JP2586443Y2 - 枚葉紙搬送装置 - Google Patents

枚葉紙搬送装置

Info

Publication number
JP2586443Y2
JP2586443Y2 JP1992042628U JP4262892U JP2586443Y2 JP 2586443 Y2 JP2586443 Y2 JP 2586443Y2 JP 1992042628 U JP1992042628 U JP 1992042628U JP 4262892 U JP4262892 U JP 4262892U JP 2586443 Y2 JP2586443 Y2 JP 2586443Y2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
support frame
paper
opening
sheet
closing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP1992042628U
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0595943U (ja
Inventor
隆司 荒内
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Komori Corp
Original Assignee
Komori Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Komori Corp filed Critical Komori Corp
Priority to JP1992042628U priority Critical patent/JP2586443Y2/ja
Publication of JPH0595943U publication Critical patent/JPH0595943U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2586443Y2 publication Critical patent/JP2586443Y2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Supply, Installation And Extraction Of Printed Sheets Or Plates (AREA)
  • Controlling Sheets Or Webs (AREA)
  • Delivering By Means Of Belts And Rollers (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は枚葉印刷機や打抜機等に
おいて、紙積台上の紙積板に積載されサッカ装置で吸引
されてフィーダボード上へ送り込まれた紙を、走行する
紙送りテープと、この紙送りテープに圧接される紙押え
部材とで挟持させて搬送する枚葉紙搬送装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】枚葉印刷機の給紙装置には、印刷用紙が
積載された紙積板を搭載して自動上昇する紙積台と、そ
の上方にあって紙を吸引する吸口を備えたサッカ装置と
が設けられており、紙積板上に積載された紙は、吸口に
より上層のものから1枚ずつ吸引され、吸口の移動によ
り前方へ搬送される。サッカ装置の前方には、互いに対
接する紙送りころと紙送りローラとが上下に配設されて
おり、吸口で搬送された紙は、回転するこれら紙送りこ
ろと紙送りローラとに捕捉されて前方へ送り出される。
【0003】紙送りころと紙送りローラとの前方には、
一般に前方へ向うにしたがって低くなるように傾斜する
フィーダボードが支架されており、このフィーダボード
の上方には、紙送りころと紙送りローラとで送り出され
た紙を、フィーダボード前方の差板上へ向って搬送する
枚葉紙搬送装置が設けられている。
【0004】この枚葉紙搬送装置は、例えば実開昭62
−116048号公報や実公平3−44759号公報等
に開示されているように構成されている。すなわち、こ
の枚葉紙搬送装置は、紙の幅方向に並列しフィーダボー
ドの表面に添接されて紙の天地方向に走行する複数条の
紙送りテープを備えており、この紙送りテープの上方に
は、紙の幅方向へ延びる前後のバーと、これらのバーを
前後に連結し各紙送りテープの真上に沿って前後方向に
延びる複数個のバーとで枠状に形成された支持枠が、後
端部を機体側に揺動自在に枢支されて設けられている。
そして、各バーに支持されたアームの遊端部には、紙送
りころが紙送りテープにばね部材で圧接されて枢着され
ており、また差板前端部の前当てに当接して停止する紙
の後端部には、回転ブラシ状に形成されたブラシころ
が、紙送りころと同様にして圧接されている。
【0005】このように構成されていることにより、フ
ィーダボード上へ送り出された紙は走行する紙送りテー
プとこれに圧接された紙送りころとで挟持されてフィー
ダボード上を差板へ向って搬送され、差板先端部の前当
てに当接して停止することにより見当を揃えられたの
ち、スイング装置で印刷ユニットへ供給される。前当て
に当接して停止する紙の後端部には、ブラシころが圧接
されているので、前当てに当接した紙がその反動で戻さ
れることがない。
【0006】そして、給紙不良が発生してフィーダボー
ド上に紙が詰まったりした場合等には、支持枠を揺動さ
せてフィーダボード上方を開放し、詰まった紙を除去し
たのち支持枠を閉じて給紙を再開するという作業が行わ
れる。また、例えば特開平2−276645号公報等に
開示されているように紙押え部材を支持する移動支持枠
を固定支持枠に支持させたものにおいても、紙詰まり時
等には、固定支持枠と移動支持枠とを一体的に揺動させ
てフィーダボード上方を開放し、詰まった紙を除去する
ことが行われる。
【0007】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の各枚葉紙搬送装置においては、支持枠を開放
したときに支持枠とフィーダボードとの間に形成された
空間部の側方に支持枠開閉装置などが設けられていて開
口部を塞いでいるので、詰まった紙を除去しにくいとい
う問題がある。また、従来の各枚葉紙搬送装置において
は、支持枠開閉装置が紙の幅方向である左右方向の片側
にしか設けられていないので、支持枠を開いたときにこ
の支持枠がねじれてしまい、支持枠をとじて給紙作業あ
再開したときに紙に対する紙押え部材の押圧力が変化
し、給紙が安定しないという問題がある。さらに従来の
各給紙搬送装置においては、押ボタン操作で支持枠を開
閉するものであるために、支持枠の開閉角度に制約があ
り、不正紙の除去作業や保守作業がしにくいという問題
がある。
【0008】本考案は以上のような点に鑑みなされたも
ので、フィーダボード上に詰まった紙の除去作業や保守
作業を容易にしたり、開放される支持枠のねじりをなく
したりすることを可能にした枚葉紙搬送装置を提供する
ことを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために本考案では、枚葉紙搬送装置において、紙押え
部材を支持する支持枠を機台フレーム側に揺動自在に枢
支させ、この支持枠を揺動させてフィーダボードに対し
開閉させる駆動開閉装置を前記支持枠の上方でかつ揺動
中心側に設けるとともに、この駆動開閉装置が非駆動状
態のときに支持枠を手動で開閉する手動開閉装置を設け
た。また、紙押え部材を支持する支持枠を機台フレーム
側に揺動自在に枢支させ、この支持枠を揺動させてフィ
ーダボードに対し開閉させる駆動開閉装置を前記支持枠
の上方に設けるとともに、前記支持枠を手動でフィーダ
ボードに対して開閉自在となるように、この支持枠を前
記駆動開閉装置に移動可能に係合させ、かつ支持枠の開
いた状態を保持する保持手段を設けた。また、駆動開閉
装置を支持枠の左右両側に設けた。
【0010】
【作用】フィーダボード上へ送り出された紙は、支持枠
に支持された紙押え部材と紙送りテープとに挟持され、
紙送りテープの走行により搬送される。給紙作業中にフ
ィーダボード上に紙が詰まったときには、支持枠を開い
て詰まった紙を除去するが、支持枠の開閉装置が支持枠
の上方に設けられていることにより支持枠とフィーダボ
ードとの間の空間部の側方が全面的に開放されるので、
紙の除去が容易であるとともに、支持枠の手動開閉装置
が設けられていることにより、支持枠の開放角度が制約
されない。また、駆動開閉装置を支持枠の上方で、かつ
揺動中心側に設けたことにより、駆動開閉装置の少ない
駆動量によって支持枠の大きな開閉量が得られる。
た、紙の除去中に支持枠の開いた状態を保持しておくこ
とができる。さらに、駆動開閉装置が左右両側に設けら
れていることにより、支持枠がねじれることがない。
【0011】
【実施例】図1ないし図10は、本考案に係る枚葉紙搬送
装置を2色刷枚葉印刷機に実施した例を示し、図1は枚
葉紙搬送装置の平面図、図2は枚葉紙搬送装置の側面
図、図3は枚葉紙搬送装置の正面図、図4は移動支持枠
用進退駆動装置の正面図、図5は図4の V−V 断面図,
図6は図4のVI−VI断面図、図7は図4のVII-VII 断面
図、図8は図1のVIII視正面図、図9は図8のIX−IX断
面図、図10は本考案を実施した2色刷枚葉印刷機の概
要正面図である。
【0012】図10において、印刷機は給紙装置1と2
組の印刷ユニット2および排紙装置3とを備えており、
給紙装置1には、紙4が積載された紙積板5を搭載し昇
降チェーン6で吊下された紙積台7が設けられている。
また、両方の各印刷ユニット2には、版胴8とゴム胴9
とが互いの周面を対接させて配設されており、両方のゴ
ム胴9間には圧胴10が周面を対接させて配設されてい
る。圧胴10に対接された排紙胴11と同軸上には、左
右一対のスプロケット12が軸着されており、このスプ
ロケット12と、排紙装置3のスプロケット13との間
には、左右一対の排紙チェーン14が張架されている。
【0013】左右の排紙チェーン14間に一定間隔で支
架された各爪竿上には、爪と爪台とからなる複数組のく
わえ爪装置(以下爪と略称する)が並設されており、排
紙チェーン14の終端部下方には、排紙チェーン14の
爪によるくわえから解放されて落下する紙4が積載され
た紙積板15を搭載する紙積台16が、昇降チェーン1
7で吊下されて設けられている。一方、前記圧胴10に
は、渡し胴18が対接されており、この渡し胴18に
は、スイング装置19の爪が対接されている。また、給
紙装置1の紙積板5上に積載された紙4の上端前方に近
接する箇所には、紙送りころ20と紙送りローラ21と
が、上下に対接して設けられており、この紙送りころ2
0および紙送りローラ21とスイング装置19との間に
は、本考案に係る給紙搬送装置30が配設されている。
なお、給紙装置1の積載紙4上方には、図示しないサッ
カ装置が配設されている。
【0014】このように構成されていることにより、給
紙装置1の紙積板5上に積載された紙4は、サッカ装置
の吸口により上層のものから1枚ずつ吸引され、吸口の
前進により紙送りころ20と紙送りローラ21とに捕捉
されて送り出される。送り出された紙4は、このあと詳
述する給紙搬送装置30で搬送されたのち、スイング装
置19と渡し胴18とを経て圧胴10に供給され、この
紙4には、前後のゴム胴9と圧胴10との間を通過する
ときに2色印刷が施される。印刷後の紙4は圧胴10の
爪と排紙チェーン14の爪との間でくわえ替えられて排
紙チェーン14の走行により搬送され、搬送終端部にお
いて爪のくわえから解放されて紙積板15上に落下積載
される。
【0015】そこで本考案に係る給紙搬送装置30につ
いて詳しく説明する。図2に符号31で示すものは、平
面視を長方形板状に形成され前方へ向うにしたがって低
くなるように傾斜して支架されたフィーダボードであっ
て、その始端部近傍には、テープローラ32が給紙装置
1の左右のフレーム34側に両端を軸支されて回転自在
に軸架されていて、図示しない駆動装置で回転駆動され
ており、フィーダボード31の終端部にはテープローラ
33が回転自在に軸支されている。これらのテープロー
ラ32,33と図示しないテンションローラとの間に
は、複数条の紙送りテープ35が、紙4の幅方向に並列
しフィーダボード31の表面に添接して張架されてい
る。
【0016】フィーダボード31の始端部には、一対の
軸受36がフィーダボード31の左右両端部に位置して
固定されており、これら左右の軸受36には、固定支持
枠37の構成部材である管状のバー38が、両端部を回
動自在に軸支されている。固定支持枠37は、このバー
38と、フィーダボード31の終端部上方に位置してフ
ィーダボード31の幅方向に延びるバー39と、バー3
8の両端部に一端を割締め固定されバー39の両端部に
軸受40aとエルボ41bを介して他端を固定された左
右一対の連結バー40,41と、前後のバー38と後部
のバー39とを紙送りテープ35に対応する複数箇所
(本実施例では6か所)で連結する支持バー42とで枠
状に形成されており、前述したようにバー38の両端部
が軸受36に回動自在に軸支されていることにより固定
支持枠37全体は軸受36を中心にして揺動可能に形成
されている。
【0017】各支持バーの後半部には、紙押え部材とし
ての1個または2個ずつの紙押えころ43が、ブラケッ
ト44と板ばね45とを介して支持されており、紙押え
ころ43は、その真下を走行する紙送りテープ35(図
1では図示を省略)に、板ばね45の弾発力で圧接され
ている。このように構成されて軸受36に揺動自在に支
持された固定支持枠37には、これを揺動させる駆動装
置が付設されていて、不正給紙の場合に固定支持枠37
を開いて詰まった紙4などを側方へ取り出せるように構
成されており、また、固定支持枠37は手動でもこれを
揺動させることができるように構成されている。
【0018】すなわち、左右のフレーム34の内側にそ
れぞれ固定された一対の各ブラケット46には、駆動装
置としての揺動シリンダ47が揺動自在に枢支されてい
て、その流体圧で進退するピストンロッド48の作用端
には、長孔49aを備えたレバー49が固定されてお
り、長孔49aには、前記連結バー40,41に植設さ
れたピン50がそれぞれ係入されている。こうすること
により、左右のピストンロッド48を同期して図2に示
す位置から後退させると、固定支持枠37全体が図2に
実線37で示す位置から鎖線37Aで示す位置まで揺動
して紙の搬送面が開放されるように構成されている。
【0019】図2に符号52で示すものは、固定支持枠
37側のピン53を溝に係合させて固定支持枠37を開
位置と閉位置とで係止するフックであり、またこのフッ
ク52は、固定支持枠37を手動で開く場合、ピン50
を溝52aまたは溝52bに係合させて固定支持枠37
を2つの開位置で係止するフックであって、このフック
52による係止を解くことにより、固定支持枠37が閉
じるように構成されている。
【0020】図1に符号Lで示すものは図示しない紙当
てに当接して停止する最大紙の後端縁であり、また、符
号Sで示すものは同じく最小紙の後端縁であって、本装
置においては、紙押え部材を,これら最大紙と最小紙と
の範囲内でサイズが変化する紙の後端縁に対応させるよ
うに移動可能な移動支持枠と、これを動力および手動で
移動させる装置とが設けられている。すなわち、左右の
連結バー40,41には、全体を図に符号54で示す移
動軸受が、前記連結パー40,41の軸方向へ移動自在
に嵌合されており、これら左右の移動軸受54は、支持
バー55で連結されている。この支持バー55上には、
紙押え部材としての紙押えころ56と、回転ブラシ状に
形成されたブラシころ57とが、複数個ずつ(本実施例
では紙押えころ56が4個とブラシころ57が4個)ブ
ラケット58と板ばね59とを介して支持されており、
これら紙押えころ56とブラシころ57とは、その真下
を走行する紙送りテープ35(図1では図示を省略し
た)に、板ばね59の弾発力によって圧接されている。
【0021】一方、片側の連結バー40には、前後一対
の支持金具89,90が、連結バー40の中央よりも後
端部寄りに位置して割締め固定されており、これら一対
の支持金具89,90には、角筒状に形成されたギアボ
ックス60がボルト止めされている。ギアボックス60
の側面には、ブレーキ61付きのモータ62が、出力軸
63をギアボックス60内へ突出させて装着されてお
り、ギアボックス60内において出力軸63にカップリ
ング64で連結されたギア軸65のギアボックス60外
突出部には、ギア66が軸着されている。67はギアボ
ックス60の側面にボルト止めされてギア軸65の突出
端部を支持するサイドプレートである。
【0022】ギア軸65の下方には、伝導軸68がギア
ボックス60の軸孔とサイドプレート67の軸孔とに軸
支されて設けられており、この伝導軸68には、前記ギ
ア66と噛合う大ギア69が軸着されている。さらに、
伝導軸68のギアボックス60内突出部には、ベベルギ
ア70が軸着されており、伝導軸68と直交してギアボ
ックス60の軸孔に軸支されたスプロケット軸71に
は、ベベルギア70と噛合うベベルギア72が軸着され
ている。73は、サイドプレート67の外方にボルトで
固定されているプレート74に軸を支持されたポテンシ
ョメータであって伝導軸68とカップリング75で連結
されており、伝導軸68の回転量を検出して信号を発す
るように構成されている。そして、スプロケット軸71
のギアボックス60からの突出部には、スプロケット7
6が軸着されている。
【0023】前記連結バー55の両端部を軸支する左右
両側の移動軸受54には、U字状部が連結バー55の斜
め上方に位置して設けられており、このU字状部の軸孔
に軸支された操作軸77の両端部には、スプロケット7
8がU字状部内に位置してそれぞれ設けられている。ま
た、操作軸77の原動側端部には、スプロケット79が
移動軸受54に隣接して軸着されている。さらに、前記
バー39の一端を軸支する軸受40aにバー39の上方
に位置して設けられた軸孔には、短軸79aが軸支され
ており、この短軸79aには、スプロケット80が軸着
されている。
【0024】一方、原動側の連結バー40の上端部に
は、そのほゞ全長にわたる面取り部40bが形成されて
おり、この面取り部40bの両端部には、チェーン掛け
金具81,82が固定されている。そして、これら両端
のチェーン掛け金具81,82間には、チエーン83
が、面取り部40bに支承されて緊張状態で張架されて
おり、このチェーン83には、前記スプロケット78が
噛合っている。そして、前記前後のスプロケット80,
76には無端状のチェーン84が張架されており、この
チェーン84は、その中央部で前記スプロケット79を
押下げるようにして張架されている。
【0025】こうすることによりモータ62が回転して
この回転がギア66,69,70,72を介しスプロケ
ット軸71に伝達されると、チエーン84が走行してス
プロケット79が回転するので、スプロケット79と同
軸上のスプロケット78が回転しながらチェーン83上
を転動して全体を符号85で示す移動支持枠へ進退動に
変換されて伝達され、この移動支持枠85が紙4の天地
方向へ進退調節されて紙サイズに対応するように構成さ
れている。
【0026】さらに、操作軸77の操作側端部には、図
8および図9に拡大して示すハンドル86が、操作軸7
7の軸方向へ進退自在に装着されている。すなわち操作
軸77には、ハンドル86に設けられた孔が、進退自在
かつ回転自在に嵌合されており、ハンドル86に設けら
れた孔を貫通して操作軸77の端部ねじ孔にねじ部91
aを螺合されたねじ部材91が、その頭部でハンドル8
6の後退限を規制している。この操作軸77の端面とハ
ンドル86に設けられた孔とによって形成された空間部
には、圧縮コイルばね92がハンドル86を後退させる
方向に付勢するように設けられている。
【0027】操作軸77には、噛合歯87が操作軸77
の半径方向へ放射状に突出するように設けられており、
ハンドル86には、噛合歯87に対応する位置に溝86
aが設けられている。また、ハンドル86の近傍には、
図示しない制御装置を介して前記モータ62のブレーキ
61に接続されたリミットスイッチ88が設けられてい
る。こうすることにより、ハンドル86から手を放して
いる移動支持枠85の自動調節時には、圧縮コイルばね
92により噛合歯87と溝86aとの係合が解かれてお
り、リミットスイッチ88の接点が開放されてブレーキ
61が作動可能な状態になるように構成されている。
【0028】また、手動操作時には、ハンドル86を圧
縮コイルばね92の弾発力に抗してねじ部材91のガイ
ド部91bに沿って押すと、噛合歯87と溝86aとが
係合されてハンドル操作による操作軸77の回転すなわ
ち移動支持枠85の微調整が可能となり、ハンドル86
のテーパ加工部86bの作用により、リミットスイッチ
88が押されてその接点が閉じ、ブレーキ61が切断さ
れるように構成されている。
【0029】以上のように構成された給紙搬送装置の動
作を説明する。印刷作業を開始すると、紙積板5上に積
載された紙4は、サッカ装置の吸口で1枚ずつ吸引さ
れ、吸口の前進と吸引解放とにより、紙送りころ20と
紙送りローラ21とで捕捉される。捕捉された紙4は紙
送りころ20と紙送りローラ21との回転によりフィー
ダボード31上へ送り出される。
【0030】このとき、固定支持枠37は移動支持枠8
5を伴って閉じられているので、フィーダボード31上
へ送り出された紙4は、走行する紙送りテープ35と、
板ばね45,59の弾発力により紙送りテープ35に圧
接された紙送りころ43,56とで挟持されて搬送され
る。搬送された紙4は、その先端が図示しない前当てに
当接することにより印刷見当を揃えられて停止するが、
このときあらかじめ位置を調整されたブラシころ57
が、紙尻に対応して板ばね59の弾発力により紙4に圧
接されるので、紙4が前当てに当接した反力で戻される
というようなことがない。こうして差板上で停止した紙
4は前述した動作により印刷ユニット2へ供給されて印
刷が施されたのち排紙,積載される。
【0031】このような印刷作業中に、給紙不良が発生
して紙4がフィーダボード31上で詰まった場合には、
揺動シリンダ47が作動してピストンロッド48が後退
し、レバー49の長孔とピン50との係合により固定支
持枠37が移動支持枠85を伴って軸受36を中心に鎖
線37Aで示す位置まで揺動するので、詰まった紙4
を、固定支持枠37とフィーダボード31との間から取
出すことができる。この場合、揺動シリンダ47やピス
トンロッド48,レバー49などが固定支持枠37の上
方に設けられていることにより、固定支持枠37とフィ
ーダボード31との間の空間部の左右両側が全面的に開
放されているので、詰まった紙4を容易に取出すことが
できる。
【0032】また、揺動シリンダ47が左右両側に設け
られていることにより、固定支持枠37を開放しても、
この固定支持枠37がねじれることがないので、固定支
持枠37を閉じて給紙作業を再開したときに紙押えころ
43,56やブラシころ57の紙4に対する押圧力が変
化せず、給紙が安定する。
【0033】さらに、固定支持枠37を手動で開く場合
には、固定支持枠37を押上げると固定支持枠37はピ
ン50を伴って開くとともに、ピン50はフック52を
図2の時計方向に回動させる。さらに固定支持枠37を
押上げると、ピン50はフック52の溝52aと係合
し、フック52により開放状態で係止される。この開放
状態からさらに大きく固定支持枠37を開放させる場合
には、フック52を図2の反時計方向に回動させ、フッ
ク52によるピン50の係合を解いたのち、固定支持枠
37を押上げ、ピン50を溝52bに係合させることに
より、固定支持枠37はさらに大きく開放した状態で係
止される。
【0034】紙サイズが変更された場合には、制御装置
に紙サイズを入力すると、モータ62が正方向または逆
方向に回転し、ギア66,69,70,72等からなる
伝達装置によりモータ62の回転がスプロケット軸71
に伝達されてチエーン84が走行する。この結果、スプ
ロケット79が回転するので、スプロケット79と同軸
上のスプロケット78が回転しながらチェーン83上を
転動し、移動支持枠85が紙4の天地方向へ進退調節さ
れて紙サイズに対応する。この場合、ポテンショメータ
73が伝導軸68の回転量すなわち移動支持枠85の移
動量を検出しているので、入力した紙サイズに対応した
位置まで移動支持枠85が移動するとモータ62が停止
するとともに、ブレーキ61が作動して移動支持枠85
が停止位置で制動される。
【0035】移動支持枠85の位置を微調整するときな
どに、手動で移動支持枠85を移動させたい場合には、
ハンドル86を圧縮コイルばね92に抗して押すと、噛
合歯87と溝86aとが係合されてハンドル86と操作
軸77とが一体化されるとともに、リミットスイッチ8
8の接点がテーパ加工部86bにより押されてモータ6
2のブレーキ61が切断されるので、ハンドル86を回
動操作すると、移動支持枠85が移動してその位置が調
整される。調整後はハンドル86から手を放すと、ハン
ドル86は圧縮コイルばね92の弾発力により後退し、
ブレーキ61が作動可能になるとともに、噛合歯87と
溝86aとの係合が解かれるので、このあと移動支持枠
85の自動調整時に操作軸77がハンドル86を伴って
回転した場合に、たとえ誤って指などがハンドル86内
に入った状態で操作軸77が回転を続けても、ハンドル
86の回転が停止されるので安全である。なお、調整に
際してはポテンショメータ78によって調整量が検出さ
れているので、新たに紙サイズを入力して紙押え部材を
移動させる場合には、調整する前の通常の紙サイズ位置
に移動される。
【0036】なお、本実施例では移動支持枠85を移動
させる駆動装置としてのモータ62を固定支持枠37側
に設けた装置に本考案を実施した例を示したが、上記モ
ータ等の駆動装置を移動支持枠85側に設けた装置にも
本考案を実施することができ同様の効果が得られる。ま
た、このモータ62等の駆動装置を機台フレーム34側
に設けてもよい。さらに、本実施例では、移動支持枠3
7を移動させる駆動装置としてモータ62等を例示した
が、エアシリンダやねじ機構などを用いてもよい。ま
た、ポテンショメータ73に代えてロータリエンコーダ
を用いてもよい。なお、本実施例は本考案を枚葉印刷機
に実施した例を示したが、打抜機にも実施することがで
き、同様の効果が得られる。
【0037】
【考案の効果】以上の説明により明らかなように、請求
項1記載の考案によれば枚葉紙搬送装置において、紙押
え部材を支持する支持枠を機台フレーム側に揺動自在に
枢支させ、前記支持枠を揺動させてフィーダボードに対
し開閉させる駆動開閉装置を前記支持枠の上方で、かつ
揺動中心側に設けるとともに、この駆動開閉装置が非駆
動状態のときに支持枠を手動で開閉する手動開閉装置を
設けたことにより、フィーダボード上への紙詰まり時等
には支持枠を開閉することにより支持枠とフィーダボー
ドとの間の空間部側方が左右両側とも全面的に開放され
るので、詰まった紙の取出しが容易になり、作業性が向
上するとともに、手動開閉装置を設けたことにより、支
持枠の開閉角度に制約を受けることがなく、大きく開放
することができるので、詰まった紙の除去はもとより、
保守作業等が容易になる。また、紙出し調整時におい
て、先端がカールした1枚目の紙が給紙されても、固定
支持枠を上方に微少に開放操作することができるので給
紙が可能になる。また、駆動開閉装置を支持枠の上方
で、かつ揺動中心側に設けたことにより、駆動開閉装置
の少ない駆動量によって支持枠の大きな開閉量が得られ
るので、駆動開閉装置を小型化することができる。
た、請求項2記載の考案によれば、支持枠を開いた位置
で保持する保持手段により、フィーダボード上の詰まっ
た紙を取り出す作業や、保守作業を行う際に、支持枠を
開いた位置に係止することができるので、作業性が向上
する。また、請求項3記載の考案によれば、駆動開閉装
置を支持枠の左右両側に設けたことにより、支持枠を開
放してもこの支持枠がねじれることがないので支持枠を
閉じて給紙作業を再開したときに紙に対する紙押え部材
の押圧力が変化せず、給紙が安定する。
【図面の簡単な説明】
【図1】枚葉紙搬送装置の平面図である。
【図2】枚葉紙搬送装置の側面図である。
【図3】枚葉紙搬送装置の正面図である。
【図4】移動支持枠用進退駆動装置の正面図である。
【図5】図4のV −V 断面図である。
【図6】図4のVI−VI断面図である。
【図7】図4のVII-VII 断面図である。
【図8】図1のVIII視正面図である。
【図9】図8のIX−IX断面図である。
【図10】本考案を実施した2色刷枚葉印刷機の概要正
面図である。
【符号の説明】
4 紙 30 枚葉紙搬送装置 31 フィーダボード 34 フレーム 36 軸受 37 固定支持枠 43 紙押えころ 47 揺動シリンダ 48 ピストンロッド 49 レバー 49a 長孔 50 ピン 56 紙押えころ 57 ブラシころ 61 ブレーキ 62 モータ 77 操作軸 85 移動支持枠 86 操作ハンドル 86a 溝 87 噛合歯 88 リミットスイッチ

Claims (3)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 紙押え部材を支持する支持枠を機台フレ
    ーム側に揺動自在に枢支させ、この支持枠を揺動させて
    フィーダボードに対し開閉させる駆動開閉装置を前記支
    持枠の上方でかつ揺動中心側に設けるとともに、この駆
    動開閉装置が非駆動状態のときに支持枠を手動で開閉す
    る手動開閉装置を設けたことを特徴とする枚葉紙搬送装
    置。
  2. 【請求項2】 紙押え部材を支持する支持枠を機台フレ
    ーム側に揺動自在に枢支させ、この支持枠を揺動させて
    フィーダボードに対し開閉させる駆動開閉装置を前記支
    持枠の上方に設けるとともに、前記支持枠を手動でフィ
    ーダボードに対して開閉自在となるように、この支持枠
    を前記駆動開閉装置に移動可能に係合させ、かつ支持枠
    の開いた状態を保持する保持手段を設けたことを特徴と
    する枚葉紙搬送装置。
  3. 【請求項3】 駆動開閉装置を支持枠の左右両側に設け
    たことを特徴とする請求項1または請求項2記載の枚葉
    紙搬送装置。
JP1992042628U 1992-05-29 1992-05-29 枚葉紙搬送装置 Expired - Lifetime JP2586443Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1992042628U JP2586443Y2 (ja) 1992-05-29 1992-05-29 枚葉紙搬送装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1992042628U JP2586443Y2 (ja) 1992-05-29 1992-05-29 枚葉紙搬送装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0595943U JPH0595943U (ja) 1993-12-27
JP2586443Y2 true JP2586443Y2 (ja) 1998-12-09

Family

ID=12641285

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1992042628U Expired - Lifetime JP2586443Y2 (ja) 1992-05-29 1992-05-29 枚葉紙搬送装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2586443Y2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001220030A (ja) * 1999-12-21 2001-08-14 Heidelberger Druckmas Ag シートを案内するためのガイド装置およびガイド装置を運転する方法

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS56133175A (en) * 1980-03-24 1981-10-19 Fuji Xerox Co Ltd Ink droplet charging electrode

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001220030A (ja) * 1999-12-21 2001-08-14 Heidelberger Druckmas Ag シートを案内するためのガイド装置およびガイド装置を運転する方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0595943U (ja) 1993-12-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2576854Y2 (ja) 枚葉印刷機の排紙装置
CN100341695C (zh) 收纸设备
JPH0755759B2 (ja) 印刷機等用排紙装置
JP2929508B2 (ja) フック縁部を備えた容易にたわみ可能なシート状の対象物の取り付け、取り外し及び搬送のための装置
JP2624542B2 (ja) 給紙装置
JP2760901B2 (ja) フック縁部を備えた容易にたわみ可能なシート状の対象物の取り付け、取り外し及び搬送のための装置
JP4495413B2 (ja) シート状物の案内装置
US4178848A (en) Automatic plate supplying device for use in an offset printing machine
JP2586443Y2 (ja) 枚葉紙搬送装置
EP1352742A1 (de) Verfahren zur Steuerung der Bogenzufuhr
JP2596035Y2 (ja) 枚葉紙搬送装置
JP2567305Y2 (ja) 枚葉紙搬送装置
JPH05310335A (ja) 枚葉印刷機の給紙装置
JP3718536B2 (ja) 枚葉印刷機における排紙装置
JPH0325390B2 (ja)
US4453466A (en) Paper discharge device for offset printing machine
JPS638682Y2 (ja)
JP2005319792A (ja) 刷版搬送のための方法及び装置
JPH0460904B2 (ja)
JPS627101B2 (ja)
EP2105395B1 (de) Vorrichtung zum Zuführen von Bogen
JP2586447Y2 (ja) 印刷機の刷版保持装置
JP2515387Y2 (ja) 印刷機の原動装置
JPH0628529Y2 (ja) 枚葉印刷機の排紙装置
JP2646250B2 (ja) 枚葉機見当部の用紙除去装置