JP2593616B2 - インクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェット記録装置

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JP2593616B2
JP2593616B2 JP4257664A JP25766492A JP2593616B2 JP 2593616 B2 JP2593616 B2 JP 2593616B2 JP 4257664 A JP4257664 A JP 4257664A JP 25766492 A JP25766492 A JP 25766492A JP 2593616 B2 JP2593616 B2 JP 2593616B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、噴射ノズルからインク
液滴を記録紙に高速噴射して記録を行なうインクジェッ
ト記録装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】現在知られている各種記録方式の中でも
記録時に騒音の発生がほとんどないノンインパクト記録
方式であり、かつ高速記録が可能であり、しかも普通紙
に特別の定着処理を必要とせず、記録の行なえるいわゆ
るインクジェット記録方式は各種プリンタ、複写装置や
ワードプロセッサ等の印字装置を実現する上で極めて有
用な方式である。
【0003】このインクジェット記録方式についてはこ
れまでにも様々な方式が提案され改良が加えられて商品
化されたものもあれば、現在なお実用化ヘの努力が続け
られているものもある。
【0004】インクジェット記録方式はインクの小液滴
を種々の作用原理で飛翔させ、それを紙等の被記録材に
付着させて記録を行なうものである。このようなインク
ジェット記録方式の装置は一般に、インク滴を形成する
ためのインクジェットヘッドとこれに供給するインクの
供給手段、さらにヘッドから記録動作時以外に排出され
るインクの回収処理手段、および前記ヘッドの噴射ノズ
ルや流路の目づまりを解消する目づまり回復処理手段か
ら構成されている。
【0005】また、特開昭55−100167号公報に
は、キャリッジにインク吐出ノズルの加圧回復を行うた
めのダイヤフラムをインクタンクに搭載してシリアル移
動するインクジェット機構が示唆されているが、当該ダ
イヤフラムを指等で押圧してポンプ操作を行う構成であ
った
【0006】述の如く、インクジェット記録方式は簡
単な装置構成からなる極めて優れた記録方式であるが、
一方問題も存在する。
【0007】問題の1つは噴射ノズルの目づまりであ
る。目づまりの原因として2つほどあり、1つは噴射ノ
ズル面からの溶媒の蒸発によってノズル先端のインク粘
度が高くなって不吐出を起すものである。
【0008】他の1つはインク液中の微細なごみが噴射
ノズル中に入って不吐出を起すものである。
【0009】また、他の問題としてインク液中の気泡が
噴射ノズル内に入った場合、飛翔エネルギーを前記気泡
が吸収してしまって不吐出になったり液滴の分散、いわ
ゆるスプラッシュを起すものである。
【0010】上述の如き問題の処置手段として一般にポ
ンプ手段を介在させた前記目づまり回復処理手段が設け
られる。インクの流路系に含むポンプ手段の系に対する
介在の仕方には2通りがあり、その1つは噴射ヘッドと
インクタンクの間にあってインクタンクのインクをヘッ
ドに加圧し、ノズルおよび流路中の高粘度インクまた
微細なごみまたはインク液中の気泡を廃インクとしてノ
ズル先端より排出させて処理するものである。
【0011】他の1つはノズル先端から吸引ポンプでイ
ンクを吸引することによりヘッド内およびヘッドにイン
クを供給する流路内の高粘度インクまたは微細なごみま
たはインク液中の気泡を廃インクとしてノズル先端より
吸引処理することである。
【0012】前記回復処置手段による回復動作時にノズ
ル面はノズルより漏洩した廃インクによって覆われる。
【0013】前記ノズル面に複数のノズルが列をなして
構成されているヘッドノズルの場合、上部ノズルから排
出したインクが下部のノズルを覆ったりすると、記録動
作時において下部ノズルからのインクの吐出が行なわれ
なくなる。また、上記インクがノズル面を覆った状態で
長時間放置すると、インク溶媒が蒸発し、従って残った
色素等がノズル面に薄い膜を作るので、前記膜によって
覆われたノズルは不吐出を起すなどの欠点があった。
【0014】更に他の1つの問題は、従来のインクジェ
ット記録装置は、記録ヘッドに供給されるインクを収納
したインクタンク及びインクを供給するための供給ポン
プを装置本体に設けていたために、インクタンクから記
録ヘッドに至るインクチューブの這い回しが長くなり、
圧力損失が増大して、効率の良いインク供給を行い難か
った。また、インクチューブの這い回しのための装置の
スペースも必要としていた。また、更に、シリアルタイ
プの記録装置の場合には、長く這い回したインクチュー
ブの一端を移動するキャリッジに取り付ける構造なの
で、圧力による膨張や振動によりインクチューブが外れ
ないようにするため金具を使用する等の一定の配慮が必
要であった。
【0015】また、上述した特開昭55−100167
号公報に記載のインクジェット機構では操作者が指等で
ダイヤフラムを押圧操作するので、面倒であるととも
に、押圧の仕方によっては、キャリッジの押圧方向への
位置ずれ、場合によってはキャリッジの破損を招く虞も
あった
【0016】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、イン
クジェット記録装置において装置の小型化と合理的なイ
ンク供給とを総合的に得られる構成を提供することにあ
る。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、本発明によれば、ンクジェット記録ヘッドに備え
られ、インク吐出を行う噴射ノズルが連通するインク室
に供給するインクを収容するインク収容部と、前記イン
ク収容部から前記インク室へ供給されるインクの供給経
路を構成するチューブ部材と、を搭載して前記インクジ
ェット記録ヘッドを記録領域に沿って移動させるキャリ
ッジを具備するインクジェット記録装置において、前記
チューブ部材を押圧して移動可能なローラ部材を有し、
且つ前記ローラ部材が前記チューブ部材を押圧して移動
することにより前記インク収容部から前記インク室へイ
ンクの加圧供給を行う状態と、前記チューブ部材のイン
ク供給経路を開放して前記インク室内の負圧力下で前記
インク収容部内のインクを前記インク室内へ供給する状
態と、を切換可能なチューブポンプを、前記キャリッジ
に搭載する構成を採用した。
【0018】
【作用】このような構成によれば、チューブポンプの駆
動、すなわちローラ部材がチュ ーブ部材を押圧して移動
することにより、インク収容部から記録ヘッドのインク
への加圧インク供給を行うことができる。また、チュ
ーブ部材のインク供給経路を開放して記録ヘッドのイン
ク室内の負圧によるインク供給が可能となり、記録のた
めに記録ヘッドからのインクの吐出を行なえば、インク
室内に負圧が生じてインク供給が行なわれる。また、
置の小型化と合理的なインク供給とを総合的に得られる
構成とできる。
【0019】
【実施例】以下図面に基づいて本発明を詳細に説明す
【0020】1〜図6は本発明の一実施例を説明する
もので、図1にはインク供給系の詳細が示されている。
【0021】このインク供給系は、記録ヘッド1とポン
ブ9、インクカートリッジ18とから構成されている。
【0022】各部の詳細は次の如きである。
【0023】記録ヘッド1は2つの部分である基板1e
とカバー1gとから構成されている。
【0024】カバー1gは一方の側が開放された偏平な
筐体として形成されており、この開放端に沿って複数条
の溝として形成された噴射ノズル1aが形成され、同じ
く溝として形成された通気ノズル1bが形成されてい
る。
【0025】これら噴射ノズル1aおよび通気ノズル1
bはカバー1gの中心部を占めるインク室1c中に連通
している。
【0026】また、インク室1cの他方の側にはインク
通路1hが形成されており、その上端は通路を介してイ
ンク室1cに連通しており、下端は小孔を介して後述す
るポンプ側へと接続される。
【0027】一方、基板1e側には前記噴射ノズル1a
と1対1に対応した位置において複数個の発熱素子(図
示省略)が形成されており、さらに上下に一定距離離し
て液面レベル検出電極1fが配置されている。
【0028】上述した発熱素子、レベル検出電極1f
は、それぞれの目的に合った材料で基板1eに対し蒸着
あるいはスパッタリングなどの薄膜形成手段により極め
て容易に形成することができる。
【0029】以上のような構造を有する基板1eとカバ
ー1gとが噴射ノズル1aと発熱素子とを重ね合わせた
状態で一体化される。
【0030】すると、一方の側面が開放された状態にあ
るカバー1gは基板1eにより閉塞された状態になる。
【0031】なお、レベル検出電極1fは別個に作った
ものを基板1e上に接着その他の手段により設けても良
いのはもちろんである。
【0032】このような構造を有する記録ヘッド1に印
加信号として所定のパルス電圧が印加されると、所定の
発熱素子が発熱し、噴射ノズル1a中に導かれたインク
が瞬間的に膨張して、噴射ノズル1aの先端から記録紙
方向に向かって噴出される。
【0033】ところで、発熱素子はインクの噴出だけに
用いられず、次のような用途にも用いられる。
【0034】すなわち、インクジェトプリンタに使用さ
れるインクはできるだけ蒸気圧の低いものにするため、
分子量の大きな溶媒が用いられている。このため10℃
以下の温度になるとインクの粘度が増大するものが多
い。
【0035】インクの粘度が増大するとインク不吐出の
原因になるため、低温時においては記録ヘッドの近傍ま
たはプリンタの内部を加温することが従来から提案され
ている。
【0036】しかし記録ヘッドの近傍やプリンタの内部
という熱容量の大きな箇所を加温して所定の温度を得る
ためには極めて長い時間と大きなエネルギーが必要にな
る。
【0037】そこで本発明においては発熱素子にインク
が吐出されない程度の温度に加熱されるような電流を流
し、噴射ノズル1aおよびインク室1cの部分を小さな
エネルギーで短時間に加温させることができるように構
成されている。
【0038】一方、インク通路1hは外気との間を遮断
するOリング4を介してヘッド受台3に連結される。
【0039】ヘッド受台3はインク通路1hに連結され
る液路3aとこれに連続する3bとを有しており、両者
間はフィルタ3cによって画されている。
【0040】フィルタ3cはインク2内の微細なごみを
除去するためのもので、20〜30μm程度の直径を有
するガラスの細い中空針を束ねてこれを輪切りにしたも
のから構成されている。このフィルタ3cはごみを除去
する役目の他に、噴射ノズル1aからインクを噴射する
際に、噴射ノズル1aの後方の液路中の液圧抵抗を高め
る効果もある。
【0041】一方、記録ヘッド1と対応してキャップ7
が設けられている。このキャップ7は軸7bを中心とし
て回動自在に取り付けられており、噴射ノズル1aの部
分を覆った状態と、これから離れた状態とに変位するこ
とができる。
【0042】キャップ7は噴射ノズル1aおよび通気ノ
ズル1bから漏れたり噴出されたりするインクを吸収す
る吸収体8と、その背面に形成された吸収体からのイン
クを排出するための多数の小孔7aとを有する。
【0043】一方、ポンプ9は次のように構成されてい
る。
【0044】回転式ポンプとしてのチューブポンプ9の
筐体に形成された円形の空間内にはモータ10によって
回転されるロータ9aが回転自在に取り付けられてお
り、このロータ9aには円周方向に等角度間隔離して複
数個のローラ9cが軸9bを介して回転自在に軸承され
ている。
【0045】ポンプ9の円形の空間の内径とロータ9a
の直径との間には差があるが、ローラ9cは円形の空間
の内周面に接して回転することができるように構成され
ている。
【0046】このポンプ9の円形の空間の上側に位置す
る円弧壁9dとロータ9aとの間にチューブ5が導かれ
ている。
【0047】チューブ5の一端は前記ヘッド受台3側の
液路3aに連通しており、他端側には後述するインクカ
ートリッジのゴム栓に挿入される中空針16が取り付け
られている。
【0048】また、チューブ6の一端はキャップ7側に
接続されており、他端はインクカートリッジ側に接続さ
れている。
【0049】一方、ポンプ9の側方には透孔9fが形成
されており、この透孔9f中にはピン11が摺動自在に
嵌合されている。
【0050】ピン11の内方端はポンプ9の円弧状の空
間側に臨まれており、他端側はポンプ9の外側に突出
し、マイクロスイッチ12のレバー12aに接してい
る。
【0051】従って、ロータ9aが回転し、ローラ9c
がこのピン11に接すると、ピン11は円弧状の空間か
ら離れる方向へ、すなわち、ポンプ9の外側ヘ突出し、
レバー12aを押し、マイクロスイッチ12をONとさ
せることができる。
【0052】従って、マイクロスイッチ12がローラ9
cの回転位置を検出することができ、この信号をカウン
トすることによりロータ9aの回転数をも検出すること
ができる。
【0053】また、マイクロスイッチ12とモータ10
とはモータ駆動回路19に接続されている。
【0054】一方、符号18で示すものはインクカート
リッジで、仕切壁18cにより上限の空間18a、18
bに分割されており、上側の空間18a側にはインク袋
13が収容されている。
【0055】このインク袋13はアルミ箔に高分子フィ
ルム、例えば、ナイロンやポリエチレンをラミネートし
て形成されたもので、一端は封じられており、他端には
パイプ14およびゴム栓15が設けられている。このゴ
ム栓15に前記チューブ5の中空針16を刺し込み、パ
イプ14内に挿入することによりインク袋13内のイン
ク2をチューブ5を介して記録ヘッド側に導くことがで
きる。
【0056】一方、インクカートリッジ18の下側の空
間18b中にはインク吸収体17が収容されており、チ
ューブ6を介して吸引されてきたインクの廃液を吸収す
る。
【0057】一方、図2は上述したようなインク供給系
を備えたプリンタの機構部分の概略を説明するもので、
図中図1と同一部分には同一符号が付されている。
【0058】図2においては符号24で示すものはキャ
リッジで、このキャリッジはガイドレール25、26に
摺動自在に嵌合されている。キャリッジ24はキャリッ
ジ駆動用のモータ28の出力軸の先端に固定されたプー
リ29と、従動プーリ30との間にエンドレスに張架さ
れたワイヤ31一部に接続されており、ガイドレール
25、26に沿って自由に移動することができる。
【0059】このキャリッジ24上に、前述したインク
供給系および記録ヘッド等が搭載されている。
【0060】一方、符号27で示すものはプラテンで、
このプラテン27に沿って記録紙32が導かれており、
プラテン27を回転させることにより記録紙32を印字
桁方向へ紙送りすることができる。
【0061】次に以上のように構成されたインクジェッ
トプリンタの動作について説明する。
【0062】まず、インク供給動作について説明する。
【0063】図示していない制御装置はレベル検出回路
20を介して1ページの印字動作が終了するごとに記録
ヘッド1内のインク室1c中のインクの液レベルをモニ
タする。
【0064】レベル検出回路20を介して、インク室1
c内のインクのレベルが所定レベル以下であることが検
出されると、制御装置はモニタ駆動回路19を介してモ
ータ10を回転させ、ポンプ9を作動させる。
【0065】そして、インク室1c内のインクレベルが
あらかじめ設定したレベルに達した場合にはポンプ9は
所定の回転数だけ回転した後停止する。
【0066】このようにポンプ9を所定の回転数だけ回
す理由は電極1fより上のインク室1c内の容積分と、
ノズルから吐出されるインクの分を余分に供給するため
である。
【0067】一方、ポンプ9のローラ9cと摺動ピン1
1とが接触することによって生じるマイクロスイッチ1
2から発生するローラ位置信号に基づいて、制御装置は
ローラ9cが図1に示すように摺動ピン11を押し、チ
ューブ5と接触していない位置に必ず停止させる。
【0068】この状態ではチューブ5はローラ9cによ
って落しつぶされてはおらず、チューブ5の液路は開放
されている。
【0069】ところで、記録ヘッド1の印字動作中にお
いてはインク2の表面張力によ毛細管現象と、噴射ノ
ズル1aからのインクの吐出によって生じるインク室1
c内の負圧力によってインクがインク袋13からチュー
ブ5を通ってインク室1c内に供給される。
【0070】一方、レベル検出回路20によってインク
レベルが設定した状態にあると判定された場合には上述
した動作は行なわれない。
【0071】即ち、この記録ヘッド1の通常の印字動作
中では、噴射ノズル1aから吐出されたインクに対応す
る量のインクを、ローラ9cの回動によるポンプ供給と
は異なり、インク室内1c内の負圧力下でインク収容部
であるインク袋13から供給されることになり、上述し
たインクレベルは設定した状態を保つようになる。
【0072】次にインク切れの検出および回復動作は次
のようにして行なわれる。
【0073】制御装置は前述したインク供給動作を一定
時間行なってもインクがレベル検出電極1fにまで達せ
ず、レベル検出回路20によってインクの検出が行なわ
れない場合には、インク袋13内にインクがないと判断
する。
【0074】そして、制御装置は図示していない発光素
子などを点灯させたり、警報音を発生させたりする手段
によりインク切れを報知し、記録動作を停止させる。
【0075】一方、インクカートリッジ18の交換時の
動作は次の如きである。
【0076】インクのないカートリッジを抜いて、新し
くインクの入ったカートリッジを装着すると、モータ1
0が回転し、ポンプ9が作動し、インク袋13内のイン
ク2がチューブ5等でインク室1cに送られる。そし
て、インクが通気ノズル1bの入口までくると、ポンプ
9は所定の位置において停止する。
【0077】この動作中において通気ノズル1bおよび
噴射ノズル1aから漏れたインクは吸収体8によって吸
収され、吸収されたインクはパイプ6を通ってカートリ
ッジ18の吸収体17中に排出される。
【0078】続いて、長時間印字が行なわれない後にお
ける最初の回復動作について説明する。
【0079】装置の電源が切られて長時間使用されてい
ない場合、および電源は入っていても長時間印字動作を
行なっていなかった場合の最初の印字は、印字がされな
かったり、印字濃度が薄かったり、インクがスプラッシ
ュして汚れが記録紙に付着するなどの事故が発生する。
【0080】この原因は噴射ノズル1aの先端部からの
インクの溶媒の蒸発によって、噴射ノズルの先端のイン
クの粘度が高くなっているためである。
【0081】このように長時間印字を行なっていなかっ
た場合には、制御装置はまず所定時間印字動作が行なわ
れないことを検出し、レベル検出回路20を介してイン
クのレベルも検出する。そしてインクのレベルが所定レ
ベルに達していない場合には前述したインク供給動作を
行なう。
【0082】一方、インクレベルが所定レベルにあると
判定された場合には、ポンプ9を所定回数回転させて停
止する。これはインク供給動作において述べたのと同様
にレベル検出電極1fより上のインク室1c内の容積分
と、さらにノズルから吐出するインクの分を余分に供給
するためである。
【0083】次にキャップ7の動作およびキャップ7に
よる廃液の吸引動作について説明する。
【0084】キャップ7は印字動作以外の位置、すなわ
ちホームポジションにある範囲内においてモータ(図示
省略)を駆動することにより、軸7bを中心として回転
され、噴射ノズル1aの全面を覆う。この状態では噴射
ノズル1aからインクの溶媒の蒸発とノズル面へのごみ
の付着を防止することができる。
【0085】一方、キャップ7が嵌着された場合におい
て、インクの吸収体8により噴射ノズル1aから漏洩す
るインクを吸収し、さらにポンプ9を動作させることに
よりキャップ7中のインクをチューブ6を介して強制的
にインクカートリッジ18の廃液収納用の空間18b内
の吸収体17中に排出させる。
【0086】キャップ7の具体的な動作は次の通りであ
る。
【0087】すなわち、前述したようにしてポンプ9の
動作が開始されると、キャップ7が噴射ノズル1aに嵌
着され、回復動作が終了するとポンプ9の動作が停止
し、キャップ7がノズル1aから離れる。
【0088】一方、1ページ分の記録動作が完了した場
合には、記録ヘッド1はホームポジションに戻っている
が、記録ヘッドがホームポジションに戻ると、キャップ
7が噴射ノズル1aの先端に嵌着される。そして次のペ
ージの印字動作が開始される直前にキャップ7が噴射ノ
ズル1aから離れ、通常の印字動作が行なわれる。
【0089】ところで、上述したような回復動作中にお
けるポンプ9の動作時にはインクカートリッジ18が装
着されていないと、廃液が装置内に排出されてしまうた
め、ポンプ9の動作はインクカートリッジ18が装着さ
れている信号が出ている場合にのみ行なわれる。
【0090】次に、図3〜図6を用いて本発明に適用さ
れるキャップ装置部の一実施例の詳細を説明する。
【0091】基板33上に設けられた軸受け部材34、
35に軸支されてスクリュー軸36が設けられている。
前記スクリュー軸36にはギヤ37、38を介してモー
タ39の回転が伝達される。前記スクリュー軸は箱体4
0の脚部40aおよび40bと噛合しているので、モー
タ39の回転によって箱体40はヘッド1に近接したり
後退したりする。
【0092】41はゴム等からなる弾性部材で、前記箱
体40のヘッド1に対する開口部分の周辺に設けられて
おり、前記箱体40とヘッド1が相対的に接合した際に
気密度を高める働きをする。
【0093】図4、図5において、インク液吸収体42
として合成繊維を固めたものや合成樹脂を吸水性のある
スポンジ状にしたものが用いられる。前記吸収体42は
板部材43を介して移動軸44に固定されている。
【0094】図4において、箱体40の後部のモータ取
り付け部40cにはモータ45が設けられており、一方
モータ軸に設けられたギヤ46およびギヤ47を介して
カム円板48にモータ45の回転が伝えられる。
【0095】前記カム円板48は前記移動軸44の後端
立上り部44aに係合している。
【0096】前記立上り部44aの上端44bと箱体4
0の端部40dの間にばね49が張架されているので移
動軸44を介して吸収体42にはヘッド1に近づく方向
の付勢力が常に働いている。
【0097】図6において、符号50、51は絞り板
で、52は前記絞り板を回転自在に軸支する軸部材、5
3は軸54に固定された状態で前記絞り板50、51の
下端部50a、51a間に挿入されている絞り板駆動カ
ムである。
【0098】モータ55の回転はギヤ56、57を介し
て軸54に伝えられる。箱体40の最下部に設けられた
L字状中空管部40eの先端は図2の如くキャリッジ2
4がホームポジションに位置するときにインクカートリ
ッジ18の廃インク収容部入口18dの中に突入する。
【0099】58は箱体40の底部に溜ったインクが中
空管部40eに流出するのを遮断するための弁部材で電
磁石60により駆動される吸引子59に連動して弁の開
閉が行なわれる。
【0100】図3において軸支部材34、35間に渡っ
て設けられているスクリュー軸36は箱体40の脚部4
0a、40bに設けられている軸受に貫通しており、箱
体40のヘッド1に対する直進運動を導くものである。
【0101】次に上述のキャップ装置部の動作について
動作項目毎に説明する。
【0102】(1)キャッピング動作 図2においてキャリッジ24がホームポジションの所定
の位置にて停止すると、図3、図4におけるモータ39
が回転し、続いてギヤ38、37を介してスクリュー軸
36が回転する。
【0103】スクリュー軸36とネジ結合している箱体
40はスクリュー軸36の回転によってヘッド1に接近
し、ゴム弾性部材41を介してノズル1aの周辺部に接
触し、続いて箱体40の移動は停止する。
【0104】この状態でノズル1aは外気よりゴム弾性
部材41によって遮断されるのでノズル1aの先端部の
インク溶媒の蒸発が防止される。
【0105】(2)漏洩インク吸引動作 モータ45の回転がギヤ46、47によって伝達される
と、カム円板48が回転し、前記カム円板48に従動す
る移動軸44の立上り部44aは図4において2点鎖線
で示す位置から実線で示す位置までばね49の力で移動
する。前記軸44の移動によって吸収体42の全面はヘ
ッド1のノズル1aの吐出口面に接触する。上記状態で
図1に示すポンプ9が動作してインク2がノズル1aの
先端から漏洩すると、吸収体42は前記漏洩インクを吸
収し、ノズル1aの吐出面にインク液を残留させない。
【0106】(3)吸収体42中のインクを絞り出す動
作 前記吸収体42が漏洩インクによって吸収力が飽和した
場合、または所定の回数吸収が行なわれた後は前記モー
タ45は逆転し、移動軸44を実線の位置から2点鎖線
で示す位置まで戻す。従って吸収体42は前記移動軸4
4に連動してヘッド1から離れる。
【0107】一方、ヘッド1から離れた吸収体42は絞
り板50、51の間に位置して止まる。
【0108】モータ55の回転はギヤ56、57によっ
て軸54に伝達され、軸54の回転に連動して絞り部材
駆動カム53が垂直状態から水平状態になると、絞り板
50、51の上部は相互に近接する。従って絞り板5
0、51に挟まれて押しつぶされた吸収体中のインク液
は吸収体42より流れ出て前記絞り板50、51の下方
端部50a、51aを伝わって箱体40の底部に溜る。
【0109】前記絞り板50、51により吸収体中のイ
ンクを絞り出された吸収体42は再びノズル1aからの
漏洩インクを吸収する能力を回復する。
【0110】(4)吸収したインクのインクカートリッ
ジヘの排出動作 インクカートリッジ18のインク排出口18dに前記箱
体40の中空管部40eが挿入された状態で弁58が開
くと、箱体40の底部に溜ったインクは中空管部40e
の先端からインクカートリッジ18の吸収体17内に流
れ出る。
【0111】所定時間後に弁が閉じると前記インクが吸
収体17内に流出することが停止する。また、弁58が
閉じると箱体40の内部は外気より遮断されるので箱体
40の内部の蒸気圧はインクの蒸気圧と同じになるので
ノズル1aからのインク蒸発は極力少なくなる。
【0112】また、インクカートリッジの吸収体17に
よって吸収された廃インク液はインク袋13中のインク
が無くなった際にインクカセット毎に廃棄処理すればよ
いので、廃液を特別処理するタンクを設ける必要がな
く、使用者にとって非常に便利な装置を提供することが
できる。
【0113】(5)印字動作休止時および記録装置が使
われていない際のキャップ装置部の状態 記録装置が休止状態にある場合は必ず吸収体42はヘッ
ド1のノズル面から離間している。一方、弾性体41は
ノズル1a周辺に密着した状態にあるので、ノズル1a
は大気から遮断され、ノズル1aの吐出口からインクが
蒸発することが少なく抑えられる。
【0114】本実施例の吸収体42のインク絞り機構は
図5に示すように吸収体42の幅寸法L1を図6に示す
絞り板50、51の幅寸法L2と等しくすることができ
るので、吸収体42を広い面積で押圧することができ、
従って液絞り効果が大きいという特徴を有する。また、
絞り板50、51はばね性を有する薄板なので絞り板駆
動カム53が回転する際、吸収体42のつぶれ代に余裕
がない場合、絞り板50、51がたわんでくれるので絞
り駆動部材53の回転が阻害されない、という優れた特
徴を有するものである。
【0115】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、ンクジェット記録ヘッドに備えられ、イン
ク吐出を行う噴射ノズルが連通するインク室に供給する
インクを収容するインク収容部と、前記インク収容部か
ら前記インク室へ供給されるインクの供給経路を構成す
るチューブ部材と、を搭載して前記インクジェット記録
ヘッドを記録領域に沿って移動させるキャリッジを具備
するインクジェット記録装置において、前記チューブ部
材を押圧して移動可能なローラ部材を有し、且つ前記ロ
ーラ部材が前記チューブ部材を押圧して移動することに
より前記インク収容部から前記インク室へインクの加圧
供給を行う状態と、前記チューブ部材のインク供給経路
を開放して前記インク室内の負圧力下で前記インク収容
部内のインクを前記インク室内へ供給する状態と、を切
換可能なチューブポンプを、前記キャリッジに搭載する
構成を採用したので、必要な時だけ(例えば加圧回復
時)チューブポンプの作動を行うので、インクの効率の
良い利用ができ、また、記録のためのインクの吐出時に
は、開放されたチューブ部材のインク供給経路によるイ
ンク供給がインク室内の負圧力下で行えるので、吐出特
性を乱すことなく安定した吐出を可能ならしめるので、
装置の小型化と最適なインク供給システムを提供するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のインク供給系の説明図であ
る。
【図2】同実施例の記録装置の要部を示す斜視図であ
る。
【図3】同実施例のキャップ装置の横断平面図である。
【図4】同キャップ装置の縦断側面図である。
【図5】同実施例のインク吸収体の斜視図である。
【図6】同実施例のインク絞り機構の斜視図である
【符号の説明】
1 記録へッド 1a 噴射ノズル 2 インク 5、6 チューブ 7 キャップ 9 ポンプ 18 インクカートリッジ 36 スクリュー軸 40 箱体 41 弾性部材 42 インク吸収体

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ンクジェット記録ヘッドに備えられ
    インク吐出を行う噴射ノズルが連通するインク室に供給
    するインクを収容するインク収容部と、前記インク収容
    部から前記インク室へ供給されるインクの供給経路を構
    成するチューブ部材と、を搭載して前記インクジェット
    記録ヘッドを記録領域に沿って移動させるキャリッジを
    具備するインクジェット記録装置において、前記チューブ部材を押圧して移動可能なローラ部材を有
    し、且つ前記ローラ部材が前記チューブ部材を押圧して
    移動することにより前記インク収容部から前記インク室
    へインクの加圧供給を行う状態と、前記チューブ部材の
    インク供給経路を開放して前記インク室内の負圧力下で
    前記インク収容部内のインクを前記インク室内へ供給す
    る状態と、を切換可能なチューブポンプを、 前記キャリ
    ッジに搭載することを特徴とするインクジェット記録装
    置。
  2. 【請求項2】 前記チューブ部材のインク供給経路を開
    放する位置に前記ローラ部材を停止させるローラ部材位
    置制御手段を有することを特徴とする請求項1に記載の
    インクジェット記録装置。
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JPS5862057A (ja) * 1981-10-08 1983-04-13 Canon Inc インクジェット装置用回復装置及びそれを備えたインクジェット装置

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