JP2584467Y2 - 画像形成装置におけるトナー空検知センサの清掃装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本考案は、例えばトナーを収容す
るとともに現像器へトナーを供給するためのトナーボッ
クス等のトナー供給装置を備えた画像形成装置に関し、
特にトナー供給装置内のトナーが空になったことを検知
する空検知センサの清掃装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】複写機においては、従来、トナーを現像
装置に供給するためのトナー供給装置として、複写機本
体にトナーボックスが設けられ、このトナーボックスか
ら現像装置にオーガ等によってトナーを搬送供給するよ
うになっている。そして、トナーボックスにトナーがな
くなると、トナーボックスをトナー補給位置に引き出し
て、予備のトナーボトルに充填されているトナーをトナ
ーボックスに補給するようにしている。

【０００３】このような複写機においては、効率よくコ
ピーをすることができるようにすると共に、常時適切な
濃度の良画質のコピーを得ることができるようにするこ
とが望まれる。そのために、トナーボックス内のトナー
の残量をできるだけ正確にかつ簡単に検知できるように
することが必要である。

【０００４】そこで、従来はトナーボックスの側壁にト
ナーが空になったことを検知する空検知センサを設け、
この空検知センサによりトナーボックス内のトナーの残
量を検知するようにしている。その場合、空検知センサ
がより高精度にトナー残量を検知することができるよう
にするため、通常空検知センサのセンサ面を清掃する清
掃部材を設けている。

【０００５】この清掃部材は、従来は細い金属の線材や
マイラー等の弾性部材で形成されてトナーボックス内に
配設されたトナーをブロッキングするアジテータに固設
されている。そして、アジテータの回動にともなって清
掃部材が回動して前記空検知センサのセンサ面上を移動
することにより、空検知センサのセンサ面を清掃するよ
うにしている。

【０００６】

【考案が解決しようとする課題】しかしながら、清掃部
材を細い金属の線材やマイラー等の弾性部材で形成した
場合、清掃部材はこの弾性部材がたわんでセンサ面やト
ナー供給装置内壁をこするようにして清掃することにな
る。このため、弾性部材のこする圧力により、センサ面
が傷付く等の空検知センサの破損や清掃部材の損傷を引
き起こすという問題がある。

【０００７】本考案は、このような問題に鑑みてなされ
たものであって、その目的は、センサ面やトナー供給装
置内壁をこする圧力を低減することにより、空検知セン
サの破損や清掃部材の損傷を防止するとともに、空検知
センサの清掃を確実に行うことのできる画像形成装置に
おけるトナー空検知センサの清掃装置を提供することで
ある。

【０００８】

【課題を解決するための手段およびその作用】前述の課
題を解決するために、請求項１の考案は、空検知センサ
のセンサ面直上を移動してセンサ面を清掃する清掃部材
の少なくとも一部を剛性部材で形成している。その場
合、清掃部材をこの剛性部材の自重によってセンサ面直
上を移動することによりセンサ面を清掃するようにして
いる。

【０００９】これにより、清掃部材は剛性部材の自重に
よってセンサ面直上を移動するようになるので、センサ
面やトナー供給装置内壁をこする圧力は低減する。した
がって、空検知センサおよび清掃部材の損傷は防止され
るようになる。

【００１０】また、請求項２の考案は、トナー供給装置
内に回動可能に設けたトナーブロッキングを防止するア
ジテータに、清掃部材を相対回動自在に取り付けるよう
にしている。そして、この清掃部材をアジテータの回動
にともなって回動するとともに、清掃部材が所定位置に
回動したとき、該清掃部材は前記剛性部材の自重によっ
て回動するようになる。したがって、清掃部材を回動す
るための特別の装置が不要となり、部品点数が少なくな
るとともに、構造が簡単になる。

【００１１】更に請求項１および２の考案においては、
清掃部材が回動することにより、この清掃部材はトナー
ブロッキング防止機能も有するようになる。したがっ
て、トナー供給装置内のトナーブロッキングはより一層
確実に防止されるようになる。

【００１２】

【実施例】以下、図面を用いて本考案の実施例について
説明する。

【００１３】図１は本考案の一実施例が適用されるトナ
ーボックスの、一部を切り欠いて内部が明瞭にされた斜
視図、図２は図１において軸方向に直交しかつ空検知セ
ンサを通る垂直面で断面をとった断面図である。

【００１４】図１および図２に示すように、トナーボッ
クス１はハウジング２を備えており、このハウジング２
内にトナー収容部３と、このトナー収容部３の真下に、
現像器にトナーを供給するトナー供給部４とが設けられ
ている。なお、図示しないが本実施例の場合には、この
トナー供給部３に真下に現像器が配設されるようになっ
ている。

【００１５】トナー収容部３には、ブロッキングしたト
ナーをくずすためのアジテータ５が設けられており、こ
のアジテータ５の両端軸５ａ，５ｂはそれぞれハウジン
グ２の端壁２ａ，２ｂに回動可能に支持されている。ま
た、図３に明瞭に示すようにこのアジテータ５の中央部
に大きな折曲部５ｃが形成されている。そして、図示し
ないがアジテータ５の一端軸５ａには例えば歯車等の伝
動手段を介して電動モータの回転駆動力が伝達されるよ
うになっている。

【００１６】このアジテータ５には清掃部材６が相対回
動自在に取り付けられている。図３に明瞭に示すよう
に、この清掃部材６は、一端がアジテータ５に回動自在
に取り付けられた一対の剛性部材６ａ，６ｂと、これら
の剛性部材６ａ，６ｂの他端間に架設された金属等の細
い線からなる清掃具６ｃとから構成されている。その場
合、図４に二点鎖線で示すように清掃部材６がアジテー
タ５に対して折曲部５ｃ側に回動したとき、清掃具６ｃ
が折曲部５ｃに当たるように、折曲部５ｃおよび清掃部
材６の寸法が設定されている。

【００１７】トナー供給部４にはトナーを搬送するため
のオーガ７が配設されており（図２のみに図示）、この
オーガ７は開口４ａを介してトナーを図示しない現像器
へ搬送するようになっている。

【００１８】また、トナー収容部３を形成するハウジン
グ２の一方の側壁２ｃの下方で開口４の近傍には、トナ
ー空検知センサ８が配設されている。この空検知センサ
８のセンサ面８ａは側壁２ｃの内壁面２ｄから若干（０
〜０．５mm程度）奥へ引っ込んだ位置に配置されてい
る。

【００１９】このように構成された本実施例において
は、アジテータ５が両端軸５ａ，５ｂを中心に回動する
ことにより、トナー収容部３内のトナーのブロッキング
が防止されるようになる。これにより、トナーは確実に
トナー供給部４内に移動するようになり、トナー供給部
４内に移動したトナーは搬送オーガ７により開口４ａを
通して現像器へ搬送されるようになる。

【００２０】アジテータ５が回動すると、清掃部材６が
折曲部５ｃによりアジテータ５の回動にともなって回動
する。そして、図５に示すように折曲部５ｃの先端が最
上位置を越えて回動すると、二点鎖線で示すように清掃
部材６は剛性部材６ａ，６ｂの自重によりアジテータ５
より速く回動するようになる。この清掃部材６の自重に
よる回動により清掃具６ｃがセンサ面上を清掃するよう
になる。特に、清掃部材６の自重による回動は、トナー
収容部３内のトナーが少ないときにより確実に行われる
ようになり、空検知センサ８の清掃がより効果的に行わ
れるようになる。

【００２１】また、清掃部材６は剛性部材８とともに回
動することにより、トナーのブロッキングを防止するよ
うになる。すなわち、清掃部材６はトナーブロッキング
をも構成するようになる。

【００２２】なお、前述の実施例では本考案をトナーボ
ックスを備えた複写機に適用した場合について説明して
いるが、本考案は、リザーブタンク等を備えた他の画像
形成装置にも適用できることは言うまでもない。

【００２３】

【考案の効果】以上の説明から明らかなように、本考案
によれば、空検知センサの清掃部材の少なくとも一部を
剛性部材で形成し、この剛性部材の自重によって移動す
ることによりセンサ面を清掃するので、ハウジング内壁
をこする力が小さくなり、空検知センサのセンサ面の損
傷が防止できるとともに、清掃部材の破損を防止するこ
とができる。しかも、清掃部材がセンサ面を清掃するこ
とにより、センサ面も清掃を効果的に行うことができ
る。

【００２４】また、トナーブロッキングを防止するアジ
テータに、清掃部材を相対回動自在に取り付けるように
しているので、清掃部材を回動するための特別の装置が
不要となり、部品点数が少なくなるとともに、構造が簡
単になる。

【００２５】更に、清掃部材がトナーブロッキング防止
機能も有するようになるので、トナー供給装置内のトナ
ーブロッキングがより一層確実に防止できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案にかかる画像形成装置におけるトナー空
検知センサの清掃装置の一実施例が適用されるトナーボ
ックスを部分的に切り欠いて示す斜視図である。

【図２】図１において軸方向に直交しかつ空検知センサ
を通る垂直面で断面をとった断面図である。

【図３】アジテータと清掃部材との斜視図である。

【図４】アジテータと清掃部材との相対寸法を示す図で
ある。

【図５】アジテータと清掃部材との作動を説明する図で
ある。

【符号の説明】

１ トナーボックス ２ ハウジング ３ トナー収容部 ４ トナー供給部 ５ アジテータ ５ａ 端軸 ５ｂ 端軸 ６ 清掃部材 ６ａ 剛性部材 ６ｂ 剛性部材 ６ｃ 清掃具 ７ 搬送オーガ ８ 空検知センサ ８ａ センサ面

Claims (2)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】トナーを収容するとともにこのトナーを現
   像手段に送給するための搬送手段を有するトナー供給装
   置と、このトナー供給装置内のトナー残量を検知する空
   検知センサとを少なくとも備え、空検知センサによって
   前記トナー供給装置のトナー残量を検知する画像形成装
   置におけるトナー空検知装置において、 前記空検知センサのセンサ面直上を移動してセンサ面を
   清掃する清掃部材が設けられ、該清掃部材の少なくとも
   一部が剛性部材で形成されているとともに、前記清掃部
   材はこの剛性部材の自重によってセンサ面直上を移動す
   ることによりセンサ面を清掃するように配設されている
   ことを特徴とする画像形成装置におけるトナー空検知セ
   ンサの清掃装置。
2. 【請求項２】前記トナー供給装置内にトナーブロッキン
   グを防止するアジテータが回動可能に設けられており、
   前記清掃部材はこのアジテータに相対回動自在に取り付
   けられるとともに前記アジテータの回動にともなって回
   動せしめられ、前記アジテータの先端部が最上位置に回
   動したとき、該清掃部材は前記剛性部材の自重によって
   回動するようにされていることを特徴とする請求項１記
   載の画像形成装置におけるトナー空検知センサの清掃装
   置。