JP4370197B2 - 送風機およびこれを用いた排ガス処理装置 - Google Patents

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本発明は、気体中の粉塵を除去して清浄な気体を送風可能な送風機とこの送風機を用いた排ガス処理装置に関する。
ファンの回転により負圧を発生させ、この負圧によって気体を送風する送風機は、産業用或いは家庭用の様々な機器に使用されているが、送風する気体に粉塵が含まれている場合には、気体の送風に伴って粉塵がバラまかれ、周辺の環境や他の機器などに悪影響を及ぼすこととなる。このため、送風機で気体を送風する際には、フィルターなどを用いて予め気体中の粉塵を取り除くようにしている。しかしながら、フィルターは、捕捉した粉塵で目詰まりが生じるため、定期的に点検或いは交換を行わなければならず、それらの作業が面倒であると共に、維持費が多くかかるという問題があった。
かかる問題を解決し得る技術として、送風機の前に集塵室を設け、この集塵室内に水を噴霧して粉塵と水とを接触させ、水と接触して泥状となった粉塵を集塵室内に設けられた衝突壁に衝突させて捕捉・回収する技術(例えば、特許文献1および2参照。)や、送風機の前に水を蓄えたウォーターパンを設け、送風機に供給する気体をウォーターパンに蓄えられた水の中に導入し、その後水中から空間に離脱した気体を静止する板に吹き付けると共に、更にウォーターパンの水面に吹き付けることによって送風機へ供給する気体の粉塵を除去する技術(例えば、特許文献3および4参照。)などが知られている。
これらの技術は共に気液接触によって気体中の粉塵を除去するものであるが、前者の技術では、送風機とは別に集塵室内に水を噴霧する噴霧手段が必要であり、装置全体が複雑で大型なものとなるため、使用できる用途が限定されるという問題があった。
一方、後者の技術では、粉塵の除去効率を上げるため、送風機に供給するまでの気体の流路を長く取り、気体と水とが十分接触するようにしているが、このように気体の流路を長くすると気体の通流抵抗が大きくなり、送風機のファンやこれを回転させるモータを大型で高出力のものにする必要がある。このため、送風機が大掛かりなものとなり、この場合も前者と同様に、使用できる用途が限定されると言う問題があった。
そして特に、両技術とも、長期間連続して送風機を運転すると、捕捉できなかった(湿った)粉塵がファンの表面に付着・堆積するようになる。この結果、ファンを回転させるモータの負荷が上昇し、送風効率が低下するようになり、最悪の場合には送風機が停止するようになる。このため、送風効率が低下した際には、一旦送風機を止め、ファンの点検・掃除をおこなわなければならないと言う問題があった。
特開2003−164718号公報 特開2003−205214号公報 特開平6−7623号公報 特開平6−296818号公報
それゆえに、本発明の主たる課題は、簡単な構造で、気体中の粉塵を確実に捕捉でき、且つ粉塵がファンに堆積せず長期間連続して運転することが可能な送風機を提供することである。また、本発明の更なる課題は、このような送風機を利用した排ガス処理装置を提供することである。
請求項1に記載した発明は、「吸気口(18)および送風口(22)が開設されたケース状の本体(12a)を有し、その底部に液体(W)が蓄えられるケーシング(12)と、ケーシング(12)内に収容されるファン(14)と、ファン(14)を回転させるモータ(16)とを具備するとともに、ファン(14)の先端が液体(W)の液面(W1)と接触するように配置されている送風機(10)であって、ケーシング(12)内におけるファン(14)の収容空間(F)と吸気口(18)を含む空間(V)との間に、これらを連通する開口(28a)を有し且つ少なくとも一部がファン(14)の収容空間(F)と吸気口(18)を含む空間(V)とを連通するように開放された隔壁(28)が設けられている」ことを特徴とする送風機(10)である。
この発明では、ファン(14)の先端が液面(W1)に接触しているので、モータ(16)を作動してファン(14)を回転させると、ケーシング(12)内に負圧が発生して吸気口(18)からケーシング(12)内に粉塵を含んだ気体(A)が吸い込まれると共に、ケーシング(12)の底部に蓄えられた液体(W)がファン(14)によって掬い上げられる。
そして、掬い上げられた液体(W)は、ファン(14)の回転による遠心力が作用する結果、飛沫となって飛散し、ケーシング(12)の内壁や液面(W1)などに叩き付けられる。すると、この飛沫が細分化してミストとなり、ケーシング(12)内が飛沫やミストなどの液体(W)で充満されるようになる。
このため、吸気口(18)から気体(A)と共に吸い込まれた粉塵は、これらの飛沫やミストと気液接触を行ない、液体(W)に吸収される。つまり、送風機で送風する気体(A)から粉塵を除去することができる。
ここで、飛沫やミストと気液接触して湿気を含んだ粉塵はファン(14)に付着するようになるが、送風機(10)を運転している間、ファン(14)に付着した粉塵は、飛沫やミストによって常に洗い落とされている。このため、ファン(14)に粉塵が堆積して送風効率が低下するのを防止することができる。
そして、特筆すべきは、「ファン(14)の収容空間(F)と吸気口(18)を含む空間(V)とが、開口(28a)を有し且つ少なくとも一部がファン(14)の収容空間(F)と吸気口(18)を含む空間(V)とを連通するように開放された隔壁(28)で仕切られている」ので、ファン(14)の回転によって生成した飛沫やミストの一部は、ファン(14)の収容空間(F)から隔壁(28)の開放された部分を通って吸気口(18)側の空間(V)へと移動した後、開口(28a)を通って再びファン(14)の収容空間(F)へと戻され、その後送風口(22)から外部へと送風される。つまり、ファン(14)の収容空間(F)で生成した飛沫やミストがケーシング(12)内全体を循環するようになる。このため、吸気口(18)から吸い込まれた粉塵と飛沫やミストなどの液体(W)とが十分に気液接触を行うことができ、気体(A)中の粉塵を確実に除去することができる。
請求項に記載した発明は、請求項1に記載の送風機(10)において、「ファン(14)の回転領域と送風口(22)の開口領域とが重ならないように配設されている」ことを特徴とするもので、これにより、ファン(14)の回転に伴って掬い上げられた液体(W)の飛沫が直接送風口(22)へと向かうのを防止できる。したがって、掬い上げた液体(W)の飛沫を確実にケーシング(12)の内壁などに叩き付けることができ、ケーシング(12)内でより効果的にミストを生成することができる。
請求項に記載した発明は、請求項1又は2に記載の送風機(10)において、「ケーシング(12)内におけるファン(14)の収容空間(F)と送風口(22)を含む空間(O)との間に、開口(26a)を介してこれらを連通する隔壁(26)が設けられている」ことを特徴とするものである。
この発明では、ファン(14)の収容空間(F)と送風口(22)を含む空間(O)とが、開口(26a)を有する隔壁(26)によって分離されており、この隔壁(26)がミストセパレータとして機能するので、ファン(14)の回転によって生成した飛沫やミスト及びこれらと気液接触して湿気を含んだ粉塵が送風口(22)を通って外部へと流出するのをより効果的に防止することができる。したがって、送風口(22)から送風される気体(A)を、粉塵や水分の除去された清浄なものとすることができる。
請求項に記載した発明は、請求項1〜に記載した送風機(10)を利用した排ガス処理装置(30)であって、「排ガス分解処理室(38)の内部で熱酸化分解法によって排ガスを分解処理する排ガス処理塔(34)と、排ガス処理塔(34)の後段に設置された請求項1乃至3のいずれかに記載の送風機(10)とで構成されている」ことを特徴とするものである。
本発明の排ガス処理装置(30)では、排ガス処理塔(34)の後段に、上述した本発明の送風機(10)を設置しているので、従来、湿式スクラバおよび送風機の2つの装置で行っていた処理済排ガス中の粉塵や熱の除去および処理済排ガスの送風を1台の送風機(10)で実行できる。また、ファン(14)に粉塵が堆積することがないため、排ガス処理装置(30)の運転を途中で止めて送風機(10)の点検や整備を行う必要がない。このため、排ガス処理装置(30)の小型化と高効率化を図ることができる。
請求項1〜に記載の発明によれば、ケーシングに蓄えられた液体とファンの先端とを接触させるという簡単な構造で気体中から粉塵を除去することができ、送気口から送気する気体を粉塵のない清浄なものとすることができる。
また、特に送風機を運転している間、ファンは常に飛沫やミストによって洗い流されているので、ファンに粉塵が付着・堆積して送風効率が低下するのを防止することができる。
したがって、簡単な構造で、気体中の粉塵を確実に捕捉できると共に、粉塵がファンに堆積せず長期間連続して運転することが可能な送風機を提供することができる。
また、請求項に記載の発明によれば、このような送風機を用いることによって、排ガス処理装置の小型化と高効率化を図ることができる。
以下、本発明を図示実施例に従って説明する。図1および2は本発明の送風機(10)の基本形式の概要を説明するための参考例(第1参考例)であり、大略、ケーシング(12)、ファン(14)およびモータ(16)などで構成されている。
ケーシング(12)は、鉄などの金属やアクリルなどの樹脂等を略短円筒状に成形したケース状の本体(12a)を有する。この本体(12a)の互いに対面する側面の一方側中央部にはケーシング(12)の外部から内部へと気体(A)を吸い込むための吸気口(18)が開設されており、他方側中央部には後述するシャフト(24)が挿通されるシャフト挿通口(20)が開設されている。
また、吸気口(18)が設けられた側面に隣接する本体(12a)の周面には、上部から側部にかけて上方へ延ばされた短管(12b)が連接されており、その先端(上端)には送風口(22)が設けられている。
ここで、従来の一般的な送風機では、ファン(14)の回転による負圧を気体の送風に最大限利用すべく、図2の仮想線(一点鎖線(X))で示したように、送風口が設けられるが、本参考例(本発明を含む)では、図2の実線で示すようなケーシング(12)の上部の位置に送風口(22)が設けられている。
そして、上述した吸気口(18)および送風口(22)のそれぞれには、図示しない配管などを接続するためのフランジ(18a)および(22a)が取着されている。
以上のように構成されたケーシング(12)の内部には、ファン(14)が収容されると共に、その底部には水などの液体(W)が所定の高さまで蓄えられている。
ケーシング(12)に収容する液体(W)は、水以外にも送風する気体(W)の性状に応じて適宜選定でき、例えば、気体(A)が酸性のガスである場合にはアルカリ性の液体(W)を、逆に、気体(A)がアルカリ性のガスである場合には酸性の液体(W)を用いると、送風機(10)で送風する気体(A)を中和することもできる。
ファン(14)は、回転することでケーシング(12)内に負圧を発生させ、吸気口(18)から送風口(22)に向けて気体(A)を送風するものである。このファン(14)の中心部には回転軸となるシャフト(24)が取付けられており、このシャフト(24)は前述のシャフト挿通口(20)からケーシング(12)の外部へと延ばされ、これを一定の方向に回転させるモータ(16)に接続されている。
ケーシング(12)内に収容されたファン(14)は、その先端がケーシング(12)内に蓄えられた液体(W)と液面(W1)から所定の深さ(d)にて接触するように配置されており、ファン(14)の回転に伴って液体(W)が掬い上げられるようになっている。
ファン(14)の先端と液体(W)とが接触する深さ(d)は、目的とする粉塵の除去効率および気体(A)の送風効率に応じて適宜設定される(図2参照)。具体的には、当該深さ(d)が深くなると、ファン(14)によって掬い上げられる液体(W)の量が増える結果、粉塵の除去効率は向上するがファン(14)の送風能力が低下するようになり、逆に、当該深さ(d)が浅くなると、ファン(14)によって掬い上げられる液体(W)の量が減る結果、粉塵の除去効率は低下するがファン(14)の送風能力が向上するようになる。
また、ケーシング(12)内に収容されたファン(14)は、その回転の際に形成される回転領域(R)が送風口(22)の開口領域(S)と重ならないように配設されている。つまり、ファン(14)の回転領域(R)と送風口(22)の開口領域(S)とが別空間に配置され、ファン(14)によって掬い上げられる液体(W)が直接送風口(22)へと向かわないようになっている (図1参照)。
続いて、本参考例の送風機(10)の作用について説明する。モータ(16)を作動してファン(14)を回転させると、ケーシング(12)内に負圧が発生し、吸気口(18)からケーシング(12)内に向けて粉塵を含んだ気体(A)が吸い込まれる。
また、これと同時に、ケーシング(12)の底部に蓄えられた液体(W)がファン(14)によって掬い上げられる。掬い上げられた液体(W)は、ファン(14)の回転による遠心力で飛沫となって飛散し、ケーシング(12)の内壁や液面(W1)などに叩き付けられる。すると、この飛沫が細分化してミストとなり、ケーシング(12)内が飛沫やミストなどの液体(W)で充満されるようになる。
このため、吸気口(18)から気体(A)と共に吸い込まれた粉塵は、飛沫やミストと気液接触を行ない、これらの液体(W)に吸収される。
ここで、気液接触によりミストや飛沫に吸収された粉塵は、最終的には流下してケーシング(12)の底部に蓄えられた液体(W)の中に蓄積することとなるが、この液体(W)は液面(W1)から所定の深さ(d)の部分だけがファン(14)によって攪拌されており、それ以外の部分は極めて穏やかである。したがって、ケーシング(12)の底部に蓄えられた液体(W)に蓄積した粉塵は、順次沈殿して液体(W)の底層側へと移動する。このため、ファン(14)によって掬い上げられる液体(W)は常に清浄なものとなる。
また、飛沫やミストと気液接触して湿気を含んだ粉塵はファン(14)に付着するようになるが、送風機(10)を運転している間、ファン(14)に付着した粉塵は、飛沫やミストによって常に洗い落とされている。このため、ファン(14)に粉塵が堆積してモータ(16)の負荷が上がるようなことはなく、送風効率が低下するのを未然に防止することができる。
さらに、吸気口(18)からファン(14)の回転方向に最も離れたケーシング(12)の上部に送風口(22)が設けられているので、吸気口(18)から吸い込まれた粉塵或いはファン(14)の回転によって生じた飛沫やミストが、ダイレクトに送風口(22)から外部へと流出するのを防止でき、飛沫やミストなどの液体(W)と気体(A)との接触時間を長く取ることができる。
そして、ファン(14)の回転領域(R)と送風口(22)の開口領域(S)とが重ならないように配設されているので、ファン(14)の回転に伴って掬い上げられた液体(W)の飛沫が直接送風口(22)へと向かうのを防止できると共に、掬い上げた液体(W)の飛沫を確実にケーシング(12)の内壁などに向けて叩き付けることができる。
このように、本参考例の送風機(10)では、ケーシング(12)内に液体(W)の飛沫やミストを効果的に生成することができ、吸気口(18)から吸い込んだ気体(A)中の粉塵を十分に除去して清浄な気体(A)を送風口(22)から送風することができる。
そして、ファン(14)に付着した粉塵は、飛沫やミストによって常に洗い落とされているので、ファン(14)に粉塵が堆積してモータ(16)の負荷が上がるようなことはなく、送風効率が低下するのを未然に防止し、長時間連続して運転することができる。
以上、第1参考例の送風機(10)の作用として粉塵の除去等を中心に述べてきたが、の送風機では、吸気口(18)から吸い込んだ気体を水などの液体(W)と接触させた後、送風口(22)から送風するものであることから、気体(A)の熱を液体(W)の蒸発潜熱として奪うこともできる。
なお、上述の例では、送風口(22)をケーシング(12)の上部に設けた場合を示したが、送風口(22)は、吸気口(18)からファン(14)の回転方向に最も離れ、且つケーシング(12)の底面に蓄えた液体(W)が漏れ出ない位置であれば何れの位置に設けてもよく、例えば、ケーシング(12)の側部に設けるようにしてもよい。
次に、図3および4に示す第2参考例について説明する。上述した第1参考例と異なる部分は、ケーシング(12)内におけるファン(14)の収容空間(F)と送風口(22)を含む空間(O)との間に、これらを連通する開口(26a)を有した隔壁(26)が設けられている点である。なお、これら以外の部分は前記第1参考例と同じであるので、前記第1参考例の説明を援用して本参考例の説明に代える。
隔壁(26)は、ファン(14)の収容空間(F)と送風口(22)を含む空間(O)とを分離すべくファン(14)の背面側に配設された板状の部材であり、その上端部がケーシング(12)内壁に連接されると共に、下端部がケーシング(12)の底部に蓄えられた液体(W)の浸漬されている。
また、この隔壁(26)の吸気口(18)と対面する位置には、シャフト(24)が通る開口(26a)が開設されており、この開口(26a)によって、ファン(14)の収容空間(F)と送風口(22)を含む空間(O)とが連通するようになっている。
このように、開口(26a)を有する隔壁(26)でファン(14)の収容空間(F)と送風口(22)を含む空間(O)とを分離することによって、隔壁(26)がミストセパレータとして機能し、ファン(14)の回転によって生成した液体(W)の飛沫やミスト及びこれらと気液接触して湿気を含んだ粉塵が送風口(22)から外部へと流出するのをさらに効果的に防止することができる。したがって、送風口(22)から送風される気体(A)を、粉塵や水分の除去された清浄なものとすることができる。
なお、このような隔壁(26)を設けると共に、送風口(22)を含む空間(O)の開口(26a)上部の位置にサイクロン効果を発揮できるような所定形状の板材(図示せず)を取付けるようにしてもよい。このような板材を取付けることによって、送風口(22)へ向かう気体(A)に残存する水分や粉塵などをさらに確実に除去することができ、送風する気体(A)の清浄度をより一層向上させることができる。
次に、図5および6に示す本発明の一実施例の送風機(10)について説明する。上述した及び第2参考例と異なる部分は、ケーシング(12)内におけるファン(14)の収容空間(F)と吸気口(18)を含む空間(V)との間に、これらを連通する開口(28a)を有し且つ上部が開放された隔壁(28)が設けられている点である。なお、これら以外の部分は前記第1及び第2参考例と同じであるので、前記第1及び第2参考例の説明を援用して本実施例の説明に代える。
隔壁(28)は、ファン(14)の収容空間(F)と吸気口(18)を含む空間(V)とを分離すべくファン(14)の前面側に配設された板状の部材であり、その上端部がケーシング(12)内壁から離間して開放されており、下端部がケーシング(12)の底部に蓄えられた液体(W)の浸漬されている。
また、この隔壁(26)の吸気口(18)と対面する位置には、吸気口(18)より若干小さな径の開口(28a)が開設されており、この開口(28a)と隔壁(28)上部において、ファン(14)の収容空間(F)と吸気口(18)を含む空間(V)とが連通するようになっている。
このように、ファン(14)の収容空間(F)と吸気口(18)を含む空間(V)とを隔壁(28)で仕切ることによって、ファン(14)の回転によって生成した飛沫やミストの一部は、隔壁(28)上部から吸気口(18)側の空間(V)へと移動した後、開口(28a)を通って再びファン(14)の収容空間(F)へと戻され、その後送風口(22)から外部へと送風される。つまり、ファン(14)の収容空間(F)で生成した飛沫やミストがケーシング(12)内全体を循環するようになる。このため、吸気口(18)から吸い込まれた粉塵と飛沫やミストなどの液体(W)とが十分に気液接触を行うことができ、気体(W)中の粉塵を確実に除去することができる。
なお、上述の例では、隔壁(28)の上部を開放する場合を示したが、生成した飛沫やミストがファン(14)の収容空間(F)から吸気口(18)を含む空間(V)へと移動できるものであれば、隔壁(28)を開放する部分はその側部や底部など何れの位置であってもよく、また、複数の部分で隔壁(28)を開放するようにしてもよい。
次に、本発明の送風機(10)の利用例について説明する。図7は、主に半導体製造工程で排出される半導体排ガスを熱酸化分解法によって除害する排ガス処理装置(30)を示すものであり、大略、入口スクラバ(32),排ガス処理塔(34)および送風機(10)などで構成されている。
入口スクラバ(32)は、排ガス処理塔(34)に導入する排ガスに含まれる粉塵などを除去するためのものであり、直管型のスクラバ本体(32a)と、スクラバ本体(32a)内部の頂部近傍に設置され、アルカリ液、酸性液或いは水などの薬液を霧状にして噴射するスプレーノズル(32b)とで構成されている。
排ガス処理塔(34)は、排ガスを熱酸化分解法によって分解する装置であり、内部に電熱ヒータ(36)が配設された排ガス分解処理室(38)を備える。また、この排ガス処理塔(34)の下部には、排ガス分解処理室(38)にて分解した排ガスを排出するガス排出部(40)が開設されている。
送風機(10)は、排ガス処理塔(34)で分解処理した処理済排ガスを吸引して排出すると共に、処理済排ガス中の粉塵を除去し、当該ガスを冷却するためのものであり、配管(42)を介してガス排出部(40)に接続されている。
従来の排ガス処理装置(図示せず)では、排ガスを分解処理した際に生じる粉塵や、処理済排ガスの熱を除去するため、排ガス処理塔の後段に湿式のスクラバを設け、この湿式のスクラバで粉塵や熱を除去した後、処理済排ガスを送風機で吸引するようにしていた。そして、このような従来の排ガス処理装置では、湿式のスクラバで除去しきれなかった湿気を含んだ粉塵が送風機のファンなどに付着・堆積し、ファンを回転させるモータの負荷を上げたり、送風機の目詰りを起こするため、排ガス処理装置を止めて送風機の点検・整備をしなければならなかった。
これに対し、上述のように構成された本発明の排ガス処理装置(30)では、排ガス処理塔(34)の後段に、本発明の送風機(10)を設置しているので、処理済排ガス中の粉塵や熱の除去および処理済排ガスの送風を1台の送風機(10)で実行でき、湿式のスクラバや(従来の)ファンが不要となる。また、上述したとおり、ファン(14)に粉塵が堆積することがないため、排ガス処理装置(30)の運転を途中で止めて送風機(10)の点検や整備を行う必要がない。したがって、排ガス処理装置(30)の小型化と高効率化を図ることができる。
本発明にかかる送風機は、粉塵を除去すると共に、送風する気体を冷却できるので、これ単体で集塵装置或いは空調装置として利用することが可能である。また、気体中の粉塵を除去する必要がない場合には、送風する気体に湿気を与えるようにすることもできる。このため、加湿器として利用することも可能である。
本発明における第1参考例の粉塵除去送風機を示す構成図である。 図1におけるI−I線断面図である。 本発明における第2参考例の粉塵除去送風機を示す構成図である。 図2におけるII−II線断面図である。 本発明における実施例の粉塵除去送風機を示す構成図である。 図3におけるIII−III線断面図である。 本発明の粉塵除去送風機を用いた排ガス処理装置を示す構成図である。
符号の説明
(10) 送風機
(12) ケーシング
(14) ファン
(16) モータ
(18) 吸気口
(22) 送風口
(24) シャフト
(26),(28) 隔壁
(26a),(28a) 開口
(30) 排ガス処理装置
(34) 排ガス処理塔
(W) 液体
(W1) 液面
(A) 気体

Claims (4)

  1. 吸気口および送風口が開設されたケース状の本体を有し、その底部に液体が蓄えられるケーシングと、
    前記ケーシング内に収容されるファンと、
    前記ファンを回転させるモータとを具備するとともに、
    前記ファンの先端が前記液体の液面と接触するように配置されている送風機であって、
    前記ケーシング内における前記ファンの収容空間と前記吸気口を含む空間との間に、これらを連通する開口を有し且つ少なくとも一部が前記ファンの収容空間と前記吸気口を含む空間とを連通するように開放された隔壁が設けられていることを特徴とする送風機
  2. 前記ファンの回転領域と前記送風口の開口領域とが重ならないように配設されていることを特徴とする請求項1に記載の送風機。
  3. 前記ケーシング内における前記ファンの収容空間と前記送風口を含む空間との間に、開口を介してこれらを連通する隔壁が設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の送風機。
  4. 排ガス分解処理室の内部で熱酸化分解法によって排ガスを分解処理する排ガス処理塔と、
    前記排ガス処理塔の後段に設置された請求項1乃至3のいずれかに記載の送風機とで構成されていることを特徴とする排ガス処理装置。
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