JP2594879Y2 - 車体のサイドメンバ前部構造 - Google Patents

車体のサイドメンバ前部構造

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JP2594879Y2
JP2594879Y2 JP1993075707U JP7570793U JP2594879Y2 JP 2594879 Y2 JP2594879 Y2 JP 2594879Y2 JP 1993075707 U JP1993075707 U JP 1993075707U JP 7570793 U JP7570793 U JP 7570793U JP 2594879 Y2 JP2594879 Y2 JP 2594879Y2
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幸康 武藤
武 栗原
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日産車体株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、車体前部にて前面衝突
時の衝撃荷重を吸収する車体のサイドメンバ前部構造に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、車体の骨格を形成するサイドメン
バにおいては、例えば図5(a)に示すような前部構造
により前面衝突時の衝撃荷重を吸収するようになってい
る。すなわち、閉断面形状のサイドメンバ51の前部5
2は、断面積が延在方向に沿って一様となるよう形成さ
れており、また左右の側壁53には、延在方向に沿って
上下方向のビード54が所定の間隔をおき複数形成され
ている。そして、前面衝突時には、図5(b)に示すよ
うに、前部52が延在方向に収縮するよう座屈変形す
る、すなわち壁面座屈することによって、サイドメンバ
51の前部52に加わった後方側へ向かう衝撃荷重が効
率的に吸収されるのである。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の前部構造にあっては、サイドメンバ51の前
部52が、その断面積が延在方向に沿って一様となる形
状であることが要求されるが、車体にあってはその要求
を満足できない場合がある。すなわち、オフロード走行
等を考慮してアプローチアングルをより大きな角度にし
ようとすると、例えば図6(a)に示すように、サイド
メンバ51の前部52が僅かに上方に反った先細り形状
となる。かかる場合、前部52は、その断面積が延在方
向に沿って一様とはならず、左右の側壁53の下方側の
かど53aが上方側のかど53bよりも長くなるため、
前面衝突時には衝撃荷重が上方側に比べて下方側に加わ
りにくくなる。したがって、左右の側壁53にビード5
4を設定しても、前面衝突時には前部52が、図6
(b)に示すように、壁面座屈することなく折れ曲がっ
てしまい、衝撃荷重を効率良く吸収できないという問題
があった。
【0004】一方、前部52の折れ曲がりを防止する方
法としては、延在方向に沿って変化する前部の断面積に
応じて、各ビードの大きさ、深さ、板厚を順次変化させ
ることが考えられるが、その場合には、各々の寸法設定
に厳密さを要求されるため、座屈モードのチューニング
が難しくなってしまう。
【0005】本考案は、このような従来の課題に鑑みて
なされたものであり、サイドメンバの前部の形状が、そ
の側壁の上方側のかどより下方側のかどが長い場合であ
っても、前面衝突時に折れ曲がることがなく、しかも座
屈モードのチューニングが容易になる車体のサイドメン
バ前部構造の提供を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に本考案にあっては、車体前後方向に延在するサイドメ
ンバの前部が、該前部の左右の側壁における下方側のか
どの長さが前記左右の側壁における上方側のかどの長さ
よりも長い形状に形成された構造において、前記左右の
側壁に、前記上方側のかどから前記下方側のかどに延び
るビードを車体前後方向に所定の間隔をおき複数形成す
るとともに、前記下方側のかどに、前記ビードに連続す
る切欠をそれぞれの前記ビード毎に設け、前記切欠の車
体前後方向の長さを、前記上方側のかどにおける前記ビ
ードの車体前後方向の長さよりも長く設定したことを特
徴としている。
【0007】
【作用】前記構成において、前面衝突時には、サイドメ
ンバの前部に車体前方から後方へ向かう衝撃荷重が入力
される。ここで、サイドメンバの前部においては、左右
の側壁の各ビード部分が前記衝撃荷重に対して最も変形
し易く、さらには各ビード部分では、切欠が連続して形
成された側壁の下方側が側壁の上方側に比べて前記衝撃
荷重に対して変形し易い。このため、サイドメンバの前
部は、前記衝撃荷重により、折れ曲がることなく延在方
向に沿って収縮するように座屈変形する。しかも、かか
る座屈変形時における座屈モードは、切欠の形状や大き
さを調整するだけで変化させることができる。
【0008】
【実施例】以下、本考案の一実施例を図にしたがって説
明する。すなわち、図1に示すように、車体の両側部に
は前後方向に延在するサイドメンバ1が設けられてい
る。該サイドメンバ1は、断面略コ字状のサイドメンバ
アウタ2とサイドメンバインナ3とによって形成され閉
断面構造を確保されている。又、その前端4はバンパー
レインフォース(図示省略)に結合されている。一方、
サイドメンバ1の前部5は、より大きなアプローチアン
グルを確保するため僅かに上方に反った先細り形状に形
成されている。このため、前部5においては、左右の側
壁6の上方側のかど7よりも下方側のかど8が長くなっ
ている。
【0009】また、前記左右の側壁6には、サイドメン
バ1の前端4側から後方側に向かって第1ビード9、第
2ビード10、第3ビード11が所定の間隔をおき形成
されている。各ビード9,10,11は前記上方側のか
ど7において、サイドメンバ1の側面12から上面13
に亙って没入する略菱形状の凹部14と、該凹部14か
ら下方に伸びる断面略V字状の溝15とによって形成さ
れており(図3のa参照)、該溝15の下端には略矩形
状の切欠16が連続して設けられている(図4のa参
照)。該切欠16は横長状であるとともに、前記下方側
のかど8においてサイドメンバ1の側面12から下面1
7に亙り開口されており、車体前後方向の長さL1を前
記凹部14の長さL2よりも長く設定されている。
【0010】以上の構成からなる本実施例において、前
面衝突時には、サイドメンバ1の前端4に車体前方から
後方へ向かう衝撃荷重が入力される。このとき、サイド
メンバ1の前部5においては、前述した各ビード9,1
0,11が形成された部分が前記衝撃荷重に対して最も
変形し易く、しかも各ビード9,10,11部分では、
側壁6の上方側に比べて、切欠16が開口する側壁6の
下方側の方が前記衝撃荷重に対して変形し易い。このた
め、前部5は、前記衝撃荷重により延在方向に沿って収
縮するように座屈変形する。
【0011】すなわち、前面衝突時には、前部5の上方
側が、図3の(b)に示すように、各ビード9,10,
11の前記凹部14が車体前後方向から消失されるよう
な平折れモードで座屈変形する。同時に、前部5の下方
側が、図4の(b)に示すように、前記切欠16が上下
方向に拡開されるような口開きモードで座屈変形する。
これにより、前部5が、図2に示すように、全体的に延
在方向に沿って収縮する平面座屈モードで変形する。
【0012】したがって、本実施例のサイドメンバ1に
おいては、前部5の形状が、側壁6の下方側のかど8が
上方側のかど7よりも長い形状、すなわち前記衝撃荷重
が上方側に比べて下方側に加わりにくい形状であったと
しても、前面衝突時に折れ曲がることがなく、前記衝撃
荷重を効率良く吸収することができる。しかも、かかる
座屈変形時における座屈モードは、前記切欠16の形状
や大きさを調整するだけで変化させることができるた
め、座屈モードのチューニングを容易に行うことができ
る。
【0013】
【考案の効果】以上説明したように本考案にあっては、
サイドメンバの前部における左右の側壁に、その上方側
のかどから下方側のかどに延びるビードを車体前後方向
に所定の間隔をおき複数形成するとともに、前記下方側
のかどに、前記ビードに連続する切欠をそれぞれの前記
ビード毎に設け、前記切欠の車体前後方向の長さを、前
記上方側のかどにおける前記ビードの車体前後方向の長
さよりも長く設定したことから、側壁の下方側が、側壁
の上方側に比べて前記衝撃荷重に対して変形し易くな
る。
【0014】よって、サイドメンバの前部の形状が、そ
の側壁の上方側のかどより下方側のかどが長い形状であ
ったとしても、前面衝突時には、前部が衝撃荷重により
折れ曲がることがなく、延在方向に沿って収縮するよう
に座屈変形する。その結果、衝撃荷重を効率良く吸収す
ることが可能となる。しかも、かかる座屈変形時におけ
る座屈モードは、前記切欠の形状や大きさを調整するだ
けで変化させることができる。よって、座屈モードのチ
ューニングを容易に行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例を示す斜視図である。
【図2】同実施例の変形後の状態を示す側面図である。
【図3】同実施例の凹部を示す図であって、(a)は変
形前の拡大図、(b)は変形後の拡大図である。
【図4】同実施例の切欠を示す図であって、(a)は変
形前の拡大図、(b)は変形後の拡大図である。
【図5】従来例を示す図であって、(a)は斜視図、
(b)は壁面座屈状態を示す斜視図である。
【図6】他の従来例を示す図であって、(a)は斜視
図、(b)は折れ曲がり状態を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 サイドメンバ 5 前部 6 側壁 7 上方側のかど 8 下方側のかど 9 第1ビード 10 第2ビード 11 第3ビード 14 凹部 15 溝 16 切欠

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車体前後方向に延在するサイドメンバの
    前部が、該前部の左右の側壁における下方側のかどの長
    さが前記左右の側壁における上方側のかどの長さよりも
    長い形状に形成された構造において、前記左右の側壁
    に、前記上方側のかどから前記下方側のかどに延びるビ
    ードを車体前後方向に所定の間隔をおき複数形成すると
    ともに、前記下方側のかどに、前記ビードに連続する切
    欠をそれぞれの前記ビード毎に設け、前記切欠の車体前
    後方向の長さを、前記上方側のかどにおける前記ビード
    の車体前後方向の長さよりも長く設定したことを特徴と
    する車体のサイドメンバ前部構造。
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