JP2585639Y2 - 圧電素子を用いた加速度センサ - Google Patents

圧電素子を用いた加速度センサ

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JP2585639Y2
JP2585639Y2 JP1993020553U JP2055393U JP2585639Y2 JP 2585639 Y2 JP2585639 Y2 JP 2585639Y2 JP 1993020553 U JP1993020553 U JP 1993020553U JP 2055393 U JP2055393 U JP 2055393U JP 2585639 Y2 JP2585639 Y2 JP 2585639Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、圧電素子を用いた加速
度センサ、特に、多次元の各成分ごとに加速度を検出す
ることのできるセンサに関する。
【0002】
【従来の技術】自動車産業や機械産業などでは、運動す
る物体の加速度を正確に検出できるセンサの需要が高ま
っている。特に、二次元あるいは三次元の各成分ごとに
加速度を検出しうる小型のセンサが望まれている。
【0003】このような需要に応えるため、圧電素子を
用いた加速度センサが提案されている。たとえば、特許
協力条約に基づく国際公開第WO92/17759号公
報、特開平4−148833号公報、特開平4−299
227号公報、特開平5−26744号公報などには、
静電容量素子あるいは圧電素子を用いた加速度センサが
開示されている。これらのセンサは、可撓性をもった基
板に重錘体を取り付け、この重錘体に加速度が作用する
ことによって基板に撓みが生じる現象を利用したもので
ある。すなわち、基板の所定位置に複数の静電容量素子
あるいは圧電素子を取り付けることにより、基板の撓み
具合を電気的に検出するのである。静電容量素子や圧電
素子の取り付け位置を工夫することにより、作用した加
速度を三次元の各成分ごとに検出することが可能にな
る。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】上述した各公報に開示
されている圧電素子を用いた加速度センサは、加速度を
三次元の各軸方向成分ごとに検出することができるが、
圧電素子の各部に多数の電極を配置し、これら多数の電
極に対して複雑な配線を施す必要がある。このため、セ
ンサ全体の構造はかなり複雑になり、製造コストも高く
なる。
【0005】そこで本考案は、より単純な構造をもった
圧電素子を用いた加速度センサを提供することを目的と
する。
【0006】
【課題を解決するための手段】(1) 本願第1の考案
は、XYZ三次元座標系における加速度のXYZ各軸方
向成分を検出する加速度センサにおいて、この三次元座
標系におけるXY平面にそれぞれ平行な上面および下面
を有する板状の圧電素子と、この圧電素子の上面に形成
された5枚の上部電極層と、この5枚の上部電極層のす
べてに対向するように、圧電素子の下面に形成された1
枚の下部電極層と、すべての上部電極層の上に固着され
た固定基板と、下部電極層の下に固着された可撓基板
と、可撓基板の下面中央部に固着された重錘体と、固定
基板の周囲および可撓基板の周囲をそれぞれ支持固定す
る筐体と、を設け、5枚の上部電極層のうち第1の上部
電極層はXY平面への投影像がX軸の正の部分にくるよ
うな位置に形成し、第2の上部電極層はXY平面への投
影像がX軸の負の部分にくるような位置に形成し、第3
の上部電極層はXY平面への投影像がY軸の正の部分に
くるような位置に形成し、第4の上部電極層はXY平面
への投影像がY軸の負の部分にくるような位置に形成
し、第5の上部電極層はXY平面への投影像が座標系に
おける原点上にくるような位置に形成し、圧電素子のう
ち第2の上部電極層および第4の上部電極層が形成され
た第1の領域については、厚み方向に伸びる力が作用し
たときに、上面に第1の極性の電荷が、下面に第2の極
性の電荷が、それぞれ発生し、厚み方向に縮む力が作用
したときに、上面に第2の極性の電荷が、下面に第1の
極性の電荷が、それぞれ発生するように、分極処理を施
し、圧電素子のうち第1の上部電極層、第3の上部電極
層、および第5の上部電極層が形成された第2の領域に
ついては、厚み方向に伸びる力が作用したときに、上面
に第2の極性の電荷が、下面に第1の極性の電荷が、そ
れぞれ発生し、厚み方向に縮む力が作用したときに、上
面に第1の極性の電荷が、下面に第2の極性の電荷が、
それぞれ発生するように、分極処理を施したものであ
る。
【0007】(2) 本願第2の考案は、上述の第1の考
案に係る加速度センサにおいて、可撓基板を導電性材料
によって構成し、この可撓基板自身を下部電極層として
用いるようにしたものである。
【0008】(3) 本願第3の考案は、XYZ三次元座
標系における加速度のXYZ各軸方向成分を検出する加
速度センサにおいて、この三次元座標系におけるXY平
面にそれぞれ平行な上面および下面を有する板状の圧電
素子と、この圧電素子の上面に形成された16枚の上部
電極層と、この16枚の上部電極層のすべてに対向する
ように、圧電素子の下面に形成された1枚の下部電極層
と、下部電極層の下面に固着された可撓基板と、可撓基
板の下面中央部に固着された重錘体と、可撓基板の周囲
を支持固定する筐体と、を設け、XY平面上において、
X軸およびY軸に対し座標系の原点において交差する任
意のW1軸およびW2軸を定義し、16枚の上部電極層
のうち第1および第2の上部電極層はXY平面への投影
像がX軸の負の部分にくるような位置に形成し、第3お
よび第4の上部電極層はXY平面への投影像がX軸の正
の部分にくるような位置に形成し、16枚の上部電極層
のうち第5および第6の上部電極層はXY平面への投影
像がY軸の負の部分にくるような位置に形成し、第7お
よび第8の上部電極層はXY平面への投影像がY軸の正
の部分にくるような位置に形成し、16枚の上部電極層
のうち第9および第10の上部電極層はXY平面への投
影像がW1軸の負の部分にくるような位置に形成し、第
11および第12の上部電極層はXY平面への投影像が
W1軸の正の部分にくるような位置に形成し、16枚の
上部電極層のうち第13および第14の上部電極層はX
Y平面への投影像がW2軸の負の部分にくるような位置
に形成し、第15および第16の上部電極層はXY平面
への投影像がW2軸の正の部分にくるような位置に形成
し、第2,3,6,7,10,11,14,15の各上
部電極層は、第1,4,5,8,9,12,13,16
の各上部電極層に対して原点に近い位置に形成し、圧電
素子のうち第1,3,5,7,9,12,13,16の
各上部電極層が形成された第1の領域については、XY
平面に沿って伸びるような力が作用したときに、上面に
第1の極性の電荷が、下面に第2の極性の電荷が、それ
ぞれ発生し、XY平面に沿って縮むような力が作用した
ときに、上面に第2の極性の電荷が、下面に第1の極性
の電荷が、それぞれ発生するように、分極処理を施し、
圧電素子のうち前記第2,4,6,8,10,11,1
4,15の各上部電極層が形成された第2の領域につい
ては、XY平面に沿って伸びるような力が作用したとき
に、上面に第2の極性の電荷が、下面に第1の極性の電
荷が、それぞれ発生し、XY平面に沿って縮むような力
が作用したときに、上面に第1の極性の電荷が、下面に
第2の極性の電荷が、それぞれ発生するように、分極処
理を施したものである。
【0009】(4) 本願第4の考案は、上述の第3の考
案に係る加速度センサにおいて、可撓基板を導電性材料
によって構成し、この可撓基板自身を下部電極層として
用いるようにしたものである。
【0010】
【作 用】圧電素子は、外部から圧力を加えると、一方
に正の電荷、他方に負の電荷を発生する性質を有する。
しかも、所定の方向に圧力を加えた場合に、所定の方向
に正負の電荷を発生するような所望の分極特性をもった
素子を製造することが可能である。また、ある一部分に
ついての分極特性が、他の一部分についての分極特性と
異なるような圧電素子を製造することも可能である。本
考案は、圧電素子のこのような性質を利用し、従来提案
されている圧電素子を用いた加速度センサにおいて、圧
電素子の分極特性を部分ごとに変えるようにしたもので
ある。前述したように、従来の加速度センサは、加速度
を三次元の各軸方向成分ごとに検出することができる
が、そのためには、圧電素子の各部に多数の電極を配置
し、これら多数の電極に対して複雑な配線を施す必要が
ある。圧電素子の分極特性を部分ごとに変えるようにす
れば、多数の電極に対してより合理的な配線を行うこと
ができるようになり、構造をより単純化することが可能
になる。
【0011】
【実施例】以下、本考案を図示する実施例に基づいて説
明する。
【0012】§1. 従来提案されている第1のセンサ 図1は、従来提案されている圧電素子を用いた加速度セ
ンサの一例を示す側断面図である。可撓基板1および固
定基板2は、いずれも円盤状の基板であり、これら両基
板の間に同じく円盤状をした圧電素子3が介挿されてい
る。可撓基板1の下面には、円柱状の重錘体4が固着さ
れている。また、可撓基板1の外周部分および固定基板
2の外周部分は、いずれもセンサ筐体5によって支持さ
れている。圧電素子3の上面には、5枚の上部電極層E
1〜E5(図1には、その一部だけが示されている)が
形成され、同様に下面には5枚の下部電極層F1〜F5
(やはり、その一部だけが示されている)が形成されて
おり、上部電極層E1〜E5の上面は固定基板2の下面
に固着され、下部電極層F1〜F5の下面は可撓基板1
の上面に固着されている。ここで、固定基板2は十分な
剛性をもち、撓みを生じることはないが、可撓基板1は
可撓性をもち、いわゆるダイヤフラムとして機能する。
重錘体4は、錘りの機能を果たすに十分な重量をもった
材質で構成されており、ここでは、説明の便宜上、この
重錘体4の重心位置Pを原点としたXYZ三次元座標系
を考えることにする。すなわち、図の右方向にX軸、上
方向にZ軸、そして紙面に垂直な方向にY軸を定義す
る。図1は、このセンサをXZ平面で切った断面図とい
うことになる。
【0013】上部電極層E1〜E5および下部電極層F
1〜F5の形状および配置は、図2および図3に明瞭に
示されている。図2は、圧電素子3の上面図であり、扇
状の上部電極層E1〜E4と円形の上部電極層E5が配
置されている様子が明瞭に示されている。また、図3
は、圧電素子3の下面図であり、扇状の下部電極層F1
〜F4と円形の下部電極層F5が配置されている様子が
明瞭に示されている。上部電極層E1〜E5と下部電極
層F1〜F5とは、それぞれ同じ形状をしており、互い
に向かい合った位置に形成されている。
【0014】前述したように、圧電素子は、外部から圧
力を加えると、一方に分極を生じる性質を有するが、こ
のセンサにおける圧電素子3としては、図4に示すよう
な分極特性をもった圧電セラミックスが用いられてい
る。すなわち、図4(a) に示すように、厚み方向に伸ば
す方向の力が作用した場合には、上部電極層E側に正の
電荷が、下部電極層F側に負の電荷が、それぞれ発生
し、逆に、図4(b) に示すように、厚み方向に縮める方
向の力が作用した場合には、上部電極層E側に負の電荷
が、下部電極層F側に正の電荷が、それぞれ発生するよ
うな分極特性をもっている。
【0015】さて、ここで、このようなセンサに所定の
方向成分をもった加速度が作用した場合にどのような現
象が起こるかを検討する。まず、X軸方向の加速度が作
用したために、図5に示すように、重錘体4の重心Pに
X軸方向の力Fxが加わった場合を考える。この場合、
図に誇張して示したように、ダイヤフラムの機能を果た
す可撓基板1に撓みが生じ、圧電素子3の右半分には厚
み方向に縮む力が、左半分には厚み方向に伸びる力が、
それぞれ作用することになる。Y軸方向の加速度が作用
した場合も、軸の方向が90°ずれるだけで、これと同
様の現象が起こることになる。次に、Z軸方向の加速度
が作用したために、図6に示すように、重錘体4の重心
PにZ軸方向の力Fzが加わった場合を考える。この場
合、図に誇張して示したように、圧電素子3が全体的に
厚み方向に縮む力を受けることになる。
【0016】このような現象を利用すれば、各電極層に
対して、図7〜図9に示すような配線を施すことによ
り、作用した加速度のXYZ各軸方向成分の検出を行う
ことができる。たとえば、X軸方向成分は、図7に示す
ように、端子Tx1と端子Tx2との間に生じる電圧差
Vxとして検出することができる。この理由は、図5に
示すような撓みにより、各電極層に発生する電荷の極性
を考えれば容易に理解できる。すなわち、電極層E2,
F2に関しては、これらに挟まれた圧電素子3の一部分
が厚み方向に伸びる力を受けているので、図4(a) に示
したように、上部電極層E2には正の電荷が、下部電極
層F2には負の電荷が、それぞれ発生する。一方、電極
層E1,F1に関しては、これらに挟まれた圧電素子3
の一部分が厚み方向に縮む力を受けているので、図4
(b) に示したように、上部電極層E1には負の電荷が、
下部電極層F1には正の電荷が、それぞれ発生する。し
たがって、図7に示すような配線を施しておけば、正の
電荷はすべて端子Tx1に集まり、負の電荷はすべて端
子Tx2に集まり、両端子間の電位差Vxが加速度のX
軸方向成分を示すものになる。全く同様に、加速度のY
軸方向成分は、上部電極層E3,E4および下部電極層
F3,F4に対して、図8に示すような配線を施せば、
端子Ty1と端子Ty2との間の電位差Vyとして検出
することができる。また、Z軸方向成分は、図9に示す
ように、端子Tz1と端子Tz2との間に生じる電位差
Vzとして検出することができる。この理由は、図6に
示すような撓みにより、各電極層に発生する電荷の極性
を考えれば容易に理解できる。すなわち、電極層E5,
F5に関しては、これらに挟まれた圧電素子3の一部分
が厚み方向に縮む力を受けているので、図4(b) に示し
たように、上部電極層E5には負の電荷が、下部電極層
F5には正の電荷が、それぞれ発生する。そこで、図9
に示すように、正の電荷を端子Tz1に集め、負の電荷
を端子Tz2に集めるような配線を施しておけば、両端
子間の電位差Vzが加速度のZ軸方向成分を示すものに
なる。
【0017】§2. 第1のセンサへの適用 上述した第1のセンサによれば、XYZ三次元座標系に
おける加速度のX,Y,Z軸方向成分を、それぞれ電位
差Vx,Vy,Vzとして求めることができる。しかし
ながら、これらの電位差を検出するためには、各電極層
に対して、図7〜図9の回路図に示すような配線を行う
必要がある。この配線は、上部電極層と下部電極層とが
入り乱れたものとなっており、この加速度センサを大量
生産する場合、製品の全コストに比べて配線のためのコ
ストが無視できなくなる。本考案の主眼は、このような
圧電素子を用いた加速度センサにおいて、圧電素子の分
極特性を部分的に変えることにより、配線を単純化し製
造コストを低減することにある。
【0018】ところで、任意の分極特性をもった圧電素
子を製造することは、現在の技術で可能である。たとえ
ば、上述した第1のセンサにおいて用いられている圧電
素子3は、図4に示すような分極特性をもったものであ
った。これに対して、図10に示すような分極特性をも
った圧電素子6を製造することも可能である。すなわ
ち、図10(a) に示すように、厚み方向に伸ばす方向の
力が作用した場合には、上部電極層E側に負の電荷が、
下部電極層F側に正の電荷が、それぞれ発生し、逆に、
図10(b) に示すように、厚み方向に縮める方向の力が
作用した場合には、上部電極層E側に正の電荷が、下部
電極層F側に負の電荷が、それぞれ発生するような分極
特性をもっている。ここでは、便宜上、図4に示すよう
な分極特性をタイプ、図10に示すような分極特性を
タイプと呼ぶことにする。タイプの分極特性をもっ
た圧電素子3と、タイプの分極特性をもった圧電素子
6とは、上面および下面に発生する電荷の符号が逆転し
ていることになる。もっとも、圧電素子3の上下を逆に
すれば圧電素子6になるので、両者は単体としてみれば
全く同じ圧電素子ということができ、両者を区別する意
味はあまりない。しかしながら、1つの圧電素子の一部
分にタイプの分極特性をもたせ、別な一部分にタイプ
の分極特性をもたせることも可能である。本考案は、
このような局在的な分極処理を施した圧電素子を用いる
ことにより、加速度センサの構造を単純化することに特
徴がある。
【0019】いま、図11に示すような圧電素子7を考
える。この圧電素子7は、形状は上述した第1のセンサ
において用いられている圧電素子3と全く同じ円盤状を
した素子である。しかしながら、その分極特性は圧電素
子3とは異なっている。圧電素子3は、前述したよう
に、すべての部分がタイプの分極特性をもつ素子であ
った。これに対し、圧電素子7は、図11に示すよう
に、5つの領域A1〜A5においてタイプまたはタイ
プのいずれかの分極特性をもつ。すなわち、領域A
2,A4においてはタイプの分極特性を示し、領域A
1,A3,A5においてはタイプの分極特性を示す。
ここで、領域A1〜A5は、それぞれ上部電極層E1〜
E5あるいは下部電極層F1〜F5が形成される領域に
対応する。
【0020】さて、前述した第1のセンサにおいて、圧
電素子3の代わりに、図11に示すような局在的分極特
性をもった圧電素子7を用いた場合、各電極層に発生す
る電荷の極性がどのように変わるかを考えてみる。する
と、タイプの分極特性をもった領域に形成されている
上部電極層E1,E3,E5、および下部電極層F1,
F3,F5に発生する電荷の極性が、圧電素子3を用い
たセンサに対して反転することが理解できよう。このた
め、各電極層に対して、図12〜図14に示すような配
線を施しておけば、XYZ三次元座標系における加速度
のX,Y,Z軸方向成分を、それぞれ電位差Vx,V
y,Vzとして求めることができるようになる。たとえ
ば、X軸方向成分に関しては、電極層E1,F1に発生
する電荷の極性が前述の例に対して逆転するため、図7
に示す配線は図12に示す配線に置き換えられる。同様
に、Y軸方向成分に関しては、電極層E3,F3に発生
する電荷の極性が逆転するため、図8に示す配線は図1
3に示す配線に置き換えられる。更に、Z軸方向成分に
関しては、電極層E5,F5に発生する電荷の極性が逆
転するため、図9に示す配線は図14に示す配線に置き
換えられる。
【0021】図7〜図9に示す従来の配線に対して、図
12〜図14に示す本願考案の配線は、実際のセンサを
製造する上で重大なメリットを有する。図12〜図14
に示す本願考案の配線の特徴は、X軸,Y軸,Z軸のい
ずれの方向に加速度が作用した場合であっても、各軸の
正方向に加速度が作用したのであれば、必ず上部電極層
側に正の電荷が、下部電極層側に負の電荷が、それぞれ
発生する点にある。この特徴を利用すれば、センサ全体
の配線を単純化することが可能になる。たとえば、図1
2〜図14における端子Tx2,Ty2,Tz2を、セ
ンサ筐体5に接続して基準電位(アース)にとった場合
を考える。この場合、5枚の下部電極層F1〜F5は互
いに導通状態になる。このようにしても、加速度のX軸
方向成分を示す電位差Vxは端子Tx1のアースに対す
る電圧として得られ、加速度のY軸方向成分を示す電位
差Vyは端子Ty1のアースに対する電圧として得ら
れ、加速度のZ軸方向成分を示す電位差Vzは端子Tz
1のアースに対する電圧として得られるので、このセン
サは何ら支障なく動作する。しかも5枚の下部電極層F
1〜F5についての配線は、互いに導通させるだけでよ
いので、非常に単純な配線ですむ。
【0022】このように、5枚の下部電極層F1〜F5
を導通させる配線が可能になれば、そもそも下部電極層
を5枚に分けておく必要はない。すなわち、図15の側
断面図に示されているように、共通の下部電極層F0を
1枚だけ設けるようにすればよい。共通の下部電極層F
0は、1枚の円盤状の電極層であり、5枚の上部電極層
E1〜E5のすべてに対向した電極となる。また、可撓
基板1として導電性の材料(たとえば、金属)を用いる
ようにすれば、図16の側断面図に示されているよう
に、特別な下部電極層F0を用いずに、圧電素子7の下
面を可撓基板1の上面に直接接合するようにしてもよ
い。この場合は、可撓基板1自身が共通の下部電極層F
0として機能することになる。このように、本願考案を
適用すれば、配線だけでなく、センサの構造自体も単純
化することができる。
【0023】また、上述の実施例では、可撓基板1の外
周部分はセンサ筐体5によって支持されているが、本考
案に係るセンサでは、可撓基板を必ずしもセンサ筐体に
固着する必要はない。たとえば、図17に示すように、
可撓基板1の代わりに直径が少し小さな可撓基板8を用
い、可撓基板8の周囲を自由端としておくことも可能で
ある。
【0024】§3. 従来提案されている第2のセンサ 図18は、従来提案されている圧電素子を用いた加速度
センサの別な一例を示す上面図である。可撓基板10は
いわゆるダイヤフラムとして機能する可撓性をもった円
盤状の基板であり、この可撓基板10の上には、いわゆ
るドーナツ状をした圧電素子20が配置されている。こ
の圧電素子20の上面には、それぞれ図示したような形
状をした16枚の上部電極層L1〜L16が、それぞれ
図示した位置に形成されている。また、この圧電素子2
0の下面には、上部電極層L1〜L16のそれぞれと全
く同じ形状をした16枚の下部電極層M1〜M16(図
18には示されていない)が、上部電極層L1〜L16
のそれぞれと対向する位置に形成されている。図19
は、この加速度センサの側断面図である(図が繁雑にな
るのを避けるため、各電極層については、断面切り口部
分のみを描いてある。以下の側断面図も同様)。この図
に明瞭に示されているように、ドーナツ状の圧電素子2
0は、16枚の上部電極層L1〜L16(図19には、
L1〜L4のみ示されている)と、16枚の下部電極層
M1〜M16(図19には、M1〜M4のみ示されてい
る)と、によって挟まれ、いわゆるサンドイッチの状態
になっている。そして、下部電極層M1〜M16の下面
が可撓基板10の上面に固着されている。一方、可撓基
板10の下面には、錘りの機能を果たすに十分な重量を
もった材質で構成された円柱状の重錘体50が固着され
ており、可撓基板10の周囲部分はセンサ筐体60によ
って固着支持されている。
【0025】ここでは、説明の便宜上、可撓基板10の
中心位置Oを原点としたXYZ三次元座標系を考えるこ
とにする。すなわち、図18の右方向にX軸、下方向に
Y軸、そして紙面に垂直な方向にZ軸を定義する。図1
9は、このセンサをXZ平面で切った断面図ということ
になり、可撓基板10、圧電素子20、各電極層L1〜
L16,M1〜M16は、いずれもXY平面に平行に配
置されていることになる。また、図18に示すように、
XY平面上において、X軸あるいはY軸と45°の角を
なす方向にW1軸およびW2軸を定義する。W1軸およ
びW2軸はいずれも原点Oを通る。このような座標系を
定義すると、上部電極層L1〜L4および下部電極層M
1〜M4は、X軸の負方向から正方向に向かって順に配
置されており、上部電極層L5〜L8および下部電極層
M5〜M8は、Y軸の負方向から正方向に向かって順に
配置されており、上部電極層L9〜L12および下部電
極層M9〜M12は、W1軸の負方向から正方向に向か
って順に配置されており、上部電極層L13〜L16お
よび下部電極層M13〜M16は、W2軸の負方向から
正方向に向かって順に配置されていることになる。
【0026】さて、圧電素子の上面および下面にそれぞ
れ電極層を形成すると、この圧電素子に所定の力が作用
したときに、これら一対の電極層間に正および負の電荷
を発生させる検出素子が得られることは既に述べたとお
りである。そこで、上述した16枚の上部電極層L1〜
L16と、16枚の下部電極層M1〜M16と、これら
によって挟まれた圧電素子20の16個の部分と、によ
って、それぞれ16組の検出素子D1〜D16が形成さ
れたものと考えることにする。たとえば、上部電極層L
1と下部電極層M1と、これらに挟まれた圧電素子20
の一部分と、によって検出素子D1が形成されることに
なる。結局、16組の検出素子D1〜D16は、図20
の上面図に示されるように配置されていることになる。
【0027】ここで、このセンサにおける圧電素子20
としては、図21に示すような分極特性をもった圧電セ
ラミックスが用いられている。すなわち、図21(a) に
示すように、XY平面に沿って伸びる方向の力が作用し
た場合には、上部電極層L側に正の電荷が、下部電極層
M側に負の電荷が、それぞれ発生し、逆に、図21(b)
に示すように、XY平面に沿って縮む方向の力が作用し
た場合には、上部電極層L側に負の電荷が、下部電極層
M側に正の電荷が、それぞれ発生するような分極特性を
もっている。ここでは、このような分極特性をタイプ
と呼ぶことにする。このセンサにおける16組の検出素
子D1〜D16は、いずれもタイプの分極特性をもっ
た圧電素子を有することになる。
【0028】さて、ここで、このようなセンサに所定の
方向成分をもった加速度が作用した場合にどのような現
象が起こるかを検討する。まず、X軸方向の加速度が作
用したために、図22に示すように、重錘体50の重心
GにX軸方向の力Fxが加わった場合を考える。この場
合、図に誇張して示したように、ダイヤフラムの機能を
果たす可撓基板10に撓みが生じ、X軸に沿って配置さ
れた検出素子D1,D3はX軸方向に伸び、同じくX軸
に沿って配置された検出素子D2,D4はX軸方向に縮
むことになる。このため、検出素子D1〜D4を構成す
る各電極層には、図22に示すような極性の電荷が発生
する。また、Y軸方向の加速度が作用したために、重錘
体50の重心GにY軸方向の力Fyが加わった場合は、
Y軸に沿って配置された検出素子D5〜D8を構成する
各電極層について、同様に所定の極性をもった電荷が発
生する。一方、Z軸方向の加速度が作用したために、図
23に示すように、重錘体50の重心GにZ軸方向の力
Fzが加わった場合を考える。この場合、図に誇張して
示したように、ダイヤフラムの機能を果たす可撓基板1
0に撓みが生じ、W1軸に沿って配置された検出素子D
9,D12はW1軸方向に伸び、同じくW1軸に沿って
配置された検出素子D10,D11はW1軸方向に縮む
ことになる。このため、検出素子D9〜D12を構成す
る各電極層には、図23に示すような極性の電荷が発生
する。W2軸に沿って配置された検出素子D13〜D1
6を構成する各電極層にも、同様に所定の極性をもった
電荷が発生する。
【0029】このような現象を利用すれば、各電極層に
対して、図24〜図26に示すような配線を施すことに
より、作用した加速度のXYZ各軸方向成分の検出を行
うことができる。たとえば、X軸方向成分は、図24に
示すように、端子Tx1と端子Tx2との間に生じる電
圧差Vxとして検出することができる。この理由は、図
22に示すような撓みにより、各電極層に発生する電荷
の極性を考えれば容易に理解できる。図24のような配
線を施しておけば、正の電荷はすべて端子Tx1に集ま
り、負の電荷はすべて端子Tx2に集まり、両端子間の
電位差Vxが加速度のX軸方向成分を示すものになる。
全く同様に、加速度のY軸方向成分は、検出素子D5〜
D8を構成する各電極層に対して、図25に示すような
配線を施せば、端子Ty1と端子Ty2との間の電位差
Vyとして検出することができる。また、Z軸方向成分
は、検出素子D9〜D16を構成する各電極層に対し
て、図26に示すような配線を施せば、端子Tz1と端
子Tz2との間に生じる電圧差Vzとして検出すること
ができる。
【0030】§4. 第2のセンサへの適用 上述した第2のセンサによれば、XYZ三次元座標系に
おける加速度のX,Y,Z軸方向成分を、それぞれ電位
差Vx,Vy,Vzとして求めることができる。しかし
ながら、これらの電位差を検出するためには、各電極層
に対して、図24〜図26の回路図に示すような配線を
行う必要がある。この配線は、上部電極層と下部電極層
とが入り乱れたものとなっており、この加速度センサを
大量生産する場合、製品の全コストに比べて配線のため
のコストが無視できなくなる。そこで、この第2のセン
サについても本考案を適用すれば、配線を単純化し製造
コストを低減することができる。
【0031】上述した第2のセンサにおいて用いられて
いる圧電素子20は、図21に示すようなタイプの分
極特性をもったものであった。これに対して、図27に
示すようなタイプの分極特性をもった圧電素子30を
製造することも可能である。すなわち、図27(a) に示
すように、XY平面に沿って伸びる方向の力が作用した
場合には、上部電極層L側に負の電荷が、下部電極層M
側に正の電荷が、それぞれ発生し、逆に、図27(b) に
示すように、XY平面に沿って縮む方向の力が作用した
場合には、上部電極層L側に正の電荷が、下部電極層M
側に負の電荷が、それぞれ発生するような分極特性をも
った圧電素子30を製造することが可能である。また、
1つの圧電素子の一部分にタイプの分極特性をもた
せ、別な一部分にタイプの分極特性をもたせることも
可能である。本考案は、このような局在的な分極処理を
施した圧電素子を用いることにより、加速度センサの構
造を単純化するものである。
【0032】いま、図28に示すような圧電素子40を
考える。この圧電素子40は、形状は上述した第2のセ
ンサにおいて用いられている圧電素子20と全く同じド
ーナツ状をした素子である。しかしながら、その分極特
性は圧電素子20とは異なっている。圧電素子20は、
前述したように、すべての部分がタイプの分極特性を
もつ素子であった。これに対し、圧電素子40は、図2
8に示すように、16個の各領域においてタイプまた
はタイプのいずれかの分極特性をもつ。すなわち、検
出素子D1,D3,D5,D7,D9,D12,D1
3,D16の領域においてはタイプの分極特性を示
し、検出素子D2,D4,D6,D8,D10,D1
1,D14,D15の領域においてはタイプの分極特
性を示す。
【0033】さて、前述した第2のセンサにおいて、圧
電素子20の代わりに、図28に示すような分極特性を
もった圧電素子40を用いた場合、各電極層に発生する
電荷の極性がどのように変わるかを考えてみると、タイ
プの分極特性をもった領域に形成されている上部電極
層L2,L4,L6,L8,L10,L11,L14,
L15,および下部電極層M2,M4,M6,M8,M
10,M11,M14,M15に発生する電荷の極性が
反転することがわかる。たとえば、X軸方向の加速度が
作用した場合、従来のセンサでは図22に示すような極
性の電荷が発生するのに対し、本考案のセンサでは図2
9に示すような極性の電荷が発生する。また、Z軸方向
の加速度が作用した場合、従来のセンサでは図23に示
すような極性の電荷が発生するのに対し、本考案のセン
サでは図30に示すような極性の電荷が発生する。この
ため、各電極層に対して、図31〜図33に示すような
配線を施しておけば、XYZ三次元座標系における加速
度のX,Y,Z軸方向成分を、それぞれ電位差Vx,V
y,Vzとして求めることができるようになる。たとえ
ば、X軸方向成分に関しては、電極層L2,M2および
L4,M4に発生する電荷の極性が逆転するため、図2
4に示す配線は図31に示す配線に置き換えられる。同
様に、Y軸方向成分に関しては、電極層L6,M6およ
びL8,M8に発生する電荷の極性が逆転するため、図
25に示す配線は図32に示す配線に置き換えられる。
更に、Z軸方向成分に関しては、電極層L10,M1
0、L11,M11、L14,M14、およびL15,
M15に発生する電荷の極性が逆転するため、図26に
示す配線は図33に示す配線に置き換えられる。
【0034】図24〜図26に示す従来の配線に対し
て、図31〜図33に示す本願考案の配線は、実際のセ
ンサを製造する上で重大なメリットを有する。図31〜
図33に示す本願考案の配線の特徴は、X軸,Y軸,Z
軸のいずれの方向に加速度が作用した場合であっても、
各軸の正方向に加速度が作用したのであれば、必ず上部
電極層側に正の電荷が、下部電極層側に負の電荷が、そ
れぞれ発生する点にある。この特徴を利用すれば、セン
サ全体の配線を単純化することが可能になる。たとえ
ば、図31〜図33における端子Tx2,Ty2,Tz
2を、センサ筐体60に接続して基準電位(アース)に
とった場合を考える。この場合、16枚の下部電極層M
1〜M16は互いに導通状態になる。このようにして
も、加速度のX軸方向成分を示す電位差Vxは端子Tx
1のアースに対する電圧として得られ、加速度のY軸方
向成分を示す電位差Vyは端子Ty1のアースに対する
電圧として得られ、加速度のZ軸方向成分を示す電位差
Vzは端子Tz1のアースに対する電圧として得られる
ので、このセンサは何ら支障なく動作する。しかも16
枚の下部電極層M1〜M16についての配線は、互いに
導通させるだけでよいので、非常に単純な配線ですむ。
【0035】このように、16枚の下部電極層M1〜M
16を導通させる配線が可能になれば、そもそも下部電
極層を16枚に分けておく必要はない。すなわち、図3
4の側断面図に示されているように、共通の下部電極層
M0を1枚だけ設けるようにすればよい。共通の下部電
極層M0は、1枚のドーナツ状の電極層であり、16枚
の上部電極層L1〜L16のすべてに対向した電極とな
る。また、可撓基板10として導電性の材料(たとえ
ば、金属)を用いるようにすれば、図35の側断面図に
示されているように、特別な下部電極層M0を用いず
に、圧電素子40の下面を可撓基板10の上面に直接接
合するようにしてもよい。この場合は、可撓基板10自
身が共通の下部電極層M0として機能することになる。
このように、本願考案を適用すれば、配線だけでなく、
センサの構造自体も単純化することができる。
【0036】
【考案の効果】以上のとおり本考案によれば、圧電素子
を用いた加速度センサにおいて、圧電素子の分極特性を
部分ごとに変えるようにしたため、構造をより単純化す
ることができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来提案されている第1の加速度センサの構造
を示す側断面図である。
【図2】図1に示す加速度センサに用いられている圧電
素子3の上面図である。
【図3】図1に示す加速度センサに用いられている圧電
素子3の下面図である。
【図4】図1に示す加速度センサに用いられている圧電
素子3の分極特性を示す図である。
【図5】図1に示す加速度センサにX軸方向の加速度が
作用したときの構造の変化を示す側断面図である。
【図6】図1に示す加速度センサにZ軸方向の加速度が
作用したときの構造の変化を示す側断面図である。
【図7】図1に示す加速度センサに作用した加速度のX
軸方向成分を検出するための配線を示す配線図である。
【図8】図1に示す加速度センサに作用した加速度のY
軸方向成分を検出するための配線を示す配線図である。
【図9】図1に示す加速度センサに作用した加速度のZ
軸方向成分を検出するための配線を示す配線図である。
【図10】図4に示す分極特性とは逆の分極特性を示す
図である。
【図11】本考案に係る第1の加速度センサに用いられ
る圧電素子7の分極特性の分布を示す平面図である。
【図12】本考案に係る第1の加速度センサに作用した
加速度のX軸方向成分を検出するための配線を示す配線
図である。
【図13】本考案に係る第1の加速度センサに作用した
加速度のY軸方向成分を検出するための配線を示す配線
図である。
【図14】本考案に係る第1の加速度センサに作用した
加速度のZ軸方向成分を検出するための配線を示す配線
図である。
【図15】本考案に係る第1の加速度センサの構造を示
す側断面図である。
【図16】図15に示す加速度センサの変形例を示す側
断面図である。
【図17】図16に示す加速度センサの変形例を示す側
断面図である。
【図18】従来提案されている第2の加速度センサの構
造を示す上面図である。
【図19】図18に示す加速度センサの側断面図であ
る。
【図20】図18に示す加速度センサに用いられている
検出素子D1〜D16の分布を示す平面図である。
【図21】図18に示す加速度センサに用いられている
圧電素子20の分極特性を示す図である。
【図22】図18に示す加速度センサにX軸方向の加速
度が作用したときの構造の変化を示す側断面図である。
【図23】図18に示す加速度センサにZ軸方向の加速
度が作用したときの構造の変化を示す側断面図である。
【図24】図18に示す加速度センサに作用した加速度
のX軸方向成分を検出するための配線を示す配線図であ
る。
【図25】図18に示す加速度センサに作用した加速度
のY軸方向成分を検出するための配線を示す配線図であ
る。
【図26】図18に示す加速度センサに作用した加速度
のZ軸方向成分を検出するための配線を示す配線図であ
る。
【図27】図21に示す分極特性とは逆の分極特性を示
す図である。
【図28】本考案に係る第2の加速度センサに用いられ
る圧電素子40の分極特性の分布を示す平面図である。
【図29】本考案に係る第2の加速度センサにX軸方向
の加速度が作用したときの構造の変化を示す側断面図で
ある。
【図30】本考案に係る第2の加速度センサにZ軸方向
の加速度が作用したときの構造の変化を示す側断面図で
ある。
【図31】本考案に係る第2の加速度センサに作用した
加速度のX軸方向成分を検出するための配線を示す配線
図である。
【図32】本考案に係る第2の加速度センサに作用した
加速度のY軸方向成分を検出するための配線を示す配線
図である。
【図33】本考案に係る第2の加速度センサに作用した
加速度のZ軸方向成分を検出するための配線を示す配線
図である。
【図34】本考案に係る第2の加速度センサの構造を示
す側断面図である。
【図35】図34に示す加速度センサの変形例を示す側
断面図である。
【符号の説明】
1…可撓基板 2…固定基板 3…圧電素子 4…重錘体 5…センサ筐体 6…圧電素子 7…圧電素子 8…可撓基板 10…可撓基板 20…圧電素子 30…圧電素子 40…圧電素子 50…重錘体 60…センサ筐体 A1〜A5…圧電素子の部分領域 D1〜D16…検出素子 E,E1〜E5…上部電極層 F,F0,F1〜F5…下部電極層 G…重錘体の重心 L,L1〜L16…上部電極層 M,M0,M1〜M16…下部電極層 O…座標系の原点 P…重錘体の重心(座標系の原点) Tx1,Tx2,Ty1,Ty2,Tz1,Tz2…端
子 Vx,Vy,Vz…検出電圧 W1,W2,X,Y,Z…座標軸
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G01P 15/09 G01L 5/16

Claims (4)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 XYZ三次元座標系における加速度のX
    YZ各軸方向成分を検出する加速度センサであって、 前記座標系におけるXY平面にそれぞれ平行な上面およ
    び下面を有する板状の圧電素子と、 この圧電素子の上面に形成された5枚の上部電極層と、 この5枚の上部電極層のすべてに対向するように、前記
    圧電素子の下面に形成された1枚の下部電極層と、 前記すべての上部電極層の上に固着された固定基板と、 前記下部電極層の下に固着された可撓基板と、 前記可撓基板の下面中央部に固着された重錘体と、 前記固定基板の周囲および前記可撓基板の周囲をそれぞ
    れ支持固定する筐体と、 を備え、 前記5枚の上部電極層のうち第1の上部電極層はXY平
    面への投影像がX軸の正の部分にくるような位置に形成
    され、第2の上部電極層はXY平面への投影像がX軸の
    負の部分にくるような位置に形成され、第3の上部電極
    層はXY平面への投影像がY軸の正の部分にくるような
    位置に形成され、第4の上部電極層はXY平面への投影
    像がY軸の負の部分にくるような位置に形成され、第5
    の上部電極層はXY平面への投影像が前記座標系におけ
    る原点上にくるような位置に形成され、 前記圧電素子のうち前記第2の上部電極層および前記第
    4の上部電極層が形成された第1の領域については、厚
    み方向に伸びる力が作用したときに、上面に第1の極性
    の電荷が、下面に第2の極性の電荷が、それぞれ発生
    し、厚み方向に縮む力が作用したときに、上面に第2の
    極性の電荷が、下面に第1の極性の電荷が、それぞれ発
    生するように、分極処理が施され、 前記圧電素子のうち前記第1の上部電極層、前記第3の
    上部電極層、および前記第5の上部電極層が形成された
    第2の領域については、厚み方向に伸びる力が作用した
    ときに、上面に第2の極性の電荷が、下面に第1の極性
    の電荷が、それぞれ発生し、厚み方向に縮む力が作用し
    たときに、上面に第1の極性の電荷が、下面に第2の極
    性の電荷が、それぞれ発生するように、分極処理が施さ
    れていることを特徴とする圧電素子を用いた加速度セン
    サ。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の加速度センサにおい
    て、可撓基板を導電性材料によって構成し、この可撓基
    板自身を下部電極層として用いるようにしたことを特徴
    とする圧電素子を用いた加速度センサ。
  3. 【請求項3】 XYZ三次元座標系における加速度のX
    YZ各軸方向成分を検出する加速度センサであって、 前記座標系におけるXY平面にそれぞれ平行な上面およ
    び下面を有する板状の圧電素子と、 この圧電素子の上面に形成された16枚の上部電極層
    と、 この16枚の上部電極層のすべてに対向するように、前
    記圧電素子の下面に形成された1枚の下部電極層と、 前記下部電極層の下面に固着された可撓基板と、 前記可撓基板の下面中央部に固着された重錘体と、 前記可撓基板の周囲を支持固定する筐体と、 を備え、 XY平面上において、X軸およびY軸に対し前記座標系
    の原点において交差する任意のW1軸およびW2軸を定
    義し、 前記16枚の上部電極層のうち第1および第2の上部電
    極層はXY平面への投影像がX軸の負の部分にくるよう
    な位置に形成され、第3および第4の上部電極層はXY
    平面への投影像がX軸の正の部分にくるような位置に形
    成され、 前記16枚の上部電極層のうち第5および第6の上部電
    極層はXY平面への投影像がY軸の負の部分にくるよう
    な位置に形成され、第7および第8の上部電極層はXY
    平面への投影像がY軸の正の部分にくるような位置に形
    成され、 前記16枚の上部電極層のうち第9および第10の上部
    電極層はXY平面への投影像がW1軸の負の部分にくる
    ような位置に形成され、第11および第12の上部電極
    層はXY平面への投影像がW1軸の正の部分にくるよう
    な位置に形成され、 前記16枚の上部電極層のうち第13および第14の上
    部電極層はXY平面への投影像がW2軸の負の部分にく
    るような位置に形成され、第15および第16の上部電
    極層はXY平面への投影像がW2軸の正の部分にくるよ
    うな位置に形成され、 前記第2,3,6,7,10,11,14,15の各上
    部電極層は、前記第1,4,5,8,9,12,13,
    16の各上部電極層に対して原点に近い位置に形成さ
    れ、 前記圧電素子のうち前記第1,3,5,7,9,12,
    13,16の各上部電極層が形成された第1の領域につ
    いては、XY平面に沿って伸びるような力が作用したと
    きに、上面に第1の極性の電荷が、下面に第2の極性の
    電荷が、それぞれ発生し、XY平面に沿って縮むような
    力が作用したときに、上面に第2の極性の電荷が、下面
    に第1の極性の電荷が、それぞれ発生するように、分極
    処理が施され、 前記圧電素子のうち前記第2,4,6,8,10,1
    1,14,15の各上部電極層が形成された第2の領域
    については、XY平面に沿って伸びるような力が作用し
    たときに、上面に第2の極性の電荷が、下面に第1の極
    性の電荷が、それぞれ発生し、XY平面に沿って縮むよ
    うな力が作用したときに、上面に第1の極性の電荷が、
    下面に第2の極性の電荷が、それぞれ発生するように、
    分極処理が施されていることを特徴とする圧電素子を用
    いた加速度センサ。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の加速度センサにおい
    て、可撓基板を導電性材料によって構成し、この可撓基
    板自身を下部電極層として用いるようにしたことを特徴
    とする圧電素子を用いた加速度センサ。
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