JP2584618Y2 - 動力伝動用vベルト - Google Patents

動力伝動用vベルト

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JP2584618Y2
JP2584618Y2 JP1992005445U JP544592U JP2584618Y2 JP 2584618 Y2 JP2584618 Y2 JP 2584618Y2 JP 1992005445 U JP1992005445 U JP 1992005445U JP 544592 U JP544592 U JP 544592U JP 2584618 Y2 JP2584618 Y2 JP 2584618Y2
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佳彦 神山
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は動力伝動用Vベルトに係
り、詳しくはベルト側面の耐摩耗性、カバー帆布の耐亀
裂性そして耐久性を改善した動力伝動用Vベルトに関す
る。
【0002】
【従来の技術】今日、自動車用Vベルトとしてローエッ
ジタイプのVベルトが数多く採用されているが、この種
のベルトは接着ゴム層中に低伸度高強力のロープからな
る心線が埋設され、その下部に短繊維をベルト幅方向に
配向させた圧縮ゴム層が、また上部に伸張ゴム層が設け
られている。そして、各圧縮ゴム層と伸張ゴム層の表面
にはゴム付帆布が積層されている。
【0003】このベルトはゴム付帆布で包んだラップド
ベルトに比べて摩擦係数が大きいために高伝達能力を有
しており、またプーリ溝中で圧縮ゴム層の側圧が大きく
変形が小さい特性を有している。更に、この種のベルト
の要求される品質は、(1)ベルト駆動時の騒音が小さ
いこと、(2)ベルトの耐側圧性が大きくて寿命が長い
こと、そして(3)ベルトのスリップが小さいこと等が
挙げられる。このような特性をもつベルトは高負荷用の
変速ベルトに広く使用されている。ここで使用されてい
るベルト構成部材のうち圧縮ゴム層に貼着しているカバ
ー帆布は、綿、ナイロン、ポリエステル等を経糸、緯糸
とするバイアス帆布、多軸方向に伸縮性を有するメリア
ス布、あるいは3軸織物等が提案されている。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】ところで、従来のベル
トを高温下で走行させると、心線の改良だけでなく、カ
バー帆布の改善も必要になってきた。その一例として、
耐熱性と耐摩耗性に優れるアラミド繊維糸からなる帆布
が使用されるようになってきた。これによって、ベルト
の耐久性は飛躍的に向上した。しかし、その反面、ベル
トを高温下でしかも高負荷で走行させると、たとえ交差
角が90〜120°である広角度のバイアス帆布として
も、アラミド繊維糸の伸縮性が小さいために、早期に圧
縮ゴム層の底面に積層したカバー帆布から亀裂が発生し
た。本考案はこのような問題点を改善するものであり、
高温で高負荷で走行させてもベルト側面の耐摩耗性、カ
バー帆布の耐亀裂性そしてベルトの耐久性に優れる動力
伝動用Vベルトを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】即ち、本考案の特徴とす
るところは、低伸度高強力のロープからなる心線を埋設
した接着ゴム層と、この接着ゴム層の上部に伸張ゴム層
を、その下部に圧縮ゴム層を配し、少なくとも圧縮ゴム
層の底面に1プライ以上のカバー帆布を貼着した動力伝
動用Vベルトにおいて、前記カバー帆布としてベルト幅
方向の経糸にアラミド繊維の紡績糸を、ベルト長手方向
の緯糸に少なくともウーリー加工糸あるいはウレタン弾
性糸からなる伸縮糸を含んだ糸を用いた動力伝動用Vベ
ルトにある。
【0006】
【作用】このような動力伝動用Vベルトは、少なくとも
プーリから大きな側圧を受ける圧縮ゴム層の底面に、ベ
ルト幅方向の経糸に可撓性に富んだアラミド繊維の紡績
を、ベルト長手方向の緯糸に少なくともウーリー加工
糸あるいはウレタン弾性糸からなる伸縮糸を含んだ糸を
用いたカバー帆布を1プライ以上貼着することにより、
ベルト幅方向の耐摩耗性を改善し、しかもカバー帆布に
ベルト長手方向の伸縮性を付与することによりカバー帆
布の亀裂発生を防止してその寿命を改善する。
【0007】
【実施例】以下、添付図面を参照し、本発明の実施例を
説明する。図1は、本考案の動力伝動用ベルトの斜視図
であり、このベルト1の構成は、NR,SBR,CR,
HNBR等のゴム材の単独、またはこれらの混合物から
なる接着ゴム層2内に低伸度高強力のロープからなる心
線3が埋め込まれている。そして、この接着ゴム層2の
上部には、前記接着ゴム層2と同材質からなる伸張ゴム
層5が、また接着ゴム層2の下部にはポリアミド、ポリ
エステル、ビニロン、綿等の短繊維6をベルト幅方向へ
配向した圧縮ゴム層7が積層一体化されている。
【0008】しかして、カバー帆布4は平織、綾織、朱
子織等の構成を有し、前記圧縮ゴム層7の底面あるいは
この底面と伸張ゴム層5の表面にそれぞれ少なくとも1
プライ以上積層されている。このカバー帆布4は、図2
に示すように、ベルト幅方向(A)の経糸8がアラミド
繊維糸であり、ベルト長手方向(B)に緯糸9が少なく
ともウーリー加工糸あるいはウレタン弾性糸からなる伸
縮糸を含んだ糸で構成される。
【0009】この経糸8は、例えば商品名コーネック
ス、ノーメックス、ケブラー、テクノーラ等のアラミド
繊維からなる20〜40番手の可撓性に富んだ紡績糸で
ある。経糸8にアラミド繊維のマルチフィラメント糸を
使用した場合には、ベルト側面の耐摩耗性やベルト幅方
向の耐側圧性が向上するが、その反面経糸8が緯糸9に
較べて剛直になり緯糸9の伸縮性を阻止する可能性があ
るため、好ましくない。
【0010】一方、緯糸9はウレタン弾性糸あるいはナ
イロンのウーリー加工糸からなる伸縮糸、あるいはこの
伸縮糸に6ナイロン、6,6ナイロン、4,6ナイロ
ン、12ナイロン等のポリアミド、ポリエステル、ポリ
ビニルアルコール、アラミド等のフィラメントを合撚し
た糸も含まれる。
【0011】また、本考案では図3に示すように圧縮ゴ
ム層7にその長手方向に沿って幅方向に延びるコグ部1
0と溝部11とが所要ピッチで交互に配置したコグベル
トであってもよい。
【0012】以下、更に具体的な実験例により本考案の
効果を確認する。経糸にコーネックス(帝人社製)20
番手、緯糸に66ナイロン(140D/2)のマルチフ
ィラメント1本とスパンデックス(140D/1)1本
とを引き揃えて撚糸し、これを平織として製織し、この
帆布をウインスあるいはサーキュラーマシンにより熱処
理して収縮させ、経糸密度を105本/5cmにした。
かかる帆布をカレンダーに通してフリクションしカバー
帆布(A)とした。
【0013】一方、他のカバー帆布構成は、コーネック
ス(帝人社製)20番手を経糸と緯糸に使用した平織
で、経糸と緯糸の交差角が120°にしたバイアス状の
カバー帆布(B)であり、また綿糸20番手を経糸と緯
糸に使用した平織で、経糸と緯糸の交差角が120°に
したバイアス状のカバー帆布(C)である。これらのカ
バー帆布の構成を表1に示す。
【0014】
【表1】
【0015】前記カバー帆布を用いてA型のローエッジ
ベルト(外周長1010mm)を作製した。尚、圧縮ゴ
ム層、接着ゴム層そして伸張ゴム層5にクロロプレンゴ
ム組成物を、心線としてポリエステル繊維のロープから
なるを使用し、そして圧縮ゴム層には4プライのカバー
帆布(底帆布)を積層し、一方伸張ゴム層には2プライ
のカバー帆布(表面帆布)を使用した。得られたベルト
を走行試験1、2、3にて走行させ、それぞれベルト側
面の摩耗量、底帆布の亀裂発生時間そしてベルトの寿命
を測定した。その結果を表2に示す。
【0016】
【表2】
【0017】尚、走行試験1は、直径φ60mmの駆動
プーリと直径φ60mmの従動プーリからなる2軸プー
リにベルトを掛張したタテ型走行試験であり、雰囲気温
度室温、駆動プーリの回転数3600rpm,デッドウ
ェイト90kgfに設定して走行させ、100時間後の
ベルト重量を測定してベルト側面の摩耗量を求めた。
【0018】走行試験2は、直径φ125mmの駆動プ
ーリと直径φ125mmの従動プーリ、そして直径φ7
0mmのテンションプーリの3軸のプーリにベルトを掛
張し、雰囲気温度85°C、駆動プーリの回転数480
0rpm、負荷10馬力、テンションプーリに与えた荷
重85kgf下で走行させ、底帆布の亀裂が心線に達す
るまでの時間を測定した。
【0019】また、走行試験3は走行試験2とほぼ同じ
条件であり、ただ雰囲気温度を95°Cに変え、底帆布
の亀裂が心線に達するまでの時間を測定した。
【0020】この結果、本考案のベルトは、アラミド繊
維糸の経糸密度が小さいにもかかわらずベルト側面の摩
耗が改善されている。これはアラミド繊維糸をベルト幅
方向に使用した効果が現れている。しかも、底帆布に亀
裂が発生しにくくてベルト寿命が延びていることがわか
る。
【0021】
【考案の効果】以上のように本考案の動力伝動用Vベル
トでは、少なくともプーリから大きな側圧を受ける圧縮
ゴム層の底面に、ベルト幅方向の経糸にアラミド繊維
紡績糸を、ベルト長手方向に緯糸に少なくともウーリー
加工糸あるいはウレタン弾性糸からなる伸縮糸を含んだ
糸を用いたカバー帆布を1プライ以上貼着することによ
り、ベルト幅方向の耐摩耗性が改善され、しかもカバー
帆布にベルト長手方向の伸縮性を付与することによりカ
バー帆布の亀裂発生を防止してその寿命が改善される効
果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に係る動力伝動用Vベルトの一部断面斜
視図である。
【図2】本考案の動力伝動用Vベルトに使用するカバー
帆布の部分平面図である。
【図3】本考案に係る他の動力伝動用Vベルトの一部断
面斜視図である。
【符号の説明】
1 動力伝動用Vベルト 2 接着ゴム層 3 心線 4 カバー帆布 5 伸張ゴム層 6 短繊維 7 圧縮ゴム層 8 経糸 9 緯糸

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 低伸度高強力のロープからなる心線を埋
    設した接着ゴム層と、この接着ゴム層の上部に伸張ゴム
    層を、その下部に圧縮ゴム層を配し、少なくとも圧縮ゴ
    ム層の底面に1プライ以上のカバー帆布を貼着した動力
    伝動用Vベルトにおいて、前記カバー帆布としてベルト
    幅方向の経糸にアラミド繊維の紡績糸を、ベルト長手方
    向の緯糸に少なくともウーリー加工糸あるいはウレタン
    弾性糸からなる伸縮糸を含んだ糸を用いたことを特徴と
    する動力伝動用Vベルト。
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JPH0640352Y2 (ja) * 1986-05-12 1994-10-19 三ツ星ベルト株式会社 歯付ベルト

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