JP2581504Y2 - 鉛筆削り器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （イ）産業上の利用分野 本考案は鉛筆削り器に係り、特に屑受けケースの着脱
機構に関するものである。

（ロ）従来の技術 従来の鉛筆削り器、特に小型の電池式鉛筆削り器にお
いては、その屑受けケースは略断面Ｕ字状形態をとり、
その側面を指で摘んで本体ケースから取り外し、装着時
には取り外しと逆の方向に押し込んで行なうものであ
る。そして本体ケースと屑受けケースとの係合は本体ケ
ースに組み込まれた取付中枠の一部に形成した係止突起
と屑受け側に設けた係止凹部との係合によりなされてい
た。

（ハ）考案が解決しょうとする課題 従来の本体ケースと屑受けケースとの係合構造の場
合、屑受けケースの取り外しを容易にしょうとすると係
合が緩くなって装着時に屑受けケースが離脱する懸念が
あり、一方装着時における屑受けケースの離脱を防止し
ょうとすると係合が堅固になって屑受けケースの取り外
しが困難になるという欠点がある。

（ニ）課題を解決するための手段 本考案の鉛筆削り器は、屑受けケースの下部に常時拡
開し内向き圧により内方に撓む二叉状の可撓片を配設す
ると共に、本体ケース内の屑受けケース載置面に前記二
叉状の可撓片を端部に係止する係止部を設け、更に前記
二叉状の可撓片に前記係止を解除するための前記内向き
圧を付与するための指で操作可能な操作ボタンを設けた
ことを特徴とする。

（ホ）作用 本考案によれば、屑受けケースの装着時には屑受けケ
ースの下部に設けた二叉状の可撓片の端部が本体ケース
の内底面に設けた係止部に係止され堅固に係合されてい
るため、屑受けケースが本体ケースから容易に離脱する
ことはない。また、屑受けケースの取り外し時には二叉
状の可撓片を指で内方にたわませることにより、可撓片
の係止が解かれ屑受けケースを容易に取り外すことがで
きる。

（ヘ）実施例 以下本考案の一実施例を第１図乃至第４図を参照して
説明する。

第１図は本案鉛筆削り器の上面図、第２図はその正面
図、第３図はその要部縦断面図、第４図は屑受けケース
の着脱機構を構成する部材の分解斜視図を示す。

１は本体ケースであって、上面には鉛筆挿入孔２、３
が設けられ、且内部にはこれら挿入孔２、３に対向する
位置に切削刃４、５が配置されている。６は本体ケース
１の底蓋であって、後述する屑受けケースが載置される
部材７にネジ８、８により固定されている。

しこして、９は略上半分が透明体で形成され、且下部
に凹部10を有する段面略Ｕ字状の屑受けケースであっ
て、前記本体ケース１の一側に着脱自在に装着されるも
のである。11は前記屑受けケース９の凹部10に嵌着固定
される屑受けケース台であり、一対の指挿通孔12、13を
有するとともにこれら指挿通孔12、13に連設する筒部1
4、15を有する。筒部14、15には、それぞれ相対向する
側面に切り欠き孔16、17を有するとともに上面には上方
に切り欠きを設けた突起18、19を有する。また、筒部1
4、15の連結部20は透孔21、22を有する。

23は前記屑受けケース９と屑受けケース台11との間に
嵌着されるロック用部材であり、常時拡開し内向き圧に
より内方に撓む二叉状の可撓片24、25を有するとともに
これら可撓片24、25の外表面にはそれぞれ、可撓片24、
25に内向き圧を付与するための操作ボタンである凸部2
6、27が設けられている。

尚、前記部材７の上面には前記可撓片24、25の各端部
が係止される係止部28、29が設けられている。

次に、屑受けケース９の着脱機構を構成する部材の組
立てについて説明すると、まず、屑受けケース台11に対
し、ロック用部材33の二叉状の可撓片24、25に設けた凸
部26、27を筒部14、15の切り欠き孔16、17にはめ込み、
屑受けケース台11とロック用部材23とを一体化する。つ
いでこの一体化したものを屑受けケース９の凹部10に嵌
着し、例えば接着剤を用いて固定する。その後、この屑
受けケース９を前記ロック用部材23の可撓片24、25の端
部が屑受けケース載置部材７の係止部28、29に係止する
ように本体ケース１に装着する。

このような構成の本考案鉛筆削り器において、屑受け
ケース９を取り外す際には、屑受けケース台11に設けた
一対の指挿通孔12、13に例えば親指と人指し指をそれぞ
れ挿入し、ロック用部材23の二叉状の可撓片24、25に設
けた凸部26、27を内方に押すことにより、二叉状の可撓
片24、25の端部の係止が解除され、屑受けケース９を前
方に引けば容易に取り外すことができる。

（ト）考案の効果 上述したように、本考案鉛筆削り器によれば、屑受け
ケースの装着時には屑受けケースの下部に設けた二叉状
の可撓片の端部が本体ケースの内底面に設けた係止部に
係止され堅固に係合されているため、屑受けケースが本
体ケースから容易に離脱することはなく、また、屑受け
ケースの取り外し時には二叉状の可撓片を指で内方にた
わませることにより、可撓片の係止が解かれ屑受けケー
スを容易に取り外すことができるものであり、その実用
的価値は極めて大である。

【図面の簡単な説明】

図面はいずれも本考案に係り、第１図は本案鉛筆削り器
の上面図、第２図はその正面図、第３図はその要部縦断
面図、第４図は屑受けケースの着脱機構を構成する部材
の分解斜視図をそれぞれ示す。 （１）…本体ケース、（２）（３）…鉛筆挿入孔、
（４）（５）…切削刃、（６）底蓋、（７）…屑受けケ
ース載置部材、（９）屑受けケース、（11）…屑受けケ
ース台、（12）（13）…指挿通孔、（14）（15）…筒
部、（16）（17）…切り欠き孔、（18）（19）…突起、
（20）…連結部、（23）…ロック用部材、（24）（25）
…可撓片、（26）（27）…凸部、（28）（29）…係止
部。

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】本体ケースの一側に着脱自在に装着される
   屑受けケースを有すると共に前記本体ケース内部に前記
   屑受けケースと対設する切削刃を有してなる鉛筆削り器
   において、屑受けケースの下部に常時拡開し内向き圧に
   より内方に撓む二叉状の可撓片を配設すると共に、本体
   ケース内の屑受けケース載置面に前記二叉状の可撓片の
   端部に係止する係止部を設け、更に前記二叉状の可撓片
   に前記係止を解除するための前記内向き圧を付与するた
   めの指で操作可能な操作ボタンを設けてなる鉛筆削り
   器。