JP2585231Y2 - 芳香放出の男女尿便器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本考案は使用者が、寝たままで
も、座ったままでも、立ったままでも、腰かけたままで
も一人で漏れずに使用できる芳香放出の男女尿便器に関
するものである。又該尿便器は洗浄が不用であり、ケー
ス内では常時芳香放出し、使用時には消臭するとともに
芳香を出し、さらに枕横に置けるようケース入りであ
り、また、パッキン（７）とビニール袋（１５）だけで
も使用できる男女尿便器に係る考案である。

【０００２】

【従来の技術】従来製品による使用時の問題点 お座敷トイレ： 形が大きい、寝たまゝ使えない、室内の美観を損ねる、
臭い、使用音がする、病人が一人で使う折り、転倒の危
険がある。 しびん： 男女共寝たきりになれば一人で使えない。女性用は尿受
口が広く尾骨部より漏尿する。安定性が悪く叉美感上枕
元に置けない。 寝たまゝ使える尿器： 器具が受尿器、ハンドル、ホース、タンクと複雑なもの
があるが男女共凡そ、仰臥位排尿のみの使用であり、女
性の受尿器は肌に密着せず漏尿の折が多い。 オムツ： 寝たきり者の現状は殆どオムツである。オムツは患者に
心身の機能低下を来 すとともに不快感があり、看護者の
苦労、資源浪費、ゴミ増大、経済的負担等多くの欠点が
ある。 携帯用トイレ： プラスチック製の使い捨て品が主でゴミの増大と経済的
負担が大きい。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】寝たきりになれば上記
のような現状で、男女共一人で寝ながら使用しても漏れ
ずに排出可能な器具はない。又老人や高血圧者の卒中予
防上枕元に置ける小型で美しい器具、又旅行にも使い捨
てでなく利用できるものもない、尚排泄による悪臭を芳
香に変え、快適室内にする器具もなく、その課題を解決
するものが本考案である。

【０００４】

【課題を解決するための手段】上記課題を達成する為に
先ず女性局部を水中眼鏡式に完全遮断する弾性体のパッ
キン（７）を作った。パッキン（７）は排尿分の空気が
出る排気孔（１０）と男女が使用できる排尿孔（８）を
有し、容器（１）に着脱自在にする為のパッキン足
（９）を作り、上部孔縁（３）に密着可能とし、漏尿防
止を確実に又容器（１）より容易に外れないようにして
いる。着脱自在のバンド（１４）は、側臥位使用時排尿
孔（８）を肌に密着させるため、手で引っ張る役目を
し、又座位での使用時は

【図４】に示す使用図のように容器（１）を引き出す
こともでき、なお持運びの便宜上必要である。容器表面
に設けられた突条（５）は座位使用時、容器（１）が潰
れないための補強のため突条である。ビニール袋（１
５）をパッキン（７）にかぶせ上部孔（２）にはめこん
だ容器（１）を

【図４】に示す使用図のように股間の前に置くだけ
で排尿孔（８）は女性局部に密着し、使用者が仰臥位、
側臥位で排尿しても漏尿しない。ビニール袋（１５）内
の排尿で消臭と芳香充填の柔軟多孔質材（１６）内の空
気は押され、芳香は排気孔（１０）より排出し、又漏尿
を確実に防ぐ。男性は容器（１）を少し上げ股に挟み使
用する。排尿孔（８）に隙間ができても尿は溢れない容
器（１）の構造である。どの使い方も差し込み便器のよ
うに腰を上げる必要なく、看護者の労力軽減と落差によ
る漏尿の危険も防ぐ。又蓋（１１）についた蓋あし（１
２）はパッキン有無双方に適用し防臭に役立つ。

【０００５】又本考案使用で自他共に不快感のないよう
にする為、ビニール袋（１５）消臭と芳香充填の柔軟多
孔質材（１６）を容器（１）に入れることにより容器は
洗浄不用であり、使用中はビニール袋（１５）内の尿に
押された空気や、消臭と芳香充填した柔軟多孔質材（１
６）に含まれる芳香（２１）は排気孔（１０）やビニー
ル袋（１５）の端より排出され、室内を快適にする。こ
の使い方は使用方法については後述するが、

【図４】に示す使用図で利用できる。又パッキ
ン（７）は上部孔縁（３）に着脱可能なリングとするこ
ともできる。

【０００６】一実施令として寝たきり者が本考案を一人
で使用するには、患者の手の届く位置、例えば枕横等に
も置けるようケース入りとすることもできる。そのケー
ス（１７）は持ち運びに便利な持手（１９）のあるケー
ス蓋（１８）を開閉自在の接着部（２０）で本体と一体
とし、患者が寝ながらの開閉を可能にした。

【０００７】

【作用】本考案品は容器（１）に消臭と芳香充填の柔軟
多孔質材（１６）と、ビニール袋（１５）をかぶせたパ
ッキン（７）を装着し、

【図４】に示す使用図のように男女が仰臥位、側臥位で
一人で使用しても漏れることもなく、又パッキン（７）
を外して後述使用法の如く座位や側臥位大便器と
し、横穴（４）より男性は側臥位でそれぞれ使用するこ
とができ、さらにパッキン（７）とビニール袋（１５）
だけで、立って、腰かけて、足首立て正座等各自好みの
形で使用できる。又使用中は臭気を消臭し、芳香を漂わ
せるとともに容器（１）をケース（１７）に入れ、機能
性と美しさに配慮し、寝たきりになっても本考案品を枕
元に置くことにより排泄は一人で可能となり、又寝室の
備品、旅行用等の便利器具ともなり、老齢化社会に便利
さと、安心感を提供できる作用がある。

【０００８】

【実施例】１実施例の使用法を

【図４】によって説明する。 男女仰臥位排尿法： 容器（１）内の底に消臭と芳香充填の柔軟多孔質材（１
６）を入れる。ビニール袋（１５）の口を排尿孔（８）
の下より上にあげパッキン（７）を包む、このおり排気
孔（１０）の部分は排気上包まない。ビニール袋（１
５）で包んだパッキン（７）の下部、パッキン足（９）
を上部孔縁（３）にはめ密着させる。これを寝ながら布
団内で

【図４】に示す使用図のように使えば、女性は排尿孔
（８）が局部に密着し、男性は容器（１）を少しあげ、
股に挟んで使えば漏尿しない。尚バンド（１４）最上中
心部にひもを結びつけ、これを寝たきり者の下腹部に巻
きつければ、排尿孔（８）の下側は肌に密着、オムツは
不用となる。叉使用中、消臭と芳香充填の柔軟多孔質材
（１６）はビニール袋（１５）内の尿で圧迫され、芳香
入り空気は排柑気孔（１０）より

【図２】で示すように排出され、布団以外は芳香が漂
う。叉ビニール袋（１５）の使用で容器（１）は汚れ
ず、且つ消臭と芳香充填の柔軟多孔質材（１６）により
容器（１）への移り臭を防ぐ。 男女側臥位排尿法： と同じで横向きに寝て使用する方法がある。 男性側臥位排尿法： 容器（１）の底に消臭と芳香充填の柔軟多孔質材（１
６）を敷く。容器（１）内に入れたビニール袋（１５）
の口を横穴（４）より出して輪ゴムで止める。容器
（１）に男性用靴下をかぶせてカバーとすれば暖かい。
男性は側臥位や座位で横穴（４）より排尿すれば、ビニ
ール袋（１５）内の尿は容器（１）内の空気叉消臭と芳
香充填の柔軟多孔質材（１６）を押し上部孔（２）より
叉、蓋（１１）をしてもその隙間から芳香入り空気が排
出され布団内外に芳香が漂う。 男女病人側臥位排尿、排便法： パッキン（７）を外した容器（１）に消臭と芳香充填の
柔軟多孔質材（１６）を敷く。ビニール袋（１５）を上
部孔（２）より入れ、その口の両端を横蓋（１３）とバ
ンド（１４）の隙間に差込み、ビニール袋口は上部孔縁
（３）にそって拡げる。ビニール袋（１５）は容器
（１）全体をかぶるものもありその利用もよい。叉

【０００５】記載のリングを

【図５】の如く使うこともできる。患者は仰臥位でも下
半身を少し側臥位にしてビニール袋（１５）入り容器
（１）を肛門部側の股に挟み排便する。排尿も可能であ
る。使用中はビニール袋（１５）の端と肌が密着してい
る為臭気はあまり出ず、消臭と芳香充填の柔軟多孔質材
（１６）からの芳香（２１）がビニール袋口側より発散
して不快臭がない。使用後は看護者が容器（１）を外
し、ビニール袋口を閉じ後始末をする。差込便器に比べ
本人、看護者共に快適である。 男女座位排尿法： パッキン（７）を外し消臭と芳香充填の柔軟多孔質材
（１６）、ビニール袋（１５）を入れ

【図４】で示す使用図のように、正座で使用すればビ
ニール袋口側より芳香（２１）は発散する。リング使用
時には芳香放出上横蓋（１３）を少しゆるめるとよい。 男女腰かけ位、足首立て正座、立位排尿法： ビニール袋（１５）とパッキン（７）だけの使用法であ
る。ビニール袋口を排尿孔（８）の下より上に出し、パ
ッキン（７）を包んで

【図４】で示す使用図のように腰かけて叉立って、足
首立て正座して使用する。使用後はビニール袋口を輪ゴ
ムでしばり、容器に入れ随時処分する。パッキン（７）
は汚れない。

【０００９】

【考案の効果】（１）寝たきり老人が寝たまゝ、本考案
品を股に挟み、叉肌に密着させて前に置くだけで一人で
漏れずに排出でき、オムツや排泄上の付添いが不用とな
る。 （２）寝たままでも、座ったままでも、立ったままで
も、腰かける等好みの形スタイルで随所で使用すること
ができ、病人叉健康者の専用、寝室備品として日用便利
器具となる。叉使用図のでは靴下をカバーにすること
もできる。 （３）上記のように本考案品を使用しても容器（１）は
洗浄が不用であり、使用中悪臭は消されると同時に芳香
（２１）が出て、叉容器（１）は容器（１）に入れるケ
ース（１７）内に内蔵され、看護者の労力削減、美的環
境を作る。 （４）パッキン（７）を外しビニール袋（１５）を容器
（１）に入れ、側臥位でやゝ後側の股に挟み、腰をあげ
る事もなく大便器として使うこともできるなど、従来便
器に比し格段の快適な便器となる。 （５）水洗トイレ使用不能時、家族全員好みの形で使い
尿、使入りビニール袋を輪ゴムで閉じて蓋付きバケツに
入れればトイレの代わりとなり災害時の救急トイレとな
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】１実施例による本考案の容器（１）と容器
（１）を入れるケース（１７）の斜視図である。

【図２】本考案の男女仰臥位排尿時における消臭と芳香
放出状態の容器（１）の断面図である。

【図３】１実施例による本考案品全部の分解斜視図であ
る。

【図４】本考案品の使用方法を示す図である。

【図５】本考案品使用前の容器（１）にビニール袋（１
５）をセットする図である。

【符号の説明】

１容器 ２上部孔 ３上部孔縁 ４横穴 ５突
条 ６バンドかけ線７パッキン ８排尿孔 ９パ
ッキン足 １０排気孔 １１蓋１２蓋あし １３
横蓋 １４バンド １５ビニール袋１６消臭と芳香
充填の柔軟多孔質材 １７容器（１）を入れるケース
１８ケース蓋 １９持手 ２０開閉自在の接着部
２１芳香 ２２尿２３ １７の蓋開き縮小図

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】上部をやゝ凹曲面とし、上面に上部孔
   （２）を、前方側に横穴（４）をそれぞれ設けた容器
   （１）と、 排尿孔（８）及び排気孔（１０）と、該上面の上部孔
   （２）の縁（３）に着脱自在に取付けるためのパッキン
   足（９）とを設けたパッキン（７）と、 前記排尿孔（８）及び横穴（４）をそれぞれ閉じる蓋
   （１１）及び横蓋（１３）と、消臭剤と芳香剤とを充填
   した柔軟多孔質材（１６）と、 ビニール袋（１５）と、 から成る芳香放出の男女尿便器において、 ビニール袋（１５）の口縁を前記排尿孔（８）または横
   穴（４）の孔または穴の周りで支持して容器（１）内に
   収納すると共に、 容器（１）内に収納された該ビニール袋（１５）と該容
   器（１）の内底面との間には消臭剤と芳香剤とを充填し
   た柔軟多孔質材（１６）を介在させたことを特徴とする
   芳香放出の男女尿便器。