JP2592374B2 - 工作機械の長尺材料送り機構 - Google Patents

工作機械の長尺材料送り機構

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JP2592374B2
JP2592374B2 JP3833492A JP3833492A JP2592374B2 JP 2592374 B2 JP2592374 B2 JP 2592374B2 JP 3833492 A JP3833492 A JP 3833492A JP 3833492 A JP3833492 A JP 3833492A JP 2592374 B2 JP2592374 B2 JP 2592374B2
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道嗣 岡田
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Fujimura Tetsukosho Kk
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、工作機械において型鋼
などの長尺材料を加工する場合に、材料を正確に送る送
り機構に関するものである。
【0002】
【従来技術】従来、工作機械において、長尺な材料を送
るには、材料を爪状の挟持部材により挟持し、この挟持
部材の駆動源であるサーボモータの回転角度を制御する
ことにより所定の距離だけ移動し、挟持部材のストロー
クよりも長い送りを行なう場合には、ストローク端の折
返点で一旦材料を放してから挟持部材を原点に戻し、こ
こで再度材料を挟持してから不足分を移動する構成を採
っていた。
【0003】
【解決すべき課題】しかしながら、H型鋼などに穴開け
加工をする場合、所定距離だけ移動させるべく回転角度
を算出してサーボモータに信号を送っても、サーボモー
タが作動して材料を移動させた実際の距離には送り誤差
が生じる。この送りの誤差が生じる原因としては、H型
鋼はロール成形時の歪みや反りが残っていることもあ
り、この歪みや反りのある型鋼はクランプしたり挟持し
た際に歪みや反りによる反力によって送りの動力伝達系
に余分な力が作用するので、サーボモータが与えられた
指令信号通りの回転角度(位置)で正確に停止できない
ことが考えられる。また、歪みや反りは、同じサイズの
型鋼であっても個体差がある。したがって、単に机上の
計算通りにサーボモータの回転角度を設定して挟持部材
を所定距離だけ移動しようとしても、材料の実際の移動
距離に誤差を生じ、所望する加工精度が容易に得られな
かった。この様な不都合を解決するため、従来は、熟練
した作業者が加工するH型鋼の歪みをその都度測定し、
長年の勘にもとづいて機械に打ち込む送り量を適宜に補
正しながら実際の送り量を修正して加工精度を高めてい
た。しかしながら、送り工程の度に勘に頼った補正を行
なっていたのでは、作業効率を高めることができない。
また、熟練した作業者を確保することが困難な近年にお
いては、誰でもが勘に頼ることなく材料を正確に送るこ
とができる工作機械の送り機構の開発が望まれていた。
【0004】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明は、1ス
トロークの送り終点(折返点)においてサーボモータに
かかる負荷が送り誤差と相関関係があることに着目して
開発されたもので、長尺材料を挟んで少なくとも原点か
ら折返点まで移動可能な挟持部材と、原点から折返点の
間を往復移動する挟持部材を案内する案内部材と、挟持
部材の挟持および開放動作の駆動を行なう挟持動作駆動
源と、挟持部材を案内部材に沿って往復駆動するサーボ
モータと、該サーボモータと上記挟持動作駆動源を制御
する電気的制御装置とを有する工作機械の長尺材料送り
機構において、電気的制御装置は、加工のプログラムを
記憶するとともに該記憶にもとづいて挟持動作駆動源の
作動を制御する作動プログラム記憶制御手段と、該作動
プログラム記憶制御部からの指令にもとづいてサーボモ
ータに通電して駆動制御するサーボモータ駆動制御手段
と、折返点におけるサーボモータの負荷を検知するサー
ボモータ負荷検知手段と、補正用データをパラメータに
設定して記憶し、サーボモータ負荷検知手段が検知した
折返点における負荷に応じて補正用データを抽出して送
り補正量を算出する補正量算出手段と、を備え、上記作
動プログラム記憶制御手段は、挟持部材が材料を次回の
送りのために挟持する挟持位置を、原点に対して上記補
正量だけ補正した位置として算出するプログラムを記憶
させたものであることを特徴とするものである。
【0005】
【作用】電気的制御装置の作動プログラム記憶制御手段
のプログラムにしたがってサーボモータ駆動制御手段が
サーボモータを作動すると、挟持部材が材料を挟持した
状態で案内部材に案内されて原点から折返点に向けて材
料を移送する。そして、挟持部材が折返点に到達する
と、電気的制御装置のサーボモータ負荷検知手段が折返
点におけるサーボモータの負荷を検知し、この検知した
負荷に応じて補正量算出手段が補正用データにもとづい
て補正量を算出する。次回の送りに備えて挟持部材が後
退すると、作動プログラム記憶制御手段が挟持部材の挟
持位置を、原点に対して上記補正量だけ補正した位置と
して算出し、この位置で停止する。そして、次回の送り
は、この位置で挟持部材が材料を挟持するので、上記誤
差が解消される。
【0006】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面にもとづいて説
明する。図1から図6に示す実施例は、H型鋼の穴開け
装置1であり、ベッド2上の前後方向に複数の遊転ロー
ラからなる載置部3を設け、この載置部3の図1中左側
に左ドリル機構4を、右側に右ドリル機構5を、截置部
3の上方には縦ドリル機構6をそれぞれ配設し、載置部
3の両側にはH型鋼を左右から固定するクランプ機構7
を設け、載置部3の右側に材料送り機構8を設け、これ
らの各機構をマイクロコンピュータなどからなる電気的
制御装置9により制御するように構成してある。
【0007】クランプ機構7は、載置部3に対して直交
する方向に移動可能なユニットベース10上に可動クラ
ンプ部材11を設け、載置部3の図1中右側に固定クラ
ンプ部材12を固定し、可動クランプ部材11に設けた
油圧シリンダ13の圧力によって可動クランプ部材11
自体を載置部3側に押圧可能とし、両クランプ部材1
1,12に設けた油圧シリンダ14,14の圧力により
押圧子15,15を下方に向けて押圧可能とした構造で
ある。したがって、移動用サーボモータ16の駆動によ
りユニットベース10を移動してH型鋼のサイズに応じ
た位置まで移動し、油圧シリンダ13の作動により可動
クランプ部材11自体で加圧すると載置部3上のH型鋼
を可動クランプ部材11と固定クランプ部材12とによ
り左右からクランプすることができ(横クランプ)、両
クランプ部材11,12の油圧シリンダ14…の作動に
より押圧子15…を下方に加圧するとH型鋼の上端を上
方からクランプ(縦クランプ)することができる。
【0008】左ドリル機構4は、ユニットベース10上
に縦方向のガイド17,17を設け、このガイド17,
17に沿って移動可能なベース18に軸受部19を設
け、該軸受部19により支承した軸の後端にベルトを介
してモータ20の出力軸を接続し、軸の先端に設けたチ
ャックに切刃21を取り付け、軸受部19に一体的に設
けた油圧シリンダの駆動により切刃21が軸方向に前後
動できるように構成してある。したがって、この左ドリ
ル機構4は可動クランプ部材11と同様にH型鋼のサイ
ズに応じて移動可能であり、上下動用サーボモータ22
の駆動により軸受部19を所定の高さに移動し、モータ
20を作動すると切刃21が回転し、油圧シリンダの駆
動により切刃21が前進して、載置部3上のH型鋼に左
側から穴を穿設することができる。
【0009】一方、右ドリル機構5は、コラム2′の右
側に固定したガイド23,23に沿って移動可能なベー
ス24に軸受部25を設け、該軸受部25により支承し
た軸の後端にベルトを介してモータ26の出力軸を接続
し、軸の先端に設けたチャックに切刃27を取り付け、
軸受部25に一体的に設けた油圧シリンダの駆動により
切刃27が軸方向に前後動できるように構成してある。
したがって、上下動用サーボモータ28の駆動により軸
受部25を所定の高さに移動し、モータ26を作動する
と切刃27が回転し、油圧シリンダの駆動により切刃2
7が前進して、載置部3上のH型鋼に右側から穴を穿設
することができる。
【0010】縦ドリル機構6は、載置部3上に左右方向
に架設したガイド29,29に沿って移動可能なベース
30に軸受部31を設け、該軸受部31によって支承し
た軸の上端にベルトを介してモータ32の出力軸を接続
し、軸の下端に設けたチャックに切刃33を取り付け、
油圧シリンダ34の駆動によりベース30がガイド3
1′に案内されて上下動して切刃33をH型鋼に近付け
るように構成してある。したがって、左右移動用サーボ
モータ35の駆動により軸受部31を所定の位置に移動
し、モータ32を作動すると切刃33が回転して、載置
部3上のH型鋼に上方から穴を穿設することができる。
【0011】材料送り機構8は、入口側の載置部3aの
横に設けた駆動側送りユニット8aと、出口側の載置部
3bの横に設けた遊動側送りユニット8bとの2つの部
分に大別されている。
【0012】駆動側送りユニット8aは、上端部分の断
面が到台形のレール状案内部材40を載置部3の長さ方
向に沿って平行に配置するとともに、該案内部材40と
平行にボールねじ41を設け、スライドベース42の下
部に形成した溝を案内部材40の上縁部分に嵌合し、ス
ライドベース42の側部に突設したボールナット43を
上記ボールねじ41に螺合し、スライドベース42上に
は一対の挟持部材44a,44aを取り付けるととも
に、該挟持部材44a,44aの挟持、開放動作の駆動
を行なう挟持動作駆動源として薄型油圧シリンダ45を
取り付け、ボールねじ41の一端に固定した段付プーリ
46と送り用サーボモータ47の出力軸に固定した段付
プーリ48との間を段付ベルト49により接続してな
る。そして、ボールねじ41の一端近傍と他端近傍にス
トッパ50,51を設けてスライドベース42が移動で
きる範囲を機械的に規制してある。なお、本実施例では
帯板を螺旋に巻成したボールねじ41の保護カバーがス
トッパ51を兼ねており、最も縮んだときにストッパと
して機能する。
【0013】一方、遊動側送りユニット8bは、駆動側
送りユニット8aの延長線上に配置されており、案内部
材40′に案内されて移動するスライドベース42′上
に一対の挟持部材44b,44bを取り付けるととも
に、該挟持部材44b,44bの挟持、開放動作の駆動
を行なう油圧シリンダ45′を設け、該油圧シリンダ4
5′に駆動側送りユニット8aの油圧シリンダ45の油
圧回路に接続する。したがって、遊動側送りユニット8
bの挟持部材44b,44bは、駆動側送りユニット8
aの挟持部材44a,44aと同期して挟持動作および
開放作動を行なう。また、スライドベース42′はロッ
ド52を介して駆動側送りユニット8aのスライドベー
ス42と連結されている。したがって、遊動側送りユニ
ット8bの挟持部材48b,48bは、駆動側送りユニ
ット8aの挟持部材44a,44aと同じ距離だけH型
鋼を挟んで移動することができる。また、この遊動側送
りユニット8bには原点検出用のリミットスイッチ53
を設け、このリミットスイッチ53が後退してきたスラ
イドベース42′を検知後にボールねじ41が1回転し
た位置を原点として設定してある。なお、この原点の設
定は、サーボモータ47のレゾルバにより特定できるよ
うに、電気的制御装置9に予めプログラム設定する。ま
た、本実施例では、上記した原点から600mm前進した
位置を折返点として、電気的制御装置9に予めプログラ
ム設定し、安全を期するためリミットスイッチ53′で
検出可能としてある。
【0014】この様な構成からなる送りユニット8にお
いては、サーボモータ47を作動すると、出力軸の回転
数(回転角度)に応じてボールねじ41が回転し、この
ボールねじ41の回転によりスライドベース42,4
2′と挟持部材44a,44a,44b,44bが一体
となって原点と折返点との間のストローク600mmを案
内部材40,40′に案内されて載置部3の長さ方向に
沿って往復移動する。したがって、サーボモータ47の
回転角度を制御することにより挟持部材44a,44
a,44b,44bの移動距離、即ちH型鋼の送り長さ
を制御することができる。
【0015】スライドベース42,42′が上記した動
作を1回行なう間に、挟持部材44a,44a,44
b,44bは、原点(補正が必要な場合には原点+補正
量の位置)において油圧シリンダ45,45′の駆動に
よりH型鋼のフランジを挟持し、この状態で折返点に向
かって移動することによりH型鋼を移送し、折返点で挟
持部材44a,44a,44b,44bが開放してH型
鋼を放す。そして、開放した状態で後退して原点まで戻
る。この動作を1送り単位として、補正しない状態では
1送り単位でH型鋼を600mm送ることができ、補正す
る場合には600mmに補正量を算入した長さだけ送り動
作を行なうこととなる。なお、上記した1送り単位の途
中で穴開け加工を行なう必要がある場合(穴開けピッチ
が600mm以下の場合)には、原点から折返点に向かう
途中でサーボモータ47を停止し、穴開け加工終了した
後に残りのストローク分を移動する。
【0016】次に、上記した構成からなる穴開け装置1
において、H型鋼に穴開け作業を行なう場合の動作サイ
クルについて説明する。先ず、加工材料であるH型鋼を
搬入側コンベア上にクレーン等を使って降ろし、コンベ
アを作動させることによりH型鋼をドリルセンターライ
ン上の光線ゲージ位置まで移動する。なお、光線ゲージ
位置は、レーザー光線発生器54からの赤色レーザー光
線によって示されている。また、H型鋼は、左右のフラ
ンジが垂直方向に向く方向に載置し、一方のフランジを
基準面となる固定クランプ部材12のクランプ面に当接
するとともに、該フランジの下端を挟持部材44a,4
4aの間および挟持部材44b,44bの間に位置させ
る。次に、操作盤55の一斉待機ボタンを操作すること
により機械系を全て自動スタート可能な状態にする。ス
タートスイッチからスタート信号が電気的制御装置9に
送られると、電気的制御装置9がクランプ機構7の油圧
シリンダ13を作動し、H型鋼を左右からクランプす
る。そして、操作盤55の縦クランプ作動ボタンを操作
すると、クランプ機構7の油圧シリンダ14…が作動し
て、H型鋼上方からクランプする。なお、電気的制御装
置9には予めH型鋼のサイズ、穴開け位置、各ドリルの
送り量および回転数、および送り機構8を含めた各機構
の作動手順のプログラムが設定記憶されている。
【0017】この状態で操作盤55のスタートボタンを
操作すると、電気的制御装置9が送り機構8の油圧シリ
ンダ45,45′を作動させ、駆動側送りユニット8a
および遊動側送りユニット8bの挟持部材44a,44
a,44b,44bによりH型鋼のフランジを挟持(ク
ランプ)し、このクランプが終了すると、縦クランプを
開放するとともに、横クランプを開放し、H型鋼を第1
番目の穿孔位置まで移動可能な状態にする。
【0018】第1番目の穿孔位置は、予め電気的制御装
置9に記憶させてあるので、電気的制御装置9はこの記
憶にもとづいて送り機構8のサーボモータ47を所定の
回転角度だけ回転して、H型鋼を所定の送り量だけ移動
するとともに、右ドリル機構5、左ドリル機構4、及び
縦ドリル機構6を第1番目の穿孔位置に適応した位置に
移動する。この様にして、第1番目の穿孔位置までH型
鋼が移動すると、電気的制御装置9からの信号にもとづ
いてクランプ機構7が作動し、H型鋼をクランプし、そ
の後、右ドリル機構5、左ドリル機構4、及び縦ドリル
機構6を作動することにより所定位置に穿孔する。な
お、穿孔位置により右ドリル機構5、左ドリル機構4、
及び縦ドリル機構6を適宜に選択して穿孔し、必ずしも
全部のドリル機構を同時に作動するとは限らない。
【0019】第1番目の穿孔作業が終了すると、電気的
制御装置9からの信号によりクランプ機構7がH型鋼を
開放し、この開放が行なわれると、電気的制御装置9
は、送り機構8のサーボモータ47をプログラムに従っ
て作動することにより第2番目の穿孔位置までH型鋼を
移動する。この移動が終了してH型鋼が第2番目の穿孔
位置に停止すると、前記と同様に、クランプ機構7がH
型鋼をクランプし、その後に右ドリル機構5、左ドリル
機構4、及び縦ドリル機構6が電気的制御装置9からの
信号によって作動し、第2番目の穿孔加工を行なう。
【0020】この様にして順次穿孔加工を行ない、H型
鋼の送り量がストローク600mmに達して挟持部材44
a,44a,44b,44bが折返点に到達すると、電
気的制御装置9が折返点における送り機構8のサーボモ
ータ47の負荷を検出することにより、当該送り動作
(1回目の送り)における誤差を検出する。誤差の検出
が終了すると、送り機構8の挟持部材44a,44a,
44b,44bが開いてH型鋼をその場に残した状態で
後退し、駆動側送りユニット8aの挟持部材44a,4
4a,44b,44bは原点の位置(1回目の送りの始
点)に先の誤差を加味した位置(次回の送りの始点)に
停止する。したがって、1回目の送り動作により生じた
送り誤差は解消される。なお、補正量は、後に詳述する
が、サーボモータ47の負荷に応じて電気的制御装置9
が、予め設定されたパラメータに従って算出する。
【0021】挟持部材44a,44a,44b,44b
が始点に停止すると、電気的制御装置9が送り機構8の
油圧シリンダ45,45′を作動して挟持部材44a,
44a,44b,44bによりH型鋼のフランジを挟持
し、2回目の送りに備える。この様に、2回目の送りに
備えて挟持部材44a,44a,44b,44bの挟持
位置、即ち次の送りの始点を原点に対して誤差分だけズ
ラすと、1回目の送り動作により生じた送り誤差が解消
されることとなる。そして、H型鋼の挟持が終了する
と、電気的制御装置9がプログラムにしたがって送り機
構8のサーボモータ47を作動し、H型鋼を次の穿孔位
置まで移動する。これにより、前記と同様に、クランプ
機構7を作動してクランプし、各ドリル機構を作動する
ことにより、先の穿孔加工に引き続いて穿孔加工を続行
することができる。
【0022】この様に、本実施例では、送り機構8が折
返点でサーボモータ47の負荷を測定して当該送り動作
における誤差を算出し、この誤差分だけ次の挟持位置
(始点)を変更するので、H型鋼の歪みや反りに起因す
る送り誤差をはじめ、送り機構8自体の機械系誤差をも
含めて送り量を修正することができ、送り精度を著しく
高めることができる。
【0023】次に、送り機構8等を制御する電気的制御
装置9について説明する。電気的制御装置9は、図6に
示すように、各機構の作動プログラムを記憶するととも
に該記憶にもとづいて挟持動作駆動源であるサーボモー
タ47の作動を制御する作動プログラム記憶制御手段6
0、該作動プログラム記憶制御手段60からの指令にも
とづいてサーボモータ47に通電して駆動制御するサー
ボモータ駆動制御手段61、折返点におけるサーボモー
タ47の負荷を検知するサーボモータ負荷検知手段6
2、補正用データをパラメータに予め設定して記憶し、
サーボモータ負荷検知手段62が検知した折返点におけ
る負荷に応じて補正用データを抽出して送り補正量を演
算する補正量算出手段63などからなり、上記作動プロ
グラム記憶制御手段60には、挟持部材44a,44
a,44b,44bが材料を次回の送りのために挟持す
る挟持位置(始点)を、原点に対して上記補正量だけ補
正した位置を算出するプログラムを記憶させてある。
【0024】作動プログラム記憶制御手段60は、穴開
け装置1における加工手順、即ち右ドリル機構5と左ド
リル機構4と縦ドリル機構6の送り量、ドリルの回転
数、動作順、タイミング、時間などをプログラミングし
て記憶するほか、送り機構8のタイミング、送り量、動
作順などをプログラミングして記憶し、また、H型鋼の
サイズやこのサイズに応じた各種の制御、および各種付
属機構の制御を記憶してある。また、この作動プログラ
ム記憶制御手段60には、原点と折返点をプログラム上
で設定してある。本実施例において、原点は、送り機構
8の挟持部材44a,44a,44b,44bが十分に
後退して原点リミットスイッチ53がオンになってから
ボールねじ41が1回転する間にサーボモータ47のレ
ゾルバ64により角度検出する位置にプログラムで設定
してある。また、折返点は、原点から計算上600mm前
進した位置をプログラム上に設定してある。サーボモー
タ駆動制御手段61は、送り機構8の駆動源であるサー
ボモータ47の回転数(回転角度)を制御するもので、
作動プログラム記憶制御手段60からの指令に応じてサ
ーボモータ47を作動する。したがって、スタートスイ
ッチからの信号が作動プログラム記憶制御手段60に送
られると、作動プログラム記憶制御手段60は、予め記
憶されたプログラムにしたがって送り機構8の挟持部材
44a,44a,44b,44bを原点に位置させてか
ら油圧シリンダ45,45′を作動させて、駆動側送り
ユニット8aおよび遊動側送りユニット8bの挟持部材
44a,44a,44b,44bによりH型鋼のフラン
ジを挟持せしめ、この挟持動作が終了すると、クランプ
機構7を開放し、H型鋼を第1番目の穿孔位置まで移動
可能な状態にする。第1番目の穿孔位置は、予め作動プ
ログラム記憶制御手段60に記憶させてある。したがっ
て、作動プログラム記憶制御手段60がこの記憶にもと
づいてサーボモータ駆動制御手段61に指令を送り、サ
ーボモータ駆動制御手段61がこの指令にもとづいて送
り機構8のサーボモータ47に給電し、これによりサー
ボモータ47が所定の回転角度だけ回転して、H型鋼を
所定の送り量(第1番目の穿孔位置までの長さ)だけ移
動する。また、右ドリル機構5、左ドリル機構4、及び
縦ドリル機構6も作動プログラム記憶制御手段60から
の指令にもとづいて第1番目の穿孔位置に適応した位置
に移動する。
【0025】この様にして、第1番目の穿孔位置までH
型鋼が移動すると、作動プログラム記憶制御手段60か
らの信号にもとづいてクランプ機構7が作動してH型鋼
をクランプし、その後、右ドリル機構5、左ドリル機構
4、及び縦ドリル機構6が作動して所定位置に穿孔す
る。
【0026】第1番目の穿孔加工が終了したことを作動
プログラム記憶制御手段60が検知すると、作動プログ
ラム記憶制御手段60がプログラムにしたがって縦クラ
ンプ機構7に信号を送出してH型鋼を開放せしめ、この
後、サーボモータ駆動制御手段61に第2番目の穿孔位
置への送り指令を送る。サーボモータ駆動制御手段61
はこの指令にもとづいて送り機構8のサーボモータ47
を所定の回転角度だけ回転する。したがって、H型鋼が
第2番目の穿孔位置まで移動する。そして、H型鋼が第
2番目の穿孔位置に停止すると、作動プログラム記憶制
御手段60がクランプ機構7を作動してH型鋼をクラン
プせしめ、その後に右ドリル機構5、左ドリル機構4、
及び縦ドリル機構6を作動して第2番目の穿孔加工を行
なう。
【0027】この様な穿孔、送りを繰り返して作動プロ
グラム記憶制御手段60におけるプログラム上の送り量
が600mmになると、誤差がない場合には、サーボモ
ータ47が指令信号通りの回転角度だけ実際に回転し、
これにより挟持部材44a,44a,44b,44bが
折返点に到達して停止し、この停止状態ではサーボモー
タ47にかかる負荷が零になる。つまり、サーボモータ
47が指令信号通り回転してから停止した位置(角度)
が指令通りの位置であれば、サーボモータ47には、サ
ーボモータ駆動制御手段61から信号通りの位置に合わ
せて停止させるために必要なトルク(保持トルク)が不
要である。したがって、指令信号通りの回転角度だけ実
際に回転してから停止すれば、挟持部材44a,44
a,44b,44bが折返点に到達して停止し、この時
にサーボモータ47にかかる負荷は零になる。しかし、
実際には送り誤差が生じているので、挟持部材44a,
44a,44b,44bは折返点上に正確に位置してい
るわけではなく、送り誤差分だけズレて停止している。
この状態において、サーボモータ47にはサーボモータ
駆動制御手段61からの指令信号通りの位置に停止して
挟持部材44a,44a,44b,44bを折返点上に
位置させるべく、即ち、サーボモータ47の停止位置
(角度)を指定通りの位置(角度)に合わせて、これに
より折返点を維持するのに必要なトルク(保持トルク)
がサーボモータ47の負荷として作用していることとな
る。したがって、サーボモータ47にかかっている負荷
(換言するとサーボモータ駆動制御手段61がサーボモ
ータ47に折返点を維持するべく与えるトルク指令)と
送り誤差の大きさとは相関関係が生じる。そして、この
トルク指令は電流値によってサーボモータ47に指令さ
れ、これをサーボモータ負荷検知手段62により検知す
る。
【0028】サーボモータ負荷検知手段62は、折返点
においてサーボモータ47にかかる負荷(保持トルク)
を検知すべく、本実施例ではトルク指令が電流値によっ
てサーボモータ47に指令されるので、サーボモータ4
7への電流を検出することにより負荷を検知する。そし
て、保持トルクを検出しただけでは誤差を補正できない
ので、補正量算出手段63により補正量を算出する。な
お、サーボモータ47の負荷を計測する場合、図7のフ
ローチャートに示すように、サーボモータ47の負荷が
安定してから計測する。
【0029】補正量算出手段63は、補正量を計算する
ために必要な参考データをパラメータに設定して記憶す
るパラメータ記憶手段65と、サーボモータ負荷検知手
段62により検知した負荷に応じてパラメータ記憶手段
65からパラメータを抽出するパラメータ抽出送出手段
66と、抽出したパラメータにもとづいて補正量を演算
する補正量演算手段67とからなる。
【0030】パラメータ記憶手段65に記憶する参考デ
ータは、サーボモータ47にかかる負荷を0〜100%
として、10%ごとの補正量を入力する。そして、補正
量の演算は、10%区間を直線で近似して、その時点に
おける誤差量、即ち補正すべき量を算出する。なお、補
正量をパラメータによって入力すると、工作機械毎のバ
ラツキに対応することができ、また、経年変化による補
正が簡単にできる。
【0031】この様にして、補正量算出手段63によっ
て補正量を算出すると、この補正量が作動プログラム記
憶制御手段60に送出される。そして、作動プログラム
記憶制御手段60はプログラムにしたがって、挟持部材
44a,44a,44b,44bがH型鋼を次回の送り
のために挟持する挟持位置(次回の送りの始点)を、原
点に対して上記補正量だけ補正した位置として算出し、
この算出した挟持位置でH型鋼を挟持せしめる。即ち、
作動プログラム記憶制御手段60がプログラムに従っ
て、折返点近傍における挟持部材44a,44a,44
b,44bを先ず開いて後退する指令を送り機構8に送
出し、H型鋼をその場に残した状態で挟持部材44a,
44a,44b,44bを原点近傍まで後退させ、原点
の位置(1回目の送りの始点)に補正量を加味した挟持
位置(次回の送りの始点)に停止させ、この挟持位置で
H型鋼を再度挟む。したがって、2回目の送りにおいて
は1回目の送り動作により生じた誤差が補正量の算入に
よって解消されたこととなる。
【0032】この様に、本発明にかかる送り機構8であ
れば、挟持部材44a,44a,44b,44bが往復
移動することにより長尺な材料を複数回に分けて送って
も、一回の送りにより生じた誤差が次回の送りで解消で
き、累積されることがない。
【0033】なお、上記した実施例ではH型鋼の穴開け
装置1について説明したが、本発明はこれに限定される
ものではなく、少なくとも原点から折返点までの間を往
復移動する挟持部材44によって長尺な材料を挟んで送
る送り機構8を備える工作機械であればどのような種類
の工作機械にも使用することができ、材料もH型鋼に限
らない。また、サーボモータ負荷検知手段62は、サー
ボモータ47への電流値を測定するものに限定されるも
のではなく、折返点におけるサーボモータ47の負荷を
検出できればどのような構成でもよい。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、材
料の歪みや反りに起因した送り誤差が生じたとしても、
この送り誤差を挟持部材の折返点で検知して、補正量を
即座に算出し、次回の送り動作で解消することができ
る。したがって、穿孔作業を行なう度に材料の歪みや反
りを測定する手間を省くことができる。このため、工作
機械の加工精度を著しく向上させることができ、また、
作業能率を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】H型鋼の穴開け装置の正面図である。
【図2】穴開け装置の平面図である。
【図3】送り機構の平面図である。
【図4】送り機構の駆動側ユニットの側面図である。
【図5】遊動送りユニットの側面図である。
【図6】図3におけるA−A断面図である。
【図7】電気的制御装置のブロック図である。
【図8】補正量を検出するフローチャートである。
【符号の説明】
1 孔開け装置 3 載置部 4 右ドリル機構 5 左ドリル機構 6 縦ドリル機構 7 クランプ機構 8 送り機構 9 電気的制御装置 11 可動クランプ部材 12 固定クランプ部材 13 横クランプ用油圧シリンダ 14 縦クランプ用油圧シリンダ 40 案内部材 41 ボールねじ 42 スライドベース 43 ボールナット 44a 送り機構の駆動側ユニットの挟持部材 44b 送り機構の遊動側ユニットの挟持部材 45 挟持部材の駆動用油圧シリンダ 47 送り用サーボモータ 52 送り機構の駆動側スライドベースと遊動側スライ
ドベースを連結するロッド 55 操作盤 60 作動プログラム記憶制御手段 61 サーボモータ駆動制御手段 62 サーボモータ負荷検知手段 63 補正量算出手段 65 パラメータ記憶手段 66 パラメータ抽出送出手段 67 補正量演算手段

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 長尺材料を挟んで少なくとも原点から折
    返点まで移動可能な挟持部材と、原点から折返点の間を
    往復移動する挟持部材を案内する案内部材と、挟持部材
    の挟持および開放動作の駆動を行なう挟持動作駆動源
    と、挟持部材を案内部材に沿って往復駆動するサーボモ
    ータと、該サーボモータと上記挟持動作駆動源を制御す
    る電気的制御装置とを有する工作機械の長尺材料送り機
    構において、 電気的制御装置は、作動のプログラムを記憶するととも
    に該記憶にもとづいて挟持動作駆動源の作動を制御する
    作動プログラム記憶制御手段と、 該作動プログラム記憶制御部からの指令にもとづいてサ
    ーボモータに通電して駆動制御するサーボモータ駆動制
    御手段と、 折返点におけるサーボモータの負荷を検知するサーボモ
    ータ負荷検知手段と、 補正用データをパラメータに設定して記憶し、サーボモ
    ータ負荷検知手段が検知した折返点における負荷に応じ
    て補正用データを抽出して送り補正量を算出する補正量
    算出手段と、 を備え、 上記作動プログラム記憶制御手段は、挟持部材が材料を
    次回の送りのために挟持する挟持位置を、原点に対して
    上記補正量だけ補正した位置として算出するプログラム
    を記憶させたものであることを特徴とする工作機械の長
    尺材料送り機構。
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