JP2585680B2 - 光フアイバ - Google Patents

光フアイバ

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JP2585680B2
JP2585680B2 JP63020879A JP2087988A JP2585680B2 JP 2585680 B2 JP2585680 B2 JP 2585680B2 JP 63020879 A JP63020879 A JP 63020879A JP 2087988 A JP2087988 A JP 2087988A JP 2585680 B2 JP2585680 B2 JP 2585680B2
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    • C03CCHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
    • C03C25/00Surface treatment of fibres or filaments made from glass, minerals or slags
    • C03C25/10Coating
    • C03C25/104Coating to obtain optical fibres
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明のコア、クラツドともに石英ガラスからなるガ
ラスフアイバに耐熱性被覆を施した光フアイバに関し、
とくに被覆材料として耐熱性に優れた有機金属ポリマを
用い、かつ機械特性を向上させた構造を兼ね備えた耐熱
光フアイバに関するものである。
〔従来の技術〕
従来、光フアイバの被覆材としては、熱硬化型シリコ
ン樹脂を一次被覆に、Ny-12またはテフロンPFAなどの熱
可塑性樹脂を二次被覆に用いた構造や、紫外線硬化性の
ウレタンアクリレート系樹脂を二層構造とし、内層に低
弾性率のソフトタイプを、外層には高弾性率のハードタ
イプを用いた構造が一般的である。
さらに、連続使用温度が150℃以上の領域において
は、耐熱性の高い被覆材料が必要であり、代表的なもの
としてはAl,In,Sn,Niなどの金属や、SiC,TiC,Si3N4,Si-
O-N,Al2O3,TiO2,SnO2,Cなどの非金属のセラミクスを被
覆材料として用いた、所謂ハーメチツクコートフアイバ
の例が検討されている。これらのハーメチツクコートフ
アイバは、耐熱性に優れているばかりでなく、ガラスフ
アイバを完全に気密に被覆することから、ガラスの被労
係数(一般にn値と称する。)を大きくする利点があ
る。
〔発明が解決しようとする課題〕
従来の耐熱被覆を施した光フアイバは、被覆材の弾性
率が高く、光フアイバに側圧などの力が加わつた場合、
緩衝作用がなく、直接光フアイバに悪影響を与えること
になる。たとえば、製造時にプラスチツクや金属製のボ
ビンに巻き取つた場合、張力による側圧で伝送損失がガ
ラス本来の値より大きくなつたり、また、ケーブル化し
た場合にも同様の側圧により伝送損失が増大するという
問題があつた。そのため耐熱被覆の外層に、緩衝作用の
ある材料による被覆をさらに設けることにより伝送特性
の安定化をはかる必要があり、従来、緩衝層としてシリ
コン樹脂や弗素系樹脂による被覆を施してある。しか
し、これらの樹脂を被覆に用いることにより、連続使用
の許容温度が低下し、温度200℃乃至300℃以上の領域で
は材料的にも限界となつている。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は従来の問題点を解決し、伝送特性および耐側
圧性などの機械特性を良好に保持した光フアイバを提供
するもので、コア、クラツドとも石英ガラスからなるガ
ラスフアイバに耐熱性の被覆を施した光フアイバにおい
て、前記耐熱性の被覆は、下記(A),(B),(C)
の基本構造単位の混合物からなる有機金属ポリマからな
り、かつ前記有機金属ポリマからなる被覆は、光フアイ
バのガラス表面部から外側方向に硬度が高くなる構成を
備えてなることを特徴としている。
また前記有機金属ポリマからなる被覆は、二層以上の
多層構造を備えた態様を含むことを特徴としている。
〔作用〕
本発明に用いる有機金属ポリマは、硬化条件により状
態の異なる性質のものであり、500℃以上の温度で完全
にセラミツク化すると、硬度が高くて、耐熱性の高い被
覆ができる。また温度が400℃以下の場合には、有機ポ
リマとしての特徴を備えた比較的軟らかい被覆が得られ
る。光フアイバに完全にセラミツク化した被覆のみを施
した場合には、被覆に緩衝層としての機能がないため、
側圧を受けると光フアイバに直接力が作用することにな
る。そこで内層を軟らかく、外層を硬い被覆構造とする
ことにより、外層は穀効果が働き内部へ力が伝わり難く
なり、さらに、内層は軟らかい被覆のため、緩衝作用に
より光フアイバを保護する機能を備えることになり、耐
側圧性に強い耐熱光フアイバが得られる。なお本被覆構
成においては、硬度の異なる被覆層間には線膨張係数な
どの物性に差が生じるため、理想的には無限の段階を設
けて連続的に物性を変化させるのが好ましいが、例えば
本発明の一態様である多層構造とし、最内層から外層に
徐々に硬度を高く構成することにより目的は実用上達せ
られる。このように外側の被覆層に徐々に高度を高くす
る構成により、被覆層間の接着性も増し、被覆全体とし
ての機械特性が広い温度範囲にわたつて安定した耐熱光
フアイバが得られる。以下実施例について説明する。
〔実施例〕
第1図は本発明の耐熱光フアイバの実施例の断面構造
図である。コア1およびクラツド2はともに石英ガラス
からなり、3は本発明による有機金属ポリマ層で、5は
有機金属ポリマの完全セラミツク化した層であり、4は
有機金属ポリマ層3と有機金属ポリマの完全セラミツク
層5の中間体に位置する中間体層である。
本発明に用いる有機金属ポリマは、下記(A),
(B),(C)の基本構造単位から成り立つものであ
り、(A)が大部分を占め、(B),(C)が少量存在
する組成である。温度400℃以下の燒成条件では軟化点
が約300℃の非晶質熱可塑性ポリマであり、温度500℃以
上の燒成条件ではSi-Ti-C-O系セラミツクに変化するも
のである。
第2図は本発明の耐熱光フアイバを製造する方法の具
体的一実施例の工程概要を示す図である。本実施例は、
有機金属ポリマ層が三層構成の場合の例である。6は光
フアイバのプリフオーム母材、7は線引炉、8は線径測
定器、13は線引きされたガラスフアイバ、91,92,93は本
発明に用いられる被覆材の有機金属ポリマの塗布装置、
101,102,103は塗布した有機金属ポリマの硬化焼付を行
う熱硬化炉、14は被覆を施した光フアイバ、11は光フア
イバ14の巻取機、12は線径測定器8によりガラスフアイ
バ13の線径を測定しながら、規定の光フアイバ径を保持
するよう線引速度を制御する制御系である。本発明にお
いては、三層の被覆層の硬度を徐々に高くするため、第
一層の硬化炉101の温度は400℃以下、第二層の硬化炉10
2の温度は400℃乃至500℃の中間温度、最外層の第三層
の硬化炉103の温度は500℃以上に設定した。
なお本発明による光フアイバは、本発明に用いる有機
金属ポリマの耐熱温度領域で使用可能であるが、それ以
外の材料、たとえば熱硬化型シリコン樹脂、紫外線硬化
型ウレタンアクリレート、Ny-12、PFAなどの熱可塑性樹
脂およびAl,Cu,Niなどの金属を適用することもできる。
ただし、上述のそれぞれの材料を用いる場合には、それ
ぞれの付加材料の特性にもとづいて適切に使用すること
を要する。
以下に本発明の具体例について説明する。石英フアイ
バとしてコア径50μmφ、クラツド径125μmφ、比屈
折率差1%のグレーデツド型光フアイバを用い、被覆材
には有機金属ポリマの一例として、宇部興産製のチラノ
コートを用い、硬化条件を変えて被覆を施した耐熱光フ
アイバの試料1乃至4の四種類の光フアイバを試作し、
それぞれの特性を比較評価した。試料1乃至試料4それ
ぞれの被覆構成および伝送特性の評価結果を第1表に示
す。なお被覆材の一回の塗布厚は約10μmである。
第1表において伝送損失は、直径280mmφのABS樹脂製
ボビンに張力50gで整列に巻き付けたときの、波長0.85
μmおよび1.30μmにおける伝送損失増を測定し、耐側
圧性を評価した。
試料1は二層被覆を500℃の同一温度で硬化した比較
例1で、試料2は三層被覆を500℃の同一温度で硬化し
た比較例2である。比較例1および比較例2に示したよ
うに、完全にセラミツク化したものについては、ボビン
に巻いたときの側圧により伝送損失は増加し、耐側圧性
の悪いことを示している。これに対し、試料3及び4の
内層に有機金属ポリマ層を設けた本発明の実施例1およ
び2は伝送損失の増加が大幅に改善されている。
また本実施例1の光フアイバの被覆硬化条件は空気中
で行つたが、表面の酸化劣化による伸びの低下などの影
響を低減する目的で、酸素の含まれている空気中の代り
に、He,Ar,N2のそれぞれの不活性ガスの単一ガス中およ
び二種以上混合ガスの一例としてN2ガスを満たした雰囲
気中で硬化して作製した試料4について被覆材の伸び特
性の改善されていることを確認した。すなわち、実施例
2に示すように、硬化炉の第3炉を不活性ガス雰囲気下
にし、硬化させることにより伸び特性が改善され強度の
向上がはかられた。
〔発明の効果〕
以上説明したように、本発明の光フアイバは有機金属
ポリマを被覆材に適用し、ガラスフアイバのガラス表面
より外側方向に硬度が高くなる構成を備えていることか
ら、伝送特性および耐側圧性などの機械特性を良好に保
持することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の耐熱光フアイバ断面構造図、第2図は
本発明の耐熱光フアイバを製造する方法の実施例の工程
概要図である。 1……コア、2……クラツド、3……有機金属ポリマ
層、4……中間体層、5……有機金属ポリマの完全セラ
ミツク層、6……プリフオーム母材、7……線引炉、8
……線径測定器、91,92,93……塗布装置、101,102,103
……硬化炉、11……巻取機、12……制御系、13……ガラ
スフアイバ、14……光フアイバ

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】コア、クラツドとも石英ガラスからなるガ
    ラスフアイバに耐熱性の被覆を施した光フアイバにおい
    て、 前記耐熱性の被覆は、下記(A),(B),(C)の基
    本構造単位の混合物からなる有機金属ポリマからなり、
    かつ 前記有機金属ポリマからなる被覆は、前記光フアイバの
    ガラス表面部から外側方向に硬度が高くなる構成を備え
    てなる ことを特徴とする光フアイバ。
  2. 【請求項2】前記有機金属ポリマからなる被覆は、二層
    以上の多層構造を備えてなることを特徴とする特許請求
    の範囲第1項記載の光フアイバ。
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