JP3060567B2 - ハンドベル自動演奏装置 - Google Patents

ハンドベル自動演奏装置

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JP3060567B2
JP3060567B2 JP3069044A JP6904491A JP3060567B2 JP 3060567 B2 JP3060567 B2 JP 3060567B2 JP 3069044 A JP3069044 A JP 3069044A JP 6904491 A JP6904491 A JP 6904491A JP 3060567 B2 JP3060567 B2 JP 3060567B2
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明男 何木
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ハンドベルの演奏者に
よる通常演奏時と略同様な発音の実現に有効なハンドベ
ル自動演奏装置に関する。
【0002】
【従来技術】従来、ソレノイド等のアクチュエータを利
用し、自動的に鐘を打撃して発音させる技術として、例
えば、実開平1ー75298号公報「打鐘装置」等が提
案されている。すなわち、鐘本体に内蔵したソレノイド
機構の可動シャフトの前端に打鐘用ハンマ機構を、一
方、後端に消音体を、各々配設し、マイクロプロセッサ
ー等から成る制御機構の励磁時にはハンマ機構で鐘を打
撃し、消磁時には引張り用ばねで消音体を鐘に当接する
技術である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来技
術は、鐘の内部のハンマー機構の搖動により発音する構
成のため、例えば、ハンドベルのように演奏者が手に持
って振ることにより内部のハンマーが搖動して発音する
小型の鐘に適用すると、発音状態が異なるので、金属的
な音色となってしまい、本来の音色を発音できないとい
う問題があり、未だ充分なものではなかった。また、ハ
ンドベルのように鐘自体を振って発音する演奏方法の鐘
の自動演奏に適用すると、鐘を振らずに発音する構成
は、伝統的な演奏技法に慣れている観者に違和感を与え
ると共に、音場感も異なるという問題もあった。さら
に、ハンドベルのような小型の鐘の内部にハンマーを搖
動するソレノイド機構を内蔵することは実装上極めて困
難であると共に、内蔵によるハンドベルの固有振動数の
変化に起因し、発音時その音色に支障を来すという問題
もあり、小型の鐘の自動演奏装置としては、改善の余地
があった。
【0004】本発明は、上記従来技術の課題を一挙に解
決し、簡単な構成で、ハンドベルの演奏者による通常演
奏に近い自然な発音を好適に実現するハンドベル自動演
奏装置の提供を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
、本発明は、外部からの指令に従ってハンドベルを略
重力方向に揺動させ、内蔵ハンマーの打撃により発音す
るハンドベル自動演奏装置において、前記ハンドベルを
所定の支点を介して支持するアームと、前記アームを前
記重力方向に回転可能に支持する支柱と、前記ハンドベ
ルとは反対側のアーム部分に装着された重りと、前記ア
ームに係合して当該アームを所定量回転変位させる駆動
手段とを備える、という構成を採っている。なお、前記
ハンドベル内には、ハンドベル停止時の再発音を防止す
る支持片を設けることが好ましい。
【0006】
【作用】本発明に係るハンドベル自動演奏装置は、ハン
ドベルに連設されたアームを所定量回転させたときに生
ずる慣性力でハンマーがハンドベルを打撃するようにな
る。この際、ハンドベルとは反対側のアーム部分に重り
が設けられているため、アームを回転駆動させるための
駆動手段の負担を大幅に軽減することができる。すなわ
ち、駆動手段の駆動力が小さなものであっても、ハンド
ベルを発音させることが可能となる。また、ハンドベル
内に支持片を設けることで、ハンドベル停止時の再発音
を防止することができる。
【0007】
【0008】従って、本発明のハンドベル自動演奏装置
は、演奏者による通常演奏と略同一発音状態でハンドベ
ルを発音させるよう働く。
【0009】
【実施例】次に、本発明の好適ないくつかの実施例を図
面に基づいて詳細に説明する。 第1実施例 本発明の第1実施例であるハンドベル自動演奏装置を図
1〜図6に基づいて説明する。図2に示すように、ハン
ドベル自動演奏装置1は、平板状の基台2、該基台2の
上面略中央部に垂設された略円筒状の支持ケース3、該
支持ケース3に一側面を支持されるハンドベル4、該ハ
ンドベル4に連設されたハンドベルアーム5、上記支持
ケース3に略重力方向に沿って立設されて該ハンドベル
アーム5を回動自在に支持する支柱6、ハンドベルアー
ム5の該支柱6に対して上記ハンドベル4と反対側に位
置する部分に嵌合された重り7、上記支持ケース3に垂
設されて上記ハンドベルアーム5の支柱6と重り7との
間の位置に係合するソレノイド8および該ソレノイド8
を制御する電子制御回路や電源を内蔵した制御部9から
構成されている。
【0010】図1に示すように、支持ケース3は円筒壁
11内部に固定された支持台12を有し、該円筒壁11
の上端部外周の一部には、ハンドベル4の一側面と当接
してハンドベル4の振動を抑止するゴム等から成る消音
パッド13が取り付けられている。また、上記支持台1
2の上面には、上記支柱6およびソレノイド8が固定さ
れている。上記ハンドベル4の内部には、該ハンドベル
4を打撃するハンマー21が重力方向回動自在に配設さ
れており、該ハンマー21の下側打撃側面は支持片22
により支持されているので、ハンドベル4の静止時に
は、ハンマー21は図1に示すように、ハンドベル4の
略中央部に位置する。なお、ハンマー21の打撃側面に
は、合成樹脂製の突出部21Aが突設され、この突出部
21Aの先端にはフェルト21Bが貼着されている。こ
れにより、ハンマー21の打撃に対してハンドベル4の
内面を保護している。上記ハンドベル4の後端部には、
その長手方向に沿って略円柱形状のハンドベルアーム5
が連設されている。そのハンドベルアーム5のハンドベ
ル4側から長手方向に沿って所定距離離れた位置には、
その長手方向と直交方向に支点孔5Aが穿設され、該支
点孔5Aにはラジアルベアリング5Bが嵌合されてい
る。上記支柱6の上部近傍には、ハンドベル4側から重
り7側に向かう方向に、断面略四角形の貫通孔14が穿
設されており、この貫通孔14の上側内面には合成樹脂
製のストッパー14Aが配設されている。また、該貫通
孔14の略中央部には、その貫通方向と略直行方向、す
なわち、重力方向と略直交方向(図1の紙面に略直交方
向)に、ハンドベルアーム5を回動自在に支持するシャ
フト15が挿通固定されている。
【0011】上記シャフト15は、上記ハンドベルアー
ム5に穿設された支点孔5Aにラジアルベアリング5B
を介して嵌合し、上記ハンドベルアーム5を上記支柱6
に対して重力方向に回動自在に支持している。上記重り
7は略円柱形状を成すと共に、その長手方向に沿って貫
通する嵌合孔を有し、上記ハンドベルアーム5の、上記
ハンドベル4側と上記支点孔5Aに対して反対側に位置
する後部と摺動自在に嵌合している。この重り7は、ハ
ンドベルアーム5に対して調節ネジ7A,7Bにより所
定位置に固定されている。この所定位置は、シャフト1
5に対する回動部全体の重量配分を略平衡状態にする位
置に設定される。すなわち、回動部を構成するハンドベ
ル4、ハンドベルアーム5および重り7が、支点である
シャフト15の回りに回動するに際し、時計方向(矢印
B,C方向)に回転するモーメントが、反時計方向(矢
印F,G方向)に回転するモーメントより僅かに小さく
なる程度の略平衡状態となり、かつ、ハンドベル4の一
側面がその自重により消音パッド13に当接するよう
に、重り7をハンドベルアーム5の長手方向に移動させ
て調整し、所定位置を決定して調節ネジ7A,7Bで固
定するのである。この結果、回動部に重力以外の外力が
作用しない場合には、ハンドベル4の自重によりその一
側面が消音パッド13に接触した消音位置(図1に実線
で示す位置)に保持されており、一方、ハンドベル4を
時計方向(矢印B,C方向)に回転させる場合には、僅
かなモーメントを作用させるだけで、回動部を時計方向
に発音位置(図1に鎖線で示す位置)まで回動できる。
これは、回動部が支点であるシャフト15に対して略平
衡状態に設定されているためである。
【0012】上記ソレノイド8の可動部であるプランジ
ャ16の先端部には、上記ハンドベルアーム5と係合す
る係合部16Aが形成されている。この係合部16A
は、上記ハンドベルアーム5の上記支点孔5Aと上記重
り7の固定されている後部との間の位置に係合してい
る。ソレノイド8が通電により励磁状態になると、プラ
ンジャ16は重力方向(図1の矢印A方向)に所定スト
ロークSだけ下降してハンドベルアーム5を時計方向
(矢印B,C方向)へ回転させる作用力を発揮し、一
方、通電遮断により非励磁状態になると、プランジャ1
6の作用力は解放され、ハンドベルアーム5の反時計方
向(矢印F,G方向)への回転に応じて反重力方向(図
1の矢印H方向)に所定ストロークSだけ上昇する。
【0013】次に、上記ソレノイド8を制御する制御部
9の構成を、図3に基づいて説明する。制御部9は、ハ
ンドベル4の発音を指令する発音スイッチ31、消音を
指令する消音スイッチ32、後述する駆動電流パターン
を切り換える切換スイッチ33、これら各スイッチ3
1,32,33の状態に応じてソレノイド8への通電、
通電遮断(ON,OFF)および切り換えを指令する制
御信号を出力するスイッチ回路34、ソレノイド通電時
の駆動電流パターンを決定する駆動電流データを予め記
憶しているデータメモリー35、ソレノイド8や制御部
9に電力を供給する電源36および上記制御信号に応じ
て上記データメモリー35の駆動電流データに基づいて
電源36からソレノイド8に通電するソレノイド駆動回
路37から構成されている。
【0014】次に、上記ハンドベル自動演奏装置1の動
作を図1から図6に基づいて説明する。まず、通常時
は、図1に実線で示すように、ハンドベル4等の自重に
よりハンドベル4、ハンドベルアーム5、重り7および
プランジャ16は消音位置に静止しており、ハンマー2
1は支持片22に支持されると共に、ハンドベル4の一
側面は消音パッド13に当接している。次に、発音スイ
ッチ31が操作されると、図3、図4に示すように、ス
イッチ回路34は、時刻T1にソレノイド8への通電
(ON)を指令する制御信号を出力し、ソレノイド駆動
回路37は、切換スイッチ33の設定に応じてデータメ
モリー35から駆動電流データを読みだし、内蔵するタ
イマーで計時しながら時刻T1からソレノイド8に駆動
電流を通電し始める。すなわち、時刻T1から時刻T2
までは第1初動レベルデータに相当するデューティー比
の、時刻T2から時刻T3までは第2初動レベルデータ
に相当するデューティー比のパルスを通電するパルス幅
変調制御(以下、PWM制御と呼ぶ)を行なう。この時
刻T1から時刻T3までの両初動レベルデータに基づく
通電は、ソレノイド8のプランジャ16の移動開始に際
して静止摩擦脱出のために行なわれる。次に、時刻T3
から時刻T4までは、プランジャ16を所定速度で所定
ストロークSまで下降させるために、移動レベルデータ
に相当するデューティー比のパルスを通電するPWM制
御が行なわれる。時刻T4から時刻T5までは、上記通
電により所定ストロークSまで下降したプランジャ16
の位置を保持するために、保持レベルデータに相当する
デューティー比のパルスを通電するPWM制御が行なわ
れる。なお、上述の保持通電が終了する時刻T5は、消
音スイッチ32の操作に応じてスイッチ回路34がソレ
ノイド8への通電遮断(OFF)を指令する制御信号を
出力し、ソレノイド駆動回路37によるパルス通電が終
了する時刻である。ここで、上記第1初動、第2初動、
移動、保持の各レベルデータおよびその通電時間は、複
数の組合せが予めデータメモリー35に記憶されてお
り、切換スイッチ33により適宜選択できる。また、ソ
レノイド駆動回路37には、ソレノイド8への連続通電
時間を所定時間に制限する保護回路も内蔵されており、
ソレノイド8の焼損を防止している。
【0015】ところで、上記時刻T1から時刻T4の間
に、ソレノイド8のプランジャ16は、図1および図5
に示すように、矢印A方向(重力方向)に所定ストロー
クSだけ下降する。これに伴い、係合部16Aから作用
力を受けるハンドベルアーム5は、支点であるシャフト
15の回りに時計方向に回転する。すなわち、ハンドベ
ル4は時計方向(矢印B方向)に、重り7は矢印C方向
に回転し、図1に実線で示す消音位置から図5に実線で
示す保持位置まで回転する。次に、上述した時刻T4に
至ると、ソレノイド8のプランジャ16は、所定ストロ
ークSだけ矢印A方向に下降したので、もはや移動せ
ず、その位置に保持される。一方、既述したような重り
7の位置調整により、回動部を構成するハンドベル4、
ハンドベルアーム5および重り7は、支点であるシャフ
ト15に対して、時計方向(矢印B,C方向)に回転す
るモーメントが、反時計方向(矢印F,G方向)に回転
するモーメントより僅かに小さくなる程度の略平衡状態
に設定されている。このため、ハンドベル4、ハンドベ
ルアーム5および重り7からなる回動部は、上記ソレノ
イド8のプランジャ16の下降停止時、すなわち、保持
位置到達時の時刻T4以後もその回転運動に伴なって発
生した慣性力により、時計方向(図5に示す矢印Bおよ
び矢印C方向)への回転を継続する。この回動部の回転
運動は、図6に実線で示す発音位置に至ると、ハンドベ
ルアーム5が支柱6の貫通孔14の上側内面に配設され
たストッパー14Aに当接して急激に停止する。この回
動部の発音位置における急停止時、時計方向への回転に
規制を受けていないハンマー21が慣性力により時計方
向(矢印D方向)へ回転し、ハンドベル4の内壁を打撃
して発音する。なお、打撃後、ハンマー21は反時計方
向(図6に矢印Eで示す方向)に回転し、再び支持片2
2に支持される。
【0016】ここで、図6に示すように、ハンドベル4
の発音位置に至るまでに、上記回動部は、ハンドベルア
ーム5の消音位置(図6に鎖線で示す位置)における軸
心位置O1から発音位置(図6に実線で示す位置)にお
ける軸心位置O2まで重力方向に沿って直線距離Lだけ
変位している。一方、そのハンドベルアーム5を回転さ
せるソレノイド8のプランジャ16の下降量は、重力方
向に沿った所定ストロークSであり、上記直線距離Lよ
り少ない。このように、プランジャ16の下降量が少な
くて済むのは、重り7の位置調整による重量配分によ
り、プランジャ16の下降停止後も回動部の回転運動を
その回動に伴って発生した慣性力で継続させるためであ
る。
【0017】次に、一旦、上記発音位置に到達した回動
部は、発音後、ハンドベル4の自重で反時計方向(図6
に矢印F,Gで示す方向)に回転し始める。ここで、未
だ消音スイッチ32が操作されていない場合は、図5に
示す保持位置まで回転する。すなわち、既述した保持通
電により、ソレノイド8のプランジャ16が所定ストロ
ークSだけ下降した位置に保持されている。このため、
ハンドベルアーム5が係合部16Aにより反時計方向
(矢印F,Gで示す方向)への回転を停止され、ハンド
ベル4は、前記発音を放音する状態で保持位置に支持さ
れる。なお、この停止時には、ハンマー21が支持片2
2により支持されているので、打撃による再発音は防止
される。その後、消音スイッチ32が操作されると(図
4の時刻T5に相当)、ソレノイド8への通電が遮断さ
れるため、上記保持位置に支持されていた回動部は、ハ
ンドベル4の自重で反時計方向(図5、図1に矢印F,
Gで示す方向)に回転し始め、図1に実線で示す消音位
置まで回転する。この時、ソレノイド8は励磁されてい
ないので、プランジャ16の係合部16Aはハンドベル
アーム5の回転に伴って反重力方向(図1の矢印H方
向)に上昇する。すると、ハンドベル4の一側面が消音
パッド13に当接し、ハンドベル4は消音される。な
お、ハンマー21は、支持片22により支持されている
ので、この消音パッド当接時にはハンマー21を打撃し
ない。
【0018】一方、回動部がハンドベル4の自重によ
り、前記発音位置から反時計方向(図6に矢印F,Gで
示す方向)に回転し始めた時、既に消音スイッチ32が
操作されている場合(図4の時刻T5に相当)は、図1
に実線で示す消音位置まで連続的に回転し、ハンドベル
4は消音パッド13に当接して消音する。したがって、
発音スイッチ31操作後、消音スイッチ32を操作する
までの時間間隔を所望の間隔にすることにより、ハンド
ベル4の発音時間を所望時間に変更できる。
【0019】以上説明したように、本第1実施例によれ
ば、ハンドベル4を略重力方向に搖動させてハンマー2
1の慣性力により打撃して発音させる。このため、演奏
者が手で振ることにより内部のハンマーが搖動して発音
するといった通常の発音状態とほぼ同様な発音状態を実
現できるので、ハンドベル4の本来の柔らかな音色を発
揮できる。また、ハンドベル4を略重力方向に搖動させ
て発音するので、ハンドベル4の伝統的な演奏技法に慣
れている観者に違和感を与えることもなく、かつ、ハン
ドベル4に特有の音場感を創造する自動演奏が可能にな
る。さらに、ハンドベル4に連設したハンドベルアーム
5、重り7、これらを支持する支柱6および駆動用のソ
レノイド8から成り、ハンドベル4内部に自動演奏専用
の部材を実装しない簡単な構成で実現できるので、実装
上の問題を生じることなく自動演奏機能を付加できる。
しかも、ハンドベル4への自動演奏用の機構の実装が、
発音時その音色に弊害を生じることもない。このこと
は、ハンドベル4の開口部の口径が小型になっても適用
できるため、口径の異なる複数のハンドベルに対して、
ハンドベル自動演奏装置1の汎用性が高まり、複数のハ
ンドベルでメロディを自動演奏する場合等に、特に顕著
な効果を奏する。
【0020】また、ハンドベル4、ハンドベルアーム
5、重り7等の回動部の回動に伴う重力方向の移動量で
ある直線距離Lよりも、ソレノイド8のプランジャ16
の下降量である所定ストロークSが短かくて済むため、
ソレノイド8に要求されるストローク対推力等の諸仕様
面での制約が緩和され、ソレノイド8の選択の範囲が拡
大するので、装置設計の自由度が増加する。さらに、回
動部の支点であるシャフト15回りの重量配分を重り7
により略平衡状態に設定し、ソレノイド8の所定ストロ
ークSを短く、しかも、推力も最小で駆動可能に、か
つ、慣性力を利用して打撃するよう構成したので、エネ
ルギー効率も向上する。また、ハンドベルの取り替え等
により重量が変化しても、重り7の位置調整により回動
部の重量配分を常時適正に設定できるので、各種口径の
ハンドベルに対して広い汎用性を発揮する。
【0021】また、発音スイッチ31と消音スイッチ3
2との操作時間差に応じて、ハンドベル4の発音から消
音に至る放音時間を任意に変更できるので、音長の変更
が可能になる。特に、発音後、一旦、保持位置に支持す
る場合と、直ちに消音する場合とで切り換えると、ハン
ドベル4の放音による余韻の有無を選択可能となり、自
動演奏時の表現力がより一層拡大する。さらに、切換ス
イッチ33の切り換えにより、ソレノイド8へ通電する
駆動電流パターンを変更できるため、通常演奏者がハン
ドベルを振る場合の各種演奏技法に応じて、例えば、振
り速度、加速度等の変更を自動演奏時にも実現できる。
【0022】第2実施例 次に、本発明の第2実施例を図7に基づいて詳細に説明
する。本第2実施例と既述した第1実施例との相違は、
回動部に回転力を作用するソレノイドおよびその回動部
の回転量を規制するストッパーの配設位置が異なること
である。その他の構成は、既述した第1実施例と同様の
ため、説明を省略する。
【0023】図7に示すように、ソレノイド48は、支
持ケース3の円筒壁11と支柱46との間に配設されて
いる。そのプランジャ46の先端部には当接部46Aが
配設されている。この当接部46Aは、ハンドベル4と
シャフト15との間の位置でハンドベルアーム5の下側
に当接している。一方、上記支柱46に穿設された貫通
孔44の内部下面には、回動部の回転を所定量に規制す
るストッパー44Bが貼着されている。ソレノイド48
に通電しない非励磁状態には、ハンドベル4、ハンドベ
ルアーム5および重り7の回動部は、消音位置(図7に
実線で示す位置)に静止している。ソレノイド48に通
電すると、励磁に伴なって、プランジャ46が反重力方
向(図7に矢印Iで示す方向)に所定ストローク上昇
し、ハンドベルアーム5に作用力を働かせて回動部を時
計方向(矢印B,C方向)に回転させる。これに伴な
い、回動部は慣性力でさらに時計方向に回転し、ハンド
ベルアーム5の下面がストッパー44Bに当接する発音
位置(図7に鎖線で示す位置)で発音する。その後、回
動部はハンドベル4の自重で反時計方向(矢印F,Gで
示す方向)に回転し、再び消音位置に戻る。なお、プラ
ンジャ46は重力方向(図7に矢印Jで示す方向)に下
降する。
【0024】本第2実施例によれば、既述した第1実施
例の各効果に加えて、次のような効果を奏する。すなわ
ち、ソレノイド48への通電、遮断を短周期で繰り返す
と、ハンドベル4を消音することなく、連続して発音さ
せることができ、自動演奏時の表現力がより一層向上す
る。ここで、短周期とは、始めの通電、遮断に応じて回
動部が発音位置から消音位置に戻るまでの間に、次の通
電を開始できる程度の周期である。なお、本第2実施例
のソレノイド48の配設位置に加えて、既述した第1実
施例の位置にも第2のソレノイドを併設し、2つのソレ
ノイドで回動部を回転させるよう構成すると、ハンドベ
ル4のさらに速い連打を実現できる。
【0025】以上、本発明のいくつかの実施例について
説明したが、本発明は、このような実施例に何等限定さ
れるものではなく、その技術思想を逸脱しない範囲内に
おいて、例えば、音高や音色の異なる複数のハンドベル
に上記各実施例の自動演奏装置を適用し、楽曲の進行に
応じて発音、消音両スイッチ31,32を操作して楽曲
を自動演奏する等、種々の態様により実現し得ることは
勿論である。
【0026】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ハンドベルとは反対側のアーム部分に重りを設けたこと
により、アームを回転駆動させるための駆動手段の負担
を大幅に軽減することができ、駆動手段の駆動力が小さ
なものであっても、ハンドベルを発音させることが可能
となる。また、ハンドベル内に支持片を設けたことで、
ハンドベル停止時の再発音を防止することができ、意図
しない発音も回避可能となる。
【0027】
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明第1実施例の部分側断面図である。
【図2】 本発明第1実施例の外観斜視図である。
【図3】 本発明第1実施例の回路図である。
【図4】 本発明第1実施例のタイミングチャートであ
る。
【図5】 本発明第1実施例の動作を示す部分側断面図
である。
【図6】 本発明第1実施例の動作を示す部分側断面図
である。
【図7】 本発明第2実施例の動作を示す部分側断面図
である。
【符号の説明】
1・・・ ハンドベル自動演奏装置、4・・・ ハンドベル、5
・・・ ハンドベルアーム、6・・・ 支柱、7・・・ 重り、8・・
・ ソレノイド、14・・・ 貫通孔、14A・・・ ストッパ
ー、15・・・ シャフト、21・・・ ハンマー

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外部からの指令に従ってハンドベルを略
    重力方向に揺動させ、内蔵ハンマーの打撃により発音す
    るハンドベル自動演奏装置において、 前記ハンドベルを所定の支点を介して支持するアーム
    と、前記アームを前記重力方向に回転可能に支持する支
    柱と、前記ハンドベルとは反対側のアーム部分に装着さ
    れた重りと、前記アームに係合して当該アームを所定量
    回転変位させる駆動手段とを 備えたことを特徴とするハ
    ンドベル自動演奏装置。
  2. 【請求項2】 前記ハンドベル内には、ハンドベル停止
    時の再発音を防止する支持片が設けられていることを特
    徴とする請求項1記載のハンドベル自動演奏装置。
JP3069044A 1991-03-09 1991-03-09 ハンドベル自動演奏装置 Expired - Lifetime JP3060567B2 (ja)

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