JP2582464Y2 - 片溢流式固液分離装置 - Google Patents

片溢流式固液分離装置

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JP2582464Y2
JP2582464Y2 JP9270292U JP9270292U JP2582464Y2 JP 2582464 Y2 JP2582464 Y2 JP 2582464Y2 JP 9270292 U JP9270292 U JP 9270292U JP 9270292 U JP9270292 U JP 9270292U JP 2582464 Y2 JP2582464 Y2 JP 2582464Y2
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義久 鶴巻
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東京精密発条株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、例えば高速回転式切削
加工機械等より排出する切削切粉等の懸濁物を含むクー
ラント廃液等の液体より、切削切粉等の懸濁物を多孔性
フィルターで濾別、沈殿分離させてスパイラル状のコン
ベヤーで外部に排出するとともに、切削切粉等の懸濁物
を分離除去したクーラント等の濾過液体を多孔性フィル
ターから溢流させて回収、再利用する片溢流式固液分離
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】最近の金属等の切削加工機械、特にマシ
ニングセンターの切削加工においては、切削刃物の回転
数を従来の数倍、すなわち数万回転(rpm)という高
速で回転させて金属等を切削加工することに注目が集ま
っているが、この高速回転切削加工を側面からサポート
している有力な手段として、高圧クーラント法、すなわ
ちスピンドルの高速回転に劣らない、約7MPaの高い
圧力でクーラントを金属等の加工点に集中的に噴出する
ことによって、切削刃先や切削金属面を効果的に冷却す
るとともに、金属等の切りくずを工具や切削個所に引っ
掛かることなく、強制的に排除する技術が採用されてい
る。
【0003】この高圧クーラント法の狙いは、前述した
切削刃先や切削金属面の冷却、金属等の切りくずの強制
的排除により工具の寿命を伸ばし、より高速で長時間安
定した精密な切削を効率的に行うことにある。しかし、
数万回転(rpm)という高速回転で切削加工をするた
めに、切削切粉等の懸濁物は、針状のもの、粉状のも
の、微粒子状のもの等の微細なもの等が多く、さらに高
圧クーラント法においては、前述したように、高い圧力
でクーラントを噴射するので、切削切粉等の懸濁物は一
段と粉砕、切断されて微粒子化が促進されるために、ス
クリーン状のフィルター、パンチングフィルター等の多
孔性フィルターによってクーラント廃液を処理する際
に、多孔性フィルターが目詰まりを起こし易いという問
題があった。
【0004】多孔性フィルターが目詰まりを起こした場
合は、その都度、固液分離処理を中断し、多孔性フィル
ターを頻繁に洗浄して、目詰まりずまりしたり、ささっ
たりした切粉等の懸濁物を除去しなければならず、固液
分離処理効率が悪くなるばかりか、多孔性フィルターの
洗浄は、面倒で、時間と手間がかり、ランニングコスト
が高くなる欠点もあった。
【0005】特に、断片状のもの、ぜんまい状のもの、
渦巻き状のもの等の粒径が大きいものと、微細なものが
雑多に混在する場合は、固液分離が一段と難しくなると
いう問題があり、マシニングセンターの切削加工におい
ては、この傾向が強く、あらゆる種類の切粉等の懸濁物
を、クーラント廃液より簡単に、コストを安く分離、除
去し、この切粉等の懸濁物を可能な限り減容化(脱液
化)して廃棄することが緊急の技術課題となっている。
【0006】また、前述した高圧クーラント法において
は、高速で、高圧でクーラントを噴出させるために、多
量のクーラントを使用することになり、この多量のクー
ラントを廃棄すると不経済で、かつ廃棄処理に費用がか
かるので、この多量のクーラントを純度よく、コストを
安く、回収、再使用することが、もう一つの緊急の技術
課題となっている。
【0007】
【考案が解決しようとする課題】本考案は、切削切粉等
の懸濁物を含んでいる液体、特に高圧クーラント法にお
ける微細な切削切粉等の懸濁物を含んでいるクーラント
廃液、また微細な切削切粉等の懸濁物とともに、粒径が
大きい切削切粉等の懸濁物とを雑多に混在して含んでい
るクーラント廃液液体より、これらの切削切粉等の懸濁
物を、多孔性フィルターが目詰まりすることなく、すな
わち固液分離処理を中断して多孔性フィルターを頻繁に
洗浄することなく、連続的に分離、除去して固液分離処
理効率を高めることを目的とする。
【0008】また、本考案は、切削切粉等の懸濁物を除
去した濾過液体、特に高圧クーラント法において使用し
た多量のクーラントを廃棄することなく、この多量のク
ーラントを純度よく、コストを安く、回収、再使用する
ことを目的とする。
【0009】さらに、本考案は、切粉等の懸濁物を、固
液分離処理を中断して排出することなく、固液分離処理
中に連続的に沈殿分離槽より排出して、効率よく産業廃
棄物として処理することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本考案は、多孔性フィル
ターを設けた沈殿分離槽に、切粉等の懸濁物を含む液体
を流入させ、濾過液体を多孔性フィルターを介して沈殿
分離槽の溢流部分より流出させるとともに、沈殿分離槽
内に沈殿分離した切粉等の懸濁物を、スパイラル状のコ
ンベヤーで沈殿分離槽の外部に排出するについて、スパ
イラル状のコンベヤーのスパイラルの巻き方に応じて、
その回転方向を選択し、またスパイラル状のコンベヤー
の回転方向と反対側の沈殿分離槽の側面直線部分の角度
を、スパイラル状のコンベヤーの回転方向と同じ側の沈
殿分離槽の側面直線部分の角度より大きくするととも
に、その沈殿分離槽の上方部および沈殿分離槽の中央部
を閉鎖させ、またスパイラル状のコンベヤーの回転方向
と同じ側の沈殿分離槽の開口部を濾過液体の溢流部と
し、この沈殿分離槽の溢流部付近に、スクリーン状のフ
ィルター、パンチングフィルター等の多孔性フィルター
を付設した片溢流式固液分離装置に関するものである。
【0011】また、本考案は、前述した片溢流式固液分
離装置のスパイラル状のコンベヤーの回転方向と反対側
の沈殿分離槽の側面直線部分の角度を90〜135度と
し、スパイラル状のコンベヤーの回転方向と同じ側の沈
殿分離槽の側面直線部分の角度を10〜40度とするも
のである。
【0012】さらに、本考案は、前述した片溢流式固液
分離装置の沈殿分離槽の溢流部付近に設けた多孔性フィ
ルターの上方に、逆洗液ノズル等の洗浄手段を付設して
もよい。また、本考案においては、前述した片溢流式固
液分離装置のスパイラル状のコンベヤーの上部を、切削
切粉等の懸濁物を含む液体の液面より露出させてもかま
わない。
【0013】
【作用】前述したように構成した片溢流式固液分離装置
の沈殿分離槽内に、切粉等の懸濁物を含む液体、特に高
速回転切削加工法、高圧クーラント法において発生した
微細な切削切粉等の懸濁物、その他の切削切粉等の懸濁
物を含むクーラント廃液を流入させても、大部分の切削
切粉等の懸濁物を、スパイラル状のコンベヤーによっ
て、その回転方向に押し付けながら、かつスパイラル状
のコンベヤーの回転方向と同じ側の、沈殿分離槽の密閉
された部分内に保持してスパイラル状のコンベヤーで沈
殿分離槽外に連続的に排出する。
【0014】また、スパイラル状のコンベヤーの回転方
向と反対側の沈殿分離槽の開口部である濾過液体の溢流
部の面積を大きくして、この溢流部付近に取り付けた多
孔性フィルターの濾過面積を大きくするとともに、多孔
性フィルターの通液流速を遅くさせて、スパイラル状の
コンベヤーで排出されない少量の切削切粉等の懸濁物
を、多孔性フィルターの目詰まりずまりを防止して、切
粉等の懸濁物に対する濾過処理能力を増大させて、濾過
液体であるクーラントを回収する。
【0015】
【実施例】本考案を、高圧クーラント法を採用した高速
回転切削加工機より排出する微細な切削切粉等の懸濁物
を含むクーラント廃液を例として、図1に従って説明す
ると、1は切削切粉等の懸濁物を含む液体を流入させ
る、断面がU字状の沈殿分離槽であって、その沈殿分離
槽1の底面2に近接してスパイラル状のコンベヤー3を
回転可能に設けるが、その際、スパイラル状のコンベヤ
ー3のスパイラルの巻き方に応じて、スパイラル状のコ
ンベヤー3の回転方向を選択する。
【0016】例えば、図1の場合は、スパイラル状のコ
ンベヤー3のスパイラルの巻き方が左巻であるので、ス
パイラル状のコンベヤー3の回転方向を右回転(時計回
転)とする。反対に、図示してないが、スパイラル状の
コンベヤー3のスパイラルの巻き方が右巻であれば、ス
パイラル状のコンベヤー3の回転方向を左回転(反時計
回転)とする。
【0017】そして、回転を選択したスパイラル状のコ
ンベヤー3の回転方向と反対側の沈殿分離槽1の側面直
線部分の角度を、スパイラル状のコンベヤー3の回転方
向と同じ側の沈殿分離槽の側面直線部分の角度より大き
くする。
【0018】例えば、図1に示したように、スパイラル
状のコンベヤー3の回転方向が右回転(時計回転)であ
る場合は、反対側である左側の沈殿分離槽1の側面直線
部分の角度を、例えば100度(水平線より)とし、ま
たスパイラル状のコンベヤー3の回転方向と同じ側であ
る右側の沈殿分離槽1の側面直線部分の角度を、例えば
20度(水平線より)とする。
【0019】反対に、図示してないが、スパイラル状の
コンベヤー3の回転方向が左回転(反時計回転)である
場合には、前述の沈殿分離槽1の側面直線部分の角度は
逆になる。
【0020】スパイラル状のコンベヤー3の回転方向が
右回転の場合、反対側の左側の沈殿分離槽1の側面直線
部分の角度を、90〜135度、望ましくは100〜1
20度と、開口度を小さくして、その左側の沈殿分離槽
1の上部開口を蓋4で密閉するとともに、沈殿分離槽1
の中央部も蓋4で密閉し、さらに同じ側である右側の沈
殿分離槽1の側面直線部分の角度を、10〜40度、望
ましくは20〜30度と、開口度を大きくしてし、その
右側の沈殿分離槽1の上部を溢流部5として、この溢流
部5の全面に、スクリーン状フィルター、パンチングフ
ィルター等の多孔性フィルター6を設ける。
【0021】スパイラル状のコンベヤー3は、図2に示
すように、沈殿分離槽1のU字状の底部2沈殿した切粉
等の懸濁物を排出するもので、例えばサブゼロ硬化処理
をしたステンレス鋼線等の金属線を螺旋状、すなわちコ
イルスプリング状に巻いたもので、スパイラル状のコン
ベヤー3の下部周面が、断面がU字状の沈殿分離槽1内
の底面に近接して回転するように取り付け、またスパイ
ラル状のコンベヤー3の一端にモーター等の駆動手段
(図示せず)と連結する。
【0022】スパイラル状のコンベヤー3の直径は、沈
殿分離槽1のU字状の底部2の直径より若干小さくする
が、コンベヤー3の直径と長さは、クーラント廃液の種
類、切粉等の懸濁物の種類や濃度、固液分離目的、分離
精度等の処理条件に応じて適宜決定するが、通常の場合
は、コンベヤー3の直径としては10〜50cm、長さ
として30〜500cmの範囲のものを用いるとよく、
またスパイラル状のコンベヤー3の回転数は10〜15
0rpm程度でよい。
【0023】多孔性フィルター5は、クーラント廃液中
に少量残存する切粉等の懸濁物を濾過するもので、その
材質は、前述したように、例えばサブゼロ硬化処理をし
たステンレス鋼製のスクリーン状フィルターまたはパン
チングフィルター等のものが好ましく、この多孔性フィ
ルター6の目開きは、例えば20〜150メッシュのも
のを用いるとよい日。目開きが20メッシュより大きい
と、切粉等の懸濁物が目詰まりし易くなるので不適当で
あり、またが150メッシュより小さいと、濾過液体が
フィルター3を通液する際の圧力損失が高くなり、固液
分離処理効率が悪化するために不適当である。
【0024】多孔性フィルター6のフィルター面積とし
ては、例えば100×〜10000×cm2 のものを使
用するとよく、濾過面積が100m2 より小さくする
と、切粉等の懸濁物が目詰まりし易くなるとともに、濾
過液体が多孔性フィルター6を通液する際の圧力損失が
高くなるで不適当であり、また多孔性フィルター6のフ
ィルター3の濾過面積は、100cm2 以上であれば、
いくら大きくしてもかまわない。なお多孔性フィルター
6の濾過面積を効率よく確保するためには、多孔性フィ
ルター5を波型板状あるいは蛇腹状で伸縮可能にしても
よい。
【0025】また、沈殿分離槽1の溢流部4に設けた多
孔性フィルター6の下方に、間隔を置いて、多孔性フィ
ルター5より目開きの大きい30〜180メッシュの予
備の多孔性フィルター(図示せず)を付設して、多孔性
フィルター6に対する通液圧力を低減させたり、切粉等
の懸濁物を分離、除去して多孔性フィルター6の切粉等
の懸濁物の濾過能力を最大限に発揮させるようにしても
よいし、さらには多孔性フィルター6の逆洗の後に再浮
上する切粉等の懸濁物を一時的に止めたりしてもよい。
【0026】スパイラル状のコンベヤー3および多孔性
フィルター5は、前述したサブゼロ硬化処理をしたステ
ンレス鋼製のものが物理的強度に富んでる点で最適であ
るが、これ以外にも通常のステンレス鋼線、鉄鋼線、サ
ラン繊維等の物理的強度に富んでる素材であれば、どん
なものでも用いことができる。
【0027】前述した沈殿分離槽1の上部に設けた蓋4
の一箇所を開口させて、切粉等の懸濁物を含むくクーラ
ント廃液の流入開口7とするが、この流入開口7に代え
て、切粉等の懸濁物のクーラント廃液の流入管(図示せ
ず)を沈殿分離槽1の側面に設けてもよい。
【0028】沈殿分離槽1の上部の一箇所を濾過液の溢
流部6とするのは、溢流部6より濾過液を加圧せずに、
自然に溢れて流れるようにすることによって、沈殿分離
槽1内の切粉等の懸濁物を含むクーラント廃液の流速を
できるだけ遅くし、多孔性フィルター6が切粉等の懸濁
物によって目詰まりすることを極力防止するためであ
り、このクーラント廃液の流速(LV)は、1〜 20
m/分とすることが望ましい。また沈殿分離槽1の溢流
部6は、前述した右側の沈殿分離槽1の上部開口を密閉
した蓋4の位置と、沈殿分離槽1の中央部を密閉した蓋
4の位置よりも低くすることが望ましいが、これらの蓋
4の位置と同じ高さであってもかまわない。
【0029】クーラント廃液の流速(LV)が1m/分
未満であると、切粉等の懸濁物が多孔性フィルター6に
目詰まりすることはないが、切削廃液の流速が遅すぎて
固液分離処理効率が悪くなるために不適当であり、また
クーラント廃液の流速(LV)が20m/分を超える
と、切粉等の懸濁物が多孔性フィルター6に目詰まりし
易くなるので不適当である。
【0030】多孔性フィルター6の上方に、多孔性フィ
ルター6の下面に付着した懸濁物を洗い落とす逆洗ノズ
ル8を沈殿分離槽1の上方に取り付けたロッドレスシリ
ンダー9に移動可能に付設してもよく、逆洗ノズル8以
外にも逆洗スプレーその他の逆洗手段を付設してもかま
わない。
【0031】本考案の片溢流式固液分離装置の固液分離
処理の操作について、図1に従って説明すると、まず高
圧クーラント法を採用した高速回転切削加工機より排出
する、主としを微細な切粉等の懸濁物とその他の雑多な
少量の切粉等の懸濁物を含むくクーラント廃液を、沈殿
分離槽1の上部に設けた流入開口7より沈殿分離槽1内
に流入させると同時に、モーター(図示せず)によっ
て、巻き方が左巻であるスパイラル状のコンベヤー3を
右回転(時計回転)させると、クーラント廃液に含まれ
ている切粉等の懸濁物の大部分は、沈殿分離槽1の底面
に沈殿する。
【0032】そして、沈殿分離槽1の底面に沈殿した大
部分の切粉等の懸濁物(混入する異物も含めて)を、右
回転するスパイラル状のコンベヤー3によって、回転方
向に、左側の沈殿分離槽1(側面直線部分の角度を10
0度)の密閉部分の底面および側面に押し付けながら、
右側の多孔性フィルター6を設けた沈殿分離槽1内に切
粉等の懸濁物の大部分を持ち込むことなく、この密閉部
分に保持して沈殿分離槽1外に連続的に排出して廃棄す
る。
【0033】一方、沈殿分離槽1内に流入したクーラン
ト廃液の液面は、次第に上昇して行き、前述した右側の
沈殿分離槽1の密閉部分に保持してスパイラル状のコン
ベヤー3で沈殿分離槽1外に排出されない、少量の切粉
等の懸濁物を含むクーラント廃液が、スパイラル状のコ
ンベヤー3の右回転方向と同じ側である、右側の沈殿分
離槽1(側面直線部分の角度を約20度)の、大きく開
放された開口部の溢流部5に達すると、この溢流部5に
設けた濾過面積を大きくした多孔性フィルター6によっ
て、クーラント廃液に含まれている少量の切粉等の懸濁
物は濾過され、濾過液体であるクーラントのみが、多孔
性フィルターより低流速で溢れて流れて行くので、これ
を回収する。
【0034】なお、前述した固液分離を行っている間
に、クーラント廃液の種類や切粉等の懸濁物の種類また
は処理条件によっては、多孔性フィルター6の下面に切
粉等の懸濁物が付着することもあるので、このような場
合に、必要があれば、ロッドレスシリンダー8に移動可
能に付設した逆洗ノズル8より、濾過液体であるクーラ
ントを洗浄液として多孔性フィルター6の上面に噴射し
て、多孔性フィルター6の下面に付着した懸濁物を洗い
落として沈殿したり、また場合によっては、多孔性フィ
ルター6を振動機械によって振動させて懸濁物を振るい
落として沈殿したりして洗浄てもよい。
【0035】なお、図1に示すように、スパイラル状の
コンベヤー3の上部を、クーラント廃液の液体の液面よ
り露出させると、左側の沈殿分離槽1の密閉部分のクー
ラント廃液の液面上に漂っている浮遊性の切粉等の懸濁
物を、回転するスパイラル状のコンベヤー3によって、
この左側の沈殿分離槽1の密閉部分に保持しながら沈殿
分離槽1外に連続的に排出して廃棄できる。
【0036】前述した実施例以外に、図示していない
が、巻き方が右巻であるスパイラル状のコンベヤー3を
左回転(反時計回転)させ、沈殿分離槽1の底面に沈殿
した大部分の切粉等の懸濁物を、回転方向に、右側の沈
殿分離槽1の密閉部分の底面および側面に押し付けなが
ら、この密閉部分に保持して沈殿分離槽1外に連続的に
排出して廃棄し、一方、少量の切粉等の懸濁物を含むク
ーラント廃液を、スパイラル状のコンベヤー3の左回転
方向と同じ側である、左側の沈殿分離槽1の開口部の溢
流部5に設けた多孔性フィルター6によって処理し、ク
ーラント廃液に含まれている少量の切粉等の懸濁物を濾
過して、クーラントを回収する場合についても、全く同
様の操作をすればよい。
【0037】
【考案の効果】本考案によると、切粉等の懸濁物を含ん
でいる液体、特に高圧クーラント法における微細な切粉
等の懸濁物のみを含んでいるクーラント廃液、また微細
な切粉等の懸濁物を主として含むとともに、その他粒径
が大きい切粉等の懸濁物とを雑多に混在して含んでいる
クーラント廃液液体より、これらの全ての切粉等の懸濁
物を、多孔性フィルターを目詰まりさせずに、すなわち
固液分離処理を中断して多孔性フィルターを頻繁に洗浄
するようなことはしないで、連続的に分離、除去して固
液分離処理効率を飛躍的に高めることが可能である。
【0038】また、本考案によると、切粉等の懸濁物を
除去した濾過液体、特に高圧クーラント法において使用
した多量のクーラント廃液を廃棄せずに、純度のよいク
ーラントとして、コストを安く回収して、再使用するこ
とができ、産業廃棄物の活用という現代の要請に応じる
ことが可能である。
【0039】さらに、本考案によると、切粉等の懸濁物
を、固液分離処理を中断して排出することなく、固液分
離処理中に連続的に沈殿分離槽より脱液、減量化し、連
続的に、効率よく沈殿分離槽より搬出、廃棄することが
でき、また、沈殿分離槽内に切粉等の懸濁物以外の異物
が混入しても、切粉等の懸濁物とともにスパイラル状の
コンベヤーによって搬出、廃棄して、多孔性フィルター
を破損することがないので、産業廃棄物の処理として優
れた技術といえる。
【0040】また、逆洗ノズルより、濾過液体(例えば
クーラント)を洗浄液として多孔性フィルターの上面に
噴射させることによって、多孔性フィルターの下面に切
粉等の懸濁物が付着しても、この懸濁物を洗い落として
沈殿させて多孔性フィルターを洗浄できるので、固液分
離処理を長時間継続できる利点もある。
【0041】また、スパイラル状のコンベヤーの上部
を、クーラント廃液の液体の液面より露出させると、沈
殿分離槽の密閉部分のクーラント廃液の液面上に漂って
いる浮遊性の切粉等の懸濁物を、回転するスパイラル状
のコンベヤーによって、この沈殿分離槽の密閉部分に保
持しながら、沈殿している切粉等の懸濁物とともに、沈
殿分離槽1外に連続的に排出して廃棄できる効果もあ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の片溢流式固液分離装置の断面図であ
る。
【図2】本考案の片溢流式固液分離装置図の主要部分の
一部切欠斜視図である。
【符号の説明】
1 沈殿分離槽 2 溢流部 3 スパイラル状のコンベヤー 4 蓋 5 溢流部 6 多孔性フィルター 7 流入開口 8 逆洗ノズル

Claims (4)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上方部にスクリーン状フィルター、パン
    チングフィルター等の多孔性フィルターを設けた断面が
    U字状の沈殿分離槽に、切削切粉等の懸濁物を含む液体
    を流入させ、濾過液体をスクリーン状のフィルター、パ
    ンチングフィルター等の多孔性フィルターを介して沈殿
    分離槽の溢流部分より流出させるとともに、沈殿分離槽
    内の下方部に沈殿分離した切粉等の懸濁物を、沈殿分離
    槽の底面に近接して回転可能に設けたスパイラル状のコ
    ンベヤーで沈殿分離槽の外部に排出するについて、スパ
    イラル状のコンベヤーのスパイラルの巻き方に応じて、
    スパイラル状のコンベヤーの回転方向を選択し、またス
    パイラル状のコンベヤーの回転方向と反対側の沈殿分離
    槽の側面直線部分の角度を、スパイラル状のコンベヤー
    の回転方向と同じ側の沈殿分離槽の側面直線部分の角度
    より大きくするとともに、その沈殿分離槽の上方部およ
    び沈殿分離槽の中央部を閉鎖させ、またスパイラル状の
    コンベヤーの回転方向と同じ側の沈殿分離槽の開口部を
    濾過液体の溢流部とし、この沈殿分離槽の溢流部付近
    に、スクリーン状のフィルター、パンチングフィルター
    等の多孔性フィルターを付設した片溢流式固液分離装
    置。
  2. 【請求項2】 スパイラル状のコンベヤーの回転方向と
    反対側の沈殿分離槽の側面直線部分の角度を10〜40
    度とし、スパイラル状のコンベヤーの回転方向と同じ側
    の沈殿分離槽の側面直線部分の角度を90〜135度と
    する請求項1記載の片溢流式固液分離装置。
  3. 【請求項3】 沈殿分離槽の溢流部付近に設けた多孔性
    フィルターの上方に、逆洗液ノズル等の洗浄手段を付設
    した請求項1または請求項2記載の片溢流式固液分離装
    置。
  4. 【請求項4】 スパイラル状のコンベヤーの上部を、切
    削切粉等の懸濁物を含む液体の液面より露出させた請求
    項2記載の片溢流式固液分離装置。
JP9270292U 1992-12-25 1992-12-25 片溢流式固液分離装置 Expired - Lifetime JP2582464Y2 (ja)

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JP9270292U JP2582464Y2 (ja) 1992-12-25 1992-12-25 片溢流式固液分離装置

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JP9270292U JP2582464Y2 (ja) 1992-12-25 1992-12-25 片溢流式固液分離装置

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JPH0652915U JPH0652915U (ja) 1994-07-19
JP2582464Y2 true JP2582464Y2 (ja) 1998-10-08

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ID=14061825

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