JP2581378B2 - ハンドベル自動演奏装置 - Google Patents

ハンドベル自動演奏装置

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JP2581378B2
JP2581378B2 JP4226256A JP22625692A JP2581378B2 JP 2581378 B2 JP2581378 B2 JP 2581378B2 JP 4226256 A JP4226256 A JP 4226256A JP 22625692 A JP22625692 A JP 22625692A JP 2581378 B2 JP2581378 B2 JP 2581378B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ハンドベルの演奏者に
よる通常演奏時と略同様な発音で、演奏情報に応じた楽
曲の自動演奏の実現に有効なハンドベル自動演奏装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ベル演奏装置として、図9および
図10に示す構造のものが知られている。これらの図に
示すベル演奏装置1は、ベル2と、該ベル2の内部に揺
動自在に取り付けられたハンマー3と、ベル2が一体に
取り付けられるとともに、スタンド4に回動自在に支持
されたヨーク5と、該ヨーク5に一体に取り付けられた
ホイール6と、該ホイール6にロープ(あるいはチェー
ン)7を介して連結されたモータ8とを備えた構成とな
っている。そして、このベル演奏装置1は、モータ8に
よってロープ(あるいはチェーン)7を介してホイール
6を所定角度の範囲内で往復回動させることにより、ヨ
ーク5およびベル2を揺動させて、該ベル2内に装着さ
れているハンマー3をベル2の内壁に衝突させることに
より、発音させるようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来技
術は、ベル2の内部のハンマー機構の揺動により発音す
る構成のため、例えば、ハンドベルのように演奏者が手
に持って振ることにより内部のハンマーが揺動して発音
する小型のベルに適用すると、発音状態が異なるので、
金属的な音色となってしまう。従って、本来の音色を発
音できず、演奏情報にしたがって楽曲を自動演奏させて
も、メロディの流れが固くて不自然なものになってしま
うという問題があり、未だ充分なものではなかった。
【0004】また、単純にベル2を自動的に発音させる
ことはできるものの、ハンドベルのように、ベル2の振
りの速さや大きさを調整することによる音色や音の強弱
の調整、あるいは、ベル2の振動を抑制して消音を行う
ことにより、発音時間の調整や続いて行われる発音との
混ざりの調整といった細かな操作が行えず、さらに、発
音後においてベル2をゆっくり振ることによりビブラー
ト効果を得るいわゆるチョーキングが行えないといった
不具合がある。従って、演奏者による音楽的に多彩な表
現を含んだ演奏を忠実に再現することは、極めて困難で
あるという問題があった。さらに、発音状態の相違によ
り発音時期や発音後の音の余韻が演奏者による演奏と異
なるので、他の自動楽器、例えば、MIDI仕様の電子
楽器や自動ピアノ等とのアンサンブル演奏の実現が困難
であり、小型のベル2の自動演奏装置として、改善の余
地があった。
【0005】本発明は、上記従来技術の課題を一挙に解
決し、ハンドベルの演奏者による通常演奏に近い自然な
発音が可能であり、特に、任意のタイミングで消音する
などの豊かな音楽的表現力を持って楽曲の自動演奏を好
適に実現するハンドベル自動演奏装置の提供を目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明によ
るハンドベル自動演奏装置は、演奏情報にしたがって、
複数のハンドベルを略重力方向に揺動させ、内蔵ハンマ
ーの打撃により楽曲を演奏するハンドベル自動演奏装置
において、前記各ハンドベルに連設されるアームの所定
位置を支点として、当該ハンドベルを略重力方向に揺動
可能とする支持手段と、当該ハンドベルが反重力方向に
回転する場合に前記アームの回動範囲を規制する規制手
段と、前記各ハンドベル毎に配設され、外部からの指令
に応じて、当該ハンドベルが反重力方向へ回転する向き
に前記アームを駆動する駆動手段と、重力によって前記
ハンドベルが略重力方向へ揺動する際にアームと当接す
る緩衝手段と、前記演奏情報にしたがって、前記駆動手
段を動作させる制御手段とを具備してなることを特徴と
している。請求項2記載の発明によるハンドベル自動演
奏装置は、前記演奏情報に応じた前記制御手段からの指
令に従って、当該ハンドベルに当接・離間する消音パッ
ドを具備することを特徴としている。
【0007】
【作用】上記請求項1記載の発明によれば、演奏情報に
したがって、複数のハンドベルを略重力方向に揺動させ
て発音させるに際し、各ハンドベルに各々独立に連設さ
れたアームは、その所定支点近傍位置で略重力方向に回
動自在に支持されており、制御手段が演奏情報に基づい
て選択した駆動手段に、演奏情報に応じた指示速度で変
位させるよう指令すると、該駆動手段は対応するハンド
ベルを反重力方向へ回転させる向きにアームを所定移動
量だけ指示速度で変位させるが、この回動するアームの
回動を前記支点近傍に配設された規制部材が規制するよ
う働く。すなわち、複数のハンドベルのうち、演奏情報
にしたがって制御手段が選択したハンドベルを指示速度
で回転するよう指令すると、駆動手段は反重力方向に回
転する向きにアームを所定移動量だけ指示速度で変位さ
せ、選択されたハンドベルは慣性力により反重力方向へ
所定移動量より多く指示速度で回動するが、所定回動量
相当位置で規制部材により回動規制されるため、ここで
ハンドベルは指示速度に応じて生じる慣性力で回転する
ハンマーにより打撃されて発音される。その後、自重に
よってハンドベルが略重力方向へ揺動するに際し、アー
ムが緩衝手段に当接して停止する。ここで、緩衝手段は
アームのバウンドを防止するので、発音の間隔を短くす
ることができる。従って、本発明のハンドベル自動演奏
装置は、演奏者による通常演奏と略同一発音状態で演奏
情報に応じ、豊かな音楽的表現力を持って楽曲を自動演
奏するよう働く。
【0008】上記請求項2記載の発明によれば、演奏情
報に応じて制御手段より出力される指令に従って消音パ
ッドがハンドベルに当接され、当該ハンドベルの発音が
消音される。これによって、ハンドベルの音の消音をも
自動的に制御することが可能になり、より豊かな音楽的
表現が可能になる。
【0009】
【実施例】次に、本発明の好適な実施例を図面に基づい
て詳細に説明する。本発明の一実施例であるハンドベル
自動演奏装置を図1〜図8に基づいて説明する。図1に
示すように、ハンドベル自動演奏装置1は、帯板上の基
台2、該基台2に一定間隔で連設された略板状の支持台
3,3...、各支持台3に立設された支柱6、この支
柱6に回動自在に取り付けられたアーム5、このアーム
5の一端に取り付けられたハンドベル4、アーム5の他
端に取り付けられた重り7、アーム5を時計回りに駆動
するソレノイド8、アーム5の中央よりやや左部を受け
るショックアブソーバ11、ハンドベル4の下方に配置
され、ハンドベル4を消音する消音パッド12を各々備
えると共に、ソレノイド8および消音パッド12を駆動
する8〜25組(1〜2オクターブ)の駆動回路9を有
し、さらに、それらを演奏情報にしたがって制御する電
子制御回路や電源を内蔵した制御部10を有して構成さ
れている。なお、ハンドベル4は、各々音高に応じて口
径が異なり、低音のものほど口径が大きくなっている。
【0010】次に、ハンドベル4を駆動する機構部の構
造について図2〜図4を参照して詳細に説明する。ま
ず、支持台3の上面には、上述したように支柱6が垂設
されている。この支柱6の最上部には、長孔14が形成
され、この長孔14内に軸15が取り付けられ、この軸
15にアーム5のほぼ中央部が回動自在に取り付けられ
ている。また、長孔14の上側の内面には、フェルト1
4Aが貼着されており、アーム5が時計回り(矢印B方
向)に回転した場合、このフェルト14Aにぶつかって
回転が規制される。アーム5の左端にはハンドベル4が
固定されている。このハンドベル4の内部には、ハンド
ベル4を打撃するハンマ21が設けられていると共に、
このハンマ21を支持する支持片22が設けられてい
る。そして、アーム5が静止位置A(図4の一点鎖線の
位置)においては、ハンマ21が支持片22に支持さ
れ、したがって、同ハンマ21がハンドベル4のほぼ中
央に位置する。アーム5の右端には、重り7が取り付け
られている。この重り7は、アーム5に力を加えない場
合に、ハンドベル4側が僅かに重くなるような位置に取
り付けられている。
【0011】支柱6の左側部であって、上述した長孔1
4の少し下の位置には、ブラケット24が取り付けら
れ、このブラケット24にショックアブソーバ25が取
り付けられている。このショックアブソーバ25は、気
体又は作動油を封入した円管状のシリンダ25Aと、こ
のシリンダ25Aと摺動自在に挿入され、頂端部をゴム
等の弾性部材で構成したピストン部25Bとから構成さ
れ、アーム5が反時計回りに回転した場合に、このショ
ックアブソーバ25に当接して停止する。この場合、ピ
ストン部25Bの摺動による吸振作用により、アーム5
のバウンドが防止され、これにより、ハンドベル4の発
音間隔を、バウンドがある場合より短くすることができ
る。
【0012】また、支柱6の左側部であって、上述した
ショックアブソーバ25の下部には長板27が取り付け
られ、この長板27の左端部に消音パッド12が取り付
けられている。この消音パッド12はハンドベル4が静
止位置Aにある時、僅かな間隙をおいてその下方に位置
している。この消音パッド12は、図3に示すように、
ケース12Aと、このケース12A内に設けられたソレノ
イド12Bと、フェルト又は防振ゴム等による消音部1
2Cと、この消音部12Cを支持する樹脂製の支持部材で
あって、その下面の突起がソレノイド12Bのプランジ
ャ12Dに結合された支持部材12Eとから構成されてい
る。そして、ソレノイド12Bを通電すると、プランジ
ャ12Dがソレノイド内部に引き込まれ、これにより消
音部12Cが上昇し、ハンドベル4に当接する。こうし
て、ハンドベル4の消音が行なわれる。
【0013】また、支柱6の右側部には、ブラケット2
8が取り付けられ、このブラケット28上にソレノイド
8が取り付けられ、このソレノイド8のプランジャ8A
の上端に長枠16が取り付けられている。そして、この
長枠16内にアーム5の右部が貫通している。このよう
な構成において、ソレノイド8が短時間通電されると、
プランジャ8Aがソレノイド内部に引き込まれ、長枠1
6が下方に移動する。長枠16が下方に移動すると、長
枠16の上棒16Aがアーム5の右部を下方へ押し下げ
る。これにより、アーム5が時計回りに回転する。そし
て、アーム5がフェルト14Aに当接すると、アーム5
の回転が停止し、この時、ハンマー21が慣性力で回動
してハンドベル4を叩き、ハンドベル4が鳴動する。以
後、ハンドベル4の自重でアーム5が反時計回りに回転
し、アーム5がショックアブソーバ25に当接してアー
ム5の回転が停止する。ここで、長枠16の移動量につ
いて説明する。上述した行程に於ける長枠16の最大移
動量は図4に示す距離Lである。これに対し、ソレノイ
ド8が長枠16を強制的に移動させる量は距離Lより短
い、図に示す距離Sである。すなわち、ソレノイド8は
アーム5の右部を距離Sだけ下方へ移動させ、アーム5
は以後、慣性力によって回転し、フェルト14Aに当接
する。この場合、ハンドベル4の音量は、上述した慣性
力の大きさ、すなわち、ソレノイド8のプランジャ8A
の下降速度に応じて決まる。
【0014】次に、上記ソレノイド8および12Bを制
御する制御部10の構成を、図1に基づいて説明する。
制御部10は、CPU10A,ROM10B、RAM1
0C,バックアップRAM10Dを中心に論理演算回路
として構成され、コモンバスを介して入出力部10Eに
接続されて外部との入出力を行う。制御部10は、ハン
ドベル4の発音、消音、駆動電流パターンの切り換えを
指令する制御信号を駆動回路9に出力し、駆動回路9
は、それらの制御信号に応じてソレノイド8、12Bへ
の通電、通電遮断(オン・オフ)を行う。また、制御部
10には入出力部10Eを介して操作表示部31、MI
DI機器32、電子楽器33、自動ピアノ34、あるい
は、外部記憶装置35が接続され、これらとの間で演奏
情報の入出力が行われるように構成されている。なお、
MIDI信号が入力された場合には、そのMIDI信号
をハンドベル4を駆動する駆動回路9の制御信号に変換
する。
【0015】次に、上記ハンドベル自動演奏装置1の全
体動作を図4から図7に基づいて説明する。まず、通常
時は、図4に示すように、ハンドベル4等の自重により
ハンドベル4、アーム5、重り7およびプランジャ8A
は静止位置Aに静止しており、アーム5はショックアブ
ソーバ25に支持されると共に、ハンマー21は支持片
22に支持されている。ここで、ハンドベル4は消音パ
ッド12に接触していない。次に、図5に示すように、
制御部10(図1)が時刻T1に、発音を指令する制御
信号を出力すると、駆動回路9は、制御部10からの制
御信号に応じて時刻T1からソレノイド8に駆動電流を
通電(オン)し始める。すなわち、時刻T1から時刻T
2までは第1初動レベルデータに相当するデューティ比
の、時刻T2からT3までは第2初動レベルデータに相
当するデューティ比のパルスを通電するパルス幅変調制
御(PWM制御と呼ぶ)を行う。この時刻T1から時刻
T3までの両初動レベルデータに基づく通電は、ソレノ
イド8のプランジャ8Aの移動開始に際して静止摩擦脱
出のために行われる。次に、時刻T3から時刻T4まで
は、プランジャ8Aを所定速度で所定ストロークS(図
4)まで下降させるために、移動レベルデータに相当す
るデューティ比のパルスを通電するPWM制御が行われ
る。時刻T4から時刻T5までは、上記通電により所定
ストロークSまで下降したプランジャ8Aの位置を保持
するために、保持レベルデータに相当するデューティ比
のパルスを通電するPWM制御が行われる。なお、上述
の保持通電が終了する時刻T5は制御部10が駆動回路
9にソレノイド8への通電遮断(オフ)を指令する制御
信号を出力し、該駆動回路9によるパルス通電が終了す
る時刻である。ここで、上記第1初動、第2初動、移
動、保持の各レベルデータおよびその通電時間は、複数
の組み合わせが予め制御部10に記憶されており、演奏
データに応じて適宜選択できる。また、駆動回路9に
は、ソレノイド8への連続通電時間を所定時間に制限す
る保護回路も内蔵されており、ソレノイド8の焼損を防
止している。
【0016】次に、一旦、上記発音位置Bに到達した回
動部は、発音後、ハンドベル4の自重で反時計方向(図
4に矢印F,Gで示す方向)に回転し始める。ここで、
未だ消音を指令する制御信号が出力されていない場合
は、位置BとAの中間の保持位置まで回転する。すなわ
ち、既述した保持通電によりソレノイド8のプランジャ
8Aは所定ストロークSだけ下降した位置に保持されて
いる。このため、アーム5が上棒16Aにより反時計方
向(矢印F,Gで示す方向)への回転を停止され、ハン
ドベル4は、前記発音を放音する状態で保持位置に支持
される。なお、この停止時には、ハンマー21が支持片
22により支持されているので、打撃による再発音は防
止される。その後、発音停止を指令する制御信号が出力
されると(図5の時刻T5に相当)、ソレノイド8への
通電が遮断されるため、上記保持位置に支持されていた
回動部は、ハンドベル4の自重で反時計方向(図4に矢
印F,Gで示す方向)に回転し始め、図4の静止位置A
まで回転する。この時、ソレノイド8は励磁されていな
いので、プランジャ8Aはハンドベルアーム5の回転に
伴って反重力方向(図4の矢印H方向)に上昇する。す
ると、ハンドベルアーム5の一側面が、ショックアブソ
ーバ25のピストン部25Bに当接した状態で支持され
る。さらに、消音を指令する制御信号が出力されると、
電流がソレノイド12Bへ通電され、プランジャ12Dが
上方方向に移動し始める。そして、消音部12Cが消音
位置に達すると、ハンドベル4の一側面に当接し、該ハ
ンドベル4は消音される。なお、ハンマー21は、支持
片22により支持されているので、この消音パッド12
当接時には、ハンマー21を打撃しない。
【0017】なお、回動部がハンドベル4の自重によ
り、前記発音位置から反時計方向に回転し始めた時、既
に消音を指令する制御信号が出力されている場合(図5
の時刻T5に相当する)は、まず、図3(ロ)に示すよ
うに、ソレノイド12Bが励磁されることにより消音パ
ッド12が上昇する一方、図4に実線で示す消音位置ま
で連続的に回転する。この結果、ハンドベル4は消音パ
ッド12に当接して消音する。したがって、発音を指令
する制御信号出力後、消音を指令する制御信号を出力す
るまでの時間間隔を演奏情報に応じた間隔にすることに
より、ハンドベル4の発音時間を演奏情報に応じた時間
に変更できる。
【0018】次に、制御部10が実行する自動演奏処理
を、図8のフローチャートにしたがって説明する。本自
動演奏処理は、操作部31の電源投入に伴って実行され
る。まず、ステップ100では、初期化処理が行われ
る。続くステップ110では、操作部31からの指令を
入力する処理が行われる。次に、ステップ120に進
み、制御パラメータ(音量、テンポ、演奏繰り返し回
数、演奏開始終了設定時刻、演奏順序)の変更指令があ
るか否かを判定し、変更がある場合には、ステップ13
0に進んで制御パラメータの変更処理を行った後、再び
上記ステップ110に戻る。一方、上記ステップ120
で制御パラメータの変更がないと判断された場合は、ス
テップ140に進み、演奏情報をバックアップRAM1
0Dから入力する処理が行われる。この演奏情報は、各
種の外部器機から予め入力され、バックアップRAM1
0Dに記憶されている。続くステップ150では、上記
ステップ140で入力した演奏情報が、演奏終了である
か否かを判定し、肯定判断された場合は、一旦、本自動
演奏処理を終了する。一方、演奏終了でないと判断され
た場合は、ステップ160に進み、上記演奏情報である
MIDI信号のノートナンバに基づいて、制御対象とな
るハンドベル4を複数の内から選択する処理が行われ
る。次にステップ170に進み、上記演奏情報であるM
IDI信号を、予め記憶されているマップに従って、ハ
ンドベル4の駆動回路9に対する制御信号に変換する処
理が行われる。次にステップ180に進み、上記制御信
号を、制御対象となる駆動回路9に出力した後、再び、
上記ステップ140に戻る。以後、上述した処理(ステ
ップ140〜180)が繰り返して実行される。
【0019】以上説明したように、本実施例によれば、
ハンドベル4を略重力方向に揺動させてハンマー21の
慣性力により打撃して発音させる。このため、演奏者が
手で振ることにより内部のハンマー21が揺動して発音
するといった通常の発音状態と略同様な発音状態で複数
(8〜25個以上)のハンドベル4の自動演奏を実現で
きるので、ハンドベル4本来の柔らかな音色を発揮した
臨場感あふれる自動演奏が可能になる。また、ハンドベ
ル4を略重力方向に揺動させて発音するので、ハンドベ
ル4の伝統的な演奏技法に慣れている観者に違和感を与
えることもなく、かつ、ハンドベル4に特有の音場感を
創造する自動演奏が可能になる。さらに、ハンドベル4
に連設したアーム5、重り7、これらを支持する支柱
6、駆動用のソレノイド8,12B、ショックアブソー
バ25および消音パッド12等から成り、ハンドベル4
内部に自動演奏専用の部材を実装しない簡単な構成で実
現できるので、実装上の問題を生じることなく自動演奏
機能を付加できる。しかも、ハンドベル4への自動演奏
用の機構の実装が、発音時その音色に弊害を生じること
もない。このことは、ハンドベル4の開口部の口径が小
型になっても適用できるため、口径の異なる複数(8〜
25個)のハンドベル4を備えて自動演奏装置を構成す
る場合に、特に顕著な効果を奏する。また、アーム5が
反時計回り回転した場合にはショックアブソーバ25の
ピストン部25Bに当接して停止するため、アーム5の
バウンドが防止され、結果的にハンドベル4の発音間隔
をバウンドしてしまう場合よりも短くすることが可能で
あり、演奏表現力を向上できる。また、ハンドベル4、
アーム5、重り7等の回動部の回動に伴う重力方向の移
動量である直線距離Lよりも、ソレノイド8のプランジ
ャ8Aの下降量である所定ストロークSが短くて済むた
め、ソレノイド8に要求されるストローク対推力等の諸
仕様面での制約が緩和され、ソレノイド8の選択の範囲
が拡大するので、装置設計の自由度が増加する。また、
回動部の支点であるシャフト15回りの重量配分を重り
7により略平衡状態に設定し、ソレノイド8の所定スト
ロークSを短く、しかも、推力も最小で駆動可能に、か
つ、慣性力を利用して打撃するよう構成したので、エネ
ルギー効率も向上する。また、ハンドベル4の口径等の
差により各ハンドベル4毎に重量が変化しても、重り4
の位置調整により回動部の重量配分を常時適正に設定で
きるので高音域から低音域までの広範囲の口径のハンド
ベル4に対して広い汎用性を楽器する。また、駆動回路
9への通電時、移動レベルデータを変更することによ
り、音量の制御が正確になり、通常演奏時の演奏者の演
奏技法を忠実に再現する自動演奏が可能になる。例え
ば、MIDI仕様の電子楽器や自動ピアノ等から予め演
奏情報を入力しておき、そのメロディを通常演奏と同様
な発音状態でハンドベル4により自動演奏できるので、
汎用性が高まる。また、演奏開始時刻や終了時刻および
演奏繰り返し回数等を予め設定しておけれるので、楽器
以外に、開演や時報等の時刻を告げるチャイムの代わり
にも適用できる。この場合、ハンドベル4の自然音によ
る時報となるため、音の響きが柔らかであり、室内以外
に、屋外空間で使用する場合でも好適である。さらに、
MIDI信号の入出力により、他のMIDI楽器とのア
ンサンブル演奏も実現可能であり、広い汎用性を発揮す
る。
【0020】なお、本実施例では、駆動回路9への通電
に際し、移動レベルデータのみを音量に応じて変更する
場合について説明した。しかし、例えば、図6、図7に
示すように、各レベルデータおよびその通電時間の組み
合わせを変更することにより、ハンドベル4の振り速度
や振り加速度等も制御するよう構成することもできる。
このように構成した場合には、演奏記録時における演奏
者の高度な演奏技法を更に忠実に再現でき、音楽的表現
力がより一層高まる。また、本実施例では、ハンドベル
4の消音に際し、消音パッド12を使用する場合につい
て説明した。しかし、より簡略化した装置としては、消
音パッド12を備えなくても、本実施例によるハンドベ
ル4に近い演奏効果が得られる。このように、従来のベ
ル演奏装置1においてはベルは止まったままで内部のハ
ンマーをソレノイド等で駆動し発音するもであったのに
対し、本発明によるハンドベル自動装置10では、実際
にハンドベルがソレノイドにより略重力方向に上下に振
られるので、視覚的にも見るものの目を楽しませること
ができ、かつ、音の広がりが得られる。
【0021】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
簡単な装置構成で、演奏者による通常演奏と略同一演奏
状態でハンドベルを発音させ、かつ、自動演奏情報に応
じた発音間隔で自動演奏させることが可能になり、ハン
ドベル本来の柔らかい音色を自動演奏時にも発揮できる
という極めて優れた効果を奏する。また、ハンドベルの
ように鐘自体を振って発音する演奏方法の楽器の自動演
奏に適用した場合、伝統的な音色に支障を来すことなく
音量や発音間隔を適宜変更でき、さらに適宜消音するこ
ともできるので、演奏者の演奏技法を忠実に再現する自
動演奏を可能にし、かつ、複数のハンドベルによる特有
の音場感を創造できるという効果も生じる。さらに、発
音状態が通常演奏時と略同一であるため、発音時期や発
音後の音の余韻が演奏者による演奏と変わらないので、
他の自動楽器、例えば、MIDI仕様の電子楽器や自動
ピアノ等とのアンサンブル演奏を実現でき、小型の鐘の
自動演奏装置として広い汎用性を発揮する。また、ハン
ドベルの回動量よりも駆動手段の移動量が少なくて済む
ので、駆動手段に要求される機能上の制約が少なくな
り、駆動手段の選択の範囲が拡大するので、設計の自由
度を増加できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例によるハンドベル自動演奏
装置の概略構成図である。
【図2】 同実施例におけるハンドベル自動演奏装置の
構成を示す斜視図である。
【図3】 同実施例におけるハンドベル自動演奏装置の
消音パッドの構成を示す断面図である。
【図4】 同実施例におけるハンドベル自動演奏装置の
動作を示す部分側断面図である。
【図5】 同実施例におけるハンドベル自動演奏装置の
タイミングチャートである。
【図6】 同実施例におけるハンドベル自動演奏装置の
タイミングチャートである。
【図7】 同実施例におけるハンドベル自動演奏装置の
タイミングチャートである。
【図8】 同実施例におけるハンドベル自動演奏装置の
制御を示すフローチャートである。
【図9】 従来のベルの構成を示す正面図である。
【図10】 従来のベルの構成を示す側面図である。
【符号の説明】
1……ハンドベル自動演奏装置、4……ハンドベル、5
……ハンドベルアーム、6……支柱、7……重り、8…
…ソレノイド、25……ショックアブソーバ、12……
消音パッド、15……シャフト

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 演奏情報にしたがって、複数のハンドベ
    ルを略重力方向に揺動させ、内蔵ハンマーの打撃により
    楽曲を演奏するハンドベル自動演奏装置において、 前記各ハンドベルに連設されるアームの所定位置を支点
    として、当該ハンドベルを略重力方向に揺動可能とする
    支持手段と、 当該ハンドベルが反重力方向に回転する場合に前記アー
    ムの回動範囲を規制する規制手段と、 前記各ハンドベル毎に配設され、外部からの指令に応じ
    て、当該ハンドベルが反重力方向へ回転する向きに前記
    アームを駆動する駆動手段と、 重力によって前記ハンドベルが略重力方向へ揺動する際
    にアームと当接する緩衝手段と、 前記演奏情報にしたがって、前記駆動手段を動作させる
    制御手段とを具備してなることを特徴とするハンドベル
    自動演奏装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のハンドベル自動演奏装
    置であって、さらに、前記演奏情報に応じた前記制御手
    段からの指令に従って、当該ハンドベルに当接・離間す
    る消音パッドを具備することを特徴とするハンドベル自
    動演奏装置。
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