JP2583034Y2 - マスタシリンダ - Google Patents

マスタシリンダ

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JP2583034Y2
JP2583034Y2 JP1991052338U JP5233891U JP2583034Y2 JP 2583034 Y2 JP2583034 Y2 JP 2583034Y2 JP 1991052338 U JP1991052338 U JP 1991052338U JP 5233891 U JP5233891 U JP 5233891U JP 2583034 Y2 JP2583034 Y2 JP 2583034Y2
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隆一 田中
俊幸 高橋
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株式会社ナブコ
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この考案は、ブレーキまたはクラ
ッチ装置に用いられるマスタシリンダであって、ピスト
ンの一部がシリンダ本体のシリンダ孔から外部に突出し
た、いわゆる突出し形式のマスタシリンダに関する。
【0002】
【従来の技術およびその問題点】この種のマスタシリン
ダでは、たとえば実開平1−68976号の公報が示す
ように、ピストンは、大径な頭部と小径な軸部とを含
み、頭部がシリンダ孔の内部に位置しているのに対し、
軸部の少なくとも一部はシリンダ孔の開口部から外に延
び出ている。そのようなピストンは、頭部と軸部との二
個所でガイドされる。すなわち、ピストンの頭部側がシ
リンダ孔の内壁によってガイドされる一方、軸部側は、
開口部に配置した環状のガイド部材によってガイドされ
る。それに応じて、ピストンおよびガイド部材の周りに
は、シールあるいは密封のための部材がいくつか設けら
れる。それらの部材の一つは、頭部に装着され、シリン
ダ孔の内部に液圧室を区画する第1の密封部材である。
また、もう一つは、ガイド部材とピストンの軸部とに弾
力を持って当たり、シリンダ孔内の開口部側に液補給室
を区画する第2の密封部材である。さらに一つは、ガイ
ド部材の外周とシリンダ孔の内壁との間に配置され、そ
れら両者間を密封するシールリングである。
【0003】こうしたマスタシリンダにおいて、第2の
密封部材としてカップシールを一般に用いているため、
ピストンの移動によって液補給室が負圧になり、エアの
吸込みを生じやすいという問題がある。そのエア吸込み
の問題は、カップシールの硬度が増す低温時に特に顕著
である。また、ピストンの偏心を防ぐために、ガイド部
材、シリンダ本体およびピストンの三者間のクリアラン
スを小さくしていることから、ガイド部材の外周のシー
ルリングが固着したような場合、分解作業の時などにガ
イド部材が取りにくくなり、上記の三者が損傷して再使
用ができなくなるという問題を生じるおそれがある。シ
ールリングの部分は、外部側に露出しているため、外か
らの塵埃等の影響を受け、シールリングは固着しやす
い。そのため、開口部の部品の損傷の問題も軽視はでき
ない。後者の問題に限って見れば、シールリングの固着
を防止するために、シールリングあるいはそれが接触す
るシリンダ孔の内壁側に、二硫化モリブデン等の固体潤
滑剤の被膜を形成することも考えられる。しかし、シー
ルリングの部分が外部側に露出した構造であるかぎり、
根本的な解決は得られない。
【0004】
【考案の目的】この考案は、シリンダ孔の開口部におけ
る、エアの吸込みおよびシールリングの固着の両問題を
根本から解決することができる技術を提供することを目
的とする。
【0005】
【そのための手段および作用】この考案では、前記第2
の密封部材および前記シールリングよりも外部側に、前
記シリンダ本体、前記ガイド部材および前記軸部の三者
にシール係合する弾性部材を設けることによって、問題
となる部分のシールを二重にしている。二重のシールに
よって、エアの吸込みを確実に防ぐことができ、しかも
また、新たな弾性部材はシールリングの部分を外部から
隔離するので、シールリングの固着をも有効に防止する
ことができる。さらに、この考案では、前記弾性部材に
ついて、前記ガイド部材および前記軸部にシール係合す
る側を前記ガイド部材に支持させるようにしている。た
とえば、前記弾性部材の前記ガイド部材に支持させる部
分に、前記弾性部材の径方向の変位を防ぐ凸部と、前記
弾性部材の軸線方向の変位を防ぐ別の凸部とを含むよう
にするのが好ましい。それによって、ガイド部材に対
し、弾性部材の位置を安定させることができ、ピストン
がストロークするとき、弾性部材は、そのシール力を均
等に保ち、安定したシール性能を生じる。
【0006】
【実施例】図1は、この考案を適用した、タンデム型の
ブレーキ用マスタシリンダの断面構造を示し、また、図
2は、この考案で新たに用いる弾性部材の詳細を示す部
分拡大図である。タンデム型のマスタシリンダ10は、
作動液リザーバ(図示しない)を取り付けるためのボス
部12c,12dを外側に備えたシリンダ本体12を有
する。シリンダ本体12の内部には、シリンダ本体12
と軸線を同じにしたシリンダ孔14がある。シリンダ孔
14は、図の左側のシリンダボトム12b側が閉じ、右
側のシリンダヘッド12h側が開口している。このシリ
ンダ孔14は、開口部に径が大きい部分14bがあり、
その奥の残りの部分14aの径は一様で、開口部の部分
14bよりも小さい。シリンダ孔14の中には、シリン
ダボトム12bに近い左側の奥の方にセカンダリピスト
ン22があり、その右側に、コップ状の部材23および
ボルト24を間にしてプライマリピストン21がある。
プライマリピストン21およびセカンダリピストン22
には、それぞれ、その外周の二個所にカップシール25
a,25b;26a,26bがある。それによって、シ
リンダ孔14の一番奥に第2の液圧室32、また、両ピ
ストン21,22間に第1の液圧室31を区画してい
る。第2の液圧室32は、出口(図示しない)を通して
前輪のブレーキ装置に連絡し、また、第1の液圧室31
は、別の出口(図示しない)を通して後輪のブレーキ装
置に連絡している。これらの第1および第2の各液圧室
31,32は、ブレーキ作動のない通常の状態では、リ
リーフポート41あるいは開弁したバルブ42を通し
て、作動液リザーバ(図示しない)の内部に連絡してい
る。そうした状態にするのは、各ピストン21,22を
シリンダヘッド12h側に付勢しているリターンスプリ
ング51,52である。しかし、ブレーキの作動をする
と、各ピストン21,22が各リターンスプリング5
1,52の力に打ち勝って、シリンダボトム12b側に
動き、カップシール25aがリリーフポート41を閉
じ、あるいはバルブ42が閉じ、第1および第2の各液
圧室31,32に液圧を発生する。なお、各ピストン2
1,22の側周の液補給室33,34は、それぞれ、通
路43,44を通して作動液リザーバの内部に連絡して
いる。
【0007】さて、こうしたマスタシリンダ10のシリ
ンダ孔14の開口部、特にプライマリピストン21およ
びその周りに注目する。ピストン21は、シリンダ孔1
4の径が小さな部分14aにはまり合った頭部210
と、頭部210と一体の軸部212とからなる。軸部2
12は頭部210よりも小径で、頭部210の一端から
延び、その一部はシリンダ孔14の外に突き出ている。
ピストン21は、頭部210と軸部212との二個所で
支持されつつ、シリンダ孔14内を移動する。二個所の
支持される部分に、それぞれカップシール25a,25
bがあるが、頭部210側をシールするカップシール
(第1の密封部材)25aが頭部210に保持されてい
るのに対し、軸部212側をシールするカップシール
(第2の密封部材)25bは環状のガイド部材60に保
持されている。
【0008】環状のガイド部材60は、シリンダ孔14
の開口部の部分14bにはめ込まれ、C−リング70を
ストッパとしてシリンダ本体12と一体化している。ガ
イド部材60には、貫通孔のある内周側に、カップシー
ル25bを装着するための溝61、および軸部212を
ガイドするためのガイド部62がある。溝61は、カッ
プシール25bの装着上、一方に開いているが、その開
いた部分に抜け防止のためのストッパリング80が配置
される。このストッパリング80自体は、シリンダ本体
12の段部とガイド部材60との間にはさまって支持さ
れる。また、ガイド部62は、ピストン21のガイド長
さが短いことから、軸部212との間のクリアランスを
小さく設定されている。他方、ガイド部材62の外周側
には、シールリングを装着するための溝があり、その中
にO−リングからなるシールリング90が装着されてい
る。シールリング90は、ガイド部材60の外周とシリ
ンダ孔14の内壁との間をシールする。
【0009】無圧の液補給室33側から見れば、ガイド
部材60の内外のカップシール25bおよびシールリン
グ90によって外とのシールは図られている。しかし、
この考案では、そうした各シール部分よりも外部側に新
たに弾性部材100を設けるようにしている。弾性部材
100は、カップシール25bやシールリング90と同
様のゴム材料からなり、その形状は環状である。環状の
弾性部材100の内径はピストン21の軸部212の外
径にほぼ等しく、また、その外径の方はシリンダヘッド
12hの部分の径にほぼ等しい。弾性部材100には、
また、凸片あるいは凸部101,102,103,10
4があり、それらはシリンダ本体12のシリンダヘッド
12hの端部、ガイド部材60の外に臨む部分、あるい
はピストン21の軸部212の外周のいずれかにシール
係合する。この点、図2に、ガイド部材60およびピス
トン21の軸部212とのシール係合を明らかにするた
め、凸部102,103,104の係合前の形状を示し
ている。また、凸部102および103を含む弾性部材
100の部分は、ガイド部材60のガイド部62に対
し、一体化するよう支持される。すなわち、ガイド部6
2の外周面に当たる凸部102は、弾性部材100の径
方向の位置決めをし、また、ガイド部62の側面に当た
る別の凸部103は、弾性部材100の軸線方向の位置
決めをするようにそれぞれ機能し、それによって、弾性
部材100のシール係合に関係する部分が、ガイド部6
2に対し一体化するように支持される。元々ガイド部6
2を含むガイド部材60とシリンダ本体14およびピス
トン21との各間のクリアランスは小さく、三者の軸線
が常に一定になるように配慮されていることもあり、ガ
イド部材60に支持される弾性部材100の部分は、ピ
ストン21がストロークするとき、ガイド部材60と一
体になった部分のような挙動を示す。そのため、ピスト
ン21がストロークするとき、弾性部材100は、その
シール力を均等に保ち、安定したシール性能を生じる。
なお、マスタシリンダ10には、その作動を補助するブ
ースタが組み合わせて用いられるので、弾性部材100
は、ブースタのシェル110(図1参照)によって支持
することができる。
【0010】弾性部材100は、液補給室33に対する
シールを二重にすることによって、液補給室33へエア
を吸い込むことを有効に防ぎ、しかもまた、ガイド部材
60の外周のシールリング90の部分を外部から隔離し
てシールリング90の固着をも防止する。シールリング
90の固着防止は、二硫化モリブデン等の潤滑剤を同時
に使用すれば、ほぼ完璧である。なお、弾性部材100
を設けているため、ブースタのシェル110とシリンダ
ヘッド12hとの間をシールするためのO−リングは不
要となる。
【0011】
【考案の効果】この考案では、シリンダ本体12の開口
部に、新たに弾性部材100を設けることによって、開
口部のシールを二重にし、しかも、ガイド部材60の外
周のシールリング90の部分を外部から隔離するように
しているので、エアの吸込みおよびシールリング90の
固着の各問題を有効に解消することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この考案を適用したタンデム型のマスタシリン
ダの全体的な断面図である。
【図2】弾性部材の部分を中心とした拡大断面図であ
る。
【符号の説明】
10 マスタシリンダ 14 シリンダ孔 21 ピストン(プライマリピストン) 25a カップシール(第1の密封部材) 25b カップシール(第2の密封部材) 31 液圧室(第1の液圧室) 33 液補給室 60 ガイド部材 90 シールリング 100 弾性部材 101〜104 シール係合部分(凸片あるいは凸部)

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一端側に開口部を有するシリンダ孔が形
    成されたシリンダ本体と、前記シリンダ孔内に頭部が摺
    動自在にはまり合い、その頭部よりも小径な軸部が前記
    開口部から外部に延び出るピストンと、前記頭部に装着
    され、前記シリンダ孔の内方側に液圧室を区画する第1
    の密封部材と、前記開口部にはめ込んで前記シリンダ本
    体に取り付けられ、前記軸部が摺動自在に貫通する環状
    のガイド部材と、そのガイド部材に支持されてガイド部
    材自体と前記軸部とに弾力を持って当たり、前記シリン
    ダ孔内の前記開口部側に液補給室を区画する第2の密封
    部材と、前記ガイド部材の外周と前記シリンダ孔の内壁
    との間に配置され、それら両者間を密封するシールリン
    グとを備えたマスタシリンダにおいて、前記第2の密封
    部材および前記シールリングよりも外部側に位置し、前
    記シリンダ本体、前記ガイド部材および前記軸部の三者
    にシール係合する弾性部材を設けてなり、しかも、その
    弾性部材について、前記ガイド部材および前記軸部にシ
    ール係合する側を前記ガイド部材に支持させてなり、こ
    のガイド部材による支持には、前記弾性部材の径方向の
    変位を防ぐ支持と、前記弾性部材の軸線方向の変位を防
    ぐ支持とを含むマスタシリンダ。
  2. 【請求項2】 前記弾性部材の前記ガイド部材に支持さ
    せる部分に、前記弾性部材の径方向の変位を防ぐ凸部
    と、前記弾性部材の軸線方向の変位を防ぐ別の凸部とを
    含む、請求項1のマスタシリンダ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2532922Y2 (ja) * 1987-10-21 1997-04-16 日信工業株式会社 センタバルブ型車両用液圧マスタシリンダ
JP3108573U (ja) * 2004-11-04 2005-04-28 有限会社シー・エス・プラン 運搬台車装置

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