JP2910438B2 - 蓄冷型冷凍機 - Google Patents

蓄冷型冷凍機

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JP2910438B2
JP2910438B2 JP4231064A JP23106492A JP2910438B2 JP 2910438 B2 JP2910438 B2 JP 2910438B2 JP 4231064 A JP4231064 A JP 4231064A JP 23106492 A JP23106492 A JP 23106492A JP 2910438 B2 JP2910438 B2 JP 2910438B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は蓄冷器を備えた蓄冷型
冷凍機の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図13は例えば特公昭46ー30433
号公報に示された従来の蓄冷型冷凍機を示す断面図であ
り、図において、1は駆動ヘッド、2は駆動ヘッド1に
取り付けられたシリンダ、3は操作棒4を介し駆動ヘッ
ド1によって駆動されシリンダ2内を往復運動する可動
部材で、この可動部材3の内部には熱を貯蔵する銅のメ
ッシュまたは鉛玉などからなる蓄冷器5が配設されてい
る。また、可動部材3の上端部および下端部には上記蓄
冷器5に通じるガス通路3a、3bが設けられている。
6、7はシリンダ2と可動部材3とにより囲まれ可動部
材3の上方と下方にそれぞれ形成された第1と第2の閉
鎖室、8は第1の閉鎖室6と第2の閉鎖室7とを隔離す
るシールで、可動部材3の上端部に取り付けられシリン
ダ2の内周面に接し可動部材3と共に移動する。9はシ
リンダ2の内面と可動部材3の外周面との間隙、10は
伝熱部、11は上記2〜10で構成された膨張機ユニッ
ト、12および13はガス管である。
【0003】次に動作について説明する。圧縮機(図示
せず)で圧縮され吐出されたヘリュウム等の高圧のガス
15はガス管12からシリンダ2の第1の閉鎖室6に流
入し、ガス通路3aを通り蓄冷器5内に導入され、ここ
で前回のサイクルで蓄冷器5内に蓄えられていた冷熱に
よって冷却される。この冷却されたガスはガス通路3b
を通り第2の閉鎖室7に流入する。このときシール8が
存在するため、間隙9内には僅かしかガスは流入しな
い。第2の閉鎖室7に流入したガスはここで膨張し冷熱
を発生し伝熱部10を介し被冷却物(図示せず)を冷却
する。第2の閉鎖室7で膨張し低圧となったガスの一部
は間隙9内に残り、他は第2の閉鎖室7内への可動部材
3の移動によって再びガス通路3bを通り蓄冷器5を逆
方向に通過し、通過時に蓄冷器5と熱交換し蓄冷器5を
冷却する。この熱交換により加熱されたガスはガス通路
3aを通り第1の閉鎖室6に達し、排気ガス14となっ
てガス管13から上記圧縮器に導入され、再び圧縮器で
圧縮される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の蓄熱型冷凍機は
以上のように構成されているので、間隙9内に残ったガ
スは自由に動けるため、重力の影響を受け対流が起こり
易く、例えば蓄冷型冷凍機を重力の方向に対し図14
ような角度で取り付けると、間隙9内のガスの内、温度
の低い密度の大きいガスはシリンダ側面の下側に移動
し、シリンダ側面の下側の方が、上側よりも温度が低く
なる。また、図15のような角度で取り付けると、間隙
9内のガスの内、温度の低い密度の大きいガスはシリン
ダの下方に移動する。このため、図14や図15のよう
な角度で取り付けると、図13のような角度で取り付け
た場合に比べて間隙9内のガスの対流による熱損失が増
え、冷凍性能が劣化する等の問題点があった。
【0005】この発明はこのような問題点を解消するた
めなされたもので、蓄冷型冷凍機を重力の方向に対して
どのような方向に取り付けても、その取付角度に依存せ
ず、良好な冷凍性能を得ることができる蓄冷型冷凍機を
提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明にかかる蓄冷型
冷凍機はシリンダの内面と可動部材の外周面との間隙の
大きさdを、シリンダの内径Dに対して、1/1000
≦d/D≦1/600としたものである た、1/1
000≦d/D≦1/600とすると共に可動部材の一
部をシリンダ形成部材とほぼ同熱膨張率の部材で形成し
たものである。また、可動部本体と、熱の不良導体から
なり可動部本体の両端に設けた密封用部材とで可動部材
を構成したものである。また、1/1000≦d/D≦
1/600とすると共にシリンダの形成部材と熱膨張率
がほぼ同じで、かつ、肉厚が同程度以下の部材で可動部
材の一部を形成したものである。
【0007】
【作用】この発明においては、間隙の大きさdの設定に
より、間隙内のガスの重力による対流の影響が小さくな
る。
【0008】
【実施例】実施例1. 図はこの発明の実施例である蓄冷型冷凍機の断面図
を示し、図において、図13と異なるところは、可動
部材3の外周面とシリンダ2の内周面との間隙9の大き
さdを、シリンダ2の内径Dに対し、1/1000≦d
/D≦1/600とした点である。
【0009】次に動作について説明する。圧縮機(図示
せず)で圧縮されたヘリュウム等の高圧のガスは吸気バ
ルブ(図示せず)が開いているとき、ここを通り第1の
閉鎖室6に流入する。そしてガス通路3aを通り蓄冷器
5内に導入され、ここで前回のサイクルで蓄冷器5内に
蓄えられた冷熱によって冷却される。この冷却されたガ
スはガス通路3bを通り第2の閉鎖室7に導入され、こ
こで膨張し冷熱を発生し、被冷却物(図示せず)を冷却
する。第2の閉鎖室7で膨張し低圧となったガスの一部
は間隙9内に残り、他は可動部材3の第2の閉鎖室7内
への移動によって再びガス通路3bを通り蓄冷器5を逆
方向に通過し、通過時に蓄冷器5と熱交換し蓄冷器5を
冷却する。この熱交換により加熱されたガスはガス通路
3aを通り第1の閉鎖室6に達し排気バルブ(図示せ
ず)が開かれ排気ガスとなってガス管13から圧縮器に
導入され、再び圧縮器で圧縮される
【0010】次に可動部材3の外周面とシリンダ2の内
周面との間隙9内におけるガスの対流について説明す
る。今、図のような角度で蓄冷型冷凍機を取り付けた
場合を角度90゜、図14の場合を角度0゜、図15
場合を角度−90゜とよぶことにする。図は取付角度
を90゜から−90゜に変化させた場合の蓄冷型冷凍機
の到達温度(膨張空間である第2の閉鎖室7の温度)を
測定したもので、d/D=1/80のときは、取付角度
により上記到達温度が大きく変わり、取付角度90゜の
時に比べて取付角度0゜や取付角度−90゜の時には到
達温度がかなり上昇する。これは角度90゜で蓄冷型冷
凍機を取り付けたときに比べ、角度0゜や角度−90゜
で取り付けたときの方が、間隙9内のガスが重力によっ
て対流を起こし易くなり、この対流で熱損失が増大する
からである。これに対し、d/D=1/600の時には
到達温度は取付角度にほとんど依存していない。これは
d/Dと、取付角度を90゜から−90゜に変えたとき
の上昇温度との関係の実験データを示す図13からも明
らかなように、d/Dが1/100を越えると温度上昇
が急激に増加し、1/100以下では温度上昇はそれほ
ど変わらない。しかしd/Dを1/1000以下にする
とシャトルロスが急激に増加し、シャトルロスにより到
達温度が上昇するが、1/1000≦d/D≦1/60
0としているので、シャトルロスの影響もあまりなく、
取付角度にもほとんど依存されず良好な冷凍性能が得ら
れる。
【0011】実施例. 図はこの発明の他の実施例である蓄冷型冷凍機の断
面図を示し、図において、図と異なるところは、膨
張機ユニット11を2段にし、第1段目の可動部材3の
外周面とシリンダ2の内周面との間隙9ー1の大きさd
1をシリンダ2の内径D1に対し、1/1000≦d1
1≦1/600とし、2段目の可動部材22の外周面
とシリンダ20の内周面との間隙9ー2の大きさd2
シリンダ20の内径D2に対し、1/1000≦d2/D
2≦1/600とした点であり、上記実施例と同様の作
用効果が得られる。なお、動作については前述の実施例
と同様故その説明を省略する。
【0012】実施例. 図はこの発明の他の実施例である蓄冷型冷凍機の断
面図を示し、図において、図と異なるところは、膨
張機ユニット11を3段にし、第1段目の可動部材3の
外周面とシリンダ2の内周面との間隙9ー1の大きさd
1を、シリンダ2の内径D1に対し、1/1000≦d1
/D1≦1/600とし、2段目の可動部材22の外周
面とシリンダ20の内周面との間隙9ー2の大きさd2
を、シリンダ20の内径D2に対し、1/1000≦d2
/D2≦1/600とし、3段目の可動部材28の外周
面とシリンダ26の内周面との間隙9ー3の大きさd3
を、シリンダ26の内径D3に対し、1/1000≦d3
/D3≦1/600とした点であり、上記実施例と同様
の作用効果が得られる。なお、動作については前述の実
施例と同様であるので、その説明を省略する。
【0013】実施例. 図はこの発明の他の実施例である蓄冷型冷凍機の断
面図を示し、図と異なるところは、可動部材3を、シ
リンダ2を形成しているステンレス鋼と同材で形成され
た筒状の可動部材本体36と、外径が可動部材本体36
の外径よりも大きく、下端部には可動部材本体36の上
部と気密に係合する凸部37aを有し、熱の不良導体で
あるフェノール樹脂等の絶縁材で形成された円柱状の第
1の密封用部材37と、外径が可動部材本体36の外径
とほぼ等しく上端部に可動部材本体36の下端部と気密
に係合する凸部38aを有し、かつ、外周面には外径が
可動部材本体36の外径よりも大きい環状の凸部38b
を有し、上記フェノール樹脂等の絶縁材で形成された円
柱状の第2の密封用部材38とで構成すると共に、密封
用部材37の外周面に環状の溝37bを形成し、例え
ば、ニトリルゴムの外周部にポリテトラフルオルエチレ
ンを配したキャップシール8を溝37bに設け第1と第
2の閉鎖室6、7を隔離し、第1と第2の密封用部材3
7、38に蓄冷器5に通じるガス通路37c、38cを
それぞれ形成した点である。可動部材本体36およびシ
リンダ2を形成するステンレス鋼は吸水作用がないの
で、製作時等における吸水による寸法変化がなく、ま
た、動作時において温度の低下など温度が変化しても可
動部材本体36とシリンダ2の熱膨張率が同じであるの
で、隙間9の大きさd1は変化せず、シリンダ2の内径
D1に対し、1/1000≦d1/D1≦1/600の
関係は保たれ熱損失がより低減され、より良好な冷凍性
能が得られる。なお、動作に付いては前述の実施例と同
様であるのでその説明を省略する。
【0014】実施例. 図はこの発明の他の実施例である蓄冷型冷凍機の断
面図を示し、図と異なるところは、2段目の可動部材
22を、シリンダ20を形成しているステンレス鋼と同
材で形成された筒状の可動部材本体39と、1段目の可
動部材3の下端部に一体に形成され外径が可動部材本体
39の外径よりも大きく、下端部には可動部材本体39
の上部と気密に係合する凸部40aを有し、熱の不良導
体であるフェノール樹脂等の絶縁材で形成された円柱状
の第1の密封用部材40と、外径が可動部材本体39の
外径とほぼ等しく上端部に可動部材本体39の下端部と
気密に係合する凸部41aを有し、かつ、外周面には外
径が可動部材本体39の外径よりも大きい環状の凸部4
1bを有し、上記フェノール樹脂等の絶縁材で形成され
た円柱状の第2の密封用部材41とで構成すると共に、
密封用部材40の外周面に環状の溝40bを形成し、例
えば、ガラスが混入されたポリテトラフルオルエチレン
で形成されたピストンリング24を溝40bに設け第2
と第3の閉鎖室7、23を隔離し、第1と第2の密封用
部材40、41に蓄冷器21に通じるガス通路40c、
41cをそれぞれ形成した点である。よって、前述の実
施例と同様に可動部材本体39およびシリンダ20は吸
水による寸法変化がなく、また、温度が変化しても熱膨
張率が同じであるので、隙間9ー2の大きさd2は変化
せず、シリンダ20の内径D2に対し、1/1000≦
d2/D2≦1/600の関係は保たれ熱損失が、より
低減され、より良好な冷凍性能が得られる。なお、動作
に付いては上記実施例と同様であるのでその説明を省略
する。
【0015】実施例. 図はこの発明の他の実施例である蓄冷型冷凍機の断
面図を示し、図と異なるところは、3段目の可動部材
28を、シリンダ26を形成しているステンレス鋼と同
材で形成された筒状の可動部材本体42と、2段目の可
動部材22の下端部に一体に形成され外径が可動部材本
体42の外径よりも大きく、下端部には可動部材本体4
2の上部と気密に係合する凸部43aを有し、熱の不良
導体であるフェノール樹脂等の絶縁材で形成された円柱
状の第1の密封用部材43と、外径が可動部材本体42
の外径とほぼ等しく上端部に可動部材本体42の下端部
と気密に係合する凸部44aを有し、かつ、外周面には
外径が可動部材本体42の外径よりも大きい環状の凸部
44bを有し、上記フェノール樹脂等の絶縁材で形成さ
れた円柱状の第2の密封用部材44とで構成すると共
に、密封用部材43の外周面に環状の溝43bを形成
し、例えば、ガラスが混入されたポリテトラフルオルエ
チレンで形成されたピストンリング31を溝43bに設
け第3と第4の閉鎖室23、30を隔離し、第1と第2
の密封用部材43、44に蓄冷器27に通じるガス通路
43c、44cをそれぞれ形成した点である。よって、
前述の実施例と同様に可動部材本体42およびシリンダ
26は吸水による寸法変化がなく、また、温度が変化し
ても熱膨張率が同じであるので、隙間9ー3の大きさd
3は変化せず、シリンダ26の内径D3に対し、1/1
000≦d3/D3≦1/600の関係は保たれ熱損失
が、より低減され、より良好な冷凍性能が得られる。な
お、動作に付いては上記実施例と同様であるのでその説
明を省略する。
【0016】実施例. なお、上記実施例においては、2段目の可動部材22
をシリンダ20と同材のステンレス鋼で形成した可動部
材本体39と、第1と第2の密封用部材40、41とで
構成したものを示したが、1段目の可動部材3も2段目
の可動部材22と同様に可動部材本体と第1と第2の密
封用部材とで構成しても良く、この場合、より良好な冷
凍性能が得られる。
【0017】実施例. また、上記実施例においては、3段目の可動部材28
をシリンダ26と同材のステンレス鋼で形成した可動部
材本体42と、第1と第2の密封用部材43、44とで
構成したものを示したが、第2段目の可動部材22も、
あるいは、第1段目と第2段目の可動部材3、22も第
3段目の可動部材28と同様に可動部材本体と第1と第
2の密封用部材とで構成しても良く、この場合、より良
好な冷凍性能が得られる。
【0018】実施例. また、上記実施例においては、可動部材本体をス
テンレス鋼で形成したものを示したが、これに限らず、
可動部材本体とシリンダとを同熱膨張率の材料で形成す
れば良く、例えば、可動部材本体とシリンダとをリン青
銅で形成しても良く、前述の実施例と同様の効果が得ら
れる。
【0019】実施例10. また、上記実施例においては、可動部材本体とシ
リンダとを同熱膨張率の材料で形成し、上記可動部材本
体の両端に気密に接合する第1と第2の密封用部材を絶
縁材で形成したものを示したが、上記第1と第2の密封
用部材も上記可動部材およびシリンダと同材で形成、例
えば、ステンレス鋼やりん青銅などで形成し、上記可動
部材本体のシリンダとの対向面にポリイミドやポリテト
ラフルオルエチレン(PTFE)をコーティングしても
良く、前述の実施例と同様の効果が得られる。
【0020】実施例11. また、可動部材本体と第1と第2の密封用部材とをステ
ンレス鋼やりん青銅などで一体に形成しても良く、前述
の実施例と同様の効果が得られる。
【0021】実施例12. 図はこの発明の他の実施例12による蓄冷型冷凍機の
断面図を示し、図において、図と異なるところは、
可動部材本体36の厚みt1をシリンダ2の厚みS1と同
程度以下にした点であり、可動部材本体36への熱侵入
量がシリンダ2と同程度以下に抑えられ、可動部材3の
一部をステンレス鋼で構成したことにより熱侵入量が大
幅に増大することなく、より良好な冷凍性能が得られ
る。
【0022】実施例13. 図10はこの発明の他の実施例13による蓄冷型冷凍機
の断面図を示し、図10において、図と異なるところ
は、可動部材本体39の厚みt2をシリンダ22の厚み
2と同程度以下にした点であり、上記実施例12と同
様の効果が得られる。
【0023】実施例14. 図11はこの発明の他の実施例14による蓄冷型冷凍機
の断面図を示し、図11において、図と異なるところ
は、可動部材本体42の厚みt3をシリンダ26の厚み
3と同程度以下にした点であり、上記実施例12と同
様の効果が得られる。
【0024】実施例15. 図12はこの発明の他の実施例15による蓄冷型冷凍機
の断面図を示し、図12において、図10と異なるとこ
ろは、シリンダ20を形成しているステンレス鋼と同材
で形成された筒状の可動部材本体45の上端外周面部に
環状の溝45aを形成し、この溝45aに例えば、ガラ
スが混入されたポリテトラフルオルエチレンで形成され
たピストンリング24を設け、第2の閉鎖室7と第3の
閉鎖室23とを隔離すると共に、熱の不良導体であるフ
ェノール樹脂等の絶縁材で形成された外径が可動部材本
体45の外径よりも大きい円柱状の第1の密封用部材4
6の下端部に形成された凸部46aを可動部材本体45
の上部と気密に係合した点であり、可動部材本体45を
形成するステンレス鋼は吸水作用がなく、よって、製作
時等における吸水による寸法変化がなく、また、動作時
において温度の低下など温度が変化しても可動部材本体
45とシリンダ20の熱膨張率が同じであるので、溝4
5aの低面とシリンダ20の内周面間の距離は変化せず
高い寸法精度が得られ、弾性の少ないピストンリング2
4であってもガスの漏洩なく第2と第3の閉鎖室7、2
3が隔離され、より冷凍性能が向上する。
【0025】なお、以上においては、この発明を蓄冷型
冷凍機の一種である蓄冷器を可動部材の内部に配設され
たギフォード、マクマホンサイクル冷凍機(GM冷凍
機)に適用した実施例について説明したが、これに限ら
ず、例えば、蓄冷器を可動部材の内部でなく外部に配設
したGM冷凍機や、スターリング冷凍機、ビルマイヤー
冷凍機、ソルベイ冷凍機などの蓄冷型冷凍機にも同様に
適用することができ上記実施例と同様の作用効果が期待
できる。
【0026】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば可動部
材の外周面とシリンダとの内周面との間隙の大きさd
を、シリンダの内径Dに対し、1/1000≦d/D≦
1/600とすることにより上記間隙内におけるガスの
対流を防止しているので、シャトルロスを増加すること
なく、冷凍機の取付角度に依存せずガスの対流による熱
損失が低減され良好な冷凍性能が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施例による蓄冷型冷凍機を示
す断面図である。
【図2】 蓄冷型冷凍機の取付角度と到達温度との関係
の実験データを示す図である。
【図3】 蓄冷型冷凍機のd(間隙の大きさ)/D(シ
リンダの内径)と取付角度を90゜から−90゜に変え
たときの上昇温度との関係の実験データを示す図であ
る。
【図4】 この発明の他の実施例による蓄冷型冷凍機
を示す断面図である。
【図5】 この発明の他の実施例による蓄冷型冷凍機
を示す断面図である。
【図6】 この発明の他の実施例による蓄冷型冷凍機
を示す断面図である。
【図7】 この発明の他の実施例による蓄冷型冷凍機
を示す断面図である。
【図8】 この発明の他の実施例による蓄冷型冷凍機
を示す断面図である。
【図9】 この発明の他の実施例12による蓄冷型冷凍
機を示す断面図である。
【図10】 この発明の他の実施例13による蓄冷型冷
凍機を示す断面図である。
【図11】 この発明の他の実施例14による蓄冷型冷
凍機を示す断面図である。
【図12】 この発明の他の実施例15による蓄冷型冷
凍機を示す断面図である。
【図13】 従来の蓄冷型冷凍機を示す断面図である。
【図14】 蓄冷型冷凍機の取付角度の一例を示す図で
ある。
【図15】 蓄冷型冷凍機の取付角度の他の例を示す図
である。
【符号の説明】
2 シリンダ、3 可動部材、5 蓄冷器、6 第1の
閉鎖室、7 第2の閉鎖室

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリンダ内に配設された可動部材の移動
    により容積が変わる閉鎖室内へ圧縮機から吐出されたガ
    スを蓄冷器を介し導いて膨張させ、再びこの通路を経て
    排出させる蓄冷型冷凍機において、上記シリンダの内周
    面と上記可動部材の外周面との間隙の大きさdを上記シ
    リンダの内径Dに対し、1/1000≦d/D≦1/6
    00としたことを特徴とする蓄冷型冷凍機。
  2. 【請求項2】 シリンダ内に配設された可動部材の移動
    により容積が変わる閉鎖室内へ圧縮機から吐出されたガ
    スを蓄冷機を介し導いて膨張させ、再びこの通路を経て
    排出させる蓄冷型冷凍機において、上記シリンダの内周
    面と上記可動部材の外周面との間隙の大きさdを上記シ
    リンダの内径Dに対し、1/1000≦d/D≦1/6
    00とすると共に上記可動部材の少なくとも一部を上記
    シリンダの形成部材とほぼ同熱膨張率の部材で形成した
    ことを特徴とする蓄冷型冷凍機。
  3. 【請求項3】 シリンダの形成部材とほぼ同熱膨張率の
    部材で筒状に形成し、蓄冷器を収納した可動部本体と、
    熱の不良導体からなり上記可動部本体の両端に設けた密
    封用部材とで可動部材を構成したことを特徴とする請求
    記載の蓄冷型冷凍機。
  4. 【請求項4】 シリンダ内に配設された可動部材の移動
    により容積が変わる閉鎖室内へ圧縮機から吐出されたガ
    スを蓄冷器を介し導いて膨張させ、再びこの通路を経て
    排出させる蓄冷型冷凍機において、上記シリンダの内周
    面と上記可動部材の外周面との間隙の大きさdを上記シ
    リンダの内径Dに対し、1/1000≦d/D≦1/6
    00とすると共に、熱膨張率が上記シリンダの形成部材
    とほぼ同じで、かつ、肉厚が上記シリンダの形成部材と
    同程度以下の部材で上記可動部材の少なくとも一部を形
    成したことを特徴とする蓄冷型冷凍機。
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