JP2587985Y2 - 電子制御カメラ - Google Patents
電子制御カメラInfo
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- JP2587985Y2 JP2587985Y2 JP1997008256U JP825697U JP2587985Y2 JP 2587985 Y2 JP2587985 Y2 JP 2587985Y2 JP 1997008256 U JP1997008256 U JP 1997008256U JP 825697 U JP825697 U JP 825697U JP 2587985 Y2 JP2587985 Y2 JP 2587985Y2
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Description
【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】この考案は、裏ブタの開閉を
電気的に検知し、これらの検知結果からカメラに必要な
各種の制御を行い得る電子制御カメラに関するものであ
る。 【0002】 【従来の技術】近時のレンズシャッターカメラ、一眼レ
フカメラ等のスチルカメラにおける自動化、電子化の進
歩には著しいものがある。 【0003】例えば、自動測距による焦点合せや自動測
光によるフラッシュ、シャッタースピード、絞りの制御
等撮影時における制御から、フィルム装着時のオートロ
ーディング、レリーズ後のオートワインド(自動巻き上
げ)やオートリワインド(自動巻き戻し)等までその機
能の多様化は漸次進歩している。 【0004】しかし、機能がいかに多様化しようともカ
メラそのものの大きさ、重さ等には自ずから制限がある
ため、多くの機能をいかにコンパクトなボディ内にまと
め上げるかが開発に当っての焦点となる。 【0005】そこで近時は、半導体技術の進歩という背
景のもとで、従来のような機械式の制御に代わり、より
複雑な制御が可能であり、しかもコンパクト化という点
でも有利な電子式の制御が多用される傾向にある。 【0006】従来から、前述したオートローディング機
構、すなわち、フィルムを装着して裏ブタを閉成した際
に撮影可能なフレームまで自動的にワインドを行う機構
を備えたカメラは使用されている。そして、従来のこの
種のカメラには、裏ブタが閉じてからローディングの終
了までONしその後OFFするローディング専用のスイッチ
が設けられている。 【0007】また、これとは別にフィルム枚数や、フィ
ルムのリワインド完了を液晶パネル等に電気的に表示す
るカメラも従来から使用されている。このカメラには、
フィルムの取り出し時にこれらのデータをクリアする必
要から、裏ブタの開閉を検知する裏ブタスイッチが設け
られている。 【0008】しかしながら、このように各機能に応じた
専用のスイッチを設けた場合には、機能の多様化に応じ
てスイッチの数も増えることとなるため、機械的な構造
が複雑となり、スペース的、重量的にも望ましいもので
はない。 【0009】 【考案が解決しようとする課題】この考案は、上述した
問題点に鑑みてなされたものであり、カメラ内の機械的
に複雑な構造をプログラムで置き換えることによって単
純化することを目的とし、より具体的には、裏ブタスイ
ッチからの情報を各種のデータ処理に利用して制御を行
うことにより、機能と比較したスイッチの数を減らすこ
とができる電子制御カメラの提供を目的とする。 【0010】 【課題を解決するための手段】この考案に係る電子制御
カメラは、上記の目的を達成させるため、フィルム着脱
用の裏ブタの開閉によってON/OFFする裏ブタスイッチ
と、一定の周期で裏ブタスイッチのスイッチデータを検
知して出力する検知手段と、検知手段から出力されたス
イッチデータを記憶する書き換え可能なメモリーと、検
知手段から出力される最新の周期のスイッチデータとメ
モリーから読み出した前周期のスイッチディスクとを比
較する比較手段と、比較手段から出力される信号が入力
されると共に、この信号に基づいて動作手段、表示手
段、そしてメモリーを制御する制御回路とを備えたこと
を特徴としたものである。 【0011】 【作用】この考案は、上述したような構成としたため、
1つの裏ブタスイッチからの情報により、裏ブタの開閉
状態のみでなく開→閉、あるいは閉→開という動作状態
をも検知することができ、これらの情報に基づいてより
多種の制御、データ処理をカメラに行わせることができ
る。 【0012】 【考案の実施の形態】以下、この考案を図面に基づいて
説明する。第2図〜第5図はこの考案の一実施例に係る
一眼レフカメラの外観図である。なお、ここで示した一
眼レフカメラは、ローディング、ワインド、リワインド
等のフィルム操作をモータによって行うことができ、し
かも、これらの動作を後述する内蔵プログラムと各スイ
ッチからの情報とに基づいて自動的に制御し得るもので
ある。 【0013】図示されるようにこのカメラは、ボディ1
とこのボディ1に着脱自在にマウントされたレンズ2と
から構成されている。 【0014】ボディ1の上面には、第2図に示したよう
にメインスイッチ3、シャッタースイッチ4、セレクト
レバー5、モード/ドライブレバー6、ISO/露出補正レ
バー7が設けられており、中央部のペンタプリズムハウ
ジングの上にはフィルムの状態、カメラに設定された条
件、撮影に必要な各種のデータを集中表示する液晶ディ
スプレーパネル(以下、LCDパネルという)8が設けら
れている。 【0015】なお、このLCDパネル8には、第3図に
拡大して示したようにフィルム走行関係の表示を行うセ
グメントとしてa、b1、b2、b3、b4、cが設けられ
ている。 【0016】ボディ背面の裏ブタ9を第4図に示したよ
うに開放すると、パトローネ室10、巻戻軸11、スプロケ
ット12、スプール13等を視認することができる。上記の
巻戻軸11はフィルムのリワインド時に、スプロケット12
とスプール13とはフィルム送り時にそれぞれボディ1に
内蔵された図示せぬフィルム走行モータによって回転駆
動されるものであり、一方が駆動される時には他方はフ
リーとなるよう構成されている。 【0017】また、ボディ1には、裏ブタ9の自由端側
に設けられた爪片14の係脱によってON/OFFする裏ブタス
イッチ15が設けられると共に、スプロケット12と同軸
に、かつスプロケット12とは独立して回転可能なローラ
ー16が設けられている。このローラー16は、裏ブタ9を
閉じた際に装着されたフィルムの下端に圧接されてフィ
ルムの走行に伴って回転するものであり、後述するフィ
ルムスイッチは、このローラー16の回転に伴ってON/OFF
し、フィルムの走行状態を検知する。 【0018】ボディ1の底面には、第5図に示したよう
に、ロック解除用のリワインドボタン17と、このリワイ
ンドボタン17を押込んでいることを条件にスライド可能
なリワインドレバー18とから成るリワインドスイッチ19
が設けられている。このリワインドスイッチ19は、裏ブ
タ9が閉じている状態でのみスライドによるリワインド
位置を保持し、裏ブタ9を開けることによって保持され
たリワインド位置から通常のOFF位置に復帰するよう機
械的に構成されている。 【0019】なお、ボディ1内には、上述した各スイッ
チの他にワインド完了スイッチが設けられている。この
カメラは、後述するようにレリーズ後自動的にフィルム
を1フレーム分ワインドする、いわゆるオートワインド
機構を備えているが、上記のワインド完了スイッチは、
レリーズと共にONし、ワインド時においてフィルム走行
モータがフィルムを1フレームワインドするのに相当す
る分回転し終わった際にOFFするメカスイッチである。 【0020】次に、第6図に基づいてこの実施例に係る
一眼レフカメラが内蔵する制御回路の概略を説明する。
第6図に示した制御回路は、カメラの総合的なシーケ
ンス制御を受け持つメインCPU20を中心に、DPU
(Data Processing Unit)21及びIPU(Indication Pr
ocessing Unit)22の2つのCPUと、PCU(Power C
onrrol Unit)23との各機能別LSI、そしてその周辺
回路のユニットから構成されている。 【0021】メインCPU20は8ビットのマイクロコン
ピューターであり、16Kバイトの容量を持つROM(Re
ad-Only Memory:固定記憶装置)と、数百バイトの容量
を持つRAM(Random Access Memory:任意呼び出し記
憶装置)と、8ビットのA/Dコンバータ(アナログ/デジタ
ル変換器)とから構成され、9-MHzのクロックで高速
処理を行っており、他の2つのCPU21、22とPCU23
との間を4〜7ビットのデータバスで結ぶと共に、これ
らの間のデータのやりとりを制御している。また、この
メインCPU20には、前述したフィルムスイッチ24とワ
インド完了スイッチ25とのスイッチデータが入力され
る。 【0022】DPU21は、4ビットのマイクロコンピュ
ーターであり、主として測光、ストロボ関係のデータ処
理(説明は省略する)を行う。このDPU21には、メイン
スイッチ3とレリーズスイッチ4とのスイッチデータが
入力される。 【0023】IPU22は、4ビットのマイクロコンピュ
ーターであり、主としてLCDパネル8の表示を制御
し、このLCDパネル8に表示するフィルムの状態や撮
影枚数等のデータをバッテリーが外される等して電源が
切れない限り記憶保持する。このIPU22には、セレク
トレバー5、モード/ドライブレバー6、ISO/露出補正
レバー7、裏ブタスイッチ15のスイッチデータが入力さ
れる。 【0024】PCU23は、E2PROM(Electronicall
y Erasable Programmable Read-Only Memory)とアナロ
グ信号及びデジタル信号を同時に扱えるCMOSとから
成る1チップLSIである。E2PROMは、CPUか
らの電子信号によって書き換え自在なメモリーで、いっ
たん記録されたデータやプログラムを電源のバックアッ
プなしに無期限に保持できる。このE2PROMには、
カメラの作動状態、すなわちフィルムのワインド/リワ
インド状態、撮影枚数等のデータが刻々メモリーされて
おり、何らかの理由でバッテリーが取り外された際に
も、その復帰と同時に全ての動作を続行できるようにデ
ータを保持している。また、CMOSは、主としてフォ
ーカシングに利用されるCCD(Charge Cupled Devic
e:電化結合素子)センサー26からのビデオ信号の処理
や、AF(Auto Foc-us)用レンズ駆動モータ27、レリ
ーズマグネット28の駆動(説明は省略する)、あるいは前
述のフィルム走行モータ29の駆動等を行っている。 【0025】続いて第7図〜第11図に示したフローチャ
ートに従って上記の制御回路及びこれに基づくカメラの
作動を説明する。なお、以下に説明する事項は、この考
案に直接関わるフィルム走行関係の制御、すなわち、ロ
ーディング、ワインド、リワインドに限定されており、
直接関係のない測光及びこの測定結果に基づくシャッタ
ースピード、絞り、ストロボ光量の制御、そして測距及
びこの測定結果に基づくオートフォーカス、あるいはユ
ーザーによる各種のモードの設定操作等についての説明
は省略している。また、メインスイッチがOFFしている
際には、測光、測距、レリーズ等の作動、及び各モータ
27、29の動作は原則としてロックされるが、ここでは説
明の簡略化のためメインスイッチ3がON状態での作動に
ついてのみ述べることとする。 【0026】[メインフロー] まず、第7図のメインフローに従って概略を説明する。 【0027】作動がスタートすると、メインCPU20は
まずステップ(以下、単にS.とする)1においてREイ
ニシャライズビットが1かどうかを判断する。REイニシ
ャライズビットは、バッテリーが一度外されて再び装着
される等していったん所定の電圧以下に下がった電源電
圧が復帰したとIPU22が判断した際に1となるもの
で、その場合にはS.2に進んで後述するREイニシャラ
イズサブルーチン内が処理され、0の場合、すなわちバ
ッテリーの脱着等が行われていない状態ではそのまま
S.3に進む。 【0028】S.3では、U、すなわち裏ブタスイッチ1
5の ON/OFFについての最新の情報が1かどうかが判断さ
れる。裏ブタスイッチ15は、IPU22によって約100ms
の周期で逐次その状態が検知されると共に、その検知結
果が前の周期における裏ブタスイッチ15の情報U´と異
なる場合には、メインCPU20を介してPCU23内のE
2PROMの裏ブタスイッチビットを書き換える。な
お、U、U´の0は裏ブタ閉の状態を示し、1は裏ブタ
開の状態を示す。 【0029】S.3における判断がYes、つまりU=1
(裏ブタ9が現時点で開放している)の場合には、S.4
へ進み、その前の周期における裏ブタスイッチ15の情報
U´をE2PROMから呼び出し、1かどうかを判断す
る。 【0030】S.4における判断がNo、つまりU´=0
(100ms前の状態では裏ブタ9が閉じていた)の場合に
は、この100msの間に閉→開の操作があったこととな
る。この場合にはメインCPU20の電源がIPU22から
の信号によって強制的に投入され、メインCPU20は
S.5のオープン処理、すなわちE2PROMに記憶され
たフィルム枚数をクリアし、同じくE2PROM内のロ
ードOKビット、フィルムオバーエンドビット、リワイ
ンドエンドビット(それぞれ後述する)を0とし、U´
を1とする処理を行う。そしてその後、S.6の処理が
行われる。 【0031】S.4における判断がYes、つまりU´=
1の場合には、裏ブタ9はより以前から開放していたこ
ととなり、その場合にはS.5をスキップしてS.6へ進
む。 【0032】S.6では、メインCPU20がE2PROM
からリワインドエンドビットを呼び出し、これが1かど
うかを判断する。リワインドエンドビットは、リワイン
ドスイッチ19をリワインド位置に設定してフィルム走行
モータを回転させ、このモータの回転が終了してから裏
ブタ9が開けられるまで1となり、他の状態では0とな
るものである。 【0033】ここでは裏ブタ9が開放している状態なの
でリワインドスイッチ19は常にOFF位置に復帰してお
り、リワインドエンドビットはS.5による処理によっ
て裏ブタ9を開放した際に0となるはずである。しかし
ながら、何らかの例外的な状況で、U=U´=1であっ
てもリワインドエンドビットが1となっている場合も考
えられるので、この場合にはリワインドエンドビットを
S.7で0としてS.13へ移行し、このビットが0である
ときにはS.7をスキップしてS.13へ移行する。 【0034】S.3での判断が否定的であった場合、す
なわち裏ブタ9が現時点で閉じているときにはS.8へ
進み、S.4と同じくIPU22がメインCPU20を介し
てU´をE2PROMから呼び出し、これが1かどうを
判断する。ここではU=0であるので、U´=0の場合
にはU´を書き換える必要がなく、U´=1の場合のみ
S.9でU´=0に書き換える。 【0035】その後S.10で前記のリワインドスイッチ1
9がONであるかどうかを判断する。リワインドスイッチ1
9がOFFしているときにはS.11へ進み、このステップで
E2PROMからフィルム枚数を呼び出してそれが4枚
より少ないかどうか判断する。なお、ここで述べたフィ
ルム枚数は、裏ブタ9を開→閉としたあとのワインド完
了スイッチのON/OFFの回数から検知されるものであり、
IPU22はフィルム枚数から3を引いたものを撮影可能
なフレームカウントとしてLCDパネル8に表示する。 【0036】このカメラではフィルムをセットしてロー
ディングを行う際、ローディング完了の基準をフィルム
4枚送りとしているため、S.11での判断が肯定的な場
合にはS.12においてローディングサブルーチンがコー
ルされ、後述するローディング処理がなされる。判断が
否定的、すなわちE2PROMにメモリーされたフィル
ム枚数が4枚以上である場合には、ローディングが終了
しているものとみなし、S.12をスキップして前述した
S.13へと進む。 【0037】S.13では、ワインド完了スイッチ25がON
かどうかを判断する。 【0038】このスイッチ25がONしているときはワイン
ドが完了していないことを意味しているので、S.15へ
進んで後述するワインドサブルーチン内で処理される。
ワインド完了スイッチ25がOFFしている場合にはリター
ンして他のAE処理あるいはAF処理を行う。 【0039】上述のS.10でリワインドスイッチ19がON
と判断されると、S.16において、S.6と同様にE2P
ROMからリワインドエンドビットが呼び出され、これ
が1かどうかが判断される。S.16における判断が否定
的である場合、すなわちリワインドエンドビットが0で
ある場合には、リワインドが完了していないとみなさ
れ、S.17においてリワインドサブルーチンがコールさ
れる。 【0040】S.16における判断がYes、すなわち、リ
ワインドエンドビットが1であるときには、既にリワイ
ンドが終了しているとみなされるため、S.17をスキッ
プしてリターンし、他のAE処理あるいはAF処理を行
う。 【0041】以上がメインフローとなる。 【0042】[ローディングサブルーチン] 続いて、このメインフロー内で示した各サブルーチンに
おける処理を、実際に撮影をする際の操作としては最初
に行うローディングに関するものから順次説明する。 【0043】ローディングは、カメラにフィルムを装着
する際の操作である。このカメラでは、パトローネをパ
トローネ室10に収め、フィルムの先端をある程度まで引
き出してスプール13にかければ、裏ブタ9を閉じること
によってフィルムが自動的に撮影可能なフレームまでワ
インドされる。なお、このカメラでは、ローディング時
にフィルムのDxコードを読み取る構成とされているた
め、この作動についても簡単に説明する。 【0044】第8図は、このローディングのフローであ
る。このローディングのフローに入るのは、既述のよう
に裏ブタ9が閉じていて、リワインドスイッチ19がOFF
であり、しかもE2PROMに記憶されたフィルム枚数
が4枚より少ない場合である。 【0045】まず、S.100においてメインCPU20から
のレリーズ信号によってPCU23からレリーズマグネッ
ト28へ駆動電圧が印加され、一定速レリーズが行われ
る。レリーズが行われるとワインド完了スイッチ25がON
し、S.101ではこのワインド完了スイッチ25がOFFする
までフィルム走行モータ29の回転によってスプロケット
12及びスプール13が回転し、1フレーム分のワインドが
行われる。そしてS.102でE2PROMのフィルム枚数
に1枚加えられる。なお、このワインドについての詳細
は、後述のワインドサブルーチンの説明の際に述べる。
その後S103においてISO強制表示ビットを1に設定し、
メインCPU20とIPU22との間のISOデータ通信時
に、送信されたISOデータをLCDパネル8に表示させ
ることを可能にする。 【0046】続いてS.104において、セットされたパト
ローネにDxコードがあるか否かを判断する。Dxコー
ドがある場合にはS.105へ進み、メインCPU20にその
Dxコードを読み込ませる。そして、S.106においてD
xコードのISOデータによってE2PROM中のISOデー
タを書き換えると共に、S.107においてこのデータをI
PU22へ転送し、LCDパネル8に表示させる。 【0047】S.104における判断が否定的であった場
合、すなわち、パトローネにDxコードがない場合に
は、メインCPU20がS.108において以前設定されてい
たISOデータをE2PROMから呼び出してIPU22へ転
送し、LCDパネル8に表示させる。 【0048】上記のISOデータの書き込み、表示のため
のデータ転送が終了すると、S.109においてISO強制表
示ビットを0とする。 【0049】続いてS.110では、メインCPU20内に設
けられ、かつフィルムスイッチ24のON/OFFをカウントす
るカウンターをクリアする。 【0050】次に、S.111とS.112においてリワインド
スイッチ19と裏ブタスイッチ15との状態を判断し、リワ
インドスイッチ19がONしているとき、あるいはU=1で
あるときにはS.113〜S.123までの処理を行わずにメイ
ンフローへリターンし、それ以外の条件ではS.113へ進
む。 【0051】リワインドスイッチ19がONしているのは、
リワインド中、あるいはリワインド終了後裏ブタを開け
るまでの期間であり、この際にはリワインドが優先され
る。また、U=1であるのは裏ブタ9が開いている状態
であり、このような場合にはフィルムをローディングす
る必要がないのでローディングを行わない。 【0052】S.111とS.112とにおける判断が両方とも
否定的である場合には、S.113へ進み、S.100と同様に
一定速レリーズが行われ、S.114ではS.101と同様にワ
インドが行われ、S.115においてE2PROM中のフィ
ルム枚数に1を加える。 【0053】1フレーム分のワインドが終了すると、
S.116へ進み、フィルムスイッチ24のON/OFFの回数を計
測していたカウンタのカウント数が3より大きいか否か
が判断される。フィルムスイッチ24は、フィルムが正常
な状態で走行し、しかも滑りによる誤差がない場合に
は、1フレーム分の走行で8回ON/OFFを繰り返す構成と
されているが、フィルムが装着されていなかったり、装
着が不充分であったりする等してフィルムが走行しなか
った場合にはON/OFFしない。 【0054】S.116での判断が肯定的である場合には、
フィルムが動き出したとみなされ、S.117においてロー
ディング中ビットが1とされる。このビットが1とされ
るとIPU22からLCDパネル8へ駆動信号が発せら
れ、LCDパネル8の各セグメントのうちセグメントa
を点灯させると共に、セグメントb1、b2、b3、b4、
cをパトローネ側からスプール側へ順次点滅させ、ロー
ディング中であることが表示される。 【0055】反対にS.116での判断が否定的であった場
合には、フィルムが走行していないとみなせるので上記
の表示を行わず、S.117をスキップしてS.118へ進む。 【0056】S.118では、E2PROM中のフィルム枚
数が4枚以上になったか、すなわち、ローディングに必
要な4回のレリーズ、ワインドが繰り返されたかどうか
が判断され、規定の枚数に達していない場合にはS.111
へ戻り、S.118における判断がYesとなるまでこのルー
プを繰り返す。そして、このループを抜け出ると、S.1
19、S.120へ進み、ローディング中ビットが1とされて
いるときには、これを0とする。 【0057】次いでS.121において前記のカウンタのカ
ウント数の総計が6より大きいか否かが判断される。6
より大きい場合にはフィルムが正常にロードされたもの
とみなし、S.122においてE2PROMのロードOKの
ビットを1とし、更に、S.123においてこのビットをI
PU22に送り、ロードOKの表示としてLCDパネル8
の各セグメントa、b、cを全て点灯させる。 【0058】S.121における判断が否定的である場合に
は、正常なローディングがなされなかったものとみなさ
れ、S.122、S.123をスキップしてメインフローへリタ
ーンする。 【0059】[ワインドサブルーチン] 次に第9図に基づきメインフローにおけるS. 15、ワイ
ンドサブルーチンについて説明する。 【0060】ワインドは、レリーズ後にフィルムを1フ
レーム分巻き上げる処理であり、既述のようにこのカメ
ラではフィルム走行モータの作動によって自動的に行わ
れる。 【0061】メインフローからも理解できるように、ワ
インドはメインスイッチ3がONしている限り、裏ブタ9
の開閉に関係なく作動可能であるが、後述するようにフ
ィルムを使い切りフィルムオーバエンドビットが1とな
っている場合、及びフィルムのリワインドが終了してリ
ワインドエンドビットが1となっている場合には作動し
ない。 【0062】メインフローのS.14においてワインド完
了スイッチ25がONしていると判断された場合、すなわち
ワインドが完了していないと判断された場合には、ま
ず、S.200においてワインド中ビットを1に設定する。
このビットの情報はIPU22に送られ、LCDパネル8
のセグメントa、cを点灯させると共に、セグメントb
1、b2、b3、b4をパトローネ室10側からスプール13側
に向って順次点滅させる。 【0063】次いで、S.201において1.5秒のタイマー
をセット及びスタートさせると共に、S.202においてフ
ィルム走行モータ29の回転をスタートさせ、スプロケッ
ト12及びスプール13を回転させる。 【0064】モータ29の停止は、ワインド完了スイッチ
25のOFF、あるいは1.5秒以上の通電によるタイムオーバ
ーとの2つの要素のいずれか一方により規制される。 【0065】すなわち、S.203においてワインド完了ス
イッチ25の状態が判断され、ここでワインド完了スイッ
チ25がOFFしていないと、S.204へ進んでタイマーセッ
ト時から1.5秒経過したか否かが判断される。いずれの
判断も否定的であれば、このS.203、S.204のループを
回り続ける。そして、いずれかのステップにおける判断
結果が肯定となればそこからループを抜けるが、どちら
のステップから抜けたかによってその後の処理が異な
る。S.203から抜ける場合には、ワインド完了スイッチ
25がOFFしており、フィルムを1フレーム送る分だけフ
ィルム走行モータ29が回転したとみなせる。そこでS.2
05においてモータをストップさせ、S.206で次のワイン
ドに備えてタイマーをリセットする。 【0066】次に、S.207においてE2PROM中のフ
ィルム枚数に1を加え、S.208においてS.200で設定し
たワインド中ビットを0とした後、メインフローへリタ
ーンする。 【0067】S.204からループを抜けた場合、すなわち
ワインド完了スイッチ25がOFFとなる前に1.5秒経過した
場合には、S.209においてフィルム走行モータ29をスト
ップさせ、S.210でワインド中ビットを0とする。この
状態は、一般的にはフィルムを使い切り、それ以上フィ
ルム走行モータ29の回転が許容されない場合に実現す
る。 【0068】S.211においてE2PROMのフィルムオ
ーバーエンドビットを1とし、S.212においてこのビッ
トをIPU22に転送する。IPU22はこの信号に基づい
てLCDパネル8を駆動し、セグメントaを点灯、b、
cを同期に点滅させる。 【0069】フィルムオーバーエンドビットが1とされ
ているときには、パワーOFF処理がなされ、リワインド
処理以外の動作は行い得なくなる。 【0070】従来におけるオートワインド機能付のカメ
ラでは、フィルムが終了していてもレリーズスイッチを
ONするとフィルムをワインドしようとしてフィルム走行
モータに通電され、スプロケット12、スプール13に回転
力がかかる。そして、モータの負荷が大きいことからフ
ィルムの終了を再度判断して通電をカットする。ところ
がこのような動作を繰り返すと、フィルムに無理な力が
かかってこれを傷つけてしまう虞があり、また、カメラ
側にも余計な負担をかけるためにあまり望ましいもので
はなかった。 【0071】このカメラでは、上述したようにパワーOF
F処理がなされるとレリーズスイッチ等による操作はロ
ックされてカメラに無用な動作を行わせることが禁止さ
れるため、従来のような不具合もなく、フィルム、カメ
ラ両者にとって望ましいものとなっている。 【0072】[リワインドサブルーチン] 第10図は、メインフローのS.17で示したリワインドサ
ブルーチンのフローチャートである。 【0073】リワインドは、撮影終了、あるいは撮影途
中のフィルムをパトローネ内に巻き戻す処理であり、こ
のカメラにおいては、既述のように裏ブタ9が閉じた状
態で、リワインドスイッチ19をONした際に行われるもの
であり、フィルム走行モータ29によって自動的に行われ
る。 【0074】リワインドのフローに入ると、まずS.300
において前述したフィルムオーバーエンドビットをE2
PROMから呼び出し、1かどうかを判断する。このビ
ットが1であるときにはS.301においてこれを0とし、
0の場合にはS.301をスキップしてS.302へ進む。 【0075】S.302では、前述したロードOKビットが
1かどうかを判断する。このビットが1である場合に
は、S.303においてリワインド中ビットを1としてIP
U22に転送し、LCDパネル8のセグメントa、cを点
灯、b1、b2、b3、b4をスプール13側からパトローネ
室10側に向って順次点滅させる。ロードOKビットが0
である場合には、S.303をスキップしてS.304へ進む。 【0076】S.304では、フィルム走行モータ29の回転
をスタートさせて巻戻軸11を回転させる。そして、S.3
05で6秒のタイマーをセット、スタートし、S.306にお
いてフィルムスイッチ24のON/OFFがあるかどうかを判断
する。フィルムスイッチ24のON/OFFがないと、S.307へ
進んでタイムオーバーか否かを判断し、タイムオーバー
でなければS.306へ戻る。フィルムスイッチ24のON/OFF
がなくとも、タイマーのスタートから6秒間はこのルー
プを回る。 【0077】途中でフィルムスイッチ24のON/OFFがある
と、S.308へ進んでタイマーがリセットされ、S.305に
おいて新たにセット、スタートされる。 【0078】このような2通りのループからは、フィル
ムスイッチ24が最後にON/OFFした後、最短6秒経過した
際に抜け出ることができる。この6秒は、フィルムがフ
ィルムスイッチ24をON/OFFさせるローラー16から離れた
後、パトローネ内に完全に納まるまでの時間を考慮し、
しかも多少の余裕を持たせて設定したものである。 【0079】上記のループからタイムオーバーによって
抜け出るとS.309へ進み、ここでフィルム走行モータ29
が停止される。 【0080】S.310においては、リワインドビットが0
とされ、それに伴って上記したLCDパネル8のリワイ
ンド中表示が停止される。 【0081】次に、S.311でE2PROMのリワインド
エンドビットを1とし、S.312でこのデータをIPU22
へ転送し、IPU22はLCDパネル8のセグメントaを
点滅させてリワインドが完了していることを表示する。 【0082】S.313では、リワインドエンドビットに1
を設定した際のバッテリーの状態を判断する。バッテリ
ーの電圧が所定の電圧以下であると、S.314においてE
2PROMのバッテリーチェックビットを1とし、それ
以外の場合にはS.314をスキップしてパワーOFF処理を
行う。 【0083】この状態では、通常裏ブタ9を開いてリワ
インドエンドビットを0としなければ他の処理を行うこ
とはできない。 【0084】なお、S.313、S.314の処理についての詳
細は次のREイニシャライズ処理の項で述べる。 【0085】[REイニシャライズサブルーチン] 第11図は、メインフローのS.2に示されたREイニシャ
ライズ処理を行うサブルーチンである。 【0086】REイニシャライズは、既述のようにバッテ
リーを脱着した場合や、バッテリーの性能が低下する低
温状態においた後温度上昇によって性能が回復した場合
等、いったん所定の電圧より低くなった電源電圧が所定
の電圧以上に復帰した際に行われる処理である。 【0087】バッテリーの電圧が所定の値以上に保たれ
ていれば、メインCPU20あるいはIPU22のRAM内
でデータを保持することもできるが、電源がいったん切
れてしまうと、これらのデータは消去されてしまう。 【0088】このカメラでは、変動するデータのうち電
源が切れた際にも消去されては望ましくないデータをE
2PROMに記憶させているため、電源電圧が復帰した
後にこのデータを呼び出すことができる。 S400にお
いては、上述のようにE2PROMに記憶された各種の
データをメインCPUへ読み込んでおり、これをS.401
でIPU22へ転送している。 【0089】S.402では、IPU22へデータが転送され
たか否かが判断され、設定が終了していればS.403にお
いてREイニシャライズビットを0とする。設定ができて
いない場合には、S.403をスキップする。 次に、S.4
04では、前述したリワインドエンドビットがE2PRO
Mから呼び出され、1かどうかが判断される。このビッ
トが1でない、すなわち0であると、S.405〜S.407を
スキップしてメインフローへリターンし、1である場合
にはE2PROMに書き込まれたリワインドエンドクリ
アビットが1か否かが判断される。 【0090】このリワインドエンドクリアビットは、出
荷時に0または1に設定されるものであり、1の場合に
は所定の条件のもとでE2PROMに記憶されたリワイ
ンドエンドビット1を0とする処理が許容される。 【0091】リワインドエンドビットが1となるのは、
前述したようにフィルムが完全にパトローネ内に納めら
れたという一般的な場合に加え、次のようなことも考え
られる。 【0092】すなわち、リワインド処理の途中でバッテ
リーが消耗し、あるいは寒冷な外気によってバッテリー
性能が低下する等して電源電圧が低下する場合である。
電源電圧が低下すれば、その影響は消費電力の大きいモ
ータ類に最初に現れる。従って、検出系の制御回路が作
動しているにも拘らず、フィルム走行モータ29が停止し
てしまうことがあり、この場合にはフィルムがパトロー
ネ内に納まらないうちにリワインドエンドビットが1と
なることも考えられる。 【0093】ここで示したような電子制御カメラでは、
従来の手動によるリワインドと異なり、モータを制御回
路によって作動させてリワインドを行っているため、上
記のように実際とは異なる状況判断がなされてリワイン
ドビットが1とされた場合には、カメラとしては裏ブタ
9を開かない限り他の動作を行い得ないこととなる。 【0094】撮影済のフィルムをパトローネに収納する
前に裏ブタ9を開けた場合には、その操作を暗室内等で
行わない限り撮影したフィルムを使用不能にしてしまう
こととなる。そこでこのカメラでは、リワインドの項の
S.312、313、314で触れたように、リワインドエンドク
リアビットが1とされていることを条件としてリワイン
ドエンドビットに1を設定する時点でのバッテリーの状
態をチェックし、バッテリーの電圧が所定の値に達して
いない場合にはE2PROMのバッテリーチェックビッ
トに1を設定する構成とされている。 【0095】このバッテリーチェックビットが1である
時は、上述したような実際の状況とは異なる判断のもと
に処理が進められたものとみなし、S.407においてリワ
インドエンドビットを0とする。 【0096】REイニシャライズサブルーチンがコールさ
れている場合には、バッテリーの電圧が所定の値以上に
復帰していることが前提であるのでバッテリーチェック
ビットを1としておく必要はなく、S.408においてこの
ビットを0としてメインフローへリターンする。 【0097】なお、上述したような誤判断は、リワイン
ド時のみでなくワインド時にも起きる可能性がある。す
なわち、フィルムオーバーエンドビットが1とされるの
は、ワインドの項で説明したようにフィルムを使い切っ
たという一般的な場合の他、リワインド時におけると同
様バッテリーの電圧低下によってフィルム途中で起きる
ことも考えられるのである。そして、このような状況で
フィルムオーバーエンドビットが1とされてしまうと、
カメラとしてはリワインドの操作しか受付なくなってし
まうため、残っているフィルムをみすみす無駄にしてし
まうこととなる。 【0098】このような不具合を回避するためには、こ
の例では図示を省略しているが、リワインドにおけると
同様なバッテリーチェックをフィルムオーバーエンドビ
ットが1とされた時点でも行えばよい。このような構成
としておけば、REイニシャライズ処理の際に、実際とは
異なる状況判断のもとで設定されたフィルムオーバーエ
ンドビットを0とし残りのフィルムを使用した撮影も可
能となる。 【0099】以上でフィルム走行関係の動作のフローチ
ャートに基づく説明を終える。 【0100】上述した説明からも理解できるように、こ
の例で示した電子制御カメラでは、ユーザーによる操作
の負担をできる限り軽減するため、従来のカメラにはな
い大規模な制御回路を設けており、これによりユーザー
の操作によるより正確で的確な動作を可能としている。 【0101】そして、この正確さをより確実なものとし
て担保しているのが変動データ用のメモリーとして使用
されているE2PROMである。いかに多様な処理を行
い得る制御回路を備えた電子制御カメラであっても、バ
ッテリーの脱着等によって脱離前に設定された変動デー
タが消去されてしまうのではあまり使い勝手がよいもの
ではない。 【0102】この例で示した電子制御カメラでは、変動
データ用のメモリーとしてE2PROMを使用すること
により、前述した各種の変動データをバッテリーの脱着
等に拘りなく保持させることができ、たいへん使い勝手
のよいものとなっている。 【0103】 【考案の効果】以上、詳述したようにこの考案に係る電
子制御カメラは、裏ブタスイッチの状態を一定の周期で
検知してメモリーに記憶させ、記憶された前周期の検知
結果と最新の検知結果とを比較して裏ブタスイッチの経
時的な変化を判断すると共に、この判断結果に基づいて
一定の動作あるいは表示を行なわせる構成としたため、
1つの裏ブタスイッチの情報から裏ブタの静止的な開閉
状態のみでなく、開→閉、閉→開の動作状態をも判断す
ることができ、これらの情報に基づいてより多種の制御
をカメラに行わせることができる。 【0104】また、上記のメモリーとしてE2PROM
を用いた場合には、上記のデータを電源のバックアップ
なしに保持させることができるため、バッテリーの脱着
等に拘りなく制御回路を確実に作動させることができ、
より使い勝手のよい電子制御カメラを提供することがで
きる。
電気的に検知し、これらの検知結果からカメラに必要な
各種の制御を行い得る電子制御カメラに関するものであ
る。 【0002】 【従来の技術】近時のレンズシャッターカメラ、一眼レ
フカメラ等のスチルカメラにおける自動化、電子化の進
歩には著しいものがある。 【0003】例えば、自動測距による焦点合せや自動測
光によるフラッシュ、シャッタースピード、絞りの制御
等撮影時における制御から、フィルム装着時のオートロ
ーディング、レリーズ後のオートワインド(自動巻き上
げ)やオートリワインド(自動巻き戻し)等までその機
能の多様化は漸次進歩している。 【0004】しかし、機能がいかに多様化しようともカ
メラそのものの大きさ、重さ等には自ずから制限がある
ため、多くの機能をいかにコンパクトなボディ内にまと
め上げるかが開発に当っての焦点となる。 【0005】そこで近時は、半導体技術の進歩という背
景のもとで、従来のような機械式の制御に代わり、より
複雑な制御が可能であり、しかもコンパクト化という点
でも有利な電子式の制御が多用される傾向にある。 【0006】従来から、前述したオートローディング機
構、すなわち、フィルムを装着して裏ブタを閉成した際
に撮影可能なフレームまで自動的にワインドを行う機構
を備えたカメラは使用されている。そして、従来のこの
種のカメラには、裏ブタが閉じてからローディングの終
了までONしその後OFFするローディング専用のスイッチ
が設けられている。 【0007】また、これとは別にフィルム枚数や、フィ
ルムのリワインド完了を液晶パネル等に電気的に表示す
るカメラも従来から使用されている。このカメラには、
フィルムの取り出し時にこれらのデータをクリアする必
要から、裏ブタの開閉を検知する裏ブタスイッチが設け
られている。 【0008】しかしながら、このように各機能に応じた
専用のスイッチを設けた場合には、機能の多様化に応じ
てスイッチの数も増えることとなるため、機械的な構造
が複雑となり、スペース的、重量的にも望ましいもので
はない。 【0009】 【考案が解決しようとする課題】この考案は、上述した
問題点に鑑みてなされたものであり、カメラ内の機械的
に複雑な構造をプログラムで置き換えることによって単
純化することを目的とし、より具体的には、裏ブタスイ
ッチからの情報を各種のデータ処理に利用して制御を行
うことにより、機能と比較したスイッチの数を減らすこ
とができる電子制御カメラの提供を目的とする。 【0010】 【課題を解決するための手段】この考案に係る電子制御
カメラは、上記の目的を達成させるため、フィルム着脱
用の裏ブタの開閉によってON/OFFする裏ブタスイッチ
と、一定の周期で裏ブタスイッチのスイッチデータを検
知して出力する検知手段と、検知手段から出力されたス
イッチデータを記憶する書き換え可能なメモリーと、検
知手段から出力される最新の周期のスイッチデータとメ
モリーから読み出した前周期のスイッチディスクとを比
較する比較手段と、比較手段から出力される信号が入力
されると共に、この信号に基づいて動作手段、表示手
段、そしてメモリーを制御する制御回路とを備えたこと
を特徴としたものである。 【0011】 【作用】この考案は、上述したような構成としたため、
1つの裏ブタスイッチからの情報により、裏ブタの開閉
状態のみでなく開→閉、あるいは閉→開という動作状態
をも検知することができ、これらの情報に基づいてより
多種の制御、データ処理をカメラに行わせることができ
る。 【0012】 【考案の実施の形態】以下、この考案を図面に基づいて
説明する。第2図〜第5図はこの考案の一実施例に係る
一眼レフカメラの外観図である。なお、ここで示した一
眼レフカメラは、ローディング、ワインド、リワインド
等のフィルム操作をモータによって行うことができ、し
かも、これらの動作を後述する内蔵プログラムと各スイ
ッチからの情報とに基づいて自動的に制御し得るもので
ある。 【0013】図示されるようにこのカメラは、ボディ1
とこのボディ1に着脱自在にマウントされたレンズ2と
から構成されている。 【0014】ボディ1の上面には、第2図に示したよう
にメインスイッチ3、シャッタースイッチ4、セレクト
レバー5、モード/ドライブレバー6、ISO/露出補正レ
バー7が設けられており、中央部のペンタプリズムハウ
ジングの上にはフィルムの状態、カメラに設定された条
件、撮影に必要な各種のデータを集中表示する液晶ディ
スプレーパネル(以下、LCDパネルという)8が設けら
れている。 【0015】なお、このLCDパネル8には、第3図に
拡大して示したようにフィルム走行関係の表示を行うセ
グメントとしてa、b1、b2、b3、b4、cが設けられ
ている。 【0016】ボディ背面の裏ブタ9を第4図に示したよ
うに開放すると、パトローネ室10、巻戻軸11、スプロケ
ット12、スプール13等を視認することができる。上記の
巻戻軸11はフィルムのリワインド時に、スプロケット12
とスプール13とはフィルム送り時にそれぞれボディ1に
内蔵された図示せぬフィルム走行モータによって回転駆
動されるものであり、一方が駆動される時には他方はフ
リーとなるよう構成されている。 【0017】また、ボディ1には、裏ブタ9の自由端側
に設けられた爪片14の係脱によってON/OFFする裏ブタス
イッチ15が設けられると共に、スプロケット12と同軸
に、かつスプロケット12とは独立して回転可能なローラ
ー16が設けられている。このローラー16は、裏ブタ9を
閉じた際に装着されたフィルムの下端に圧接されてフィ
ルムの走行に伴って回転するものであり、後述するフィ
ルムスイッチは、このローラー16の回転に伴ってON/OFF
し、フィルムの走行状態を検知する。 【0018】ボディ1の底面には、第5図に示したよう
に、ロック解除用のリワインドボタン17と、このリワイ
ンドボタン17を押込んでいることを条件にスライド可能
なリワインドレバー18とから成るリワインドスイッチ19
が設けられている。このリワインドスイッチ19は、裏ブ
タ9が閉じている状態でのみスライドによるリワインド
位置を保持し、裏ブタ9を開けることによって保持され
たリワインド位置から通常のOFF位置に復帰するよう機
械的に構成されている。 【0019】なお、ボディ1内には、上述した各スイッ
チの他にワインド完了スイッチが設けられている。この
カメラは、後述するようにレリーズ後自動的にフィルム
を1フレーム分ワインドする、いわゆるオートワインド
機構を備えているが、上記のワインド完了スイッチは、
レリーズと共にONし、ワインド時においてフィルム走行
モータがフィルムを1フレームワインドするのに相当す
る分回転し終わった際にOFFするメカスイッチである。 【0020】次に、第6図に基づいてこの実施例に係る
一眼レフカメラが内蔵する制御回路の概略を説明する。
第6図に示した制御回路は、カメラの総合的なシーケ
ンス制御を受け持つメインCPU20を中心に、DPU
(Data Processing Unit)21及びIPU(Indication Pr
ocessing Unit)22の2つのCPUと、PCU(Power C
onrrol Unit)23との各機能別LSI、そしてその周辺
回路のユニットから構成されている。 【0021】メインCPU20は8ビットのマイクロコン
ピューターであり、16Kバイトの容量を持つROM(Re
ad-Only Memory:固定記憶装置)と、数百バイトの容量
を持つRAM(Random Access Memory:任意呼び出し記
憶装置)と、8ビットのA/Dコンバータ(アナログ/デジタ
ル変換器)とから構成され、9-MHzのクロックで高速
処理を行っており、他の2つのCPU21、22とPCU23
との間を4〜7ビットのデータバスで結ぶと共に、これ
らの間のデータのやりとりを制御している。また、この
メインCPU20には、前述したフィルムスイッチ24とワ
インド完了スイッチ25とのスイッチデータが入力され
る。 【0022】DPU21は、4ビットのマイクロコンピュ
ーターであり、主として測光、ストロボ関係のデータ処
理(説明は省略する)を行う。このDPU21には、メイン
スイッチ3とレリーズスイッチ4とのスイッチデータが
入力される。 【0023】IPU22は、4ビットのマイクロコンピュ
ーターであり、主としてLCDパネル8の表示を制御
し、このLCDパネル8に表示するフィルムの状態や撮
影枚数等のデータをバッテリーが外される等して電源が
切れない限り記憶保持する。このIPU22には、セレク
トレバー5、モード/ドライブレバー6、ISO/露出補正
レバー7、裏ブタスイッチ15のスイッチデータが入力さ
れる。 【0024】PCU23は、E2PROM(Electronicall
y Erasable Programmable Read-Only Memory)とアナロ
グ信号及びデジタル信号を同時に扱えるCMOSとから
成る1チップLSIである。E2PROMは、CPUか
らの電子信号によって書き換え自在なメモリーで、いっ
たん記録されたデータやプログラムを電源のバックアッ
プなしに無期限に保持できる。このE2PROMには、
カメラの作動状態、すなわちフィルムのワインド/リワ
インド状態、撮影枚数等のデータが刻々メモリーされて
おり、何らかの理由でバッテリーが取り外された際に
も、その復帰と同時に全ての動作を続行できるようにデ
ータを保持している。また、CMOSは、主としてフォ
ーカシングに利用されるCCD(Charge Cupled Devic
e:電化結合素子)センサー26からのビデオ信号の処理
や、AF(Auto Foc-us)用レンズ駆動モータ27、レリ
ーズマグネット28の駆動(説明は省略する)、あるいは前
述のフィルム走行モータ29の駆動等を行っている。 【0025】続いて第7図〜第11図に示したフローチャ
ートに従って上記の制御回路及びこれに基づくカメラの
作動を説明する。なお、以下に説明する事項は、この考
案に直接関わるフィルム走行関係の制御、すなわち、ロ
ーディング、ワインド、リワインドに限定されており、
直接関係のない測光及びこの測定結果に基づくシャッタ
ースピード、絞り、ストロボ光量の制御、そして測距及
びこの測定結果に基づくオートフォーカス、あるいはユ
ーザーによる各種のモードの設定操作等についての説明
は省略している。また、メインスイッチがOFFしている
際には、測光、測距、レリーズ等の作動、及び各モータ
27、29の動作は原則としてロックされるが、ここでは説
明の簡略化のためメインスイッチ3がON状態での作動に
ついてのみ述べることとする。 【0026】[メインフロー] まず、第7図のメインフローに従って概略を説明する。 【0027】作動がスタートすると、メインCPU20は
まずステップ(以下、単にS.とする)1においてREイ
ニシャライズビットが1かどうかを判断する。REイニシ
ャライズビットは、バッテリーが一度外されて再び装着
される等していったん所定の電圧以下に下がった電源電
圧が復帰したとIPU22が判断した際に1となるもの
で、その場合にはS.2に進んで後述するREイニシャラ
イズサブルーチン内が処理され、0の場合、すなわちバ
ッテリーの脱着等が行われていない状態ではそのまま
S.3に進む。 【0028】S.3では、U、すなわち裏ブタスイッチ1
5の ON/OFFについての最新の情報が1かどうかが判断さ
れる。裏ブタスイッチ15は、IPU22によって約100ms
の周期で逐次その状態が検知されると共に、その検知結
果が前の周期における裏ブタスイッチ15の情報U´と異
なる場合には、メインCPU20を介してPCU23内のE
2PROMの裏ブタスイッチビットを書き換える。な
お、U、U´の0は裏ブタ閉の状態を示し、1は裏ブタ
開の状態を示す。 【0029】S.3における判断がYes、つまりU=1
(裏ブタ9が現時点で開放している)の場合には、S.4
へ進み、その前の周期における裏ブタスイッチ15の情報
U´をE2PROMから呼び出し、1かどうかを判断す
る。 【0030】S.4における判断がNo、つまりU´=0
(100ms前の状態では裏ブタ9が閉じていた)の場合に
は、この100msの間に閉→開の操作があったこととな
る。この場合にはメインCPU20の電源がIPU22から
の信号によって強制的に投入され、メインCPU20は
S.5のオープン処理、すなわちE2PROMに記憶され
たフィルム枚数をクリアし、同じくE2PROM内のロ
ードOKビット、フィルムオバーエンドビット、リワイ
ンドエンドビット(それぞれ後述する)を0とし、U´
を1とする処理を行う。そしてその後、S.6の処理が
行われる。 【0031】S.4における判断がYes、つまりU´=
1の場合には、裏ブタ9はより以前から開放していたこ
ととなり、その場合にはS.5をスキップしてS.6へ進
む。 【0032】S.6では、メインCPU20がE2PROM
からリワインドエンドビットを呼び出し、これが1かど
うかを判断する。リワインドエンドビットは、リワイン
ドスイッチ19をリワインド位置に設定してフィルム走行
モータを回転させ、このモータの回転が終了してから裏
ブタ9が開けられるまで1となり、他の状態では0とな
るものである。 【0033】ここでは裏ブタ9が開放している状態なの
でリワインドスイッチ19は常にOFF位置に復帰してお
り、リワインドエンドビットはS.5による処理によっ
て裏ブタ9を開放した際に0となるはずである。しかし
ながら、何らかの例外的な状況で、U=U´=1であっ
てもリワインドエンドビットが1となっている場合も考
えられるので、この場合にはリワインドエンドビットを
S.7で0としてS.13へ移行し、このビットが0である
ときにはS.7をスキップしてS.13へ移行する。 【0034】S.3での判断が否定的であった場合、す
なわち裏ブタ9が現時点で閉じているときにはS.8へ
進み、S.4と同じくIPU22がメインCPU20を介し
てU´をE2PROMから呼び出し、これが1かどうを
判断する。ここではU=0であるので、U´=0の場合
にはU´を書き換える必要がなく、U´=1の場合のみ
S.9でU´=0に書き換える。 【0035】その後S.10で前記のリワインドスイッチ1
9がONであるかどうかを判断する。リワインドスイッチ1
9がOFFしているときにはS.11へ進み、このステップで
E2PROMからフィルム枚数を呼び出してそれが4枚
より少ないかどうか判断する。なお、ここで述べたフィ
ルム枚数は、裏ブタ9を開→閉としたあとのワインド完
了スイッチのON/OFFの回数から検知されるものであり、
IPU22はフィルム枚数から3を引いたものを撮影可能
なフレームカウントとしてLCDパネル8に表示する。 【0036】このカメラではフィルムをセットしてロー
ディングを行う際、ローディング完了の基準をフィルム
4枚送りとしているため、S.11での判断が肯定的な場
合にはS.12においてローディングサブルーチンがコー
ルされ、後述するローディング処理がなされる。判断が
否定的、すなわちE2PROMにメモリーされたフィル
ム枚数が4枚以上である場合には、ローディングが終了
しているものとみなし、S.12をスキップして前述した
S.13へと進む。 【0037】S.13では、ワインド完了スイッチ25がON
かどうかを判断する。 【0038】このスイッチ25がONしているときはワイン
ドが完了していないことを意味しているので、S.15へ
進んで後述するワインドサブルーチン内で処理される。
ワインド完了スイッチ25がOFFしている場合にはリター
ンして他のAE処理あるいはAF処理を行う。 【0039】上述のS.10でリワインドスイッチ19がON
と判断されると、S.16において、S.6と同様にE2P
ROMからリワインドエンドビットが呼び出され、これ
が1かどうかが判断される。S.16における判断が否定
的である場合、すなわちリワインドエンドビットが0で
ある場合には、リワインドが完了していないとみなさ
れ、S.17においてリワインドサブルーチンがコールさ
れる。 【0040】S.16における判断がYes、すなわち、リ
ワインドエンドビットが1であるときには、既にリワイ
ンドが終了しているとみなされるため、S.17をスキッ
プしてリターンし、他のAE処理あるいはAF処理を行
う。 【0041】以上がメインフローとなる。 【0042】[ローディングサブルーチン] 続いて、このメインフロー内で示した各サブルーチンに
おける処理を、実際に撮影をする際の操作としては最初
に行うローディングに関するものから順次説明する。 【0043】ローディングは、カメラにフィルムを装着
する際の操作である。このカメラでは、パトローネをパ
トローネ室10に収め、フィルムの先端をある程度まで引
き出してスプール13にかければ、裏ブタ9を閉じること
によってフィルムが自動的に撮影可能なフレームまでワ
インドされる。なお、このカメラでは、ローディング時
にフィルムのDxコードを読み取る構成とされているた
め、この作動についても簡単に説明する。 【0044】第8図は、このローディングのフローであ
る。このローディングのフローに入るのは、既述のよう
に裏ブタ9が閉じていて、リワインドスイッチ19がOFF
であり、しかもE2PROMに記憶されたフィルム枚数
が4枚より少ない場合である。 【0045】まず、S.100においてメインCPU20から
のレリーズ信号によってPCU23からレリーズマグネッ
ト28へ駆動電圧が印加され、一定速レリーズが行われ
る。レリーズが行われるとワインド完了スイッチ25がON
し、S.101ではこのワインド完了スイッチ25がOFFする
までフィルム走行モータ29の回転によってスプロケット
12及びスプール13が回転し、1フレーム分のワインドが
行われる。そしてS.102でE2PROMのフィルム枚数
に1枚加えられる。なお、このワインドについての詳細
は、後述のワインドサブルーチンの説明の際に述べる。
その後S103においてISO強制表示ビットを1に設定し、
メインCPU20とIPU22との間のISOデータ通信時
に、送信されたISOデータをLCDパネル8に表示させ
ることを可能にする。 【0046】続いてS.104において、セットされたパト
ローネにDxコードがあるか否かを判断する。Dxコー
ドがある場合にはS.105へ進み、メインCPU20にその
Dxコードを読み込ませる。そして、S.106においてD
xコードのISOデータによってE2PROM中のISOデー
タを書き換えると共に、S.107においてこのデータをI
PU22へ転送し、LCDパネル8に表示させる。 【0047】S.104における判断が否定的であった場
合、すなわち、パトローネにDxコードがない場合に
は、メインCPU20がS.108において以前設定されてい
たISOデータをE2PROMから呼び出してIPU22へ転
送し、LCDパネル8に表示させる。 【0048】上記のISOデータの書き込み、表示のため
のデータ転送が終了すると、S.109においてISO強制表
示ビットを0とする。 【0049】続いてS.110では、メインCPU20内に設
けられ、かつフィルムスイッチ24のON/OFFをカウントす
るカウンターをクリアする。 【0050】次に、S.111とS.112においてリワインド
スイッチ19と裏ブタスイッチ15との状態を判断し、リワ
インドスイッチ19がONしているとき、あるいはU=1で
あるときにはS.113〜S.123までの処理を行わずにメイ
ンフローへリターンし、それ以外の条件ではS.113へ進
む。 【0051】リワインドスイッチ19がONしているのは、
リワインド中、あるいはリワインド終了後裏ブタを開け
るまでの期間であり、この際にはリワインドが優先され
る。また、U=1であるのは裏ブタ9が開いている状態
であり、このような場合にはフィルムをローディングす
る必要がないのでローディングを行わない。 【0052】S.111とS.112とにおける判断が両方とも
否定的である場合には、S.113へ進み、S.100と同様に
一定速レリーズが行われ、S.114ではS.101と同様にワ
インドが行われ、S.115においてE2PROM中のフィ
ルム枚数に1を加える。 【0053】1フレーム分のワインドが終了すると、
S.116へ進み、フィルムスイッチ24のON/OFFの回数を計
測していたカウンタのカウント数が3より大きいか否か
が判断される。フィルムスイッチ24は、フィルムが正常
な状態で走行し、しかも滑りによる誤差がない場合に
は、1フレーム分の走行で8回ON/OFFを繰り返す構成と
されているが、フィルムが装着されていなかったり、装
着が不充分であったりする等してフィルムが走行しなか
った場合にはON/OFFしない。 【0054】S.116での判断が肯定的である場合には、
フィルムが動き出したとみなされ、S.117においてロー
ディング中ビットが1とされる。このビットが1とされ
るとIPU22からLCDパネル8へ駆動信号が発せら
れ、LCDパネル8の各セグメントのうちセグメントa
を点灯させると共に、セグメントb1、b2、b3、b4、
cをパトローネ側からスプール側へ順次点滅させ、ロー
ディング中であることが表示される。 【0055】反対にS.116での判断が否定的であった場
合には、フィルムが走行していないとみなせるので上記
の表示を行わず、S.117をスキップしてS.118へ進む。 【0056】S.118では、E2PROM中のフィルム枚
数が4枚以上になったか、すなわち、ローディングに必
要な4回のレリーズ、ワインドが繰り返されたかどうか
が判断され、規定の枚数に達していない場合にはS.111
へ戻り、S.118における判断がYesとなるまでこのルー
プを繰り返す。そして、このループを抜け出ると、S.1
19、S.120へ進み、ローディング中ビットが1とされて
いるときには、これを0とする。 【0057】次いでS.121において前記のカウンタのカ
ウント数の総計が6より大きいか否かが判断される。6
より大きい場合にはフィルムが正常にロードされたもの
とみなし、S.122においてE2PROMのロードOKの
ビットを1とし、更に、S.123においてこのビットをI
PU22に送り、ロードOKの表示としてLCDパネル8
の各セグメントa、b、cを全て点灯させる。 【0058】S.121における判断が否定的である場合に
は、正常なローディングがなされなかったものとみなさ
れ、S.122、S.123をスキップしてメインフローへリタ
ーンする。 【0059】[ワインドサブルーチン] 次に第9図に基づきメインフローにおけるS. 15、ワイ
ンドサブルーチンについて説明する。 【0060】ワインドは、レリーズ後にフィルムを1フ
レーム分巻き上げる処理であり、既述のようにこのカメ
ラではフィルム走行モータの作動によって自動的に行わ
れる。 【0061】メインフローからも理解できるように、ワ
インドはメインスイッチ3がONしている限り、裏ブタ9
の開閉に関係なく作動可能であるが、後述するようにフ
ィルムを使い切りフィルムオーバエンドビットが1とな
っている場合、及びフィルムのリワインドが終了してリ
ワインドエンドビットが1となっている場合には作動し
ない。 【0062】メインフローのS.14においてワインド完
了スイッチ25がONしていると判断された場合、すなわち
ワインドが完了していないと判断された場合には、ま
ず、S.200においてワインド中ビットを1に設定する。
このビットの情報はIPU22に送られ、LCDパネル8
のセグメントa、cを点灯させると共に、セグメントb
1、b2、b3、b4をパトローネ室10側からスプール13側
に向って順次点滅させる。 【0063】次いで、S.201において1.5秒のタイマー
をセット及びスタートさせると共に、S.202においてフ
ィルム走行モータ29の回転をスタートさせ、スプロケッ
ト12及びスプール13を回転させる。 【0064】モータ29の停止は、ワインド完了スイッチ
25のOFF、あるいは1.5秒以上の通電によるタイムオーバ
ーとの2つの要素のいずれか一方により規制される。 【0065】すなわち、S.203においてワインド完了ス
イッチ25の状態が判断され、ここでワインド完了スイッ
チ25がOFFしていないと、S.204へ進んでタイマーセッ
ト時から1.5秒経過したか否かが判断される。いずれの
判断も否定的であれば、このS.203、S.204のループを
回り続ける。そして、いずれかのステップにおける判断
結果が肯定となればそこからループを抜けるが、どちら
のステップから抜けたかによってその後の処理が異な
る。S.203から抜ける場合には、ワインド完了スイッチ
25がOFFしており、フィルムを1フレーム送る分だけフ
ィルム走行モータ29が回転したとみなせる。そこでS.2
05においてモータをストップさせ、S.206で次のワイン
ドに備えてタイマーをリセットする。 【0066】次に、S.207においてE2PROM中のフ
ィルム枚数に1を加え、S.208においてS.200で設定し
たワインド中ビットを0とした後、メインフローへリタ
ーンする。 【0067】S.204からループを抜けた場合、すなわち
ワインド完了スイッチ25がOFFとなる前に1.5秒経過した
場合には、S.209においてフィルム走行モータ29をスト
ップさせ、S.210でワインド中ビットを0とする。この
状態は、一般的にはフィルムを使い切り、それ以上フィ
ルム走行モータ29の回転が許容されない場合に実現す
る。 【0068】S.211においてE2PROMのフィルムオ
ーバーエンドビットを1とし、S.212においてこのビッ
トをIPU22に転送する。IPU22はこの信号に基づい
てLCDパネル8を駆動し、セグメントaを点灯、b、
cを同期に点滅させる。 【0069】フィルムオーバーエンドビットが1とされ
ているときには、パワーOFF処理がなされ、リワインド
処理以外の動作は行い得なくなる。 【0070】従来におけるオートワインド機能付のカメ
ラでは、フィルムが終了していてもレリーズスイッチを
ONするとフィルムをワインドしようとしてフィルム走行
モータに通電され、スプロケット12、スプール13に回転
力がかかる。そして、モータの負荷が大きいことからフ
ィルムの終了を再度判断して通電をカットする。ところ
がこのような動作を繰り返すと、フィルムに無理な力が
かかってこれを傷つけてしまう虞があり、また、カメラ
側にも余計な負担をかけるためにあまり望ましいもので
はなかった。 【0071】このカメラでは、上述したようにパワーOF
F処理がなされるとレリーズスイッチ等による操作はロ
ックされてカメラに無用な動作を行わせることが禁止さ
れるため、従来のような不具合もなく、フィルム、カメ
ラ両者にとって望ましいものとなっている。 【0072】[リワインドサブルーチン] 第10図は、メインフローのS.17で示したリワインドサ
ブルーチンのフローチャートである。 【0073】リワインドは、撮影終了、あるいは撮影途
中のフィルムをパトローネ内に巻き戻す処理であり、こ
のカメラにおいては、既述のように裏ブタ9が閉じた状
態で、リワインドスイッチ19をONした際に行われるもの
であり、フィルム走行モータ29によって自動的に行われ
る。 【0074】リワインドのフローに入ると、まずS.300
において前述したフィルムオーバーエンドビットをE2
PROMから呼び出し、1かどうかを判断する。このビ
ットが1であるときにはS.301においてこれを0とし、
0の場合にはS.301をスキップしてS.302へ進む。 【0075】S.302では、前述したロードOKビットが
1かどうかを判断する。このビットが1である場合に
は、S.303においてリワインド中ビットを1としてIP
U22に転送し、LCDパネル8のセグメントa、cを点
灯、b1、b2、b3、b4をスプール13側からパトローネ
室10側に向って順次点滅させる。ロードOKビットが0
である場合には、S.303をスキップしてS.304へ進む。 【0076】S.304では、フィルム走行モータ29の回転
をスタートさせて巻戻軸11を回転させる。そして、S.3
05で6秒のタイマーをセット、スタートし、S.306にお
いてフィルムスイッチ24のON/OFFがあるかどうかを判断
する。フィルムスイッチ24のON/OFFがないと、S.307へ
進んでタイムオーバーか否かを判断し、タイムオーバー
でなければS.306へ戻る。フィルムスイッチ24のON/OFF
がなくとも、タイマーのスタートから6秒間はこのルー
プを回る。 【0077】途中でフィルムスイッチ24のON/OFFがある
と、S.308へ進んでタイマーがリセットされ、S.305に
おいて新たにセット、スタートされる。 【0078】このような2通りのループからは、フィル
ムスイッチ24が最後にON/OFFした後、最短6秒経過した
際に抜け出ることができる。この6秒は、フィルムがフ
ィルムスイッチ24をON/OFFさせるローラー16から離れた
後、パトローネ内に完全に納まるまでの時間を考慮し、
しかも多少の余裕を持たせて設定したものである。 【0079】上記のループからタイムオーバーによって
抜け出るとS.309へ進み、ここでフィルム走行モータ29
が停止される。 【0080】S.310においては、リワインドビットが0
とされ、それに伴って上記したLCDパネル8のリワイ
ンド中表示が停止される。 【0081】次に、S.311でE2PROMのリワインド
エンドビットを1とし、S.312でこのデータをIPU22
へ転送し、IPU22はLCDパネル8のセグメントaを
点滅させてリワインドが完了していることを表示する。 【0082】S.313では、リワインドエンドビットに1
を設定した際のバッテリーの状態を判断する。バッテリ
ーの電圧が所定の電圧以下であると、S.314においてE
2PROMのバッテリーチェックビットを1とし、それ
以外の場合にはS.314をスキップしてパワーOFF処理を
行う。 【0083】この状態では、通常裏ブタ9を開いてリワ
インドエンドビットを0としなければ他の処理を行うこ
とはできない。 【0084】なお、S.313、S.314の処理についての詳
細は次のREイニシャライズ処理の項で述べる。 【0085】[REイニシャライズサブルーチン] 第11図は、メインフローのS.2に示されたREイニシャ
ライズ処理を行うサブルーチンである。 【0086】REイニシャライズは、既述のようにバッテ
リーを脱着した場合や、バッテリーの性能が低下する低
温状態においた後温度上昇によって性能が回復した場合
等、いったん所定の電圧より低くなった電源電圧が所定
の電圧以上に復帰した際に行われる処理である。 【0087】バッテリーの電圧が所定の値以上に保たれ
ていれば、メインCPU20あるいはIPU22のRAM内
でデータを保持することもできるが、電源がいったん切
れてしまうと、これらのデータは消去されてしまう。 【0088】このカメラでは、変動するデータのうち電
源が切れた際にも消去されては望ましくないデータをE
2PROMに記憶させているため、電源電圧が復帰した
後にこのデータを呼び出すことができる。 S400にお
いては、上述のようにE2PROMに記憶された各種の
データをメインCPUへ読み込んでおり、これをS.401
でIPU22へ転送している。 【0089】S.402では、IPU22へデータが転送され
たか否かが判断され、設定が終了していればS.403にお
いてREイニシャライズビットを0とする。設定ができて
いない場合には、S.403をスキップする。 次に、S.4
04では、前述したリワインドエンドビットがE2PRO
Mから呼び出され、1かどうかが判断される。このビッ
トが1でない、すなわち0であると、S.405〜S.407を
スキップしてメインフローへリターンし、1である場合
にはE2PROMに書き込まれたリワインドエンドクリ
アビットが1か否かが判断される。 【0090】このリワインドエンドクリアビットは、出
荷時に0または1に設定されるものであり、1の場合に
は所定の条件のもとでE2PROMに記憶されたリワイ
ンドエンドビット1を0とする処理が許容される。 【0091】リワインドエンドビットが1となるのは、
前述したようにフィルムが完全にパトローネ内に納めら
れたという一般的な場合に加え、次のようなことも考え
られる。 【0092】すなわち、リワインド処理の途中でバッテ
リーが消耗し、あるいは寒冷な外気によってバッテリー
性能が低下する等して電源電圧が低下する場合である。
電源電圧が低下すれば、その影響は消費電力の大きいモ
ータ類に最初に現れる。従って、検出系の制御回路が作
動しているにも拘らず、フィルム走行モータ29が停止し
てしまうことがあり、この場合にはフィルムがパトロー
ネ内に納まらないうちにリワインドエンドビットが1と
なることも考えられる。 【0093】ここで示したような電子制御カメラでは、
従来の手動によるリワインドと異なり、モータを制御回
路によって作動させてリワインドを行っているため、上
記のように実際とは異なる状況判断がなされてリワイン
ドビットが1とされた場合には、カメラとしては裏ブタ
9を開かない限り他の動作を行い得ないこととなる。 【0094】撮影済のフィルムをパトローネに収納する
前に裏ブタ9を開けた場合には、その操作を暗室内等で
行わない限り撮影したフィルムを使用不能にしてしまう
こととなる。そこでこのカメラでは、リワインドの項の
S.312、313、314で触れたように、リワインドエンドク
リアビットが1とされていることを条件としてリワイン
ドエンドビットに1を設定する時点でのバッテリーの状
態をチェックし、バッテリーの電圧が所定の値に達して
いない場合にはE2PROMのバッテリーチェックビッ
トに1を設定する構成とされている。 【0095】このバッテリーチェックビットが1である
時は、上述したような実際の状況とは異なる判断のもと
に処理が進められたものとみなし、S.407においてリワ
インドエンドビットを0とする。 【0096】REイニシャライズサブルーチンがコールさ
れている場合には、バッテリーの電圧が所定の値以上に
復帰していることが前提であるのでバッテリーチェック
ビットを1としておく必要はなく、S.408においてこの
ビットを0としてメインフローへリターンする。 【0097】なお、上述したような誤判断は、リワイン
ド時のみでなくワインド時にも起きる可能性がある。す
なわち、フィルムオーバーエンドビットが1とされるの
は、ワインドの項で説明したようにフィルムを使い切っ
たという一般的な場合の他、リワインド時におけると同
様バッテリーの電圧低下によってフィルム途中で起きる
ことも考えられるのである。そして、このような状況で
フィルムオーバーエンドビットが1とされてしまうと、
カメラとしてはリワインドの操作しか受付なくなってし
まうため、残っているフィルムをみすみす無駄にしてし
まうこととなる。 【0098】このような不具合を回避するためには、こ
の例では図示を省略しているが、リワインドにおけると
同様なバッテリーチェックをフィルムオーバーエンドビ
ットが1とされた時点でも行えばよい。このような構成
としておけば、REイニシャライズ処理の際に、実際とは
異なる状況判断のもとで設定されたフィルムオーバーエ
ンドビットを0とし残りのフィルムを使用した撮影も可
能となる。 【0099】以上でフィルム走行関係の動作のフローチ
ャートに基づく説明を終える。 【0100】上述した説明からも理解できるように、こ
の例で示した電子制御カメラでは、ユーザーによる操作
の負担をできる限り軽減するため、従来のカメラにはな
い大規模な制御回路を設けており、これによりユーザー
の操作によるより正確で的確な動作を可能としている。 【0101】そして、この正確さをより確実なものとし
て担保しているのが変動データ用のメモリーとして使用
されているE2PROMである。いかに多様な処理を行
い得る制御回路を備えた電子制御カメラであっても、バ
ッテリーの脱着等によって脱離前に設定された変動デー
タが消去されてしまうのではあまり使い勝手がよいもの
ではない。 【0102】この例で示した電子制御カメラでは、変動
データ用のメモリーとしてE2PROMを使用すること
により、前述した各種の変動データをバッテリーの脱着
等に拘りなく保持させることができ、たいへん使い勝手
のよいものとなっている。 【0103】 【考案の効果】以上、詳述したようにこの考案に係る電
子制御カメラは、裏ブタスイッチの状態を一定の周期で
検知してメモリーに記憶させ、記憶された前周期の検知
結果と最新の検知結果とを比較して裏ブタスイッチの経
時的な変化を判断すると共に、この判断結果に基づいて
一定の動作あるいは表示を行なわせる構成としたため、
1つの裏ブタスイッチの情報から裏ブタの静止的な開閉
状態のみでなく、開→閉、閉→開の動作状態をも判断す
ることができ、これらの情報に基づいてより多種の制御
をカメラに行わせることができる。 【0104】また、上記のメモリーとしてE2PROM
を用いた場合には、上記のデータを電源のバックアップ
なしに保持させることができるため、バッテリーの脱着
等に拘りなく制御回路を確実に作動させることができ、
より使い勝手のよい電子制御カメラを提供することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この考案に係る電子制御カメラのクレーム対応
図である。 【図2】この考案に係る電子制御カメラの外観を示す平
面図である。 【図3】図2の電子制御カメラのLCDパネルの拡大平
面図である。 【図4】図2の電子制御カメラの裏ブタを開放した状態
の背面図である。 【図5】図2の電子制御カメラの底面図である。 【図6】この考案に係る電子制御カメラの制御回路の概
略を示すブロック図である。 【図7】図6の電子制御カメラのメインフローを示すフ
ローチャート図である。 【図8】図7の電子制御カメラのローディングフローを
示すフローチャート図である。 【図9】図7の電子制御カメラのワインドサブルーチン
を示すフローチャート図である。 【図10】図7の電子制御カメラのリワインドサブルー
チンを示すフローチャート図である。 【図11】図7の電子制御カメラのREイニシャライズ
ザブルーチンを示すフローチャート図である。 【符号の説明】 9…裏ブタ 15…裏ブタスイッチ 19…リワインドスイッチ 20…メインCPU 21…DPU 22…IPU 23…PCU 24…フィルムスイッチ 25…ワインド完了スイッチ 29…フィルム走行モータ
図である。 【図2】この考案に係る電子制御カメラの外観を示す平
面図である。 【図3】図2の電子制御カメラのLCDパネルの拡大平
面図である。 【図4】図2の電子制御カメラの裏ブタを開放した状態
の背面図である。 【図5】図2の電子制御カメラの底面図である。 【図6】この考案に係る電子制御カメラの制御回路の概
略を示すブロック図である。 【図7】図6の電子制御カメラのメインフローを示すフ
ローチャート図である。 【図8】図7の電子制御カメラのローディングフローを
示すフローチャート図である。 【図9】図7の電子制御カメラのワインドサブルーチン
を示すフローチャート図である。 【図10】図7の電子制御カメラのリワインドサブルー
チンを示すフローチャート図である。 【図11】図7の電子制御カメラのREイニシャライズ
ザブルーチンを示すフローチャート図である。 【符号の説明】 9…裏ブタ 15…裏ブタスイッチ 19…リワインドスイッチ 20…メインCPU 21…DPU 22…IPU 23…PCU 24…フィルムスイッチ 25…ワインド完了スイッチ 29…フィルム走行モータ
フロントページの続き
(56)参考文献 特開 昭56−135833(JP,A)
特開 昭60−61731(JP,A)
特開 昭62−178937(JP,A)
特開 昭63−37331(JP,A)
特開 昭57−66432(JP,A)
特開 昭62−25733(JP,A)
特開 昭60−168123(JP,A)
実開 昭61−88120(JP,U)
実開 昭61−88135(JP,U)
(58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名)
G03B 17/00
G03B 17/02
Claims (1)
- (57)【実用新案登録請求の範囲】 1.フィルムの自動移送機能を有するカメラであって、 フィルム着脱用裏ブタの開閉によってON/OFFする裏ブ
タスイッチと、 一定の周期で前記裏ブタスイッチのスイッチデータを検
知して出力する検知手段と、 フィルムの移送状態を検出し、移送状態に基づいてフィ
ルム移送を終了する状態か否かを判別し、フィルム移送
状態情報を出力する判別手段と、 カメラのバッテリ電圧を検出し、その適不適を判別し、
バッテリ判別検出情報を出力するバッテリ判別検出手段
と、 上記スイッチデータ、フィルム移送状態情報、バッテリ
判別検出情報などの情報が書き換え可能な不揮発性メモ
リと、 上記検知手段、判別手段、バッテリ判別検出手段からの
各種情報および前記不揮発性メモリに格納された各種情
報とに基づいて動作する制御手段とからなり、 この制御手段は、 前記判別手段およびバッテリー判別検出手段からのフィ
ルム移送状態情報およびバッテリ判別状態情報を前記ス
イッチデータとともに周期的に前記不揮発性メモリに書
き込む手段と、 前記検知手段から出力される最新の周期のスイッチデー
タと前記不揮発性メモリーから読み出した前周期のスイ
ッチデータとを比較して前記裏ブタが閉状態から開状態
あるいは開状態から閉状態になったのかを検出する比較
手段と、 前記比較手段が前記裏ブタが閉状態から開放されたこと
を検出した場合、前記不揮発性メモリーに格納されてい
るフィルム移送判別情報がフィルム移送が終了している
状態を示していれば、これを強制的にクリアする手段
と、 電源電圧が一旦所定の電圧以下に下がった後に復帰した
と判断した場合、前記不揮発性メモリーに格納された情
報を読み込むイニシャライズ処理を実行するとともに、
前記不揮発性メモリーから読みこんだバッテリー判別情
報に基づいてバッテリーが不適であることを条件とし、
前記フィルム移送判別情報がフィルム移送を終了する状
態を示していれば、強制的にこれをクリアする手段とを
有することを特徴とする電子制御カメラ。 2.前記メモリーは、E2PROM(Electoronically E
rasable Programmable Read-Only Memory:電気的に消
去、書き込み可能な固定記憶装置)であることを特徴と
する実用新案登録請求の範囲第1項に記載の電子制御カ
メラ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1997008256U JP2587985Y2 (ja) | 1997-09-16 | 1997-09-16 | 電子制御カメラ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1997008256U JP2587985Y2 (ja) | 1997-09-16 | 1997-09-16 | 電子制御カメラ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10153U JPH10153U (ja) | 1998-07-21 |
JP2587985Y2 true JP2587985Y2 (ja) | 1998-12-24 |
Family
ID=18528472
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1997008256U Expired - Lifetime JP2587985Y2 (ja) | 1997-09-16 | 1997-09-16 | 電子制御カメラ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2587985Y2 (ja) |
-
1997
- 1997-09-16 JP JP1997008256U patent/JP2587985Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH10153U (ja) | 1998-07-21 |
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