JP2582517B2 - ハードディスク装置用カバー・パッキン組立体の製造方法 - Google Patents

ハードディスク装置用カバー・パッキン組立体の製造方法

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JP2582517B2
JP2582517B2 JP5115835A JP11583593A JP2582517B2 JP 2582517 B2 JP2582517 B2 JP 2582517B2 JP 5115835 A JP5115835 A JP 5115835A JP 11583593 A JP11583593 A JP 11583593A JP 2582517 B2 JP2582517 B2 JP 2582517B2
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disk drive
silicone rubber
packing
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重揮 首藤
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    • B29C45/16Making multilayered or multicoloured articles
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29KINDEXING SCHEME ASSOCIATED WITH SUBCLASSES B29B, B29C OR B29D, RELATING TO MOULDING MATERIALS OR TO MATERIALS FOR MOULDS, REINFORCEMENTS, FILLERS OR PREFORMED PARTS, e.g. INSERTS
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はハードディスク装置用カ
バー・パッキン組立体の製造方法、特には導電性または
磁性を有するエンジニアリングプラスチックスと導電性
および/または磁性を有する付加反応型液状シリコーン
ゴムとからなるハードディスク装置用カバー・パッキン
組立体の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ハードディスク装置はアルミニウム合金
などで形成された円盤上に磁性体を固着させたハードデ
ィスクを密閉容器内に納めると共に、該ハードディスク
と約0.1 〜0.5 μmの隙間を介して磁気ヘッドを装置
し、該磁気ヘッドによって情報の記録および読出しを行
なう装置であるが、これにはその密閉容器内に塵埃が生
じたり、外部から塵埃が侵入するとディスクの磁性面も
しくは磁気ヘッドが破壊される場合がある。したがっ
て、これについてはその密閉容器内に高性能フィルター
を有する空気循環機を装着させて内外からの塵埃を捕集
して内部の空気を清浄に維持するようにしている。
【0003】また、これについては外部からの塵埃など
の侵入を防止するために密閉容器を形成しているカバー
と容器の隙間を遮断するパッキングが設けられている
が、このパッキングについてはパッキング自身に塵埃を
発生しない清浄性と外部からの塵埃の侵入を防止すると
いう遮断性が要求されることから、これにはネオプレン
ゴム、ウレタンゴム、シリコーンゴム、NBRゴムもし
くはこれらの発泡ゴム、またはポリエチレンなどのポリ
オレフィンの発泡ゴムの形成シートを所定形状に打抜い
た打抜品(打抜パッキングという)または所定形状に成
形した成形品(成形パッキングという)が使用されてい
る。
【0004】しかし、このパッキングの装着について
は、作業性の観点から接着剤をパッキングに塗布したの
ち剥離紙を貼布し、使用の際に剥離紙を剥がして前記し
たハードディスク装置用カバーに貼着するか、またはパ
ッキングとハードディスク装置用カバーの間に接着剤を
塗布したのち、パッキングを貼着するという方法で行な
われているために工程が複雑となるし、これには粘着剤
を使用するためにハードディスク装置用カバーが汚れて
内部に塵埃が発生する原因になるという不利があり、こ
れにはまたハードディスク装置用カバーとハードディス
ク装置用容器との継ぎ目の所定の位置にこのパッキング
を正確に貼布すること(位置決めという)が難しく、熟
練を要するためにこの製造コストが上昇するという欠点
もあるし、これにはまたこれを成形パッキングとする場
合には成形用の金型が必要とされるので製造コストが上
がるし、成形時のバリ取りが不充分であると内部におけ
る塵埃発生の原因になるという欠点がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そのため、これについ
てはカバー上に直接パッキン形状を塗布成形し、接着さ
せる方法が提案されている(実開昭62-98098号、特開平
3-37482 号各公報参照)が、この方法では塗布ロボット
を用いて予め記憶されたパターンに沿って塗布が行なわ
れるために、カバー部材の寸法精度がわるく、これが顕
著にパッキン形状に影響を及ぼすし、塗布開始点と塗布
終了点の接合部のパッキン形状が問題となり、塗布終了
後乾燥機に入れて加熱硬化させる工程が必要とされるた
めに、パッキンの清浄性および生産効率に問題がある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、このような不
利、欠点を解決したハードディスク装置用カバー・パッ
キン組立体の製造方法に関するものであり、これは同一
金型または2個以上の金型のキャビティ内部に、導電性
および/または磁性を有するエンジニアリングプラスチ
ックスを一次射出して該プラスチックスを熱変形温度以
下に冷却し、ついで導電性および/または磁性を有する
自己接着性の付加反応硬化型の液状シリコーンゴムを二
次射出し、該シリコーンゴムを所定温度で硬化、接着さ
せることを特徴とするものである。
【0007】すなわち、本発明者らは従来技術の不利を
解決することができるハードディスク装置用カバー・パ
ッキン組立体の製造方法について種々検討した結果、こ
れについては導電性または磁性を有するエンジニアリン
グプラスチックスと導電性または磁性を有する付加反応
型の液状シリコーンゴムを金型キャビティ内に連続射出
してこれらを硬化、接着させて組立体を製造すれば、パ
ッキン成形品のみを金型で成形したり、シートから打ち
抜く必要がなくなるし、この成形品、打ち抜き品の接着
剤、剥離紙処理、カバーと成形品、打ち抜き品との接着
工程も不要となるために、パッキン自信の清浄性が向上
し、さらに接着剤、粘着剤によるカバー汚染もなくな
り、組立体の洗浄も可能になるということを見出すと共
に、これによれば工程が簡単であり、効率よく生産する
ことができ、しかも寸法精度の高いものが得られるし、
これによれば安価、軽量で造形性に富み、電磁波シール
ド効果のすぐれていることから外部電磁波による誤動作
防止効果のあるものを得ることができることを確認して
本発明を完成させた。
【0008】
【作用】本発明はハードディスク装置用カバー・パッキ
ン組立の製造方法に関するものであり、これは導電性お
よび/または磁性を有するエンジニアリングプラスチッ
クスと導電性および/または磁性を有する付加反応硬化
型の液状シリコーンゴムを連続的に射出形成し、これら
を接着硬化させることによって作られる。
【0009】ここに使用されるエンジニアリングプラス
チックスとしては、ナイロン−6樹脂、ナイロン−66樹
脂、ポリカーボネート樹脂、ポリブチレンテレフタレー
ト樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリフェニ
レンスルフィド樹脂などが例示されるが、これらは熱変
形温度、機械的特性、接着強度がすぐれていることから
そのガラス繊維強化品とすることがよい。
【0010】しかして、このエンジニアリングプラスチ
ックスは導電性および/または磁性を有するものとする
ことが必要とされることから、これには導電性および/
または磁性付与剤の添加が必要とされる。この導電性ま
たは磁性付与剤としてはカーボン粉末、グラファイト粉
末、アルミニウム、銅、ニッケルなどの金属粉末、黄銅
繊維、ニッケル繊維、ステンレス繊維、アルミニウム繊
維などの繊維状金属、アルミニウム、ニッケル、亜鉛な
どのフレーク状物質とすればよく、好ましくはアスペク
ト比の大きいステンレス繊維を用いることにより2〜30
重量%の充填量で体積抵抗率が10-2Ω・cmレベルの高導
電性を得ることが可能である。この磁性付与剤としては
フェライト粉末などの酸化物系磁性体、鉄、アモルファ
ス合金、アルニコ系合金、希土類コバルト合金などの金
属系磁性体が例示される。
【0011】また、ここに使用される液状シリコーンゴ
ムは自己接着性であれば付加反応硬化型でも縮合硬化型
でもよいけれども、速硬化性であり接着性がすぐれてい
るということからこれは付加反応硬化型のものとするこ
とが必要とされる。しかし、このものもそれが導電性ま
たは磁性を有するものであることが必要とされることか
ら、これはA)脂肪族不飽和基含有オルガノポリシロキ
サン、B)オルカノハイドロジェンポリシロキサン、
C)付加反応触媒としての白金系触媒、D)接着性付与
剤、E)導電性付与剤および/または磁性付与剤とから
なるものとされる。
【0012】ここで、(A)成分のアルケニル基含有オ
ルガノポリシロキサンは、通常付加硬化型シリコーンゴ
ム組成物の主原料として使用されている公知のオルガノ
ポリシロキサンを用いることができ、常温で 100〜100,
000cp の粘度を有するものが好ましく、一般式RaSiO
(4-a)/2で示されるものを挙げることができる。この式
中、Rは置換又は非置換の一価炭化水素基であり、好ま
しくは炭素数1〜8の一価炭化水素基である。具体的に
はメチル、エチル、プロピル等の飽和炭化水素基、ビニ
ル、プロペニル、ブテニル等の不飽和炭化水素基、フェ
ニル、キシリル等のアリール基、3,3,3−トリフル
オロプロピル等のハロゲン置換、シアノ基置換炭化水素
基などが挙げられる。上記一価炭化水素基は互いに異な
っていても同一であってもよいが、分子中にアルケニル
基を含んでいることが必要である。この場合、アルケニ
ル基の量はR中 0.001〜10モル%、特に 0.1〜1モル%
であることが好ましい。aは 1.9〜2.4 の範囲であり、
このオルガノポリシロキサンは直鎖状であっても、 RSi
O3/2単位或いは RSiO4/2単位を含んだ分岐状であっても
よい。けい素原子の置換基は、基本的には上記のいずれ
であってもよいが、アルケニル基としては好ましくはビ
ニル基、その他の置換基としてはメチル基、フェニル基
の導入が望ましい。
【0013】このようなオルガノポリシロキサンとして
は、下記のものを例示することができる。
【化1】
【化2】
【化3】
【化4】 このRは上記と同様の意味を示し(但し、脂肪族不飽和
基は除く)、p、qはp= 100〜5,000 、p+q= 100
〜5,000 、p/(p+q)= 0.001〜0.1 である。な
お、このオルガノポリシロキサンは、当業者にとって公
知の方法によって製造することができ、例えばオルガノ
ポリシロキサンとヘキサオルガノジシロキサンとをアル
カリ又は酸触媒の存在下に平衡化反応を行うことによっ
て得ることができる。
【0014】次に、(B)成分のオルガノハイドロジェ
ンポリシロキサンは(A)成分と反応し、架橋剤として
作用するものであり、その分子構造は後述する(D)成
分と相違する点を除けば特に制限はなく、従来製造され
ている例えば線状、環状、分岐状構造等各種のものが使
用可能であるが、一分子中に少なくとも2個以上のけい
素原子に直結結合した水素原子を含むものとすることが
必要である。この化合物の水素以外のけい素原子に結合
する置換基は(A)成分のオルガノポリシロキサンにお
ける置換基と同様であり、このようなオルガノハイドロ
ジェンポリシロキサンとして下記のものを挙げることが
できる。
【化5】
【化6】 この式中のR4 は水酸基又は炭素数3以下の一価炭化水
素基、R5 〜R8 は炭素数8以下の一価炭化水素基、R
9 、R10は一方がビニル基又はアリル基であり、他方が
ビニル基又はアリル基又は炭素数3以下の一価炭化水素
基を示し、pは0又は 100以下の正の整数、qは3以上
又は 100以下の正の整数である。
【0015】この(B)成分の添加量は、(A)成分に
含まれるアルケニル基1個に対して0.4〜5等量とする
量であり、好ましくは 0.8〜2の範囲とされる。 0.4等
量より少ない場合は、架橋密度が低くなりすぎ硬化した
シリコーンゴムの耐熱性に悪影響を与える場合が生じ
る。また、5等量より多い場合には脱水素反応による発
泡の問題が生じたり、やはり耐熱性に悪影響を与えるお
それが生じる。
【0016】このものは当業者にとって公知の製造方法
によって得ることが可能である。ごく一般的な製造方法
を挙げると、オクタメチルシクロテトラシロキサンおよ
び/またはテトラメチルシクロテトラシロキサンと末端
基となり得るヘキサメチルジシロキサン或いは1,1’
−ジハイドロ−2,2’,3,3’−テトラメチルジシ
ロキサン単位を含む化合物とを硫酸、トリフルオロメタ
ンスルホン酸、メタンスルホン酸等の触媒の存在下に−
10〜+40℃程度の温度で平衡化させることによって容易
に得ることができる。
【0017】本発明に使用される(C)成分の付加反応
用触媒は、白金や白金族化合物などを挙げることがで
き、これらは、前記した(A)成分と(B)成分との付
加硬化反応(ハイドロサイレーション)を促進させるた
めの触媒として使用されるものであるが、これは当業者
において公知とされるものでよい。従って、これには白
金ブラック、塩化白金酸、塩化白金酸のアルコール変性
物、塩化白金酸とオレフィン、アルデヒド、ビニルシロ
キサン又はアセチレンアルコール類等との錯体などが例
示される。また、ロジウム錯体などを使用することもで
きる。なお、この添加量は希望する硬化速度に応じて適
宜増減すればよいが、通常は全成分に対して白金量又は
ロジウム量で 0.1〜1,000ppm、好ましくは1〜200ppmの
範囲である。
【0018】次に本発明に使用される(D)成分の接着
性付与剤は特に限定はされないが、1分子中に少なくと
も一個のけい素原子に直結結合した水素原子とアルコキ
シシリル基、グリシジル基、酸無水物基の内から一種ま
たはそれ以上の基を含有する化合物またはエポキシ化合
物、カルボン酸無水物などから選択するものとすればよ
い。この様な接着性付与剤としては下記のものを例示す
ることができる。
【化7】
【化8】
【化9】
【化10】
【化11】
【化12】
【化13】
【化14】 なお、この(D)成分の配合量は(A)成分 100重量部
に対して 0.1〜50重量部とすることが好ましい。
【0019】本発明においてシリコーンゴムに物理的強
度が必要な場合には、微粉状シリカを配合することがで
きる。この場合、比表面積が50m2/g以上である微粉状シ
リカが有用であり、このような微粉状シリカの例として
は、親水性のシリカとして、Aerosil 130 、 200、 300
(日本アエロジル社、 Degussa社製)、Cabosil MS−
5、MS−7(Cabot 社製)、Rheorosil QS−10
2、103(徳山曹達社製)、 Nipsil LP(日本シリ
カ社製)等が挙げられる。また、疎水性シリカとして
は、Aerosil R−812 、R−812 S、R−972 、R−97
4 (Degussa 社製)、Rheorosil MT−10(徳山曹達社
製)、 Nipsil SSシリーズ(日本シリカ社製)等が挙
げられる。
【0020】更に、上記シリコーン組成物を用いる場
合、硬化時間の調整を行う必要がある場合には、制御剤
としてビニルシクロテトラシロキサンのようなビニル基
含有オルガノポリシロキサン、トリアリルイソシアヌレ
ート、アルキルマレエート、アセチレンアルコール類及
びそのシラン、シロキサン変性物、ハイドロパーオキサ
イド、テトラメチルエチレンジアミン、ベンゾトリアゾ
ール及びそれらの混合物からなる群から選んだ化合物な
どを配合しても差し支えないし、これにはさらに石英粉
末、珪藻土、炭酸カルシウム等の非補強性の充填剤、コ
バルトブルー等の無機顔料、有機染料などの着色剤、酸
化セリウム、炭酸亜鉛、炭酸マンガン、ベンガラ、酸化
チタン、カーボンブラック等の耐熱性、難燃性向上剤等
の添加も可能である。
【0021】また、ここに使用される導電性付与剤とし
ては、カーボンブラックの粉体、グラファイトの粉体、
カーボンファイバーなどのπ電子移動型導電物質、また
銀、ニッケル、銅、亜鉛、鉄、けい素などの金属、その
酸化物もしくは炭化物または合金であって、これらの粉
体ないしフレークまたは繊維あるいはガラス、マイカ、
アルミナなどの非導電性無機物質の粉体ないしフレーク
または繊維の表面を上記銀などの金属でコーティングし
た自由電子移動型導電性物質とすればよく、ここに使用
される磁性付与剤としてはフェライトの粉体などの酸化
物系磁性体、鉄、アモルファス合金、アルニコ系合金、
希土類コバルト合金などの金属系磁性体とすればよく、
これら添加量はこの組成物の体積抵抗率が10-3Ω・cm以
下、初透磁率が5以上となる量とすればよい。
【0022】なお、この組成物におけるA)成分と、
B)成分との配合比は、B)成分としてのオルガノハイ
ドロジェンポリシロキサン中の≡Si-H基とA)成分とし
てのジオルガノポリシロキサン中の脂肪族不飽和基との
モル比が 0.5〜4、特には1〜2範囲となるようにする
ことがよく、他のC)、D)成分およびこれに必要に応
じ添加される補強性シリカなどの充填剤量は適宜の量で
配合すればよい。
【0023】しかし、このシリコーンゴム材料はその作
業性およびこれをカバー上に施したときの形態保持性の
見地から、回転粘度計で測定した25℃における粘度が1,
000〜100,000 ポイズの範囲にあるものとすることがよ
く、このものはその硬化後の硬度(JIS)Hsが10〜
60の範囲になるものとすることが好ましく、硬度がこの
範囲にあるものにはこのゴム材料をパッキンとしてカバ
ー部材に一体化したものを機器本体にビスなどに締め付
けるときに、カバーなどに対しての応力負担を有効に軽
減できるとういう有利性が与えられる。
【0024】本発明によるハードディスク装置用カバー
・パッキン組立体の製造は、上記した導電性または磁性
を有するエンジニアリングプラスチックスを金型のキャ
ビティ内部にまず一次射出するのであるが、この射出形
成品はその形状維持のためにその熱変形温度以下に冷却
される。
【0025】このエンジニアリングプラスチックスの1
次射出後、これにはここに前記した導電性または磁性を
有する自己接着性の付加反応硬化型の液状シリコーンゴ
ムが2次射出され、これが所定温度で硬化、接着される
のであるが、この硬化温度は80℃未満では硬化、接着に
時間がかかりすぎて成形サイクルが延長化され、130℃
以上とすると上記したエンジニアリングプラスチックス
が熱変形を起こして寸法精度、形状安定性の高い成形体
が得られなくなるので、80〜130 ℃の範囲とすることが
よい。
【0026】なお、上記した液状シリコーンゴムの2次
射出は前記したA)〜E)成分を低温で混合したものと
することがよく、この混合は−30℃以下では硬化時の熱
ロスが増大されるし、+10℃以上とすると硬化反応が進
行して射出成形が困難となるので、−30℃〜+10℃の範
囲とすることが好ましいが、この好ましい範囲は−3〜
0℃とされる。
【0027】また、この金型は上記した液状シリコーン
ゴムが金型に接着しないようにするためにその表面をテ
フロン樹脂などでコートしたものとすることがよい。こ
の金型は上下または左右に分割可能であり、相互に密着
嵌合したときに、キャビティを形成し得る同一の金型ま
たは複数の金型であり、この同一の金型内にエンジニア
リングプラスチックスを1次射出したのち、ここに液状
シリコーンゴムを2次射出してもよいが、1つの金型に
エンジニアリングプラスチックスを1次射出したのち金
型を開き、その後プラスチック成形体を含む金型に別の
成形凹部を有する金型を密着嵌合させ、1次射出したキ
ャビティに連続して形成させたキャビティ内部に液状シ
リコーンゴムを2次射出してもよい。
【0028】つぎにこの成形方法を添付の図面にもとづ
いて説明する。図1は本発明による射出成形機構の縦断
面図を示したものであるが、この射出成形機は2つの射
出装置1aと1bを備えている。射出装置1aは金型パ
ーティングライン(PL)からエンジニアリングプラス
チックスを射出するものであり、所定温度で溶解された
エンジニアリングプラスチックスがこの射出装置1aか
ら金型2aに射出されるが、これはその熱変形温度以下
に冷却される。ついで、金型キャビティ部2aの右片側
2a’を外して型開きを行なうと共に、コア側の2a”
内にプラスチック成形物を保持したまま、これを 180℃
回転して2bキャビティ部のコア側2b”と互いに置き
換え、置き換えられた位置でコア側2b”にパッキン材
のキャビティ2b’を合わせて再び型締めし、射出装置
1bからシール面3上に自己接着性で付加反応硬化型の
液状シリコーンゴム組成物を射出し、これを硬化、接着
して組立体を作ればよい。
【0029】このようにして作られた成形体は例えばそ
の斜視図で示されている図2に示したようなものであ
り、このものは導電性プラスチックスおよびシリコーン
ゴムからなるパッキン4とカバー5とからなるものであ
り、これらは強度に接着された寸法精度、生産効率の高
いものである。
【0030】
【実施例】つぎに本発明で使用される接着性シリコーン
組成物の合成例および実施例を示す。 接着性シリコーンゴム組成物の調製 両末端がジメチルビニルシリル基で封鎖された25℃での
粘度が10,000センチポイズであるジメチルシロキサンポ
リマー 100重量部、比表面積が300cm2/gである煙霧質シ
リカ40重量部、ヘキサメチルジシラザン8重量部、水1
重量部をニーダーに仕込み、常温で1時間撹拌混合を行
った後、 150℃に昇温し、2時間保温混合を行った。そ
の後、混合物を常温迄冷却し、両末端がジメチルビニル
シリル基で封鎖された25℃での粘度が10,000センチポイ
ズであるジメチルシロキサンポリマーを更に20重量部及
び下記式
【化15】 で表わされる常温での粘度が約10センチポイズであるハ
イドロジェンメチルポリシロキサンを3重量部、けい素
原子に直結したビニル基〔-Si(CH=CH2)O- 〕を5モル%
含有する常温での粘度が 1,000センチポイズであるビニ
ルメチルポリシロキサンを4重量部、常温における硬化
までの時間を延長させるためアセチレンアルコールを
0.1重量部、白金ビニルシロキサン錯体を白金原子とし
て50ppm 添加し、ついでこれに
【化16】 で示される1,5−ジハイドロジェン−1,3,5,7
−テトラメチル−3−トリメトキシシリルエチル−7−
グリシジルプロピルテトラシロキサン 1.0部を添加し均
一になるまでよく混合したところ、液状付加硬化型シリ
コーンゴム組成物(a)が得られた。
【0031】実施例1 図1に示した2色射出成形機〔松田製作所製〕を用いて
まず導電性ポリエチレンテレフタレート樹脂・リオコン
ダクトEMI−S[東洋インキ(株)製商品名]をこの
射出成形機の射出装置1aから温度80℃に保持されてい
る2aキャビティ部に射出時間6秒で射出し、冷却硬化
時間35秒で硬化させたのち型開きをし(図4参照)、コ
ア側2b”にパッキン材のキャビティ側2b’を合わせ
て再び型締めし、コア側2b”部の温度を80℃に、また
キャビティ側2b’部の温度を120 ℃に保持した(図5
参照)。
【0032】ついで、射出装置1bから前記液状付加硬
化型シリコーンゴム組成物(a) 100重量部に、導電性
付与剤としてのガラスビーズに銀をコーティングしたシ
ルバーガラスビーズ・S−5,000 −S3〔東芝バロティ
ーニ(株)製商品名〕 250重量部と酸化防止剤としての
2,4−ジクロル安息香酸 0.3重量部を加えた導電性の
液状シリコーンゴム組成物を射出時間6秒で射出し、12
0 ℃で硬化接着させて(図6参照)図2に示したような
組立体を作ったところ、このものはカバー4とパッキン
3が強固に接着しており、これは寸法精度、生産効率の
高いものであった。
【0033】つぎにこのようにして得られたカバー・パ
ッキン組立体を 0.5μmフィルターでろ過した電導度が
10μs以下である純水で洗浄し、クリーン度 100(0.3
μm)の部屋で自然乾燥してからクリーンパックし、こ
れをハードディスク組立工場に持ち込んでハードディス
ク装置に組み込んだところ、得られたハードディスク装
置はリークテストに合格したので、このものはハードデ
ィスク装置用カバーとして極めて有用であることが確認
された。
【0034】また、ここに得られた組立体の電磁波シー
ルド効果を評価するために、このパッキング材、カバー
材を所定の形状に成形し、スペクトラムアナライザー
(アドバンテスト社製)を用いてその電磁波シールド効
果を測定したところ、図3に示したとおりの結果が得ら
れたので、この結果から上記カバー・パッキン材は数M
Hz〜1GHzの周波数範囲ですぐれたEMIシールド
効果のあることが確認された。
【0035】実施例2 実施例1と同様の液状付加硬化型シリコーンゴム組成物
(a) 100重量部に導電性付与剤としてカーボンブラッ
ク・ケッチェンブラック[ライオンアクゾ(株)製商品
名]10重量部と磁性付与剤としてマンガン亜鉛系フェラ
イト 200重量部を加えた導電性、磁性をもつ液状シリコ
ーンゴム組成物としたほかは実施例1と同様にカバー、
パッキン組立体の成形を行なったところ、寸法精度、接
着性がともに良好な組立体が得られた。
【0036】また、このものについての電磁波シールド
効果を実施例1と同じ方法で評価したところ、これには
数MHz〜1GHzでの周波数範囲ですぐれたEMIシ
ールド効果のあることが確認された。
【0037】
【発明の効果】本発明は、ハードディスク装置用カバー
・パッキン組立体の製造方法に関するものであり、これ
は前記したように金型のキャビティ内部に、導電性また
は磁性を有するエンジニアリングプラスチックスを一次
射出して該プラスチックスを熱変形温度以下に冷却し、
ついで導電性および/または磁性を有する自己接着性の
付加反応硬化型の液状シリコーンゴムを2次射出し、該
シリコーンゴムを所定温度で硬化、接着させることを特
徴とするものであるが、これによればパッキン成形品の
金型成形シートからの打ち抜き工程、この成形品、打ち
抜き品の接着工程が不要となるのでパッキンの清浄性が
向上するし、カバーの接着剤、粘着剤による汚染もなく
なり、組立体の洗浄も可能となるほか、これによれば工
程が簡単で効率もよく、組立体も寸法精度の高いものと
なるので、目的とする組立体を安価に効率よく、しかも
電磁波シールド効果のすぐれたものとして得ることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明によるハードディスク装置用カバー・
パッキン組立体の製造工程を示す縦断面図を示したもの
である。
【図2】 本発明で製造されたハードディスク装置用カ
バー・パッキン組立体の斜視図を示したものである。
【図3】 本発明の実施例で得られたハードディスク装
置用カバー・パッキン組立体の電磁波シールド効果の測
定結果グラフを示したものである。
【図4】 本発明によるハードディスク装置用カバー・
パッキン組立体の製造工程を示す縦断面図を示したもの
である。
【図5】 本発明によるハードディスク装置用カバー・
パッキン組立体の製造工程を示す縦断面図を示したもの
である。
【図6】 本発明によるハードディスク装置用カバー・
パッキン組立体の製造工程を示す縦断面図を示したもの
である。
【符号の説明】
1a,1b…射出装置、 2a,2a’,2a”,2b,2b’,2b”…金型キ
ャビティ 3…シール面、4…パッキン、 5…カバー

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】同一金型または2個以上の金型のキャビテ
    ィ内部に、導電性または磁性を有するエンジニアリング
    プラスチックスを一次射出して該プラスチックスを熱変
    形温度以下に冷却し、ついで導電性および/または磁性
    を有する自己接着性の付加反応硬化型の液状シリコーン
    ゴムを二次射出し、該シリコーンゴムを所定温度で硬
    化、接着させることを特徴とするハードディスク装置用
    カバー・パッキン組立体の製造方法。
  2. 【請求項2】付加反応硬化型シリコーンゴムが A)1分子中にけい素原子に直結した低級アルケニル基
    を少なくとも2個有するオルガノポリシロキサン、 B)1分子中にけい素原子に直結した水素原子を少なく
    とも2個有するオルガノハイドロジェンポリシロキサ
    ン、 C)白金系触媒 D)接着性付与剤 E)導電性付与剤および/または磁性付与剤 からなるものである請求項1に記載したハードディスク
    装置用カバー・パッキン組立体の製造方法。
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