JP2596017Y2 - ボルト取付装置 - Google Patents

ボルト取付装置

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JP2596017Y2
JP2596017Y2 JP1993047414U JP4741493U JP2596017Y2 JP 2596017 Y2 JP2596017 Y2 JP 2596017Y2 JP 1993047414 U JP1993047414 U JP 1993047414U JP 4741493 U JP4741493 U JP 4741493U JP 2596017 Y2 JP2596017 Y2 JP 2596017Y2
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勤 渡邉
寛 中西
実 白潟
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Nippon Telegraph and Telephone Corp
Sumitomo Electric Industries Ltd
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Nippon Telegraph and Telephone Corp
Sumitomo Electric Industries Ltd
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  • Conveying And Assembling Of Building Elements In Situ (AREA)
  • Suspension Of Electric Lines Or Cables (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、電柱等の柱部材に真棒
ボルト等のボルトを取り付けるための装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】図8に示すように、電柱1には、その上
部部分に貫通孔2が設けられているものがある。この貫
通孔2には、高架線吊架具等の金物3を電柱1に取り付
けるために、真棒ボルト4と一般に称される長尺のボル
トが挿入され、ナット5により抜止めが施されるように
なっている。
【0003】電柱1の貫通孔2に真棒ボルト4を取り付
ける場合、従来は、作業員が高所作業車等を用いて当該
貫通孔2の位置まで上り、手作業で真棒ボルト4の挿
入、ナット5の締付け等を行っていた。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たような従来の作業方法では、たとえ高所作業車を用い
たとしても、作業員自身が高所に上る必要があるので、
十分に注意を払って作業を行わなければならず、作業効
率が悪くなる傾向があった。
【0005】そのため、真棒ボルト4を電柱1の貫通孔
2に遠隔操作により取り付けるためのボルト取付装置が
提案されている。
【0006】かかるボルト取付装置としては種々の型式
が考えられているが、その代表的なものは、電柱1の貫
通孔2に対して真棒ボルト4を同軸に配置した後、当該
真棒ボルト4を前進させて貫通孔2に挿入する構成を採
ることとしている。
【0007】しかしながら、図9に示すように、電柱1
は一般に中空構造のコンクリートポールが用いられてい
るので、貫通孔2の軸線と真棒ボルト4の軸線がずれて
いると、上記構成のボルト取付装置では、真棒ボルト4
を入口側の貫通孔2aに挿入することはできても、その
先端が電柱1の内面に当接し、出口側の貫通孔2bから
外部に出ないことがある。
【0008】このような場合に無理に真棒ボルト4を押
し込むと、ボルト取付装置や電柱1、真棒ボルト4を破
損する恐れがあり、また、入口側貫通孔2aの縁部で真
棒ボルト4が咬止され、真棒ボルト4を電柱1から引き
抜くことができなくなる事態が生じ得る。真棒ボルト4
の取付位置は高所であるのが一般的であり、地上付近で
装置を操作する作業員の目で真棒ボルト4の状態を見極
めることは困難であるので、かかる不具合は発生しやす
いものと考えられる。
【0009】そこで、本考案の目的は、真棒ボルトが適
正に電柱の貫通孔に挿入できなかった場合に、真棒ボル
トを迅速に初期位置に戻すことのできるボルト取付装置
を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、電柱等の中空柱部材の上部に設けられた
互いに正対する1対の貫通孔にボルトを挿入してナット
により取り付ける遠隔操作型のボルト取付装置におい
て、垂直方向及び水平方向に移動可能であり且つ水平状
態が維持可能であるベースと、電柱等の中空柱部材を挟
みベースを位置決めするグリッパと、ボルトを保持する
と共に、保持したボルトを前記1対の貫通孔に挿入する
ために前記ベース上で移動可能となっているボルト保持
手段と、ナットを回転可能に保持すると共に、保持した
ナットを、前記ボルト保持手段により保持されたボルト
に対向する位置に配置するようになっているナット保持
手段と、前記ボルトが適正に前記1対の貫通孔のいずれ
かに挿入されていないことを検出する検出手段と、前記
検出手段により、前記ボルトが適正に前記1対の貫通孔
のいずれかに挿入されていないことが検出された場合
に、前記ボルト移動手段を前記貫通孔から離れる方向に
引き戻してボルトを中空柱部材から引き抜く引戻し手段
とを備えることを特徴としている。
【0011】前記引戻し手段としては、ばね手段による
ものが好適である。
【0012】また、前記検出手段としては、ボルトの移
動距離或いはボルトに加わる圧力に基づいて検出を行う
もの等が考えられる。
【0013】
【作用】上述した本考案のボルト取付装置においては、
ボルトを柱部材の貫通孔に挿入しようとした場合に、ボ
ルトと貫通孔との軸線がずれている等の原因でボルトを
貫通孔に適正に挿入できなかったときには、引戻し手段
により、ボルトは元の位置に迅速に引き戻される。
【0014】ボルトが貫通孔に適正に挿入されない場
合、ボルトの移動距離が所定値以下となるので、ボルト
の移動距離に基づく検出手段によりこの異常状態を検出
することができる。
【0015】また、ボルトに加わる圧力を測定すること
で、ボルトが貫通孔に完全に挿入されなかった場合の圧
力上昇を検出することができる。
【0016】
【実施例】以下、図面と共に本考案の好適な実施例につ
いて詳細に説明する。尚、図中、同一又は相当部分には
同一符号を用いることとする。
【0017】図1は本考案が適用され得るボルト取付装
置10の一実施例を概略的に示す全体図であり、図2は
その平面図である。
【0018】まず最初に、図示のボルト取付装置の一般
的な構成について説明する。このボルト取付装置10
は、電柱1の上部部分に設けられた貫通孔2に真棒ボル
ト4を高架線吊架具等の金物(図示しない)と共に取り
付けるためのものであり、高所作業車11の伸縮式ブー
ム12の先端に設けられたベース13を構成要素の一つ
として備えている。このベース13は、図示しないが、
水平維持装置によりブーム12の傾きに拘わらず常にほ
ぼ水平に維持されるようになっている。
【0019】ベース13は上下2枚のベースプレート1
4,15から成り、下部ベースプレート14には、電柱
1を把持してベース13を固定するためのグリッパ16
が設けられている。また、上部ベースプレート15は、
下部ベースプレート14に対して、水平方向及び垂直方
向について位置調整可能に取り付けられている。上部ベ
ースプレート15のこの位置調整及びグリッパ16の開
閉、並びにブーム12の傾動、旋回及び伸縮は、高所作
業車11の運転室17内から操作することができるよう
になっている。
【0020】図2は本考案のボルト取付装置10の平面
図である。この図に示すように、ベース13の上部ベー
スプレート15には、電柱1の貫通孔2に挿入する真棒
ボルト4を保持するための真棒ボルト保持装置18と、
当該真棒ボルト4に螺合されるナット5を保持するため
のナット保持装置19とが設けられている。
【0021】真棒ボルト保持装置18は、上部ベースプ
レート15の上面の一側に設けられたレール20と、こ
のレール20に沿って移動可能に取り付けられた支持台
21と、支持台21上に着脱可能に支持される真棒ボル
ト保持カセット(ボルト保持手段)22とから主に構成
されている。
【0022】真棒ボルト保持カセット22は、図3及び
図4に明示するように、左右1対の側部プレート23,
24と、これらの側部プレート23,24の上部間及び
下部間にそれぞれ横架された上部プレート25及び下部
プレート26とを有している。側部プレート23,24
間にはヘッド保持バー27が取り付けられており、その
前面(この明細書においては図3で左方向を前方とす
る)の中央部には、真棒ボルト4のヘッド部4aを受け
入れて回転不可能に保持する六角穴付きのヘッドソケッ
ト28が設けられている。
【0023】また、このヘッド保持バー27の上面には
中間プレート29が固定されており、上部プレート25
と平行に延びている。この中間プレート29と上部プレ
ート25との間にはシャフト押さえ30が取り付けられ
ている。シャフト押さえ30は、中間プレート29及び
上部プレート25の間で揺動可能に支持された左右1対
の揺動アーム31a,31bと、各揺動アーム31a,
31bの前面に固着されほぼ垂直下方に延びる左右1対
のフィンガプレート32a,32bとから構成されてい
る。これらのフィンガプレート32a,32bの下部の
対向縁部には切欠き34a,34bが形成されており、
この切欠き34a,34b間にて真棒ボルト4のシャフ
ト部4bが挟持されるようになっている。
【0024】尚、この切欠き34a,34bで真棒ボル
ト4のシャフト部4bを挟持すると共に、真棒ボルト4
のヘッド部4aをヘッドソケット28の六角穴33に嵌
合した状態では、真棒ボルト4の軸線は上部ベースプレ
ート15に設けたレール20と平行となる。また、この
実施例では、ヘッドソケット28とフィンガプレート3
2a,32bとの間に、真棒ボルト4により支持された
高架線吊架具等の金物3、ばねワッシャ6及び平ワッシ
ャ7が配置されるようになっている。
【0025】図3に示すように、各揺動アーム31a,
31bの前部は上方に屈曲されているが、その上面に
は、上部プレート25よりも上方に突出する突起35
a,35bが形成されている。また、上部プレート25
の上面には、揺動アーム31a,31bを揺動させるた
めのエキスパンションプレート36が、突起35a,3
5b間を通って前後に移動可能に取り付けられている。
このエキスパンションプレート36は、無負荷時におい
ては、その前端部が真棒ボルト保持カセット22の最も
前方に配置されている。また、図3のA−A線に沿って
見た部分平面図である図5に示すように、エキスパンシ
ョンプレート36の幅は前方にいくにつれて徐々に大き
くなっており、前端部の幅は初期位置(図5の実線の位
置)における突起35a,35b間の幅よりも大きい。
従って、エキスパンションプレート36を後方に押し込
むと、突起35a,35bがエキスパンションプレート
36の縁部により左右に押され、フィンガプレート32
a,32b間の間隔が広がる。最もエキスパンションプ
レート36を押し込んだ状態では、フィンガプレート3
2a,32b間の間隔は真棒ボルト4のヘッド部4aの
径よりも大きくなる(図5の二点鎖線)。
【0026】ベース13の上部ベースプレート15には
2本のマニピュレータアーム37,38が設けられてい
るが、このマニピュレータアーム37,38により真棒
ボルト保持カセット22を把持し持ち上げることができ
るように、真棒ボルト保持カセット22の上部プレート
25には把持ブロック39が設けられている。
【0027】尚、マニピュレータアーム37,38は、
真棒ボルト保持カセット22を把持する以外にも、真棒
ボルト保持カセット22を支持台21に載置した状態で
レール20に沿って移動させる駆動装置としても用いら
れる。即ち、支持台21の背面をマニピュレータアーム
37,38のいずれか一方で押すことにより、真棒ボル
ト保持カセット22を真棒ボルト4と共に、図2に示す
第1位置から、電柱1に最も接近する第2位置まで移動
させることができる。
【0028】一方、ナット保持装置19は、図2に示す
ように、ベース13の上部ベースプレート15に往復動
可能に取り付けられた支持ブロック40と、この支持ブ
ロック40に回動可能に取り付けられた支持アーム41
と、支持アーム41の先端支持プレート42上に設けら
れた支持台43と、支持台43上に脱着可能に支持され
るナット保持カセット44と、ナット保持カセット44
により保持されたナット5を回すため先端支持プレート
上に設けられたナット回し用エアシリンダ45とから構
成されている。
【0029】支持ブロック40は、上部ベースプレート
15に支持された油圧ないしは空気圧シリンダ46によ
って、真棒ボルト保持装置18のレール20と同方向に
往復動される。これにより、真棒ボルト保持カセット2
2とナット保持カセット44との間の間隔を調整するこ
とができ、両者間に電柱1を配置することが可能とな
る。
【0030】また、支持アーム41は、支持ブロック4
0と共に移動するよう設けられた油圧ないしは空気圧シ
リンダ47によって回動される。図2の二点鎖線で示す
ように、支持アーム41をベース13から離れる方向に
回動させることで、真棒ボルト保持装置18の前方が広
く開放され、電柱1に対する本装置10のセッティング
が容易となる。支持アーム41を図2の実線の位置に配
置した場合には、ナット保持カセット19により保持さ
れたナット5と、真棒ボルト保持カセット18により保
持された真棒ボルト4とは互いに同軸となる。
【0031】支持台43は、支持アーム41の先端支持
プレート42上のベース13側の位置に設けられてい
る。図示しないが、支持台43は先端支持プレート42
に対して前後(図2の実線の状態でレール20と同じ方
向)に微動できるよう取り付けられており、通常時はそ
の移動ストロークの中心位置で保持されるよう、ばね手
段により支持されている。
【0032】この支持台43により支持されるナット保
持カセット44は、図6及び図7に示すように、矩形の
本体ブロック48を有し、この本体ブロック48内に
は、ナット5を受け入れて保持する六角穴付きのナット
ソケット49が設けられている。このナットソケット4
9は、本体ブロック48に対して回転可能ではあるが、
軸線方向には移動不可能に取り付けられている。また、
ナット5を収容する六角穴50とは反対側のナットソケ
ット49の端部には、ナット回し用エアシリンダ45の
工具端51を受け入れる溝52が切られている。従っ
て、エアシリンダ45の工具端51をナットソケット4
9の溝52に嵌め込み、この工具端51を回転させるこ
とにより、本体ブロック48内でナットソケット49を
回転させることができる。
【0033】この実施例では、ナットソケット49の六
角穴50にはナット5の他、ばねワッシャ8も収容され
る。また、本体ブロック48には、ナットソケット49
と同軸に略正方形の凹部53が形成されており、角ワッ
シャ9がこの凹部53に収納されるようになっている。
凹部53の底面には磁石54が埋設されているため、角
ワッシャ9がこの磁石54によって凹部53内に保持さ
れ、同時にナット5及びばねワッシャ8の脱落も防止さ
れる。
【0034】また、このナット保持カセット44も、マ
ニピュレータアーム37,38で持ち上げることができ
るよう、真棒ボルト保持カセット22と同様に、本体ブ
ロック48の上部に把持ブロック55が設けられてい
る。
【0035】以上説明したような構成において、マニピ
ュレータアーム37,38、エアシリンダ45及び空気
圧シリンダ46,47は、高所作業車11の運転室17
内から遠隔操作可能となっている。
【0036】このような構成のボルト取付装置10を用
いて、真棒ボルト4を電柱1に取り付ける場合、まず、
真棒ボルト4をセットした真棒ボルト保持カセット22
と、ナット5をセットしたナット保持カセット44を、
それぞれ、対応の支持台21,43に載置する。
【0037】この後、高所作業車11の運転室17内の
操作レバー58を操作して、ブーム12を動作させ、真
棒ボルト4が電柱1の貫通孔2と同軸となるような位置
にベース13を配置し、下部ベースプレート14のグリ
ッパ16で電柱1を挟んでベース13を固定する。
【0038】次に、シリンダ47を制御して支持アーム
41をストッパ59に接するまで回動させ、真棒ボルト
4とナット5とを同軸とする。この状態で、マニピュレ
ータアーム37,38の一方を制御して支持台21の背
面を押すと、支持台21がレール20に沿って第1位置
から電柱1に向かって移動し、真棒ボルト4は電柱1の
貫通孔2に挿入される。
【0039】次いで、シリンダ46を制御して支持ブロ
ック40をベース13側に引き寄せると、ナット保持カ
セット44が電柱1に接近し、ナット5のねじ穴の入口
部に真棒ボルト1の先端部が当接する。そして、ナット
回し用エアシリンダ45を作動させ、その工具端51を
ナットソケット49の端部の溝52に嵌合させてこれを
回転すると、ナット5は真棒ボルト4に螺合され、真棒
ボルト4及び金物3が電柱1に取り付けられる。
【0040】以上の操作は高所作業車11の運転室17
内の作業員が遠隔操作により行うのであるが、電柱1の
貫通孔2の位置や、貫通孔2に対する真棒ボルト4の位
置関係等を運転室17内から目視で判断することは比較
的困難であるので、ベース13の上部ベースプレート1
5上の適所にモニタカメラ56を設け、その映像を運転
室17内のモニタ57で見ることとしている。
【0041】しかしながら、モニタカメラ56は真棒ボ
ルト保持カセット22と干渉しないようレール20の側
方に配置され、斜めから貫通孔2を撮影するようになっ
ている。そのため、貫通孔2と真棒ボルト4との位置合
わせは困難であり、両者の軸線がずれる場合がある。か
かる場合、先に図9に沿って説明したように、真棒ボル
ト4が電柱1の内面に当接して、出口側の貫通孔2bか
ら真棒ボルト4の先端が出てこないことになる。
【0042】そこで、本考案においては、真棒ボルト保
持装置18の支持台21の背面と上部ベースプレート1
5との間に、支持台21を後方(電柱1とは反対方向)
に引っ張る引張りばね(引戻し手段)60を設置するこ
ととした。
【0043】このように引張りばね60を設けること
で、真棒ボルト4が適正に貫通孔2に挿入されていない
ことが分かった場合、マニピュレータアーム37,38
を支持台21から離すだけで、支持台21は引張りばね
60のばね力により第1位置に引き戻され、真棒ボルト
4も入口側の貫通孔2aから引き抜かれる。この後、上
部ベースプレート15の位置調整等を行って貫通孔2の
軸線と真棒ボルト4の軸線とを一致させ、作業をやり直
せば良い。
【0044】このような遠隔制御型の装置で用いられる
マニピュレータアーム37,38は、通常、フォースフ
ィードバック機構を用いているため、真棒ボルト4が電
柱1の内面に接して支持台21を押せなくなると、マニ
ピュレータアーム37,38の操作レバー58もそれ以
上傾動させることができなくなる。作業員はこの操作レ
バー58の状態から真棒ボルト4の挿入作業に異常が生
じたことを知ることができる。
【0045】しかし、異常の検出を更に確実にするため
に、この実施例では、支持台43の移動距離を測定する
距離センサ61を上部ベースプレート15に設けること
としている。真棒ボルト4が貫通孔2に正常に挿入され
る場合、支持台21が第1位置から第2位置まで移動す
るが、真棒ボルト4の先端が電柱1の内面に接するよう
な異常時には、支持台21は第2位置には到達しない。
従って、支持台21の移動距離が第1位置から第2位置
までの距離に満たないことが距離センサ61からの計測
値から検出された場合、異常と判断して、マニピュレー
タアーム37,38を支持台21から分離する。
【0046】尚、距離センサ61からの信号をマイクロ
コンピュータ等で処理し、異常発生時に運転室17内で
警報を発するようにするのが、より効果的である。
【0047】また、この異常検出手段としては、距離セ
ンサ61の他にも種々考えられる。例えば、真棒ボルト
保持カセット22におけるヘッドソケット28の六角穴
33の底面に圧力センサ62を設け、これを異常検出手
段としても良い。例えば、真棒ボルト4の先端が電柱1
の内面に接した場合、真棒ボルト4には軸線方向の圧縮
力が作用し、圧力センサ62にも真棒ボルト4からの押
圧力が作用する。従って、支持台21が第2位置に至る
前に、圧力センサ62が圧力上昇を検出したならば、真
棒ボルト4か適正に貫通孔2に挿入されていないと判断
することができるのである。
【0048】上記実施例では、真棒ボルト保持カセット
22を移動させる手段としてマニピュレータアーム3
7,38を用いているが、例えば、支持台21をラック
・ピニオン機構等を介してモータにより駆動させる構成
も考えられる。
【0049】この場合、引戻し手段として引張りばね6
0等のばね手段を設けず、モータを逆回転させること
で、支持台21を後退させるようにしても良い。また、
このようなモータを用いた場合、距離センサ61或いは
圧力センサ62からの信号に応じて、自動的に引き戻す
ようにすることも可能である。
【0050】尚、本考案が適用可能なボルト取付装置の
構成は上述のものに限られない。また、上記実施例では
電柱1に真棒ボルト4を取り付ける場合について説明し
たが、本考案によるボルト取付装置は他の柱部材に対し
ても適用可能なことは当業者ならば容易に理解されよ
う。
【0051】
【考案の効果】以上述べたように、本考案によるボルト
取付装置は、遠隔操作によりボルトを電柱等の柱部材に
取り付ける際の弊害を防止することができる。即ち、遠
隔操作の場合にはボルトを柱部材の貫通孔に適正に挿入
できない状態が生じ易いが、本考案によれば、かかる場
合に迅速にボルトを元の位置に戻し、作業をやり直すこ
とが可能となる。ボルトが一旦貫通孔内で引っ掛かって
しまうと、作業員が柱部材を上り、その引掛り状態を解
除する等の措置が必要となるので、ボルトを迅速かつ簡
単に初期位置に戻すことのできる本考案は、ボルト取付
作業の能率を大幅に向上させるものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案が適用されるボルト取付装置の一実施例
を概略的に示す全体図である。
【図2】図1のボルト取付装置の平面図である。
【図3】ボルト取付装置の構成要素である真棒ボルト保
持カセットの側面図である。
【図4】図3の真棒ボルト保持カセットの正面図であ
る。
【図5】図3のA−A線に沿って見た場合の真棒ボルト
保持カセットの部分図である。
【図6】ボルト取付装置の構成要素であるナット保持カ
セットの側面図である。
【図7】図6のナット保持カセットの正面図である。
【図8】電柱の貫通孔に取り付けられる真棒ボルト及び
金物を示す分解斜視図である。
【図9】真棒ボルトが貫通孔に適正に挿入されていない
状態を示す電柱の縦断面図である。
【符号の説明】
1…電柱、2…貫通孔、3…金物、4…真棒ボルト、5
…ナット、10…ボルト取付装置、11…高所作業車、
13…ベース、18…真棒ボルト保持装置、19…ナッ
ト保持装置、20…レール、21…支持台、22…真棒
ボルト保持カセット(ボルト保持手段)、37,38…
マニピュレータアーム(駆動手段)、40…支持ブロッ
ク、41…支持アーム、43…支持台、44…ナット保
持カセット、45…ナット回し用エアシリンダ、46,
47…シリンダ、56…モニタカメラ、60…引張りば
ね(引張り手段)、61…距離センサ(異常検出手
段)、62…圧力センサ(異常検出手段)。
フロントページの続き (72)考案者 白潟 実 東京都千代田区内幸町一丁目1番6号 日本電信電話株式会社内 (56)参考文献 特開 平1−281829(JP,A) 実開 平3−79231(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B23P 19/06 B25J 19/02 E04G 21/16 H02G 7/00

Claims (4)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電柱等の中空柱部材の上部に設けられた
    互いに正対する1対の貫通孔にボルトを挿入してナット
    により取り付ける遠隔操作型のボルト取付装置におい
    て、 垂直方向及び水平方向に移動可能であり、且つ、水平状
    態が維持可能であるベースと、 電柱等の中空柱部材を挟み前記ベースを位置決めするグ
    リッパと、 ボルトを保持すると共に、保持したボルトを前記1対の
    貫通孔に挿入するために前記ベース上で移動可能となっ
    ているボルト保持手段と、 ナットを回転可能に保持すると共に、保持したナット
    を、前記ボルト保持手段により保持されたボルトに対向
    する位置に配置するようになっているナット保持手段
    と、 前記ボルトが適正に前記1対の貫通孔のいずれかに挿入
    されていないことを検出する検出手段と、 前記検出手段により、前記ボルトが適正に前記1対の貫
    通孔のいずれかに挿入されていないことが検出された場
    合に、前記ボルト移動手段を前記貫通孔から離れる方向
    に引き戻して前記ボルトを中空柱部材から引き抜く引戻
    し手段とを備えることを特徴とするボルト取付装置。
  2. 【請求項2】 前記引戻し手段がばね手段から成ること
    を特徴とする請求項1に記載のボルト取付装置。
  3. 【請求項3】 前記検出手段が、ボルトの移動距離に基
    づいて検出を行うものであることを特徴とする請求項1
    又は2に記載のボルト取付装置。
  4. 【請求項4】 前記検出手段が、ボルトに加わる圧力に
    基づいて検出を行うものであることを特徴とする請求項
    1又は2に記載のボルト取付装置。
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