JP2594707B2 - 梁用角材の切断加工装置 - Google Patents

梁用角材の切断加工装置

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JP2594707B2
JP2594707B2 JP3031747A JP3174791A JP2594707B2 JP 2594707 B2 JP2594707 B2 JP 2594707B2 JP 3031747 A JP3031747 A JP 3031747A JP 3174791 A JP3174791 A JP 3174791A JP 2594707 B2 JP2594707 B2 JP 2594707B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は住宅家屋の梁となる角材
の端面を切断加工する装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、一戸建てプレハブ住宅等におい
ては、住空間の有効利用を図るため、小屋裏を一つの住
空間とするための開発が進められている。
【0003】従来、一戸建て住宅の小屋組みは、束、垂
木といった小屋組み用の部材によって、屋根を構成する
面材などを支持するものであったが、このような小屋組
み構造であると、屋根裏の空間を大きくとることができ
ず、小屋裏空間を十分に有効利用できないといった問題
点があった。
【0004】そこで、このような問題点を解決する手段
として、本出願人等は、小屋裏空間を最大限有効利用す
ることができる屋根構造を提案した(特願平2ー158
936号「方形屋根」等参照)。
【0005】これは図13に示されるように、屋根の傾
斜に沿って架設される第1の梁材1aと、この第1の梁
材1aの上端より略水平に延出する第2の梁材1bとを
ガセットプレート1cを介して接続してなる屈曲梁1
を、4本組み合わせて架構Aを構成し、この架構Aを壁
体2の上に組み立てて屋根パネル3を支持するものであ
る。
【0006】このような屈曲梁1による小屋組み構造に
よれば、屋根の内側の空間を広くとることができ、住空
間の有効利用が図れるといった利点がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記した屋
根構造において用いられる屈曲梁1は、その製造に当た
って、2本の角材を突き合わせ接着固定するために、次
のような解決すべき課題が残されている。
【0008】すなわち、直線状の梁を製造する場合に
は、1本の角材を切断し、その表面を仕上げるのみで、
梁を形成することができるが、屈曲梁を製造する場合に
は、屋根の傾斜に沿って架設される第1の梁材1aの上
端面(突き合わせ面)と、第2の梁材1bの突き合わせ
面とを予め所定の角度に合わせて切断加工しておく必要
があり、特に、前記梁材の突き合わせ面の角度は、屋根
の傾斜によって種々変わるために、梁材の加工に多くの
手間を要する点である。
【0009】本発明は前記事情に鑑みて提案されたもの
で、その目的とするところは、梁材の端面の加工を容易
に実施することのできる梁用角材の切断加工装置を提供
することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに、本発明は、住宅家屋の梁となる角材の端面を切断
加工する装置であって、角材を横に倒した状態で載置す
る加工台と、角材の側部を当接させて角材の位置決めを
行なう位置決め板と、加工台上の角材を切断する加工用
カッター手段とを具備し、前記加工用カッター手段は、
丸鋸盤と、この丸鋸盤の鋸歯の切削部を突出させた状態
で鋸歯の面方向に沿って丸鋸盤をスライド自在に支持す
る支持枠部と、この支持枠部を加工台の上方に水平に保
持するとともに支持枠部を旋回自在に支持するターンテ
ーブルとから構成され、前記ターンテーブルには、前記
支持枠部を上下方向に移動させかつ下方に移動させたと
きにこの支持枠部と前記加工台との間に角材を拘束させ
るための昇降手段が設けられたことを特徴とするもので
ある。
【0011】
【作用】梁となる角材を加工するには、加工台の上に、
角材Wを横に倒した状態で載置するとともに、位置決め
板に角材の側部を当接させて加工台上での位置決めを行
ない、丸鋸盤を支持する支持枠部のセットを行なう。支
持枠部のセットは、支持枠部が角材の端面の切断角度に
沿う位置になるようにターンテーブルを旋回させるとと
もに、昇降手段により支持アームを降下させ、この支持
アームと一体の支持枠部と、加工台との間に角材Wを拘
束させることにより行なう。このとき、丸鋸盤の移動を
案内する支持枠部を用いて角材Wを拘束することによ
り、丸鋸盤の案内用部材と角材Wの拘束用部材とを兼用
させることができ、部品点数を減少させることが可能と
なっている。
【0012】支持枠部のセット後、丸鋸盤を支持枠部に
沿ってスライドさせ、加工台上の角材の一端を切断す
る。
【0013】角材の一端を切断したならば、角材の他端
を切断すべく、角材Wの他端を切断加工するための準備
を行なう。この操作は、位置決め板に沿って角材の他端
が加工用カッター手段に臨む位置まで、角材をその長手
方向にずらし、支持枠部を角材端面の切断角度に沿うよ
うにセットしなおすことにより行なう。
【0014】次いで、丸鋸盤を支持枠部に沿ってスライ
ドさせると、加工台上の角材の他端が切断される。
【0015】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図1ないし図12
を参照して詳細に説明する。
【0016】第1図および第2図はそれぞれ本発明にか
かる梁用角材の切断加工装置を適用した屈曲梁の製造ラ
インの一例を示すもので、第1図は製造ラインの平面
図、第2図は製造ラインの側面図である。
【0017】これらの図において、符号10は梁材搬送
用の案内軌道、11は梁材となる角材Wの隅部に直角の
切り欠き(あご欠き)を形成するための角材あご欠き手
段、12は本発明にかかる梁用角材の切断加工装置、1
3は第2の梁材1bを載せる載置台、14は前記第2の
載置台13の一端を上下動させて載置台13に傾斜を付
ける傾斜手段、15は第1の梁材1aと第2の梁材1b
とを接合するための接合手段である。
【0018】なお、前記案内軌道10は、梁材1a、1
bを切断加工用のカッター手段12から載置台13へ向
けて搬送するための搬送路を構成するもので、より具体
的には、梁材を横に倒した状態で搬送する第1のガイド
軌道10Aと、この第1のガイド軌道10Aと平行に配
置されかつ梁材を縦に立てた状態で載置台13へ向け搬
送する第2のガイド軌道10Bとを主体として構成され
ている。
【0019】そして、前記第1および第2のガイド軌道
10A、10Bは、それぞれ支持枠部10aの内側に転
動ローラ10bを軌道の長手方向に沿って複数間隔を空
けて配設してなる構造となっている。
【0020】なお、第1および第2のガイド軌道10
A、10Bはその幅が異なるだけで、その基本構成は同
様であり、また、これら2つの軌道10A、10Bの間
には、梁材を滑らせて移送し得るように滑り板10cが
配設されるとともに、第1の軌道10Aには角材の側面
に当接して角材の位置を設定する位置決め板(固定定
規)16が軌道10Aに沿って設けられている。
【0021】そして、第2のガイド軌道10Bの搬出部
には第1の梁材1aを載せるテーブル(第1の載置台)
10Cが付設されており、第1の梁材1aと第2の梁材
1bとの接合時に、第1の梁材1aがずれないように配
慮されている。
【0022】なお、前記載置台10Cは、上板10d
と、この上板10dを支持する支持体10eとを主体と
して構成されている(図8参照)。
【0023】また、前記位置決め板16には、図3およ
び図4などに示すように、位置決め板の上面に達し開口
する位置決め溝16aが形成されており、突き当て定規
16bを嵌合させて角材の端面の位置を設定できるよう
になっている。
【0024】そして、梁用角材の切断加工装置12は、
図3および図4にその詳細を示すように、角材Wを横に
倒した状態で載置する加工台12Aと、加工台12A上
の角材Wを切断する加工用カッター機構12Bとを具備
してなり、固定定規16に沿って角材Wを配置し、図示
せぬクランプ機構で角材Wを加工台12A上に載せた状
態で拘束し、カッター機構12Bの丸鋸盤12aで角材
Wを所望の角度に切断する基本構造となっている。
【0025】より具体的に説明すれば、前記加工用カッ
ター機構12Bは、丸鋸盤12aと、この丸鋸盤12a
の鋸歯の切削部を突出させた状態で鋸歯の面方向に沿っ
て丸鋸盤12aをスライド自在に支持する支持枠部12
bと、この支持枠部12bを加工台12Aの上方に支持
アーム12cを介して水平に保持するとともに支持枠部
12cを旋回自在に支持するターンテーブル12dとか
ら構成されている。
【0026】前記支持枠部12bは、図3に示すよう
に、その先端が保持金物12Dを介して加工台12A上
に支持されており、また、この支持枠部12b上には丸
鋸盤12aを前後に案内するガイドレール12eが敷設
されている。
【0027】なお、支持枠部12bの先端を加工台12
A上に支持する保持金物12Dは、支持枠部12bをそ
の長手方向に移動自在に支持するU字型をした支持部1
2fと、この支持部12fを回動軸12gを中心に旋回
自在に支持するスライダー12hと、このスライダー1
2hを加工台12Aの長手方向に沿って案内する案内レ
ール12iとを主体として構成されており、また前記ス
ライダー12hは、案内レール12iに沿って配設され
た位置決め板12jの位置決め孔12kにスライダー1
2hに付設された位置決めピンを挿入することにより、
その位置を固定できるようになっている。
【0028】さて、前記支持アーム12cは、図4など
に示すように、全体がL字型に屈曲した形態とされてお
り、また支持アーム12cの一端は、ターンテーブル1
2d上に回動軸12kを介して支持され、当該回動軸1
2kを中心に、図中矢印イに示すように縦回動自在に支
持されている。
【0029】なお、支持アーム12cの回動軸12kの
両端には、昇降手段として回動軸12kを上下動させる
空圧シリンダ12mが付設されており、空圧シリンダ1
2mの作動によって回動軸12kを上下動させ、支持ア
ーム12cと一体の支持枠部12bを上下に動かせるよ
うになっている。そして、このような構成によって、
持枠部12bを降下させたときにこの支持枠部12bと
加工台12Aとの間に角材Wを挟み込ませ、加工台12
A上の角材Wを拘束できるように構成されている。
【0030】一方、前記ターンテーブル12dは、加工
台12Aの下部に設けられた案内レール12n上にスラ
イド自在に配設されるとともに、移動用空圧シリンダ1
2pにより前後に移動できるように構成されている。
【0031】次に、この切断加工装置12を適用した屈
曲梁製造ラインを構成する他の部材について具体的に説
明を補足すると、以下の通りである。
【0032】まず、梁材となる角材Wの隅部に直角の切
り欠き(あご欠き)を形成するあご欠き手段11は、図
5ないし図7にその詳細を示すように、角材Wを横に倒
した状態で載置する加工台20と、この加工台20上に
載せられた角材Wの上面を押さえて角材Wの位置を拘束
するクランプ機構21と、加工台20上の角材を切断す
る加工用カッター機構22とを基本に構成されている。
【0033】前記加工台20は、円盤状の基盤20a
と、この基盤20a上に旋回自在に支持される円盤状の
底板20bと、この底板20bに脚部20cを介して支
持され角材Wを載せる上板20dと、基盤20a上に底
板20bを位置決めする位置決め機構23とを主体とし
て構成されている。
【0034】なお、前記上板20dには、側部に達し開
口するコの字型をした切欠部20eが形成されており、
当該切欠部20eに沿って前記加工用カッター手段22
が移動するようになっている。
【0035】基盤20aは加工台20の据付部となるも
ので、全体が円盤状に形成されていてその外周縁に上板
20dの位置を設定する位置決め孔20fを備えた位置
決め板20gが、基盤の周方向に等間隔に配設されてい
る。
【0036】底板20bは基盤20aに対して旋回自在
に組み付けられたもので、その上面には加工用カッター
機構22を半径方向に案内するレール20hが取り付け
られている。
【0037】なお、前記上板20dには、図8にその詳
細を示すように、基盤20aの位置決め孔20fに下端
部を嵌め込むことによって上板20dの位置を決める位
置決め棒23aが付設されており、位置決め棒23aを
上下に操作することによって、位置決め棒23aと位置
決め孔20fとの嵌め合わせを、係合、解除することが
できるようになっている。
【0038】そして、実施例では、前記位置決め棒23
aと、位置決め孔20f付きの位置決め板20gとによ
って基盤20a上に底板20bを位置決めする位置決め
機構23が構成されている。
【0039】クランプ機構21について説明すると、こ
れは、上板20dの上に架設された門型の架構21a
と、この架構21aにリンク機構24を介して吊持され
た押圧部21bと、この押圧部21bを上下動させる左
右一対のシリンダ機構21cと、このシリンダ機構21
cを上下操作する操作レバー21dとを主体としてされ
ており、また前記リンク機構24は、中間部がヒンジ結
合された左右一対のアーム部24aと、これらアーム部
24aのヒンジ部を連結する連結部材24bとを主体と
して構成されている。
【0040】前記加工用カッター機構22は、帯鋸盤ユ
ニット22Aと、この帯鋸盤ユニット22Aを加工台2
0の底板20b上にスライド自在に支持する案内機構2
2Bとから構成されている。
【0041】前記帯鋸盤ユニット22Aは、本体部22
aの切断加工用の空所に帯鋸22bを上下方向に備えた
もので、案内機構22Bを構成する走行台車22c上に
一体に固定されて載せられており、また走行台車22c
は底板20b上に敷設されたガイドレール20h上を前
後に移動するようになっている。なお、実施例では前記
走行台車22cとガイドレール20hとによって、案内
機構22Bが構成されている。
【0042】次に、載置台13は第2の梁材1bを載せ
るものであり、図1および図2に示すように、基本的に
は、第2のガイド軌道10Bと同様に、矩形枠状の支持
枠部13aの内側に転動ローラ13bを支持枠部13a
の長手方向に沿って複数間隔を空けて配設してなる構造
となっており、また前記支持枠部13aの両側部には第
2の梁材1bを載せた時に第2の梁材1bが載置台13
より落下しないように支持棒13cが立設されている。
【0043】なお、第2の載置台13の搬入側には、第
2の梁材1bを載せるテーブル13Aが付設されてお
り、ヒンジ部30を介して第2のガイド軌道10Bの搬
出口側のテーブル10Cに回動自在に連結されている
(図8参照)。
【0044】また、前記載置台13を傾斜させる傾斜手
段14は、図9および図10に示すように、基板40a
上に3本の柱体40bを立設し、これら柱体40b上に
上板40cを取り付けてなる架構40と、この架構40
の前部柱体40bに昇降自在に挿入されかつ載置台13
に回動軸41を介してヒンジ結合された昇降子42と、
この昇降子42を第1の懸架チェーン43を介して上下
に移動させるシリンダ装置44と、載置台13の一端に
第2の懸架チェーン45を介して連結され載置台13の
バランスを取るバランサー46とを主体として構成され
ている。
【0045】なお、前記第1の懸架チェーン43は、昇
降子42の上端にその一端が取付けられるとともに、他
端が架構40の上板40cに設けられたプーリー47を
介し、シリンダ装置44のロッド先端に取付けられたプ
ーリー48に巻回されて上板40cに取り付けられてい
る。
【0046】また、前記第2の懸架チェーン43は、そ
の一端が載置台13に取り付けられるとともに、上板4
0cに設けられたプーリー49を介してバランサー46
に取り付けられている。
【0047】なお、ここで、前記昇降子42について説
明を補足しておくと、これは、柱体40bの外周に挿入
される4角筒状の本体部42aと、この本体部42aの
上端および下端にそれぞれ設けられ柱体40b上を転動
する転動ローラ42bを備えたブラケット42cとを主
体として構成されており、また本体部42aのブラケッ
ト42dに前記回動軸41が支持された構造となってい
る。
【0048】第1および第2の梁材1a、1bを接合す
る接合手段15について説明すると、これは、図1に示
すような構造となっている。すなわち、これは、第1お
よび第2の梁材1a、1bをそれぞれ載せるテーブル1
0C、13Aの両側に架構15aを介して支持された釘
打ち機15bを主体として構成されたもので、第1およ
び第2の梁材1a、1bをガセットプレート1cを介し
て直接釘打ち連結するようになっている。
【0049】次に、以上のように構成された梁用角材の
切断加工装置の作用について、屈曲梁を実際に製造する
手順に従って説明する。
【0050】図13に示すような屈曲梁1を製造するに
は、まず、案内軌道10の角材投入口より第2の梁材1
bとなる角材Wを横に倒した状態で当該角材を切断加工
装置12を構成する加工台12Aに向けて投入する。
【0051】なお、この際、位置決め板16の位置決め
溝16aに突き当て定規16bを挿入して角材Wの先端
の位置設定をしておくことは言うまでもない。
【0052】次いで、角材Wを位置決め板16に沿わせ
た状態で、角材Wの先端を突き当て定規16bに突き当
て、加工台12A上に角材Wをクランプ機構等によって
拘束する。
【0053】このようにして角材Wのセットが終了した
ならば、丸鋸盤12aを支持する支持枠部12bのセッ
トを行なう。
【0054】この操作は、保持金物12Dの支持部12
fを、スライダー12hを介して案内レール12i上で
摺動させ、支持枠部12bが角材Wの端面の切断角度に
沿う位置になるように支持部12fを固定し、空圧シリ
ンダ12mを作動させて、ターンテーブル12dを案内
レール12nに沿って移動させれば良い。
【0055】この操作によって、支持枠部12bは、保
持金物12Dの支持部12fを中心にターンテーブル1
2dの移動とともに横に振られ、角材Wの端面の切断角
度に沿ってセットされる。
【0056】支持枠部12bのセット後、丸鋸盤12a
を支持枠部12bに沿ってスライドさせ、加工台12A
上の角材Wの一端を切断する。
【0057】角材Wの一端を切断したならば、突き当て
定規16bを取り外し、第2の梁材1bとなる角材Wの
他端を切断加工するための準備を行なう。この操作は、
位置決め板16に角材Wの位置を設定すべく突き当て定
規16bをセットし、当該突き当て定規16bに角材W
の端面を突き当てるとともに位置決め板16に沿わせて
角材Wをクランプ機構によって拘束する。
【0058】その後、前述した角材Wの一端の切断と同
様の操作によって、丸鋸盤12aを支持する支持枠部1
2bのセットを行ない、支持枠部12bのセット後、丸
鋸盤12aを支持枠部12bに沿ってスライドさせ、加
工台12A上の角材Wの他端を切断する。
【0059】実施例では、支持枠部12bのセットを行
なうことにより丸鋸盤12aの切削方向の向きを容易に
設定することができるので、梁材端部の加工を容易に行
なうことができ、その作業能率を向上することができ
る。
【0060】一方、第1の梁材1aは、第2の梁材1b
の加工後、第2の梁材1bと同様にして案内軌道10の
角材投入口より第1の梁材1aとなる角材を横に倒した
状態で切断加工装置12に投入し、切断加工装置12を
第2の梁材1bを加工したのと同様の操作により製造す
る。
【0061】なお、第1および第2の梁材1a、1bと
なる角材Wにあご欠き部を形成する場合は、以下の手順
により行なう。
【0062】まず、図11に示すように、角材Wの長手
方向に対して帯鋸22cが所定角度に向くように加工台
12Aをセットする。加工台12Aのセットは、基盤2
0a上において上板20dを回転させ、位置決め機構2
3により上板20dを基盤20aに固定する。
【0063】次いで、角材Wを切断加工装置12の加工
台12Aと、あご欠き手段11を構成する加工台20の
上板20dとにそれぞれ架け渡すようにして載置し、図
11に示すように、角材Wの一端を上板20dの切欠部
20eより突出させた状態で、角材Wを台上に固定す
る。
【0064】角材Wの固定は、加工台20のクランプ機
構21を作動させ、シリンダ機構21cの駆動により押
圧部21bを押して、角材Wを加工台12Aに挟み付け
る。このようにして角材Wを拘束した状態で、帯鋸盤ユ
ニット22Aを作動させ、帯鋸盤ユニット22Aを図1
1矢印イに示すように動かし、角材Wに切り込みXを付
ける。
【0065】以上の操作により、角材Wに切り込みXを
付けたならば、位置決め機構23による上板20dと基
盤20aとの固定を解除し、図12に示すように、加工
台12Aを回転させ、角材Wの長手方向に沿って帯鋸2
2bを向かせ、図中ロに示すように、帯鋸盤ユニット2
2Aを動かし、角材Wの切り込みXに向けて角材Wの端
面より帯鋸22bを入れ、角材Wの角部にあご欠きを形
成する。
【0066】あご欠き加工、端部加工による梁材の形成
後、2つの梁材となる角材Wを案内軌道10を構成する
第1のガイド軌道10Aに沿って送り、第2のガイド軌
道10Bの位置で梁材を縦に立てて、そのまま、第2の
梁材10bを載置台13に載せる。この時、第1の梁材
1aは、その突き合わせ端面を第2の梁材1bの突き合
わせ端面に臨ませるように、第2のガイド軌道10Bの
搬出口の位置に立てた状態で載置しておく。
【0067】以上の操作により、2つの梁材1a、1b
をセットしたならば、載置台13の傾斜手段14を操作
して載置台13の一端を上昇させ、載置台13上に載置
された第2の梁材1bを傾ける。
【0068】この操作により、第2の梁材1bが自身の
重量で下がり、2つの梁材どうしが端面を突き合わせた
状態でセットされることになる。
【0069】第1の梁材1aと第2の梁材1bとの突き
合わせが終わったならば、これら梁材1a、1bの突き
合わせ部両側にガセットプレート1cを当て、接合手段
15の釘打ち機15bを操作してガセットプレート1c
の外面から梁材どうしを一体化すると、途中が屈曲した
屈曲梁1が製造される。
【0070】この製造ラインでは、第1のガイド軌道1
0Aの搬入口に角材を横に倒した状態で挿入し、切断加
工装置12の丸鋸盤12aにより角材の端面を加工し、
第1および第2の梁材を成形するとともに、第1のガイ
ド軌道10Aおよび第2のガイド軌道10Bに沿ってこ
れら梁材を移送した後、第2の梁材を載置台13に載せ
傾斜手段14により、この載置台13を傾けて、2つの
梁材どうしを突き合わせ、接合手段15で両梁材を接合
するので、途中が屈曲した屈曲梁の製造をラインに沿っ
て手順良く容易に行なうことができ、製造時の作業性を
向上させることができ、屈曲梁製造の工業化に対する適
用性を向上できる等の優れた効果を上げることができ
る。
【0071】また、載置台13に第2の梁材1bを載
せ、載置台13を傾斜手段14により傾けることによ
り、2つの梁材を精度良く突き合わせることができるの
で、自重の大きな角材どうしの突き合わせ作業を機械化
することができ、突き合わせ部の精度を向上することが
できるといった利点もある。
【0072】さらに、実施例では、傾斜手段14により
載置台13の傾斜の角度を容易に変えることができるの
で、第1の梁材と第2の梁材とのなす角度が違う屈曲梁
であっても、載置台13の位置で容易に第1の梁材と第
2の梁材を容易に接合させることができるといった効果
もある。
【0073】なお、本発明は前記実施例に限定されるも
のではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で部材の設計
等を変更できることは言うまでもない。
【0074】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、住宅家
屋の梁となる角材の端面を切断加工する装置であって、
角材を横に倒した状態で載置する加工台と、角材の側部
を当接させて角材の位置決めを行なう位置決め板と、加
工台上の角材を切断する加工用カッター手段とを具備
し、前記加工用カッター手段は、丸鋸盤と、この丸鋸盤
の鋸歯の切削部を突出させた状態で鋸歯の面方向に沿っ
て丸鋸盤をスライド自在に支持する支持枠部と、この支
持枠部を加工台の上方に水平に保持するとともに支持枠
部を旋回自在に支持するターンテーブルとから構成さ
れ、前記ターンテーブルには、前記支持枠部を上下方向
に移動させかつ下方に移動させたときにこの支持枠部と
前記加工台との間に角材を拘束させるための昇降手段が
設けられたことを特徴とするものであるから、支持枠部
のセットを行なうことにより丸鋸盤の切削方向の向きを
容易に設定し得て、梁材端部の加工を容易に行なうこと
ができ、その作業能率を向上することができる。しか
も、支持枠部をセットする際には、支持枠部の降下によ
って加工台との間に角材を挟み込むようにしているた
め、加工台上での角材の拘束を容易に行うことができ
る。また、丸鋸盤の移動を案内する支持枠部を用いて角
材を拘束するため、丸鋸盤の案内用部材と角材の拘束用
部材とを兼用させることができ、部品点数を減少させる
ことができる。
【0075】また、これにより、梁材の突き合わせ面の
角度が、屋根の傾斜によって種々変わっても、梁材の加
工に多くの手間を要することがなく、梁材の端面の加工
を容易に実施することのできる有効適切な梁用角材の切
断加工装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施例にかかる切断加工装置を適用した屈曲
梁の製造ラインの概略を示す平面図である。
【図2】一実施例にかかる切断加工装置を適用した屈曲
梁の製造ラインの概略を示す側面図である。
【図3】切断加工装置を上面からみた斜視図である。
【図4】切断加工装置を側面からみた斜視図である。
【図5】角材あご欠き手段の斜視図である。
【図6】角材あご欠き手段の要部を示す斜視図である。
【図7】角材あご欠き手段の正面図である。
【図8】載置台上に載せた梁材の接合状況を示す側面図
である。
【図9】傾斜手段の側面図である。
【図10】傾斜手段の斜視図である。
【図11】角材のあご欠き工程を示す平面図である。
【図12】角材のあご欠き工程を示す平面図である。
【図13】従来技術を説明するために示した屈曲梁の斜
視図である。
【符号の説明】
10 案内軌道 10A 第1のガイド軌道 10B 第2のガイド軌道 11 角材あご欠き手段 12 梁用角材の切断加工装置 12A 加工台 12B 加工用カッター機構 12a 丸鋸盤 12b 支持枠 12c 支持アーム 12d ターンテーブル 13 載置台 14 傾斜手段 15 接合手段

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 住宅家屋の梁となる角材の端面を切断加
    工する装置であって、 角材を横に倒した状態で載置する加工台と、角材の側部
    を当接させて角材の位置決めを行なう位置決め板と、加
    工台上の角材を切断する加工用カッター手段とを具備
    し、 前記加工用カッター手段は、丸鋸盤と、この丸鋸盤の鋸
    歯の切削部を突出させた状態で鋸歯の面方向に沿って丸
    鋸盤をスライド自在に支持する支持枠部と、この支持枠
    部を加工台の上方に水平に保持するとともに支持枠部を
    旋回自在に支持するターンテーブルとから構成され、当該ターンテーブルには、前記支持枠部を上下方向に移
    動させかつ下方に移動させたときにこの支持枠部と前記
    加工台との間に角材を拘束させるための昇降手段が設け
    られた ことを特徴とする梁用角材の切断加工装置。
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