JP3242204B2 - 力検出装置 - Google Patents

力検出装置

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JP3242204B2
JP3242204B2 JP13256693A JP13256693A JP3242204B2 JP 3242204 B2 JP3242204 B2 JP 3242204B2 JP 13256693 A JP13256693 A JP 13256693A JP 13256693 A JP13256693 A JP 13256693A JP 3242204 B2 JP3242204 B2 JP 3242204B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は力検出装置、特に、作用
した力を静電容量の変化を利用して検出する力検出装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】作用した力を電気信号として検出する力
検出装置は、産業機械をはじめとする種々の機械で利用
されている。特に、近年では、作用した力を多次元方向
成分ごとに検出することができる装置の需要が高まって
きている。このように、多次元方向成分についての力検
出を行うことができ、しかも構造が比較的単純な力検出
装置として、静電容量素子を用いた装置が提案されてい
る。
【0003】たとえば、特開平4−148833号公報
には、2枚の基板を向かい合わせて配置し、各基板の対
向面に複数の電極を配置することにより複数組の静電容
量素子を形成した力検出装置が開示されている。一方の
基板は、検出対象となる力の作用により撓みを生じるよ
うな構造となっている。力の作用によってこの基板に撓
みが生じると、各静電容量素子の静電容量が、作用した
力の方向に基づいて変化することになる。そこで、これ
らの静電容量素子の静電容量の変化を利用して、XYZ
三次元座標系において作用した力を各座標軸方向成分ご
とに検出することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述した静電容量素子
を利用した力検出装置において、検出精度を左右する重
要な要素は、静電容量素子を形成する一対の電極の距離
と平行度である。電極間距離は、静電容量を直接的に変
化させる重要な要素であるため、この電極間距離に製品
ごとのばらつきが生じていると、製品ごとの感度にばら
つきが生じてしまうことになり、精度良い検出値を得る
ことができなくなる。また、電極対の平行度が失われる
と、一方向成分の検出値へ他軸方向成分の干渉が生じる
という弊害が生じる。
【0005】このような理由から、精度良い検出装置を
実現するためには、製品ごとにばらつきのない一定の電
極間距離を確保し、しかも両電極の平行度を保つ必要が
ある。ところが、電極間距離の精度や平行度を向上させ
るためには、厳しい機械的加工精度が要求される。この
ため、製造コストが高騰してしまう結果になる。
【0006】最近では、この種の力検出装置の需要は、
産業機械だけにとどまらず、コンピュータ関連機器の入
力装置としての需要も高まってきている。たとえば、家
庭向けの遊戯用コンピュータでは、ゲームソフトウエア
に用いるためのいわゆる「ジョイスティック」なる入力
機器が利用されている。このような家電製品の付属品と
して利用される機器には、低コストで量産できるという
条件が非常に重要になるため、高度な機械加工を必要と
する従来の静電容量型の力検出装置は不適当である。
【0007】そこで本発明は、高度な機械加工を必要と
せず、比較的低コストで量産できる力検出装置を提供す
ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
(1) 本願第1の発明は、装置筐体に固定されるか又は
装置筐体の一部をなす固定基板と、この固定基板の上方
に所定の距離を保って対向するように配置された変位基
板と、固定基板の上面に形成された固定電極と、変位基
板の下面の固定電極に対向する位置に形成された変位電
極と、固定電極と変位電極との間に介挿され、弾力性を
もった材料から構成される第1の弾性体と、変位基板の
上面に設けられ、弾力性をもった材料から構成される第
2の弾性体と、第2の弾性体を、その上面が固定基板に
対して所定の距離を保つように支持する支持部材と、変
位基板に対して力を作用させるための作用体と、により
力検出装置を構成したものである。
【0009】(2) 本願第2の発明は、装置筐体に固定
されるか又は装置筐体の一部をなす固定基板と、この固
定基板の上方に所定の距離を保って対向するように配置
された変位基板と、固定基板の上面に形成された複数の
固定電極と、変位基板の下面の各固定電極のそれぞれに
対向する位置に形成された複数の変位電極と、各固定電
極と各変位電極との間に介挿され、弾力性をもった材料
から構成される第1の弾性板状部材と、変位基板の上面
周囲部分に設けられ、弾力性をもった材料から構成され
る第2の弾性板状部材と、第2の弾性板状部材を、その
上面が固定基板に対して所定の距離を保つように支持す
る支持部材と、変位基板の上面中央部分に取り付けら
れ、変位基板に対して力を作用させるための作用体と、
により力検出装置を構成したものである。
【0010】(3) 本願第3の発明は、上述の第2の発
明に係る力検出装置において、支持部材を、固定基板の
周囲部分から上方に伸びるように形成された側部筐体
と、この側部筐体の上端から中心に向かってほぼ水平に
伸びるように形成された押圧爪と、によって構成し、押
圧爪によって第2の弾性板状部材を固定基板に対して押
圧しながら支持できるようにしたものである。
【0011】(4) 本願第4の発明は、上述の第2の発
明に係る力検出装置において、固定基板の上面に対して
平行な平面上でX軸およびY軸が交わるようなXYZ三
次元座標系を定義し、第1の固定電極および第1の変位
電極をX軸の正の領域に配置し、第2の固定電極および
第2の変位電極をX軸の負の領域に配置し、第3の固定
電極および第3の変位電極をY軸の正の領域に配置し、
第4の固定電極および第4の変位電極をY軸の負の領域
に配置し、第5の固定電極および第5の変位電極を原点
に対応する位置に配置したものである。
【0012】(5) 本願第5の発明は、装置筐体に固定
されるか又は装置筐体の一部をなす固定基板と、 この固
定基板の上方に所定の距離を保って対向するように配置
された変位基板と、 この変位基板の上方に所定の距離を
保って対向するように配置され、中央部に孔が形成され
た上蓋基板と、 固定基板の上面に形成された複数の固定
電極と、 変位基板の下面の各固定電極のそれぞれに対向
する位置に形成された複数の変位電極と、 変位基板の上
面に形成された複数の補助変位電極と、 上蓋基板の下面
の各補助変位電極のそれぞれに対向する位置に形成され
た複数の補助固定電極と、 上蓋基板を固定基板に対して
所定の距離を保った位置に支持する支持部材と、 上蓋基
板の孔を挿通して変位基板の上面中央部分に取り付けら
れ、変位基板に対して力を作用させるための作用体と、
によって力検出装置を構成し、外部からの力が作用して
いないときには、変位基板が固定基板と上蓋基板との間
の定位置を維持し、外部からの力が作用体を介して変位
基板に作用したときには、変位基板が定位置に対して、
作用した力に応じた変位を生じるように構成したもので
ある。(6) 本願第の発明は、装置筐体に固定されるか又は
装置筐体の一部をなす固定基板と、この固定基板の上方
に所定の距離を保って対向するように配置された変位基
板と、この変位基板の上方に所定の距離を保って対向す
るように配置され、中央部にが形成された上蓋基板
と、固定基板の上面に形成された複数の固定電極と、変
位基板の下面の各固定電極のそれぞれに対向する位置に
形成された複数の変位電極と、変位基板の上面に形成さ
れた複数の補助変位電極と、上蓋基板の下面の各補助変
位電極のそれぞれに対向する位置に形成された複数の補
助固定電極と、各固定電極と各変位電極との間に介挿さ
れ、弾力性をもった材料から構成される第1の弾性板状
部材と、各補助固定電極と各補助変位電極との間に介挿
され、弾力性をもった材料から構成され、中央部に
有する第2の弾性板状部材と、上蓋基板を固定基板に対
して所定の距離を保った位置に支持する支持部材と、上
蓋基板のおよび第2の弾性板状部材のを挿通して変
位基板の上面中央部分に取り付けられ、変位基板に対し
て力を作用させるための作用体と、によって力検出装置
を構成したものである。
【0013】(7) 本願第の発明は、上述の第5また
は第6の発明に係る力検出装置において、支持部材を、
固定基板の周囲部分から上方に伸びるように形成された
側部筐体と、この側部筐体の上端から中心に向かってほ
ぼ水平に伸びるように形成された押圧爪と、によって構
成し、押圧爪によって上蓋基板を固定基板に対して押圧
しながら支持できるようにしたものである。
【0014】(8) 本願第の発明は、上述の第5また
は第6の発明に係る力検出装置において、固定基板の上
面に対して平行な平面上でX軸およびY軸が交わるよう
なXYZ三次元座標系を定義し、第1の固定電極、第1
の変位電極、第1の補助変位電極、および第1の補助固
定電極を、それぞれX軸の正の領域に配置し、第2の固
定電極、第2の変位電極、第2の補助変位電極、および
第2の補助固定電極を、それぞれX軸の負の領域に配置
し、第3の固定電極、第3の変位電極、第3の補助変位
電極、および第3の補助固定電極を、それぞれY軸の正
の領域に配置し、第4の固定電極、第4の変位電極、第
4の補助変位電極、および第4の補助固定電極を、それ
ぞれX軸の負の領域に配置し、第5の固定電極、第5の
変位電極、第5の補助変位電極、および第5の補助固定
電極を、それぞれ原点に対応する位置に配置したもので
ある。
【0015】(9) 本願第の発明は、上述の第2〜
のいずれかの発明に係る力検出装置において、複数の固
定電極または複数の変位電極のいずれか一方を、単一の
電極層によって構成したものである。
【0016】(10) 本願第10の発明は、上述の第
発明に係る力検出装置において、固定基板または変位基
板を導電性材料によって構成し、この基板自身を単一の
電極層として用いるようにしたものである。
【0017】(11) 本願第11の発明は、上述の第5〜
のいずれかの発明に係る力検出装置において、複数の
補助変位電極または複数の補助固定電極のいずれか一方
を、単一の電極層によって構成したものである。
【0018】(12) 本願第12の発明は、上述の第11
の発明に係る力検出装置において、変位基板または上蓋
基板を導電性材料によって構成し、この基板自身を単一
の電極層として用いるようにしたものである。
【0019】
【作 用】静電容量の変化を利用する力検出装置では、
一対の基板の対向面にそれぞれ電極が形成され、向かい
合った電極により静電容量素子が形成される。本発明の
特徴は、この向かい合った電極間に弾性体を挿入するよ
うにした点にある。平板状の弾性体を用いるようにすれ
ば、一方の電極は弾性体の下面に接触し、他方の電極は
弾性体の上面に接触した状態で支持されるようになる。
このため、両電極間の距離は板状弾性体の厚みによって
支配され、両電極の平行度は板状弾性体の上下両面の平
行度によって支配される。一定の厚みをもち、上下両面
が平行な板状弾性体を量産することは比較的容易である
ので、精度良い力検出装置を低コストで量産することが
可能になる。
【0020】また、変位基板は第2の弾性体を介して固
定基板に対して支持される。別言すれば、変位基板は、
下方からは第1の弾性体により支持され、上方からは第
2の弾性体により支持された状態となっている。このよ
うに、上下から弾性体によって支持されている変位基板
に作用体からの力が加わると、弾性体の弾性変形によ
り、変位基板はある程度の自由度をもって変位すること
が可能になる。そして、この変位は静電容量の変化とし
て電気的に検出され、結果的に、作用した力を検出する
ことが可能になる。また、変位基板は上下から支持され
ているため、作用体から過度の力が加わったとしても、
変位量は一定の範囲内に制限される。したがって、過負
荷に対するストッパーとしての機能が備わることにな
る。
【0021】
【実施例】以下、本発明を図示する実施例に基づいて説
明する。図1は本発明の一実施例に係る力検出装置の側
断面図、図2はこの装置の上面図である。固定基板10
は、円盤状の基板であり、この装置の筐体の一部をな
す。この固定基板10の上方には、同じく円盤状の基板
である変位基板20が配置されている。固定基板10の
上面には、5枚の固定電極層E1〜E5が形成され、変
位基板20の下面には、5枚の変位電極層F1〜F5が
形成されている(図1には、これら電極層の一部のみが
現れている)。また、固定電極層E1〜E5と変位電極
層F1〜F5との間には、弾性板状部材30が介挿され
ている。この弾性板状部材30は、弾力性をもった材料
から構成された円盤状の板である。変位基板20の上面
には、もうひとつの弾性板状部材40が配置されてい
る。この弾性板状部材40も弾力性をもった材料から構
成されているが、図2に示されているように、変位基板
20の上面周囲部分に配置できるようにいわゆるドーナ
ツ盤状をしている。
【0022】更に、これら変位基板20、弾性板状部材
30、弾性板状部材40の周囲を囲むように、円筒状の
側部筐体50が設けられている。この側部筐体50の下
端は固定基板10の上面に固着されており、また、上端
には押圧爪51が形成されており、この押圧爪51によ
って弾性板状部材40を固定基板10に対して押圧する
力が加えられている。すなわち、図1の側断面図におい
て、弾性板状部材40は押圧爪51によって図の下方に
押し付けられている。このため、弾性板状部材30およ
び弾性板状部材40には、常に、厚み方向に対して圧力
が加わった状態となっている。また、変位基板20の上
面中央部から上方に向けて、作用体60が取り付けられ
ている。この作用体60は、円柱状をした棒状の部材で
あり、外部から与えられる力を変位基板20へ伝達する
機能を果たす。なお、弾性板状部材40、側部筐体5
0、作用体60の平面的な位置関係は、図2の上面図に
明瞭に示されている(図2において、側部筐体50は一
部を切り欠いた状態で示されている)。
【0023】本明細書では、図1に示すように、作用体
60の上端の中心位置に作用点Pを定義し、この作用点
Pに作用した力を検出する動作について説明を行うこと
にする。ここでは、説明の便宜上、図1および図2に一
点鎖線で示すような3つの座標軸XYZを定め、作用点
Pを原点とするXYZ三次元座標系を定義する。この力
検出装置は、作用点Pに作用した力のX軸方向成分F
x、Y軸方向成分Fy、Z軸方向成分Fzをそれぞれ別
個に検出することが可能である。
【0024】このような各軸方向成分ごとの検出を行う
ためには、特有の電極配置を行う必要がある。図3は、
固定基板10の上面に形成された5枚の固定電極層E1
〜E5の形状および配置を示す図である。固定電極層E
1〜E4は、いずれも扇形をした電極層であり、それぞ
れ、X軸の正の領域および負の領域、ならびにY軸の正
の領域および負の領域に配置されている。また、固定電
極層E5は、円形をした電極層であり、原点に対応する
領域に配置されている。一方、図4は、変位基板20の
下面に形成された5枚の変位電極層F1〜F5の形状お
よび配置を示す図である。変位電極層F1〜F4は、い
ずれも扇形をした電極層であり、それぞれ、X軸の正の
領域および負の領域、ならびにY軸の正の領域および負
の領域に配置されている。また、変位電極層F5は、円
形をした電極層であり、原点に対応する領域に配置され
ている。結局、固定電極層E1〜E5と、変位電極層F
1〜F5とは、互いに対向する位置に配置されているこ
とになる。ここでは、これら5組の対向する電極層対に
よって構成される静電容量素子を、それぞれ容量素子C
1〜C5と呼ぶことにする。たとえば、固定電極層E1
とこれに対向する変位電極層F1とによって構成される
静電容量素子は、容量素子C1と呼ばれることになる。
【0025】さて、各容量素子C1〜C5を構成する電
極対間には、弾性板状部材30が介挿されている。した
がって、この力検出装置に何ら力が作用していない定常
状態における両電極対の距離は、弾性板状部材30の厚
みおよびこの厚み方向に作用している圧力(押圧爪51
による押圧力)によって定まり、両電極対の平行度は、
この弾性板状部材30の上面と下面との平行度によって
定まることになる。このため、弾性板状部材30とし
て、厚みが一様な板状部材を用いれば、電極間距離がば
らつくことがなく、しかも両電極が一定の平行度に保た
れた製品を量産することが可能である。従来製品のよう
な精密な機械加工は要求されないため、量産化に適し、
製造コストを低減することができる。
【0026】この実施例では、弾性板状部材30および
弾性板状部材40として、市販のフィルム状ゴムを用い
ている。このようなフィルム状ゴムは、厚みがほぼ一様
であり上述の条件を満たす上、比較的安価である。しか
も、ゴムは空気に比べて誘電率が高いため、従来の力検
出装置のように両電極間に空気しか存在しない静電容量
素子に比べて、本願装置の静電容量素子は感度が大幅に
増大する。誘電率は用いるゴムによって異なるが、たと
えば、シリコンゴムの比誘電率は8〜9程度、天然ゴム
の比誘電率は2.4程度、ネオプレンゴムの比誘電率は
5〜7程度であり、いずれも空気に比べてかなり高くな
る。また、図1に示す実施例では、固定基板10および
変位基板20は、セラミックスまたはガラスエポキシ製
の基板であり、各電極層はこれらの基板上に金属を蒸着
することによって形成された層である。また、側部筐体
50および作用体60は、いずれもプラスチック製また
は金属製であり、全体的に低コストで製造することがで
きる。なお、図1における各部の厚みは、説明の便宜
上、実際の寸法比にはなっていない。特に、各電極層お
よび弾性板状部材30の厚みは、実際よりもかなり厚く
示されている。
【0027】続いて、この力検出装置の動作原理を説明
する。いま、たとえば、図5に示すように、この装置の
作用点PにX軸方向の力Fxが作用した場合に、各容量
素子C1〜C5にどのような変化が生じるかを考える。
力Fxが作用すると、図に示すように、弾性板状部材3
0および弾性板状部材40が弾性変形し、電極層E1,
F1間の距離は縮み、電極層E2,F2間の距離は広が
ることになる。このため、電極層E1,F1によって構
成される容量素子C1の静電容量は増加し、電極層E
2,F2によって構成される容量素子C2の静電容量は
減少する。増加/減少の程度は、作用した力の大きさに
応じて大きくなる。また、作用する力の方向が逆転し、
力−Fxが作用した場合、増減の関係が逆転する。した
がって、容量素子C1,C2の静電容量値をモニタして
いれば、X軸方向に作用した力の向きと大きさとを検出
することが可能になる。
【0028】ところで、図5に示すように、X軸方向の
力Fxのみが作用した状態においては、他の容量素子C
3,C4,C5の静電容量値には変化は生じない。なぜ
なら、電極層E3,F3間の距離、電極層E4,F4間
の距離、電極層E5,F5間の距離、はいずれも部分的
には縮まるが、別な部分では広がることになるため、全
体としての静電容量値には変化が生じないのである。し
たがって、X軸方向の力Fxのみが作用した場合、容量
素子C1,C2についてのみ静電容量値の変化が現れ、
力Fxは他軸に干渉を及ぼすことはない。
【0029】作用点PにY軸方向の力Fyが作用した場
合も、全く同様の現象が生じる。すなわち、弾性板状部
材30および弾性板状部材40が弾性変形し、電極層E
3,F3間の距離は縮み、電極層E4,F4間の距離は
広がることになる。このため、電極層E3,F3によっ
て構成される容量素子C3の静電容量は増加し、電極層
E4,F4によって構成される容量素子C4の静電容量
は減少する。したがって、容量素子C3,C4の静電容
量値をモニタしていれば、Y軸方向に作用した力の向き
と大きさとを検出することが可能になる。
【0030】次に、図6に示すように、作用点PにZ軸
方向の力Fzが作用した場合に、各容量素子C1〜C5
にどのような変化が生じるかを考える。力Fzが作用す
ると、図に示すように、弾性板状部材30および弾性板
状部材40が弾性変形し、全電極層間の距離は縮むこと
になる。このため、全容量素子C1〜C5の静電容量は
増加する。ただ、容量素子C1〜C4は、上述したよう
に、力FxおよびFyの検出に利用されるため、力Fz
の検出には容量素子C5が用いられる。かくして、容量
素子C1,C2の容量値により、作用した力のX軸方向
成分Fxが、容量素子C3,C4の容量値により、作用
した力のY軸方向成分Fyが、容量素子C5の容量値に
より、作用した力のZ軸方向成分Fzが、それぞれ別個
独立して検出されることになる。
【0031】上述した実施例では、5枚の固定電極層E
1〜E5と、5枚の変位電極層F1〜F5とによって、
5組の容量素子C1〜C5を形成していたが、固定電極
または変位電極の一方を、単一の共通電極層で構成する
ことも可能である。たとえば、図7に示す実施例は、5
枚の変位電極層F1〜F5を単一の共通電極層F0によ
って置換した例である。図8は、変位基板20の下面に
形成された共通電極層F0の形状を示す図である。図8
に示されているように、共通電極層F0は円盤状の電極
層であり、図3に示す5枚の固定電極層E1〜E5のす
べてに対向することになる。したがって、共通電極層F
0は物理的には1枚の電極層であるが、図3に示す5枚
の固定電極層E1〜E5のそれぞれに対向する5つの変
位電極として機能することになる。図7に示す実施例と
は逆に、固定電極側を単一の共通電極層とすることも可
能である。
【0032】このような共通電極層を用いる場合には、
装置の構造を更に単純化することができる。たとえば、
図9に示すように、変位基板20を金属などの導電性の
材料で構成するようにすれば、この変位基板20自身を
共通電極層F0として用いることができるようになり、
特別に変位電極層というものを形成する必要もなくな
る。もちろん、固定電極側を共通にする場合には、固定
基板10を金属などの導電性の材料で構成すればよい。
【0033】結局、本発明に係る力検出装置のメリット
は、フィルム状ゴムのような弾性体を両電極間に挟む構
造にすることにより、両電極間の距離および平行度が安
定した製品を低コストで量産化することが可能になる点
にある。このため、本発明に係る力検出装置は、高精度
が要求される計測器用として用いるよりも、低コスト、
量産化が要求される分野に用いる方が適している。たと
えば、コンピュータ、ワードプロセッサ、テレビゲーム
機器などの入力装置としてのいわゆる「ジョイスティッ
ク」として用いるのに適している。操作者は、作用体6
0を指でつまみながら、これをX方向あるいはY方向に
倒したり、Z方向に押したりする入力操作を行うことが
できる。また、本発明に係る力検出装置では、変位基板
20が弾性体によって支持されているため、変位基板2
0の変位の自由度が大きい。そのため、過度の力が作用
したときに、変位基板20の変位を制限するためのスト
ッパなどの機構を付加しやすいというメリットも得られ
る。
【0034】続いて、検出感度を更に向上させることの
できる実施例を説明する。図10に、この実施例の側断
面図を示す。この実施例における、固定基板10、変位
基板20、弾性板状部材30は、前述の実施例のものと
全く同一である。この実施例の特徴は、変位基板20の
上方に、弾性板状部材45および上蓋基板70を配置
し、新たに、補助変位電極層F6〜F10(図10には
一部のみが示されている)と、補助固定電極層E20
と、を設けた点にある。弾性板状部材45および上蓋基
板70は、いずれも中央部に貫通孔をもったドーナツ状
の板状部材であり、作用体60は、これらの貫通孔を挿
通して変位基板20の上面に取り付けられている。弾性
板状部材45は、弾性板状部材30と同様に弾力性をも
った材料から構成されている。また、上蓋基板70に
は、押圧爪51によって図の下方へ押し付ける方向の力
が加えられている。
【0035】次に、各電極層の形状および配置について
述べる。固定電極層E0は、固定基板10の上面に形成
された円盤状の共通電極層であり、図3に示す5枚の固
定電極層E1〜E5と同等の機能を果たす電極である。
これに対向する5枚の変位電極層F1〜F5は、図4に
示す形状および配置を有し、前述の実施例のものと同一
である。結局、固定電極層E0と5枚の変位電極層F1
〜F5によって、5組の容量素子C1〜C5が形成さ
れ、これらの5組の容量素子C1〜C5によって、XY
Z各軸方向成分の力を検出することができる点は、前述
の実施例と全く同じである。
【0036】この実施例の装置では、更に5組の容量素
子が形成される。図11は、変位基板20の上面に形成
された5枚の補助変位電極層F6〜F10の形状および
配置を示す図である。補助変位電極層F6〜F9は、い
ずれも扇形をした電極層であり、それぞれ、X軸の正の
領域および負の領域、ならびにY軸の正の領域および負
の領域に配置されている。また、補助変位電極層F10
は、中央に貫通孔を有するドーナツ状の電極層であり、
原点に対応する領域に配置されている(図11の破線
は、作用体60の取り付け位置を示す)。一方、図12
は、上蓋基板70の下面に形成された補助固定電極層E
20の形状および配置を示す図である(図12の破線
は、作用体60の挿通位置を示す)。この補助固定電極
層E20は、図11に示す5枚の補助変位電極層F6〜
F10のそれぞれに対向する5枚の電極としての機能を
果たす。結局、これらの電極層によって、5組の容量素
子が形成される。ここでは、これら5組の対向する電極
層対によって構成される容量素子を、それぞれ容量素子
C6〜C10と呼ぶことにする。たとえば、補助変位電
極層F6とこれに対向する補助固定電極層E20とによ
って構成される容量素子は、容量素子C6と呼ばれるこ
とになる。
【0037】さて、このようにこの実施例の装置では、
合計で10組の容量素子C1〜C10が形成されている
が、これらの配置を考えると、容量素子C1,C6はX
軸の正の領域に配置され、容量素子C2,C7はX軸の
負の領域に配置され、容量素子C3,C8はY軸の正の
領域に配置され、容量素子C4,C9はY軸の負の領域
に配置され、容量素子C5,C10は原点に対応する位
置に配置されていることになる。しかも、容量素子C6
〜C10は、それぞれ容量素子C1〜C5の真上に配置
されている。このため、容量素子C1の静電容量の変化
と、容量素子C6の静電容量の変化とは全く逆になる。
同様に、容量素子C2,C7の変化も全く逆になり、容
量素子C3,C8の変化も全く逆になり、容量素子C
4,C9の変化も全く逆になり、容量素子C5,C10
の変化も全く逆になる。たとえば、図10において、作
用体60にX軸方向の力Fxを作用させた場合を考える
と、電極層E0−F1間の距離は縮むため、容量素子C
1の静電容量は増加するが、電極層F6−E20間の距
離は逆に広がるため、容量素子C6の静電容量は逆に減
少する。
【0038】結局、この実施例の装置では、変位基板2
0の下方に設けられた5組の容量素子C1〜C5によっ
て、作用した力のXYZ各軸方向成分を検出することが
できるとともに、変位基板20の上方に設けられた5組
の容量素子C6〜C10によっても全く同一の検出がで
きることになる。そこで、合計10組の容量素子C1〜
C10を用いた検出を行えば、前述した実施例の2倍の
感度での検出が可能になる。図13は、各軸方向の力F
x,Fy,Fzが作用したときの、これら10組の容量
素子C1〜C10についての静電容量の変化を示す表で
ある。この表で、「+」は容量値が増加することを示
し、「−」は容量値が減少することを示し、「0」は容
量値が変化しないことを示している。図10に示す装置
に各軸方向の力が作用したときの変位基板20の変位状
態を考えれば、図13の表に示す結果が得られることが
理解できよう。なお、この図10に示す実施例では、固
定電極層E0および補助固定電極層E20を共通電極層
としたが、変位電極層F1〜F5あるいは補助変位電極
層F6〜F10を共通電極層としてもかまわない。
【0039】最後に、図10に示す実施例に適用可能な
検出回路の一例を図14に示す。ここで、C1〜C10
は、10組の容量素子C1〜C10を示している。図1
0における固定電極E0および補助固定電極E20は、
いずれも5枚の電極を兼ねる共通電極であるが、図14
に示す回路を組む上では、この共通電極側を接地すれば
よい。各容量素子の静電容量値は、C/V変換回路81
〜86によって電圧値に変換され、減算器87〜89に
与えられる。そして、減算器87の出力端子Txには、
作用した力のX軸方向成分Fxに対応する電圧値が出力
され、減算器88の出力端子Tyには、作用した力のY
軸方向成分Fyに対応する電圧値が出力され、減算器8
9の出力端子Tzには、作用した力のZ軸方向成分Fz
に対応する電圧値が出力されることになる。この理由
は、図13の表を参照すれば容易に理解できる。たとえ
ば、力Fxの欄を見れば、容量素子C1,C7について
は「+」、容量素子C2,C6については「−」となっ
ている。したがって、容量素子C1,C7の容量値の和
に対応する電圧値(V1+V7)と、容量素子C2,C
6の容量値の和に対応する電圧値(V2+V6)と、の
差を減算器87で求めれば、Fx=(V1+V7)−
(V2+V6)として力Fxを求めることができる。同
様に、Fy=(V3+V9)−(V4+V8)として力
Fyを求めることができ、Fz=(V5−V10)とし
て力Fzを求めることができる。
【0040】図15は、図10に示す実施例に適用可能
な別な検出回路の例である。この回路では、容量素子C
1〜C10の静電容量値は、C/V変換回路91〜98
および85,86によって電圧値V1〜V10に変換さ
れる。更に、減算器101〜104および89による減
算、ならびに加算器105,106による加算の結果と
して、出力端子Tx,Ty,Tzに力Fx,Fy,Fz
が得られる。ここで、力Fzを得る回路部分について
は、図14に示す回路と全く同一であるが、力Fx,F
yを得る回路部分については、減算を先に行う点が異な
っている。
【0041】以上、本発明をいくつかの実施例に基づい
て説明したが、本発明はこれらの実施例のみに限定され
るものではなく、この他にも種々の態様で実施可能であ
る。たとえば、上述の実施例では、押圧爪51による押
圧力によって、変位基板20、弾性板状部材30、弾性
板状部材40などを固定していたが、互いに接触する基
板、電極層、弾性板状部材、などの間を接着するように
してもかまわない。このように相互に接着する構成を採
れば、押圧爪51による押圧力は必ずしも必要なもので
はなくなる。すなわち、押圧爪51は、図1に示す実施
例において、弾性板状部材40の上面が固定基板に対し
て所定の距離を保つように、弾性板状部材40を上方か
ら支持する機能を有すればよく、必ずしも図の下方への
押圧力を常時作用させておく必要はない。同様に、図1
0に示す実施例において、押圧爪51は、上蓋基板70
を固定基板10に対して所定の距離を保った位置に支持
する機能を有すればよく、必ずしも図の下方への押圧力
を常時作用させておく必要はない。
【0042】また、上述の実施例では、弾性板状部材3
0,40,45としてフィルム状ゴムを用いているが、
これらには弾力性をもった材料であればどのようなもの
を用いてもかまわない。特に、弾性板状部材40には、
誘電体としての機能は要求されないので、ばねなどによ
って弾性板状部材40を構成してもかまわない。また、
上述の実施例では、固定基板10は装置筐体の一部を構
成していたが、必ずしもそうする必要はなく、固定基板
10を別な装置筐体に固着するようにしてもよい。
【0043】
【発明の効果】以上のとおり本発明に係る力検出装置で
は、一対の基板の対向面に形成した電極間に、弾性体を
挿入するようにしたため、両電極間の距離を一定にして
平行度を保つことが容易に行えるようになり、精度良い
力検出装置を低コストで量産することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る力検出装置の側断面図
である。
【図2】図1に示す実施例の上面図である。
【図3】図1に示す実施例の固定基板10の上面に形成
された5枚の固定電極層E1〜E5の形状および配置を
示す図である。
【図4】図1に示す実施例の変位基板20の下面に形成
された5枚の変位電極層F1〜F5の形状および配置を
示す図である。
【図5】図1に示す実施例の装置にX軸方向の力Fxが
作用した状態を示す側断面図である。
【図6】図1に示す実施例の装置にZ軸方向の力Fzが
作用した状態を示す側断面図である。
【図7】図1に示す実施例における5枚の変位電極層F
1〜F5を単一の共通電極層F0で置換した実施例を示
す側断面図である。
【図8】図7に示す実施例の変位基板20の下面に形成
された共通電極層F0の形状および配置を示す図であ
る。
【図9】図7に示す実施例における共通電極層F0を金
属製の変位基板20によって置換した実施例を示す側断
面図である。
【図10】より感度の高い検出を可能にする本発明の別
な一実施例に係る力検出装置の側断面図である。
【図11】図10に示す実施例の変位基板20の上面に
形成された5枚の補助変位電極層F6〜F10の形状お
よび配置を示す図である。
【図12】図10に示す実施例の上蓋基板70の下面に
形成された単一の補助固定電極層E20の形状および配
置を示す図である。
【図13】図10に示す実施例の装置に、各軸方向の力
Fx,Fy,Fzが作用したときの10組の容量素子C
1〜C10についての静電容量の変化を示す表である。
【図14】図10に示す実施例の装置に適用可能な検出
回路の一例を示す回路図である。
【図15】図10に示す実施例の装置に適用可能な検出
回路の別な一例を示す回路図である。
【符号の説明】
10…固定基板 20…変位基板 30…弾性板状部材 40…弾性板状部材 45…弾性板状部材 50…側部筐体 51…押圧爪 60…作用体 70…上蓋基板 81〜86…C/V変換回路 87〜89…減算器 91〜98…C/V変換回路 101〜104…減算器 105,106…加算器 C1〜C10…容量素子 E0,E1〜E5…固定電極層(E0は共通電極層) F0,F1〜F5…変位電極層(F0は共通電極層) F6〜F10…補助変位電極層 E20…補助固定電極層(共通電極層) Tx,Ty,Tz…出力端子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01L 5/16 G01L 1/14

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 装置筐体に固定されるか又は装置筐体の
    一部をなす固定基板と、 この固定基板の上方に所定の距離を保って対向するよう
    に配置された変位基板と、 前記固定基板の上面に形成された固定電極と、 前記変位基板の下面の前記固定電極に対向する位置に形
    成された変位電極と、 前記固定電極と前記変位電極との間に介挿され、弾力性
    をもった材料から構成される第1の弾性体と、 前記変位基板の上面に設けられ、弾力性をもった材料か
    ら構成される第2の弾性体と、 前記第2の弾性体を、その上面が前記固定基板に対して
    所定の距離を保つように支持する支持部材と、 前記変位基板に対して力を作用させるための作用体と、 を備えることを特徴とする力検出装置。
  2. 【請求項2】 装置筐体に固定されるか又は装置筐体の
    一部をなす固定基板と、 この固定基板の上方に所定の距離を保って対向するよう
    に配置された変位基板と、 前記固定基板の上面に形成された複数の固定電極と、 前記変位基板の下面の前記各固定電極のそれぞれに対向
    する位置に形成された複数の変位電極と、 前記各固定電極と前記各変位電極との間に介挿され、弾
    力性をもった材料から構成される第1の弾性板状部材
    と、 前記変位基板の上面周囲部分に設けられ、弾力性をもっ
    た材料から構成される第2の弾性板状部材と、 前記第2の弾性板状部材を、その上面が前記固定基板に
    対して所定の距離を保つように支持する支持部材と、 前記変位基板の上面中央部分に取り付けられ、前記変位
    基板に対して力を作用させるための作用体と、を備える
    ことを特徴とする力検出装置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の力検出装置において、 支持部材を、固定基板の周囲部分から上方に伸びるよう
    に形成された側部筐体と、この側部筐体の上端から中心
    に向かってほぼ水平に伸びるように形成された押圧爪
    と、によって構成し、前記押圧爪によって第2の弾性板
    状部材を前記固定基板に対して押圧しながら支持できる
    ようにしたことを特徴とする力検出装置。
  4. 【請求項4】 請求項2に記載の力検出装置において、 固定基板の上面に対して平行な平面上でX軸およびY軸
    が交わるようなXYZ三次元座標系を定義し、 第1の固定電極および第1の変位電極をX軸の正の領域
    に配置し、第2の固定電極および第2の変位電極をX軸
    の負の領域に配置し、第3の固定電極および第3の変位
    電極をY軸の正の領域に配置し、第4の固定電極および
    第4の変位電極をY軸の負の領域に配置し、第5の固定
    電極および第5の変位電極を原点に対応する位置に配置
    したことを特徴とする力検出装置。
  5. 【請求項5】 装置筐体に固定されるか又は装置筐体の
    一部をなす固定基板と、 この固定基板の上方に所定の距離を保って対向するよう
    に配置された変位基板と、 この変位基板の上方に所定の距離を保って対向するよう
    に配置され、中央部に孔が形成された上蓋基板と、 前記固定基板の上面に形成された複数の固定電極と、 前記変位基板の下面の前記各固定電極のそれぞれに対向
    する位置に形成された複数の変位電極と、 前記変位基板の上面に形成された複数の補助変位電極
    と、 前記上蓋基板の下面の前記各補助変位電極のそれぞれに
    対向する位置に形成された複数の補助固定電極と、 前記上蓋基板を前記固定基板に対して所定の距離を保っ
    た位置に支持する支持部材と、 前記上蓋基板の孔を挿通して前記変位基板の上面中央部
    分に取り付けられ、前記変位基板に対して力を作用させ
    るための作用体と、 を備え、外部からの力が作用していないときには、前記
    変位基板が前記固定基板と前記上蓋基板との間の定位置
    を維持し、外部からの力が前記作用体を介して前記変位
    基板に作用したときには、前記変位基板が前記定位置に
    対して、作用した力に応じた変位を生じるように構成さ
    れていることを特徴とする力検出装置。
  6. 【請求項6】 装置筐体に固定されるか又は装置筐体の
    一部をなす固定基板と、 この固定基板の上方に所定の距離を保って対向するよう
    に配置された変位基板と、 この変位基板の上方に所定の距離を保って対向するよう
    に配置され、中央部にが形成された上蓋基板と、 前記固定基板の上面に形成された複数の固定電極と、 前記変位基板の下面の前記各固定電極のそれぞれに対向
    する位置に形成された複数の変位電極と、 前記変位基板の上面に形成された複数の補助変位電極
    と、 前記上蓋基板の下面の前記各補助変位電極のそれぞれに
    対向する位置に形成された複数の補助固定電極と、 前記各固定電極と前記各変位電極との間に介挿され、弾
    力性をもった材料から構成される第1の弾性板状部材
    と、 前記各補助固定電極と前記各補助変位電極との間に介挿
    され、弾力性をもった材料から構成され、中央部に
    有する第2の弾性板状部材と、 前記上蓋基板を前記固定基板に対して所定の距離を保っ
    た位置に支持する支持部材と、 前記上蓋基板のおよび前記第2の弾性板状部材の
    挿通して前記変位基板の上面中央部分に取り付けられ、
    前記変位基板に対して力を作用させるための作用体と、 を備えることを特徴とする力検出装置。
  7. 【請求項7】 請求項5または6に記載の力検出装置に
    おいて、 支持部材を、固定基板の周囲部分から上方に伸びるよう
    に形成された側部筐体と、この側部筐体の上端から中心
    に向かってほぼ水平に伸びるように形成された押圧爪
    と、によって構成し、前記押圧爪によって上蓋基板を前
    記固定基板に対して押圧しながら支持できるようにした
    ことを特徴とする力検出装置。
  8. 【請求項8】 請求項5または6に記載の力検出装置に
    おいて、 固定基板の上面に対して平行な平面上でX軸およびY軸
    が交わるようなXYZ三次元座標系を定義し、 第1の固定電極、第1の変位電極、第1の補助変位電
    極、および第1の補助固定電極を、それぞれX軸の正の
    領域に配置し、 第2の固定電極、第2の変位電極、第2の補助変位電
    極、および第2の補助固定電極を、それぞれX軸の負の
    領域に配置し、 第3の固定電極、第3の変位電極、第3の補助変位電
    極、および第3の補助固定電極を、それぞれY軸の正の
    領域に配置し、 第4の固定電極、第4の変位電極、第4の補助変位電
    極、および第4の補助固定電極を、それぞれX軸の負の
    領域に配置し、 第5の固定電極、第5の変位電極、第5の補助変位電
    極、および第5の補助固定電極を、それぞれ原点に対応
    する位置に配置したことを特徴とする力検出装置。
  9. 【請求項9】 請求項2〜のいずれかに記載の力検出
    装置において、 複数の固定電極または複数の変位電極のいずれか一方
    が、単一の電極層によって構成されていることを特徴と
    する力検出装置。
  10. 【請求項10】 請求項に記載の力検出装置におい
    て、 固定基板または変位基板を導電性材料によって構成し、
    この基板自身を単一の電極層として用いることを特徴と
    する力検出装置。
  11. 【請求項11】 請求項5〜のいずれかに記載の力検
    出装置において、 複数の補助変位電極または複数の補助固定電極のいずれ
    か一方が、単一の電極層によって構成されていることを
    特徴とする力検出装置。
  12. 【請求項12】 請求項11に記載の力検出装置におい
    て、 変位基板または上蓋基板を導電性材料によって構成し、
    この基板自身を単一の電極層として用いることを特徴と
    する力検出装置。
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