量%)のものが好ましい。
グラフト共重合体(A)は公知の乳化重合によって製造
される。即ち、乳化剤を溶かした水媒体にゴム質重合体
のラテックスを分散、攪拌し、重合開始剤の存在下に前
記単量体混合物を添加して重合する。
重量%、芳香族ビニル化合物5〜50重量%、アルキル基
の炭素数が1〜8のアルキルアクリレート1〜50重量
%、アルキル基の炭素数が1〜8のアルキルメタクリレ
ート10〜50重量%、シアン化ビニル化合物0〜40重量%
からなる組成(合計で100重量%)のものが好ましい。
グラフト共重合体(A)は公知の乳化重合によって製造
される。即ち、乳化剤を溶かした水媒体にゴム質重合体
のラテックスを分散、攪拌し、重合開始剤の存在下に前
記単量体混合物を添加して重合する。
本発明の改質塩化ビニル樹脂(B)は、塩化ビニル樹
脂ステアリルアクリレート、EHA、デシルアクリレー
ト、ラウリルアクリレート等の溶解性パラメータが8.0
(Cal/cc)1/2以下の、アルキル基の炭素数が8以上のア
ルキルアクリレート10〜50重量%と、MMA、エチルメタ
クリレート、ブチルメタクリレート、2−エチルヘキシ
ルメタクリレート等のアルキル基の炭素数が1〜8のア
ルキルメタクリレート5〜40重量%、St、α−メチルス
チレン等の芳香族ビニル単量体30〜80重量%、ポリエチ
レングリコールジメタクリレート(以下、PEGDMと
略)、ポリエチレングリコールジアクリレート等の架橋
性単量体0.01〜10.0重量%からなる単量体混合物(合計
で100重量%)をあらかじめ含浸させた後共重合させた
樹脂である。尚、上記溶解性パラメータは、例えば“Po
lymer Hand Book"(Jhon Wiley & Sons発行)に記載さ
れている。
脂ステアリルアクリレート、EHA、デシルアクリレー
ト、ラウリルアクリレート等の溶解性パラメータが8.0
(Cal/cc)1/2以下の、アルキル基の炭素数が8以上のア
ルキルアクリレート10〜50重量%と、MMA、エチルメタ
クリレート、ブチルメタクリレート、2−エチルヘキシ
ルメタクリレート等のアルキル基の炭素数が1〜8のア
ルキルメタクリレート5〜40重量%、St、α−メチルス
チレン等の芳香族ビニル単量体30〜80重量%、ポリエチ
レングリコールジメタクリレート(以下、PEGDMと
略)、ポリエチレングリコールジアクリレート等の架橋
性単量体0.01〜10.0重量%からなる単量体混合物(合計
で100重量%)をあらかじめ含浸させた後共重合させた
樹脂である。尚、上記溶解性パラメータは、例えば“Po
lymer Hand Book"(Jhon Wiley & Sons発行)に記載さ
れている。
本発明において、改質塩化ビニル樹脂(B)に使用す
るアルキルアクリレートの溶解性パラメータが8.0(Cal/
cc)1/2を越えると、塩化ビニル樹脂に単量体混合物を十
分に含浸させにくくなり、塩化ビニル樹脂への共重合が
不十分となる。溶解性パラメータが8.0(Cal/cc)1/2以下
のアルキルアクリレートの使用量は、全単量体に対して
10〜50重量%が好ましい。10重量%末端では加工性が改
善されず、50重量%を越えると耐熱変形性が大きくな
る。特に20重量%以上で加工性が良く、40重量%以下で
耐熱変形性が小さい。
るアルキルアクリレートの溶解性パラメータが8.0(Cal/
cc)1/2を越えると、塩化ビニル樹脂に単量体混合物を十
分に含浸させにくくなり、塩化ビニル樹脂への共重合が
不十分となる。溶解性パラメータが8.0(Cal/cc)1/2以下
のアルキルアクリレートの使用量は、全単量体に対して
10〜50重量%が好ましい。10重量%末端では加工性が改
善されず、50重量%を越えると耐熱変形性が大きくな
る。特に20重量%以上で加工性が良く、40重量%以下で
耐熱変形性が小さい。
芳香族ビニル単量体は、加工性、耐熱変形性の点から
全単量体に対し30重量%以上が望ましく、耐衝撃性の点
から80重量%以下が望ましい。特に加工性の点から45重
量%以上が良く、耐衝撃性の点等から75重量%以下が良
い。
全単量体に対し30重量%以上が望ましく、耐衝撃性の点
から80重量%以下が望ましい。特に加工性の点から45重
量%以上が良く、耐衝撃性の点等から75重量%以下が良
い。
アルキルタクリレートの使用量は、全単量体に対して
5〜40重量%が望ましい。5重量%未満では耐衝撃性が
改善されず、40重量%を越えると加工性が悪くなる。特
に10重量%以上で耐衝撃性が良く、30重量%以下で加工
性が良い。
5〜40重量%が望ましい。5重量%未満では耐衝撃性が
改善されず、40重量%を越えると加工性が悪くなる。特
に10重量%以上で耐衝撃性が良く、30重量%以下で加工
性が良い。
架橋性単量体の使用量は、耐衝撃性、耐熱変形性の点
から0.01重量%以上が望ましく、加工性の点から10.0重
量%以下が望ましい。特に耐熱強度の点から0.1重量%
以上が良く、加工性の点から2.0重量%以下が良い。
から0.01重量%以上が望ましく、加工性の点から10.0重
量%以下が望ましい。特に耐熱強度の点から0.1重量%
以上が良く、加工性の点から2.0重量%以下が良い。
上記単量体混合物の全使用量は塩化ビニル樹脂100重
量部に対して、加工性、耐衝撃性の点から3重量部以上
が望ましく、耐熱変形性、経済性の点から20重量部以下
が望ましい。特に加工性の点からは5重量部以上が良
く、耐熱変形性の点からは15重量部以下が良い。
量部に対して、加工性、耐衝撃性の点から3重量部以上
が望ましく、耐熱変形性、経済性の点から20重量部以下
が望ましい。特に加工性の点からは5重量部以上が良
く、耐熱変形性の点からは15重量部以下が良い。
本発明の改質塩化ビニル樹脂(B)を得るためには、
前記単量体混合物を塩化ビニル樹脂にあらかじめ含浸せ
しめてから共重合させる事が必須となるが、乾燥した塩
化ビニル樹脂に単量体混合物と重合開始剤を15分以上、
工業的には30分〜2時間含浸せしめてから熱重合、放射
線重合等により共重合させる方法や、塩化ビニル樹脂の
水性懸濁液中で単量体混合物と重合開始剤を塩化ビニル
樹脂に含浸させてから、そのまま懸濁重合する方法等が
ある。
前記単量体混合物を塩化ビニル樹脂にあらかじめ含浸せ
しめてから共重合させる事が必須となるが、乾燥した塩
化ビニル樹脂に単量体混合物と重合開始剤を15分以上、
工業的には30分〜2時間含浸せしめてから熱重合、放射
線重合等により共重合させる方法や、塩化ビニル樹脂の
水性懸濁液中で単量体混合物と重合開始剤を塩化ビニル
樹脂に含浸させてから、そのまま懸濁重合する方法等が
ある。
本発明に用いられる重合開始剤としては過酸化物系開
始剤やアゾ系開始剤が挙げられる。
始剤やアゾ系開始剤が挙げられる。
上記単量体混合物を共重合させる際に、40〜70℃で3
〜15時間重合させた後、80〜110℃で1〜5時間熱処理
して残存単量体を重合させることが好ましく、従って、
低温活性の開始剤と高温活性の開始剤を組み合わせ、重
合中は分解温度の低い開始剤を用い、重合末期の熱処理
においては、それよりも分解温度の高い開始剤を用いる
のが望ましい。これによって、改質塩化ビニル樹脂
(B)の熱安定性を損なわずに、重合転化率を上げるこ
とができる。
〜15時間重合させた後、80〜110℃で1〜5時間熱処理
して残存単量体を重合させることが好ましく、従って、
低温活性の開始剤と高温活性の開始剤を組み合わせ、重
合中は分解温度の低い開始剤を用い、重合末期の熱処理
においては、それよりも分解温度の高い開始剤を用いる
のが望ましい。これによって、改質塩化ビニル樹脂
(B)の熱安定性を損なわずに、重合転化率を上げるこ
とができる。
本発明に用いる塩化ビニル樹脂の重合度は300〜1000
の範囲が好ましく、重合度300未満では耐衝撃強度が極
端に低下し、逆に重合度が1000を越えると、加工性が損
なわれる場合がある。本発明に用いる塩化ビニル樹脂に
は、塩化ビニル単独重合体の他、酢酸ビニルやエチレ
ン、その他のオレフィン等を共重合した塩化ビニル系樹
脂も含まれる。
の範囲が好ましく、重合度300未満では耐衝撃強度が極
端に低下し、逆に重合度が1000を越えると、加工性が損
なわれる場合がある。本発明に用いる塩化ビニル樹脂に
は、塩化ビニル単独重合体の他、酢酸ビニルやエチレ
ン、その他のオレフィン等を共重合した塩化ビニル系樹
脂も含まれる。
本発明において、グラフト共重合体(A)と改質塩化
ビニル樹脂(B)とは通常の方法で粉体としてから混合
するのがよいが、水分散体同志の混合であってもよい。
グラフト共重合体(A)と改質塩化ビニル樹脂(B)は
目的に応じて任意の割合で混合できる。又、目的とする
樹脂組成物は、実際には、各種安定剤、滑剤等が添加さ
れた形で実用に供されるが、これらの種類、組合わせ、
量については何ら制限はない。
ビニル樹脂(B)とは通常の方法で粉体としてから混合
するのがよいが、水分散体同志の混合であってもよい。
グラフト共重合体(A)と改質塩化ビニル樹脂(B)は
目的に応じて任意の割合で混合できる。又、目的とする
樹脂組成物は、実際には、各種安定剤、滑剤等が添加さ
れた形で実用に供されるが、これらの種類、組合わせ、
量については何ら制限はない。
「実施例」 以下、本発明を実施例及び比較例を挙げて更に詳細に
説明するが、本発明はこれらにより何ら制限を受けるも
のではない。
説明するが、本発明はこれらにより何ら制限を受けるも
のではない。
実施例1〜8 (イ)グラフト共重合体(A)の製造 第1表の仕込み割合に基づき60℃で6時間乳化重合を
行って、グラフト共重合体(A)(以下G−1と称す)
を得た。
行って、グラフト共重合体(A)(以下G−1と称す)
を得た。
(ロ)改質塩化ビニル樹脂(B)の製造 攪拌機つきの10lオートクレープ中で、公知の懸濁重
合法で得た重合度580の塩化ビニル樹脂2000gに、後述す
る単量体混合物200gに重合開始剤として、ジオクチルパ
ーオキシジカーボネート0.4g、1,1−ビス(ターシャリ
ーブチルパーオキシ)3,3,5−トリメチルシクロヘキサ
ン0.4gを添加したものを30分含浸させた後、イオン交換
水5000gを投入し、窒素置換後60℃で5時間重合させ、
更に90℃で3時間熱処理して残存単量体を重合させ、改
質塩化ビニル樹脂(B)を得た(以下,R−1と略す)。
合法で得た重合度580の塩化ビニル樹脂2000gに、後述す
る単量体混合物200gに重合開始剤として、ジオクチルパ
ーオキシジカーボネート0.4g、1,1−ビス(ターシャリ
ーブチルパーオキシ)3,3,5−トリメチルシクロヘキサ
ン0.4gを添加したものを30分含浸させた後、イオン交換
水5000gを投入し、窒素置換後60℃で5時間重合させ、
更に90℃で3時間熱処理して残存単量体を重合させ、改
質塩化ビニル樹脂(B)を得た(以下,R−1と略す)。
(ハ)塩化ビニル系樹脂組成物の製造 第2表の組成に基づいて、ブレンドしたパウダーを16
0℃、10分間ロール混練し、170℃で30分間プレスして試
験片を作製した。該試験片についての物性を第3表に示
す。
0℃、10分間ロール混練し、170℃で30分間プレスして試
験片を作製した。該試験片についての物性を第3表に示
す。
比較例1 実施例において、改質塩化ビニル樹樹脂(B)の代わ
りに、その原料として用いたものと同一の重合度580の
塩化ビニル樹脂を使用した他は同様にして試験片を得、
もるを物性を測定した。結果を第3表に示す。
りに、その原料として用いたものと同一の重合度580の
塩化ビニル樹脂を使用した他は同様にして試験片を得、
もるを物性を測定した。結果を第3表に示す。
注(1)アイゾット衝撃値 ASTM D 256−54T (2)耐熱変形性 2mm×10mm×150mmのプレス板の一端
をプレス板が水平になるように72℃の空気浴中に固定
し、3時間後の固定されていない一端の水平からのずれ
をmmで示した。
をプレス板が水平になるように72℃の空気浴中に固定
し、3時間後の固定されていない一端の水平からのずれ
をmmで示した。
(3)高化式B法フロー 150kg荷重、1mmφ×10mmノズ
ル、180℃ (4)熱的安定性 ギアー式オーヴン(190℃にて180
分)でのプレス板の着色度合を目視評価した。
ル、180℃ (4)熱的安定性 ギアー式オーヴン(190℃にて180
分)でのプレス板の着色度合を目視評価した。
“○:優れている △:やや劣っている” 「作用・効果」 叙上の通り、本発明によれば耐衝撃性、耐熱変形性、
加工性及び熱安定性か優れ且つこれらのバランスが極め
て良好な塩化ビニル系樹脂組成物を提供することができ
る。
加工性及び熱安定性か優れ且つこれらのバランスが極め
て良好な塩化ビニル系樹脂組成物を提供することができ
る。
Claims (5)
- 【請求項1】ポリブタジエン及び/又は、50重量%以上
のブタジエン及びこれと共重合し得る50重量%以下のビ
ニル系単量体との共重合体からなるゴム質重合体155〜8
0重量部に、アルキル基の炭素数が1〜8のアルキルア
クリレート、アルキル基の炭素数が1〜8のアルキルメ
タクリレート、シアン化ビニル単量体より選ばれた1種
又は2種以上の単量体及び芳香族ビニル化合物よりなる
単量体混合物85〜20重量部を共重合してなるグラフト共
重合体(A)と、塩化ビニル樹脂100重量部に、溶解性
パラメータが8.0(Cal/cc)1/2以下の、アルキル基の炭素
数が8以上のアルキルアクリレート単量体10〜50重量
%、芳香族ビニル単量体30〜80重量%、アルキル基の炭
素数が1〜8のアルキルメタクリレート単量体5〜40重
量%、及びポリエチレングリコールジメタクリレート及
びポリエチレングリコールジアクリレートから選ばれる
架橋性単量体0.01〜10.0重量%からなる単量体混合物3
〜20重量部とを含浸させた後共重合させてなる加工性の
優れた改質塩化ビニル樹脂(B)とよりなる塩化ビニル
系樹脂組成物。 - 【請求項2】改質塩化ビニル樹脂(B)に使用するアル
キルアクリレート単量体が2−エチルヘキシルアクリレ
ートである特許請求の範囲第1項記載の組成物。 - 【請求項3】改質塩化ビニル樹脂(B)に使用する芳香
族ビニル単量体がスチレン及び/又はα−メチルスチレ
ンである特許請求の範囲第1項記載の組成物。 - 【請求項4】改質塩化ビニル樹脂(B)に使用する塩化
ビニル樹脂の重合度が300〜1000の範囲である特許請求
の範囲第1項記載の組成物。 - 【請求項5】低温活性と高温活性の重合開始剤を組み合
わせて単量体混合物を共重合した改質塩化ビニル樹脂
(B)を用いる特許請求の範囲第1項記載の組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18960687A JP2617722B2 (ja) | 1987-07-29 | 1987-07-29 | 塩化ビニル系樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18960687A JP2617722B2 (ja) | 1987-07-29 | 1987-07-29 | 塩化ビニル系樹脂組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6433151A JPS6433151A (en) | 1989-02-03 |
JP2617722B2 true JP2617722B2 (ja) | 1997-06-04 |
Family
ID=16244123
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP18960687A Expired - Lifetime JP2617722B2 (ja) | 1987-07-29 | 1987-07-29 | 塩化ビニル系樹脂組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2617722B2 (ja) |
-
1987
- 1987-07-29 JP JP18960687A patent/JP2617722B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6433151A (en) | 1989-02-03 |
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