JP2588816B2 - 難燃性熱可塑性樹脂組成物 - Google Patents

難燃性熱可塑性樹脂組成物

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、難燃性熱可塑性樹脂組
成物に関し、詳しくは耐光性、耐熱性、機械的強度およ
び難燃性に優れた熱可塑性樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】熱可塑性
樹脂は、加工性、物理的特性が良く、家電用品、室内装
飾品、建築材料等の各種用途に多量に使用されている。
【0003】しかし、本系樹脂自体は可燃性であるた
め、その組成物は、火災に対する法的難燃化規制の強化
に対応しうる、秀れた難燃性を持つことが要求される。
【0004】他方、本系樹脂に対する用途の多様化に伴
い、樹脂物性の改良が進められている。特に、耐光性、
耐熱性および機械的強度の改善、軽量化並びに省資源化
等は、重要な改良の目標となっている。
【0005】ところで、熱可塑性樹脂を難燃化する方法
として、例えば特開昭53−50255号に、特定の臭
素化芳香族−S−トリアジン系難燃剤と紫外線吸収剤お
よび/または紫外線安定剤を添加する方法が記載されて
いる。
【0006】しかし上記難燃化剤には熔融性がなく、熱
可塑性樹脂と均一に交ざり合わないため、得られる組成
物が充分に難燃化されなかった。またそればかりか、今
日において重要な改良目標である耐光性、耐熱性および
機械的強度などの物性改善については、解決されないま
まであった。
【0007】そこで本発明者らは、上記の実情に鑑みて
鋭意検討を重ねた結果、特定の臭素化芳香族−S−トリ
アジン系難燃剤とハイドロタルサイトとを含有する熱可
塑性樹脂が、良好な難燃性を示すとともに、優れた光安
定性、熱安定性などの物性を示すことを見い出し、そし
て本発明に至った。
【0008】
【課題を解決するための手段と作用】本発明の難燃性熱
可塑性樹脂の要旨は、融点225〜235℃の2,4,
6−トリス(2,4,6−トリブロモフェノキシ)−
1,3,5−トリアジンとハイドロタルサイトを含有す
るものを第一の発明とし、ベンゾトリアゾール系光安定
剤を併用することを第二の発明とし、また、フェノール
系熱安定剤、ホスファイト系熱安定剤、及び有機スズ系
熱安定剤からなる群より選択された少なくとも1種を併
用することを第三の発明とするものである。
【0009】以下、発明の構成に係る主要な事項につき
項分けして述べる。
【0010】2,4,6−トリス(2,4,6−トリ
ブロモフェノキシ)−1,3,5−トリアジン(以下、
「TBP−TA」という) 本発明組成物におけるTBP−TAは、融点225〜2
35℃を有する化合物である。融点225℃未満のも
の、あるいは235℃を超える温度でも融解しない不純
物を含むものは、得られる組成物の耐光性および耐熱性
を悪化させ、しかも成形樹脂の機械的強度を大幅に低下
させる原因となるため使用できない。
【0011】融点225〜235℃を有する高純度TB
P−TAは、例えば、トリブロモフェノラート水溶液
を、相間移動触媒を添加した塩化シアヌル非親水性溶剤
溶液中に使用溶剤の沸点以下の温度で添加し、さらに反
応系溶剤組成の沸点以下で1〜5時間熟成反応を行な
い、その後、減圧下または常圧下で親水性溶剤を反応系
より除去することにより得られる。
【0012】なお、TBP−TAの融点は測定機種によ
り多少変動するが、示差熱分析では228〜234℃の
範囲に1つのシャープな吸熱ピークが見られるものであ
る。
【0013】本発明におけるハイドロタルサイトとし
ては、下記組成式(I)で示される化合物等である。
【0014】 (M2+1−x(M3+(OH)(An−x/n・mHO…(I) (式中、M2+はMgまたはZnを示す。M3+はAl
を示す。An−はCO 2−、HPO 2−、SO
2−、またはOHを示す。xは0〜0.5、mは0〜
1の数字を、それぞれ示す。)。
【0015】上記ハイドロタルサイトとしては、天然系
のもの、合成系のものがあり、具体的にいえば、(M
g)4.2(Al)(OH)12.4(CO)、
(Mg)(Al)(OH)16(CO)・4H
O等が挙げられ、また、容易に入手できる合成系ハイド
ロタルサイトとしては、マグネシウム、アルミニウム、
ハイドロキシカーボネートハイドレート等があるが、中
でも、(Mg)4.2(Al)(OH)12.4(C
)が、耐熱性が良い(加熱減量が少ない)という点
で好ましい。
【0016】ベンゾトリアゾール系光安定剤(請求項
2に対応する物質) 本発明に使用可能なベンゾトリアゾール系光安定剤とし
て、例えば、2−(2′−ヒドロキシ−3′−t−ブチ
ル−5′−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリア
ゾール、2−(2′−ヒドロキシ−3′,5′−ジ−t
−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2′−
ヒドロキシ−3′,5′−ジ−t−アミルフェニル)ベ
ンゾトリアゾール等が挙げられる。
【0017】熱安定剤(請求項3に対応する物質) 本発明に使用可能な熱安定剤としては次の化合物が挙げ
られる。すなわち、フェノール系熱安定剤として、例え
ば、テトラキス[メチレン−3−(3′,5′−ジ−t
−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]
メタン、n−オクタデシル−β−(4′−ヒドロキシ−
3′,5′−ジ−t−ブチルフェニル)プロピオネー
ト、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス
(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)
ベンゼン、N,N′−ビス−3−(3′,5′−ジ−t
−ブチル−4′−ヒドロキシフェニル)アロピオニルヘ
キサメチレンジアミン等のヒンダードフェノール基を含
有するフェノール系化合物が、ホスファイト系熱安定剤
として、例えばジステアリルペンタエリスリトールジホ
スファイト、ビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)
−ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,6
−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)−ペンタエリ
スリトールジホスファイト、ジノニルフェニルペンタエ
リスリトールジホスファイト等のペンタエリスリトール
型ジホスファイト化合物が、さらに有機スズ系熱安定剤
として、例えばジ−n−オクチルマレートポリマー、ジ
−n−ブチル−スズマレートポリマー、ジブチルスズ−
3−メルカプトプロピオン酸塩、ジ−n−オクチル−ス
ズ−3−メルカプトプロピオン酸塩、ジブチル−スズメ
ルカプト酢酸塩、ジエチレングリコールビス(ブチルス
ズチオアセテート)、ジブチルスズサルファイド、ジオ
クチルスズサルファイド、ジブチルスズジオクチルメル
カプタイド、ジメチルスズビス(エチレングリコールモ
ノチオグリコレート)、ジブチルスズビス(エチレング
リコールモノチオグリコレート)等の有機スズ化合物
が、それぞれ挙げられる。
【0018】なお、これらは1種のみを単独で用いても
よく、2種類以上を併用することもできる。また、他の
安定剤をさらに併用することも可能であるが、安定剤お
よび樹脂組成物との拮抗作用により、光および熱安定性
が低下する場合がある。
【0019】熱可塑性樹脂 本発明の対象となる熱可塑性樹脂としては、ポリスチレ
ン、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン(AB
S)、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリブタジエ
ン、ポリアミド、ポリエチレンテレフタレート(PE
T)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、および
ポリカーボネート(PC)等が挙げられる。また、これ
らのポリマーアロイ等(例えば、アクリロニトリル−ブ
タジエン−スチレンとポリカーボネートとのポリマーア
ロイ(ABS−PC樹脂)も使用可能である。
【0020】他の補助添加剤など 本発明の組成物に、他のハロゲン系および/またはリン
系難燃剤、三酸化アンチモン、五酸化アンチモン等のア
ンチモン系難燃助剤、難燃化樹脂、金属酸化物、金属水
酸化物、アルキル金属化合物等を含ませることも可能で
ある。
【0021】さらに使用に際し、適宜他の酸化防止剤お
よび紫外線吸収剤、赤外線吸収剤、帯電防止剤、無機充
填剤、溶剤、可塑剤、結晶核剤、顔料等を併用してもよ
い。但し、添加する化合物によっては拮抗作用が生じる
場合がある。
【0022】配合法、配合割合 ハイドロタリサイトなど、各成分の添加方法としては特
に限定はなく、例えばTBP−TAに添加する方法や、
樹脂に直接添加する方法等のいずれの方法であってもよ
いが、TBP−TAに添加したのち樹脂に配合する方法
の採用が好ましい。
【0023】配合量としては特に限定はないが、通常、
熱可塑性樹脂100重量部(以下、単に「部」とい
う。)に対し、TBP−TAが1〜90部、好ましくは
5〜50部である。1部未満の場合は、充分な難燃性が
得られないという問題が生じ易くなり、90部を超えた
場合には、機械物性の低下を引きおこすという問題が生
じ易くなる。
【0024】また、三酸化アンチモンを難燃助剤として
併用する場合は1〜30部、好ましくは2〜20部の比
率で添加するのがよい。1部未満の場合は、充分な難燃
効果が得られないという問題が生じ易くなり、30部を
超えた場合には、配合による相乗効果を害するという問
題が生じ易くなる。
【0025】さらに、ハイドロタルサイト、ベンゾトリ
アゾール系光安定剤、フェノール系熱安定剤など、各種
熱安定剤は0.001〜30部、好ましくは0.01〜
10部添加するのがよい。0.001部未満の場合は、
充分な効果が得られないという問題が生じ易くなり、3
0部を超えた場合には、成形加工性及び物性が悪くなる
という問題が生じ易くなる。
【0026】成形温度 本発明組成物の成形加工温度は、200〜280℃の範
囲が適当である。200℃未満では樹脂の流動性が低下
し、また、280℃を超えると、着色および分解が生じ
るおそれがある。
【0027】本発明の組成物を構成する特定の高純度T
BP−TAは、熱可塑性樹脂と相溶性があるので、該化
合物自身が均一に分散し得る。これとハイドロタルサイ
トの併用とが相俟って、優れた難燃性はもちろんのこ
と、優れた耐光性、耐熱性および機械的強度を熱可塑性
樹脂に付与することができる。
【0028】また、請求項2の光安定剤、請求項3の熱
安定剤を配合することにより、上記物性をより一層向上
させることができる。
【0029】
【実施例】以下、実施例により、本発明の実施態様およ
び効果につき述べるが、これらは単に説明用のものであ
って、発明思想の限定または制限を意図したものではな
い。なお、実施例中「%」は重量基準として示される。
【0030】製造例A(本発明におけるTBP−TAの
製造) 攪拌機、冷却コンデンサー、温度計、滴下漏斗を備える
反応器に、塩化メチレン206.5g、塩化シアヌル1
8.4g(0.10モル)を加え溶解させた後、トリフ
ェニルエチルホスホニウムブロマイド0.7gを加え
た。次いで、水173.9g、苛性ソーダ12.8g
(0.32モル)およびトリブロモフェノール102.
3g(0.31モル)より調製したトリブロモフェノラ
ート水溶液を反応温度30℃を保ちながら滴下した。滴
下終了後、塩化メチレンの還流下にて3時間熟成反応を
行なった後、常圧下で塩化メチレンを留去した。生成物
をメタノール1回洗浄後、濾別、乾燥し、2,4,6−
トリス(2,4,6−トリブロモフェノキシ)−1,
3,5−トリアジン103.1g(収率96.5%)を
得た。
【0031】製造例B(低融点TBP−TAの製造) 攪拌機、冷却コンデンサー、温度計、滴下漏斗を有する
反応器にアセトン30.5g、塩化シアヌル18.4g
(0.10モル)を加え溶解させた。次いで、水30
5.5g、苛性ソーダ12.8g(0.32モル)およ
びトリブロモフェノール102.6g(0.31モル)
より調製したトリブロモフェノラート水溶液を反応温度
30℃を保ちながら滴下した。滴下終了後、50℃で4
8時間熟成反応を行なった後、濾別、乾燥し、2,4,
6−トリス(2,4,6−トリブロモフェノキシ)−
1,3,5−トリアジン80.7g(収率75.6%)
を得た。
【0032】製造例C(熔融性のない臭素化芳香族S−
トリアジンの製造) 攪拌機、冷却コンデンサー、温度計、滴下漏斗を有する
反応器に塩化メチレン206.5g、塩化シアヌル1
8.4g(0.10モル)を加え溶解させた後、トリフ
ェニルエチルホスホニウムブロマイド0.7gを加え
た。次いで、水332.7g、苛性ソーダ12.0g
(0.30モル)、トリブロモフェノール56.3g
(0.17モル)およびテトラブロモビスフェノールA
38.1g(0.07モル)を溶解した水溶液を反応温
度30℃を保ちながら滴下した。滴下終了後、塩化メチ
レンの還流下にて3時間熟成反応を行なった後、常圧下
で塩化メチレンを留去した。生成物をメタノール1回洗
浄後、濾別乾燥し、93.3gの白色粉末を得た。
【0033】製造例A〜Cによって得られたTBP−T
Aまたは臭素化芳香族S−トリアジン化合物の物性を下
記[表1]に示す。
【0034】
【表1】
【0035】実施例1 製造例A、製造例Bあるいは製造例Cで得たTBP−T
Aまたは臭素化芳香族S−トリアジン化合物と、それぞ
れ下記[表2]に示したハイドロタルサイト、ベンゾト
リアゾール系光安定剤、熱安定剤とを、表に示した割合
でバーチカルミキサーにて3分間混合し、さらに三酸化
アンチモンとHI−ポリスチレン樹脂(エスチレンH−
65;新日本製鉄化学工業(株)製)を、表に示した割
合で加えて混合した後、220℃に調温された内径20
m/mφ押出機で混練後、口径3m/mφのダイスより
押し出し、得られたストランドを切断してペレットを得
た。前記ペレットを230℃に調温された射出成形機に
供給後、直ちに射出成形し、テストピースを作成した。
このテストピースを用いて、耐光性、耐熱性、難燃性を
調べるとともに、耐衝撃強度を測定した。結果を[表
2]に併記する。
【0036】
【表2】
【0037】但し、[表2](続[表3〜5]でも同
じ)中の略号の意味および物性評価法は下記の通りであ
る。すなわち、 (イ):下記構造を有する合成ハイドロタルサイト;D
HT4A−2(協和化学(株)品) (Mg)4.2(Al)(OH)12.4(CO) (ロ):ハイドロタルサイト含有無機化合物;MC−6
1(三共有機合成(株)品) (ハ):ベンゾトリアゾール系光安定剤 2−(2′−ヒドロキシ−3′,5′−ジ−t−ブチル
フェニル)ベンゾトリアゾール (ニ):フェノール系熱安定剤 テトラキス[メチレン−3−(3′,5′−ジ−t−ブ
チル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタ
ン (ホ):ホスファイト系熱安定剤 ビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)
−ペンタエリストールジホスファイト (ヘ):有機スズ系熱安定剤 ジ−n−ブチルスズマレートポリマー 耐光性(△E):作成したテストピースをキセノンウェ
ザーメーター(80℃)、照度0.39W/mで30
0時間照射後、色調変化を色差計で測定した。数値が小
さいほど耐光性に優れている 耐熱性(△E):射出成形温度条件で30分間シリンダ
ー内に樹脂を滞留させた後、色調変化を色差計で測定。
数値が小さいほど耐熱性に優れている 難燃性:UL−94(1/16インチ)に従って実施。
数値が小さいほど難燃性に優れている 耐衝撃強度:JIS−K6871に従って実施。数値が
大きいほど耐衝撃強度に優れている。
【0038】実施例2 製造例A、製造例Bあるいは製造例Cで得たTBP−T
Aまたは臭素化芳香族S−トリアジン化合物と、それぞ
れ下記[表3]に示したハイドロタルサイト、ベンゾト
リアゾール系光安定剤、熱安定剤とを、表に示した割合
でバーチカルミキサーで3分間混合し、さらに、三酸化
アンチモンとABS樹脂(サイコラックT;宇部サイコ
ン(株)製)を、表に示した割合で加えて混合した後、
230℃に調温された内径20m/mφの押出機で混練
後、口径3m/mφのダイスより押し出した。得られた
ストランドを切断してペレットを得た。前記ペレットを
230℃に調温された射出成形機に供給後、直ちに射出
成形し、テストピースを作成した。このテストピースを
用いて、耐光性、耐熱性、難燃性を調べるとともに、耐
衝撃強度を測定した。結果を[表3]に併記する。
【0039】
【表3】
【0040】実施例3 製造例A、製造例Bあるいは製造例Cで得たTBP−T
Aまたは臭素化芳香族S−トリアジン化合物と、それぞ
れ下記[表4]に示したハイドロタルサイト、ベンゾト
リアゾール系光安定剤、熱安定剤とを、表に示した割合
でバーチカルミキサーで3分間混合し、さらに三酸化ア
ンチモンとABS−PC樹脂(ユーピロンMB−221
0;三菱瓦斯化学(株)製)を、表に示した割合で加え
て混合した後、250℃に調温された内径20m/mφ
の押出機で混練後、口径3m/mφのダイスより押し出
し、得られたストランドを切断してペレットを得た。前
記ペレットを250℃に調温された射出成形機に供給
後、直ちに射出成形し、テストピースを作成した。この
テストピースを用いて、耐光性、耐熱性、難燃性を調べ
るとともに、耐衝撃強度を測定した。結果を[表4]に
併記する。
【0041】
【表4】
【0042】実施例4 製造例A、製造例Bあるいは製造例Cで得たTBP−T
Aまたは臭素化芳香族S−トリアジン化合物に、それぞ
れ下記[表5]に示したハイドロタルサイト、ベンゾト
リアゾール系光安定剤、熱安定剤とを、表に示した割合
でバーチカルミキサーで3分間混合し、さらに三酸化ア
ンチモンとPBT樹脂(ノバドゥール5010G−30
三菱化成(株)製)を、表に示した割合で加えて混合し
た後、250℃に調温された内径20m/mφの押出機
で混練後、口径3m/mφダイスより押し出した。得ら
れたストランドを切断してペレットを得た。前記ペレッ
トを250℃に調温された射出成形機に供給後、直ちに
射出成形し、テストピースを作成した。このテストピー
スを用いて、耐光性、耐熱性、難燃性を調べるととも
に、耐衝撃強度を測定した。結果を[表5]に併記す
る。
【0043】
【表5】
【0044】
【発明の効果】以上説明し、かつ実証した通り、本発明
により、良好な難燃性を有するとともに、優れた光安定
性、熱安定性、機械的強度を有する熱可塑性樹脂組成物
が得られた。
【0045】熱可塑性樹脂を射出成形、押出成形または
圧延する際の一般的な作業温度において、熱劣化が少な
く成形金型の腐蝕性のない、耐光、耐熱性の成形物を与
える難燃化熱可塑性樹脂を提供し得ることにより本樹脂
利用産業界および防災に貢献する。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】融点225〜235℃の2,4,6−トリ
    ス(2,4,6−トリブロモフェノキシ)−1,3,5
    −トリアジンとハイドロタルサイトを含有する難燃性熱
    可塑性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】ベンゾトリアゾール系光安定剤を添加して
    なる請求項1に記載の難燃性熱可塑性樹脂組成物。
  3. 【請求項3】フェノール系熱安定剤、ホスファイト系熱
    安定剤、及び有機スズ系熱安定剤からなる群より選択さ
    れた少なくとも1種を添加してなる請求項1または2に
    記載の難燃性熱可塑性樹脂組成物。
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