JP2595096Y2 - 筆軸の保持具 - Google Patents

筆軸の保持具

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JP2595096Y2
JP2595096Y2 JP1990025090U JP2509090U JP2595096Y2 JP 2595096 Y2 JP2595096 Y2 JP 2595096Y2 JP 1990025090 U JP1990025090 U JP 1990025090U JP 2509090 U JP2509090 U JP 2509090U JP 2595096 Y2 JP2595096 Y2 JP 2595096Y2
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【考案の詳細な説明】 (イ)産業上の利用分野 この考案は、筆記具類の筆軸を、切開部のある管状の
保持具で挟持する、筆軸の保持具に関するものである。
(ロ)従来の技術 従来より、硬質のプラスチックによる凹状や溝状の嵌
入口を広く開けた実開昭62-136387号の横置ペンホルダ
ーなどで、その素材の持つ弾性によって筆軸を挟持する
ペンホルダーがあった。
また、実開昭63-41598号の柔軟で弾力性のある管状の
もので、その切開部に棒状の滑り部材を設けた筆軸の保
持具もあった。
(ハ)考案が解決しようとする課題 実開昭62-136387号などの凹状の嵌入口を広く開けた
ものは、筆軸の太さが異なるものに対応することができ
ない欠点があった。
また、この保持具へ筆軸を押し込んで挟持させること
と、引っ張って保持具から筆軸を取り外すこととに強い
力を必要とするものであって、この保持具を壁面等に固
定するには弱い力の磁石などでは外れ落ちるので強い接
着剤などで固定させなければならない欠点もあった。
実開昭63-41598号の柔軟で弾力性のある管状のもの
は、筆軸を差し込むときには切開部の棒状に設けた滑り
部材と筆軸とを平行状態で一致させながら押し込むもの
で、筆軸を奥まで押し込んだときに滑り部材の滑りによ
ってつぶれた管が復元し、筆軸が抱き込まれて挟持され
るものであった。
したがって、自動車の運転席などの動くものの壁など
に設けたものは、滑り部材と筆軸とを平行状態で一致さ
せることが困難となる欠点があった。
また、動かない壁面などに設けてあるものでも、筆軸
を滑り部材に対して平行状態で一致させることは、よく
見て注意しなければならない目と注意力とを必要とする
欠点があった。
本考案は、このような欠点をなくし、筆軸の嵌入が容
易となる保持具にするものである。
(ニ)課題を解決するための手段 柔軟で弾力性のあるゴム類、プラスチック類等から形
成されているホースを短かく切ったような管状の保持具
本体(1)の側壁に、一方の開口部(2)から他方の開
口部(3)へつながる直線部分を切って閉じた状態の切
開部(4)を設ける。
そして、その切開部(4)から左右に幅を設けた滑り
部材(5)を設けて、筆軸の保持具を形成する。
この幅のある滑り部材(5)を保持具本体(1)に設
けるには、保持具本体(1)の上部平面部(6)の穴
(7)や蟻溝(9)等のものと滑り部材(5)の裏面に
設けた突起部(8)などによるはめ込みによって滑り部
材(5)と保持具本体(1)とを接合することができ
る。
また、保持具本体(1)と滑り部材(5)とを、一体
成形したり接着剤によって接合したりするなどの所要形
態による接合手段が考えられる。
(ホ)作用 筆記具の筆軸を切開部(4)と平行状態で一致させな
がら押し込むと、切開部(4)と向かい合う管状の内壁
に筆軸が当るようにして管がつぶれ、滑り部材(5)の
滑りと保持具本体(1)の弾力とによってつぶれた管が
復元することで筆軸を抱き込む状態となる。
また、筆軸が滑り部材(5)を左右に押し広げながら
滑り部材(5)の滑りと保持具本体(1)の柔軟で弾力
性のある素材である性質から弱い力で切開部(4)が広
くなり管状の円が半円形にまで変化できる広がりとによ
って、筆軸を抱き込む状態となることもある。
すなわち、切開部(4)が閉じた状態からおおよそ半
円形にまで広がった状態において、筆軸を挟持すること
ができるものである。
滑り部材(5)のないものは、筆軸が切開部(4)を
押し、つぶれた管の上から筆軸が押している状態で、保
持具本体(1)の素材が持つ摩擦抵抗の大きさでつぶれ
た管が復元できず、何時までもつぶれた管の上に筆軸が
乗った状態となって筆軸を抱え込むことができないこと
になる。
本考案のように左右に幅を設けた滑り部材(5)があ
ると、筆軸が切開部(4)に対して平行状態で一致しな
い状態であっても、筆軸を滑り部材(5)に当てて押し
込むことで、筆軸は滑り部材(5)の表面を滑りながら
切開部(4)へと案内されて切開部(4)を左右に押し
広げて保持具本体(1)の内側に入る。そして、切開部
(4)は、再び閉じるようになって筆軸を抱え込み保持
するものである。
滑り部材(5)は、筆軸を切開部(4)への案内ばか
りでなく、この滑り部材(5)の両端を指などで押す
と、切開部(4)の開き広げが容易となり、滑り部材
(5)はレバーアームとしても作用するものである。
この切開部(4)の開き広がることと閉じることとの
働らきは、保持具本体を形成しているゴム類、プラスチ
ック類の柔軟であって元の状態に戻る弾力によるもので
ある。
したがって、保持具本体(1)の側壁が厚くなればな
るほど開け広がりに強い力が必要となり、閉じる力が強
くなって保持力は強いものになる。
保持具本体(1)の切開部(4)側を肉厚にして上部
平面部(6)を設けたものの弾力性は、肉厚の部分での
働らきよりも、その下の部分の保持具本体(1)が持つ
弾力が効率良く働らくものであり、筆軸を抱え込む力と
なる。
保持具本体(1)の内壁と筆軸とが接触して生じる滑
りに対する摩擦抵抗は、保持具本体(1)を形成してい
る柔軟で弾力性のあるゴム類、プラスチック類等の素材
からして、非常に大きなものとなるので、筆軸程度の軽
い物に対しては効果的に挟持するものである。
このように、保持具本体(1)の保持力は、形成する
素材の弾力とその表面の持つ摩擦抵抗との掛け合わせた
力であり、その保持力によって筆軸を保持するものであ
る。
(ヘ)実施例 実施例1 第1図は、実施例1を示す滑り部材(5)を取り外し
た状態の保持具本体(1)の斜視図である。
第2図は、滑り部材(5)を保持具本体(1)に接合
した状態を示す斜視図である。
実施例1のものでは、柔軟で弾力性のあるゴムやプラ
スチック等からなる管状の保持具本体(1)の切開部
(4)側を、肉厚にして外壁を平らとした上部平面部
(6)にして形成している。
この上部平面部(6)には、小さな穴(7)を設けて
いる。
第3図は、滑り部材(5)の裏側を示す斜視図であ
る。この滑り部材(5)は、硬質素材によるハート形の
もので、その裏面には上部平面部(6)に設けてある穴
(7)にはめ込むことができる突起部(8)を設けてい
る。
この突起部(8)を設けた滑り部材(5)を、保持具
本体(1)の上部平面部(6)にある穴(7)と突起部
(8)とのはめ込みによって接合し、第2図に示した実
施例1のものを形成する。
滑り部材(5)の形状は、ハート形の他にも様々なも
のを考えることができる。その形状でハート形のように
中央部にくぼみのあるものは、そのくぼみが筆軸の嵌入
を助けることになって、筆記具を保持させるのにより容
易にする働らきがあるものである。
実施例2 第4図は、実施例2を示す斜視図である。
実施例2のものでは、管状の保持具本体(1)の外形
を四角柱としたものである。そして、上部平面部(6)
に滑り部材(5)を接合する手段として、上部平面部
(6)に蟻溝(9)を設ける。
この蟻溝(9)に嵌合する横長突起部(10)を滑り部
材(5)の裏面に設け、蟻溝(9)と横長突起部(10)
との嵌合によって滑り部材(5)を保持具本体(1)に
接合する。
滑り部材(5)の形は、単なる板状のものとして両端
を上方に傾斜を設けたものとしている。
このように、面のある滑り部材(5)であればその面
を指先などで下に押すことによって、切開部(4)の開
き広げができる。
保持具本体(1)の外形は、四角柱の他に三角柱、五
角柱、六角柱、多角柱、円柱、だ円柱等にすることは当
然考えられる。
そして、これらの保持具本体(1)は、1センチメー
トル程の短かい長さのものであっても、鉛筆を保持する
保持力は充分であり、必要に応じた長さの保持具本体
(1にすることができる。
実施例3 第5図は、実施例3を示す保持具本体(1)の開口部
(2)側より見た正面図である。
実施例3のものでは、保持具本体(1)の上部平面部
(6)を切開部(4)に向けて下る傾斜面に形成したも
のである。
そして、保持具本体(1)を他のものや壁面などに取
り付ける手段として、吸着盤(11)を設けたものであっ
て、これは一体成形が出来、滑り部材(5)の形状は第
6図に示す平面図のように蝶の形にして左右にひろがっ
たものにすることができる。
一般的な作り方としては、傾斜した上部平面部(6)
と蝶の形をした滑り部材(5)とを接着剤や粘着剤等の
貼着によって接合するものである。
切開部(4)に向かって下る傾斜になって滑り部材
(5)が左右にひろがったものでは、筆軸を切開部
(4)に正確に合わせなくても滑り部材(5)の上を滑
らせていくことで嵌入し易くなるものである。
蝶やトンボなどのように左右に長くなる形状のもの
は、切開部(4)に近い部分を硬質による滑り部材
(5)にし、その左右に長くなる部分を紙や和紙、布地
や不織布などの薄物シートで形成することができる。こ
の左右に長くなった先端をつまんで横に引張ると、切開
部(4)を広げることができる。
実施例4 第7図は、実施例4を示す斜紙図である。
実施例4のものでは、細い円柱などの棒状のものを滑
り部材(5)とし、その滑り部材(5)を延長してハー
ト形を形成し、左右に幅を設けた滑り部材(5)とした
ものである。
この棒状の滑り部材(5)によって、ハート形以外の
四つ葉のクローバーなどの様々な形状とした滑り部材
(5)にすることが、考えられることは当然である。
実施例5 第8図は、実施例5を示す斜視図である。
実施例5のものでは、保持具本体(1)と滑り部材
(5)とを一体成形によって作ることができるものであ
る。
滑り部材(5)が保持具本体(1)と同じ素材である
から、滑り部材(5)の表面には滑り易い皮膜を形成す
る塗料などを塗るとよい。
塗料の他に、滑り易い表面を持っているシールを貼る
こともできるので、キャラクターや趣味などによるシー
トを選んで貼ることができる。
本考案に係る保持具本体(1)を他のものや壁に取り
付ける手段としては、固着する接着剤、両面接着テー
プ、木ねじ等があり、着脱的に取り付けるものとしては
粘着物、磁石、吸着盤、画鋲等によることなど数多くの
方法が考えられる。
保持具本体(1)は、小さく作れるので、他のものに
取り付けて一緒に使うことができる。
取り付けて一緒に使うよのとしては、目玉クリップ、
ダブルクリップ、クリップボード、メモホルダー、ステ
ープラー、テープカッター、テレホンインデックス、レ
タートレー、ブックエンド等の文房具がある。
文房具以外のものとしては、電話機、テレビ、電気ス
タンド、冷蔵庫などの台所用品、自動車などの乗物等に
取り付けて使うこともできる。
(ト)考案の効果 本考案による筆軸の保持具を使用するときには、保持
具本体(1)が柔軟であるから筆軸の着脱に強い力を必
要とせずに弱い力で容易にできる。
また、保持具本体(1)には弾力性があるので、切開
部(4)は閉じた状態から大きく開くことが出来るもの
であるから、筆軸の太さが異なるものでも挟持すること
ができる。
そして、滑り部材(5)には左右への幅があるので、
切開部(4)へ筆軸を案内することが容易となり、目と
注意力とによる集中力を使わずに筆記具を保持すること
ができる。特に、自動車の運転席のような動きのある場
所で使うと便利である。
更に、左右に幅のある滑り部材(5)は、切開部
(4)を開けて筆軸を挟み易くするレバーとして使用す
ることができるものであり、保持具本体(1)が強い弾
力のあるものであっても切開部(4)の開閉は容易とな
る。
したがって、筆記具類の筆軸と同じような歯ブラシな
どの形状のものであれば、その部分を保持することは当
然できるものである。
【図面の簡単な説明】
第1図及び第2図は、実施例1を示す斜視図である。 第3図は、実施例1の滑り部材を示す斜視図である。 第4図は、実施例2を示す斜視図である。 第5図は、実施例3を示す正面図である。 第6図は、実施例3を示す平面図である。 第7図及び第8図は、実施例4及び実施例5を示す斜視
図である。 (1)は保持具本体、(2)は一方の開口部、(3)は
他方の開口部、(4)は切開部、(5)は滑り部材。

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】柔軟で弾力性のあるゴム類、プラスチック
    類等からなる管状の保持具本体(1)の側壁に、一方の
    開口部(2)から他方の開口部(3)へつながる直線部
    分を切って閉じた状態の切開部(4)を設け、その切開
    部(4)から左右に摩擦抵抗の小さい幅広の滑り部材
    (5)を設けたことを特徴とする筆軸の保持具。
JP1990025090U 1990-03-15 1990-03-15 筆軸の保持具 Expired - Lifetime JP2595096Y2 (ja)

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JPH03116990U JPH03116990U (ja) 1991-12-03
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