JP2596440Y2 - 電気ハンマの防振ハンドル - Google Patents

電気ハンマの防振ハンドル

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JP2596440Y2
JP2596440Y2 JP5069393U JP5069393U JP2596440Y2 JP 2596440 Y2 JP2596440 Y2 JP 2596440Y2 JP 5069393 U JP5069393 U JP 5069393U JP 5069393 U JP5069393 U JP 5069393U JP 2596440 Y2 JP2596440 Y2 JP 2596440Y2
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elastic
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睦生 原田
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Koki Holdings Co Ltd
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Hitachi Koki Co Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は工具本体の軸方向に強
い振動が発生する電気ハンマの防振ハンドルに関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来における電気ハンマの防振ハンドル
は、実開昭48−89069号公報に記載されているよ
うに、打撃機構部を有する工具本体の端部にトランザト
リ・ユニット方式の連結部を介して設けられている。こ
の連結部は、工具本体及びこの工具本体を操作するハン
ドルにそれぞれ配され且つ工具本体とハンドルとの間に
配される弾性体支持部材と、この弾性体支持部材内に配
されるゴム或いは可撓性のある合成樹脂から成る棒状の
弾性体から構成されている。工具本体またはハンドルに
配される一方の弾性体支持部材の内周には複数の傾斜面
により形成される段部が設けられており、また他方の弾
性体支持部材の外周には複数の傾斜面によ り形成される
段部が設けられており、更に一方または他方の該段部に
係合する弾性体が前記一方の弾性体支持部材と前記他方
の弾性体支持部材との間に形成される隙間に配されてい
る。つまり、工具本体にハンドルを取付ける場合、弾性
体は、一方または他方の弾性体支持部材にそれぞれ形成
した複数の同一傾斜面を結ぶ位置、即ち傾斜面間に設け
られた段部のうち、どちらか一方の段部にのみ係合して
いる。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】従来のトランザトリ・
ユニット方式を応用した電気ハンマの防振装置は、上述
したように弾性体がどちらか一方の弾性体支持部材に形
成された段部に係合するよう構成されているが、例えば
電気ハンマの使用中に工具が鉄筋等にひっかかってしま
いハンドルを左右にこじりながら工具本体を被削材から
引き抜こうとした場合などには、工具本体とハンドルと
の連結部に過大な引き抜き力がかかるため、上記構成の
防振装置では、工具本体からハンドルが外れてしまうと
いう問題があった。また、ハンドルの左右動によって工
具本体からハンドルが抜け出ないよう構成するために
は、上記左右動のガイドを行なう部品を弾性体支持部材
以外に設ける必要があり、この結果、防振機構を構成す
る部品点数が増えてしまいコスト高になってしまうと共
に、組立効率の向上が図れないという問題があった。
【0004】このような問題を解消するため、一方及び
他方における弾性体支持部材に形成した段部が互いに対
向する位置で且つ工具の軸方向に直交する方向に弾性体
を配すことで、ハンドルをこじっても工具本体からハン
ドルが抜けにくくすることができる。しかし、上記防振
装置を比較的小型の電気ハンマに採用した場合には所定
の効果が得られるものの、重量の大きい比較的大型の電
気ハンマに採用した場合には、防振機構に大きな力がか
かるため、段部を有する弾性体支持部材と弾性体との係
合力だけではハンドルの抜け止めに対する確実性に問題
があった。
【0005】本考案の目的は、上記問題を解消し、弾性
体(ゴム)の硬度を下げて、バネ定数を小さくしても本
体操作荷重に影響を及ぼさず、弾性体のころがり圧縮変
形に よる非線形な変位特性を示すトランザトリ・ユニッ
トの特有をそのまま生かすことのできる操作性に優れた
防振装置を提供すると共に、工具本体からハンドルが離
脱してしまうことのない作業性に優れた防振装置を提供
することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的は、工具を有す
る工具本体と、工具本体を操作するために操作者が把持
するハンドルと、ハンドル及び工具本体間にそれぞれ配
される弾性体支持部材とを有し、ハンドル及び工具本体
の一方の弾性体支持部材の内周及び他方の弾性体支持部
材の外周には傾斜面により形成される段部がそれぞれ設
けられており、更に一方の弾性体支持部材の段部と他方
の弾性体支持部材の段部との間に形成される隙間に弾性
体を配する電気ハンマの防振ハンドルにおいて、一方の
弾性体支持部材には、工具の軸方向に伸びる支柱及び該
支柱の先端に形成される凸部を設け、更に他方の弾性体
支持部材には、支柱の外径より大きく且つ凸部の外径よ
り小さい内径を有する第1の穴と、第1の穴に連通し且
つ凸部の軸方向移動を許容するよう凸部を内蔵する第2
の穴とを設けることにより達成される。
【0007】
【作用】上記のように構成された電気ハンマの防振ハン
ドルは、弾性体が2つの弾性体支持部材の相互の傾斜面
ですべりもなくころがり圧縮を受けて非線形の変位特性
を示すよう作用し、更にこじりによるハンドルのガイド
を弾性体支持部材の相互の傾斜面及び弾性体で行うよう
作用すると共に、工具本体に対するハンドルの抜け止め
を弾性体支持部材に形成した第1及び第2の穴の連結部
で行うよう作用する。
【0008】
【実施例】本実施例における電気ハンマの防振ハンドル
2(以下ハンドルと称す)を図1及び図2を用いて説明
する。図1は工具本体1にハンドル2を取付けた状態を
示す一部縦断側面図、図2は図1のA−A線断面図であ
る。ハンドル2は、図示しない打撃機構部を有する工具
本体1の端部にトランザトリ・ユニット方式の連結 部3
を介して設けられている。この連結部3は、工具本体1
とこの工具本体1を操作するために操作者が把持するハ
ンドル2との間にそれぞれ配される弾性体支持部材5,
6と、この弾性体支持部材5,6内に配されるゴム或い
は可撓性のある合成樹脂から成る丸棒状の弾性体4から
構成されている。
【0009】工具本体1またはハンドル2に配される弾
性体支持部材5の内周には複数の多段同一角傾斜面(以
下傾斜面と称す)により形成される段部が設けられてお
り、また弾性体支持部材6の外周には複数の傾斜面によ
り形成される段部が設けられている。この段部は、弾性
体支持部材5,6に形成した複数の同一傾斜面を結ぶ位
置、即ち傾斜面間に形成されたいわゆる上記弾性体4と
の係合部に相当する。
【0010】工具本体1にハンドル2を取付ける場合に
おいて、工具本体1に一体的に配されている弾性体支持
部材6を、ハンドル2にボルト9で固定されており且つ
一端側に開口部を有して成るコ字形の弾性体支持部材6
内に挿入すると、弾性体支持部材5,6に形成した傾斜
面が互いに平行で且つ隙間を有する位置に対向して配さ
れると共に、上記弾性体支持部材5,6におけるそれぞ
れの段部が互いに対向し且つ被削材を穿孔する工具のほ
ぼ軸方向に弾性体4を挟持する位置に配されており、両
弾性体支持部材5,6の傾斜面からの段部の高さを弾性
体4のほぼ半分の高さまで形成している。このような構
成にすることで、それぞれの段部により弾性体4の外周
を確実に挟持しているため、ハンドル2を左右にこじっ
ても何ら問題なく工具本体1を操作することができる。
【0011】更に弾性体支持部材5には、上記傾斜面及
び段部以外に工具の軸方向に伸びる支柱11と、この支
柱11の先端に円柱状の凸部7が形成されており、また
弾性体支持部材6には、支柱11の外径より大きく且つ
凸部7の外径より小さい内径を有する第1の穴10と、
この第1の穴10と連通し且つ凸部7の軸方向移動を許
容するよう凸部7を内蔵する円筒状の第2の穴とが形成
されている。つまり、上記第2の穴8は、上記凸部7が
工具の軸方向に移動可能で且つ凸部7が回動可能である
ような空間、即ち第2の穴8における工具の軸方向の長
さが凸部7の外 径より大きい空間である。このため、工
具本体1にハンドル2を取付ける場合には、弾性体4の
圧縮工程及び弾性体支持部材5の左右動に影響すること
なく凸部7を回動・摺動可能に連通穴8に収容している
ため、ハンドル2に伝わる振動を弾性体4により効率的
に減衰させることができると共に、工具本体1からハン
ドル2が引け抜けてしまうことを防ぐことができる。
【0012】よって、工具本体1の振動は、剛性の低い
弾性体4の弾性体支持部材傾斜面間でのころがり圧縮に
よる非線形なバネ特性により、ハンドル2に対して良好
に絶縁されていると共に、弾性体4のバネ定数を小さく
しても非線形な変位特性を示すため、本体操作荷重にも
制限を受けることなくより大きな防振効果が得られるの
で、弾性体4のセット時圧縮により電気ハンマ本体の打
撃開始荷重から平均押付荷重内における防振効果が得ら
れるため、操作荷重の調整を行うことでハンドルの操作
性を向上させることができる。また、弾性体支持部材
5,6の相互の傾斜面及び弾性体4で、ハンドル2の左
右動のガイドを兼ねるよう構成しているため、ハンドル
2のこじりによるグラツキ等を防ぐことができる。更に
両弾性体支持部材5,6にそれぞれ設けた凸部7と第1
及び第2の穴とにより、工具本体1からハンドル2が引
き抜けてしまうことを防ぐことができるという効果を得
ることができる。
【0013】
【考案の効果】本考案によれば、一方の弾性体支持部材
には、工具の軸方向に伸びる支柱及び該支柱の先端に形
成される凸部を設け、更に他方の弾性体支持部材には、
支柱の外径より大きく且つ凸部の外径より小さい内径を
有する第1の穴と、第1の穴に連通し且つ凸部の軸方向
移動を許容するよう凸部を内蔵する第2の穴とを設ける
ことで、工具本体からハンドルが離脱してしまうことの
ない作業性に優れた防振装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本考案になる電気ハンマの工具本体に防振ハ
ンドル取付けた状態を示す一部縦断側面図である。
【図2】 本考案になる図1のA−A断面図である。
【符号の説明】
1は工具本体、2はハンドル、3は連結部、4は弾性
体、5及び6は弾性体支持部材、7は凸部、8は第2の
、9はボルト、10は第1の穴、11は支柱である。

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 工具を有する工具本体と、該工具本体を
    操作するために操作者が把持するハンドルと、該ハンド
    ル及び前記工具本体間にそれぞれ配される弾性体支持部
    材とを有し、前記ハンドル及び前記工具本体の一方の該
    弾性体支持部材の内周及び他方の該弾性体支持部材の外
    周には傾斜面により形成される段部がそれぞれ設けられ
    ており、更に一方の該弾性体支持部材の段部と他方の該
    弾性体支持部材の段部との間に形成される隙間に弾性体
    を配する電気ハンマの防振ハンドルにおいて、前記一方
    の弾性体支持部材には、前記工具の軸方向に伸びる支柱
    及び該支柱の先端に形成される凸部を設け、更に前記他
    方の弾性体支持部材には、前記支柱の外径より大きく且
    つ該凸部の外径より小さい内径を有する第1の穴と、該
    第1の穴に連通し且つ前記凸部の軸方向移動を許容する
    よう前記凸部を内蔵する第2の穴とを設けることを特徴
    とする電気ハンマの防振ハンドル。
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