JP2593093B2 - 空気弁 - Google Patents

空気弁

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JP2593093B2
JP2593093B2 JP63297821A JP29782188A JP2593093B2 JP 2593093 B2 JP2593093 B2 JP 2593093B2 JP 63297821 A JP63297821 A JP 63297821A JP 29782188 A JP29782188 A JP 29782188A JP 2593093 B2 JP2593093 B2 JP 2593093B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、下水や汚泥あるいは農水等の異物を含んだ
流体を圧送する管路に設けられ、該管路内の空気を排出
する空気弁に関する。
〔従来の技術〕
下水等を圧送する管路には、該管路内の空気(流体か
ら発生するガス等も含む)を排出したり、あるいは管路
内の水を排水する際に管路内に空気を導入したりするた
めに空気弁が設けられている。
一般にこの空気弁は、弁体部が下水等で汚染された
り、目詰りを起こさないように、管路に取付けられる弁
箱に上下に長い直管を用い、この弁箱の上部に、管路内
を流れる流体中の空気を排出する通気孔を有する弁体部
を設けるとともに、弁箱の下部にフロート室を設け、該
フロート室内に配設したフロートと弁体部内に配設した
弁体とを長い弁軸で連結し、フロートの上昇によって弁
体を弁体部内に形成した通気孔の弁座に着座させて該通
気孔を閉塞するように構成されたもので、フロート室内
の水面と弁体部の弁座との間に長い空気層を設けてい
た。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、上述のものでは、弁箱を直管により形
成しているため、水面と弁体部との間に十分な空気層を
設けるためには弁箱を長くする必要があり、上下寸法が
長くなって空気弁の設置場所が限定されたり、あるいは
空気弁の長さが限定されて十分な長さの空気層を確保す
ることができない場合があった。
また、通気孔の閉塞時に、流体の脈動等によりフロー
トが上下動すると、それに伴って弁体が上下動するため
通気孔が開閉し、弁箱内の空気が僅かずつ排出され、つ
いには弁体部にまで下水等が上昇して弁体部が汚染さ
れ、異物により弁体部の作動が損われてしまうことがあ
った。
そこで本発明は、弁体部に下水等の流体が上昇して弁
体部を汚染することを防止できる空気弁を提供すること
を目的としている。
〔課題を解決するための手段〕
上記した目的を達成するために、本発明は、管路に取
付けられる弁箱の上部に、管路内を流れる流体中の空気
を排出する通気孔を有する弁体部を設けるとともに、弁
箱の下部にフロート室を設け、該フロート室内に配設し
たフロートの上昇によって、前記弁体部内に配設した弁
体を前記弁体部内に形成した通気孔の弁座に着座させて
該通気孔を閉塞する空気弁において、前記フロート室の
上部をその下部よりも大径に形成して大径胴部と成し、
前記弁体部の弁座とフロート室の大径胴部との間に、該
大径胴部より小径の空気室を形成したことを特徴として
いる。そして又これと合わせて、前記弁体を通気孔の閉
塞方向に付勢する付勢部材を設けるとともに、フロート
と弁体とを、該弁体が弁座に着座して通気孔を閉塞した
時に、フロートの上下動を吸収する緩衝手段を介して接
続したこと、さらにこのフロートを上下方向に長く形成
し、かつこのフロートの上下動を案内するフロートガイ
ドをフロート室内に形成したこと、あるいは前記小径の
空気室の形成とともに、該弁箱のフロート室内に、フロ
ートの上下動をガイドする有孔円筒状のフロートガイド
を設けたことを特徴とし、さらに、前記弁体を、中心部
にシリンダ孔を有し、該シリンダ孔周りに空気通路を有
して前記通気孔の弁座に着座可能とした大弁体と、該大
弁体のシリンダ孔に挿入されて、該シリンダ孔上部に設
けた小孔を有する弁座に着座可能とし、周側に空気通路
を有する小弁体とで構成し、該大弁体はフロート重量よ
りも小さい付勢力の付勢部材にて前記通気孔の閉塞方向
に付勢するとともに、該小弁体を前記大弁体の付勢部材
より小さい付勢力を有する付勢部材にて前記シリンダ孔
内に設けた弁座の小孔閉塞方向に付勢し、かつ該小弁体
とフロートとを、前記大小の両弁体が前記通気孔を閉塞
した時にフロートの上下動を吸収する緩衝手段を介して
接続したことを特徴としている。
〔作 用〕
弁体部の弁座とフロート室の大径胴部との間に、フロ
ート室の大径胴部よりも小径の空気室を設けたことによ
り、弁箱内の水位の上昇とともに弁箱内の空気が空気室
内に集中して弁箱内の圧力が高まり、またこれによって
通気孔を閉塞する弁体部の弁体も強く通気孔に押圧され
て通気孔の閉塞状態がよく保たれるために、水位の上昇
を抑制することができる。また、弁体部の弁体を閉方向
に付勢する付勢部材を設けるとともに、弁体とフロート
とを緩衝手段を介して接続したことにより、流体の脈動
等でフロートが上下動しても弁体がこれに追従して上下
動することがなく、通気孔が閉塞された状態をより確実
に維持し、空気室内の空気の圧力を保つことができる。
さらに、このフロートを上下方向に長く形成し、かつこ
のフロートの上下動を案内するフロートガイドを弁箱の
フロート室内に形成したことにより、緩衝手段を介して
弁体とフロートとを接続した場合でも、流体の脈動でフ
ロートが揺動反転することがなく、フロートの反転によ
る誤った空気排出作動を防止できる。さらに又、弁箱の
フロート室内にフロートの上下動を案内する有孔円筒状
のフロートガイドを設けたことにより、流入水の整流作
用により流体の脈動による影響を防止することができ
る。また、弁体を上記の如く、大弁体と小弁体とで構成
することにより、多量排気,多量吸気が可能となる。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
まず、第1図は本発明の一実施例を示すもので、空気
弁1は、弁箱2の上部に弁体部3が、下部にフロート室
4がそれぞれ設けられており、弁箱2下端に形成された
フランジ5により下水管等の管路(図示せず)に取付け
られ、該管路を流れる流体中の空気を弁体部3の上部に
形成された通気孔6から排出するものである。
前記弁箱2は、フロート室4の上部周壁をその下部周
壁よりも大径に形成してフロート室4の上部を大径胴部
7と成し、また、弁体部3の弁座9とフロート室4の大
径胴部7との間に、該大径胴部7より小径の空気室8が
形成されており、各部の組立て作業を容易とするために
適宜分割されて形成されている。
前記弁体部3は、通気孔6の下部開口縁に形成された
弁座9と、該弁座9に着座して通気孔6を閉塞する弁体
10とを備えており、この弁体10は、コイルスプリング等
の付勢部材11により通気孔6を閉塞する方向に付勢され
ている。
そして上記弁体10とフロート室4に収納された球状の
フロート12とは、弁体10の下部に延設された弁軸13とリ
ンク装置14及びワイヤーロープ15を介して接続されてお
り、フロート12が下がると該フロート12の重量により弁
体10が弁座9から離脱して通気孔6を開き、空気の排出
・吸入を行い、また弁箱2内の液位の上昇によりフロー
ト12が上昇すると弁体10が弁座9に着座し、通気孔6を
閉塞するように形成されている。
上記リンク装置14は、フロート12の重量と前記付勢部
材11の付勢力とをバランスさせるためのものであって、
これにより弁体10を強い付勢力を有する付勢部材11で弁
座9に押圧でき、確実な通気孔6の閉塞を行うととも
に、軽いフロート12で弁体10を引下げて通気孔6を開く
ことを可能としている。
またワイヤーロープ15は、可撓性の材料により形成さ
れるもので、弁箱2内の液位が上昇して弁体部3が通気
孔6を閉塞した際に、フロート12の上下動を直接弁体10
に伝達しない緩衝手段としての作用を有している。
次にこの空気弁の作用を説明する。
まず弁箱2内に流体の無い状態では、フロート12は、
フロート室4の下方に下がっており、このフロート12の
重量により弁体10が引下げられ、通気孔6を開放して弁
箱2内の空気を排出している。弁箱2内に流体が流入し
てくると、液位の上昇によりフロート12が上昇するとと
もに、付勢部材11の付勢力により弁体10が上昇し、弁箱
2内が所定の液位になると弁体10が弁座9に着座して通
気孔6を閉塞し、空気の排出を止める。
この時、フロート室4の大径胴部7及び空気室8内に
多量の空気が封入されるため、管路内の流体の圧力が高
まり弁箱2内の空気を圧縮して液位が上昇しても、フロ
ート室4の上方にその大径胴部7より小径の空気室8を
形成したので、大径胴部7内の大量の空気が小径の空気
室8内に圧縮されるため、弁箱2内の圧力が上昇し、管
路内の流体の圧力と平衡を保つことができ、流体が弁体
部3にまで上昇するのを防止することができる。
またこのように液位が上昇した状態で、流体の脈動等
により圧力が変動して弁箱2内の流体が流動し、フロー
ト12が上下動しても、フロート12と弁体10が可撓性のワ
イヤーロープ15で接続されているため、弁体10にその動
きが直接伝達されることがなく、弁体10による通気孔6
の閉塞を保つことができ、弁箱2内の空気が流出しない
ので、弁箱2内の圧力を維持することができる。
そして管路内の流体中に含まれている空気が弁箱2内
を上昇し、液位が所定位置より下方に下がると、フロー
ト12の重量により、ワイヤーロープ15及びリンク装置14
を介して弁体10が引下げられ、通気孔6を開いて弁箱2
内の空気の排出を行う。この時に流体の圧力が変動して
液位が上下し、フロート12、即ち弁体10が上下動しても
液位が弁箱2内の下部にあるため、弁体部3にまで流体
が上昇することはない。
このように空気弁1を構成することにより、弁箱2内
の液位の上昇を抑えることができるので、弁箱2を小さ
く形成することが可能となり、空気弁1のコストダウン
が図れるとともに、空気弁1の設置場所の制限を緩和す
ることができる。
第2図は、上記実施例の空気弁を改良し、フロートの
形状を変更するとともに、該フロートを案内するフロー
タガイドを形成したものである。
即ち、上記実施例においては、ワイヤロープ15に吊持
されるフロート12は、球状に形成されているが、本実施
例においては、上下方向に長い円柱形状又は断面楕円形
状のフロート16を用いており、また弁箱2内には、フロ
ート室4の内側壁2aからフロート16に向けて板状のフロ
ートガイド17を略等間隔で放射状に突出形成し、その板
状のフロートガイド17の側壁17aによりフロート16を囲
んでいる。そしてこのフロートガイドとしては、板状の
フロートガイド17に限らず、後記する第5図の有孔円筒
状のフロートガイド37等、他の形状のフロートガイドを
用いることができる。
尚、他の要素は上記実施例と同様であるため、第2図
に同一符号を付してその説明は省略する。
本実施例はこのようにフロート16を上下方向に長く形
成し、かつこのフロート16の上下動を案内するフロート
ガイド17を弁箱2のフロート室4内に形成したから、流
体の脈動によるも、可撓性のワイヤロープ15によって吊
持されているフロート16がフロートガイド17の側壁17a
に当接して揺動反転することがなく、ワイヤロープ15に
よる引張り誤差が生ぜず、したがって、空気排出の誤作
動を有効に防止できる。
第3図及び第4図は、弁体とフロートを接続する他の
実施例を示すもので、いずれもフロートの上下動を直接
弁体に伝達しない緩衝手段を備えている。
まず第3図は、フロートを吊持するフロート軸20の上
部を、弁体の下方に延設された弁軸21の下部に形成され
た上下方向の長孔22に、上下動可能に係合させたもので
あり、また第4図は、弁体部23の弁体24を弁体支持部材
25で支持し、該弁体支持部材25と弁体24の間に、弁体24
を閉方向に付勢するコイルスプリング26を設け、弁体支
持部材25下部の弁軸27をフロートに接続したものであ
る。
このようにフロートと弁体を接続することにより、弁
箱内の液位が上昇し、弁体部が通気孔を閉塞した状態で
フロートが僅かに上下動しても、その下方への動き、即
ち弁体を引下げて通気孔を開放する動きが直接弁体に伝
わることがなく、通気孔の閉塞を維持することができ、
前記ワイヤーロープにおける緩衝作用と同様の作用効果
を得いることができる。
次に第5図は空気弁のさらに他の実施例を示すもの
で、この空気弁31は、弁箱32の下部に設けられたフロー
ト室33の上部周壁をその下部周壁よりも大径に形成して
フロート室33の上部を大径胴部33aと成し、弁箱32の上
部に設けられた弁体部35の通気孔40の下部開口縁に形成
された弁座41とフロート室33の大径胴部33aとの間に、
該大径胴部33aより小径の空気室34を形成するととも
に、フロート室33内に、フロート36を収容して該フロー
ト36の上下動を案内するフロートガイド37を設けたもの
である。
このフロートガイド37は、フロート36の径よりやや大
径の有底円筒状を呈し、その底部37aを管路(図示せ
ず)への通路33cに位置させてフロート室底部33bに固着
されており、該フロートガイド37の底部37aは半球状に
形成され、上部は開口され、周壁及び底壁全体には多数
の透孔37bが穿設されている。
また、上記空気室34内にはリンク装置38が配設され、
その一端には弁体39が取付けられ、弁体部35に穿設され
た通気孔40の下部開口縁に形成された弁座41に当接可能
とされており、一方、リンク装置38の他端にはフロート
軸42の上端が接続され、該フロート軸42の下端にフロー
トガイド37内に収容されたフロート36が接続されてい
る。
しかして、管路内の流体が増し、フロートガイド底部
37aの透孔37bを通してフロートガイド37内に流体が流入
してくると、弁箱32内の液位が上昇し、それによりフロ
ート36が上昇して、フロート軸42,リンク装置38を介し
て所定の液位で弁体39が弁座41に着座して通気孔40を閉
塞し、空気の排出を止める。
この時、フロート室33及び空気室34内に多量の空気が
封入され、特に小径の空気室34内に圧縮空気が封入され
るために、弁箱32内の液位は第1図に示す実施例と同様
に弁体部35の弁座41まで上昇することはない。
また、弁箱32内に多数の透孔37bを穿設した円筒状の
フロートガイド37を設けて、その中にフロート36を収容
してあるために、流入水の整流作用により液体の脈動に
よる影響が直接フロート36に伝わることが少なくなり、
前述の実施例のようにフロートと弁体とを、通気孔の閉
塞時にフロートの上下動を吸収する緩衝手段を介して接
続しなくとも、脈動による影響を極力防止して、通気孔
40の閉塞状態をよく保ち得る。
さらに、このフロートガイト37により流体内の異物が
弁箱32内に侵入するのを防止することもできる。
第6図及び第7図は、弁体部の弁体として、大弁体と
小弁体とからなる弁体を用いた空気弁の一実施例を示す
ものである。
この空気弁51は、弁箱52の上部に弁体部53、下部にフ
ロート室54をそれぞれ設けており、フロート室54の上部
周壁をその下部周壁よりも大径に形成してフロート室54
の上部を大径胴部54aと成し、弁体部53上部に通気孔40
及び該通気孔40の下部開口縁に弁座41を設け、通気孔40
及び弁座41を上部に設けた弁体部53とフロート室54の大
径胴部54aとの間に、該大径胴部54aよりも小径の空気室
55を形成し、弁箱52下端に形成したフランジ56により管
路(図示せず)に接続され、管路中の空気を弁体部53の
上部の通気孔57から排出するものである。
上記弁体部53の弁体は、弁室58内に上下摺動可能に嵌
挿された大弁体59と、これに組合わされた小弁体60とか
ら構成されており、大弁体59は、中心部にシリンダ孔59
aを有し、該シリンダ孔59a周りに隔壁59bを介して空気
通路59cを有するもので、弁室58内に設けたコイルスプ
リング等の付勢部材61により上方に付勢され、隔壁59b
の上端に設けた環状のシール材62が前記通気孔57の下部
周縁に形成した大弁体弁座63に当接して、通気孔57を開
閉できるようにしている。
また小弁体60は中心に軸部60aを、その周りに空気通
路60bをそれぞれ有し、かつ軸部60aの上端にシール材64
を嵌着するとともに、軸部60aをリンク装置65及び緩衝
手段である可撓性のワイヤーロープ66を介してフロート
67に接続したもので、大弁体59のシリンダ孔59aに上下
方向摺動自在に嵌挿されており、該シリンダ孔59a内に
設けられたコイルスプリング等の付勢部材68により上方
に付勢され、該シリンダ孔59a上部に設けた小孔69下部
外周縁の小弁体弁座69aに着座して、該小孔69を閉塞で
きるようにしている。
そして、前記大弁体59を上方に付勢する付勢部材61に
は、フロート67の重量よりも小さい付勢力を有するもの
が用いられ、上記小弁体60を上方に付勢する付勢部材68
には、前記大弁体59を上方に付勢する付勢部材61よりも
小さい付勢力を有するものを用いている。
即ち、弁箱52内の液位が上昇する際には、フロート67
の上昇に従い、まず大弁体59が大弁体弁座63に着座し、
次いで小弁体60が小弁体弁座69aに着座して通気孔57及
び小孔69を閉塞するように形成しており、逆に弁箱52内
の液位が低下する際には、フロート67の下降に従い、ま
ず小弁体60が小弁体弁座69aから離脱して小孔69を開放
し、次いで小弁体60の下部周縁が付勢部材68を介して大
弁体59のシリンダ孔59a下部内周縁59dに係合して大弁体
59を引下げ、大弁体59を大弁体弁座63から離脱させて通
気孔57全体を開放するように形成している。
またフロート67には、上下方向に長い形状のものを用
いており、弁箱52内には板状のフロートガイド52aを略
等間隔で放射状に突出形成し、フロート67を上下方向に
案内している。
次にこの空気弁51の作用を説明する。
まず弁箱52内に流体が無く、フロート67がフロート室
54の下方に下がっている通液開始時の状態では、フロー
ト67の重量により大弁体59と小弁体60が共に引下げられ
ており、通気孔57全体を開放している。従って、通液開
始に伴う多量の空気を両弁体59,60の空気通路59c,60bを
通して通気孔57から迅速に排出することができる。
弁体52内に流体が流入してくると、液位の上昇により
フロート67が上昇するとともに、付勢部材61の付勢力に
より大弁体59が小弁体60を伴って上昇し、弁箱52内が所
定の液位になると、まず大弁体59が大弁体弁座63に着座
する。この状態における弁箱52内の空気の排出は、小弁
体60の空気通路60b及び小孔69を介して行われる。さら
に弁箱52内の液位が上昇すると付勢部材68の付勢力によ
り小弁体60が小弁体弁座69aに着座し、小孔69を閉塞し
て空気の排出を止め、フロート室54の大径胴部54aと空
気室55内に大量の空気を封入する。
通液中に管路内の流体中に含まれている空気やガスが
弁箱52内を上昇し、液位が所定位置より下方に下がる
と、フロート67の重量により、小弁体60が付勢部材68の
付勢力及び弁箱52内の内圧に抗して引下げられ、小孔69
を開いて弁箱52内の空気の排出を行う。通常の使用状態
では、この小孔69の開閉のみで空気の排出が行われ、小
孔69からの空気の排出が弁箱52内の内圧により瞬間的に
行われるため、大弁体59は、弁箱52内の圧力と付勢部材
61の付勢力で閉塞状態を保っている。
この状態においては、小径の空気室55を形成したこ
と、及び小弁体60とフロート67とを可撓性のワイヤーロ
ープ66で接続したこと、さらにフロート67を上下方向に
長手形状とし、フロートガイド52aにて上下にガイドす
るようにしたことにより、前記第1図あるいは第2図に
示す実施例と同様に弁箱52内の液位の上昇を防止して弁
体部53の汚染を防止することができる。
そして管路の点検,清掃,工事等により管路内の流体
を排出する場合には、流体の流出により弁箱52内の液位
が低下して圧力が低下するとともにフロート67も降下す
るため、小弁体60に伴われて大弁体59も降下して通気孔
57全体を開放し、両弁体59,60の空気通路59c,60bを通し
て多量の空気を迅速に吸気することができる。これによ
り、流体の排出に伴う圧力低下で管路内が負圧となり、
配管を破損する事故を防止することができ、また迅速な
流体排出を行うことができる。
尚、空気弁各部の構造や構成は、接続される管路の大
きさや流体の種類,圧力等により適宜選定されるもの
で、上述の実施例に限るものではなく、また空気弁と管
路との間や通気孔部分に、空気弁の補修等を行う際のス
トップバルブを設けることもできる。
〔発明の効果〕
本発明は以上説明したように、弁箱の上部に弁体部を
設けるとともに下部にフロート室を設け、フロート室の
上部をその下部よりも大径に形成して大径胴部と成し、
弁体部の弁座とフロート室の大径胴部との間に、該大径
胴部より小径の空気室を弁箱内に形成したので、流体の
圧力が上昇しても該空気室内に圧力気体が封入されて弁
体部にまで流体が至らず、従って弁体部が下水等の流体
に汚染されたり、目詰りを起こすことが防止され、また
これにより空気弁の上下寸法を小さく形成できて、埋設
管等への設置に際しての制限を緩和できる。
また、弁体を閉方向に付勢する付勢部材を設け、弁体
とフロートとを緩衝手段を介して接続することにより、
流体の脈動でフロート室内の圧力が変動し、フロートが
上下動しても弁体部が開閉することがない。しかも、フ
ロートを上下方向に長く形成し、かつこれを案内するフ
ロートガイドを設けることにより、流体の脈動によって
も、フロートが揺動反転することがなく、したがって空
気排出の誤作動を防止できる。
さらに、弁体内にフロートの上下動を案内する有孔円
筒状のフロートガイドを設けることにより、流入水の整
流作用により流体の脈動による影響を極力防止すること
ができ、弁体部の開閉を抑制できる。
加えて、弁体を大弁体と小弁体の組合わせで形成する
ことにより、通液開始時や排液時の多量の排気,給気に
対応することができ、給排液の迅速化や管の破損事故等
を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例を示す空気弁の断面正面図、
第2図は本発明の他の実施例を示す空気弁の断面正面
図、第3図及び第4図は弁体とフロートを接続する他の
実施例を示すもので、第3図は接続部の要部の断面図、
第4図は弁体部の要部の断面図、第5図は本発明のさら
に他の実施例を示す空気弁の断面図、第6図及び第7図
は弁体を大弁体と小弁体の組合わせで形成した一実施例
を示すもので、第6図は空気弁の断面図、第7図は要部
の断面図である。 1,31,51……空気弁、2,32,52……弁箱、3,35,53……弁
体部、4,33,54……フロート室、6,40,57……通気孔、7,
33a,54a……大径胴部、8,34,55……空気室、9,41……弁
座、10,39……弁体、11,61,68……付勢部材、12,16,36,
67……フロート、15,66……ワイヤーロープ、17,37……
フロートガイド、37b……透孔、59……大弁体、59a……
シリンダ孔、59c……空気通路、60……小弁体、60b……
空気通路、63……大弁体弁座、69……小孔、69a……小
弁体弁座

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】管路に取付けられる弁箱の上部に、管路内
    を流れる流体中の空気を排出する通気孔を有する弁体部
    を設けるとともに、弁箱の下部にフロート室を設け、該
    フロート室内に配設したフロートの上昇によって、前記
    弁体部内に配設した弁体を前記弁体部内に形成した通気
    孔の弁座に着座させて該通気孔を閉塞する空気弁におい
    て、前記フロート室の上部をその下部よりも大径に形成
    して大径胴部と成し、前記弁体部の弁座とフロート室の
    大径胴部との間に、該大径胴部より小径の空気室を形成
    したことを特徴とする空気弁。
  2. 【請求項2】管路に取付けられる弁箱の上部に、管路内
    を流れる流体中の空気を排出する通気孔を有する弁体部
    を設けるとともに、弁箱の下部にフロート室を設け、該
    フロート室内に配設したフロートの上昇によって、前記
    弁体部内に配設した弁体を前記弁体部内に形成した通気
    孔の弁座に着座させて該通気孔を閉塞する空気弁におい
    て、前記フロート室の上部をその下部よりも大径に形成
    して大径胴部と成し、前記弁体部の弁座とフロート室の
    大径胴部との間に、該大径胴部より小径の空気室を形成
    し、前記弁体を通気孔の閉塞方向に付勢する付勢部材を
    設けるとともに、フロートと弁体とを、該弁体が弁座に
    着座して通気孔を閉塞した時に、フロートの上下動を吸
    収する緩衝手段を介して接続したことを特徴とする空気
    弁。
  3. 【請求項3】管路に取付けられる弁箱の上部に、管路内
    を流れる流体中の空気を排出する通気孔を有する弁体部
    を設けるとともに、弁箱の下部にフロート室を設け、該
    フロート室内に配設したフロートの上昇によって、前記
    弁体部内に配設した弁体を前記弁体部内に形成した通気
    孔の弁座に着座させて該通気孔を閉塞する空気弁におい
    て、前記フロート室の上部をその下部よりも大径に形成
    して大径胴部と成し、前記弁体部の弁座とフロート室の
    大径胴部との間に、該大径胴部より小径の空気室を形成
    するとともに、前記弁体を、中心部にシリンダ孔を有
    し、該シリンダ孔周りに空気通路を有して前記通気孔の
    弁座に着座可能とした大弁体と、該大弁体のシリンダ孔
    に挿入されて、該シリンダ孔上部に設けた小孔を有する
    弁座に着座可能とし、周側に空気通路を有する小弁体と
    で構成し、該大弁体はフロート重量よりも小さい付勢力
    の付勢部材にて前記通気孔の閉塞方向に付勢するととも
    に、該小弁体を前記大弁体の付勢部材より小さい付勢力
    を有する付勢部材にて前記シリンダ孔内に設けた弁座の
    小孔閉塞方向に付勢し、かつ該小弁体とフロートとを、
    前記大小の両弁体が前記通気孔を閉塞した時にフロート
    の上下動を吸収する緩衝手段を介して接続したことを特
    徴とする空気弁。
  4. 【請求項4】前記フロートを上下方向に長く形成し、か
    つ該フロートの上下動を案内するフロートガイドを弁箱
    のフロート室内に形成したことを特徴とする請求項2又
    は3記載の空気弁。
  5. 【請求項5】前記フロートの上下動を案内するフロート
    ガイドを、有孔円筒状のフロートガイドとしたことを特
    徴とする請求項2、3又は4記載の空気弁。
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