JP2593004B2 - 真空断熱体の熱伸縮吸収構造 - Google Patents

真空断熱体の熱伸縮吸収構造

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JP2593004B2
JP2593004B2 JP3027604A JP2760491A JP2593004B2 JP 2593004 B2 JP2593004 B2 JP 2593004B2 JP 3027604 A JP3027604 A JP 3027604A JP 2760491 A JP2760491 A JP 2760491A JP 2593004 B2 JP2593004 B2 JP 2593004B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、内室へ収納した物を高
温または低温の状態に保温する真空断熱体の熱伸縮吸収
構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、この種の真空断熱体として、
図5に示すように内壁1と外壁2とを備えた有底の箱体
が知られている。この箱体は、その開口3を蓋体4で閉
じるように構成されているが、内壁1と外壁2との間に
真空断熱部5を形成して、その開口3側の端面を封止部
材6により密封している。一般に封止部材6は、内壁1
の熱伸縮を吸収して真空断熱体に発生する熱応力を低減
可能な構造にする必要がある。ところで、図示した従来
の封止部材6は、図6に詳しく示すように、溝形の断面
形状を有し、その両側縁が内壁1と外壁2とに溶接され
ている。しかし、これだけでは内壁1の熱伸縮を吸収で
きないので、内壁1の壁面に凹溝7を形成してこの熱伸
縮を吸収している。
【0003】さらに、封止部材6の他の例として、図7
および図8に示すようなものがある。図7に示すもの
は、封止部材6がC時形の断面形状を有し、その両端縁
が内壁1と外壁2とに溶接されている。したがって、内
壁1が熱伸縮したときに変形してこの熱伸縮を吸収す
る。また、図8に示すものでは、封止部材6は、内壁1
の熱伸縮方向に伸縮可能な蛇腹状に形成されている。こ
こで、蛇腹を構成する3枚の板材8,9,10は、すべて
同じ板厚になっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の熱
伸縮吸収構造のうち、図6に示すものは、封止部材6の
近傍に発生する応力は小さくなるが、条件によっては凹
溝7に過大な応力が発生するおそれがある。また、図7
に示すものは、封止部材6の溶接部に過大な応力が発生
するおそれがある。しかも、そのうえに、溶接部は高い
精度で加工する必要があるので、製造上不利になるとい
う問題点がある。さらに、図8に示すものは、板材8,
9,10に発生する応力が各板材ごとに異なり、疲労寿命
の短い部分が存在する欠点がある。
【0005】そこで本発明はこのような問題点を解決
し、製作しやすく、しかも安価な構造を用いて、封止部
材およびその近傍に発生する熱応力を低減できるように
することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明は、内壁と外壁とを有するとともに、これら内壁
と外壁との間に形成された真空断熱部の端面を封止部材
により密封しした真空断熱体において、前記封止部材を
内壁の熱伸縮方向に伸縮可能な蛇腹部材にて構成し、こ
の蛇腹部材の板材の厚さを、内壁に接続した板材側ほど
厚く、かつ外壁に接続した板材側ほど薄く設定したもの
である。
【0007】
【作用】上記構成の熱伸縮吸収構造においては、封止部
材を内壁の熱伸縮方向に伸縮可能な蛇腹部材にて構成し
ているので、封止部材が内壁の熱伸縮を円滑に吸収し、
真空断熱体に発生する熱応力を低減する。また、蛇腹部
材を構成する板材の厚さを、内壁に接続した板材側すな
わち大きな応力が発生しようとする側ほど厚く、かつ外
壁に接続した板材側すなわち発生しようとする応力が小
さくなる側ほど薄く設定しているので、蛇腹部材に発生
する応力が均一化する。したがって、真空断熱体の耐久
性が増大する。
【0008】
【実施例】図1〜図3の実施例は、真空断熱体として、
収納物を高温状態に保温する真空断熱箱体を例示する。
この真空断熱箱体は、図1および図2に示すように、内
壁としての内箱11と外壁としての外箱12とを備えた有底
の箱体である。その開口13は、蓋体14で閉じられる。内
箱11と外箱12との間には真空断熱部15が形成され、この
真空断熱部15における開口13側の端面は、封止部材16に
より密封されている。
【0009】次に、この真空断熱箱体における熱伸縮吸
収構造を説明する。図3に示すように、封止部材16を内
箱11の熱伸縮方向に伸縮可能な蛇腹部材にて構成し、蛇
腹を形成する3枚の板材17,18,19のうち、内箱11に溶
接した最も開口端側の第1層の板材17の板厚を最も厚く
設定している。そして第2層の板材18の板厚を中間の厚
さに設定し、外箱12に溶接した最も奥側の第3層の板材
19の板厚を最も薄く設定している。
【0010】上記構成の熱伸縮吸収構造によれば、内箱
11が高温により伸長したときに、蛇腹構造の封止部材16
も伸長して内箱11の伸長を円滑に吸収し、真空断熱箱体
に発生する熱応力を低減する。その際、3枚の板材17,
18,19に発生しようとする変形量すなわち応力は、板材
17が最も大きく、板材18が中間で、板材19が最も小さ
い。ところが、板材17を最も厚く、板材18を中間の厚さ
に、そして板材19を最も薄く設定してあるため、各板材
17,18,19に発生する応力は均一で、しかも小さな値と
なる。
【0011】このように、真空断熱箱体は、発生する熱
応力が小さく、熱伸縮吸収構造部における応力が均一化
されるので、繰返し熱負荷に対する疲労寿命が延びる。
しかも、このような熱伸縮吸収構造は、その構造が簡単
で、製作しやすく、安価である。
【0012】本発明者らが本実施例の熱伸縮吸収構造に
ついて行った試作試験の結果を表1に示す。
【0013】
【表1】
【0014】ただし、表中の応力強さはASMEに準拠
してFEM解析により求めた応力強さ(=最大主応力−
最小主応力)で、その値は従来品Aの数値を1としてそ
の比を示している。また、真空断熱箱体は、内寸法を幅
1400mm×高さ1200mm×長さ2300mm、真空断熱部15の厚さ
を60mm、内部温度を330 ℃とした。
【0015】上表から判るように、本発明によれば、従
来のものに比べ、応力強さ、寿命ともすぐれている。上
記実施例では、収納物を高温状態に保温する場合につい
て説明したが、他の実施例として、収納物を低温状態に
保冷する場合の熱伸縮吸収構造を図4に示す。この場合
は、内箱11が低温により収縮するので、内箱11に溶接す
る板材17を最も奥側の層としてその板厚を最も厚く設定
し、中間層の板材18の板厚を両板材17,19中間の厚さに
設定し、外箱12に溶接する板材19を最も開口端側の層と
してその板厚を最も薄く設定する。これにより、図1〜
図3の実施例の場合と同様の作用効果を奏する。
【0016】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、封止
部材を内壁の熱伸縮方向に伸縮可能な蛇腹部材にて構成
したので、封止部材が内箱の熱伸縮を円滑に吸収し、真
空断熱箱体に発生する熱応力を低減できる。しかも、蛇
腹部材を構成する板材の厚さを、内壁に接続した板材側
ほど厚く、かつ外壁に接続した板材側ほど薄く設定した
ので、各板材に発生する応力を均一化することができ
る。さらに、構造が簡単で、製作が容易なものとするこ
とができる。したがって、繰返し熱負荷に対する真空断
熱体の耐久性を増大させることができるのみならず、こ
れを安価に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の熱伸縮吸収構造を利用した
真空断熱箱体の断面図である。
【図2】図1における右側面図である。
【図3】図1に示した熱伸縮吸収構造の拡大断面図であ
る。
【図4】本発明の他の実施例の熱伸縮吸収構造の拡大断
面図である。
【図5】従来の熱伸縮吸収構造の一例を利用した真空断
熱箱体の断面図である。
【図6】図5に示した熱伸縮吸収構造の拡大断面図であ
る。
【図7】従来の熱伸縮吸収構造の他の例を示す拡大断面
図である。
【図8】従来の熱伸縮吸収構造のさらに他の例を示す拡
大断面図である。
【符号の説明】
11 内箱(内壁) 12 外箱(外壁) 15 真空断熱部 16 封止部材 17,18,19 板材
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭57−129996(JP,A) 特開 平3−194298(JP,A) 実開 平2−113093(JP,U)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内壁と外壁とを有するとともに、これら
    内壁と外壁との間に形成された真空断熱部の端面を封止
    部材により密封した真空断熱体において、前記封止部材
    を内壁の熱伸縮方向に伸縮可能な蛇腹部材にて構成し、
    この蛇腹部材の板材の厚さを、内壁に接続した板材側ほ
    ど厚く、かつ外壁に接続した板材側ほど薄く設定したこ
    とを特徴とする真空断熱体の熱伸縮吸収構造。
JP3027604A 1991-02-22 1991-02-22 真空断熱体の熱伸縮吸収構造 Expired - Lifetime JP2593004B2 (ja)

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