JP2585415B2 - 単結晶の製造装置 - Google Patents
単結晶の製造装置Info
- Publication number
- JP2585415B2 JP2585415B2 JP1004604A JP460489A JP2585415B2 JP 2585415 B2 JP2585415 B2 JP 2585415B2 JP 1004604 A JP1004604 A JP 1004604A JP 460489 A JP460489 A JP 460489A JP 2585415 B2 JP2585415 B2 JP 2585415B2
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- JP
- Japan
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- single crystal
- container
- crystal
- raw material
- temperature gradient
- Prior art date
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- Crystals, And After-Treatments Of Crystals (AREA)
- Liquid Deposition Of Substances Of Which Semiconductor Devices Are Composed (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、垂直温度勾配法、水平温度勾配法等によ
り、化合物半導体単結晶を製造するための装置に関し、
特にIII−V族化合物半導体単結晶製造用の、原料融液
を収容する容器の改良に係る。
り、化合物半導体単結晶を製造するための装置に関し、
特にIII−V族化合物半導体単結晶製造用の、原料融液
を収容する容器の改良に係る。
(従来の技術) 温度勾配法は、引上法に比べて小さな温度勾配の下で
結晶成長させることができるので、転位の少ない化合物
半導体単結晶を得ることができる。この種の容器内で固
化成長させる方法では、壁面が円滑なpBN製容器を使用
することが有利であるが(J.Crystal Growth 74(198
6)p.491〜506)、非常に高価であるために、BN製容器
を使用することも多い。しかし、BN製容器は、表面に微
細な凹凸を有するために、結晶核の発生を促すという欠
点があった。
結晶成長させることができるので、転位の少ない化合物
半導体単結晶を得ることができる。この種の容器内で固
化成長させる方法では、壁面が円滑なpBN製容器を使用
することが有利であるが(J.Crystal Growth 74(198
6)p.491〜506)、非常に高価であるために、BN製容器
を使用することも多い。しかし、BN製容器は、表面に微
細な凹凸を有するために、結晶核の発生を促すという欠
点があった。
特開昭63−79792号公報には、この欠点を解消するこ
とを意図して、容器内壁に結晶成長方向に沿って溝を形
成し、液体封止剤を該溝に毛管現象で保持させ、内壁を
覆うことにより、結晶核の発生を抑制しようとする単結
晶の製造装置が記載されている。
とを意図して、容器内壁に結晶成長方向に沿って溝を形
成し、液体封止剤を該溝に毛管現象で保持させ、内壁を
覆うことにより、結晶核の発生を抑制しようとする単結
晶の製造装置が記載されている。
(発明が解決しようとする課題) 上記の容器を用いて化合物半導体単結晶を固化成長さ
せるときには、容器内壁の大半が液体封止剤で覆われる
ので、多結晶化を抑えることができ、単結晶の歩留まり
を向上させることができるものの、液体封止剤の被膜が
容器内壁を完全に覆うことができず、結晶核発生の抑止
効果は必ずしも十分ではなかった。
せるときには、容器内壁の大半が液体封止剤で覆われる
ので、多結晶化を抑えることができ、単結晶の歩留まり
を向上させることができるものの、液体封止剤の被膜が
容器内壁を完全に覆うことができず、結晶核発生の抑止
効果は必ずしも十分ではなかった。
本発明は、上記の欠点を解消し、高品質の化合物半導
体単結晶を歩留まりよく製造することを可能にする単結
晶の製造装置を提供しようとするものである。
体単結晶を歩留まりよく製造することを可能にする単結
晶の製造装置を提供しようとするものである。
(課題を解決するための手段) 本発明は、原料融液を収容する容器と、容器の周囲に
配置した温度勾配炉と、温度勾配炉を容器に対して相対
的に移動する手段とを有し、容器の一端から固化成長さ
せる単結晶の製造装置において、容器の壁内に10〜20%
のB2O3を含有させたBN製容器を用いたことを特徴とする
単結晶の製造装置である。
配置した温度勾配炉と、温度勾配炉を容器に対して相対
的に移動する手段とを有し、容器の一端から固化成長さ
せる単結晶の製造装置において、容器の壁内に10〜20%
のB2O3を含有させたBN製容器を用いたことを特徴とする
単結晶の製造装置である。
(作用) 本発明のBN製容器は、通常の常圧焼結法、ホットプレ
ス法等により、多量のB2O3を含有させて作製することが
でき、その形状は縦型ルツボ、横型ボート等である。B2
O3はその際バインダーとして機能するものであり、およ
そ20%程度まで含有させることができる。その含有量
は、原料への添加量と焼結温度により調節することがで
き、10〜20%の範囲で調整することが好ましい。
ス法等により、多量のB2O3を含有させて作製することが
でき、その形状は縦型ルツボ、横型ボート等である。B2
O3はその際バインダーとして機能するものであり、およ
そ20%程度まで含有させることができる。その含有量
は、原料への添加量と焼結温度により調節することがで
き、10〜20%の範囲で調整することが好ましい。
第1図は、本発明の1具体例である縦型ルツボについ
て、使用の状況を説明するための図である。(a)はB2
O3を含有させたBN製ルツボ1の断面図、(2)は種結晶
2、原料3、及び液体封止剤4をチャージした状態を示
した図、(c)は加熱溶融した後の状態を示した図であ
り、ルツボ1の内外表面にB2O3が染み出して膜7を形成
し、また、原料融液5の表面をB2O3液体封止剤層6が覆
っている。このように、容器壁面がB2O3膜で覆われてい
るところから、原料融液が壁面の凹凸に直接接触するこ
とがなく、結晶核を発生させることがない。それ故、多
結晶化を防止することができるので、高品質の化合物半
導体単結晶を製造することができ、長尺の単結晶を製造
することも容易になった。
て、使用の状況を説明するための図である。(a)はB2
O3を含有させたBN製ルツボ1の断面図、(2)は種結晶
2、原料3、及び液体封止剤4をチャージした状態を示
した図、(c)は加熱溶融した後の状態を示した図であ
り、ルツボ1の内外表面にB2O3が染み出して膜7を形成
し、また、原料融液5の表面をB2O3液体封止剤層6が覆
っている。このように、容器壁面がB2O3膜で覆われてい
るところから、原料融液が壁面の凹凸に直接接触するこ
とがなく、結晶核を発生させることがない。それ故、多
結晶化を防止することができるので、高品質の化合物半
導体単結晶を製造することができ、長尺の単結晶を製造
することも容易になった。
(実施例) 第1図の形状の縦型ルツボを用いてGaAs単結晶を垂直
温度勾配の下で製造した。ルツボは焼結法で作製したも
ので、B2O3を15重量%含有させたBN製のものを用いた。
ルツボは直胴部直径52mm、高さ120mm、逆円錐形部の傾
斜角30°、種結晶収容部の直径6mmのものである。ルツ
ボには、まずGaAs種結晶を挿入し、GaAs原料750gとB2O3
液体封止剤50gを投入した後、原料を溶融し、次いで、3
0℃/minの温度勾配を設定して、ルツボを4mm/hrの速度
で下降させた。
温度勾配の下で製造した。ルツボは焼結法で作製したも
ので、B2O3を15重量%含有させたBN製のものを用いた。
ルツボは直胴部直径52mm、高さ120mm、逆円錐形部の傾
斜角30°、種結晶収容部の直径6mmのものである。ルツ
ボには、まずGaAs種結晶を挿入し、GaAs原料750gとB2O3
液体封止剤50gを投入した後、原料を溶融し、次いで、3
0℃/minの温度勾配を設定して、ルツボを4mm/hrの速度
で下降させた。
上記の条件で10回結晶成長を行ったところ、得られた
結晶はいずれも表面の光沢が良く、多結晶化の痕跡を見
いだすこともできず、総て単結晶であった。比較のため
に、従来のBN製ルツボを用いて同様に結晶成長を行った
ところ、単結晶を得ることができたのは4回であり、残
りの6回はルツボの壁面から発生したと思われる多結晶
があり、単結晶を得ることができなかった。
結晶はいずれも表面の光沢が良く、多結晶化の痕跡を見
いだすこともできず、総て単結晶であった。比較のため
に、従来のBN製ルツボを用いて同様に結晶成長を行った
ところ、単結晶を得ることができたのは4回であり、残
りの6回はルツボの壁面から発生したと思われる多結晶
があり、単結晶を得ることができなかった。
(発明の効果) 本発明は、上記の構成を採用することにより、使用時
にBN製容器の壁面から徐々にB2O3が染み出して、B2O3膜
で壁面を完全に覆うことができ、原料融液と凹凸壁面と
の接触を防止することができるところから、結晶核の発
生を防止することができ、小さな温度勾配の下で高品質
な化合物半導体単結晶を歩留まり良く製造することを可
能にした。また、本発明の装置を用いることにより、超
高速集積回路や光電子集積回路等の基板として使用可能
な高品質で大直径の、長尺単結晶を容易に製造すること
ができるようになり、生産性の向上に寄与するところが
大きい。
にBN製容器の壁面から徐々にB2O3が染み出して、B2O3膜
で壁面を完全に覆うことができ、原料融液と凹凸壁面と
の接触を防止することができるところから、結晶核の発
生を防止することができ、小さな温度勾配の下で高品質
な化合物半導体単結晶を歩留まり良く製造することを可
能にした。また、本発明の装置を用いることにより、超
高速集積回路や光電子集積回路等の基板として使用可能
な高品質で大直径の、長尺単結晶を容易に製造すること
ができるようになり、生産性の向上に寄与するところが
大きい。
第1図(a)〜(c)は本発明の1具体例である縦型容
器の使用状況を説明するための図である。 1:BN製縦型ルツボ、2:種結晶、3:多結晶原料、4:B2O3液
体封止剤、5:原料融液、6:B2O3液体封止層、7:B2O3膜。
器の使用状況を説明するための図である。 1:BN製縦型ルツボ、2:種結晶、3:多結晶原料、4:B2O3液
体封止剤、5:原料融液、6:B2O3液体封止層、7:B2O3膜。
Claims (1)
- 【請求項1】原料融液を収容する容器と、容器の周囲に
配置した温度勾配炉と、温度勾配炉を容器に対して相対
的に移動する手段とを有し、容器の一端から固化成長さ
せる単結晶の製造装置において、容器の壁内に10〜20%
のB2O3を含有させたBN製容器を用いたことを特徴とする
単結晶の製造装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1004604A JP2585415B2 (ja) | 1989-01-13 | 1989-01-13 | 単結晶の製造装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1004604A JP2585415B2 (ja) | 1989-01-13 | 1989-01-13 | 単結晶の製造装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02188485A JPH02188485A (ja) | 1990-07-24 |
JP2585415B2 true JP2585415B2 (ja) | 1997-02-26 |
Family
ID=11588646
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1004604A Expired - Lifetime JP2585415B2 (ja) | 1989-01-13 | 1989-01-13 | 単結晶の製造装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2585415B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009149452A (ja) * | 2007-12-18 | 2009-07-09 | Hitachi Cable Ltd | 半導体結晶成長方法 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
GB2183501A (en) * | 1985-11-15 | 1987-06-10 | Kollmorgen Tech Corp | Horizontal bridgman crystal growth |
-
1989
- 1989-01-13 JP JP1004604A patent/JP2585415B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009149452A (ja) * | 2007-12-18 | 2009-07-09 | Hitachi Cable Ltd | 半導体結晶成長方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH02188485A (ja) | 1990-07-24 |
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Legal Events
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