JP2594918Y2 - ワンウェイクラッチ用エンドベアリング装置 - Google Patents

ワンウェイクラッチ用エンドベアリング装置

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JP2594918Y2
JP2594918Y2 JP1992025769U JP2576992U JP2594918Y2 JP 2594918 Y2 JP2594918 Y2 JP 2594918Y2 JP 1992025769 U JP1992025769 U JP 1992025769U JP 2576992 U JP2576992 U JP 2576992U JP 2594918 Y2 JP2594918 Y2 JP 2594918Y2
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JP
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end bearing
way clutch
oil
lubricating oil
dynamic pressure
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JP1992025769U
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Inventor
芳男 木下
利夫 淡路
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エヌエスケー・ワーナー株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この考案は、自動車等の駆動装置
内でトルク伝達、バックストップ等の部品として使用さ
れるワンウェイクラッチ(スプラグ形、ローラ形等)の
エンドベアリング装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図6はワンウェイクラッチの構成を示す
説明図であって、外輪1と内輪4の間にワンウェイクラ
ッチ2が設けられ、3はそのエンドベアリングを示して
いる。
【0003】図示の例ではエンドベアリング3は止め輪
34によって外輪1と軸方向に相対的な移動を行わない
ようにされている。
【0004】35は内輪4に設けられた油孔であって、
潤滑油は矢印Rで示すように、油孔35を通ってワンウ
ェイクラッチ2に流入し、エンドベアリング3の内周面
33と内輪4の間の摺動面から流出する。
【0005】図7はエンドベアリング3を取り出して示
した正面図、図8は同じく側面図であって、32はワン
ウェイクラッチの抱持部、33は内周面である。
【0006】
【解決すべき課題】エンドベアリングは滑り軸受である
ため、軸受機能を満足させるには多量の潤滑油が必要で
ある。そのためエンドベアリング使用部分(特にオート
マティク車等)では特別の潤滑油経路を設けて潤滑を行
っていた。
【0007】具体的には内輪又は外輪に潤滑油通路とし
て多数の油孔や流路確保のために油孔自体も大きくしな
ければならなかった。しかし、潤滑油経路として複雑に
入り組んだ動力伝達機構の内部に潤滑油孔を設けること
は、そのこと自体複雑な加工を要すると共に、油孔を設
ける内輪又は外輪の強度を低下させる。そのため内、外
輪の肉厚を増したり、高価な材料を使用しなければなら
ないことが多く、コストアップの原因にもなっていた。
また、油孔を施す部位は加工が難しい部分が多く、熱処
理等における変形不良の要因でもある。更にエンドベア
リングへの多量な潤滑油の供給を実現するには、潤滑油
供給源であるオイルポンプの容量増加が必要とされる。
しかしながら、供給潤滑油量が増加すると、ワンウェイ
クラッチ周辺に滞溜する潤滑油の影響で攪拌抵抗や粘性
抵抗が大きくなり、動力損失の低下につながる。
【0008】
【課題を解決するための手段】この考案は前記の欠点を
解消するために、エンドベアリングの相対的摺動面に動
圧発生用溝を設けたことを特徴とするワンウェイクラッ
チ用エンドベアリング装置を得たものである。
【0009】
【作用】エンドベアリングに供給される潤滑油が少量で
も相対的摺動面に形成されている動圧発生用溝が油溜り
効果を奏するため、多量の潤滑油や複雑な動力伝達機構
の内部に多数の大きな油孔を設ける必要がなくなる。ま
た、動圧発生用溝による油膜シール効果によって潤滑油
の側方漏れが防止されるため、供給油量の大幅な軽減が
可能となる。
【0010】
【実施例】図1はワンウェイクラッチ2の組立状態の正
面図、図2はそのA−A断面図であって、21は一方向
回転力伝達用のスプラグ、3はエンドベアリングを示
す。
【0011】図3はエンドベアリング3の正面図、図4
は同じく側面図であって、31はエンドベアリング3の
内周面33に設けられた動圧発生用溝、32はワンウェ
イクラッチを抱持する抱持部である。
【0012】図5はこの考案のエンドベアリングをオー
トマティック伝動装置に組み込んだ例を示すもので、1
は外輪、2はワンウエイクラッチ、3はエンドベアリン
グ、4は内輪であって、図示の例ではエンドベアリング
3は止め輪34によって外輪1に抑止され、エンドベア
リング3の内周面33と内輪4とは摺動面を形成してい
る。35は潤滑油孔であって、矢印Rの如く潤滑油が流
入する。
【0013】図5に示すように、ワンウェイクラッチ2
を潤滑した潤滑油はワンウェイクラッチ周辺に滞溜して
エンドベアリング内周面より排出されるが、図4に示さ
れたようなエンドベアリングの内周面3に設けた動圧発
生用溝31の油膜シール効果により供給油量を減少して
も充分な潤滑状態となり、潤滑油供給源であるオイルポ
ンプも大きな容量を必要としない。
【0014】また、潤滑油量が少ないので、滞溜した油
による攪拌抵抗や粘性抵抗も小さくなり動力損失の低下
を防ぎ、燃費節約効果が期待できる。
【0015】図4にこの考案の実施例を示している。図
4に図示の例では内輪の回転進行方向に向く楔形の油溝
が形成されている。溝の数や形成位置は任意でよい。
た、溝はエンドベアリングの内周面でなく、相手方の内
輪の外周面に設けてもよく、即ち、相対的摺動面であれ
ばよい。
【0016】動圧発生用溝においては、回転により動圧
が発生し、いわゆる動圧軸受の場合と同様にエンドベア
リングの内周と内輪の間の圧力が高まり強い油膜シール
効果が発生する。そのため、動圧発生用の溝の部分が油
溜り効果を発揮するため、多量の潤滑油や、複雑な動力
伝達機構の内部に多数の大きな油孔を設ける必要がな
い。
【0017】又溝による油膜シール効果によって潤滑油
の側方漏れが防止されるため、供給油量の大幅な軽減が
可能となる。
【0018】更にワンウェイクラッチのように、回転方
向が一方向であれば、動圧軸受を有効に利用できる。
【0019】図示の例ではエンドベアリング3と内輪4
の間に摺動面が形成されているが、逆に外輪1との間を
摺動面にし、エンドベアリングの外周等に動圧発生用溝
を設けてもよい。
【0020】
【効果】この考案のワンウェイクラッチ用エンドベアリ
ング装置は、前記のような構成であって、その相対的摺
動面(エンドベアリングの内周面あるいは外周面又はそ
の相手方の内輪の外周面あるいは外輪の内周面)に形成
された動圧発生用溝のため、少量の潤滑油を有効に利用
できるので、内輪、外輪等に設ける潤滑油孔も多数必要
とせず、油孔自体も小さくすることができる(図5と図
6の油孔35の径の比較)。
【0021】そのため、内、外輪等の周辺部材の強度低
下防止を目的とした肉厚の増加や高価な材料を使う必要
もなくなり、部品の軽量化を図ることができる。また溝
による油膜シール効果により、潤滑油の側方漏れが防止
されるため、多量の潤滑油を供給しなくて済む。
【0022】更にオイルポンプも大きな容量を必要とせ
ず、損失効率も向上し、オートマティック変速装置全体
が軽量小型化されるため、燃費節約効果が期待できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 ワンウェイクラッチの組立正面図
【図2】 図1のA−A断面図
【図3】 この考案のエンドベアリングの正面図
【図4】 この考案のエンドベアリングの側面図
【図5】 この考案のワンウェイクラッチを組み込ん
だオートマティック伝動装置の断面図
【図6】 従来のオートマティック伝動装置の断面図
【図7】 従来のエンドベアリングの正面図
【図8】 従来のエンドベアリングの側面図
【符号の説明】
1 外輪 2 ワンウェイクラッチ 3 エンドベアリング 4 内輪 21 スプラグ 31 動圧発生用溝 32 抱持部 33 内周面 34 止め輪 35 潤滑油孔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭50−109348(JP,A) 特開 昭63−6228(JP,A) 実開 昭59−146613(JP,U) 実開 平4−13827(JP,U) 実開 昭58−161242(JP,U) 実開 平1−60032(JP,U) 実公 平3−53054(JP,Y2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F16D 41/06 F16C 17/02

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】ワンウェイクラッチ用エンドベアリング装
    置において、内輪または外輪と摺動するエンドベアリングの周面に内
    輪または外輪が相対回転進行する方向に向いた楔形の先
    端形状を有する 動圧発生用溝を形成したことを特徴とす
    るワンウェイクラッチ用エンドベアリング装置。
JP1992025769U 1992-03-10 1992-03-10 ワンウェイクラッチ用エンドベアリング装置 Expired - Lifetime JP2594918Y2 (ja)

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JPH0573326U JPH0573326U (ja) 1993-10-08
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