JPH0571783A - 排煙処理フード - Google Patents

排煙処理フード

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JPH0571783A
JPH0571783A JP3235186A JP23518691A JPH0571783A JP H0571783 A JPH0571783 A JP H0571783A JP 3235186 A JP3235186 A JP 3235186A JP 23518691 A JP23518691 A JP 23518691A JP H0571783 A JPH0571783 A JP H0571783A
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Kenichi Miyashita
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 室内フード1内に送泡するための泡発生装置
2と送泡装置3とを有し、換気ファン4の室外側フード
5内に複数のピン6を立設した破泡装置7を配設し、か
つ、オイルミスト捕集容器10を設けて廃棄もしくは泡
発生装置2への回収を自在としてなる排煙処理フード。 【効果】 油煙中の油分を効果的に除去し、フード内、
換気ファン、排気口周辺等の油汚れを防止する。また、
効率的な破泡によって油分の回収廃棄と、起泡洗浄液の
再利用を可能とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、排煙処理フードに関
するものである。さらに詳しくは、この発明は、排気・
排煙効率に優れるとともに、油汚れを抑止することので
きる、キッチン等の排煙装置として有用な新しい排煙処
理フードに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、キッチンのガステーブル周囲
等の排煙については様々な工夫がなされてきており、そ
の排煙処理は、一般的には、たとえば図5に例示したよ
うに、排煙フード(ア)を調理台(イ)のガステーブル
(ウ)の上方に配置し、調理中に発生する油煙等を、そ
のフード(ア)内に集煙し、ファンにより室外に排気す
る方法がとられてきている。
【0003】図6は、このような排煙処理の状態を例示
した断面図である。たとえば、この図6に例示したよう
に、調理中に発生する煙は、その大部分が上方のフード
壁(エ)によって区分されたフード(ア)内に集煙さ
れ、換気ファン(オ)によって室外へ排気され、キッチ
ン内に煙が充満したり、油煙等により汚れたりすること
をある程度防止している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の排煙フード(ア)の場合には、フード壁
(エ)の内側やガステーブル(ウ)の上方壁面(カ)、
そして換気ファン(オ)に油煙に含まれる油分が付着
し、これを洗浄、除去することは極めて面倒で、さらに
は困難でもあるという問題があった。
【0005】このような問題を解消するために、フード
壁(エ)の内側や壁面(カ)にシリコン焼付け塗装を施
し、付着した油分を容易に拭き取ることのできるように
することも提案されている。しかしながら、このような
全面シリコン焼付け塗装を行なう場合には、製造コスト
の増大が避けられないため、実用化には到っていない。
【0006】また、仮にシリコン焼付け塗装によりフー
ド壁(エ)の内側や壁面(カ)の清掃が容易となったと
しても、油分を含む油煙は排気口(キ)から排出される
ため、換気ファン(オ)とともに排気口(キ)周辺の外
壁(ク)が油分により汚れることが避けられなかった。
これらの汚れを除去することは実際上極めて困難でもあ
った。
【0007】この発明は、以上の通りの事情に鑑みてな
されたものであり、従来の排煙フードの欠点を解消し、
排気・排煙効率を良好としつつ、しかも排煙フード内に
おいて油分の除去処理を円滑に行うことのできる新しい
排煙処理フードを提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記の課題
を解決するものとして、室内フード内に送泡するための
泡発生装置と送泡装置とを有し、換気ファンの室外側フ
ード内に複数のピンを立設した破泡装置を配設し、か
つ、オイルミスト捕集容器を設けて廃棄もしくは泡発生
装置への回収を自在としてなることを特徴とする排煙処
理フードを提供する。
【0009】また、この発明は、前記の破泡装置を多重
もしくは多段配設することや、破泡装置として、多数の
ピンを立設した板状体もしくは網状体を用いること等を
その態様としてもいる。
【0010】
【作用】この発明の排煙処理フードにおいては、泡発生
装置において発生させた泡を送泡装置によって室内側フ
ード内に送り込む。これによって、油煙に含まれる油分
を泡に吸着させて換気フードによって室外へと排出す
る。このため、フード内や周囲の壁面、排気口周辺、さ
らには換気ファンに油汚れが付着することがない。
【0011】また、この発明の排煙処理フードでは、前
記の破泡装置によって油分を吸着した泡を効率的に破泡
するため、泡の飛散による室外の外壁面等の汚れを防止
し、またオイルミスト捕集容器によって捕集されたオイ
ルミストを泡発生装置に回収し、さらには油分と起泡成
分との分離や、油分の廃棄、起泡成分の再利用も容易と
なる。
【0012】さらに、破泡装置を多重もしくは多段配設
することにより、粗破泡と、細破泡とが可能となり、破
泡はさらに完全に行われる。
【0013】
【実施例】以下、添付した図面に沿って、この発明の排
煙処理フードについてさらに詳しく説明する。図1は、
この発明の一実施例を示した断面図である。たとえばこ
の図1に例示したように、この発明の排煙処理フード
は、室内フード(1)内に送泡するための泡発生装置
(2)と送泡装置(3)とを有し、しかも、換気ファン
(4)の室外側フード(5)内に複数のピン(6)を立
設した破泡装置(7)を配設している。
【0014】この排煙処理フードは、従来のフードと同
様に、調理台(8)のガステーブル(9)の上方に配設
してもいる。また、室外側フード(5)の下方には、オ
イルミスト捕集容器(10)を設け、破泡された泡を傾
斜板(11)を介して捕集し、捕集されたオイルミスト
を泡発生装置(2)に回収可能としている。
【0015】泡発生装置(2)は、各種の構成とするこ
とが可能であるが、基本的には、泡を発生し、かつ油煙
中の油分を吸着し、かつ室内フード(1)の内面壁やガ
ステーブル(9)周辺の壁面(12)への油分の付着を
防止する洗浄能力を有する、起泡洗浄液(13)の保持
タンク部(14)と、この起泡洗浄液(13)に空気を
吹き込んで発泡させるための送風装置(15)と吹込み
ノズル部(16)によって構成することができる。この
場合、より効果的に発泡させるためには、空気の分散を
向上させるために吹込みノズル部(16)を多孔とし、
より高度に分散した状態で空気を吸込むようにすること
が有利でもある。
【0016】起泡洗浄液としては、たとえば界面活性剤
の0.5 〜2%濃度程度の水溶液、あるいは分散液が好適
に用いられる。この場合の界面活性剤の種類には特に限
定はないが、高級アルコールにエチレンオキサイドを付
加し、これを硫酸化したもの等が、温度、水質等にあま
り大きく左右されることがなく、また、安全性や、公害
問題もないこと等の点において好ましいものとして例示
される。
【0017】送泡装置(3)については、たとえば図1
に例示したように、通気性のフィルター、あるいは多孔
管、ネット等の各種のものが使用できる。この送泡装置
には、発生した泡を室内フード(1)内に、できるだけ
均等に微細な泡を飛散させて油分を吸着させるのに適し
た形状、構造が採用され、キッチンの全体配置、排煙処
理フードの位置、その設置のために許容されるスペース
の大きさ等によってその形状、構造が適宜に選択され
る。
【0018】なお、前記泡発生装置(2)は、必ずしも
室内側に配置されていなくともよい。場合によっては室
外とすることも可能である。また、この泡発生装置
(2)に連結する前記送泡装置(3)は、いずれの形
状、構造においてもガステーブル(9)からの排気を遮
断したり、その通気を妨げるものであってはならない。
さらにまた、この送泡装置(3)は、発生した泡が、ガ
ステーブル(9)に落下しないような機能を備えている
ことが好ましい。このため、落下する泡の捕捉機能を有
するフィルター状、あるいはネット状の送泡装置はより
好ましいものである。もちろん、送泡装置(3)とは別
に、泡の落下防止のためのネット状体、メッシュ状体を
配置しておくこともできる。
【0019】この泡の落下を防止し、かつ、油煙の油分
を効果的に吸着させて、泡を換気ファン(4)を介して
屋外へと円滑に排出させるためには、換気ファン(4)
の吸引力および泡の特性のコントロールとともに、ガス
テーブル(9)の周囲に空気吹出し口(17)を設け、
調理台(8)の内部等に配設したファン(18)によっ
て空気を吹出し、ガステーブル(9)の周囲にエアカー
テンを形成し、上昇エア流を増大させて油煙を室内フー
ド(1)の内方へ、そして換気ファン(4)方向へと集
煙させることが有利でもある。
【0020】この時のエアカーテンは、油分のガステー
ブル(9)周辺への飛散を防止する役割を果たす。ま
た、この発明の排煙処理フードにおいては、このエアカ
ーテン形成のためのファン(18)や、泡発生装置
(2)の送風装置(15)、さらには換気ファン(4)
を手動で差動開始させてもよいし、あるいは、適宜な部
位に設けた油煙センサーからの信号によって自動的に作
動および停止するようにしてもよい。
【0021】そして、この発明の排煙処理フードにおい
ては破泡装置(7)を有し、換気ファン(4)から排出
させた油分吸着後の泡をこの破泡装置(7)によって破
泡する。この破泡装置(7)は支持体に多数のピン
(6)を立設した構造を有している。この場合の支持体
としては、板状体もしくは網状体をその好ましい形状と
して例示することができるが、もちろん板状体、網状体
に限定されることはない。
【0022】多数のピン(6)は極めて効果的な破泡手
段であることから、室外側フード(5)の形状、大きさ
を考慮し、その通気性を損うことなく、より効率的に破
泡することのできる支持体の形状および構造を選択すれ
ばよい。支持体として板状体を用いる場合にも、図1の
ように平板とすることだけでなく、排気の流れに合わせ
て、図2に示したように、ピン(6)を有する湾曲板構
造としてもよい。また、板状体および湾曲板のいずれに
おいても、通気性を確保するため、多数の通気微小孔を
設けておいてもよい。
【0023】ピン(6)、さらには支持体の素材にも特
に限定はない。金属、セラミック、硬質樹脂、さらには
それらの複合体とすることができ、ピン(6)と支持体
とは一体成形したものであってもよい。また、油分を吸
着した泡を破るための前記破泡装置(7)は、図3に例
示したように、換気ファン(4)に対向して多重もしく
は多段配設してもよい。そして、この多重もしくは多段
配置については、図4に示したように傾斜配置してもよ
いし、破泡機能を区分し、換気ファン(4)に対向する
破泡装置(7)とともに、室外側フード(5)内のより
後段に、より微細で高密度なピン(6)を立設した破泡
装置(71)を傾斜させて配置してもよい。この場合、
後段の破泡装置(71)には、図1の傾斜板(11)と
同様のミスト捕集機能を持たせ、かつ、ピン(6)を傾
斜面上部に配置してもよい。
【0024】こうすることにより、前段の破泡装置
(7)によって粗破泡を行い、後段の破泡装置(71)
によって細破泡を行うことができる。破壊した泡は、傾
斜板(72)に沿ってオイルミスト捕集容器(10)に
回収することができる。オイルミスト捕集容器(10)
に回収したオイルミストは、導通路(73)を通じて泡
発生装置(2)に回収することができる。この時、オイ
ルミスト捕集容器(10)には、油分と起泡洗浄剤成分
との分離手段を設け、油分は分離後に廃棄し、起泡洗浄
剤成分のみを再利用してもよい。この分離手段には、た
とえば表層の油分のみを回収分離する公知の手段等が採
用される。
【0025】なお、オイルミスト捕集容器(10)に回
収したオイルミストは、泡発生装置に移行させることな
く、そのまま廃棄処理するようにしてもよい。たとえば
以上のような破泡装置(7),(71)によって、完全
に泡を破壊し、油分を吸着した泡が室外側フード(5)
の外へと飛散して外壁面等を汚染することを防止する。
そしてオイルミストを効率的に回収し、油分を廃棄でき
るとともに、起泡洗浄剤を再利用することも可能とな
る。
【0026】もちろん、この発明は以上の例に限定され
るものではない。泡発生装置(2)、送泡装置(3)を
はじめ、破泡装置(7)の形状、構造等の細部について
はさらに様々な態様が可能である。たとえば、破泡装置
(7)については、ピン(6)を立設した円筒回転体等
の構造を有してもよい。
【0027】
【発明の効果】この発明によって、以上詳しく説明した
通り、キッチン等の排煙フードにおいて、 1) 排気・排煙のための通気効率を損うことなく、油
煙の油分を選択的に泡に吸着して除去することができ
る。このため、フード内面壁、換気ファン、排気口の周
辺部等の油分による汚れを防止し、清潔感のあるキッチ
ン等を実現することができる。
【0028】2) 油分を吸着した泡を効果的に破泡で
きるため、室外での油分による汚れを防止し、油分の回
収、廃棄を容易とする。 3) 泡発生のための起泡洗浄剤の再利用を可能とす
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例を示した断面図である。
【図2】この発明の破泡装置の例を示した断面図であ
る。
【図3】さらに別の破泡装置の例を示した断面図であ
る。
【図4】この発明の別の例を示した断面図である。
【図5】排煙フードを示した斜視図である。
【図6】従来の排煙フードを示した断面図である。
【符号の説明】
1 室内フード 2 泡発生装置 3 送泡装置 4 換気ファン 5 室外側フード 6 ピン 7 破泡装置 8 調理台 9 ガステーブル 10 オイルミスト捕集容器 11 傾斜板 12 壁面 13 起泡洗浄液 14 保持タンク部 15 送風装置 16 吹込みノズル部 17 空気吹出し口 18 ファン 71 破泡装置 72 傾斜板 73 導通路

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 室内フード内に送泡するための泡発生装
    置と送泡装置とを有し、換気ファンの室外側フード内に
    複数のピンを立設した破泡装置を配設し、かつ、オイル
    ミスト捕集容器を設けて廃棄もしくは泡発生装置への回
    収を自在としてなることを特徴とする排煙処理フード。
  2. 【請求項2】 破泡装置を多重もしくは多段配設してな
    る請求項1の排煙処理フード。
  3. 【請求項3】 破泡装置が、多数のピンを立設した板状
    体もしくは網状体からなる請求項1または2の排煙処理
    フード。
  4. 【請求項4】 前段の破泡装置とともに、後段の破泡装
    置としてより微細なピンを高密度で立設した板状体もし
    くは網状体を配設してなる請求項3の排煙処理フード。
  5. 【請求項5】 オイルミスト捕集容器に油分と起泡洗浄
    剤成分との分離装置を備え、起泡洗浄剤成分のみを泡発
    生装置に回収自在としてなる請求項1、2、3または4
    の排煙処理フード。
  6. 【請求項6】 室外側フードにオイルミスト捕集用の傾
    斜板を備えてなる請求項1、2、3、4または5の排煙
    処理フード。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008142673A (ja) * 2006-12-13 2008-06-26 Usi:Kk オイルミスト回収装置
KR101225112B1 (ko) * 2010-07-21 2013-01-22 삼성중공업 주식회사 오일 비산 방지 장치
FR3010494A1 (fr) * 2013-09-10 2015-03-13 Gs Environnement Dispositif et procede de traitement d’air vicie extrait d’une cuisine produisant des fumees et/ou des residus solides de combustion
CN106051852A (zh) * 2016-05-23 2016-10-26 奇联电器(合肥)有限公司 一种净油吸油烟机
CN110578943A (zh) * 2018-06-08 2019-12-17 Bsh家用电器有限公司 烟雾排出装置和带有烟雾排出装置和灶台的组合设备

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CN110578943B (zh) * 2018-06-08 2024-02-06 Bsh家用电器有限公司 烟雾排出装置和带有烟雾排出装置和灶台的组合设备

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