JP2585724Y2 - 油圧式オートテンショナ装置 - Google Patents

油圧式オートテンショナ装置

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JP2585724Y2
JP2585724Y2 JP1992033278U JP3327892U JP2585724Y2 JP 2585724 Y2 JP2585724 Y2 JP 2585724Y2 JP 1992033278 U JP1992033278 U JP 1992033278U JP 3327892 U JP3327892 U JP 3327892U JP 2585724 Y2 JP2585724 Y2 JP 2585724Y2
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oil passage
oil
hydraulic
engine
tension
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正示 宮崎
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Mitsubishi Motors Corp
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、ウォータポンプ及びオ
ルタネータ等に架け渡されているVベルトの張力をエン
ジン始動時における油圧の立上りを利用して調整する油
圧式オートテンショナ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】周知のように、ウォータポンプやオルタ
ネータ等の駆動軸には、プーリがそれぞれ設けられてい
る。これらプーリにはクランク軸先端に配設されるプー
リとVベルトをもって連結されていて、上記クランク軸
の回転を利用して上記ウォータポンプやオルタネータを
駆動している。
【0003】また、上記Vベルトの近傍には、テンショ
ンプーリが配設されていて、このテンションプーリによ
ってベルトの張力調整を行っている。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】ところで、上述したV
ベルトの張力調整は、始業点検時等に手動によってテン
ションプーリを移動させて行なうタイプや油圧を用いて
行うタイプがある。
【0005】油圧を利用するものでは、エンジン内部を
流動しているオイルをテンションプーリ駆動手段に供給
してテンションプーリを変位させてVベルトに張力を与
えているのであるが、エンジンのトルク変動やオイル温
度等によって供給油圧が大きくなった場合過大な力をV
ベルト並びに各プーリに与えることになり、それらの耐
久性に問題が発生するおそれがある。
【0006】
【課題を解決するための手段】そこで、本考案では、エ
ンジンの潤滑系からの油圧を用いてテンションプーリを
変位させてウォータポンプ及びオルタネータ等に巻架さ
れているVベルトの張力を調整するオートテンショナ装
置であって、上記テンションプーリを揺動自在に支持す
るプーリ支持機構と、上記プーリ支持機構を揺動させる
駆動手段と、上記エンジンのメインギャラリに通じる第
1の油路と上記エンジン上部に配設されるロッカアーム
給油口に通じる第2の油路とが接続される油圧室内に配
設され、上記メインギャラリ側と上記ロッカアーム給油
口側との差圧によって上記油圧室に設けられる油圧供給
口を開閉する移動体と、上記油圧供給口と上記駆動手段
とを逆止弁を介して接続し上記駆動手段に油圧を供給す
る第3の油路と、上記第3の油路と上記第2の油路とを
接続する第4の油路上に設けられ、上記駆動手段に所定
以上の油圧が供給されると開弁されるリリーフ弁とから
構成した。
【0007】
【作用】従ってエンジンが始動すると、メインギャラリ
から第1の油路を通って油圧室の移動体が移動され、油
圧供給口から第3の油路を経て駆動手段に油圧が供給さ
れてテンショプーリが移動される。この時、一定以上の
油圧が供給されると、リリーフ弁が開かれてエンジンか
らの供給油圧が第3の油路から第4の油路を経てロッカ
アーム給油口に供給されるので、上記駆動手段への過大
油圧は阻止される。さらに、時間経過に伴いロッカアー
ム供給口側の油圧が高まると、リリーフ弁が閉じられる
と共に移動体が押し下げられ上記駆動手段への油圧供給
が遮断され、上記駆動手段に供給された油圧は逆止弁に
よって保持される。
【0008】
【実施例】以下、本考案の実施例を図面を用いて説明す
る。図1において、符号1はエンジンのクランク軸に取
付けられたクランクプーリを示し、このクランクプーリ
1と図示しないオルタネータ及びウォータポンプ等の駆
動軸に設けられるプーリ2にはVベルト3が架け渡され
ていて、このVベルト3の張力は油圧式オートテンショ
ナ装置4によって調整される。
【0009】油圧式オートテンショナ装置4は、Vベル
ト3に接触するテンションプーリ5とその支持機構、駆
動部材及び油圧回路から主に構成される。テンションプ
ーリ5は図2に示すように、その支持軸5aが回動自在
に支持板6に固定されている。支持板6の基端6aは、
図1において符号Sで示すシリンダブロックに固定され
るリブ7の端部7aに固定されるピン8に補強板9と共
に揺動自在される。すなわち、図3に示すように、ピン
8にはブッシュ部材10を介してカラー11が取り付け
られていて、このカラー11にリブ7の端部7aが固定
されている。また、カラー11は、ブッシュ10よりピ
ン8の軸方向対する寸法が短く形成されていて、カラー
11とブッシュ10の間に支持板6と補強板9が回転自
在に支持される。
【0010】さらに、支持板6の多端6bには、ボール
ジョイント12が設けられている。ボールジョイント1
2は図4に示すように、ピンの先端にボール部材が配設
されたボールスタッド12aと円筒形のソケット12
から構成されていて、ボールスタッド12aのボール部
分がソケット12内部に弾性的に収納されている。ま
た、このボールジョイント12は後述説明する駆動手段
と係合する。
【0011】一方、図1に示すエンジンの上部に位置す
るシリンダヘッドBには、動弁機構の一構成であるロッ
カアーム13への給油口が14が配設される。この給油
口14は、エンジン内部に設けられるオイル油路15と
連通されると共に外部配管される第2の油路16(以
下、「油路16」と記す)が接続される。
【0012】油路16は、図示しないオイルポンプ近傍
のメインギャラリ17に接続して外部配管される第1の
油路18(以下、「油路18」と記す)が連通される油
圧室19に接続される。
【0013】油圧室19には、オイル供給口20が形成
されると共に移動体21が摺動自在に配設されている。
この移動体21は、油路16側に配設される圧縮コイル
バばね22によって通常(エンジン停止時)オイル供給
口20を閉じる向きに付勢されている。また、この移動
体21は、エンジン始動時に伴い図示しないオイルポン
プが作動してメインギャラリ17側の油圧が上昇すると
コイルばね22の弾性力抗してオイル供給口20を開く
向きに押し上げられると共に、エンジン始動後にロッカ
アーム供給口14側の圧力が上昇するとオイル供給路2
0を閉じる向きに摺動される。
【0014】ここで、駆動部材について説明する。駆動
部材は図5に示すように、油圧シリンダ23と同シリン
ダ内部を摺動するピントン24から構成されていて、ピ
ストン24には軸25が揺動自在に取り付けられてい
る。また、この軸25の先端25aは、上述したボール
ジョイント12のソケット12bに遊嵌されていて、ピ
ストン24の摺動によって支持板6に固定されたボール
スタッド12aを押圧する構造となっている。
【0015】この油圧シリンダ23と油圧給油口20と
は、第3の油路26以下(以下、「油路26」と記
す」)で連結されており、この油路26上には逆止弁2
7が配設されている。また、逆止弁27よりも油圧供給
口20側に位置する油路26aと油路16とは、リリー
フ弁28を介して第4の油路29以下(以下、「油路2
9」と記す)で接続されている。リリーフ弁28はオイ
ル給油口20からの油圧が設定値よりも大きくときに開
き、シリンダ23へ過大油圧の供給を制御している。
【0016】このように構成された油圧式オートテンシ
ョナ装置4においては、エンジンが始動してクランクシ
ャフが回転すると図示しないオイルポンプが作動して図
1に符号Cで示すオイルパンからオイルが吸い上げら
れ、メインギャラリ17の油圧が上昇する。この油圧の
上昇の仕方はエンジン回転数やオイルの温度すなわちオ
イルの粘性によっても異なり、例えばエンジン回転数が
大きくなるのに応じて油圧も上昇し、しかも、オイル温
度によって増減変化する。
【0017】このようにメインギャラリ17の油圧が上
昇すると、油路18から油圧室19にオイルが流れて移
動体21が押し上げられ、オイル供給口20から油路2
6を通ってピストン23にオイルが供給される。この時
に油圧によって軸25の先端がボールスタッド12aを
押圧して支持板6がピン8を中心に矢印方向に揺動さ
れ、テンションプーリ5が変位してVベルト3に張力が
与えられる。この時、立上り油圧が高いとリリーフ弁2
8が油圧によって開かれオイルが油路29、16を通っ
てロッカアーム給油口14に供給される。
【0018】しばらくして、エンジン内部の油路15か
らロッカアーム給油口14にオイルが供給され、油圧が
高くなると、ロッカアーム給油口14からの油圧が油路
16から油圧室に送られ移動体21が押し下げられてて
シリンダ23へのオイル供給が断たれると共にリリーフ
弁28も閉じられる。そして、シリンダ23内の油圧
は、逆止弁27によって保持されテンションプーリ5は
変位した位置に保持される。
【0019】図6は第2の実施例を示す。この実施例は
上記第1の実施例におけるリリーフ弁28より油路16
側に位置する油路29aと、逆止弁27よりシリンダ2
3側に位置する油路26bとを油路30で接続しその油
路30上にリリーフ弁28側からのみ開く逆止弁30を
設けたものである。
【0020】このように油路30を設けることで、油路
26からの油圧供給が断たれた後に、シリンダ23内の
油圧が低下した場合でも油路30から油圧を供給するこ
とができ、装置の信頼性が向上する。
【0021】
【考案の効果】本考案によば、エンジン始動と共に自
動的にテンションプーリが移動してVベルトに張力が与
えられるので、Vベルトの張力を調整する必要がなくな
る。また、エンジン回転数の変動やオイル温度等によっ
て過度な油圧が発生しても、これによる悪影響を受ける
ことなく、駆動時のVベルトに適正な張力を与えられる
ので、Vベルト並びに各プーリの耐久性を向上すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の第1の実施例を示す構成図である。
【図2】テンションプーリの支持機構を示す部分拡大図
である。
【図3】図2A−Aの断面図である。
【図4】支持機構と駆動部材の連結部の概略図である。
【図5】本考案の油圧式オートテンショナ装置の動記を
示す動作図である。
【図6】本考案の第2の実施例示す構成図である。
【符号の説明】
5 テンションプーリ 3 Vベルト 4 油圧式オートテンショナ装置 6,7,8 プーリ支持機構 14 ロッカアーム給油口 16 第2の油路 17 メインギャラリ 18 第1の油路 19 油圧室 20 油圧供給口 21 移動体 26 第3の油路 27 逆止弁 28 リリーフ弁 29 第4の油路 23,24,25 駆動部材

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】エンジンの潤滑系からの油圧を用いてテン
    ションプーリを変位させてウォータポンプ及びオルタネ
    ータ等に巻架されているVベルトの張力を調整するオー
    トテンショナ装置であって、 上記テンションプーリを揺動自在に支持するプーリ支持
    機構と、上記プーリ支持機構を揺動させる駆動部材と、
    上記エンジンのメインギャラリに通じる第1の油路と上
    記エンジン上部に配設されるロッカアーム給油口に通じ
    る第2の油路とが接続される油圧室内に配設され、上記
    メインギャラリ側と上記ロッカアーム給油口側との差圧
    によって上記油圧室に設けられる油圧供給口を開閉する
    移動体と、上記油圧供給口と上記駆動部材とを逆止弁を
    介して接続し、上記駆動部材に油圧を供給する第3の油
    路と、上記第3の油路と上記第2の油路とを接続する第
    4の油路上に設けられ、上記駆動部材に所定以上の油圧
    が供給されると開弁されるリリーフ弁とから構成され、
    上記エンジン始動時に上記Vベルトに張力を与えること
    を特徴とする油圧式オートテンショナ装置。
JP1992033278U 1992-05-20 1992-05-20 油圧式オートテンショナ装置 Expired - Lifetime JP2585724Y2 (ja)

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JPH0592435U JPH0592435U (ja) 1993-12-17
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5850344U (ja) * 1981-09-30 1983-04-05 いすゞ自動車株式会社 内燃機関におけるベルト・チエン等の緊張装置

Also Published As

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JPH0592435U (ja) 1993-12-17

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