JP2589683Y2 - 発泡成形型 - Google Patents

発泡成形型

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JP2589683Y2
JP2589683Y2 JP1993026028U JP2602893U JP2589683Y2 JP 2589683 Y2 JP2589683 Y2 JP 2589683Y2 JP 1993026028 U JP1993026028 U JP 1993026028U JP 2602893 U JP2602893 U JP 2602893U JP 2589683 Y2 JP2589683 Y2 JP 2589683Y2
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敏雄 岩沢
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Bridgestone Corp
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この考案は、背面側に内向きフラ
ンジを有する発泡成形品の製造に用いて好適な発泡成形
型に関するものであり、とくには、外観上の成形欠陥に
加え、ボイド、トラップなどの発生を有効に防止するも
のである。
【0002】
【従来の技術】発泡成形品、たとえば図4に例示するよ
うな自動車用シートバックは、それの前面側に位置して
背当り部を構成するメインパッドMと、それの背面側に
位置して、メインパッドMの裏面側へのシートバックフ
レームの差込みスペースを区画するセフティパッドSと
を具えてなり、ここでセフティパッドSは、メインパッ
ドMの三辺部分からの立上り部と、それらの立上り位置
からメインパッドMの裏面中央部側へ突出する内向フラ
ンジSf とからなる。
【0003】このようなシートバックを成形するための
従来の発泡成形型としては、図5に断面図で示すよう
に、下型1の一端部に上型2の一端部を枢支し、そし
て、その上型2の、図では下側に中子型3を取付け、こ
の中子型3の、前述した内向フランジSf の成形部分以
外の部分に、複数のベントホール4を穿設したものがあ
る。
【0004】かかる成形型によるシートバックの成形
は、たとえば、水平に配置した下型上の所要位置に、図
5(b) に示すように発泡原液を注入もしくはスプレー
し、その後、上下型の型締め状態で、その発泡原液を金
型キャビティの隅々まで発泡流動させ、そして、フォー
ムをキュアすることにより行われ、この際、金型キャビ
ティ内に閉じ込められた空気、フォームの発泡中に発生
した反応生成ガス、過充填フォームなどは、中子型3 に
設けたベントホール4、それぞれの型の相互の合わせ面
などから排出される。
【0005】ここで、発泡成形型は、成形終了後の型開
き状態を示す図5(c) から明らかなように、下型1 の成
形表面1aによってメインパッドMの前面を、中子型3に
よって、メインパッドMの裏面および、内向フランジS
f の内面を、そして、上型2の成形表面2aによって、主
には内向きフランジSf の外面をそれぞれ成形すべく機
能する。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】発泡成形に当っては一
般に、反応生成ガス、過充填フォームなどを適切な時期
に、適切な場所から排出することが最も重要であるとこ
ろ、従来技術にあっては、中子型3のうち、メインパッ
ドMに連続する内向きフランジSf の形成部分には、た
とえベントホーンを形成しても、発生したベント層の除
去が不可能であることにより、そこにはベントホールを
全く形成していないので、所要のガス抜きその他を、前
述したベントホール4の他、上型2と中子型3との当接
部にて行うことが一般的であった。
【0007】これがため、金型キャビティの全体にわた
って均一なガス抜きを行うことが実質的に不可能であ
り、たとえば、発泡原液が成長する際に発生する反応生
成ガス、過充填フォームが成形品内に滞留すること、そ
れらの流動距離が長くなることなどによる、成形欠陥が
種々発生し、シートバックの見映えが悪化する他、欠陥
部分の補修のための別途の作業工数が必要になるという
問題があり、また、図6に示すように、発泡成形品の外
表面に大きな成形ばりが発生し、それの除去のための工
数が嵩むという問題もあった。
【0008】しかも、この従来技術にあっては、中子型
3からシートバックを取り外した後のベント屑が、図5
(d) に示すように、その中子型3の、上型1と向き合う
面側に突出して残留することから、比較的狭いそれら両
者の間隔の下で、ベント屑の全てを短時間のうちに除去
することが甚だ困難であった。
【0009】この考案は、従来技術の有するこのような
問題点を解決することを課題として検討した結果なされ
たものであり、この考案の目的は、反応生成ガスその他
の排出を円滑かつ迅速ならしめることによって、優れた
見映えを有する、欠陥のない成形品の成形を確実ならし
めて、欠陥部分の補修、ばり取りなどに要する作業工数
を著しく低減させ、また、ベント屑の、短時間にして完
全な除去を可能ならしめる発泡成形型を提供するにあ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】この考案の発泡成形型
は、とくに、中子型を、下型の成形表面側に向いて位置
する前方側部分と、上型の成形表面側に向いて位置する
後方側部分との二部分からなる中空構造とし、前記前方
側部分を、後方側部分に対して接近および離隔する方向
に揺動可能に枢支するとともに、それらの両部分の掛合
手段を設け、前記前方側および後方側部分のそれぞれに
複数のベントホールを穿設したものである。
【0011】
【作用】この発泡成形型では、中空構造の中子型の、前
方側部分と後方側部分とを、たとえば、マグネット,プ
ランジャ,フックなどをもって、相互に掛合させた状態
の下で、前述したと同様にして発泡成形を行うことによ
り、発泡原液は、金型キャビティ内で成長発泡し、そし
て、キャビティ内圧が所定値に達すると、反応生成ガ
ス、過充填フォーム等は、中子型の前後のそれぞれの側
部分の、フォームとの接触部分にほぼ均等に形成したベ
ントホールを経て、中子型の中空空間側へ直接的に排出
されることになり、この結果として、全体として均一な
低圧発泡が可能となり、生成ガス、過充填フォームなど
の流動不良に起因する流動痕の発生、ガスの滞留その他
に起因する成形欠陥の発生などが効果的に防止されるこ
とになる。
【0012】しかもここでは、反応生成ガスその他を十
分円滑に排出することによって、成形品の外観に影響を
与えるばりの発生数の減少をもたらして、ばり取りに要
する作業を著しく低減させることができる。
【0013】また、発生したベント屑は、中子型から成
形品を取外した後に、前後のそれぞれの側部分を開放状
態とすることによって、それらの全てを迅速にかつ円滑
に除去することができる。
【0014】加えて、中子型は、上述したようなそれの
開放状態において、成形型の他の構成部分とほぼ同程度
に自然もしくは強制冷却されるので、中子型の冷却不良
に起因する成形不良の発生を十分に防止することができ
る。
【0015】
【実施例】以下にこの発明の実施例を図面に基づいて説
明する。図1はこの発明の実施例を示す断面図であり、
図中、従来例で述べた構成部分と同様の部分は、それら
と同一の番号で示す。
【0016】ここでは、下型1の一端部に、上型2、ひ
いては上型フレーム2bの一端部を枢支するとともに、中
子型3を、それの支持フレーム5を介して、上型2の枢
支軸6と同一の軸上に枢支し、そして、その中子型3
を、下型1の成形表面1a側に向いて位置する前方側部分
3aと、上型2の成形表面2a側に向いて位置する後方側部
分3bとの二部分からなる中空構造として、前方側部分3a
を、後方側部分3bに対して接近および隔離する方向へ揺
動可能に枢支する。
【0017】なお図に示すところでは、前方側部分3aの
大部分を、それの、支持フレーム5からの張出し基部3c
に対して回動自在に支持することとしているも、その前
方側部分3aの全体を、支持フレーム5に回動自在に直接
的に枢支することもできる。
【0018】このような中子型3において、前後のそれ
ぞれの側部分3a, 3bの、閉止状態への維持、いいかえれ
ば相互の掛合は、たとえば、マグネット,プランジャ,
フックなどとすることができる掛合手段にてもたらすこ
とができる。
【0019】そしてさらには、上述したような前後のそ
れぞれの側部分3a, 3bの、フォームとの接触部分に、複
数のベントホール7を十分均等に形成し、これにより、
中子型3とフォームとの接触部分の全体にわたって、生
成ガスその他の、中子型中空部への直接的で円滑な排出
を可能ならしめる。
【0020】なお図中8は、上型フレーム2bの他端部側
に枢支した掛合フックを示し、この掛合フック8は、ロ
ーラウエイト9の作用下で、それのヒンジピン10の周り
に回動して、下型1に設けた掛止ピン11に掛合すること
ができ、その掛合をもって上下の型1,2は型締め状態
とされる。
【0021】この一方において、それらの型1,2の型
開きは、たとえば、ローラウエイト9に掛合するレール
12を予め所要の高さに配設し、そのレール12によって、
ローラウエイト9、ひいては上型全体を所要高さまで回
動させることにより行うことができる。
【0022】このように構成してなる成形型による発泡
成形品、ここではシートバックの成形に際しては、はじ
めに、図1に示すような上下型の開放下で、中子型3の
前方側部分3aをその後方側部分3bに、図示しない掛合手
段をもって図2(a) に示すように掛合させて、中空構造
の中子型3 とし、次いで、水平姿勢の下型上へ、図2
(a) に示すように発泡原料Fを注入もしくはスプレーし
て型締めを行う。
【0023】このような型締め状態において、発泡原料
Fは成長発泡を行って金型キャビティの全体にわたって
流動し、このときの反応生成ガスおよび過充填フォーム
その他は、前後のそれぞれの側部分3a, 3bに設けたそれ
ぞれのベントホール7から、中空空間内へ円滑かつ迅速
に排出される。
【0024】その後は従来技術と同様にしてフォームの
キュアを行い、そして、図2(b) に示すような型開き状
態で、中子型3に付着したシートバックをそこから取外
し、さらには、図2(c) に示すような、中子型3の開放
状態で、中空空間内へ浸出したベント屑の除去を行い、
これらのことによって一連の成形作動を終了する。
【0025】かくして、この成形型によれば、とくに
は、中子型3の前後のそれぞれの側部分3a,3b に設けた
ベントホール7の作用下で、反応生成ガス、過充填フォ
ームなどを円滑かつ迅速に、中子型3の中空空間内へ逃
がすことができるので、それらの流動距離が長くなるこ
とに起因する、シートバックへの流動痕の発生、生成ガ
スの残留その他の起因する成形欠陥の発生を効果的に防
止して、シートバックのメインパッドMはもちろん、全
ての内向フランジSf の見映えを大きく向上させること
ができる。
【0026】しかもここでは、反応生成ガス、過充填フ
ォームその他の円滑なる排出に基づき、成形内圧を十分
小ならしめることができるので、シートバックへのクラ
ック、ボイドなどの発生をもまた効果的に防止すること
ができ、併せて、図3に例示するように、シートバック
の外観に影響を及ぼすことのあるばりの発生数および発
生長さをともに低減して、ばり取り作業の作業工数を大
きく減少させることができる。
【0027】この一方において、それぞれのベントホー
ル7からのフォームの浸出によって形成されたベント屑
は、中子型3の前後の側部分3a, 3bを図2(c) に示すよ
うに開放させた状態の下で、それを作業者の手作業によ
ってかき落すこと、必要装置をもって吸引することなど
により、極めて迅速に、かつ完全に除去することができ
る。
【0028】なおここで、発泡成形の開始に先だって、
前後のそれぞれの側部分3a, 3b間に、通気性発泡材料、
不織布その他の材料を挟み込んだ場合には、発泡成形に
際して発生したベント屑をその材料に付着させることが
できるので、それらの側部分3a, 3bの開放後にその材料
を取り出すだけで、ベント屑を完全に除去することがで
きる。
【0029】そしてさらには、ここにおける中子型3は
中空構造であるので、それぞれの側部分3a, 3bの閉止も
しくは開放状態で、それを自然にまたは強制的に冷却す
ることによって、中子型3を他の構成部分と同程度に冷
却して、それの冷却不良に起因する成形不良の発生を有
効に防止することができる。
【0030】
【考案の効果】以上に述べたところから明らかなよう
に、この考案によれば、前後のそれぞれの側部分に設け
たベントホールの作用によって、反応生成ガス、過充填
フォームなどの排出のための流動距離を十分短くすると
ともに、それらの排出を極めて円滑かつ迅速ならしめる
ことができるので、外観上の成形欠陥を有しない成形品
を成形することができるとともに、その成形品からクラ
ック、ボイドなどを効果的に除去することができ、しか
も、成形品の外観に影響を与えるばりの発生数を低減し
てばり取り作業の作業工数を大きく低減せることができ
る。加えて、それぞれの側部分を開閉可能とすることに
よって、発生したベント層の完全にして迅速な除去を可
能ならしめることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例を示す断面図である。
【図2】発泡成形工程を示す断面図であ。
【図3】発泡成形品を示す断面図である。
【図4】発泡成形品としてのバックシートを例示する斜
視図である。
【図5】従来の成形型およびそれによる成形工程を示す
図である。
【図6】従来製品を示す断面図である。
【符号の説明】
1 下型 1a, 2a 成形表面 2 上型 2b 上型フレーム 3 中子型 3a 前方側部分 3b 後方側部分 3c 基部 5 支持フレーム 6 枢支軸 7 ベントホール F 発泡原料 M メインパッド S セフティパッド Sf 内向きフランジ

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上型および下型と、それらの両型間に配
    設した中子型とを具え、背面側に内向きフランジを有す
    る発泡成形品を成形する型であって、 前記中子型を、下型の成形表面側に向いて位置する前方
    側部分と、上型の成形表面側に向いて位置する後方側部
    分との二部分からなる中空構造とし、前記前方側部分
    を、後方側部分に対して接近および離隔する方向に揺動
    可能に枢支するとともに、それらの両部分の掛合手段を
    設け、前記前方側および後方側部分のそれぞれに複数の
    ベントホールを穿設してなる発泡成形型。
JP1993026028U 1993-05-19 1993-05-19 発泡成形型 Expired - Lifetime JP2589683Y2 (ja)

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JPH0683319U JPH0683319U (ja) 1994-11-29
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