JPH05332627A - 蓄冷型冷凍機 - Google Patents

蓄冷型冷凍機

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JPH05332627A
JPH05332627A JP4231064A JP23106492A JPH05332627A JP H05332627 A JPH05332627 A JP H05332627A JP 4231064 A JP4231064 A JP 4231064A JP 23106492 A JP23106492 A JP 23106492A JP H05332627 A JPH05332627 A JP H05332627A
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gas
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gap
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Takashi Inaguchi
隆 稲口
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Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 蓄冷型冷凍機の取付角度に依存する冷凍性能
の劣化を防止する。 【構成】 シリンダ内に上記シリンダの内周面との間に
所定の間隙を介して配設された可動部材の移動により容
積が変わる閉鎖室内へ圧縮機から吐出されたガスを蓄冷
器を介し導いて膨張させ、再びこの通路を経て排出させ
る蓄冷型冷凍機において、上記間隙の大きさdを、上記
シリンダの内径Dに対し1/1000≦d/D≧1/1
00とするか、または上記間隙へガスの対流を防止する
対流防止部材を配設、あるいは上記可動部材の両端部の
外周面に、上記シリンダの内周面に接するシールを設け
たものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は蓄冷器を備えた蓄冷型
冷凍機の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図21は例えば特公昭46ー30433
号公報に示された従来の蓄冷型冷凍機を示す断面図であ
り、図において、1は駆動ヘッド、2は駆動ヘッド1に
取り付けられたシリンダ、3は操作棒4を介し駆動ヘッ
ド1によって駆動されシリンダ2内を往復運動する可動
部材で、この可動部材3の内部には熱を貯蔵する鉛また
は青銅の球などからなる蓄冷器5が配設されている。ま
た、可動部材3の上端部および下端部には上記蓄冷器5
に通じるガス通路3a、3bが設けられている。6、7
はシリンダ2と可動部材3とにより囲まれ可動部材3の
上方と下方にそれぞれ形成された第1と第2の閉鎖室、
8は第1の閉鎖室6と第2の閉鎖室7とを隔離するシー
ルで、可動部材3の上端部に取り付けられシリンダ2の
内周面に接し可動部材3と共に移動する。9はシリンダ
2の内面と可動部材3の外周面との間隙、10は伝熱
部、11は上記2〜10で構成された膨張機ユニット、
12および13はガス管である。
【0003】次に動作について説明する。圧縮機(図示
せず)で圧縮され吐出されたヘリュウム等の高圧のガス
15はガス管12からシリンダ2の第1の閉鎖室6に流
入し、ガス通路3aを通り蓄冷器5内に導入され、ここ
で前回のサイクルで蓄冷器5内に蓄えられていた冷熱に
よって冷却される。この冷却されたガスはガス通路3b
を通り第2の閉鎖室7に流入する。このときシール8が
存在するため、間隙9内には僅かしかガスは流入しな
い。第2の閉鎖室3aに流入したガスはここで膨張し冷
熱を発生し伝熱部10を介し被冷却物(図示せず)を冷
却する。第2の閉鎖室7で膨張し低圧となったガスの一
部は間隙9内に残り、他は第2の閉鎖室7内への可動部
材3の移動によって再びガス通路3bを通り蓄熱器5を
逆方向に通過し、通過時に蓄熱器5と熱交換し蓄熱器5
を冷却する。この熱交換により加熱されたガスはガス通
路3aを通り第1の閉鎖室6に達し、排気ガス14とな
ってガス管13から上記圧縮器に導入され、再び圧縮器
で圧縮される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の蓄熱型冷凍機は
以上のように構成されているので、間隙9内に残ったガ
スは自由に動けるため、重力の影響を受け対流が起こり
易く、例えば蓄冷型冷凍機を重力の方向に対し図22の
ような角度で取り付けると、間隙9内のガスの内、温度
の低い密度の大きいガスはシリンダ側面の下側に移動
し、シリンダ側面の下側の方が、上側よりも温度が低く
なる。また、図23のような角度で取り付けると、間隙
9内のガスの内、温度の低い密度の大きいガスはシリン
ダの下方に移動する。このため、図22や図23のよう
な角度で取り付けると、図21のような角度で取り付け
た場合に比べて間隙9内のガスの対流による熱損失が増
え、冷凍性能が劣化する等の問題点があった。
【0005】この発明はこのような問題点を解消するた
めなされたもので、蓄冷型冷凍機を重力の方向に対して
どのような方向に取り付けても、その取付角度に依存せ
ず、良好な冷凍性能を得ることができる蓄冷型冷凍機を
提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明にかかる蓄冷型
冷凍機はシリンダの内面と可動部材の外周面との間隙の
大きさdを、シリンダの内径Dに対して、1/1000
≦d/D≦1/100としたものである。また、可動部
材の外周面またはシリンダの内面に対流防止部材を設け
たものである。また、可動部材の両端部の外周面にシリ
ンダの内周面と接触し上記可動部材の移動と共に移動す
るシールを設けたものである。
【0007】
【作用】この発明においては、間隙の大きさdの設定、
また間隙部に配設された対流防止部材、シールにより、
間隙内のガスの重力による対流の影響が小さくなる。
【0008】
【実施例】
実施例1.以下、この発明の一実施例による蓄冷型冷凍
機の断面図を示す図1および図1に示される可動部材の
横断面図を示す図2について説明する。これらの図1、
図2において、図14と異なるところは、可動部材3の
外周面にその軸方向に延在する複数枚の板状の対流防止
部材16を図2に示されるように放射状に配設した点で
ある。なお、17は圧縮機、18は吸気バルブ、19は
排気バルブである。
【0009】次に動作について説明する。圧縮機17で
圧縮されたヘリュウム等の高圧のガスは吸気バルブ18
が開いているとき、ここを通り第1の閉鎖室6に流入す
る。そしてガス通路3aを通り蓄冷器5内に導入され、
ここで前回のサイクルで蓄冷器5内に蓄えられた冷熱に
よって冷却される。この冷却されたガスはガス通路3b
を通り第2の閉鎖室7に導入され、ここで膨張し冷熱を
発生し、被冷却物(図示せず)を冷却する。第2の閉鎖
室7で膨張し低圧となったガスの一部は間隙9内に残
り、他は可動部材3の第2の閉鎖室7内への移動によっ
て再びガス通路3bを通り蓄熱器5を逆方向に通過し、
通過時に蓄冷器5と熱交換し蓄冷器5を冷却する。この
熱交換により加熱されたガスはガス通路3aを通り第1
の閉鎖室6に達し排気バルブ19が開かれ排気ガスとな
ってガス管13から圧縮器17に導入され、再び圧縮器
17で圧縮される。上記間隙9内に残ったガスは可動部
材3の軸方向には動き得るが、図1に示される取付状態
においては低温の重いガスがシリンダ2の下方にあるた
め、重力による対流はなく、また図19のような角度で
取り付けても、間隙9内におけるガスの重力による可動
部材3の円周方向への移動が対流防止部材16によって
防止されるので、間隙9内でのガスの対流による熱損失
はなくなる。また、間隙9の大きさを小さくしていない
ので、シリンダ2と可動部材3間の熱伝導による熱損失
であるシャトルロスが増加するということもない。
【0010】実施例2.図3はこの発明の他の実施例で
ある蓄冷型冷凍機の断面図であり、図3において、図1
と異なるところは、シリンダ2の下方にシリンダ2と一
体に設けられたシリンダ2よりも容積の小さいシリンダ
20と、可動部材3の下方に可動部材3と一体に設けら
れシリンダ20内を往復運動し内部には蓄冷器21とこ
の蓄冷器21に通じるガス通路22a、22bを有する
可動部材22と、可動部材22とシリンダ20とで囲ま
れ形成された第3の閉鎖室23と、第2の閉鎖室7と第
3の閉鎖室23とを隔離するシール24とを設け膨張機
ユニット11を2段に形成すると共に、上記可動部材2
3の外周面にも放射状に複数枚の板状の対流防止部材2
5を設けた点であり、この場合も前記実施例と同様の作
用効果が得られる。なお、動作については前述と同様で
あるのでその説明を省略する。
【0011】実施例3.図4はこの発明の他の実施例3
である蓄冷型冷凍機の断面図であり、図4において、図
3と異なるところは、膨張機ユニット11を3段に形成
し3段目の間隙9に対流防止部材を設けた点であり、図
4に示されるように、2段目のシリンダ20の下方にシ
リンダ20と一体に設けたシリンダ20よりも容積の小
さいシリンダ26と、可動部材22の下方に可動部材2
2と一体に設けられシリンダ26内を往復運動し内部に
は蓄冷器27とこの蓄冷器27に通じるガス通路28
a、28bを有する可動部材28と、可動部材28とシ
リンダ26とで囲まれ形成された第4の閉鎖室30と、
第3の閉鎖室23と第4の閉鎖室30とを隔離するシー
ル31とを設け膨張機ユニット11を3段に形成すると
共に、3段目の上記可動部材28の外周面にも放射状に
複数枚の板状の対流防止部材29を設けたものであり、
この場合も前記実施例と同様の作用効果が得られる。な
お、動作については前述と同様であるのでその説明を省
略する。
【0012】実施例4.図5はこの発明の他の実施例4
である蓄冷型冷凍機の断面図であり、図1と異なるとこ
ろは、対流防止部材32の形状をリング状とし、このリ
ング状の対流防止部材32を可動部材3の外周面に、そ
の軸方向に所定間隔あけて複数個設け間隙9内のガスの
上記軸方向への移動を防止するようにした点であり、蓄
冷型冷凍機を図20に示されるような角度で取り付けて
も、間隙9内におけるガスの重力による可動部材3の軸
方向への移動が対流防止部材32によって防止されるの
で、間隙9内でのガスの対流による熱損失はなくなる。
また、間隙9の大きさを小さくしていないので、シリン
ダ2と可動部材3間の熱伝導による熱損失であるシャト
ルロスが増加するということもない。
【0013】実施例5.図6、図7はこの発明の他の実
施例5である蓄冷型冷凍機を示し、図6はその断面図、
図7は図6に示される可動部材の横断面図である。これ
らの図において、図1と異なるところは、対流防止部材
33の形状を円筒状とし、かつ、ポリスチロールフォー
ム等の熱伝導率の悪い材料で形成し、この円筒状の対流
防止部材33を可動部材3の外周面に設け間隙9の大き
さdを小さくし間隙9内のガスの対流を防止するように
した点であり、上記ガスがヘリュウムの場合、対流防止
部材3をポリスチロールフォームで形成すると、圧力
2.00Mpa、温度50Kで、ヘリュウムの熱伝達率
は0.5×10-1w/m−kであるが、ポリスチロール
フォームは0.6×10-2であるので、シャトルロスが
1/10に減少する等、ガスの対流による熱損失の減少
に加え、シャトルロスによる熱損失も減少する。
【0014】実施例6.以上の実施例においては可動部
材の外周面にガスの対流を防止する対流防止部材を設け
たものについて述べたが、これに限らず、対流防止部材
をシリンダの内周面に設けても良く、上記実施例と同様
の作用効果が得られる。
【0015】実施例7.図8はこの発明の他の実施例7
である蓄冷型冷凍機の断面図を示し、図8において、図
1と異なるところは、可動部材3の外周面に対流防止部
材を用いることなく、可動部材3の両端部の外周面にシ
リンダ3の内周面に接触し上記可動部材3と共に移動す
るシール34、35を設け、間隙9内へのガスの侵入を
防ぎ、間隙9内におけるガスの対流による熱損失を防止
するようにしたものである。
【0016】実施例8.図9はこの発明の他の実施例8
である蓄冷型冷凍機の断面図を示し、図9において、図
1と異なるところは、可動部材3の外周面とシリンダ2
の内周面との間隙9内に対流防止部材を設けることな
く、間隙9の大きさdを、シリンダ2の内径Dに対し、
1/1000≦d/D≦1/100とした点である。
【0017】次に動作について説明する。冷凍サイクル
の動作については前述と同様であるので省略し、ここで
は可動部材3の外周面とシリンダ2の内周面との間隙9
内におけるガスの対流について説明する。今、図9のよ
うな角度で蓄冷型冷凍機を取り付けた場合を角度90
゜、図15の場合を角度0゜、図16の場合を角度−9
0゜とよぶことにする。図10は取付角度を90゜から
−90゜に変化させた場合の蓄冷型冷凍機の到達温度
(膨張空間である第2の閉鎖室7の温度)を測定したも
ので、d/D=1/80のときは、取付角度により上記
到達温度が大きく変わり、取付角度90゜の時に比べて
取付角度0゜や取付角度−90゜の時には到達温度がか
なり上昇する。これは角度90゜で蓄冷型冷凍機を取り
付けたときに比べ、角度0゜や角度−90゜で取り付け
たときの方が、間隙9内のガスが重力によって対流を起
こし易くなり、この対流で熱損失が増大するからであ
る。これに対し、d/D=1/600の時には到達温度
は取付角度にほとんど依存していない。これはd/D
と、取付角度を90゜から−90゜に変えたときの上昇
温度(k)との関係の実験データを示す図11からも明
らかなように、d/Dが1/100を越えると温度上昇
が急激に増加し、1/100以下では温度上昇はそれほ
ど変わらない。しかしd/Dを1/1000以下にする
とシャトルロスが急激に増加し、シャトルロスにより到
達温度が上昇するが、1/1000≦d/D≦1/10
0としているので、シャトルロスの影響もあまりなく、
取付角度にもほとんど依存されず良好な冷凍性能が得ら
れる。
【0018】実施例9.図12はこの発明の他の実施例
9である蓄冷型冷凍機の断面図を示し、図12におい
て、図9と異なるところは、膨張機ユニット11を2段
にし、第1段目の可動部材3の外周面とシリンダ2の内
周面との間隙9ー1の大きさd1をシリンダ2の内径D1
に対し、1/1000≦d1/D1≦1/100とし、2
段目の可動部材22の外周面とシリンダ20の内周面と
の間隙9ー2の大きさd2をシリンダ20の内径D2に対
し、1/1000≦d2/D2≦1/100とした点であ
り、上記実施例と同様の作用効果が得られる。なお、動
作については前述の実施例と同様故その説明を省略す
る。
【0019】実施例10.図13はこの発明の他の実施
例10である蓄冷型冷凍機の断面図を示し、図13にお
いて、図9と異なるところは、膨張機ユニット11を3
段にし、第1段目の可動部材3の外周面とシリンダ2の
内周面との間隙9ー1の大きさd1を、シリンダ2の内
径D1に対し、1/1000≦d1/D1≦1/100と
し、2段目の可動部材22の外周面とシリンダ20の内
周面との間隙9ー2の大きさd2を、シリンダ20の内
径D2に対し、1/1000≦d2/D≦21/100と
し、3段目の可動部材28の外周面とシリンダ26の内
周面との間隙9ー3の大きさd3を、シリンダ26の内
径D3に対し、1/1000≦d3/D3≦1/100と
した点であり、上記実施例と同様の作用効果が得られ
る。なお、動作については前述の実施例と同様であるの
で、その説明を省略する。
【0020】実施例11.図14はこの発明の他の実施
例11である蓄冷型冷凍機の断面図を示し、図9と異な
るところは、可動部材3を、シリンダ2を形成している
ステンレス鋼と同材で形成された筒状の可動部材本体3
6と、外径が可動部材本体36の外径よりも大きく、下
端部には可動部材本体36の上部と気密に係合する凸部
37aを有し、熱の不良導体であるフェノール樹脂等の
絶縁材で形成された円柱状の第1の密封用部材37と、
外径が可動部材本体36の外径とほぼ等しく上端部に可
動部材本体36の下端部と気密に係合する凸部38aを
有し、かつ、外周面には外径が可動部材本体36の外径
よりも大きい環状の凸部38bを有し、上記フェノール
樹脂等の絶縁材で形成された円柱状の第2の密封用部材
38とで構成すると共に、密封用部材37の外周面に環
状の溝37bを形成し、例えば、ニトリルゴムの外周部
にポリテトラフルオルエチレンを配したキャップシール
8を溝37bに設け第1と第2の閉鎖室6、7を隔離
し、第1と第2の密封用部材37、38に蓄熱器5に通
じるガス通路37c、38cをそれぞれ形成した点であ
る。可動部材本体36およびシリンダ2を形成するステ
ンレス鋼は吸水作用がないので、製作時等における吸水
による寸法変化がなく、また、動作時において温度の低
下など温度が変化しても可動部材本体36とシリンダ2
の熱膨張率が同じであるので、隙間9の大きさd1は変
化せず、シリンダ2の内径D1に対し、1/1000≦
d1/D1≦1/100の関係は保たれ熱損失がより低
減され、より良好な冷凍性能が得られる。なお、動作に
付いては前述の実施例と同様であるのでその説明を省略
する。
【0021】実施例12.図15はこの発明の他の実施
例12である蓄冷型冷凍機の断面図を示し、図12と異
なるところは、2段目の可動部材22を、シリンダ20
を形成しているステンレス鋼と同材で形成された筒状の
可動部材本体39と、1段目の可動部材3の下端部に一
体に形成され外径が可動部材本体39の外径よりも大き
く、下端部には可動部材本体39の上部と気密に係合す
る凸部40aを有し、熱の不良導体であるフェノール樹
脂等の絶縁材で形成された円柱状の第1の密封用部材4
0と、外径が可動部材本体39の外径とほぼ等しく上端
部に可動部材本体39の下端部と気密に係合する凸部4
1aを有し、かつ、外周面には外径が可動部材本体39
の外径よりも大きい環状の凸部41bを有し、上記フェ
ノール樹脂等の絶縁材で形成された円柱状の第2の密封
用部材41とで構成すると共に、密封用部材40の外周
面に環状の溝40bを形成し、例えば、ガラスが混入さ
れたポリテトラフルオルエチレンで形成されたピストン
リング24を溝40bに設け第2と第3の閉鎖室7、2
3を隔離し、第1と第2の密封用部材40、41に蓄熱
器21に通じるガス通路40c、41cをそれぞれ形成
した点である。よって、前述の実施例と同様に可動部材
本体39およびシリンダ20は吸水による寸法変化がな
く、また、温度が変化しても熱膨張率が同じであるの
で、隙間9ー2の大きさd2は変化せず、シリンダ20
の内径D2に対し、1/1000≦d2/D2≦1/1
00の関係は保たれ熱損失が、より低減され、より良好
な冷凍性能が得られる。なお、動作に付いては上記実施
例と同様であるのでその説明を省略する。
【0022】実施例13.図16はこの発明の他の実施
例13である蓄冷型冷凍機の断面図を示し、図13と異
なるところは、3段目の可動部材28を、シリンダ26
を形成しているステンレス鋼と同材で形成された筒状の
可動部材本体42と、2段目の可動部材22の下端部に
一体に形成され外径が可動部材本体42の外径よりも大
きく、下端部には可動部材本体42の上部と気密に係合
する凸部43aを有し、熱の不良導体であるフェノール
樹脂等の絶縁材で形成された円柱状の第1の密封用部材
43と、外径が可動部材本体42の外径とほぼ等しく上
端部に可動部材本体42の下端部と気密に係合する凸部
44aを有し、かつ、外周面には外径が可動部材本体4
2の外径よりも大きい環状の凸部44bを有し、上記フ
ェノール樹脂等の絶縁材で形成された円柱状の第2の密
封用部材44とで構成すると共に、密封用部材43の外
周面に環状の溝43bを形成し、例えば、ガラスが混入
されたポリテトラフルオルエチレンで形成されたピスト
ンリング31を溝43bに設け第3と第4の閉鎖室2
3、30を隔離し、第1と第2の密封用部材43、44
に蓄熱器27に通じるガス通路43c、44cをそれぞ
れ形成した点である。よって、前述の実施例と同様に可
動部材本体42およびシリンダ26は吸水による寸法変
化がなく、また、温度が変化しても熱膨張率が同じであ
るので、隙間9ー3の大きさd3は変化せず、シリンダ
26の内径D3に対し、1/1000≦d3/D3≦1
/100の関係は保たれ熱損失が、より低減され、より
良好な冷凍性能が得られる。なお、動作に付いては上記
実施例と同様であるのでその説明を省略する。
【0023】実施例14.なお、上記実施例12におい
ては、2段目の可動部材22をシリンダ20と同材のス
テンレス鋼で形成した可動部材本体39と、第1と第2
の密封用部材40、41とで構成したものを示したが、
1段目の可動部材3も2段目の可動部材22と同様に可
動部材本体と第1と第2の密封用部材とで構成しても良
く、この場合、より良好な冷凍性能が得られる。
【0024】実施例15.また、上記実施例13におい
ては、3段目の可動部材28をシリンダ26と同材のス
テンレス鋼で形成した可動部材本体42と、第1と第2
の密封用部材43、44とで構成したものを示したが、
第2段目の可動部材22も、あるいは、第1段目と第2
段目の可動部材3、22も第3段目の可動部材28と同
様に可動部材本体と第1と第2の密封用部材とで構成し
ても良く、この場合、より良好な冷凍性能が得られる。
【0025】実施例16.また、上記実施例11〜15
においては、可動部材本体をステンレス鋼で形成したも
のを示したが、これに限らず、可動部材本体とシリンダ
とを同熱膨張率の材料で形成すれば良く、例えば、可動
部材本体とシリンダとをリン青銅で形成しても良く、前
述の実施例と同様の効果が得られる。
【0026】実施例17.また、上記実施例11〜16
においては、可動部材本体とシリンダとを同熱膨張率の
材料で形成し、上記可動部材本体の両端に気密に接合す
る第1と第2の密封用部材を絶縁材で形成したものを示
したが、上記第1と第2の密封用部材も上記可動部材お
よびシリンダと同材で形成、例えば、ステンレス鋼やり
ん青銅などで形成し、上記可動部材本体のシリンダとの
対向面にポリイミドやポリテトラフルオルエチレン(P
TFE)をコーティングしても良く、前述の実施例と同
様の効果が得られる。
【0027】実施例18.また、可動部材本体と第1と
第2の密封用部材とをステンレス鋼やりん青銅などで一
体に形成しても良く、前述の実施例と同様の効果が得ら
れる。
【0028】実施例19.図17はこの発明の他の実施
例19による蓄冷型冷凍機の断面図を示し、図17にお
いて、図14と異なるところは、可動部材本体36の厚
みt1をシリンダ2の厚みS1と同程度以下にした点であ
り、可動部材本体36への熱侵入量がシリンダ2と同程
度以下に抑えられ、可動部材3の一部をステンレス鋼で
構成したことにより熱侵入量が大幅に増大することな
く、より良好な冷凍性能が得られる。
【0029】実施例20.図18はこの発明の他の実施
例20による蓄冷型冷凍機の断面図を示し、図18にお
いて、図15と異なるところは、可動部材本体39の厚
みt2をシリンダ22の厚みS2と同程度以下にした点で
あり、上記実施例19と同様の効果が得られる。
【0030】実施例21.図19はこの発明の他の実施
例21による蓄冷型冷凍機の断面図を示し、図19にお
いて、図16と異なるところは、可動部材本体42の厚
みt3をシリンダ26の厚みS3と同程度以下にした点で
あり、上記実施例19と同様の効果が得られる。
【0031】実施例22.図20はこの発明の他の実施
例22による蓄冷型冷凍機の断面図を示し、図20にお
いて、図18と異なるところは、シリンダ20を形成し
ているステンレス鋼と同材で形成された筒状の可動部材
本体45の上端外周面部に環状の溝45aを形成し、こ
の溝45aに例えば、ガラスが混入されたポリテトラフ
ルオルエチレンで形成されたピストンリング24を設
け、第2の閉鎖室7と第3の閉鎖室23とを隔離すると
共に、熱の不良導体であるフェノール樹脂等の絶縁材で
形成された外径が可動部材本体45の外径よりも大きい
円柱状の第1の密封用部材46の下端部に形成された凸
部46aを可動部材本体45の上部と気密に係合した点
であり、可動部材本体45を形成するステンレス鋼は吸
水作用がなく、よって、製作時等における吸水による寸
法変化がなく、また、動作時において温度の低下など温
度が変化しても可動部材本体45とシリンダ20の熱膨
張率が同じであるので、溝45aの低面とシリンダ20
の内周面間の距離は変化せず高い寸法精度が得られ、弾
性の少ないピストンリング24であってもガスの漏洩な
く第2と第3の閉鎖室7、23が隔離され、より冷凍性
能が向上する。
【0032】なお、以上においては、この発明を蓄冷型
冷凍機の一種である蓄冷器を可動部材の内部に配設され
たギフォード、マクマホンサイクル冷凍機(GM冷凍
機)に適用した実施例について説明したが、これに限ら
ず、例えば、蓄冷器を可動部材の内部でなく外部に配設
したGM冷凍機や、スターリング冷凍機、ビルマイヤー
冷凍機、ソルベイ冷凍機などの蓄冷型冷凍機にも同様に
適用することができ上記実施例と同様の作用効果が期待
できる。
【0033】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば可動部
材の外周面とシリンダとの内周面との間隙の大きさd
を、シリンダの内径Dに対し、1/1000≦d/D≦
1/100とするか、または間隙への対流防止部材の配
設、あるいは上記可動部材の両端部の外周面へのシール
の配設等により上記間隙内におけるガスの対流を防止し
ているので、シャトルロスを増加することなく、冷凍機
の取付角度に依存せずガスの対流による熱損失が低減さ
れ良好な冷凍性能が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例による蓄冷型冷凍機を示す
断面図である。
【図2】図1に示される可動部材の横断面図である。
【図3】この発明の他の実施例2による蓄冷型冷凍機を
示す断面図である。
【図4】この発明の他の実施例3による蓄冷型冷凍機を
示す断面図である。
【図5】この発明の他の実施例4による蓄冷型冷凍機を
示す断面図である。
【図6】この発明の他の実施例5による蓄冷型冷凍機を
示す断面図である。
【図7】図6に示される可動部材の横断面図である。
【図8】この発明の他の実施例6による蓄冷型冷凍機を
示す断面図である。
【図9】この発明の他の実施例7による蓄冷型冷凍機を
示す断面図である。
【図10】蓄冷型冷凍機の取付角度と到達温度との関係
の実験データを示す図である。
【図11】蓄冷型冷凍機のd(間隙の大きさ)/D(シ
リンダの内径)と取付角度を90゜から−90゜に変え
たときの上昇温度との関係の実験データを示す図であ
る。
【図12】この発明の他の実施例9による蓄冷型冷凍機
を示す断面図である。
【図13】この発明の他の実施例10による蓄冷型冷凍
機を示す断面図である。
【図14】この発明の他の実施例11による蓄冷型冷凍
機を示す断面図である。
【図15】この発明の他の実施例12による蓄冷型冷凍
機を示す断面図である。
【図16】この発明の他の実施例13による蓄冷型冷凍
機を示す断面図である。
【図17】この発明の他の実施例19による蓄冷型冷凍
機を示す断面図である。
【図18】この発明の他の実施例20による蓄冷型冷凍
機を示す断面図である。
【図19】この発明の他の実施例21による蓄冷型冷凍
機を示す断面図である。
【図20】この発明の他の実施例22による蓄冷型冷凍
機を示す断面図である。
【図21】従来の蓄冷型冷凍機を示す断面図である。
【図22】蓄冷型冷凍機の取付角度の一例を示す図であ
る。
【図23】蓄冷型冷凍機の取付角度の他の例を示す図で
ある。
【符号の説明】 2 シリンダ 3 可動部材 5 蓄冷器 6 第1の閉鎖室 7 第2の閉鎖室 16 対流防止部材
【手続補正書】
【提出日】平成5年5月13日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0002
【補正方法】変更
【補正内容】
【0002】
【従来の技術】図21は例えば特公昭46ー30433
号公報に示された従来の蓄冷型冷凍機を示す断面図であ
り、図において、1は駆動ヘッド、2は駆動ヘッド1に
取り付けられたシリンダ、3は操作棒4を介し駆動ヘッ
ド1によって駆動されシリンダ2内を往復運動する可動
部材で、この可動部材3の内部には熱を貯蔵する銅のメ
ッシュまたは鉛玉などからなる蓄冷器5が配設されてい
る。また、可動部材3の上端部および下端部には上記蓄
冷器5に通じるガス通路3a、3bが設けられている。
6、7はシリンダ2と可動部材3とにより囲まれ可動部
材3の上方と下方にそれぞれ形成された第1と第2の閉
鎖室、8は第1の閉鎖室6と第2の閉鎖室7とを隔離す
るシールで、可動部材3の上端部に取り付けられシリン
ダ2の内周面に接し可動部材3と共に移動する。9はシ
リンダ2の内面と可動部材3の外周面との間隙、10は
伝熱部、11は上記2〜10で構成された膨張機ユニッ
ト、12および13はガス管である。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0003
【補正方法】変更
【補正内容】
【0003】次に動作について説明する。圧縮機(図示
せず)で圧縮され吐出されたヘリュウム等の高圧のガス
15はガス管12からシリンダ2の第1の閉鎖室6に流
入し、ガス通路3aを通り蓄冷器5内に導入され、ここ
で前回のサイクルで蓄冷器5内に蓄えられていた冷熱に
よって冷却される。この冷却されたガスはガス通路3b
を通り第2の閉鎖室7に流入する。このときシール8が
存在するため、間隙9内には僅かしかガスは流入しな
い。第2の閉鎖室に流入したガスはここで膨張し冷熱
を発生し伝熱部10を介し被冷却物(図示せず)を冷却
する。第2の閉鎖室7で膨張し低圧となったガスの一部
は間隙9内に残り、他は第2の閉鎖室7内への可動部材
3の移動によって再びガス通路3bを通り蓄器5を逆
方向に通過し、通過時に蓄器5と熱交換し蓄器5を
冷却する。この熱交換により加熱されたガスはガス通路
3aを通り第1の閉鎖室6に達し、排気ガス14となっ
てガス管13から上記圧縮器に導入され、再び圧縮器で
圧縮される。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正内容】
【0008】
【実施例】 実施例1.以下、この発明の一実施例による蓄冷型冷凍
機の断面図を示す図1および図1に示される可動部材の
横断面図を示す図2について説明する。これらの図1、
図2において、図21と異なるところは、可動部材3の
外周面にその軸方向に延在する複数枚の板状の対流防止
部材16を図2に示されるように放射状に配設した点で
ある。なお、17は圧縮機、18は吸気バルブ、19は
排気バルブである。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正内容】
【0009】次に動作について説明する。圧縮機17で
圧縮されたヘリュウム等の高圧のガスは吸気バルブ18
が開いているとき、ここを通り第1の閉鎖室6に流入す
る。そしてガス通路3aを通り蓄冷器5内に導入され、
ここで前回のサイクルで蓄冷器5内に蓄えられた冷熱に
よって冷却される。この冷却されたガスはガス通路3b
を通り第2の閉鎖室7に導入され、ここで膨張し冷熱を
発生し、被冷却物(図示せず)を冷却する。第2の閉鎖
室7で膨張し低圧となったガスの一部は間隙9内に残
り、他は可動部材3の第2の閉鎖室7内への移動によっ
て再びガス通路3bを通り蓄器5を逆方向に通過し、
通過時に蓄冷器5と熱交換し蓄冷器5を冷却する。この
熱交換により加熱されたガスはガス通路3aを通り第1
の閉鎖室6に達し排気バルブ19が開かれ排気ガスとな
ってガス管13から圧縮器17に導入され、再び圧縮器
17で圧縮される。上記間隙9内に残ったガスは可動部
材3の軸方向には動き得るが、図1に示される取付状態
においては低温の重いガスがシリンダ2の下方にあるた
め、重力による対流はなく、また図22のような角度で
取り付けても、間隙9内におけるガスの重力による可動
部材3の円周方向への移動が対流防止部材16によって
防止されるので、間隙9内でのガスの対流による熱損失
はなくなる。また、間隙9の大きさを小さくしていない
ので、シリンダ2と可動部材3間の熱伝導による熱損失
であるシャトルロスが増加するということもない。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正内容】
【0010】実施例2.図3はこの発明の他の実施例で
ある蓄冷型冷凍機の断面図であり、図3において、図1
と異なるところは、シリンダ2の下方にシリンダ2と一
体に設けられたシリンダ2よりも容積の小さいシリンダ
20と、可動部材3の下方に可動部材3と一体に設けら
れシリンダ20内を往復運動し内部には蓄冷器21とこ
の蓄冷器21に通じるガス通路22a、22bを有する
可動部材22と、可動部材22とシリンダ20とで囲ま
れ形成された第3の閉鎖室23と、第2の閉鎖室7と第
3の閉鎖室23とを隔離するシール24とを設け膨張機
ユニット11を2段に形成すると共に、上記可動部材
の外周面にも放射状に複数枚の板状の対流防止部材2
5を設けた点であり、この場合も前記実施例と同様の作
用効果が得られる。なお、動作については前述と同様で
あるのでその説明を省略する。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正内容】
【0012】実施例4.図5はこの発明の他の実施例4
である蓄冷型冷凍機の断面図であり、図1と異なるとこ
ろは、対流防止部材32の形状をリング状とし、このリ
ング状の対流防止部材32を可動部材3の外周面に、そ
の軸方向に所定間隔あけて複数個設け間隙9内のガスの
上記軸方向への移動を防止するようにした点であり、蓄
冷型冷凍機を図23に示されるような角度で取り付けて
も、間隙9内におけるガスの重力による可動部材3の軸
方向への移動が対流防止部材32によって防止されるの
で、間隙9内でのガスの対流による熱損失はなくなる。
また、間隙9の大きさを小さくしていないので、シリン
ダ2と可動部材3間の熱伝導による熱損失であるシャト
ルロスが増加するということもない。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正内容】
【0013】実施例5.図6、図7はこの発明の他の実
施例5である蓄冷型冷凍機を示し、図6はその断面図、
図7は図6に示される可動部材の横断面図である。これ
らの図において、図1と異なるところは、対流防止部材
33の形状を円筒状とし、かつ、ポリスチロールフォー
ム等の熱伝導率の悪い材料で形成し、この円筒状の対流
防止部材33を可動部材3の外周面に設け間隙9の大き
さdを小さくし間隙9内のガスの対流を防止するように
した点であり、上記ガスがヘリュウムの場合、対流防止
部材3をポリスチロールフォームで形成すると、圧力
2.00Mpa、温度50Kで、ヘリュウムの熱伝達率
は0.5×10-1w/m−kであるが、ポリスチロール
フォームは0.6×10-2 w/m−kであるので、シャ
トルロスが1/10に減少する等、ガスの対流による熱
損失の減少に加え、シャトルロスによる熱損失も減少す
る。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0017
【補正方法】変更
【補正内容】
【0017】次に動作について説明する。冷凍サイクル
の動作については前述と同様であるので省略し、ここで
は可動部材3の外周面とシリンダ2の内周面との間隙9
内におけるガスの対流について説明する。今、図9のよ
うな角度で蓄冷型冷凍機を取り付けた場合を角度90
゜、図22の場合を角度0゜、図23の場合を角度−9
0゜とよぶことにする。図10は取付角度を90゜から
−90゜に変化させた場合の蓄冷型冷凍機の到達温度
(膨張空間である第2の閉鎖室7の温度)を測定したも
ので、d/D=1/80のときは、取付角度により上記
到達温度が大きく変わり、取付角度90゜の時に比べて
取付角度0゜や取付角度−90゜の時には到達温度がか
なり上昇する。これは角度90゜で蓄冷型冷凍機を取り
付けたときに比べ、角度0゜や角度−90゜で取り付け
たときの方が、間隙9内のガスが重力によって対流を起
こし易くなり、この対流で熱損失が増大するからであ
る。これに対し、d/D=1/600の時には到達温度
は取付角度にほとんど依存していない。これはd/D
と、取付角度を90゜から−90゜に変えたときの上昇
温度の関係の実験データを示す図11からも明らかな
ように、d/Dが1/100を越えると温度上昇が急激
に増加し、1/100以下では温度上昇はそれほど変わ
らない。しかしd/Dを1/1000以下にするとシャ
トルロスが急激に増加し、シャトルロスにより到達温度
が上昇するが、1/1000≦d/D≦1/100とし
ているので、シャトルロスの影響もあまりなく、取付角
度にもほとんど依存されず良好な冷凍性能が得られる。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0019
【補正方法】変更
【補正内容】
【0019】実施例10.図13はこの発明の他の実施
例10である蓄冷型冷凍機の断面図を示し、図13にお
いて、図9と異なるところは、膨張機ユニット11を3
段にし、第1段目の可動部材3の外周面とシリンダ2の
内周面との間隙9ー1の大きさd1を、シリンダ2の内
径D1に対し、1/1000≦d1/D1≦1/100と
し、2段目の可動部材22の外周面とシリンダ20の内
周面との間隙9ー2の大きさd2を、シリンダ20の内
径D2に対し、1/1000≦d22≦1/100と
し、3段目の可動部材28の外周面とシリンダ26の内
周面との間隙9ー3の大きさd3を、シリンダ26の内
径D3に対し、1/1000≦d3/D3≦1/100と
した点であり、上記実施例と同様の作用効果が得られ
る。なお、動作については前述の実施例と同様であるの
で、その説明を省略する。
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0020
【補正方法】変更
【補正内容】
【0020】実施例11.図14はこの発明の他の実施
例11である蓄冷型冷凍機の断面図を示し、図9と異な
るところは、可動部材3を、シリンダ2を形成している
ステンレス鋼と同材で形成された筒状の可動部材本体3
6と、外径が可動部材本体36の外径よりも大きく、下
端部には可動部材本体36の上部と気密に係合する凸部
37aを有し、熱の不良導体であるフェノール樹脂等の
絶縁材で形成された円柱状の第1の密封用部材37と、
外径が可動部材本体36の外径とほぼ等しく上端部に可
動部材本体36の下端部と気密に係合する凸部38aを
有し、かつ、外周面には外径が可動部材本体36の外径
よりも大きい環状の凸部38bを有し、上記フェノール
樹脂等の絶縁材で形成された円柱状の第2の密封用部材
38とで構成すると共に、密封用部材37の外周面に環
状の溝37bを形成し、例えば、ニトリルゴムの外周部
にポリテトラフルオルエチレンを配したキャップシール
8を溝37bに設け第1と第2の閉鎖室6、7を隔離
し、第1と第2の密封用部材37、38に蓄器5に通
じるガス通路37c、38cをそれぞれ形成した点であ
る。可動部材本体36およびシリンダ2を形成するステ
ンレス鋼は吸水作用がないので、製作時等における吸水
による寸法変化がなく、また、動作時において温度の低
下など温度が変化しても可動部材本体36とシリンダ2
の熱膨張率が同じであるので、隙間9の大きさd1は変
化せず、シリンダ2の内径D1に対し、1/1000≦
d1/D1≦1/100の関係は保たれ熱損失がより低
減され、より良好な冷凍性能が得られる。なお、動作に
付いては前述の実施例と同様であるのでその説明を省略
する。
【手続補正11】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0021
【補正方法】変更
【補正内容】
【0021】実施例12.図15はこの発明の他の実施
例12である蓄冷型冷凍機の断面図を示し、図12と異
なるところは、2段目の可動部材22を、シリンダ20
を形成しているステンレス鋼と同材で形成された筒状の
可動部材本体39と、1段目の可動部材3の下端部に一
体に形成され外径が可動部材本体39の外径よりも大き
く、下端部には可動部材本体39の上部と気密に係合す
る凸部40aを有し、熱の不良導体であるフェノール樹
脂等の絶縁材で形成された円柱状の第1の密封用部材4
0と、外径が可動部材本体39の外径とほぼ等しく上端
部に可動部材本体39の下端部と気密に係合する凸部4
1aを有し、かつ、外周面には外径が可動部材本体39
の外径よりも大きい環状の凸部41bを有し、上記フェ
ノール樹脂等の絶縁材で形成された円柱状の第2の密封
用部材41とで構成すると共に、密封用部材40の外周
面に環状の溝40bを形成し、例えば、ガラスが混入さ
れたポリテトラフルオルエチレンで形成されたピストン
リング24を溝40bに設け第2と第3の閉鎖室7、2
3を隔離し、第1と第2の密封用部材40、41に蓄
器21に通じるガス通路40c、41cをそれぞれ形成
した点である。よって、前述の実施例と同様に可動部材
本体39およびシリンダ20は吸水による寸法変化がな
く、また、温度が変化しても熱膨張率が同じであるの
で、隙間9ー2の大きさd2は変化せず、シリンダ20
の内径D2に対し、1/1000≦d2/D2≦1/1
00の関係は保たれ熱損失が、より低減され、より良好
な冷凍性能が得られる。なお、動作に付いては上記実施
例と同様であるのでその説明を省略する。
【手続補正12】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0022
【補正方法】変更
【補正内容】
【0022】実施例13.図16はこの発明の他の実施
例13である蓄冷型冷凍機の断面図を示し、図13と異
なるところは、3段目の可動部材28を、シリンダ26
を形成しているステンレス鋼と同材で形成された筒状の
可動部材本体42と、2段目の可動部材22の下端部に
一体に形成され外径が可動部材本体42の外径よりも大
きく、下端部には可動部材本体42の上部と気密に係合
する凸部43aを有し、熱の不良導体であるフェノール
樹脂等の絶縁材で形成された円柱状の第1の密封用部材
43と、外径が可動部材本体42の外径とほぼ等しく上
端部に可動部材本体42の下端部と気密に係合する凸部
44aを有し、かつ、外周面には外径が可動部材本体4
2の外径よりも大きい環状の凸部44bを有し、上記フ
ェノール樹脂等の絶縁材で形成された円柱状の第2の密
封用部材44とで構成すると共に、密封用部材43の外
周面に環状の溝43bを形成し、例えば、ガラスが混入
されたポリテトラフルオルエチレンで形成されたピスト
ンリング31を溝43bに設け第3と第4の閉鎖室2
3、30を隔離し、第1と第2の密封用部材43、44
に蓄器27に通じるガス通路43c、44cをそれぞ
れ形成した点である。よって、前述の実施例と同様に可
動部材本体42およびシリンダ26は吸水による寸法変
化がなく、また、温度が変化しても熱膨張率が同じであ
るので、隙間9ー3の大きさd3は変化せず、シリンダ
26の内径D3に対し、1/1000≦d3/D3≦1
/100の関係は保たれ熱損失が、より低減され、より
良好な冷凍性能が得られる。なお、動作に付いては上記
実施例と同様であるのでその説明を省略する。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリンダ内に配設された可動部材の移動
    により容積が変わる閉鎖室内へ圧縮機から吐出されたガ
    スを蓄冷器を介し導いて膨張させ、再びこの通路を経て
    排出させる蓄冷型冷凍機において、上記シリンダの内周
    面と上記可動部材の外周面との間隙の大きさdを上記シ
    リンダの内径Dに対し、1/1000≦d/D≦1/1
    00としたことを特徴とする蓄冷型冷凍機。
  2. 【請求項2】 シリンダ内に配設された可動部材の移動
    により容積が変わる閉鎖室内へ圧縮機から吐出されたガ
    スを蓄冷器を介し導いて膨張させ、再びこの通路を経て
    排出させる蓄冷型冷凍機において、上記シリンダの内周
    面と上記可動部材との間隙内にガスの対流を防ぐ対流防
    止部材を配設したことを特徴とする蓄冷型冷凍機。
  3. 【請求項3】 シリンダ内に配設された可動部材の移動
    により容積が変わる閉鎖室内へ圧縮機から吐出されたガ
    スを蓄冷器を介し導いて膨張させ、再びこの通路を経て
    排出させる蓄冷型冷凍機において、上記可動部材の両端
    部の外周面に上記シリンダの内周面と接触し上記可動部
    材と共に移動するシールを設けたことを特徴とする蓄冷
    型冷凍機。
  4. 【請求項4】 シリンダ内に配設された可動部材の移動
    により容積が変わる閉鎖室内へ圧縮機から吐出されたガ
    ス蓄冷機を介し導いて膨張させ、再びこの通路を経て排
    出させる蓄冷型冷凍機において、上記シリンダの内周面
    と上記可動部材の外周面との間隙の大きさdを上記シリ
    ンダの内径Dに対し、1/1000≦d/D≦1/10
    0とすると共に上記可動部材の少なくとも一部を上記シ
    リンダの形成部材とほぼ同熱膨張率の部材で形成したこ
    とを特徴とする蓄冷型冷凍機。
  5. 【請求項5】 シリンダ内に配設された可動部材の移動
    により容積が変わる閉鎖室内へ圧縮機から吐出されたガ
    スを蓄冷器を介し導いて膨張させ、再びこの通路を経て
    排出せる蓄冷型冷凍機において、上記シリンダの内周面
    と上記可動部材の外周面との間隙の大きさdを上記シリ
    ンダの内径Dに対し、1/1000≦d/D≦1/10
    0とすると共に、熱膨張率が上記シリンダの形成部材と
    ほぼ同じで、かつ、肉厚が上記シリンダの形成部材と同
    程度以下の部材で上記可動部材の少なくとも一部を形成
    したことを特徴とする蓄冷型冷凍機。
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