JP2595773Y2 - アルミニウムサッシにおける組子格子 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本考案は、アルミニウムサッシに
おける装飾用の組子格子に関する。

【０００２】

【従来の技術】アルミニウムサッシにおける窓や嵌め殺
し窓等の装飾に用いる組子格子は、後付けであって、必
要に応じて枠に取り付ける構造となっているものであ
る。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】このような構造による
と、希望に応じて組子格子が取り付けられるために、組
子格子が取り付けられない場合には枠にその取り付け用
の孔が見えてしまい意匠上具合の悪いものであった。ま
た、アルミニウムサッシの下枠と組子格子の下框とは密
着しているために、その個所にごみが溜まり、外観上好
ましくなく、掃除もしにくいという問題がある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】そこで本考案は、組子格
子の上框にアルミニウムサッシの上枠に係止する係止部
を形成すると共に縦框にアルミニウムサッシの枠に当接
する当接部を形成し、さらに、少なくとも上框および縦
框にそれらの長手方向を分割するように所定間隔に係止
金具を取り付け、この係止金具に設けたねじ孔にねじを
螺合して上框および縦框を枠に対して突っ張るように取
り付けたことを特徴とする。

【０００５】

【作用】以上の構成によると、上框の係止部をアルミニ
ウムサッシの上枠に引っ掛け、さらに、縦框および下框
の周囲の当接部をアルミニウムサッシの縦枠および下枠
の表面に当接させる。そこで、各係止金具に螺合したね
じの先端を上枠の下面および縦枠の側面に当接させて突
っ張らせることにより、組子格子をアルミニウムサッシ
の基部から浮かした状態で取り付けることができる。

【０００６】

【実施例】以下に本考案の一実施例を図面を用いて説明
する。図１は要部側断面図、図２は上枠への固着状態を
示す要部説明図、図３は縦枠への固着状態を示す要部説
明図、図４は下枠と下框の状態を示す平面図であり、図
において、１はアルミニウムサッシ、２はこのアルミニ
ウムサッシ１に取り付けられる組子格子である。

【０００７】この組子格子２の上框３の上端に係止部４
を形成し、下部に内側に向けて係止溝５が形成され、こ
の係止溝５に対向して係止部６が形成されている。ま
た、この組子格子２の縦框７にも内側に向けて係止溝５
が形成され、これに対向して係止部６が形成され、さら
に外周を形成する側部に当接部８が突出形成されてい
る。

【０００８】また、下框９も上記と同様の材料が使用さ
れるが、本実施例では下框９には係止溝５と係止部６は
形成されていなくてもよい。１０は中格子であり、上下
框３、９および両縦框７にそれぞれ連結されて組子格子
２が形成されている。１１は係止金具であり、図５に示
す如く、上記各係止溝５に係止する係止部１２と上記係
止部６に当接固定する固定部１３が支持部１４を介して
曲折形成されており、この支持部１４の中央にねじ孔１
５を設けると共に固定部１３の両側に係止孔１６が設け
てある。

【０００９】このようにした係止金具１１を組子格子２
の上框３および縦框７に、所定間隔に取り付ける。この
取り付けに際して、係止金具１１の係止部１１を係止溝
５に嵌め、係止部６に固定部１３を当接させて係止孔１
６を介して枠側からねじ１７で取り付け固定する。そこ
で、このようにした組子格子２をアルミニウムサッシ１
に取り付けるには、まず、上框３の上端に係止部４をア
ルミニウムサッシ１の上枠１８に形成した係止部１９に
引っ掛け、さらに、縦框７および下框９の周囲の当接部
８をアルミニウムサッシ１の縦枠２０の表面に当接させ
る。

【００１０】そこで、各係止金具１１のねじ孔１５にね
じ２２を螺合し、そのねじ２２の先端を上枠１８の下面
および縦枠２０の側面に当接させて突っ張らせることに
より、図６に示す如く、組子格子２はアルミニウムサッ
シ１に取り付けられることになる。なお、図４に示す如
く、縦枠２０の端部には突起２３が形成してあり、これ
によって振動や風の作用等によって組子格子２が揺れて
もねじ２２の先端が屋外側に外れないようにしてある。
また、このねじ２２の先端に合成樹脂やゴム等の当接部
材を付けておくと、ねじ２２を締め付けてもその先端に
よって上枠１８や縦枠２０を傷付けることがない。

【００１１】この取り付け状態によると、図４に示す如
く、アルミニウムサッシ１の下枠には固定個所を設け
ず、図１に示す如く、組子格子２はガラス２４および縦
枠２０と下枠２１の基部から浮いた状態で固定され、下
框９と下枠２１との間には隙間２５が形成されて雨やご
み等はこの隙間２５から流出することになる。

【００１２】

【考案の効果】以上詳細に説明した本考案によると、組
子格子の上框にアルミニウムサッシの上枠に係止する係
止部を形成すると共に縦框にアルミニウムサッシの枠に
当接する当接部を形成し、さらに、上框および縦框のそ
れぞれに係止金具を所定間隔に取り付け、この係止金具
を介してねじを上框および縦框の側面に螺合させて各枠
に突っ張るように取り付けることにより、組子格子はガ
ラスおよび縦枠と下枠の基部から浮いた状態で固定され
ることになり、ガラス面に付着したごみや格子に付着し
たごみは雨等によってガラス面に沿って流れ落ち、下框
と下枠との間の隙間から流出することになって組子格子
に溜まることがない効果を有する。

【００１３】さらに、下枠との間に十分な隙間があるた
めに組子格子とのガタツキによる異常音の発生を防ぐこ
とができる効果を有する。また、組子格子をアルミニウ
ムサッシに対して上枠からの吊り下げとねじの突っ張り
によって取り付けるようにしたことにより、着脱が容易
となると共に位置決めが容易となる効果を有する。

【００１４】さらに、出隅、入隅のコーナー格子として
も対応することができることになる効果を有する。ま
た、枠に取り付けるに際し、枠への後加工の必要がない
ために取り付け作業が容易であると共に組子格子を取り
付けない場合においても枠に取り付け用の孔や突起がな
いために外観上の問題が生じない効果を有する。

【図面の簡単な説明】

【図１】実施例を示す要部側断面図である。

【図２】上枠への固着状態を示す要部説明図である。

【図３】縦枠への固着状態を示す要部説明図である。

【図４】下枠と下框の状態を示す平面図要部断面図であ
る。

【図５】係止金具の説明図である。

【図６】枠への取り付け状態を示す説明図である。

【符号の説明】

１ アルミニウムサッシ ２ 組子格子 ３ 上框 ４ 係止部 ５ 係止溝 ６ 係止部 ７ 縦框 ８ 当接部 ９ 下框 １０ 中格子 １１ 係止金具 １２ 係止部 １３ 固定部 １４ 支持部 １５ ねじ孔 １８ 上枠 １９ 係止部 ２０ 縦枠 ２１ 下枠 ２３ 突起 ２５ 隙間

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 組子格子の上框にアルミニウムサッシの
   上枠に係止する係止部を形成すると共に縦框にアルミニ
   ウムサッシの枠に当接する当接部を形成し、さらに、少
   なくとも上框および縦框にそれらの長手方向を分割する
   ように所定間隔に係止金具を取り付け、この係止金具に
   設けたねじ孔にねじを螺合して上框および縦框を枠に対
   して突っ張るように取り付けたことを特徴とするアルミ
   ニウムサッシにおける組子格子。