JP2585244B2 - 薬品処理装置 - Google Patents

薬品処理装置

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JP2585244B2
JP2585244B2 JP62040275A JP4027587A JP2585244B2 JP 2585244 B2 JP2585244 B2 JP 2585244B2 JP 62040275 A JP62040275 A JP 62040275A JP 4027587 A JP4027587 A JP 4027587A JP 2585244 B2 JP2585244 B2 JP 2585244B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、半導体ウエハを汚染せずに薬品処理するた
めの薬品処理装置に関するものである。
〔従来技術〕
半導体ウエハにフッ酸等の薬品処理を施す製造装置
は、その中を清浄な空気で満しておくため、常にユニッ
トの外部から空気を取り入れ、また製造装置内の空気を
排気するようにしている。このとき、空気中の塵埃等に
よる半導体ウエハの汚染を防止するため、吸気孔には空
気フィルタを設けている。この空気フィルタには、0.1
μm程度の微細な塵まで取り除くことができるガラス繊
維フィルタを用いている。なお、空気の清浄化技術は、
例えば、日経マグロウヒル社発行、「日経マイクロデバ
イス」1986年9月1日号、pp83〜113に記載されてい
る。
〔発明が解決しようとする問題点〕
本発明者は、前記ガラス繊維フィルタについて検討し
た結果、次の問題点を見出した。
半導体ウエハの処理槽内のフッ酸等の化学薬品が蒸発
してガラス繊維に付着すると、それを劣化せしめる。こ
のとき、ガラス繊維中には、ナトリウムやホウ素が含ま
れているため、これが半導体ウエハを汚染する。
本発明の目的は、汚染物質を発生しない薬品処理装置
を提供することにある。
本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、
本明細書の記述及び添付図面によって明らかになるであ
ろう。
〔問題点を解決するための手段〕
本願において開示される発明のうち、代表的なものの
概要を簡単に説明すれば、下記のとおりである。
すなわち、半導体ウエハを処理する薬品槽が置かれる
薬品処理室と、該薬品処理室に空気を供給するための吸
気口と、該薬品処理室内を排気するための排気口と、該
吸気口と該薬品処理室との間に設けられ、該空気中の塵
埃を除去するためのガラス繊維を用いた空気フィルタと
該薬品処理室内の薬品による該空気フィルタの劣化を防
止するための耐薬品性フィルタとを有する薬品処理装置
である。
〔作用〕
上述した手段によれば、化学薬品の蒸気が耐薬品性フ
ィルタで阻止されるので、ガラス繊維フィルタの劣化に
よる汚染物質の発生をなくすことができる。
〔発明の実施例〕
以下、本発明を実施例とともに説明する。
第1図は、本発明の一実施例の薬品処理装置の概略構
成を示した断面図である。
第1図において、1は塩化ビニール被覆のステンレス
鋼からなる薬品処理装置本体(以下、単に、本体とい
う)であり、床板1Dの上に四フッ化エチレン樹脂、ポリ
プロピレン、塩化ビニール等からなる薬品槽13を載置す
るようになっている。薬品槽13の中にはフッ酸、硫酸、
硝酸等の化学薬品が満され、この中に半導体ウエハ16を
セットしたウエハ収納治具15が浸されるようになってい
る。ウエハ収納治具15は、四フッ化エチレン樹脂等で形
成してある。本体1の作業扉1Cから薬品槽13の出し入れ
を行うようになっている。本体1の薬品槽13の上部に当
る部分には吸気孔2が設けられ、また薬品槽13の背後に
当る部分には排気孔9が設けられている。吸気孔2の下
部にファン8を設け、これによって外の空気を取り込む
ようにしている。
本実施例の薬品処理装置は、ファン8と吸気孔2の間
に上からプレフィルタ4、薬品吸着フィルタ5を設け、
またファン8の下部に上からガラス繊維フィルタ6と耐
薬品性フィルタ7を設けている。第1図に示した薬品処
理装置では、フィルタ4、5、6、7のそれぞれは、木
材、アルミニウム合金等で形成した枠3A、3B、3C、3Dに
それぞれ取り付けられている。また、薬品吸着フィルタ
5の枠3Bの上にプレフィルタ4の枠3Aを重ね、これらを
本体1に設けてある支持部1Aで支えるようになってい
る。また、耐薬品性フィルタ7の枠3Dの上にガラス繊維
フィルタ6の枠3Cを重ね、これらを本体1の支持部1Aで
支持するようにしている。なお、フィルタ4、5、6、
7のそれぞれに専用に本体1に支持部1Aを設けて支持す
るようにしてもよい。フィルタ4、5、6、7のそれぞ
れは、本体1のフィルタ装着扉1Bから出し入れするよう
になっている。
薬品吸着フィルタ5は四フッ化エチレン樹脂、ポリエ
ステル繊維、ポリプロピレン繊維等で形成した瀘紙のよ
うなものからなり、その形状は第2図に示したように、
波を打たせたようになっている。薬品吸着フィルタ5の
厚さxは例えば0.5〜1.0mm程度であり、例えば0.3μm
以上の粒子を99%除去することができる。ガラス繊維フ
ィルタ6は、ガラス繊維で形成した瀘紙のようなものか
らなり、その形状は第2図のようになっている。厚さは
0.5〜1.0mm程度である。このガラス繊維フィルタ6によ
って例えば0.1μm以上の粒子を99.97%除去することが
できる。耐薬品性フィルタ7は、四フッ化エチレン樹
脂、ポリエステル繊維、ポリプロピレン繊維等で形成し
た瀘紙のようなものからなり、その厚さは0.5〜1.0mm程
度である。また、その形状は第2図に示したようになっ
ており、この耐薬品性フィルタ7によって例えば0.3μ
m以下の粒子を除去することができる。プレフィルタ4
は、例えばナイロン繊維で形成した不織布からなり、そ
の厚さは5〜10mm程度である。また、その形状は第3図
に示したようになっている。
ここで、気流の流れを矢印10、11、17で示す。矢印10
が吸気、11が本体1内の気流、17が排気を示している。
フィルタ4、5、6、7は、吸気10の全てがフィルタ
4、5、6、7を通って本体1内の気流となるように構
成してある。
一方、化学薬品14から昇る蒸気を矢印12で示してい
る。この蒸気12の一部は、本体1内に残る。
ガラス繊維フィルタ6の後段すなわち薬品槽13側に、
フッ酸、硫酸、硝酸等の薬品に耐える耐薬品性フィルタ
7を設けていることにより、薬品14の蒸気12が阻止され
るので、ガラス繊維フィルタ6の劣化を防止することが
できる。すなわち、ガラス繊維フィルタ6からナトリウ
ムやホウ素等の汚染物質が発生するのを防止することが
できる。
なお、本体1に取り込む外気10中にも化学薬品の粒子
が含まれることがあるため、ガラス繊維フィルタ6の前
段に薬品吸着フィルタ5を設けている。したがって、取
り込む外気10中に化学薬品の粒子が含まれている恐れが
全くない場合には、薬品吸着フィルタ5は設ける必要は
ない。
また、薬品吸着フィルタ5は、第4図に示したよう
に、四フッ化エチレン樹脂、ポリエステル繊維、ポリプ
ロピレン繊維等で織った布5Aで袋を形成し、この袋の中
に活性炭5Bを入れて形成したものであってもよい。ま
た、第5図に示すように、四フッ化エチレン樹脂、ポリ
エステル繊維、ポリプロピレン繊維等で形成した綿5Aの
中に活性炭5Bを含ませて形成することもできる。活性炭
5Bが外気中の薬品粒子を吸着する。薬品吸着フィルタ5
を第4図に示したように構成した場合には、活性炭の粒
が目詰りしない程度に荒いので、プレフィルタ4と薬品
吸着フィルタ5の位置を入れ換えてもよい。または、薬
品吸着フィルタ5は、四フッ化エチレン樹脂、ポリプロ
ピレン繊維、ポリエステル繊維等で形成し、プレフィル
タ4に第4図又は第5図に示した活性炭5Bを用いたフィ
ルタ5を用いるようにしてもよい。この場合、外気中の
薬品粒子は最上段に設けた活性炭5Bを用いたフィルタ5
によって取り除かれ、その後、四フッ化エチレン樹脂等
からなる薬品吸着フィルタ5で外気中の0.3μm以上の
塵を取り去るようにする。また、ファン8の下には前記
ガラス繊維フィルタ6、耐薬品性フィルタ7が設けてあ
る。
なお、第1図では、薬品処理を施した半導体ウエハ16
を純水で洗浄する洗浄装置を示していないが、この洗浄
装置にも第1図と同様のフィルタ4、5、6、7を設け
る。あるいは、フィルタ5に換えて、第4図又は第5図
に示したフィルタ5を設ける。洗浄装置にもフッ酸、硫
酸、硝酸等の化学薬品14あるいはその蒸気12が入り込む
からである。
以上、本発明を実施例にもとずき具体的に説明した
が、本発明は前記実施例に限定されるものではなく、そ
の要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能であるこ
とはいうまでもない。
例えば、本発明は、半導体ウエハ16ばかりでなく、そ
れ以外の部品の薬品処理装置の空気フィルタに適用でき
る。
〔発明の効果〕
本願によって開示された発明のうち、代表的なものの
効果を簡単に説明すれば、次のとおりである。
すなわち、ガラス繊維フィルタの薬品槽側に耐薬品性
フィルタを設けたことにより、化学薬品の蒸気が耐薬品
性フィルタで阻止されるので、ガラス繊維フィルタの劣
化による汚染物質の発生をなくすことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の一実施例の薬品処理装置の概略構成
を示した断面図、 第2図は、薬品吸着フィルタ、ガラス繊維フィルタ、耐
薬品性フィルタの形状を示した斜視図、 第3図は、プレフィルタの形状を示した斜視図、 第4図及び第5図は、薬品吸着フィルタの変形例の斜視
図である。 図中、1……薬品処理装置本体、1A……支持部、1B……
フィルタ装着扉、1C……作業扉、2……吸気孔、3A〜3D
……枠、4……プレフィルタ、5、5A、5B……薬品吸着
フィルタ、6……ガラス繊維フィルタ、7……耐薬品性
フィルタ(四フッ化エチレン樹脂、ポリプロピレン繊
維、ポリエステル繊維)、8……ファン、9……排気
孔、10、11、17……気流、12……薬品蒸気、13……薬品
槽、14……化学薬品(フッ酸、硫酸、硝酸)、15……ウ
エハ収納治具、16……半導体ウエハ。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】半導体ウエハを処理する薬品槽が置かれる
    薬品処理室と、 該薬品処理室に空気を供給するための吸気口と、 該薬品処理室内を排気するための排気口と、 該吸気口と該薬品処理室との間に設けられ、該空気中の
    塵埃を除去するためのガラス繊維を用いた空気フィルタ
    と該薬品処理室内の薬品による該空気フィルタの劣化を
    防止するための耐薬品性フィルタとを有することを特徴
    とする薬品処理装置。
  2. 【請求項2】上記耐薬品性フィルタは、四フッ化エチレ
    ン樹脂、ポリプロピレン繊維、ポリエステル繊維からな
    ることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の薬品処
    理装置。
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