JP4448366B2 - ボール逆止弁の配管構造 - Google Patents

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Description

本発明は、ボール逆止弁の配管構造に関し、特に、下水、農業用水、汚水、工業排水、雑排水等の水或は油等の配管等に用いるボール逆止弁の配管構造に関する。
ボール逆止弁は、汚水或いは排水等の、異物が含まれた流体に使用することが可能な逆止弁として、広く一般的に使用されている。弁内部には金属製球体の外側にゴムや樹脂を被覆したボール弁体が内蔵され、本体には、流入口と流出口を設け、本体内にはボール弁体を誘導するガイド部を設けて、流体が正流する時は、流体の流れを阻害しない場所にボール弁体を退避させ、流体が停止した時にはボール弁体が自重によって閉位置に移動し、逆流を防止するようにした逆止弁である。
このボール逆止弁は、各種の用途に配置されるが、例えば、マンホールポンプシステムに用いる場合、水中ポンプの下流側に、この逆止弁を設け、マンホール内に貯槽される汚水等の流体が定期的にその一定量をポンプ動作によって揚送され、ポンプ停止後は、この逆止弁が閉止状態となって逆止弁から下流側の流体の逆流を防止する。
このボール逆止弁が一般的に使用されるマンホールポンプシステムにおいて、実際に当該ボール逆止弁内部を通過する異物というのは、小さな固形物、毛髪などの繊維状の異物がほとんどであるが、コストや設置場所の制約等により、配管口径やポンプシステム自体を小型化する傾向にある中で、例えば、タオルやロープ等の、更に大きな異物が含まれる場合が多数発生している。
従来、このような大きな異物が流入してきた場合は、ボール逆止弁の上流側にあるポンプ内部を通過する際にポンプを閉塞させてしまっていた。そのため、中継ポンプ機場では、圧送ポンプの手前に大規模な破砕、スクリーン設備を設ける必要があり、莫大なコストがかかるという問題が生じていた。
そこで、近年では大きな異物がポンプ内を通過しないように、ポンプの上流側で異物を汚水と分離させて槽内に貯留し、ポンプ起動時には分離した異物を汚水と共に圧送するし渣(異物)分離室マンホールポンプシステムや、し渣分離型汚水中継ポンプシステムが注目されている。
上記システムによって、汚水中の異物がポンプに詰まる現象は解消されたが、ポンプ起動時にポンプの二次側(下流側)に位置するボール逆止弁に一度に異物が流れ込み、この異物がボール弁体とボール弁体の退避空間との間に噛み込んで、ボール弁体が移動できなくなるという問題が多数発生するようになった。
ここで、ボール逆止弁への異物の噛み込みを防止するために、ボール逆止弁本体のガイド部内周面とボール弁体との距離間隔を流体に混入した異物よりも大に形成したボール逆止弁が開発されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2001−146978号公報
しかしながら、上記特許文献1に示すようなボール逆止弁では、小石等の小さな異物の噛み込みは解消されるが、例えば、タオルやロープ等の大きな異物が、ボール弁体と退避空間との間に噛み込まれるという現象、とりわけ、図8に示すように、ボール逆止弁本体102における退避空間107の流入口側内壁107aとボール弁体106(図8におけ
る符号106aはボール弁体の中心を示す)との間の領域Aに噛み込まれるという現象には必ずしも対応しきれず、上記のようなトラブルが生じた場合には、依然として手作業によって直接異物を取り除かなければならないという非常に大きな問題があった。
そこで、本発明の目的は、タオルやロープ等の大きな異物が流入してきても、閉塞することのないボール逆止弁を提供することである。
かかる問題を解決するために、請求項1に記載の発明は、流入口と流出口とを有する本体の流入口側に着座部を設け、この着座部に着座させたボール弁体を、ガイド部を介して本体内の退避空間に退避させるようにしたボール逆止弁の配管構造において、前記流入口から流入する流体を前記退避空間の反対側に寄せるように案内する誘導片を設け、この誘導片が可撓性を有することを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、流入口から流入する流体は、誘導片によって流路を制御されることにより、本体内部を通過する際にはボール弁体が退避する退避空間とは反対側に寄せられて流出口まで案内される。ここで、誘導片は、可撓性を有するため、流体が停止しているときには自重によって一次側に傾斜した状態で保持される。一方、流体が正流のときには流速に起因する圧力である動圧の作用を受けることで二次側に撓みつつも、通過する流体を退避空間とは反対側に寄せて案内する。そして、誘導片に案内された流体は、退避空間とは反対側に寄せられて本体内部を通過することとなる
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記誘導片は、前記ボール逆止弁の上流側において前記本体の流入口と上流側配管との接続部分を封止する封止部材と一体に形成されていることを特徴とする。
請求項2に記載の発明によれば、誘導片が、本体の流入口と上流側配管との接続部分を封止する封止部材と一体に形成されていることにより、上流側配管から流れてくる流体は、流入口に流入する時点で流路を制御され、本体内部を通過する際には、ボール弁体が退避する退避空間とは反対側に寄せられて流出口まで案内される。
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記誘導片は、前記流入口近傍の内壁に形成されていることを特徴とする。
請求項3に記載の発明によれば、流入口から流入される流体が、該流入口を通過する時点において、該流入口内壁に設けられた誘導片によって流路を制御されて、本体内部を通過するときには、ボール弁体が退避する退避空間とは反対側に寄せられて流出口まで案内されるものである。
請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記誘導片は、前記ボール逆止弁の上流側に接続された上流側配管内壁の最下流側に形成されていることを特徴とする。
請求項4に記載の発明によれば、上流側配管を流れてくる流体が、前記上流側配管の最下流部を通過する時点において、前記上流側配管の最下流部の内壁に設けられた誘導片によって流路を制御され、前記流入口及び、本体内部を通過する時点において、前記退避空間とは反対側に寄せられて流出口まで案内されるものである。
請求項に記載の発明は、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の発明において、前記誘導片の根元部分は、曲線状になっていることを特徴とする。
請求項に記載の発明によれば、前記誘導片の根元部分が曲線状に形成されており、前記誘導片が流体から引張り応力を受け、応力集中による亀裂や切断を防止しつつ、上流側配管を流れてくる流体が、本体内に流入される時点で、退避空間の反対側に寄せられて通過するように流路を制御するものである。
請求項1に記載の発明によれば、誘導片を設けたことにより、流体が本体内部に流入する時点で、前記流体が退避空間とは反対側の内壁に沿って通過するように流路を制御することができる。これにより、流体内に含まれる異物がボール弁体と退避空間との間に噛み込まれる現象を効果的に防止することができる。その結果、流体が停止した際にボール弁体が着座部に確実に着座されることとなり、弁本来の機能である流体の逆流防止機能を確実に発揮させることができる。
さらに、誘導片が可撓性を有することにより、例えば、流体が停止しているときに誘導片とボール弁体との間に異物が残留していたとしても、誘導片の自重および異物の自重によって誘導片が一次側に撓んで傾斜するため該誘導片の二次側の空間を拡張させることができる。これにより、誘導片の二次側から異物が取り除かれることとなるため、誘導片の二次側部分に対する異物の残留を効果的に防止することができる。その結果、ボール弁体が着座部に対してより一層確実に着座されることとなり、弁本来の機能として流体の逆流をより確実に防止することができる。また、流体が正流のときには、流速に起因する動圧を受けることで誘導片が二次側に撓むため、該誘導片自体が流路の妨げとなることがない。さらにまた、上流側配管から配管口径ぎりぎりの大きな異物が圧送されてきた場合であっても、誘導片が流路の妨げとなることは無く、該誘導片およびボール逆止弁内における異物の噛み込みを確実に防止することができ、流体の逆流を確実に防止することができる。
請求項2に記載の発明によれば、前記誘導片を上流側配管と流入口の接続部分に配設された封止部材と一体となるように構成することにより、請求項1に記載の発明と同様に、本体内部を通過する流体が、前記退避空間とは反対の内壁に沿って流出口まで案内されるように流路を制御することができ、ボール弁体と前記退避空間の間に異物が噛み込まれる現象を有効に防止することができる。また、それにより、流体が停止した時ボール弁体が確実に着座部に着座されるようにすることができ、弁本来の機能である流体の逆流防止を確実に行うことができる。
請求項3に記載の発明によれば、前記誘導片を流入口近傍の内壁に設けたことにより、請求項1に記載の発明と同様に、本体内に流入される流体および異物が前記退避空間とは反対側に案内されるように流路を制御することができ、ボール弁体と前記退避空間の間への異物の噛み込みによるボール逆止弁の閉塞を防止することができる。また、それにより、流体が停止したときボール弁体が確実に着座部に着座されるようにすることができ、弁本来の機能である流体の逆流防止を確実に行うことができる。
請求項4に記載の発明によれば、前記誘導片を、上流側配管の最下流側内壁に設けたことにより、請求項1に記載の発明と同様に、本体内部を通過する流体が、前記退避空間とは反対の内壁に沿って流出口まで案内されるように流路を制御することができ、ボール弁体と前記退避空間の間に異物が噛み込まれる現象を有効に防止することができる。また、それにより、流体が停止した時ボール弁体が確実に着座部に着座されるようにすることができ、弁本来の機能である流体の逆流防止を確実に行うことができる。
請求項に記載の発明によれば、請求項1から請求項4に記載の発明と同様の効果を得ることができる他、特に、前記誘導片の根元部分を曲線状に形成したことにより、前記誘導片根元部分への応力集中を緩和することができ、前記誘導片の耐久性能を向上させることができる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について詳しく説明する。
図1は、本発明に係るボール逆止弁の配管構造が用いられるし渣分離型汚水中継ポンプシステムの実施形態を示す概略図である。図1に示すように、本実施形態に係る汚水中継ポンプシステムは、円筒状のマンホール20の内部に設けられるものである。
マンホール20の内部には、前記マンホール20の底部に仕切りを設けて構成された貯留槽21が備えられている。貯留槽21の内部には、外部から搬送される汚水を流入させる流入管22が配設されている。
流入管22には、汚水ポンプ29の上流側で汚水中の異物と液体を分離して異物のみを一時貯留するための分離槽23が接続され、この分離槽23は、前記貯留槽21内の床面から離隔された位置に配設されている。分離槽23の内部には、ポンプ動作時に流入管22への汚水または異物の逆流を防止するための球状フロート弁体24が内蔵されている。
また、分離槽23の側壁中部および下部には、前記貯留槽21の側壁を貫通してマンホール20内部に突設される中部配管25および下部配管26が設けられており、それら2本の配管は、貯留槽21の外側で合流し、一本の配管26aに接続されている。
分離槽23内部に設けられた前記中部配管25および下部配管26の配管口部には、それぞれ中部セパレーション弁27および下部セパレーション弁28が、汚水中の異物と液体を分離可能な状態に設けられている。
前記配管の下流側には、汚水を搬送する駆動源となる汚水ポンプ29が接続されている。ここで、本実施形態においては汚水が流れてくる上流側を一次側、汚水が流れて行く下流側を二次側と定義する。
汚水ポンプ29の下部には配管30が設けられ、さらにこの配管30は前記貯留槽21の内部に連通されており、前記分離槽23に流入された汚水の中で、中部セパレーション弁27および下部セパレーション弁28によって異物を取り除かれた液体が、汚水ポンプ29内の流路および配管30を通過して貯留槽21内に流入され、一時的に貯留されることが可能な構成になっている。
また、貯留槽21の内部上方には液面センサ(図示しない)が備えられており、異物を取り除かれて貯留槽21内に貯留された液体が、所定の高さまで貯留された時点でその液面を検出することが可能な状態に構成されている。
前記分離槽23の側面下部であって、下部セパレーション弁28の反対側の位置には汚水流出口31が穿設されている。そして、汚水流出口31には配管32が接続されており、分離槽23内の異物および汚水を流出可能に構成されている。
配管32の下流側には、本実施形態に係るボール逆止弁1が設けられている。ボール逆止弁1の下流側には送水管33が配設され、前記ボール逆止弁1を通過した汚水を、再び前記マンホール20の外部へ圧送することができるようになっている。
ここで、汚水揚送過程における、前述した汚水中継ポンプシステムの中の、下流側に位置する本実施形態に係るボール逆止弁の配管構造について、さらに詳しく説明する。
図2は、本実施形態に係るボール逆止弁の配管構造において、ボール逆止弁の弁が閉である状態を示した断面図である。
図2に示すように、本実施形態におけるボール逆止弁1は、鋳鉄製、ステンレス製または高機能樹脂製等の本体2を有しており、この本体2の内部には、例えば、金属製球体の外側をゴムまたは合成樹脂などの気密性を有する弾性体によって被覆してなる球状のボール弁体6が収納されている。このボール弁体6は、金属製球体からなる芯金を用いず、ゴムや合成樹脂のみにより形成されてもよい。なお、本実施形態において、符号6aはボー
ル弁体6の中心を示すものである。
本体2の一次側(上流側)には流入口3が設けられており、流入口3にはこれと同寸法の管内口径を有する上流側配管11がフランジ部のボルト締めにより通水可能に接続されている。
本体2の二次側(下流側)には流出口4が設けられており、流出口4には下流側配管12が、フランジ部のボルト締めにより通水可能に接続されている。
本体2の内部一側には、流体の正流時にボール弁体6を一時的に退避させる退避空間7が形成されている。この退避空間7の一側には、開口部が形成されており、この開口部にはキャップ8が、ボルト締め(図示しない)により着脱可能に密着されて設けられている。本体2の内部であって流入口3の近傍には環状の着座部(シート部)5が、退避空間7側に僅かな傾斜を有して備えられている。
着座部5は、本実施形態では退避空間7側に僅かな傾斜を有するように形成されているが、着座部5が流路方向に対して垂直に設けられていてもよい。
本体2の内壁面には、正流時にボール弁体6を退避空間7に案内させるとともに、流出口4に移動されるのを阻止するためのガイド部10が形成されている(図2、図5参照)。
また、上流側配管11と流入口3とを接続するフランジ部の接触面、及び、下流側配管12と流出口4とを接続するフランジ部の接触面には、ボルト締めによる封止部材として、例えば、ゴム等の気密性を有する弾性体等からなる上流側フランジガスケット13、および下流側フランジガスケット14が、それぞれ交換可能に備えられている。
そして、流入口3の一次側近傍であって流路に対して退避空間7と同じ側には、上流側から流入する流体や異物を退避空間7の反対側に案内するための誘導片15が、流体から受ける圧力(動圧)に抗する付勢力を有して揺動自在に設けられている。本実施形態では、誘導片15は、図2乃至図6に示すように上流側フランジガスケット13と一体に構成されている。
誘導片15の二次側面には、確実に異物の誘導を行うための補強材として、例えば、ステンレス等の金属板からなる弾性補強部材16が、一次側に曲成された形状を有し、かつ、誘導片15に固着された状態で設けられている(図3、図4参照)。図中、16aは、
補強部材16を誘導片15に固着するための固定具(リベット)であり、二点鎖線はボール逆止弁の流入口径(配管口径)を示すものである。
なお、誘導片15の流路内に突出される部分の長さは、短過ぎると流体を十分に案内することができずに、誘導片としての十分な効果を得ることができず、逆に長過ぎると流体の正流時に本体2内部に侵入してしまい、流体停止後にボール弁体6が着座部5に着座されるのを妨げることになってしまう。また、流路の制御という誘導片本来の機能の他に、そもそも流路の妨げとならぬように、或いは、誘導片の二次側への異物の残留を防止するためにも、一次側と二次側の両方向に揺動可能であることが必要とされる。そのため、材質(或いは剛性)にもよるが、前記誘導片15の流路内に突出される部分の長さは、配管口径未満であることが望ましい。本実施形態では、例えば、配管口径50mmの場合、流路内に突出される部分の長さは、配管口径よりも2mm程度短くなるように構成されているが、必ずしもこれに限定されるものではなく、前述の条件を満たす寸法であればよい。
また、誘導片15の流路内に突出される部分の幅は、狭過ぎると流体を十分に案内することができず、逆に広過ぎると流路の妨げになる可能性がある他、幅が広くなる程前記誘導片15の根元位置が流路内にせり出し、誘導片の可動範囲が小さくなり、また、根元付近の非可動領域に流体または異物が滞留される可能性があるため、流体の流れを阻害しない程度の寸法であることが望まれる。本実施形態では、例えば、配管口径50mmの場合、幅は30mmに構成されているが、必ずしもこれに限定されるものではなく、前述の条件を満たす寸法であればよい。
また、誘導片15は、流体の正流および停止に伴って流路の一次側および二次側へと繰返し揺動されるとともに、流体の正流中は、常に流体から引張り応力を受けるため、疲労および切断に対する耐久性を確保するために、その根元部分が曲線R状に形成されており
(図3参照)、根元部分への応力集中によって亀裂が生じ、切断されるのを防止できるようになっている。
なお、誘導片15は、本実施形態においては上流側フランジガスケット13と一体となる構成としたが、本発明に係るボール逆止弁の配管構造は必ずしも上記の形態に限定されるものではなく、例えば上流側配管11の下流側端部付近の内壁、または流入口3の上流側端部付近の内壁に着脱可能若しくは一体となるような構成としてもよい。
また、誘導片15の二次側への異物の付着や停滞を防止するため、誘導片15の二次側形状に膨みを持たせたり、或いは流線形状にする、若しくはこれと同様の機能を有する部材を取付けるなどしてもよい。
さらにまた、本実施形態では、誘導片15は、先端部が円弧状に切抜かれた平板が一次側に曲成された形状としたが、例えば、基本胴体部の幅よりも先端部分を幅狭に形成するなどした先細り形状としてもよい。
なお、弾性補強材16は、本実施形態においては誘導片15の二次側(下流側)に設けているが、誘導片15の一次側に設けてもよい。
また、本実施形態では誘導片15にゴム材を採用しているが、前記引張り応力に対する耐久性確保、または、繰返し揺動されることによるゴム材の疲労破断防止のため、内部に、例えば、車両のタイヤに用いられるような、金属製のワイヤーや繊維を編込んだゴム材料又は樹脂等を採用してもよい。
また、弾性補強部材16は、流体或いは異物を確実に退避空間7の反対側に誘導するための部材であって、本実施形態においてはステンレス等の金属板を用いているが、必ずしもこれに限定されるものではなく、バネ材などの弾性を有する金属、または、適度な剛性を有する樹脂などの弾性体であってもよい。
次に、図を参照して本実施形態のボール逆止弁の配管構造の作用について詳しく説明する。例えば、マンホール20用の、汚水中継ポンプシステムに用いる場合、マンホール20の外部から流入管22内を通過して搬送された異物を含む汚水は、まず、分離槽23に流入される。このとき、分離槽23の側面に設けられた下部セパレーション弁28、及び、中部セパレーション弁27によって異物が取り除かれた汚水のみが、配管内を通過し、タオルやロープ等を含む異物は、分離槽23内に一時貯留される。
中部セパレーション弁27及び、下部セパレーション弁28を通過した汚水は、貯留槽21の外側で一本の配管に合流され、貯留槽21の外側に設けられた汚水ポンプ29に流入される。さらに、汚水ポンプ29の下部に設けられた配管30を通過することにより、貯留槽21内に流入される。
貯留槽21内部に流入された汚水は、貯留槽21内部の所定の高さに設けられた液面検出センサによって、その液面を検出されるまで貯留槽21内に貯留される。
貯留槽21内の汚水が所定の高さに達すると、液面検出センサによって液面が検出されることにより、汚水ポンプ29が始動される。
汚水ポンプ29が始動すると、貯留槽21内に貯留された汚水は、汚水ポンプ29によって吸引され、さらに、汚水ポンプ29を通過した後は、前記汚水ポンプ29による圧力を受けることにより、上部および下部セパレーション弁27、28を通過して前記分離槽23内に流入し、該分離槽23内に蓄積された異物に圧力を作用させる。
分離槽23内に蓄積され、汚水ポンプ29によって加圧された流体は、球状フロート弁体24によって閉じられている流入管22には逆流せず、下部セパレーション弁28の反対側に設けられた配管を通過してボール逆止弁1に流入し、さらに、前記ボール逆止弁1を通過して、送水管33内を通過することによりマンホール20の外に搬送されるものである。
そして、前記貯留槽21内の汚水が所定の高さまで減少すると、汚水ポンプ21は停止する。汚水ポンプ21が停止すると、一次側からの流体の流入が停止したボール逆止弁1は閉止状態となり、送水管33内に残留した流体の逆流を防止するものである。
ここで、本実施形態によるボール逆止弁1の作用について、さらに詳しく説明する。
まず、汚水ポンプ29が停止している場合、外側が、例えば、気密性を有する弾性体等により被覆されたボール弁体6は、自重により、或いは、本体2内部及び下流側配管12内に残留した流体が存在する場合は、その水頭圧も加わることにより、十分な圧力をもって着座部5に密着されており、このとき、上流側フランジガスケット13に一体となって設けられた誘導片15は、自重によって、水平位置よりやや一次側に傾倒した状態で保持されている(図2参照)。
次に、汚水ポンプ29が始動され、上流側配管11から流体が流入された場合、誘導片15は、流体により二次側(上方)に押圧を受け、配管内壁面直近部で二次側へと折曲され、流体による押圧と、該押圧に抗する誘導片15の付勢力とが釣合った位置で保持されるものである。この状態で誘導片15は、図5に示すように、流体を、図5の右側に誘導するように作用するため、一次側より流入される流体は、ボール弁体6の下面右側に、より集中的に流入されることとなるものである。
流体によって、一次側から二次側への押圧を受けたボール弁体6は着座部5から離脱し、流体は本体2内部に流入される。
誘導片15は、前述したように適度な弾性を有しており、また、図2または図4に示すように、一次側に反返った形状を有して形成されているため、一次側から流入される流体の大部分(主流)は、本体2内を通過する際に、退避空間7とは反対側の内壁に沿って流路9を通過し、流出口4に誘導されるように整流される。
流体が本体2内に流入されるに従い、ボール弁体6は徐々に二次側に押され、それに伴い、本体2の内壁に設けられたガイド部10に沿って退避空間7へと案内され、流体が本体2内の流路9を通過している間は、流れの妨げとならぬよう、退避空間7に退避される。
ボール弁体6が退避空間7に退避されると、流路に流体を遮る障害が無くなるため、上流側から圧送されてきた流体或いは異物は、流入口3から本体1内に流入し、退避空間7の反対側寄りに案内されながら流路9を通過し、流出口4へと案内されて、下流側配管12へと流出される。
そして、汚水ポンプ29による送水が停止され、流体の流入が停止されると、ボール弁体6は自重により、または、二次側に残留された流体による圧力を受けることによって、ガイド部10に沿って下降し、着座部5に汚水の漏洩を防止することが可能な状態に着座される。ボール逆止弁1は、このようにして、汚水ポンプ停止時に、二次側に残留した流体の逆流を防止するものである。
以上のように、本実施形態のボール逆止弁の配管構造によれば、流入口3の上流側直近に、上流側フランジガスケット11と一体に形成して設けられた誘導片15が存在することによって、一次側から流入される流体は、従来、異物を噛み込むトラブルが多数発生していた退避空間7、とりわけ図5に示すように、退避空間7の流入口側内壁7aとボール
弁体6との間に形成される領域Aから離隔された状態で本体2内を通過することが出来る
。このため、退避空間7に異物が噛み込まれるトラブルが発生することを確実に防止することができる。
さらに、誘導片15の形状自体も、根元から先端にかけて一次側に曲折された形状を有する上に、より確実に誘導を行うため、ゴム製の誘導片15の二次側に、金属又は樹脂などの、弾性を有する弾性補強材16として取付け、異物が退避空間7側に流入されるのを確実に防ぐことができるものである。
また、誘導片15を、一次側にも二次側にも傾倒可能な可動式としたことにより、流体通過時に、配管口径と同程度の異物が流れてきても、変形して、流路を妨げることがない上、弁閉止時においては、誘導片15の二次側に異物が存在した場合であっても、該異物の自重によって誘導片15が一次側に傾倒することにより異物が取り除かれるため、異物或いは、該誘導片15自体が、着座部5或いはボール弁体6に干渉することがないため、逆止弁としての機能を確実に保つことができる。
また、誘導片15は、流入口3、又は、上流側配管11の内壁に一体型として設けることも可能であるが、本実施形態においては、誘導片15を可動式として設けたことにより、流体に含まれる異物の大きさに応じて、随時必要な流路を確保できるため、退避空間7への異物の流入と、該誘導片15への異物の噛み込みを、共に防止することができるのである。
なお、本実施形態に係るポンプシステムは、し渣分離型の中継ポンプシステムのみならず、汚水揚送流路上流側に配置される、図7に示すようなし渣分離型のマンホールポンプシステムであってもよい。このし渣分離型のマンホールポンプシステムと、し渣分離型の中継ポンプシステムとは、異物と汚水とを汚水ポンプ29の上流側で分離し、ポンプ動作時には分離した前記異物を汚水と共に揚送する点で共通しており、とりわけ汚水揚送流路上流側に配置されるマンホールポンプは、中継ポンプシステムに比して揚送量が少なく、配管口径が小さいことから、本実施形態に係るボール逆止弁の配管構造が好適である。
なお、図7に代表されるマンホールポンプシステムでは、中継ポンプシステムにおける貯留槽21がマンホール20そのものであり、このマンホール20内に、符号26等の配管、ポンプ29が全て収容されていると共に、異物と汚水とを分離するセパレーション弁が下部セパレーション弁28のみであり、更に、ポンプ29からマンホール20の底部に臨む流入口34が、貯留槽21の底部に35に形成された凹部35aに対向している点で
相違している。
本実施形態に係るボール逆止弁の配管構造が用いられる汚水中継ポンプシステムの全体構成を示す概略図である。 本実施形態に係るボール逆止弁の配管構造における弁が閉である状態を示した断面図である。 本実施形態に係るボール逆止弁の配管構造における誘導部を示した平面図である。 本実施形態に係るボール逆止弁の配管構造における誘導部を示した断面図(図3におけるA−A断面図)である。 本実施形態に係るボール逆止弁の配管構造における弁が開である状態を示した断面図である。 図5におけるB方向矢視を示した概略図である。 本実施形態に係るボール逆止弁の配管構造が用いられるマンホールポンプシステムの全体構成を示す概略図である。 従来技術によるボール逆止弁が、異物によって閉塞された状態を示した概略図である。
1 ボール逆止弁
2 本体
3 流入口
4 流出口
5 着座部
6 ボール弁体
7 退避空間
8 キャップ
9 流路
10 ガイド部
11 上流側配管
12 下流側配管
13 上流側フランジガスケット
14 下流側フランジガスケット
15 誘導片
16 弾性補強部材
20 マンホール
21 貯留槽
22 流入管
23 分離槽
24 球状フロート弁体
25 中部配管
26 下部配管
27 中部セパレーション弁
28 下部セパレーション弁
29 汚水ポンプ
33 送水管

Claims (5)

  1. 流入口と流出口とを有する本体の流入口側に着座部を設け、この着座部に着座させたボール弁体を、ガイド部を介して本体内の退避空間に退避させるようにしたボール逆止弁を用いた配管構造において、
    前記流入口から流入する流体を前記退避空間の反対側に寄せるように案内する誘導片を設け、この誘導片が可撓性を有することを特徴とするボール逆止弁の配管構造。
  2. 前記誘導片は、前記ボール逆止弁の上流側において前記本体の流入口と上流側配管との接続部分を封止する封止部材と一体に形成されていることを特徴とする請求項1に記載のボール逆止弁の配管構造。
  3. 前記誘導片は、前記流入口近傍の内壁に形成されていることを特徴とする請求項1に記載のボール逆止弁の配管構造。
  4. 前記誘導片は、前記流入口の上流側に接続された上流側配管の最下流部内壁に形成されていることを特徴とする請求項1に記載のボール逆止弁の配管構造。
  5. 前記誘導片の根元部分は、曲線状になっていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のボール逆止弁の配管構造。
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