JP2591841B2 - 現金処理機 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は現金処理機に関し、特にCD（Cash Dispense
r）、ATM（Automatic Teller Machine）等の現金処理機
に関する。

従来技術 一般に、この種の現金処理機は、千円札、五千円札、
一万円札の計３種の紙幣用の金庫を収納し、利用者の希
望に応じた金額の出入金等を行っている。そして、各紙
幣が格納されている金庫は現金処理機本体内に略水平に
抜き差しされている。

また、従来、この種の現金処理機には金庫抜取り時の
落下防止機構が設けられていた。その機構は固定式の落
下防止板が本体に設けられているものであった。さら
に、現金処理機には落下防止機構が全く設けられていな
いものもあった。

かかる従来の現金処理機における紙幣補充の際の金庫
抜取り時には、横取手を持って引抜き、その後、金庫底
面に手を添え、上取手に持ち換えて、金庫を引上げると
いう動作を行っていた。

しかし、上述した従来の固定式の落下防止機構を有す
る現金処理機は、本体のラックが大きくなり、現金処理
機全体が大きくなってしまうという欠点があった。ま
た、複数段、重ねて金庫を配置した場合、下側の金庫の
取手が見にくくなるので、作業が面倒になるという欠点
もあった。

一方、落下防止の対応が全くない現金処理機では、金
庫の抜取り時に、金庫の後端に保持がないので、床等に
落としてしまう危険性があった。そのため、横取手から
上取手に持ち換えるときに、金庫の底面に手を添えてお
く必要があるので、煩しいという欠点があった。

発明の目的 本発明は上述した従来の欠点を解決するためになされ
たものであり、その目的は金庫の落下を有効に防止で
き、かつ本体が大きくならない現金処理機を提供するこ
とである。

発明の構成 本発明による現金処理機は、底面に穴部を有し、略水
平に挿入及び抜取りが可能な金庫と、前記金庫が載置さ
れ、該金庫の抜取り方向にスライド可能な底板と、前記
底板を前記抜取り方向の逆方向に付勢するバネ手段と、
前記金庫の挿入の際に前記底面によって押し下げられか
つ該金庫の抜取りの際に前記穴部と噛合って前記底板と
一体にスライドするラッチ手段とを有することを特徴と
する。

実施例 次に、本発明について図面を参照して説明する。

第１図は本発明による現金処理機の主要部の構成を示
す斜視図、第３図は第１図のＢ−Ｂ部の断面図である。

第１図において、メインラック１は、メインプレート
９と、メインレール10とから構成されており、装置本体
に固定されるものである。

また、サブラック２はサブプレート７と、サブレール
８と、ラッチ３とから構成されている。このサブラック
２はワッシャ12及びＥリング13によりメインラック１に
取付けられ（第３図参照）、金庫抜き差し方向Ａにスラ
イド自在となっている。さらに、抜き取り終了後、自動
復帰するようにメインラック１とサブラック２とがスプ
リング11で連結されている。なお、これらメインラック
１及びサブラック２の組合せは紙幣の種類に応じて複数
段設けられているものとする。

さらにまた、ラッチ３は、第４図に示されているよう
にブラケット14及び19と、ストッパ15と、ピン16と、Ｅ
リング17とから構成されている。ストッパ15は、ピン16
を中心に20度回転し、第５図に示されている位置に設け
られた金庫底面の角穴20に噛合うように、サブラック２
とスプリング18とで連結されている。なお、第４図はラ
ッチ３の平面図（ａ）及び側面図（ｂ）である。

次に、第２図を用いて金庫の抜き差し動作を説明す
る。なお、第２図のうち、（ａ）は金庫を収納する前の
状態、（ｂ）は金庫の収納完了の状態、（ｃ）は金庫の
抜取り途中で、ラッチと金庫の角穴とが噛合った状態、
（ｄ）は金庫の抜取り完了の状態を夫々示すモデル図で
ある。

まず、金庫４を抜取る場合、横取手５に右手Ｒをかけ
て矢印Ａの方向に引くと金庫底面の角穴20にラッチ３が
スプリング18によって復帰し、噛合う。その状態が第２
図（ｃ）に示されている。これにより、その後は金庫４
の引抜き動作に合せてサブラック２が引出される。

すると、金庫４の後端はサブラック２によって保持さ
れた状態となるので、上取手６に左手Ｌをかけて持ち換
え、矢印Ｕの方向に持上げれば良いのである。なお、サ
ブラック２は、抜取り完了後、スプリング11（第１図参
照）により、もとの位置へ復帰する。このように、サブ
ラックが引出されるため、金庫が落下するおそれはない
のである。

また、金庫を収納する場合、第２図（ａ）に示されて
いるように横取手５に右手Ｒをかけ、底面に左手Ｌを添
えて矢印Ａの方向に差込めば、ラッチ３は第２図（ｂ）
のように金庫底面によって押下げられるため、引っ掛か
ることなく、収納は完了する。

発明の効果 以上説明したように、本発明によれば、金庫を抜取る
ときに、落とす危険がなくなり、さらに横取手から上取
手に持ち換えるときに、金庫底面に手を添えておかねば
ならないという煩しさがなくなるという効果がある。ま
た、装置内でのラックの占有スペースについても、落下
防止機構が設けられていないものと同じスペースであ
り、装置本体が大きくならないという効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の実施例による現金処理機の主要部の構
成を示す斜視図、第２図（ａ）〜（ｄ）は金庫の抜き差
し動作を各工程順に示す概略図、第３図は第１図のＢ−
Ｂ部の断面図、第４図（ａ）はラッチの平面図、第４図
（ｂ）はその側面図、第５図は金庫の底面図である。 主要部分の符号の説明 １……メインラック ２……サブラック ３……ラッチ ４……金庫 11……スプリング

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】底面に穴部を有し、略水平に挿入及び抜取
   りが可能な金庫と、前記金庫が載置され、該金庫の抜取
   り方向にスライド可能な底板と、前記底板を前記抜取り
   方向の逆方向に付勢するバネ手段と、前記金庫の挿入の
   際に前記底面によって押し下げられかつ該金庫の抜取り
   の際に前記穴部と噛合って前記底板と一体にスライドす
   るラッチ手段とを有することを特徴とする現金処理機。