JP2591126B2 - 希土類永久磁石用合金粉末の粉砕方法 - Google Patents

希土類永久磁石用合金粉末の粉砕方法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、希土類元素、B,Feを主成分とする希土類
−B−Fe系永久磁石合金粉末(以下、R−B−Fe系合金
粉末と記す)の粉砕方法に関するものである。
〔従来の技術〕 一般に、R−B−Fe系永久磁石は、次のようにして製
造される。
まず、出発原料として、電解鉄、フェロボロン合金、
希土類金属を高周波溶解し、鋳造してインゴットを作製
し、このインゴットをスタンプミル、ジャークラッシャ
ー、ブラウンミル等により24メッシュスルーまで粗粉砕
し、さらにボールミルにより湿式微粉砕して平均粒径:1
〜10μmの微粉末とする。この微粉末を磁界(14KOe)
中配向し、湿式成形(加圧力:2ton/cm2)して成形体を
作製し、この成形体を温度:1000〜1200℃、真空またはA
r雰囲気中、1時間保持の条件で焼結したのち放冷し、
必要に応じて温度:500〜1000℃、真空またはAr雰囲気中
で熱処理する。
上述のように、希土類永久磁石を製造するための合金
粉末は、所定の組成を有するインゴットを機械的粉砕し
て粗粉末とし、ついで上記粗粉末を溶媒とともにボール
ミルに装入し、湿式微粉砕を行って製造されていた。
上記溶媒としては、一般に、アルコール、ヘキサン、
トルエン、1・1・1・トリクロルエタン、クロロフル
オロカーボンなどが知られており、さらに酸素量0.1重
量%以下含有のクロロフルオロカーボン(特開昭61−29
1901号公報参照)なども提案されている。
〔発明が解決しようとする課題〕
これら溶媒を用いて湿式微粉砕して希土類永久磁石用
合金粉末を製造した場合、湿式微粉砕作業上まはプレス
成形作業上、さらには得られた希土類永久磁石の磁気特
性上で種々の問題点があった。
まず、アルコールは吸湿性に富み、微粉化された粉末
や成形された成形体が酸化し易く、トルエン、ヘキサ
ン、1・1・1トリクロルエタン等は微粉化成形後、焼
結して得られた永久磁石の磁気特性が不十分であった
り、バラツキも多くみられた。これは微粉末の表面に吸
着している粉砕溶媒中の炭素分が焼結時に完全に除去さ
れず、焼結体中に残存しているためと考えられる。
一方、クロロフルオロカーボンを溶媒として用いた場
合、微粉化成形後、焼結して得られた希土類永久磁石の
磁気特性は上記アルコール、トルエン、ヘキサン、1・
1・1トリクロルエタン等に比べて優れ、バラツキも少
ない。これはクロロフルオロカーボンの沸点が上記アル
コール、トルエン、ヘキサン、1・1・1トリクロルエ
タン等に比べて30〜50℃程度低いことや安定でほとんど
分解せずに焼結時に飛散するために焼結体中の残存炭素
量が少ないことによるものと思われる。しかし、上記ク
ロロフルオロカーボンは、一般に沸点が低く常温でも蒸
発しやすいために取扱い中に合金粉末が乾燥し、合金粉
末表面が大気に露出すると活性であるために発火の危険
があり、しかも、クロロフルオロカーボンのうち特にト
リクロロフルオロエタンは地球上のオゾン層を破壊する
物質であるとして、その使用の規制が急がれている物質
でもある。
〔課題を解決するための手段〕
そこで、本発明者等は、上記トリクロロフルオロカー
ボンの使用を極力減らす方向で研究を行なっていたとこ
ろ、 トルエンとクロロフルオロカーボンの混合溶媒を用い
て希土類永久磁石合金粗粉末を湿式微粉砕し、ついでプ
レス成形し、焼結して得られた希土類永久磁石は、意外
にも上記アルコール、トルエン、ヘキサン、1・1・1
トリクロルエタン、クロロフルオロカーボン等の単体を
溶媒として湿式微粉砕し、プレス成形して得られた希土
類永久磁石よりも一層すぐれた磁気特性を示し、さらに
粗粉末を湿式微粉砕する時間も短く、微粉末の取扱い中
に乾燥し発火する危険性も少ないという知見を見てこの
発明に至ったのである。
この発明は、かかる知見にもとづいてなされたもので
あって、 インゴットを粗粉砕し、さらにボールミルにより湿式
粉砕して微粉末とする希土類永久磁石用合金粉末の粉砕
方法において、 湿式粉砕時に使用する溶媒は、クロロフルオロカーボ
ン:2〜24体積%、トルエン:残部からなる希土類永久磁
石合金粉末の粉砕方法に特徴を有するものである。
この場合、1・1・1トリクロルエタンにクロロフル
オロカーボンを混合した溶媒を用いても優れた磁気特性
を有する希土類永久磁石は得ることはできない。その理
由として上記1・1・1トリクロルエタンにクロロフル
オロカーボンを混合した溶媒を用いて得られた焼結体に
は塩素が残留し、この塩素が磁気特性に悪影響を与えて
いるものと考えられる。したがって、トルエン中にクロ
ロフルオロカーボンを混合した溶媒を用いることが必要
であり、上記クロロフルオロカーボンは、上記トルエン
中に完全に溶解して蒸発しにくくなり、取扱い中に合金
粉末が乾燥し発火する危険性も少なくなる。上記トルエ
ンまたはヘキサンに含有するクロロフルオロカーボンの
含有量は、2体積%未満ではトルエンを溶媒として用い
た場合と同じ性質を示し焼結体中のC量低減化に効果が
なく、一方、24体積%を越えるとクロロフルオロカーボ
ン単体溶媒と同じ性質を示し、微粉砕後の合金粉末が取
扱い中に乾燥し易くなり発火する危険性が生じ、さらに
粉砕効率および磁気特性の低下をもたらす。したがっ
て、上記クロロフルオロカーボンはトルエン中に2〜24
体積%を含有させることが必要である。
さらに、上記クロロフルオロカーボンは、トルエン中
に、10〜24体積%含有させると一層すぐれた粉砕効率お
よび磁気特性を示すものである。
上記クロロフルオロカーボンとは、具体的には、トリ
クロロトリフルオロエタン、トリクロロモノフルオロエ
タン、テトラクロロフルオロエタン等の炭素数2〜5の
クロロフルオロカーボン単体もしくは2種以上の混合体
である。
上記トルエン中にクロロフルオロカーボンを2〜24体
積%含有させた溶媒を用いた場合に磁気特性がより優
れ、バラツキも少ない理由としては、混合溶媒を用いて
粉砕された粉末より得られた焼結体中のC量が大幅に低
減されることやクロロフルオロカーボン単体によるもの
より粉砕時間が短縮化されることにより粉砕が効率的に
行なわれ、粒度分布がシャープになっていることによる
ものと思われる。
この発明で製造する磁石用合金粉末は、R,BおよびFe
を必須元素とする。Rとしては、Nd,Prまたはそれらの
混合物が好ましく、その他にTb,Dy,La,Ce,Ho,Er,Eu,Sm,
Gd,Tm,Yb,LuおよびYなどの希土類元素を含んでよく、
総量で8〜30原子%とされる。8原子%未満では十分な
保磁力が得られず、30原子%を越えるとBrが低下するた
めである。
Bは2〜28原子%とされる。2原子%未満では十分な
iHcは得られず、28原子%を越えるとBrが低下し、優れ
た磁気特性が得られないためである。
上記R,B、およびFeを必須元素とし、R−B−Fe系焼
結磁石は作成されるが、Feの一部を他の元素で置換する
ことや不純物を含んでもこの発明の効果は失われない。
すなわち、Feの代りに50原子%以下のCoで代替しても
よい。Coが50原子%を越えると高い保磁力が得られない
ためである。上記意外の元素として下記の所定の原子%
以下の元素の1種以上(但し、2種以上含む場合の元素
の総量はこれらの元素のうち最大値を有するものの値以
下)をFe元素と置換してもこの発明の効果は失われな
い。
これら元素を下記する(単位は原子%)。
Ti:4.7、Ni:8.0、Bi:5.0、W:8.8、Zr:5.5、Ta:10.5、M
o:8.7、Ca:8.0、Hf:5.5、Ge:6.0、Nb:12.5、Mg:8.0、C
r:8.5、Sn:3.5、Al:9.5、Sr:7.5、Mn:8.0、Sb:2.5、V:1
0.5、Be:3.5、Ba:2.5、Cu:3.5、S:2.5、P:3.3、C:4.0、
O:1.0、Ga:6.0。
〔実施例〕
つぎに、この発明を実施例および比較例にもとづいて
具体的に説明する。
(1) 実施例1〜3および比較例1〜4 出発原料として、純度:97%以上のNd、純度99.9%の
電解鉄、B:19.4%を含有し残部はFeおよび不可避不純物
からなるフェロボロン合金を高周波溶解し、その後、水
冷銅鋳型に鋳造し、Nd15B8Fe77(原子%)なる組成の鋳
塊4kgを作製した。
この鋳塊を機械的粉砕により24メッシュスルーまで粗
粉砕し、粗粉砕粉末を作製した。
一方、トリクロロトリフルオロエタンおよびトルエン
を用意し、上記トリクロロトリフルオロエタンとトルエ
ンを第1表の実施例1〜3および比較例1〜4に示され
る割合に混合して溶媒を作製し、これら溶媒300ccと上
記粗粉砕粉末100gとを外径:120mm×内径:90mm×長さ:12
0mmの寸法を有するボールミルに、外径:8mmの鋼球1.3kg
とともに装入し、Arガス雰囲気中で回転数:90r.p.m.で
回転しながら微粉砕を行ない、上記粗粉砕粉が平均粒
径:3.0μmに微粉砕されるまでの時間を測定し、その結
果を第1表に示した。
このようにして得られら平均粒径:3.0μmの合金粉末
を、磁界:14KOe中で配向し、圧力:2ton/cm2でプレス成
形を行った後、温度:1080℃、真空中、2時間保持の条
件で焼結を行い、さらにAr雰囲気中、温度600℃、2時
間保持の熱処理を行って焼結体永久磁石を作製し、この
焼結体永久磁石中のC量を測定するとともに、その磁気
特性も測定し、それらの結果を第1表に示した。
〔発明の効果〕 前記第1表の結果から、R−B−Fe系合金粉末を微粉
砕する際に、粉砕時の溶媒としてトルエン中にクロロフ
ルオロカーボンを2〜24体積%加えたもので行うと、 (イ)クロロフルオロカーボンを24体積%を越えて含有
した溶媒およびクロロフルオロカーボン単体の溶媒を用
いた場合よりも短時間で微粉砕することができ、そのた
め効率的に粉砕することができ、 (ロ)クロロフルオロカーボンが2体積%未満含有した
溶媒、トルエン単体の溶媒を用いた場合よりも、焼結体
中に含まれるC含有量が少なく、磁気特性が向上し、 (ハ)クロロフルオロカーボンと1・1・1トリクロル
エタンとの混合溶媒を用いた場合よりも磁気特性が向上
する、 ことがわかる。
したがって、本願発明の溶媒を用いると、R−B−Fe
系合金粗粉末を効率的に微粉砕することができ、この微
粉砕合金粉を用いてすぐれた磁気特性を有するR−B−
Fe系合金焼結体磁石を製造することができ、 また、クロロフルオロカーボン単体の場合、沸点が低
いために微粉砕後の取扱い中に乾燥し易く、微粉末発火
の危険性があるが、この発明の混合溶媒の場合、クロロ
フルオロカーボンは、トルエン中に完全に溶解してお
り、取扱い中に合金微粉末が乾燥し発火する危険性も少
なく、 さらに、地球上のオゾン層破壊の原因と考えられてい
るクロロフルオロカーボンの使用量を減らすことができ
るなどの優れた効果を奏するものである。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】インゴットを粗粉砕し、さらにボールミル
    により湿式粉砕して微粉末とする希土類永久磁石用合金
    粉末の粉砕方法において、前記湿式粉砕に使用する溶媒
    は、 クロロフルオロカーボン:2〜24体積%、 トルエン:残部、 からなることを特徴とする希土類永久磁石合金粉末の粉
    砕方法。
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