JP2581999Y2 - 車載用機器の機器本体移動装置 - Google Patents

車載用機器の機器本体移動装置

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JP2581999Y2
JP2581999Y2 JP5110893U JP5110893U JP2581999Y2 JP 2581999 Y2 JP2581999 Y2 JP 2581999Y2 JP 5110893 U JP5110893 U JP 5110893U JP 5110893 U JP5110893 U JP 5110893U JP 2581999 Y2 JP2581999 Y2 JP 2581999Y2
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晃 大槻
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Alpine Electronics Inc
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、例えばテレビモニタや
その他の表示部材などの機器本体が筐体内外へ進退移動
させられる車載用機器に係り、特に機器本体と共に移動
する移動部材を案内する案内機構部分にて、車体振動に
よるがたつき音が発生するのを防止できるようにした車
載用機器の機器本体移動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図7は、車載用機器の一例として、車載
用表示装置の外観を示している。この車載用表示装置
は、車内のコンソールパネル1などに埋設される筐体2
内に液晶テレビモニタなどの表示部材3が収納されてい
る。使用時には、表示部材3が(イ)で示す水平姿勢に
てA1方向へ突出し、突出後に(ロ)で示す立ち上り姿
勢に回動する。表示部材3が(ロ)で示す立ち上り姿勢
に回動することにより、表示画面3aが車室内方向へ向
けられる。
【0003】図8は、上記車載用表示装置の構造の従来
例を示す断面図である。筐体2の両側板の内面には、A
1−A2方向に延びる案内レール6が固定されている。
この案内レール6は断面がコの字形状であり、下部拘束
壁6aと上部拘束壁6bを有している。筐体2内には移
動ケース5が設けられ、移動ケース5の両側面外方に設
けられた左右それぞれ一対ずつの支えローラ7,7が前
記案内レール6内を転動し、これにより移動ケース5が
筐体2内にてA1−A2方向へ移動できるようになって
いる。移動ケース5内には駆動ブラケット4が設けられ
ている。移動ケース5の側面にはガイド溝5aが、駆動
ブラケット4にはこのガイド溝5a内を摺動する一対の
ピン8a,8bが設けられており、このピン8a,8b
がガイド溝5a内を摺動することにより、駆動ブラケッ
ト4が移動ケース5内をA1−A2方向へ移動できるよ
うに支持されている。駆動ブラケット4内にはモータを
有する駆動機構9が搭載され、この駆動機構9の出力歯
車10が、筐体2の底面に設けられたラック部材11
と、移動ケース5の底面に設けられたラック部材12と
に選択的に噛合う。
【0004】収納状態では、駆動ブラケット4が移動ケ
ース5内にてA2方向へ移動し、さらに移動ケース5が
筐体2内をA2方向へ移動して、表示部材3が水平姿勢
にて筐体2内に収納されている。使用操作釦を操作する
と、出力歯車10とラック部材11との噛合いにより移
動ケース5が筐体2内をA1方向へ前進し、その後に出
力歯車10がラック部材12と噛合って、駆動ブラケッ
ト4が移動ケース5内をA1方向へ移動する。このとき
移動ケース5に形成されたガイド溝5b,5cとリンク
板13の働きにより表示部材3が立ち上げ姿勢に回動さ
せられる。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】この種の車載用表示装
置では、車体の振動が筐体2内の各機構に伝達され、振
動によるがたつき音が発生する問題がある。特に図7と
図8に示すように、質量の大きな表示部材3が筐体2の
外部に突出している状態では、表示部材3が、駆動ブラ
ケット4を介して移動ケース5のA1方向先部に片持ち
支持された状態になる。よって車体の揺れにより表示部
材3が上下に振動すると、移動ケース5に固定された軸
7a,7bと支えローラ7とのクリアランスによるがた
つきと、支えローラ7と案内レール6の上下の拘束壁6
aまたは6bとの間のクリアランスによるがたつきが発
生し、これががたつき音の原因となる。特に耐摩耗性を
得るために支えローラ7と案内レール6とを金属により
形成した場合には、このがたつき音が大きくなってしま
う。
【0006】上記のがたつき音の発生を防止するため
に、従来は、図8に示すように、移動ケース5の上端に
板ばね14を設けて、この板ばね14を筐体2の天井板
の内面に摺動圧接させる構造が考えられている。この板
ばね14により移動ケース5に対して下向きの付勢力f
が与えられ、この付勢力fにより、左右の支えローラ
7,7に下向きの力f1とf2が与えられる。この力f
1とf2により、両支えローラ7,7が案内レール6の
下部拘束壁6aに圧接させられて、振動によるがたつき
が抑制できるようにしたものである。しかしながら、上
記構造では、両支えローラ7,7を案内レール6の下部
拘束壁6aに安定して圧接させることができない。すな
わち、力f1とf2により発生するモーメントでは、ま
ず図示左側の軸7bを支点とした時計回りのモーメント
(f1×L)と、右側の軸7aを支点とした反時計回り
のモーメント(f2×L)が存在する。ただし、移動ケ
ース5の先部には重量Gの表示部材3が支持されている
ため、この重量Gにより、軸7bを支点とした時計回り
のモーメントMaと、軸7aを支点とした同じく時計回
りにモーメントMbが存在する。
【0007】よって右側のローラ7は、互いに同じ時計
回りのモーメント(f1×L)とMaとにより、下部拘
束壁6aに強い力で加圧されるが、左側のローラ7で
は、軸7aを支点として互いに逆回りのモーメント(f
2×L)とMbが作用するため、両モーメントが相殺さ
れて、左側のローラ7は実際にはf2よりも弱い力で拘
束壁6aに加圧されるか、あるいは下向き力f2が存在
しているのにもかかわらず、ローラが上側の拘束壁6b
方向へ付勢されることになる。したがって左側のローラ
7は不安定な状態におかれ、車体振動によるがたつきを
生じやすくなっている。すなわち板ばね14は、単に移
動ケース5と筐体2との摺動抵抗を増大させているだけ
であって、がたつき音の発生には期待できるほどの効果
がないことになる。
【0008】本考案は上記従来の課題を解決するもので
あり、移動部材の先部に表示部材などの機器本体が支持
され、且つ移動部材が筐体内にて移動できるように設け
られているものにおいて、移動部材の振動によるがたつ
きを効果的に防止できるようにした車載用機器の機器本
体移動装置を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】本考案による機器本体移
動装置は、筐体と、この筐体内に収納された位置から筐
体外方へ突出する位置へ移動可能な機器本体と、この機
器本体を筐体に対して移動可能に支持し且つそれ自体も
機器本体と共に筐体内を移動する移動部材と、この移動
部材に駆動力を与えて機器本体と移動部材とを移動させ
る駆動機構とが設けられている車載用機器であって、前
記移動部材にはその移動方向に所定距離離間して配置さ
れる支え体が設けられ、前記筐体には前記支え体を上下
から拘束し且つ前記移動部材の移動方向延びる案内部
材が設けられており、前記機器本体が前記筐体から突出
した状態でこの機器本体に近い側に位置する支え体を重
力方向付勢し機器本体から遠い側に位置する支え体を
反重力方向へ付勢する付勢部材が設けられていることを
特徴とするものである。
【0010】
【作用】上記手段では、機器本体が筐体から突出したと
きに、この機器本体の重力により移動部材にモーメント
が作用する。また移動部材に設けられた一対の支え体で
は、機器本体に近い側では重力方向へ、機器本体から遠
い側では反重力方向へ付勢力が与えられる。よってそれ
ぞれの支え体においては前記付勢力によるモーメント
と、機器本体の重力によるモーメントとが同じ方向とな
る。よってそれぞれの支え体は安定して案内部材に圧接
されることになり、車体振動による移動部材のがたつき
が生じにくくなる。
【0011】
【実施例】以下、本考案について図面を参照して説明す
る。図1は本考案の一実施例である車載用表示装置にお
いて機器本体としての表示部材が筐体内に収納された状
態を示す断面図、図2は表示装置が筐体から突出して立
ち上がった状態を示す断面図、図3、図4および図5は
主要な部材をそれぞれ示す斜視図、図6(A)〜(C)
は、移動部材としての移動ケースの案内支持構造を示す
拡大断面図および力とモーメントの説明図である。図1
と図2に示すように、この車載用機器は、車室内のコン
ソールパネルに取り付けられる筐体20内に、移動ケー
ス30がA1−A2方向へ移動自在に収納され、さらに
移動ケース30内に駆動ブラケット40がA1−A2方
向へ移動自在に設けられ、この駆動ブラケット40に、
機器本体としてテレビモニタなどの表示部材50が支持
されている。図1の状態では表示部材50が水平姿勢に
て筐体20および移動ケース30内に収納されている。
また、表示部材50が筐体20から突出させられると、
図2に示すように、筐体20の前方にて立ち上げ姿勢に
回動させられる。
【0012】図3に示すように、駆動ブラケット40で
は、両脚部40a,40a間に回動軸41が回動自在に
支持され、その両端部41a,41aは脚部40a,4
0aの外方へ突出している。回動軸41の両側部には大
歯車42,42が固定され、一方の大歯車42の内側に
は、小歯車43が固定されている。駆動ブラケット40
には、駆動機構60が搭載されており、その出力が小歯
車43に伝達される。上記脚部40a,40aの先部に
は外方へ突出するガイドピン44,44が設けられ、こ
のガイドピン44,44の内端の支持部44a,44a
により表示部材50の側面50a,50aに設けられた
回動軸受部50b,50bが回動自在に支持されてい
る。上記表示部材50の両側面50a,50aにはリン
ク部材51,51が軸51aを介して回動自在に取り付
けられている。それぞれのリンク部材51の外面には、
ガイドピン52と53が固定されている。
【0013】図4に示すように、移動ケース30は板金
製であり、その内部に前記駆動ブラケット40が収納さ
れる。図4にて紙面手前側に現れている側板30aの外
面には、一対の支えローラ35a,35bが設けられ、
それぞれ側板30aに植設されたローラ軸38a,38
bにより回動自在に支持されている。また図4にて右斜
め奥側に示されている他方の側板30aの外面にも、同
様に一対の支えローラ35aと35bがそれぞれローラ
軸38a,38bに支持されて設けられている。前記表
示部材50が図2に示すように筐体20の外方へ突出し
た状態では、支えローラ35aが表示部材50に近い側
となり、支えローラ35bが表示部材50から遠い側に
位置することになる。また図6(A)に示すように、両
ローラ軸38aと38bは、A1−A2方向に距離L2
を有して配置されている。
【0014】移動ケース30の左右両側板30a,30
aの外側には、それぞれ樹脂製の加圧シュー71,71
が設けられている(図4では一方の加圧シューのみが示
されている)。側板30aの外面には、支持片30fと
30gが一体に切り起こし成形されている。支えローラ
35aの側近に位置する支持片30fと加圧シュー71
の先部との間には付勢スプリング72aが介装され、支
えローラ35bの側近に位置する支持片30gと加圧シ
ュー71の先部との間には付勢スプリング72bが介装
されている。図6(A)に示すように、一方のローラ軸
38aと付勢スプリング72bの中心までの距離、およ
び他方のローラ軸38bと付勢スプリング72aの中心
までの距離は、それぞれL1である。また移動ケース3
0のそれぞれの側板30aには、ガイド溝31,32,
33が形成されている。ガイド溝31の前端部分は円弧
部31aとなっており、その下にクリック部材37が設
けられている。
【0015】図1と図2に示すように、前記表示部材5
0に支持されたリンク部材51から突出するガイドピン
53はガイド溝33内に摺動自在に支持され、同じくリ
ンク部材51から突出するガイドピン52はガイド溝3
2内に摺動自在に支持されている。また駆動ブラケット
40に設けられた前記回動軸41の両端部41aとガイ
ドピン44は、共に同じガイド溝31内に摺動自在に支
持されている。前記クリック部材37はばねにより上方
へ付勢されており、前記ガイドピン44がガイド溝31
の円弧部31aに移動すると、このガイドピン44がク
リック部材37の溝37a,37b,37cのいずれか
と嵌合し、これにより表示部材50の回動姿勢が決めら
れる。
【0016】また図4に示すように、移動ケース30の
両側板30a,30aの下端部には図示内側へ折曲片3
0b,30bが形成され、その上面にラック部材36,
36が固定されている。図2に示すように、前記移動ケ
ース30がA1方向へ移動すると、その両側板30a,
30aの先部が筐体20の前方へ突出する。そのため図
4に示すように、両側板30a,30aの突出する部分
の外面に合成樹脂製の化粧カバー81が装着され、この
化粧カバー81,81は両側板30a,30aにねじ止
めまたは接着などの手段で固定されている。
【0017】図5に示す筐体20はこの車載用機器の最
外部に位置するものであり、この内部に前記移動ケース
30が収納される。筐体20の前方にはノーズ23が取
付けられている。筐体20の両側板20a,20aの内
面には案内レール21,21がねじなどの手段で固定さ
れている。案内レール21,21は板金材料により断面
がコの字状に曲げられたものであり、下側の折曲げ部が
下部拘束壁21aで、上側の折曲げ部が上部拘束壁21
bとなっている。案内レール21,21は表示部材50
などの移動方向(A1−A2方向)に沿って延び、よっ
て上記それぞれの拘束壁21aと21bは、A1ーA2
方向に沿って延び、且つ拘束壁21a,21bは筐体2
0の内方に向けられている。
【0018】図6(A)に示すように、前記移動ケース
30の側板30a,30aの外面にそれぞれ設けられた
前記支えローラ35a,35bは、案内レール21,2
1内に挿入され、下部拘束壁31aと上部拘束壁21b
とで上下から拘束された状態で転動するようになってい
る。また移動ケース30の両側板30a,30aの外側
に向けられた加圧シュー71,71も案内レール21,
21内に挿入されている。加圧シュー71の両端部に
は、上下対称に形成された摺動部71a,71bが突状
に形成されている。図6(A)に示すように、一方の摺
動部71aは前記付勢スプリング72aの弾性力により
案内レール71の上部拘束壁21bの内面に加圧されて
おり、他方の摺動部71bは付勢スプリング72bによ
り下部拘束壁21aの内面に加圧されている。移動ケー
ス30は、それぞれの支えローラ35a,35bが案内
レール21内を転動することによりA1−A2方向へ移
動できるように支持されている。また加圧シュー71は
左右が支持片30fと30gに挟まれた状態となってい
るため、移動ケース30が移動する際、加圧シュー71
も一緒にA1−A2方向へ移動する。このとき摺動部7
1aは上部拘束壁21bの内面を摺動し、摺動部71b
は下部拘束壁21aの内面を摺動する。加圧シュー71
は案内レール21に対する摩擦係数が小さい樹脂材料に
より形成されており、よって加圧シュー71が案内レー
ル21内を摺動する際の摺動摩擦抵抗はさほど大きくな
らない。
【0019】上記のように、加圧シュー71の摺動部7
1aは付勢スプリング72aの弾性力により上部拘束壁
21bに加圧され、摺動部71bは付勢スプリング72
bの弾性力により下部拘束壁21aに加圧されているた
め、その反力により、移動ケース30の側板30aに設
けられた支持片30fは案内レール21および筐体20
に対して下向きに付勢され、支持片30gは案内レール
21および筐体20に対して上向きに付勢されているこ
とになる。図6(A)〜(C)では、両スプリング72
aと72bによる弾圧力が同じであり、支持片30fに
対する下方向への付勢力と、支持片30gに対する上方
向への付勢力を共にF0で示している。
【0020】図6(B)は、突出状態の表示部材50か
ら遠い側のローラ軸38bを支点としたモーメントを示
している。前述のように支持片30fは、案内レール2
1および筐体20に対して下向きの力F0で付勢されて
いるため、この支持片30fと共に移動ケース30に支
持されているローラ軸38aは、案内レール21および
筐体20に対して、力F1(=F0×(L1/L2))
により下方向へ付勢されていることになる。よってロー
ラ軸38bを支点とした場合、移動ケース30の一方の
側板30aにおいて、図6(B)にて時計方向へM1=
(L2×F1)が作用し、さらに突出状態の表示部材5
0の重量Gにより時計回りのモーメントMaが作用す
る。
【0021】図6(C)は、突出状態の表示部材50に
近い側のローラ軸38aを支点としたモーメントを示し
ている。前述のように支持片30gは、案内レール21
および筐体20に対して上方向へF0の力で付勢されて
いるため、この支持片30gと共に移動ケース30に支
持されているローラ軸38bは、案内レール21および
筐体20に対して、力F1(=F0×(L1/L2))
により上方向へ付勢されていることになる。よってロー
ラ軸38aを支点とした場合、一方の側板30aに関し
て、時計方向へM1=(L2×F1)のモーメントが作
用し、さらに表示部材50の重量Gにより、ローラ軸3
8aを支点として時計回りにMbのモーメントが作用す
る。
【0022】図6(B)では、ローラ軸38bを支点と
する付勢スプリング72aの付勢力に基づくモーメント
M1と表示部材50の重量GによるモーメントMaが共
に同じ時計回りであるため、表示部材50に近い側のロ
ーラ軸38aは同じ方向のモーメントM1とMaによ
り、下部拘束壁21a方向へ加圧されている。また図6
(C)では、ローラ軸38aを支点としたときに、付勢
スプリング72bの付勢力に基づくモーメントM1と表
示部材50の重量GによりモーメントMbとが共に時計
回りであり、ローラ軸38bは両モーメントM1とMb
とにより上部拘束壁21b方向へ加圧されている。この
ように、ローラ軸38aが下方向へ、ローラ軸38bが
上方向へ、それぞれのモーメントの和により安定して加
圧されているため、各ローラ軸38a,38bと支えロ
ーラ35a,35bとの支持クリアランス、および各支
えローラ35a,35bと下部拘束壁21a、上部拘束
壁21bとの間のクリアランスは加圧力により常に吸収
された状態である。またこのクリアランスを除去する方
向への加圧力は、それぞれのローラ軸38a,38bに
おいて、突出状態の表示部材50の重量によるモーメン
トの方向に従った安定した大きさであるため、車体振動
により、移動ケース30のがたつきが生じにくくなって
いる。
【0023】また、筐体20の底部20cの内面には一
対のラック部材24,24が設けられている。図4に示
すように、移動ケース30の底部30cの両側部には切
欠部30d,30dが形成され、前記ラック部材24,
24はこの切欠部30d,30d内に位置して、且つ移
動ケース30に設けられたラック部材36,36の内側
に位置する。そして図3に示した大歯車42,42は、
それぞれ上記両ラック部材24および36に選択的に噛
合うようになっている。図1と図3に示すように、前記
駆動機構60は、これに設けられたモータMの動力を、
前記大歯車42に伝達するためのものであり、この伝達
動力により、駆動ブラケット40および移動ケース30
がA1−A2方向へ駆動される。
【0024】駆動機構60は、板金によりコの字形状に
曲げられたギヤケース61を有しており、前記モータM
はこのギヤケース61の外部に固定されている。ギヤケ
ース61の一方の側板61bには取付片61cが折曲げ
形成され、この取付片61cに雌ねじ穴61d,61d
が形成されている。図3に示すように、駆動ブラケット
40には取付穴40b,40bが穿設されており、この
取付穴40b,40bに挿入される固定ねじが前記雌ね
じ穴61d,61dに螺着されて、ギヤケース61が駆
動ブラケット40に固定されている。ギヤケース61内
には複数の歯車列62が設けられており、モータMの動
力がこの歯車列62により減速されて小歯車43に伝達
され、これにより大歯車42が回転駆動される。
【0025】次に、上記車載用表示装置の動作について
説明する。図1に示す収納状態では、移動ケース30と
駆動ブラケット40が共にA2方向へ移動しており、両
者が筐体20内に収納されている。この状態で動作釦
(図示しない)が操作されると、前記駆動機構60内の
モータMが始動する。このモータMの回転動力は、歯車
列62により減速されて小歯車43に伝達され、回動軸
41が回転駆動される。回動軸41に固定された大歯車
42,42は、筐体20に設けられたラック部材24,
24と噛み合って転動し、移動ケース30と駆動ブラケ
ット40とが一緒にA1方向に前進する。
【0026】移動ケース30が図2にて(イ)で示す位
置まで前進すると、移動ケース30はその位置で停止す
る。移動ケース30が(イ)の位置に至った後、そのま
ま継続して前記モータMにより大歯車42,42が駆動
されると、大歯車42,42は筐体20上のラック部材
24,24から外れ移動ケース30上のラック部材3
6,36と噛み合うに至り、駆動ブラケット40が単独
で移動ケース30内をA1方向へ前進する。駆動ブラケ
ット40がA1方向へ前進する途中で、リンク部材51
に設けられているガイドピン52が、移動ケース30に
形成されたガイド溝32の溝先端に当たり、ガイドピン
52はそれ以上A1方向へ前進できなくなる。さらにモ
ータMの動力により駆動ブラケット40がA1方向へ前
進させられると、表示部材50と駆動ブラケット40と
の共通軸となる前記ガイドピン44が移動ケース30の
ガイド溝31内を前進する。また、ガイドピン53もガ
イド溝33に沿ってA1方向に前進しガイド溝33から
抜け出る。その結果、リンク部材51はガイドピン52
を支点として反時計方向へ回動し、表示部材50はガイ
ドピン44を支点として反時計方向へ回動し、図2に示
す角度に立ち上げられる。
【0027】上記において、移動ケース30が図2に示
す(イ)の位置まで前進する際、各支えローラ35aと
35bが案内レール21内を転動するが、このとき移動
ケース30にて支持片30fと30gの間に位置してい
る加圧シュー71も一緒にA1方向へ移動する。そして
図2に示すように表示部材50が筐体20の外で立ち上
がった状態では、図6(B)(C)に示すように、表示
部材50に近いローラ軸38aが、付勢スプリング72
aによるモーメントM1と表示部材50の重量によるモ
ーメントMaにより、案内レール21の下部拘束壁21
aに加圧され、表示部材50から遠い側のローラ軸38
bは、付勢スプリング72bによるモーメントM1と表
示部材50の重量によるモーメントMbにより上部拘束
壁21bに加圧される。よって支えローラ35a,35
bの支持クリアランスと、案内レール21に対するクリ
アランスが吸収され、移動ケース30が筐体20内にて
がたつきにくくなっている。よって車体が揺れても、が
たつき音が生じにくい。
【0028】次に、表示部材50が立ち上げられている
状態で、収納操作釦を押すと、モータMが逆転方向へ始
動し、大歯車42が移動ケース30のラック部材36上
をA2方向へ転動し、駆動ブラケット40がA2方向へ
移動する。このときガイドピン44がガイド溝31に沿
ってA2方向へ移動し、またガイドピン53がガイド溝
33内に戻って、表示部材50が水平姿勢となり、水平
姿勢に戻った後は移動ケース30内に収納される。駆動
ブラケット40が移動ケース30の終端に至ると、次に
大歯車42が筐体20内のラック部材24に噛合って、
移動ケース30と駆動ブラケット40とが一体のままA
2方向へ移動し、水平姿勢の表示部材50が筐体20内
に収納される。
【0029】なお、上記実施例では、図6に示すよう
に、付勢スプリング72a,72bが両支えローラ35
aと35bの間に設けられているため、付勢スプリング
72aと72bによりローラ軸38a,38bに与えら
れる付勢力F1は、(F0×(L1/L2))となって
おり、ローラ軸38a,38bに作用する付勢力が(L
1/L2)のテコ比によって小さくなっている。そこ
で、加圧シュー71を2つに別け、両支えローラ35a
と35bよりも左右外側に設ければ、テコ比が上記と逆
になり、ローラ軸38aと38bを付勢スプリングの付
勢力よりも大きな力で付勢できるようになる。また加圧
シューを分割して、それぞれの加圧シューとローラ軸3
8a,38bとの間に付勢スプリングを介装して、ロー
ラ軸38aと38bを直接付勢してもよい。
【0030】さらに、上記実施例では、移動ケース30
に設けられた支えローラ35a,35bと筐体20に設
けられた案内レール21との間に本考案を実施している
が、支え体がピンで、案内部材が、このピンをガイドす
る長溝であってもよい。また、本考案の車載用機器は、
表示部材が立ち上り姿勢となるものに限られず、表示部
材がケースから突出した後に重力方向に下向きに回動し
て、表示面が車内方向へ向けられるものであってもよ
い。
【0031】
【考案の効果】以上のように、本考案によれば、移動部
材に設けられたそれぞれの支え体が案内部材に対し、機
器本体の重力によるモーメントと同じモーメントの方向
へ付勢されているため、支え体が案内部材に対して確実
に圧接され、車体振動により移動部材が振動しにくくな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例による車載用表示装置におい
て機器本体としての表示部材が収納された状態を示す断
面図、
【図2】表示部材が起立した状態を示す断面図、
【図3】表示部材を支持する駆動ブラケットを示す斜視
図、
【図4】駆動ブラケットを支持して表示部材と共に移動
する移動部材としての移動ケースを示す斜視図、
【図5】上記移動ケース、駆動ブラケットおよび表示部
材を収納する筐体を示す斜視図、
【図6】(A)は筐体に対する移動ケースの案内機構を
示す拡大断面図、(B)と(C)は、この案内機構にお
けるモーメントの作用状態を示す説明図、
【図7】車載用表示装置の車内への装備状態を示す斜視
図、
【図8】従来の車載用表示装置の駆動部および案内機構
を示す断面図、
【符号の説明】
20 筐体 21 案内レール 21a 下部拘束壁 21b 上部拘束壁 24 ラック部材 30 移動ケース 30f,30g 支持片 31,32,33 ガイド溝 35a,35b 支えローラ 36 ラック部材 38a,38b ローラ軸 40 駆動ブラケット 41 回動軸 41a 回動軸の端部 42 大歯車 44 ガイドピン 50 表示部材 51 リンク部材 52,53 ガイドピン 60 駆動機構 71 加圧シュー 71a,71b 摺動部 72a,72b 付勢スプリング M モータ

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 筐体と、この筐体内に収納された位置か
    ら筐体外方へ突出する位置へ移動可能な機器本体と、こ
    の機器本体を筐体に対して移動可能に支持し且つそれ自
    体も機器本体と共に筐体内を移動する移動部材と、この
    移動部材に駆動力を与えて機器本体と移動部材とを移動
    させる駆動機構とが設けられている車載用機器であっ
    て、前記移動部材にはその移動方向に所定距離離間して
    配置される支え体が設けられ、前記筐体には前記支え体
    を上下から拘束し且つ前記移動部材の移動方向延びる
    案内部材が設けられており、前記機器本体が前記筐体か
    ら突出した状態でこの機器本体に近い側に位置する支え
    体を重力方向付勢し機器本体から遠い側に位置する
    え体を反重力方向へ付勢する付勢部材が設けられている
    ことを特徴とする車載用機器の機器本体移動装置。
JP5110893U 1993-08-26 1993-08-26 車載用機器の機器本体移動装置 Expired - Lifetime JP2581999Y2 (ja)

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KR100753466B1 (ko) * 2005-03-30 2007-08-31 후지쓰 텐 가부시키가이샤 틸트 장치 및 전자기기

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