JP3017442U - 圧電型加速度センサ - Google Patents

圧電型加速度センサ

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JP3017442U
JP3017442U JP1995004993U JP499395U JP3017442U JP 3017442 U JP3017442 U JP 3017442U JP 1995004993 U JP1995004993 U JP 1995004993U JP 499395 U JP499395 U JP 499395U JP 3017442 U JP3017442 U JP 3017442U
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義晴 谷口
寛 片寄
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 軸方向の異なる加速度を簡単な構成で検出す
ることが可能なる形状が薄形で且つ低コストの多軸圧電
型加速度センサを得る。 【構成】 金属板の外縁部が支持,固定され、その中央
部に付加質量を備え、この中心を原点とするX,Y軸上
の左右対称なる位置に各々2組のバイモルフ素子を形
成。この構成において、外部より力が加わると各々のバ
イモルフ素子には加わる力の大きさと方向とに対応した
電荷を発生する。この電荷の量は、加わる力の大きさに
比例し、極性はその力の向きに依存する。これらの電荷
を演算処理して取り出すことにより平面状の検出子で軸
方向の異なる加速度を検出する。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、圧電型加速度センサに関するもので、特に多軸方向の加速度を検出 する圧電型加速度センサの構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、機械,車両等における振動や加速度を検出する圧電効果を利用した屈曲 形圧電加速度センサにおいて、その検出素子としては金属板と圧電素子とを貼着 したユニモルフ構造あるいは、バイモルフ構造による圧電振動子が知られ、これ らの屈曲形圧電振動子は、その一端を支持,固定した片持ち梁構造や振動子の両 端の外縁部またはその中央部を支持,固定した構造等があり、さらに振動体の最 大変位部に付加質量を設け、変位量の増大を試みることも広く知られるところで ある。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
屈曲モードを利用した圧電振動子においては、振動子面に対し直交する方向( 主軸)の加速度については相応の電荷を発生するが、振動子面に対し水平方向( 他軸)の加速度については、電荷発生量は極めて少ない。 したがって、水平方向の加速度を検知しようとすればその方向に対応するさら なる検出子を付加しなければならず、例えば、直交座標系X,Y,Z3軸の加速 度を検出するためには3つの方向に各々検出子を設けなければならず取付面の直 角精度の維持と小型化が難しいという問題点があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本考案は、この様な問題点を解決するためになされたもので、金属板の外縁部 を支持,固定し、その中心部に付加質量を備え、この中心を原点とするX,Y軸 上の左右対称なる位置に各々2組のバイモルフ素子を形成。この構成において、 外部より力が加わると各々のバイモルフ素子には加わる力の大きさと方向とに対 応した電荷を発生する。この電荷の量は、加わる力の大きさに比例し、極性はそ の力の向きに依存する。 そこで、これらの電荷を演算処理して取り出すことにより平面状の検出子で軸 方向の異なる加速度の検出が可能となる。よって、本構成故に金属板の水平精度 の維持が行いやすく且つその外形を薄くすることができる。構造が簡単で製造が 安易なため経済的コストでの市場提供が可能となる。
【0005】
【作用】
(1)金属板の中心を原点とし、その中央部及び(金属板の)外縁支持部を除 くX軸上の左右対称なる位置に圧電素子第1と第2及び第3と第4で2組のバイ モルフ素子を形成するように金属板の両面に圧電素子を貼着,配置する。 左右の圧電素子の原点側の一端上に付加質量をその中心が原点と合致する位置 に取り付ける。この様な構成によれば、例えばX軸と直交するZ軸方向の加速度 が加わった場合、左右のバイモルフ素子の電極間には加えられた加速度に比例し 、かつ分極電圧の極性に対応した極性の電荷が発生する。 今、左右のバイモルフ素子の分極方向が同一であれば発生電荷の極性もまた同 一となる。故に2つのバイモルフ素子に生ずる電荷出力を加算すれば加えられた 加速度の大きさに比例した出力が得られ、また電荷出力の減算は零となる。次に X軸方向の加速度が加わった場合、左右のバイモルフ素子の電極間には、分極方 向が同一であれば発生電荷の極性は相反する。 故に、2つのバイモルフ素子に生ずる電荷出力を加算すれば出力は零となり、 減算すれば加えられた加速度の大きさに比例した出力が得られる。 2つのバイモルフ素子の分極方向を互いに逆極性とすれば、各々の関係は上記 と逆となる。 以上のように、2つのバイモルフ素子に発生する電荷出力を次段の検出回路に て演算処理すれば2軸方向の加速度を平面上で構成された振動体で検知すること が可能となる。
【0006】 (2)金属板の中心を原点とし、その中央部及び(金属板の)外縁支持部を除 くX軸上及びY軸上の左右対称なる位置に圧電素子第1と第2,第3と第4及び 第5と第6,第7と第8で4組のバイモルフ素子を形成するよう金属板の両面に 圧電素子を貼着,配置する。 X軸及びY軸上の圧電素子の原点側の一端上に付加質量をその中心が原点と合 致する位置に取り付ける。 この様な構成によれば、前記(1)で述べたX軸、Z軸の2軸方向の加速度の 検知に加えY軸方向の加速度も同一原理で検知することが可能となる。
【0007】
【実施例】
以下、本考案の実施例を図に基づいて説明する。
【0008】 まず本考案の第1の実施例として2軸方向の加速度が検知可能な外縁部固定型 の圧電型加速度センサについて説明する。
【0009】 図1に示すように、板状の圧電体の対向する両面に電極を設け、分極処理を施 した第1〜第4の同一形状の4つの圧電素子を金属板の中心を原点とし、その中 央部及び(金属板の)外縁支持部を除くX軸上の左右対称なる位置に2組のバイ モルフ素子を形成するよう金属板の両面に貼着,配置する。左右の圧電素子の原 点側の一端上に付加質量をその中心が原点と合致する位置に取り付けられている 。
【0010】 図2は、この構成による加速度センサに金属板面に直交するZ軸方向の加速度 が加わった場合、その力によりバイモルフ素子はその一端に取り付けられた付加 質量との境界をノード点とし上方へたわみを生ずることを誇張して示した。各圧 電素子の分極を図3に示す方向としたとき、各々の圧電素子の発生電荷の極性は 図の通りとなり互いに同極性となる。また、発生電荷量は各々等しい。
【0011】 図4は、金属板面に水平なX軸方向の加速度が加わった場合を示し、その力に より左右のバイモルフ素子は金属板の外縁支持部の内側より左右互いに相反する 方向にたわみを生ずる様子を誇張して示した。分極方向を上記同様とすると、こ のときの発生電荷の極性は互いに逆極性となる。また、各々の発生電荷量は互い に等しい。
【0012】 従って、上記の各々の加速度の向きに対応し発生する電荷出力を加減算回路に 接続することにより2軸の加速度を2組のバイモルフ素子で検知することができ る。
【0013】 次に、本考案の第2の実施例について説明する。 第5図は、本考案の第2の実施例における加速度センサを示し、同図(a)は 要部の平面図,同図(b),(c)は要部の破断側断面である。
【0014】 上記第1の実施例は、2組のバイモルフ素子を用いて2軸(X,Z)方向の加 速度を検知する例を示したが、本実施例では更に、2組のバイモルフ素子を前記 の振動子に対し直交するY軸上に付加配置し、X,Y,Z3軸方向の加速度を検 知可能とした例を示した。
【0015】 本考案の第3の実施例 前記までの説明においては、それぞれ別個な同一形状の圧電素子を金属板の所 定の位置に貼着,配置した例を示したが、本考案の第3の実施例では上下2枚の 圧電体において部分的に圧電体の両面に電極を設け、金属板に貼着,配置した例 (図6)と上記圧電素子を金属板を用いずに互いに貼着,バイモルフ素子を形成 した構造例(図7)を示す。
【0016】
【考案の効果】
以上述べたように本考案によれば、圧電型加速度センサにおいて複数個のバイ モルフ素子を平面上に配置し、加速度が加わったときに生ずる各々のバイモルフ 素子の発生電荷量を力の方向に演算する様にしたので多軸加速度センサの外形の 薄型化が可能となり、しかも構造が簡単故に製造上作りやすくよって経済的価格 で市場に供給できる効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の圧電型加速度センサの実施例を示す破
断側断面図。
【図2】上記構造においてZ軸方向の加速度が加わった
場合の振動体の変形具合を示す破断側断面図と発生電荷
の極性を表す図。
【図3】上記構成による圧電素子の分極方向例を示す説
明図。
【図4】上記構成の加速度センサに、X軸方向の加速度
が加わった場合の説明図。
【図5】上記構成に加え、Y軸上に2組のバイモルフ素
子を付加し、Y軸方向の加速度の検出を行う構成とした
断面図。
【図6】2枚の圧電体の表裏に部分的に電極を設けバイ
モルフ素子を形成させた場合の破断側断面図。
【図7】金属板を用いずに第6図に示す2枚の圧電素子
でバイモルフ素子を形成させた場合の破断側断面図。
【符合の説明】
1 支持、固定部 2 金属板 3 第1圧電素子 4 第2圧電素子 5 第3圧電素子 6 第4圧電素子 7 付加質量 8 圧電板 9 圧電板

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属板と圧電素子とが貼着してなるバイ
    モルフ素子に付加質量が取り付けられ、金属板の外縁部
    が支持,固定された屈曲形圧電型加速度センサにおいて
    板状の圧電体の表裏両面に電極を設け、厚み方向に分極
    された第1,第2,第3,第4の4つの圧電素子と、こ
    の圧電素子を貼着する金属板と上記金属板の中央に付加
    質量とを備え、上記金属板の中心を原点とし、その中央
    部及び(金属板の)外縁支持部を除くX軸上の左右対称
    なる位置に圧電素子第1と第2及び第3と第4で2組の
    バイモルフ素子を形成する様に金属板の両面に圧電素子
    を貼着,配置する。左右の圧電素子の原点側の一端上
    に、付加質量をその中心が原点と合致する位置に取り付
    ける。この構成により上記付加質量に加わる振動,加速
    度の大きさと方向をこの2組のバイモルフ素子に発生す
    る電荷量に基づいて検出する圧電型加速度センサ。
  2. 【請求項2】 金属板と圧電素子とが貼着してなるバイ
    モルフ素子に付加質量が取り付けられ、金属板の外縁部
    が支持,固定された屈曲形圧電型加速度センサにおいて
    板状の圧電体の表裏両面に電極を設け、厚み方向に分極
    された第1,第2,第3,第4,第5,第6,第7,第
    8の8つの圧電素子とこの圧電素子を貼着する金属板と
    上記金属板の中心を原点とし、その中央部及び(金属板
    の)外縁支持部を除くX軸上及びY軸上の左右対称なる
    位置に圧電素子第1と第2,第3と第4及び第5と第
    6,第7と第8で4組のバイモルフ素子を形成するよう
    金属板の両面に圧電素子を貼着,配置する。X軸及びY
    軸上の圧電素子の原点側の一端上に付加質量をその中心
    が原点と合致する位置に取り付ける。この構成により上
    記付加質量に加わる加速度の大きさと方向を各々2組の
    直交するバイモルフ素子に発生する電荷量に基づいて検
    出する圧電型加速度センサ。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2013027741A1 (ja) * 2011-08-23 2013-02-28 日本電気株式会社 圧電振動センサ

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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