JP2819660B2 - 光ファイバ心線 - Google Patents

光ファイバ心線

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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は長距離通信用に使用される石英ガラスを用い
た光ファイバ心線に関し、詳しくは外周に着色層を有す
る光ファイバ心線の改良に関するものである。
〔従来の技術〕
一般に光ファイバはコアとクラッドからなる導波構造
を有する部分のみ、つまり線引されたままの裸ファイバ
の状態では、機械的強度、取扱の容易さ、伝送損失等に
問題があるので、樹脂等の保護、補強、漏光吸収のため
の被覆を外周に形成した心線として使用される。
また、光ケーブルの高密度化に対応して、保護被覆層
を有する光ファイバ心線の複数を並行に並べて更に一括
被覆し一体化したテープ心線が開発されている。
この種のテープ心線においては、それぞれの光ファイ
バ素線には識別のための着色か施されて使用される場合
が多い。このときの着色方法としては、溶剤型のインク
による着色、または光ファイバ素線ハード層への顔料練
り込みなども試みられているが、製造速度、作業性など
のうえで紫外線硬化性インクが、一般に使用される。
このような着色光ファイバ心線の1例として、第1図
に示すように例えば石英製の光ファイバ1の周りに紫外
線硬化性樹脂からなる軟質の軟質被覆層2が施され、該
軟質被覆層2の周りに紫外線硬化性樹脂からなる前記軟
質被覆層2よりも硬質の硬質被覆層3が設けられ、該硬
質被覆層3の周りに着色層4が施されたものがある。
尚、前記軟質被覆層2のヤング率は常温で0.1〜0.5kg
/mm2程度であり、硬質被覆層3のそれは30〜100kg/mm2
が一般的であって、両被覆層とも温度変化に対するヤン
グ率変化が少ないものが温度特性が良いと考えられ、そ
のような観点から低温でのヤング率の増加のできるだけ
少ない材料が選択さている。また、着色層4の厚さは1
〜10μm程度である。
しかしながら、光ファイバ心線に更にこのような着色
層を施すと、着色層の膜厚にかかわらず、低温における
電送損失が、着色層を設けないものよりも著しく悪化す
ることが判っている。
着色層は保護層に比べて膜厚が非常に薄いため、着色
層の物性が光ファイバ素線に与える影響は殆ど無視でき
ると考えられたため、この現象の説明としては、従来は
例えば特開昭64-70715号公報に記載されるような「うね
り」モデルが考えられていた。そして、このモデルに従
い、着色後の低温特性悪化を防ぐために、素線保護層の
低温ヤング率を高くするという対策が提案されていた。
そして、着色層自体の物性については、上記のように
計算上は殆ど光ファイバの特性に影響しないとみなされ
ていたので、一般には、漠然と、保護層と同程度のヤン
グ率のものが選ばれていた。
〔発明が解決しようとする課題〕
一般に光ファイバ素線の保護層の低温ヤング率を上げ
ると、低温における被覆の収縮応力が増大するため、素
線の低温特性が悪化しやすくなることは、良く知られた
事実である。
従って、上述の保護層の低温ヤング率を高くするよう
な対策では、着色後の低温特性の劣化は避けることがで
きても、素線自体の収縮応力は増加しているために、曲
げ特性の弱いガラスを使用すると、素線の段階ですでに
低温特性が悪化する危険がある。しかし、前述のように
着色層の物性と光ファイバの伝送特性の関係は、従来全
く検討されることが無かった。
本発明はこのような現状に鑑みてなされたものであ
り、着色層を有する光ファイバ心線の低温での伝送特性
の低下を従来品より少なくできる、新規な構造を提供す
ることを目的としている。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、従来の問題点を解決し、素線自体の低温特
性を悪化させず、かつ着色層を形成しても低温での損失
を増大させないような光ファイバ心線を提供するもの
で、光ファイバの外周に紫外線硬化型樹脂からなる軟質
被覆層を有し、該軟質被覆層の外周に紫外線硬化型樹脂
からなる硬質被覆層を有し、該硬質被覆層の外周にさら
に着色層を有してなる光ファイバ心線において、該着色
層の23℃におけるヤング率E23 及び−40℃におけるヤ
ング率E-40 の和が300kg/mm2以下であり、且つE23
40〜70kg/mm2であることを特徴としている。
本発明において上記着色層は紫外線硬化性インクから
なることが特に好ましい。
また、上記硬質被覆層の被覆径は240〜250μm、被覆
厚みが17.5〜32.5μmであることが、本発明の特に好ま
しい実施態様として挙げられる。
〔作用〕
本発明者らは、従来あまり考慮されることがなかった
着色層の物性の光ファイバ伝送特性に与える影響を明ら
かにすることを試み、着色層の物性を種々に変えた光フ
ァイバ心線を作製し、それらの低温特性を調査してみ
た。
その結果、意外にも着色層のヤング率温度特性が光フ
ァイバ心線の低温特性に大きく影響し、着色層の常温か
ら低温にかけての収縮応力が大きいほど心線の低温での
損失増が増大することを見出した。
さらに、本発明者らは着色層の収縮応力の指標とし
て、常温と低温のヤング率の和を適用し、その値と低温
損失増の相関をとることにより、着色層の常温及び低温
のヤング率を一定値以下に抑えることによって、着色後
の低温特性悪化を充分小さいレベルにまで低減させるこ
とを見出した。
以下、本発明を実施例で具体的に説明する。
〔実施例〕
実施例 第1図に本発明の光ファイバ心線の断面構造を示す。
直径125μmの石英ガラスからなるシングルモード光フ
ァイバ1の外周に軟質の紫外線硬化性樹脂(緩衝層)2
と、硬質の紫外線硬化性樹脂(保護層)3をコーティン
グし、さらにその外周に着色層4をダイスを用いてコー
ティングした。本実施例で用いた各被覆層の被覆径及び
被覆物性を表1に示す。
光ファイバ素線としては光ファイバ1、緩衝層2、保
護層3は全て同一且つ同時に作製したものを5本用意
し、それらに各々a〜eの着色層をオーバーコートする
ことによって、着色層物性の異なる光ファイバ心線を単
長2kmずつ作製した。
これらの光ファイバ心線の23℃及び−40℃の波長1.3
μmにおける伝送損失を光後方散乱法より測定し、伝送
損失の変動Δαと着色層ヤング率との関係をプロットし
てみたところ、着色層の23℃ヤング率と−40℃のヤング
率の和、すなわち〔E23 +E-40 〕とΔαの間には、
第3図に示すようにきれいな相関があることが判明し
た。
着色層の23℃或いは−40℃単独のヤング率よりも両者
の和の値が最もΔαとの相関が高い理由は、着色による
低温喪失増が基本的に着色層の常温から低温にかけての
収縮応力によって生じていると考えると説明できる。
より精度良く収縮力の大きさを求めるには、23℃から
−40℃までの各温度における紫外線硬化性インクのヤン
グ率と線膨張係数の積を積分する手法があるが、測定の
手間や測定精度等を考慮すると、実際的ではなく、第3
図で非常に良い相関が取れていることにより、〔E23
+E-40 〕の値で評価する方法が、精度、測定の容易さ
の両面で最適である。
以上の説明から、Δαの限界値を通常用途の光ファイ
バでは問題ないレベルである+0.01dB/km以下としたと
き、着色層の〔E23 +E-40 〕を300kg/mm2以下にすれ
ば、問題は生じないことが判るであろう。
以上の実験より判明した結果を実施例1〜2及び比較
例1〜3として、表2に示す。
次に、実施例2の着色層cを使用し、保護層のヤング
率を変更した以外は前記実験と全く同じ被覆径、製造条
件で同様に光ファイバ心線を作製し、Δαを測定した。
その結果を表3に示す。
本実施例の結果より、第3図の関係は保護層の種類が
異なっても成立することが判る。
以上の実施例は、光ファイバの被覆径を一定にした場
合の結果であるが、本発明では保護層被覆径を245μm
に保ったまま、保護層厚みを最大32.5μm、最小17.5μ
mまで変化させても同様の効果が得られた。
また、保護層被覆径を、通常の製造条件の振れ幅範囲
内である、240〜250μmφの範囲で変化させても、結果
は保護層被覆径245μmのときと同一であった。
以上の実験は、着色層として現在最も一般的に用いら
れているエポキシアクリレートに顔料を添加した紫外線
硬化性インクを用いた例についてのみ行ったが、他の材
料例えばウレタン系、ポリオール系、ポリエステル系の
紫外線硬化性インクや他の硬化手法によるインク、例え
ば溶剤型インク等においても、硬化後の物性に関しては
紫外線硬化性インクと同等であるので、着色層の硬化手
法の如何に係わらず、硬化後のヤング率が本発明の範囲
内にあれば本発明は成立して同様の効果を奏することは
言うまでもない。
着色層の膜厚は、最も一般的に使用され、且つ設備コ
ストも安いダイスを使った塗布では通常1〜6μmの範
囲となるが、この範囲内では電送損失特性の膜厚依存性
は見られず、全て膜厚5μmのときと同一の結果が得ら
れた。
また、実施例2〜4の光ファイバ心線を第2図に示す
ように4本平行に並べ、これに紫外線硬化性ウレタンア
クリレート樹脂からなる一括被覆層5を施してテープ心
線化し、前記実験と同様の方法でΔαを調べた。その結
果を表4に示す。
表5より、本発明の光ファイバ心線は、テープ心線化
後も低温特性の悪化を起こさないことが判明した。
〔発明の効果〕
前述の如く本発明によれば、着色層を施したり、さら
にこの着色層付の光ファイバ心線を複数本並行に並べ、
これに一括被覆を施してテープ心線化しても、低温で伝
送損失増加を起こし難い光ファイバ心線を得ることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る着色層を有する光ファイバ心線の
構造の一例を説明する断面図、図中、1は光ファイバ、
2は緩衝層、3は保護層、4は着色層を示す。第2図は
本発明の実施例で作製したテープ心線の構造を示す断面
図であり、5は一括被覆層を示す。第3図はΔαと〔E
23 +E-40 ](kg/mm2)の関係を示す図表である。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光ファイバの外周に紫外線硬化型樹脂から
    なる軟質被覆層を有し、該軟質被覆層の外周に紫外線硬
    化型樹脂からなる硬質被覆層を有し、該硬質被覆層の外
    周にさらに着色層を有してなる光ファイバ心線におい
    て、該着色層の23℃におけるヤング率E23 及び−40℃
    におけるヤング率E-40 の和が300kg/mm2以下であり、
    且つE23 が40〜70kg/mm2であることを特徴とする光フ
    ァイバ心線。
  2. 【請求項2】上記着色層が紫外線硬化性インクからなる
    ことを特徴とする請求項(1)に記載の光ファイバ心
    線。
  3. 【請求項3】上記硬質被覆層の被覆径が240〜250μm、
    被覆厚みが17.5〜32.5μmであることを特徴とする請求
    項(1)に記載の光ファイバ心線。
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