JP2579270Y2 - 内燃機関のヘッドガスケット - Google Patents
内燃機関のヘッドガスケットInfo
- Publication number
- JP2579270Y2 JP2579270Y2 JP1991014976U JP1497691U JP2579270Y2 JP 2579270 Y2 JP2579270 Y2 JP 2579270Y2 JP 1991014976 U JP1991014976 U JP 1991014976U JP 1497691 U JP1497691 U JP 1497691U JP 2579270 Y2 JP2579270 Y2 JP 2579270Y2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- gasket
- head
- thickness
- internal combustion
- combustion engine
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- Gasket Seals (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、金属コアにアスベスト
を含まない軟質材シートを圧着して構成した内燃機関の
ヘッドガスケットの改良に関する。
を含まない軟質材シートを圧着して構成した内燃機関の
ヘッドガスケットの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、金属コアと軟質材とで構成したヘ
ッドガスケットの外周部に、軟質材の表面層全体に金属
片を設けて構成した内燃機関のヘッドガスケットは知ら
れている。また、近時、アスベストによる公害防止のた
めにアスベストを含まない軟質材シートを積層した内燃
機関のヘッドガスケットも、例えば特開平1−2106
64号公報に開示されており周知のものである。
ッドガスケットの外周部に、軟質材の表面層全体に金属
片を設けて構成した内燃機関のヘッドガスケットは知ら
れている。また、近時、アスベストによる公害防止のた
めにアスベストを含まない軟質材シートを積層した内燃
機関のヘッドガスケットも、例えば特開平1−2106
64号公報に開示されており周知のものである。
【0003】一方、シリンダヘッドは、給排気ポート、
ヘッドボルト孔及びウォータジャッケット等が形成され
て構造が複雑であり、ヘッド下面の剛性は場所により異
なるのが通例で、ヘッドガスケットの形状は、ガス、油
及び水をそれぞれシールするのに必要な面圧分布となる
ように設定されている。
ヘッドボルト孔及びウォータジャッケット等が形成され
て構造が複雑であり、ヘッド下面の剛性は場所により異
なるのが通例で、ヘッドガスケットの形状は、ガス、油
及び水をそれぞれシールするのに必要な面圧分布となる
ように設定されている。
【0004】さらに、ヘッドガスケットは、常に燃焼に
よる熱と筒内圧の繰返しと振動とにさらされているた
め、時間経過によりガスケットの軟質材にヘタリを生じ
て復元力が低下し、それが原因でヘッドボルトの締付け
力が低下してガスケットの面圧分布のバランスが崩れ
て、ガス、油及び水の漏れが発生するという問題があ
る。
よる熱と筒内圧の繰返しと振動とにさらされているた
め、時間経過によりガスケットの軟質材にヘタリを生じ
て復元力が低下し、それが原因でヘッドボルトの締付け
力が低下してガスケットの面圧分布のバランスが崩れ
て、ガス、油及び水の漏れが発生するという問題があ
る。
【0005】そこで、実開平2−69174号公報にヘ
ッドボルト孔及び端面にガスケット両面を覆って補強部
材を設け、ヘッドボルト締付けによる板厚圧縮変形防止
構造に関する技術が開示されている。しかし、この技術
ではガスケットの軟質材を挟んで補強材が設けられてい
るので、時間経過によって軟質材がヘタリ、漏れ防止は
完全でない。また、実開昭63−100259号公報
に、芯板両面にシムを直接圧着したヘッドガスケットに
関する技術が開示されている。しかし、この技術では、
シム部はシリンダボア周縁部に設けられており、外周部
の圧縮性材料のヘタリを防止するものではない。
ッドボルト孔及び端面にガスケット両面を覆って補強部
材を設け、ヘッドボルト締付けによる板厚圧縮変形防止
構造に関する技術が開示されている。しかし、この技術
ではガスケットの軟質材を挟んで補強材が設けられてい
るので、時間経過によって軟質材がヘタリ、漏れ防止は
完全でない。また、実開昭63−100259号公報
に、芯板両面にシムを直接圧着したヘッドガスケットに
関する技術が開示されている。しかし、この技術では、
シム部はシリンダボア周縁部に設けられており、外周部
の圧縮性材料のヘタリを防止するものではない。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】従って、本考案は、金
属コアにアスベストを含まない軟質材シートを圧着して
構成した内燃機関のヘッドガスケットの特に外周部の軟
質材シート部分のヘタリおよびヘッドボルトの軸力低下
を防止し、耐久性に優れた内燃機関のヘッドガスケット
を提供することを目的としている。
属コアにアスベストを含まない軟質材シートを圧着して
構成した内燃機関のヘッドガスケットの特に外周部の軟
質材シート部分のヘタリおよびヘッドボルトの軸力低下
を防止し、耐久性に優れた内燃機関のヘッドガスケット
を提供することを目的としている。
【0007】
【知見】前述した金属コアとアスベストを含まない軟質
材とで構成したヘッドガスケットにおいて、実験による
耐久試験の結果、感圧紙によるガスケットの面圧分布測
定結果及びそれ等の対策試験の結果より、ヘッドガスケ
ットの外周部の一部、例えばヘッドボルトから離れた箇
所にヘッド下面の変色、ガスケットのヘタリが発見さ
れ、問題があることが分かった。本考案は、上記の知見
に基づいてなされたものである。
材とで構成したヘッドガスケットにおいて、実験による
耐久試験の結果、感圧紙によるガスケットの面圧分布測
定結果及びそれ等の対策試験の結果より、ヘッドガスケ
ットの外周部の一部、例えばヘッドボルトから離れた箇
所にヘッド下面の変色、ガスケットのヘタリが発見さ
れ、問題があることが分かった。本考案は、上記の知見
に基づいてなされたものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本考案によれば、金属コ
アにアスベストを含まない軟質材シートを圧着して構成
した内燃機関のヘッドガスケットにおいて、そのガスケ
ットの外周部に板材をU字状に折曲げ形成したヘタリ防
止金具を前記金属コアに軟質材シートを挟まず直接圧着
して設け、そのヘタリ防止金具の厚さはシリンダヘッド
をヘッドボルトで締付けた場合のガスケットの厚さと等
しくなるよう形成している。
アにアスベストを含まない軟質材シートを圧着して構成
した内燃機関のヘッドガスケットにおいて、そのガスケ
ットの外周部に板材をU字状に折曲げ形成したヘタリ防
止金具を前記金属コアに軟質材シートを挟まず直接圧着
して設け、そのヘタリ防止金具の厚さはシリンダヘッド
をヘッドボルトで締付けた場合のガスケットの厚さと等
しくなるよう形成している。
【0009】
【作用】上記のように構成されたヘッドガスケットにお
いては、ガスケット外周部のガスケット軟質材のヘタリ
の発生し易い箇所にヘタリ防止金具が設けられ、そのヘ
タリ防止金具は、軟質材を挟まず直接金属コアに接触し
ており、ガスケット軟質材は常に当初の締付け厚さで保
持され、ヘタリを生じない。したがって、ヘッドボルト
の軸力が低下しない。そして、その厚さは、シリンダヘ
ッドがヘッドボルトによって所定の締付けトルクで締付
けられたときのガスケットの厚さに等しく設定されてい
るので、周辺の軟質材部分と段差がなく、周辺に設けら
れた水、油孔に対して面圧分布が確保できるので、漏れ
が防止される。また、このヘタリ防止金具は、比較的小
さい板材をU字状に折曲げて形成され、従来のグロメッ
ト等のようにガスケットの形状に合わせた形状に形成す
る必要がないので専用の打抜型、成形型が不要であり、
ガスケット外周部のガスケット軟質材のヘタリの発生し
易い箇所を選択して適宜設けられる。
いては、ガスケット外周部のガスケット軟質材のヘタリ
の発生し易い箇所にヘタリ防止金具が設けられ、そのヘ
タリ防止金具は、軟質材を挟まず直接金属コアに接触し
ており、ガスケット軟質材は常に当初の締付け厚さで保
持され、ヘタリを生じない。したがって、ヘッドボルト
の軸力が低下しない。そして、その厚さは、シリンダヘ
ッドがヘッドボルトによって所定の締付けトルクで締付
けられたときのガスケットの厚さに等しく設定されてい
るので、周辺の軟質材部分と段差がなく、周辺に設けら
れた水、油孔に対して面圧分布が確保できるので、漏れ
が防止される。また、このヘタリ防止金具は、比較的小
さい板材をU字状に折曲げて形成され、従来のグロメッ
ト等のようにガスケットの形状に合わせた形状に形成す
る必要がないので専用の打抜型、成形型が不要であり、
ガスケット外周部のガスケット軟質材のヘタリの発生し
易い箇所を選択して適宜設けられる。
【0010】
【実施例】以下、図面を参照して実施例について説明す
る。図1及び図2において、金属コア2とアスベストを
含まない軟質材3とで構成されたヘッドガスケット1の
外周部には、板材をU字状に折曲げ形成したヘタリ防止
金具4が設けられ、そのヘタリ防止金具4は金属コア2
に直接圧着されている。
る。図1及び図2において、金属コア2とアスベストを
含まない軟質材3とで構成されたヘッドガスケット1の
外周部には、板材をU字状に折曲げ形成したヘタリ防止
金具4が設けられ、そのヘタリ防止金具4は金属コア2
に直接圧着されている。
【0011】そして、ヘタリ防止金具4の厚さt2 は、
図示の通り、シリンダヘッド6をヘッドボルト7により
締付けた場合のガスケット1の厚さt1 と等しくなるよ
うに設定されている。
図示の通り、シリンダヘッド6をヘッドボルト7により
締付けた場合のガスケット1の厚さt1 と等しくなるよ
うに設定されている。
【0012】また、ヘタリ防止金具4は、図示の例では
1箇所に設けられているが、図示しない複数箇所に設け
られている。
1箇所に設けられているが、図示しない複数箇所に設け
られている。
【0013】従って、ヘタリ防止金具4は、エンジンが
運転された場合に、ヘッドガスケット1の外周部で軟質
材3にヘタリが発生し易い箇所に複数箇所設けられてい
るので、軟質材3のヘタリ、従って復元力の低下が防止
され、ヘッドボルト7の軸力が保持される。
運転された場合に、ヘッドガスケット1の外周部で軟質
材3にヘタリが発生し易い箇所に複数箇所設けられてい
るので、軟質材3のヘタリ、従って復元力の低下が防止
され、ヘッドボルト7の軸力が保持される。
【0014】
【考案の効果】本考案は、以上説明した通り構成してい
るので、以下の効果を奏する。 (a) ガスケット外周部のガスケット軟質材のヘタリ
の発生し易い箇所にヘタリ防止金具を設け、そのヘタリ
防止金具は、軟質材を挟まず直接金属コアに接触してい
るので、ガスケット軟質材は常に当初の締付け厚さで保
持され、ヘタリを生じない。したがって、ヘッドボルト
の軸力の低下も生じることなく、ガスケットの耐久性が
向上する。 (b) ヘタリ防止金具の厚さは、シリンダヘッドがヘ
ッドボルトによって所定の締付けトルクで締付けられた
ときのガスケットの厚さに等しく設定されているので、
周辺の軟質材部分と段差がなく、周辺に設けられた水、
油孔に対して面圧分布が確保でき、漏れが確実に防止で
きる。 (c) 比較的小さい板材をU字状に折曲げてヘタリ防
止金具が形成され、従来のグロメット等のようにガスケ
ットの形状に合わせた形状に形成する必要がない。した
がって、専用の打抜型、成形型が不要であり、ガスケッ
ト外周部のガスケット軟質材のヘタリの発生し易い箇所
を選択して適宜設けることができる。また、他のガスケ
ットに共通部品として流用することができる。
るので、以下の効果を奏する。 (a) ガスケット外周部のガスケット軟質材のヘタリ
の発生し易い箇所にヘタリ防止金具を設け、そのヘタリ
防止金具は、軟質材を挟まず直接金属コアに接触してい
るので、ガスケット軟質材は常に当初の締付け厚さで保
持され、ヘタリを生じない。したがって、ヘッドボルト
の軸力の低下も生じることなく、ガスケットの耐久性が
向上する。 (b) ヘタリ防止金具の厚さは、シリンダヘッドがヘ
ッドボルトによって所定の締付けトルクで締付けられた
ときのガスケットの厚さに等しく設定されているので、
周辺の軟質材部分と段差がなく、周辺に設けられた水、
油孔に対して面圧分布が確保でき、漏れが確実に防止で
きる。 (c) 比較的小さい板材をU字状に折曲げてヘタリ防
止金具が形成され、従来のグロメット等のようにガスケ
ットの形状に合わせた形状に形成する必要がない。した
がって、専用の打抜型、成形型が不要であり、ガスケッ
ト外周部のガスケット軟質材のヘタリの発生し易い箇所
を選択して適宜設けることができる。また、他のガスケ
ットに共通部品として流用することができる。
【図1】本考案の一実施例を示す図2のA−A線矢視
図。
図。
【図2】図1の平面図。
【符号の説明】 1・・・ヘッドガスケット 2・・・金属コア 3・・・軟質材 4・・・ヘタリ防止金具 6・・・シリンダヘッド 7・・・ヘッドボルト t1 ・・・ガスケットの厚さ t2 ・・・ヘタリ防止金具の厚さ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 内田 忠正 埼玉県比企郡川島町八幡6−12 東京ガ スケット株式会社内 (56)参考文献 特開 昭63−100249(JP,A) 特開 平1−210664(JP,A) 実開 平2−69174(JP,U)
Claims (1)
- 【請求項1】 金属コア(2)にアスベストを含まない
軟質材シート(3)を圧着して構成した内燃機関のヘッ
ドガスケット(1)において、そのガスケット(1)の
外周部に板材をU字状に折曲げ形成したヘタリ防止金具
(4)を前記金属コア(2)に軟質材シート(3)を挟
まず直接圧着して設け、そのヘタリ防止金具(4)の厚
さ(t2)はシリンダヘッド(6)をヘッドボルト
(7)で締付けた場合のガスケットの厚さ(t1)と等
しくなるよう形成したことを特徴とする内燃機関のヘッ
ドガスケット。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1991014976U JP2579270Y2 (ja) | 1991-03-15 | 1991-03-15 | 内燃機関のヘッドガスケット |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1991014976U JP2579270Y2 (ja) | 1991-03-15 | 1991-03-15 | 内燃機関のヘッドガスケット |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0522943U JPH0522943U (ja) | 1993-03-26 |
JP2579270Y2 true JP2579270Y2 (ja) | 1998-08-20 |
Family
ID=11876013
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1991014976U Expired - Fee Related JP2579270Y2 (ja) | 1991-03-15 | 1991-03-15 | 内燃機関のヘッドガスケット |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2579270Y2 (ja) |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0816510B2 (ja) * | 1986-10-16 | 1996-02-21 | ユ−サンガスケツト株式会社 | シリンダヘツドガスケツト |
JPH01210664A (ja) * | 1988-02-16 | 1989-08-24 | Nippon Reinz Co Ltd | グロメット付きガスケット |
JPH071549Y2 (ja) * | 1988-11-16 | 1995-01-18 | 三菱自動車工業株式会社 | ガスケット構造 |
-
1991
- 1991-03-15 JP JP1991014976U patent/JP2579270Y2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0522943U (ja) | 1993-03-26 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |