JP2586381Y2 - 車輌用電動格納式補助ステップの制御装置 - Google Patents

車輌用電動格納式補助ステップの制御装置

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JP2586381Y2
JP2586381Y2 JP6255692U JP6255692U JP2586381Y2 JP 2586381 Y2 JP2586381 Y2 JP 2586381Y2 JP 6255692 U JP6255692 U JP 6255692U JP 6255692 U JP6255692 U JP 6255692U JP 2586381 Y2 JP2586381 Y2 JP 2586381Y2
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英樹 星野
三代司 三輪
隆 波瀬
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東進物産株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、バス、トラック等の車
輌の乗降口ステップと地上面間に配置される補助ステッ
プにおいて、乗客、乗員等の乗車時における安全性を向
上する様にした車輌用電動格納式補助ステップの制御装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、バス、トラック等の大型車輌にお
いて、車輌の乗降口ステップと地上面とは高低差がある
ために乗降時には相当な不自由が存在していたので、両
者間で移動して張り出し格納する補助ステップを装備し
たものが一部出て来ている。
【0003】又、かかる補助ステップの張り出し格納時
における安全性を向上させるものとして、実開平4ー5
0541号公報に見られる様に、張り出し格納するステ
ップの先端に配設され車体側に向かって水平方向の荷重
が作用したとき作動するセフティスイッチを有し、この
セフティスイッチの動作中は駆動部の駆動をロックする
ようにした自動ステップ装置の安全装置が開発された。
【0004】しかしながら、かかる自動ステップ装置の
安全装置においては、乗員、乗客が乗車しようとした時
で補助ステップが張り出す事に気付かなかった場合に、
張り出し途中の補助ステップに足が接触すれば、補助ス
テップはその接触位置で停止し、中途張り出し状態の補
助ステップに無意識で足が引っ掛かり転倒する危険性を
有し、例えば乗客がバスの乗降口に接近した時に乗員が
先ず乗降用扉を開口し、続けて補助ステップを張り出す
様な場合に、乗客は乗降用扉開口に伴って乗車しようと
して張り出してくる補助ステップに気付かず上記の様な
危険性があった。
【0005】又、上記した危険性は乗員、乗客の乗車時
に限らず、バス等の側方の歩行者に対しても同様の危険
性が存在し、他方乗員、乗客、歩行者、障害物に補助ス
テップが接触、停止した後に、補助ステップ格納のため
にスイッチ操作を必要とする欠点を有していた。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】本考案は、乗員、乗客
が張り出し途中の補助ステップの存在に気付かずに補助
ステップ先端に接触しても、補助ステップを反転、格納
することにより、乗員、乗客の転倒を防止する様にした
車輌用電動格納式補助ステップの制御装置を提供せんと
するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本考案は、上記従来技術
に基づく、乗員、乗客の乗車時に足と補助ステップが接
触して乗員、乗客が転倒する課題に鑑み、ステップ板の
張り出し動作中、ステップ板先端のセンサーにおける異
物との接触信号により、駆動エンジンの回転方向を逆転
させてステップ板を強制的に格納制御する回路をコント
ローラに設けることによって、乗員等の足がステップ板
の先端に接触した瞬間に、ステップ板が後退して障害物
がなくなる様にして、上記課題を解決せんとしたもので
ある。
【0008】
【作用】本考案にあっては、ステップ出入スイッチの操
作によりステップ板が張り出す途中において、ステップ
板先端のセンサーの接触信号によりセーフティスイッチ
が導通してコントローラに「接触」信号が入力し、コン
トローラはステップ「入」出力端子から「入」信号を出
力し、パワー制御部のステップ「入」リレー接点が導通
して駆動エンジンの回転方向は逆転しステップ板は張り
出し動作から強制的に格納制御される。 又、補助ステ
ップの駆動エンジンに駆動力を制御するトルクリミッタ
ーを装備すると共に、該トルクリミッターはステップ板
の張り出し時に駆動エンジンへの供給電流を減少させる
ものと成すことにより、乗降時におけるステップ板の張
り出し停止時には、ステップ板が上方への過負荷状態で
停止して剛性が非常に高いために、ステップ板上に人員
が載った際のステップ板の変位(沈み込み)を防止す
る。
【0009】
【実施例】以下本考案の一実施例を図面に基づいて説明
すると、先ず、車輌用電動格納式補助ステップの機械
的、基本的構成及びその作用の一例において、1はバ
ス、トラック等の大型車輌の乗降口のステップであり、
該ステップ1と地上面とは相当な高低差があり、ステッ
プ1の先端下面には電動格納式の補助ステップ2を装備
している。
【0010】3はステップ1の側方部で車体内部に固設
した補助ステップ2の駆動エンジンであり、該駆動エン
ジン3は電動モーター、減速ギア(図示せず)を内蔵す
ると共に、駆動力を制御するトルクリミッターを制御装
置4内に装備し、又駆動エンジン3内には駆動力を遮断
する非常コック5を装備している。
【0011】6、6aはステップ1の下面に水平並行に回
転自在に取付けた一対の回転軸であり、該回転軸6、6a
には一対のリンク腕7、7aを設けると共に、該リンク腕
7、7aの先端に前方へ突出状態でステップ板8を軸支し
ている。
【0012】9は駆動エンジン3の駆動軸10とステップ
板8を揺動連動する連結腕であり、駆動軸10には湾曲状
の駆動アーム11を取付けると共に、一方の回転軸6には
略L字状の従動アーム12の中央部を回転自在に取付け、
該従動アーム12の基端レバー部13と駆動アーム11の両者
間には調整自在な第1コネクティングロッド14を夫々枢
軸15、16により枢支している。
【0013】17は従動アーム12の先端レバー部であり、
該先端レバー部17の最先端には屈曲部18を設けると共
に、該屈曲部18には枢軸19により調整自在な第2コネク
ティングロッド20を軸支し、該第2コネクティングロッ
ド20の先端は一方のリンク腕7aの先端部に枢軸21により
軸支している。
【0014】そして、補助ステップ2のステップ板8が
張り出した時に、回転軸6、枢軸19、枢軸21が一直線と
なる位置 (枢軸19の軌道上のデッドポイントA)より枢
軸19が上方 (デッドポイントAを越えた位置) となる様
に、第2コネクティングロッド20の基端には先端レバー
部17の屈曲部18に当接してステップ板8の揺動を停止さ
せるボルト状の逆転止め22を設け、又ステップ板8がス
テップ1の下方に格納された時に、枢軸15、駆動軸10、
枢軸16が一直線となる (枢軸15の軌道上のデッドポイン
トB)位置より枢軸15がステップ板8を格納する回転方
向へ所定角度位相した(デッドポイントBを越えた位
置)位置となる様に設定し、かかる位置で駆動アーム11
に当接する当止め23を適所に設けている。
【0015】24はスプリングであり、該スプリング24は
非常コック5にて駆動エンジン3内の駆動力を遮断し、
手動にて補助ステップ2を押入れ、格納する時に、駆動
アーム11がデットポイントBを強制的に越えさせて押入
れる力を助勢させるものであり、スプリング24の一端を
枢軸15に掛止し、枢軸15の軌道上のある一点 (強制力が
必要となる点) を助勢点Cとなし、該助勢点Cにおいて
駆動アーム11がステップ板8を格納する回転方向側へ作
用する位置にスプリング24の他端を掛止している。
【0016】25はリンク腕7aの適所に設けた略L字状の
支持台であり、該支持台25に軸穴26を設けると共に、該
軸穴26にストッパー27の軸28を挿通し、支持台25とスト
ッパー27間の軸28にスプリング29を介装してアブソーバ
ー30となし、逆転止め22が先端レバー部17の屈曲部18に
当接する前に、ステップ1下面のフレームにストッパー
27を当接する様にして逆転止め22が屈曲部18に当接する
時の伝達機構へのショックをアブソーバー30が吸収す
る。
【0017】又、本実施例において、従動アーム12は基
端レバー部13と先端レバー部17を一体に形成したものを
示したが、かかる方式に限定されることなく、以下の様
に基端レバー部13と先端レバー部17を別体として従動ア
ーム12を構成し、基端レバー部13と先端レバー部17の夫
々を回転軸6に回転自在に取付けてもよい。
【0018】基端レバー部13と先端レバー部17における
回転軸6の周囲には、間隙Sを有する円を構成する略円
弧状の当接片31、31a を設けてなり、基端レバー部13に
設けた当接片31は半円弧状或いは劣弧(半円弧より若干
短い円弧) 状に形成し、先端レバー部17に設けた当接片
31a は劣弧状に形成し、張り出し状態のステップ板8の
沈み込み方向に重量が作用した時に、図4に示す如く当
接片31、31a の下方端部が互いに当接し、上方端部間に
は間隙Sが存する様になしている。
【0019】そして、基端レバー部13と先端レバー部17
を回転軸6に回転自在に取付けるための軸穴辺りの形状
にあっては、何等限定されるものでなく、要するに回転
軸6に回転自在に取付けた基端レバー部13と先端レバー
部17に夫々に設けた当接片31、31a が隙間Sを有する円
を構成する様になし、張り出し状態のステップ板8の沈
み込み方向に重量が作用した時に、前記の状態となり間
隙Sがステップ板8の沈み込み変位を吸収する様に構成
されておれば良い。
【0020】尚、上記非常コック5は駆動エンジン3よ
り突出位置にレバーを取付けて電動モーターと駆動軸10
を遮断している。
【0021】32はステップ板8の先端に取付けた異物接
触を感知するセンサーであり、該センサー32の作動信号
によりハーネス(図示せず)及び制御装置4を介して駆
動エンジン3の回転方向を逆転させる様に接続してお
り、ステップ板8の先端下面には逆L字状の基板33を固
定し、該基板33には側板34、34a を設けて支軸35、35a
を架設している。
【0022】36は支軸35、35a に取付けた山形状の検知
板であり、上記支軸35、35a にはスプリング37、37a を
取付けて、検知板36の前端部38はステップ板8より前方
斜め下方に突出しており、検知板36の後端部39は検知板
36の揺動時に基板33の下面に当接する。
【0023】40は検知板36の前端部38の下面に取付けた
スイッチ基板であり、該スイッチ基板40の下端部と基板
33の下端部に両者が近接又は接触することにより、反応
するスイッチ41、41a を取付けている。
【0024】尚、補助ステップ2は車輌床下に取付ける
ため、防水、防塵、防錆対策を充分に施しており、特に
駆動モーター格納部、ハーネス接続部には全面カバーに
て覆って厳重に実施している。
【0025】次に本考案の機械的構成部の車輌用電動格
納式補助ステップの作用について説明すると、駆動エン
ジン3の作動により駆動軸10、駆動アーム11が回転し、
第1コネクティングロッド14を介して従動アーム12が回
転軸6を中心にして回転し、これに応じて第2コネクテ
ィングロッド20が揺動しながら前方に張り出し、同時に
リンク腕7、7aが揺動すると共に、ステップ板8が水平
状態で下方に揺動し、続けて前方上方に揺動する。
【0026】そして、第2コネクティングロッド20の逆
転止め22が従動アーム12の先端レバー部17の屈曲部18に
当接し、補助ステップ2のステップ板8の張り出しが完
了し、この時に駆動エンジン3の回転も停止し、この回
転停止により駆動エンジン3の電動モーターは過負荷状
態となると共に電流は上昇し、次に制御装置4内のトル
クリミッターにより供給電流を減少して、電動モーター
の焼き付きを防止すると共に、電動モーターにトルクを
発生させて、過負荷状態を維持する。
【0027】この過負荷状態では、ステップ板8には上
方にトルクが作用しており、この結果ステップ板8上に
人員が載ってもステップ板8は沈み込み変位せず、又人
員がステップ板8上に載った時にはステップ板8は沈み
込み方向に重量が作用するが、伝達機構における従動ア
ーム12の先端レバー部17と第2コネクティングロッド20
は逆転止め22により、枢軸19を回転軸6、枢軸19、枢軸
21が一直線となる位置(枢軸19の軌道上のデッドポイン
トA)より枢軸19が上方 (デッドポイントAを越えた位
置) となる様に保持し、且つステップ板8の沈み込み変
位に対する反力は図1に示す様に、枢軸19がデッドポイ
ントAを越えているために回転軸6に対して作用し、駆
動エンジン3の駆動軸10には反力は伝達、作用せず、こ
の点についての剛性の強度は回転軸6だけでの対応が可
能で、駆動エンジン3の駆動軸10の剛性の向上、或いは
駆動エンジン3のトルクの増大は必要としない。
【0028】次に、ステップ板8の作動中に例えばステ
ップ板8は下方より上方に揺動しているために、障害物
の下から潜り込んで障害物に当接した場合にも上記作用
と同様にステップ板8は停止して途中停止が可能とな
り、又ステップ板8の上昇力はトルクリミッターにより
減少される。
【0029】又、ステップ板8の揺動軌道中に乗客、乗
員、歩行者等がいた場合には、ステップ板8先端のセン
サー32が乗客等に接触し、検知板36の前端部38が下方に
揺動すると共に、スイッチ基板40に取付けられたスイッ
チ41は上方に揺動して基板33のスイッチ41a に接近し
て、この接近信号により制御装置4を介して駆動エンジ
ン3は逆転し、ステップ板8は後退格納して乗客等の安
全を図る。
【0030】尚、ステップ板8の張り出し時において、
逆転止め22が先端レバー部17の屈曲部18に当接する前
に、ステップ1下面のフレームにストッパー27が当接す
るため、逆転止め22が屈曲部18に当接する時の伝達機構
へのショックをアブソーバー30が吸収している。
【0031】又、従動アーム12を基端レバー部13と先端
レバー部17の別体にて構成した伝達機構にあっては、前
記と同様なる作用を奏すると共に、人員がステップ板8
上に載った時にはステップ板8は沈み込み方向に重量が
作用するが、図4に示す如く当接片31、31a の間隙Sが
ステップ板8の沈み込み変位を吸収して当接片31、31a
の下方端部が互いに当接するため、ステップ板8は沈み
込み変位しない。
【0032】一方、ステップ板8の格納にあっては、駆
動エンジン3の作動による駆動軸10、駆動アーム11の回
転が前記とは逆回転し、第1コネクティングロッド14を
介して従動アーム12が回転軸6を中心にして回転し、こ
れに応じて第2コネクティングロッド20が揺動しながら
後方に引き入れ、同時にリンク腕7、7aが揺動すると共
に、ステップ板8が水平状態で上方に揺動し、当止め23
が駆動アーム11に当接しステップ板8の格納が完了す
る。
【0033】かかる格納状態にあっては、駆動アーム11
と第1コネクティングロッド14は枢軸15、駆動軸10、枢
軸16が一直線となる (枢軸15の軌道上のデッドポイント
B)位置より枢軸15がステップ板8を格納する回転方向
へ所定角度位相した位置となる様に保持し、且つステッ
プ板8の自重及び走行時の振動等は枢軸15がデッドポイ
ントBを越えているために回転軸6に対して作用し、駆
動エンジン3の駆動軸10には伝達、作用せず、この点に
ついての剛性の強度は回転軸6だけでの対応が可能で、
非常コック5を操作して駆動エンジン3の電動モーター
と駆動軸10の連結を解除、遮断しても、ステップ板8の
自重及び走行時の振動等でステップ板8は張り出さな
い。
【0034】又、駆動エンジン3が万一故障した場合に
は、車輌の床面を開口して非常コック5を操作して駆動
エンジン3の電動モーターと駆動軸10の連結を解除し
て、ステップ板8を手動で格納するが、この格納時おい
てステップ板8を途中(駆動アーム11が助勢点Cに到達
する)まで押入れると、スプリング24により駆動アーム
11がステップ板8を格納する回転方向側へ作用して、枢
軸15が強制的にデットポイントBを越え前記格納状態と
なる。
【0035】次に本考案に係る車輌用電動格納式補助ス
テップの制御装置の構成について説明すると、上記補助
ステップ2の張り出し格納を操作、制御する制御装置4
内では、入力部42、マイクロコンピューターから成るコ
ントローラ43、パワー制御部44及び駆動エンジン3を連
結している。
【0036】45はコントローラ43のステップ「出」入力
端子であり、該ステップ「出」入力端子45には直流電源
46の正極よりヒュージブルリンク47、ヒューズ48を介在
した入力電源ライン49、ステップ出入スイッチ50及び該
ステップ出入スイッチ50の出側51と入力ライン52を介し
て順次接続すると共に、コントローラ43のステップ
「入」入力端子53にはステップ出入スイッチ50がスイッ
チ接続する他方の入側54と入力ライン55を介して接続し
ている。
【0037】上記ステップ出入スイッチ50は通常スイッ
チOFFの中立状態であり、又ステップ出入スイッチ50
の入力ライン52及び入力ライン55から分岐してコントロ
ーラ43のRESET入力端子56に接続している。
【0038】57、57a はステップ出入スイッチ50とコン
トローラ43間の入力ライン52、55から分岐した電源ライ
ンであり、2 本の電源ライン57、57a は合流してコント
ローラ43その他への電源ライン58と成している。
【0039】又、コントローラ43と入力電源ライン49間
には各種スイッチ類を並列に接続しており、具体的には
パーキングブレーキスイッチ59、補助ステップ2の格納
マイクロスイッチ60と張り出しマイクロスイッチ61、及
び補助ステップ2先端のセンサー32のセーフティスイッ
チ62を夫々接続している。
【0040】尚、上記パーキングブレーキスイッチ59は
パーキングブレーキの作動を検出しパーキングブレーキ
の作動時に回路を接続し、格納マイクロスイッチ60は補
助ステップ2の張り出し格納状態を検出し補助ステップ
2が格納、全入された時に回路を接続し、張り出しマイ
クロスイッチ61は同様に張り出し、全出した時に回路を
接続し、又セーフティスイッチ62はセンサー32による異
物の接触、検出時に回路を接続するものである。
【0041】63、63a はコントローラ43の電源入力端子
であり、該電源入力端子63、63a にはステップ出入スイ
ッチ50と関連した電源ライン58と連結する電源ライン64
を接続し、又コントローラ43のリミッタ設定入力端子65
には電源ライン58と接続したトルクリミッタ設定回路66
を接続している。
【0042】67はコントローラ43のステップ「出」出力
端子であり、該ステップ「出」出力端子67にステップ
「出」リレー68を接続すると共に、コントローラ43のス
テップ「入」出力端子69にステップ「入」リレー70を接
続し、ステップ「出」リレー68とステップ「入」リレー
70の合流ラインは電源ライン58に接続している。
【0043】71は入力電源ライン49から分岐してパワー
制御部44及び駆動エンジン3と接続する電源ラインであ
り、該電源ライン71の先端にステップ「出」リレー接点
72とステップ「入」リレー接点73のメーク接点74、75を
設け、ステップ「出」リレー接点72とステップ「入」リ
レー接点73のコモン側76、77は駆動エンジン3 に接続し
ている。
【0044】又、ステップ「出」リレー接点72とステッ
プ「入」リレー接点73のブレーク接点78、79からは合流
した入力ライン80と成り、該入力ライン80の中途にはグ
ランド81と接続した電流検出用抵抗82を設け、入力ライ
ン80の終端はコントローラ43のモーター駆動検出入力端
子83に接続している。
【0045】84はコントローラ43から出力される過負荷
警告信号ラインであり、該過負荷警告信号ライン84は警
告ランプ、音声警報、警告ブザーに連結している。
【0046】次に本考案に係る車輌用電動格納式補助ス
テップの制御装置の作用について説明すると、先ず、補
助ステップ2の張り出し操作時については、ステップ出
入スイッチ50を出側51側へスイッチングし、電源ライン
57、57a 、58、64、電源入力端子63、63a を経由してコ
ントローラ43に電源供給し、RESET入力端子56及び
ステップ「出」入力端子45からコントローラ43に「リセ
ット」信号及び「出」信号を入力し、コントローラ43の
ステップ「出」出力端子67から「出」信号を出力し、ス
テップ「出」リレー68がステップ「出」リレー接点72を
作動接続させて、電源ライン71と駆動エンジン3を導通
させて駆動エンジン3を駆動させて補助ステップ2を張
り出す。
【0047】又、駆動エンジン3の他方の端子に接続し
たステップ「入」リレー接点73においては、そのコモン
側77とブレーク接点79がスイッチングしているために入
力ライン80に導通し、モーター駆動検出入力端子83に入
力して駆動エンジン3の駆動回路を構成する。
【0048】又、補助ステップ2の格納操作時について
は、ステップ出入スイッチ50を入側54側へスイッチング
して電源供給すると共に、RESET入力端子56及びス
テップ「入」入力端子53からコントローラ43に「リセッ
ト」信号及び「入」信号を入力し、コントローラ43のス
テップ「入」出力端子69から「入」信号を出力し、ステ
ップ「入」リレー70がステップ「入」リレー接点73を作
動接続させて、電源ライン71と駆動エンジン3を導通さ
せて駆動エンジン3の逆転駆動により補助ステップ2を
格納する。
【0049】又、ステップ「出」リレー接点72はその
コモン側76とブレーク接点78がスイッチングして駆
動エンジン3の逆転駆動回路を構成し、上記補助ステッ
プ2の張り出し格納操作における駆動エンジン3の回転
駆動に際した異常負荷検知は次の通りである。 例えば、
セーフティスイッチ62の信号に関係なく補助ステップ
2が異物を挟んだり、寒冷地で補助ステップ2、駆動エ
ンジン3等が凍結した時などの異常発生時には、駆動エ
ンジン3に過大な電流が流れ、この時に電流検出用抵抗
82による電圧とトルクリミッタ設定回路66の電圧を
コントローラ43が比較して、トルクリミッタ設定回路
66の設定電圧値を超過した時には、ステップ「出」出
力端子67又はステップ「入」出力端子69からの信号
を停止して駆動回路を断絶して駆動エンジン3を停止さ
せてモーター焼けを防止する。
【0050】そして、補助ステップ2の張り出し操作中
に補助ステップ2先端のセンサー32が乗客の足などの異
物を検出した時には、セーフティスイッチ62が導通して
かかる信号がコントローラ43に入力し、ステップ「出」
出力端子67からの「出」信号に代えて、ステップ「入」
出力端子69からの「入」信号を出力して駆動エンジン3
を逆転駆動させて補助ステップ2を格納し、補助ステッ
プ2が全入した時に格納マイクロスイッチ60の信号でコ
ントローラ43は補助ステップ2を再度張り出す様に作動
する。
【0051】又、コントローラ43への電源供給はステッ
プ出入スイッチ50における出側51又は入側54へのスイッ
チングを行わないと電源供給されず、万一アース電位が
上がったり、ノイズ又は誘導電流によりコントローラ43
に瞬間的に電流が流れてコントローラ43が誤動作してス
テップ「出」出力端子67、ステップ「入」出力端子69か
ら信号を発信しても、この現象は瞬間的であると共に、
ステップ出入スイッチ50を操作していない時には電源ラ
イン58からのコントローラ43、トルクリミッタ設定回路
66、ステップ「出」リレー68とステップ「入」リレー70
の合流ライン等に電源供給されていないために、駆動エ
ンジン3の駆動、補助ステップ2の張り出し格納操作は
行えない。
【0052】更に、ステップ出入スイッチ50を操作中に
コントローラ43が万一誤動作しても、ステップ出入スイ
ッチ50から手を離せばコントローラ43、ステップ「出」
リレー68、ステップ「出」リレー接点72、パワー制御部
44等に電源供給されず補助ステップ2は停止し、再度ス
テップ出入スイッチ50を操作すればRESET入力端子
56への「リセット」信号によりコントローラ43はリセッ
トされ正常に作動する。
【0053】尚、車輌の走行中には補助ステップ2張り
出し禁止とするために、パーキングブレーキが作動して
おらずパーキングブレーキスイッチ59が導通されていな
い時には、車輌は走行中と見なして、コントローラ43は
補助ステップ2の張り出しを禁止している。
【0054】又、補助ステップ2とセーフティスイッチ
62の関係で、補助ステップ2の反転、全入後、再度張
り出す様にしたが、全入後、時限を持って再度張り出す
様にしても良い。 又、補助ステップ2を全入位置で停止
状態と成すと共に、ステップ出入スイッチ50は出側5
1へスイッチングされている状態に対し、ステップ出入
スイッチ50における入側54へのスイッチング及び出
側51へのスイッチングの順次操作により、即ち、補助
ステップ2の格納状態に即したステップ出入スイッチ5
0における入側54へのスイッチング状態を前提条件と
して、出側51へのスイッチングにより補助ステップ2
の張り出しを再開する。 又、セーフティスイッチ62の
信号により警報音声、警報ブザー、警告ランプで異常を
乗員に知らせる様にしても良い。
【0055】
【考案の効果】要するに本考案は、車輌の乗降口に設け
られて張り出し位置と格納位置の間を駆動エンジン3の
作動で移動するステップ板8の先端に、異物との接触を
検出するセンサー32を取付けた車輌用電動格納式補助
ステップにおいて、駆動エンジン3に駆動力を制御する
トルクリミッターを装備すると共に、該トルクリミッタ
ーはステップ板8の張り出し時に駆動エンジン3への供
給電流を減少させるものと成したので、乗降時における
ステップ板8の張り出し停止時には、ステップ板8が上
方への過負荷状態で停止して剛性が非常に高いために、
ステップ板8上に人員が載ってもステップ板8が変位
(沈み込み)することを防止出来る。 又、ステップ板8
の張り出し動作中、センサー32の接触信号により駆動
エンジン3の回転方向を逆転させてステップ板8を格納
制御する回路をコントローラ43に設けたので、乗客等
が張り出す補助ステップ2に気付かずに接触しても、即
座にステップ板8は後退格納され乗客等の転倒を防止す
ることが出来る。
【0056】又、ステップ板8の格納後、再度張り出し
制御する回路をコントローラ43に設けたので、乗客等と
補助ステップ2の接触、ステップ板8の格納時におい
て、乗客等が乗車したり後退しても、乗員はステップ出
入スイッチ50の操作を行わなくても自動的に補助ステッ
プ2を張り出すことが出来る。
【0057】又、ステップ板8の格納後、時限を持って
再度張り出し制御する回路をコントローラ43に設けたの
で、自動的に補助ステップ2を再度張り出すことが出来
ると共に、乗客等の退避時間を確保することが出来る。
【0058】又、ステップ板8の格納後、ステップ出入
スイッチ50における出側51へのスイッチング状態か
ら、入側54へのスイッチング及び出側51へのスイッ
チングにより、ステップ板8を張り出し制御する回路を
コントローラ43に設けたので、乗客等に対する危険回
避後、乗員がステップ出入スイッチ50の操作を行う前
に乗降口近辺の安全確認を行うことが出来る。
【0059】又、センサー32の接触信号により警報音
声、警報ブザー、警告ランプ等を作動させる回路をコン
トローラ43に設けたので、乗客等に対する危険発生を乗
員が確実に把握することが出来る。
【0060】又、駆動エンジン3に異常負荷検知手段を
設けると共に、該異常負荷検知手段にあっては、駆動エ
ンジン3の電流を検出する電流検出用抵抗82とトルク
リミッタ設定回路66をコントローラ43に連結し、電
流検出用抵抗82とトルクリミッタ設定回路66の電流
を比較し、電流検出用抵抗82の電流がトルクリミッタ
設定回路66の電流を超過した時に、駆動回路を断絶し
駆動エンジン3を停止制御する回路を設けたので、セ
ンサー32はステップ板8先端の異常検出を行うが、か
かる位置以外における異常接触、駆動エンジン3の内部
故障その他の異常時にモーター焼けを防止することが出
来る。
【0061】又、ステップ出入スイッチ50の操作によ
り、コントローラ43に電源供給する回路を制御装置4に
設けたので、ノイズその他の理由でコントローラ43が誤
動作しても、ステップ板8の張り出し等を防止出来る等
その実用的効果甚だ大なるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る制御装置で駆動される車輌用電動
格納式補助ステップの張り出し時の概略側面図である。
【図2】図1の格納時の概略側面図である。
【図3】図2の連結腕の作動状態を示す概略側面図であ
る。
【図4】他の実施例を示す車輌用電動格納式補助ステッ
プの張り出し時の概略側面図である。
【図5】図4に示す従動アームの要部を示す概略側面図
である。
【図6】ステップ板先端のセンサーの断面図である。
【図7】図6のD矢視図である。
【図8】本発明に係る制御系の動作を示すフローチャー
トである。
【図9】図8に係る具体的な回路を示す回路図である。
【符号の説明】
3 駆動エンジン 4 制御装置4 8 ステップ板 32 センサー 43 コントローラ 50 ステップ出入スイッチ 66 トルクリミッタ設定回路 82 電流検出用抵抗
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−216337(JP,A) 特開 平5−32136(JP,A) 特開 平5−310081(JP,A) 特開 平5−58222(JP,A) 特開 平4−339040(JP,A) 特公 平7−29583(JP,B2) 実公 平2−37642(JP,Y2) 実公 平6−41883(JP,Y2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B60R 3/02

Claims (7)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車輌の乗降口に設けられて張り出し位置
    と格納位置の間を駆動エンジンの作動で移動するステッ
    プ板の先端に、異物との接触を検出するセンサーを取付
    けた車輌用電動格納式補助ステップにおいて 駆動エンジンに駆動力を制御するトルクリミッターを装
    備すると共に、該トルクリミッターはステップ板の張り
    出し時に駆動エンジンへの供給電流を減少させるものと
    成し、 ステップ板の張り出し動作中、センサーの接触信号によ
    り駆動エンジンの回転方向を逆転させてステップ板を格
    納制御する回路をコントローラに設けたことを特徴とす
    る車輌用電動格納式補助ステップの制御装置。
  2. 【請求項2】 ステップ板の格納後、再度張り出し制御
    する回路をコントローラに設けたことを特徴とする請求
    項1の車輌用電動格納式補助ステップの制御装置。
  3. 【請求項3】 ステップ板の格納後、時限を持って再度
    張り出し制御する回路をコントローラに設けたことを特
    徴とする請求項1の車輌用電動格納式補助ステップの制
    御装置。
  4. 【請求項4】 ステップ板の格納後、ステップ出入スイ
    ッチにおける出側へのスイッチング状態から、入側への
    スイッチング及び出側へのスイッチングにより、ステッ
    プ板を張り出し制御する回路をコントローラに設けたこ
    とを特徴とする請求項1の車輌用電動格納式補助ステッ
    プの制御装置。
  5. 【請求項5】 センサーの接触信号により警報音声、警
    報ブザー、警告ランプ等を作動させる回路をコントロー
    ラに設けたことを特徴とする請求項1、2、3又は4の
    車輌用電動格納式補助ステップの制御装置。
  6. 【請求項6】 駆動エンジンに異常負荷検知手段を設け
    ると共に、該異常負荷検知手段にあっては、駆動エンジ
    ンの電流を検出する電流検出用抵抗とトルクリミッタ設
    定回路をコントローラに連結し、電流検出用抵抗とトル
    クリミッタ設定回路の電流を比較し、電流検出用抵抗の
    電流がトルクリミッタ設定回路の電流を超過した時に
    駆動回路を断絶して駆動エンジンを停止制御する回路を
    設けたことを特徴とする請求項1、2、3、4又は5の
    車輌用電動格納式補助ステップの制御装置。
  7. 【請求項7】 ステップ出入スイッチの操作により、コ
    ントローラに電源供給する回路を制御装置に設けたこと
    を特徴とする請求項1、2、3、4、5又は6の車輌用
    電動格納式補助ステップの制御装置。
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