JP2595565B2 - ヘッドレスト支持装置 - Google Patents

ヘッドレスト支持装置

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JP2595565B2
JP2595565B2 JP26452987A JP26452987A JP2595565B2 JP 2595565 B2 JP2595565 B2 JP 2595565B2 JP 26452987 A JP26452987 A JP 26452987A JP 26452987 A JP26452987 A JP 26452987A JP 2595565 B2 JP2595565 B2 JP 2595565B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [発明の目的] [産業上の利用分野] 本発明は独立したヘッドレストを座席本体に支持する
装置に関し、例えば自動車用シートのヘッドレスト支持
に利用される。
[従来の技術] この種の装置は、例えば実開昭61−129556号公報に開
示されている。
[発明が解決しようとする問題点] このような従来の装置においては、ヘッドレストを支
持するステーが2本存在するが、ヘッドレストの固定状
態であっても、一方のステーは固定されず常時上下移動
可能になっている。このため、特に上下方向の力に対し
ては機械的に弱く、たわみが生じ易く、また乗員に対し
剛性が低い感じを与えるという不都合がある。たわみの
発生をなくするためにはステーやそれを固定する機構の
剛性を高める必要があるが、そのようにすると装置全体
の重量が増大し好ましくない。
ヘッドレストのステーを固定する機構を、2つのステ
ーの各々に設けるようにすれば、ヘッドレストの機械的
強度が向上するので、装置重量の増大を抑えることがで
きる。しかし、その場合には、固定機構が複数必要にな
るので、機構を構成する部品点数が増大しコストが上昇
するし、ヘッドレストの姿勢調整のためにステーのロッ
クを解除する場合には、複数のロック解除操作を同時に
行なう必要があり煩わしい。
本発明は、重量の増加及び部品点数の上昇を抑えると
ともに、機械的強度の大きいヘッドレスト支持装置を提
供することを第1の目的とし、ロック解除の操作を簡単
にすることを第2の目的とする。
[発明の構成] [問題点を解決するための手段] 上記目的を達成するため、本発明においては、ヘッド
レストに固着された、各々凹凸形状を有する複数の支持
棒部材;少なくとも一部が弾性部材で形成され前記支持
棒部材の各々の凹凸形状の部分に係合する係合部と該複
数の係合部間を連結する部分とを有する係合部材;該係
合部材をシートバックフレームに支持する支持部材;及
び前記係合部材の1つの係合部と対向する位置に少なく
とも前記支持棒部材の移動方向に移動自在に配置され、
前記支持棒部材の凹凸形状と前記係合部材の係合部との
係合を解除する突起部が形成された係合解除部材;を設
ける。
[作用] 係合部材は少なくとも各係合部分に弾性部材を有する
ので、通常は各係合部分が、それぞれ支持棒部材の凹凸
形状と係合する。この係合部材は、支持部材を介してシ
ートバックフレームに支持されるので、係合部材と支持
棒部材との係合によって、支持棒部材はロックされ、ヘ
ッドレストの位置は固定される。そして、移動自在な係
合解除部材を支持棒部材の軸方向に移動すると、該係合
解除部材が係合部材を押圧し1つの係合部を変形させ
る。ところが、各係合部は互いに連結されているので、
1つの係合部が変形すると他の係合部も同時に変形す
る。これらの変形が生じると、係合部が支持棒部材の凹
凸部から離脱し、それによって係合が解除され、支持棒
部材は自由に移動可能になる。
これによれば、ヘッドレストの位置を固定する時には
複数の部分でそれがロックされるので機械的な強度が大
きい。しかも、1つの係合解除部材を操作するだけで、
同時に複数のロックが解除されるので非常に操作性が良
い。
本発明の他の目的及び特徴は、以下の、図面を参照し
た実施例説明により明らかになろう。
[実施例] 第1図に、本発明を実施する一形式の座標のシートバ
ック11に備わったヘッドレスト23及びそれの支持装置の
構成を示す。なお、この実施例の装置では、ヘッドレス
ト23の高さ調節が電動になっており、ヘッドレスト23は
シートバック11に対し脱着可能になっている。第1図を
参照すると、ヘッドレスト23は、それに固着された2つ
のステー6A及び6Bを備えている。これらのステー6A,6B
は、金属製であり棒形状であって、ヘッドレスト23の下
方に、互いに平行に伸びている。
シートバックフレーム10の上方に設けられた2つの貫
通孔10a及び10bには、それぞれ、サポート4及び5が装
着されている。なお、サポート4は、シートバックフレ
ーム10に対して、上下方向に、比較的狭い範囲で摺動可
能になっている。
ヘッドレスト23を支持するステー6Aは、シートバック
フレーム10に装着されたサポート4とシートバックフレ
ーム10の下方に設けられた貫通孔10cを貫通し、軸方向
以外に動かないように、及び軸方向には摺動自在に支持
されている。同様に、ステー6Bはサポート5と貫通孔10
dを貫通し、その軸方向にのみ移動可能に支持されてい
る。
2つのステー6A,6Bの中央部の位置に、シートバック
フレーム10にその両端が軸支されたスクリュー7が配置
されている。スクリュー7の下端には、ワイヤ8の一端
が結合されており、該ワイヤ8の他端は駆動ユニット9
に接続されている。駆動ユニット9は、電気モータと減
速用のギア装置で構成されている。従って、電気モータ
を付勢すれば、ワイヤ8を介してスクリュー7に力が伝
達され、スクリュー7が回動する。なお、スクリューの
両端部には、ストッパ12a,12bが固着されている。
ステー6A,6B及びスクリュー7に、位置決めユニット3
0が装着されている。この位置決めユニット30は、ステ
ー6A,6Bとスクリュー7とを結合する。
第1図のII−II線断面を第2図に示し、位置決めユニ
ット30の分解斜視図を第3図に示す。以下、第1図,第
2図及び第3図を参照して説明する。第3図に示すよう
に、この位置決めユニット30は、ナット部材1,ロックス
プリング2及びレリーズピース3で構成されている。ナ
ット部材1の中央部には、スクリュー7と噛み合うねじ
が形成された貫通孔1aが上下方向に配置されている。ま
た、ナット部材1の一端にはステー6Bを通す貫通孔1bが
貫通孔1aと同一の向きで配置されている。更に、ナット
部材1の他端には、レリーズピース3を装着するための
開口部1cが形成されている。
レリーズピース3は、ナット部材1の開口部1cと嵌合
して貫通孔1aの軸方向に摺動可能に装着される。ナット
部材の開口部1cの下方には、ステー6Aを通すための貫通
孔1bが貫通孔1aと同一の向きで配置されている。
ロックスプリング2は、2a及び2bの部分で各々90度に
折り曲げられ、更に両端が2c,2dの部分で、互いに同一
の向きに、180度折り返されている。このロックスプリ
ング2は、金属製であり弾性体である。ナット部材1の
側面には、ロックスプリング2の折曲部2e,2fを挿入す
るためのスリット状の貫通孔1e,1fが形成されており、
ロックスプリング2は、第2図に示すようにナット部材
1内に固定される。
ステー6A及び6Bには、それぞれ、第2図に示すように
切欠き6Aa及び6Baが形成されている。そして、切欠き6A
a,6Baがロックスプリング2と対向する位置にあると、
該スプリングの復元力によって、該スプリングの折曲部
2e及び2fが、それぞれ切欠き6Ba及び6Aaと係合する。
ロックスプリングの一部分2gは、通常は、レリーズピ
ース3の凹部3aに位置するため、レリーズピース3によ
って変形しない。ところが、レリーズピース3が押し下
げられる場合には、その斜面3bによって、レリーズピー
ス3が下がるほど、ロックスプリングの一部分2gが外側
に押される。第2図に示すように、スリット状の貫通孔
1fはロックスプリング2の外側が広がっているので、該
スプリング2はレリーズピース3によって押されると、
外側に変形する。
従って、切欠き6Aaと折曲部2fとの係合が外れる。ま
たそれと同時に、反対側の折曲部2eが内側に変形し、そ
れと切欠き6Baとの係合も外れる。つまり、レリーズピ
ース3を押し下げることにより、2箇所の係合が一度に
外れ、ステー6A,6Bは、上下方向に摺動自在になる。
再び第1図を参照する。位置決めユニット30は、スク
リュー7と螺合しているので、スクリュー7が回動する
と、それに伴なって上下方向に移動する。この場合、ス
テー6A,6Bが位置決めユニット30と係合状態にあれば、
位置決めユニット30の上下動に伴なって、ステー6A,6B
が上下動し、それによってヘッドレスト23が上下動す
る。つまり、駆動ユニット9を制御することによって、
ヘッドレスト23の高さを電気的に調整しうる。
また、スクリュー7の駆動により、位置決めユニット
30が上限位置に達すると、ストッパ12aの下端が、位置
決めユニット30に当接する。このとき、サポート4の下
端は、位置決めユニット30に備わったレリーズピース3
に当接する。従って、位置決決めユニット30が上限位置
にある時にサポート4,5をシートバック上面から手動操
作で押下すると、レリーズピース3が押し下げられ、そ
れによって前述のように、ステー6A,6Bとロックスプリ
ング2との係合が外れて、ステー6A,6Bのロックが解除
される。
従って、その状態では、ヘッドレスト23を上方に持ち
上げれば、それをシートバック11から引き抜く(取外
す)ことができる。逆に、予め取外したヘッドレスト23
をシートバック11に装着する場合には、ヘッドレスト23
と一体になったステー6A及び6Bの各々の先端を、それぞ
れ、シートバック11の上部に位置するサポート4及び5
の孔に挿入し、シートバック11内に押し込む。これによ
り、ステー6A,6Bの円錐形状の先端は、サポート4,5を貫
通し、位置決めユニット30に達する。ヘッドレスト23を
更に押し下げると、ステー6Aの先端は、レリーズピース
3の孔3cを通り、ナット部材1の貫通孔1dに挿入され、
貫通孔1f内に存在するロックスプリング2の折曲部2fを
押し広げながら貫通孔1dを貫通し、更にシートバックフ
レームの貫通孔10cを貫通する。同様に、ステー6Bの先
端は、ナット部材1の貫通孔1bに挿入され、貫通孔1e内
に存在するロックスプリング2の折曲部2eを押し広げな
がら貫通孔1bを貫通し、更にシートバックフレームの貫
通孔10dを貫通する。そして、各々のステーに形成され
た切欠き6Aa及び6Baが、それぞれロックスプリング2の
折曲部2f及び2eに対向する位置に達すると、ロックスプ
リング2の復元力によって、折曲部2fが切欠き6Aaと係
合し、折曲部2eが切欠き6Baと係合する。ロックスプリ
ング2は、ステー6A,6Bの軸方向には移動しないように
ナット部材1に支持されているので、ステー6A,6Bがロ
ックスプリング2と係合すると、ステー6A,6Bはナット
部材1に対し固定される。また、ナット部材1は、スク
リュー7に螺合しており、該スクリュー7はシートバッ
クフレーム10に固定されている。つまり、ステー6A及び
6Bがロックスプリング2と係合することにより、ステー
6A,6Bに固着されたヘッドレスト23はシートバックフレ
ーム10上にロックされる。ヘッドレスト23は、2箇所で
ロックされる。
駆動ユニット9を駆動すれば、スクリュー7が回動
し、位置決めユニット30が上下動するので、それに伴な
ってステー6A,6Bが上下動し、ヘッドレスト23の位置が
変わる。
1つの変形実施例を第4図に示す。第4図を参照する
と、この実施例では、ヘッドレスト24の高さ調節は手動
操作に変更されている。そのため、ヘッドレスト24を支
持するステー17A及び17Bには、それぞれ、比較的浅い多
数の切欠き17Aa及び17Baがそれらの周面に等間隔に形成
されている。ステー17A及び17Bは、それぞれ、シートバ
ックフレーム18に固着されたサポート13及び14によって
支持されている。サポート13及び14には、前記実施例と
同一形状のロックスプリング16が装着されている。従っ
て、ロックスプリング16と対向する位置にステーの切欠
き17Aa,17Baが存在すると、それらが係合し、ステー17
A,17Bはシートバックフレームに固定される。サポート1
4には、前記実施例のサポート4とレリーズピース3と
を一体にした形状のレリーズピース15が、軸方向に摺動
自在に嵌合している。そして、レリーズピース15の凹部
15aに、ロックスプリング16が係合している。従って、
レリーズピース15を手動操作で、シートバックの上面か
ら押せば、斜面15bがロックスプリング16の係合部を押
し広げ、係合が解除されるので、手動操作でヘッドレス
ト24を上下方向に移動可能になる。この状態では、ヘッ
ドレスト24をシートバックから引き抜く(取外す)こと
もできる。レリーズピース15を押す力を解除すれば、ロ
ックスプリング16の復元力によって、レリーズピース15
は、上方に持ち上げられ元の位置に戻る。そして、ステ
ーの切欠き17Aa,17Baがロックスプリング16と対向する
位置にあると、ロックスプリング16の復元力によってそ
れらが再び係合する。
[効果] 以上のとおり本発明によれば、ヘッドレストが複数の
位置でロックされるので機械的強度が大きく、ガタや変
形などを生じる可能性が小さい。しかも、単一の操作で
全てのロックが解除されるので操作が簡単であり、例え
ば片手でロックを解除し、他方の手でヘッドレストを持
上げて引き抜くことができる。また、装置を構成する部
品点数は非常に少なく、コストアップが避けられる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、一実施例におけるヘッドレストとその支持装
置を示す斜視図である。 第2図は、第1図のII−II線断面図である。 第3図は、位置決めユニット30の分解斜視図である。 第4図は、1つの変形実施例におけるヘッドレストとそ
の支持装置を示す斜視図である。 1:ナット部材(支持部材) 2,16:ロックスプリング(係合部材) 2e,2f:折曲部(係合部) 3,15:レリーズピース(係合解除部材) 3b,15b:斜面(突起部) 4,5:サポート 6A,6B,17A,17B:ステー(支持棒部材) 6Aa,6Ba,17Aa,17Ba:切欠き(凹凸形状) 7:スクリュー、8:ワイヤ 9:駆動ユニット 10,18:シートバックフレーム 11:シートバック 12a,12b:ストッパ 13,14:サポート(支持部材) 23,24:ヘッドレスト

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ヘッドレストに固着された、各々凹凸形状
    を有する複数の支持棒部材; 少なくとも一部が弾性部材で形成され前記支持棒部材の
    各々の凹凸形状の部分に係合する係合部と該複数の係合
    部間を連結する部分とを有する係合部材; 該係合部材をシートバックフレームに支持する支持部
    材;及び 前記係合部材の1つの係合部と対向する位置に少なくと
    も前記支持棒部材の移動方向に移動自在に配置され、前
    記支持棒部材の凹凸形状と前記係合部材の係合部との係
    合を解除する突起部が形成された係合解除部材; を備えるヘッドレスト支持装置。
  2. 【請求項2】前記係合部材は、コ字形状に形成した単一
    の弾性部材の両端部を更に同一の方向に折り返した形状
    を有し、前記支持部材は、前記係合部材の係合部の並び
    方向の変形を許容する空間を備える、前記特許請求の範
    囲第(1)項記載のヘッドレスト支持装置。
  3. 【請求項3】前記支持部材及び前記係合解除部材は、前
    記支持棒部材が貫通する孔を備える、前記特許請求の範
    囲第(1)項記載のヘッドレスト支持装置。
  4. 【請求項4】前記支持部材は、シートバックフレームに
    対してその位置を前記支持棒部材の軸方向に動かす駆動
    手段,及び前記支持手段が所定の位置に達すると前記係
    合解除部材を動かして前記支持棒部材と前記係合部材と
    の係合を解除する自動係合解除部材を備える、前記特許
    請求の範囲第(1)項,第(2)項又は第(3)項記載
    のヘッドレスト支持装置。
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