JP2591242B2 - 誤り検出方法 - Google Patents

誤り検出方法

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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、ディジタル通信等により使用される誤り訂
正および誤り検出符号の誤り検出方法に関する。
従来の技術 第２図は、従来の誤り検出方法を説明するためのフロ
ーチャートである。第２図において、送信側では音声を
符号化した情報（ａビット）に対し誤り検出符号（CRC:
Cyclic Redundancy Check code）（ｂビット）を付加し
（ステップ12）、さらにこの（ａ＋ｂ）ビットの情報に
対し、誤り訂正符号化を行って（ステップ13）１フレー
ムのデータとして送信する（ステップ14）。
受信側においては上記誤り訂正符号の復号後（ステッ
プ16）、CRC検査を行い（ステップ17）、その検査にお
いて誤りの検出をし（ステップ18）、その検査において
誤りが検出されないデータは、上記復合データから音声
復号処理を行い（スンテップ19）、検査の結果誤りが検
出されたデータは、上記音声復号処理をやめ、前フレー
ムを用いた補間あるゐは無音化等を行い（ステップ2
0）、これらの両出力を合成して音声出力する（ステッ
プ21）。
発明が解決しようとする課題 しかしながら、上記従来の誤り検出方法では、誤り検
出符号（CRC）が上記（ａ＋ｂ）ビット中に１ビット以
上の誤りがある場合でも、誤りを検出できない場合があ
るため、必ずしも充分な精度で誤り検出を行うことがで
きないという問題があった。
例えば、生成多項式Ｇ（ｘ）が Ｇ（ｘ）＝１＋ｘ＋x2＋x4＋x5＋x7 で示される場合に、 ｅ（ｘ）＝１＋x2＋x8＋x9 で示される多項式は誤りパターンであるとする。
然し、 ｅ（ｘ）＝（１＋ｘ＋x2＋x4＋x5＋x7）（１＋ｘ＋x2） であり、ｅ（ｘ）がＧ（ｘ）で割り切れるのでCRC検査
において正しいパターンであると検出してしまい、（ａ
＋ｂ）ビット中に４ビットの誤りがあるにもかかわらず
誤り検出は行えない。
本発明は、このような従来の問題を解決するものであ
り、上記の誤りパターンに対しても誤り検出できる優れ
た誤り検出方法を提供することを目的とするものであ
る。
課題を解決するための手段 本発明は上記目的を達成するために、誤り検出符号
（CRC）において、上記（ａ＋ｂ）ビット中に誤りがあ
るにもかかわらず見逃してしまうときの誤りビット数Ｋ
の最小値Kminと、誤り訂正符号の誤り検出能力（確実に
誤り検出する誤りビット数）Ｍの最大値Mmaxとの間に、 Kmin≦Mmax が成立するようなCRCと誤り訂正符号を選び、前記Ｇ
（ｘ）＝１＋ｘ＋x2＋x4＋x5＋x7の例の場合、上記Kmin
がKmin＝４であるので、上記MmaxがMmax≧４を満たす誤
り訂正符号と粗み合せる。受信データに対する誤り検出
方法として上記CRC検査の他に誤り訂正符号の復号にお
ける誤り検出を加えて、誤り訂正符号の復号時に誤り検
出された場合、またはCRC検査で誤り検出された場合
は、上記ａビットに誤りがあるものとし、そのフレーム
については補間または無音化することで、誤りが生じた
ままのデータを音声処理した音声を出力する確率を大幅
に低減するようにしたものである。
作用 本発明は、上記のような構成により、次のような作用
を有する。すなわち、誤り訂正符号の復号において誤り
が検出されると、上記ａビット中に誤りがあるとするた
め、CRC検査によって誤り検出できない誤りに対しても
検出することができる。したがって、本発明によれば、
誤りが生じたままのデータを音声復号処理した音声を出
力する確率を大幅に低減できるという効果を有する。
実 施 例 第１図は本発明の一実施例における誤り検出方法を、
符号化音声データの復号に適用したときのフローチャー
トである。第１図において１〜３は送信側のステップを
示し、第２図に示した従来例と同様である。４からの受
信側において、５〜６は誤り訂正符号の復号による誤り
訂正に加え誤り検出も行っている。６において誤り検出
すると、そのフレームのデータには誤りがあるものと見
なし、そのデータに対しては、10の補間または無音化の
処理を行う。また、６において誤り検出がなかったデー
タに対しては、７以降のステップで第２図と同様にCRC
と検査を行い、８で誤り検出を行う。
第３図は本発明の誤り検出方法におけるCRCと誤り訂
正符号の組み合せの例を示したものである。例1,2共にC
RCは、前記生成多項式Ｇ（ｘ）＝１＋ｘ＋x2＋x4＋x5＋
x7の誤り検出符号としている。このCRCにおける上記K
minはKmin＝４である。例１では誤り訂正符号としてBCH
（32,21）符号を組み合せている。ここでBCH（32,21）
符号を１ビット誤り訂正・４ビット以下誤り検出として
用いた場合、Mmax＝４であり、上記Kmin≦Mmaxを満たし
ている。このとき、ａ＝14ビットのデータをCRCに７ビ
ットの付加し、合せた21ビットを情報ビットとしてBCH
（32,21）符号の検査ビット11ビットが付加される。こ
こで21ビット中の４ビットに誤りがある場合、検査ビッ
トに誤りがなければBCH（32,21）符号が誤り検出するの
で、CRC検査において誤りを見逃す確率を低減すること
ができる。
また例２ではGolay（23,12）符号２個とCRCを組み合
せている。ここでGolay（23,12）符号を２ビット以下誤
り訂正・４ビット以下誤り検出として用いた場合、Mmax
＝４で例１と同様Kmin≦Mmaxを満たす。例２では符号誤
り感度の高いデータは17ビット（ａ＝17）であり、その
内12ビットを一方のGolay符号（これをGolay＃１とす
る）に、残り５ビットとCRC7ビット（ｂ＝７）をもう一
方のGolay符号（これをGolay＃２とする）に情報ビット
として与え、それぞれに11ビットの検査ビットが付加さ
れる。例２ではGolay＃１またはGolay＃２の復号におい
て誤り検出されたときに第１図のステップ６で誤り検出
されたとする。このとき、（ａ＋ｂ）＝23ビット中の４
ビットに誤りがある場合を考えると、Golay＃１または
２のどちらか一方に誤りが片寄っているときは、その検
査ビットに誤りがなければGolay符号で誤りを検出でき
る。また、２個のGolay符号に亘って誤っているとき
は、Mmax＝４より各々の検査ビットが1,2ビット誤って
いても各Golay符号23ビットにおいて誤りビット数が４
以下なら確実に誤り訂正または誤り検出ができる。
このように上記実施例によれば、第１図のステップ６
で誤り検出した場合、そのデータはCRC検査せずに補間
または無音化されるため、CRCで誤り検出できない誤り
を高い確率で除くことができるという利点を有する。
したがって、誤りが生じたままのデータを音声復号処
理して出力する確率を大幅に低減することができるとい
う効果を有する。
発明の効果 本発明は上記実施例より明らかなように、従来の誤り
検出符号による誤り検出方法に誤り訂正符号の誤り検出
を加えたものであり、誤り検出符号が誤り検出できない
誤りを検出できるという利点を有する。したがって、誤
り検出見逃し確率を十分低減できるため、誤りが生じた
ままで音声復号処理して出力する確率を大幅に低減でき
るという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
第１図は本発明の一実施例における誤り検出方法を説明
するフローチャート、第２図は従来の誤り検出方法を説
明するフローチャート、第３図は、誤り検出方法におけ
る誤り検出符号（CRC）と誤り訂正符号の組み合せの例
を示した図である。 １……誤り検出符号化、２……誤り訂正符号化、３……
送信、４……受信、５……誤り訂正符号の復号、6,8…
…誤り検出、７……CRC検査、９……音声復号処理、10
……補間または無音化、11……音声出力。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】符号化された音声データに対し誤り検出符
    号を付加する過程と、前記付加ビットを含むデータに対
    し、誤り訂正符号化して送信する過程と、前記誤り訂正
    符号化されたデータを受信し、誤り訂正復号化する過程
    と、前記復号データに対し、データ誤りを検出する第一
    の検出過程と、前記第一の検出過程で誤りの無いデータ
    を誤り検出符号検査する過程と、前記誤り検出符号検査
    されたデータの誤りを検出する第二の検出過程と、前記
    第二の検出過程で誤りの無い音声データを復号処理する
    過程と、前記第一あるいは第二の過程で誤りを検出した
    データに対し、補間又は無音化処理して前記復号音声に
    合成する過程とを備え、誤り検出符号における誤り見逃
    しを起こす誤りビット数の最小値Kminと、誤り訂正符号
    の誤り検出能力の最大値Mmaxとの間に、Kmin≦Mmaxが成
    立する誤り訂正符号と誤り検出符号とを組み合わせたこ
    とを特徴とする誤り検出方法。
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