JP2578642B2 - 溶融金属浸漬用熱電対保護管 - Google Patents
溶融金属浸漬用熱電対保護管Info
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- JP2578642B2 JP2578642B2 JP15634588A JP15634588A JP2578642B2 JP 2578642 B2 JP2578642 B2 JP 2578642B2 JP 15634588 A JP15634588 A JP 15634588A JP 15634588 A JP15634588 A JP 15634588A JP 2578642 B2 JP2578642 B2 JP 2578642B2
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- thermocouple protection
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Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は溶銑、溶鋼等の溶融金属の温度を連続的に長
時間測定するためのプロテクター付熱電対保護管に関す
るものである。
時間測定するためのプロテクター付熱電対保護管に関す
るものである。
[従来の技術] 従来、溶融金属の温度を連続的かつ長時間測温するも
のとしてAl2O3等の酸化物とカーボンとの複合系である
C−Al2O3質の耐火材及びZrB2質から成るプロテクター
の付いていない構造体の保護管が提案されていた。
のとしてAl2O3等の酸化物とカーボンとの複合系である
C−Al2O3質の耐火材及びZrB2質から成るプロテクター
の付いていない構造体の保護管が提案されていた。
[発明の解決しようとする課題] しかしながら、従来材質のAl2O3及びAl2O3−C質熱電
対保護管は耐食性が充分でなく、更にAl2O3−C質保護
管は耐火物的な組織により、肉厚も十分厚く耐用、かつ
応答性の面で問題があった。ZrB2質熱電対保護管は溶融
金属に対する耐食性が高く長時間の耐用が期待できるが
侵食がメタルライン部のみで起こることにより、これま
での均一な肉厚のものでは他の部分が健全でもメタルラ
イン部の侵食量で全体の耐用を決めることになってい
た。
対保護管は耐食性が充分でなく、更にAl2O3−C質保護
管は耐火物的な組織により、肉厚も十分厚く耐用、かつ
応答性の面で問題があった。ZrB2質熱電対保護管は溶融
金属に対する耐食性が高く長時間の耐用が期待できるが
侵食がメタルライン部のみで起こることにより、これま
での均一な肉厚のものでは他の部分が健全でもメタルラ
イン部の侵食量で全体の耐用を決めることになってい
た。
しかしながら、耐用の増加を目的として全体の肉厚を
一様に厚くすることは耐熱衝撃性、応答性の面で不利で
あり、また原料使用量も増加する等産業上のメリットも
少ない。
一様に厚くすることは耐熱衝撃性、応答性の面で不利で
あり、また原料使用量も増加する等産業上のメリットも
少ない。
[課題を解決するための手段] 本発明は前述の問題点を解決すべくなされたものであ
り、実質的には、ZrB2質熱電対保護管の外側層に、ZrB2
含有耐火物質円筒状スリーブを取付けた溶融金属用プロ
テクター付熱電対保護管を提供するものである。
り、実質的には、ZrB2質熱電対保護管の外側層に、ZrB2
含有耐火物質円筒状スリーブを取付けた溶融金属用プロ
テクター付熱電対保護管を提供するものである。
本発明熱電対保護管は第1図、第2図に示すように基
本的にはZrB2質熱電対保護管本体1とZrB2質円筒状スリ
ーブ2からなる。
本的にはZrB2質熱電対保護管本体1とZrB2質円筒状スリ
ーブ2からなる。
ここで熱電対保護管本体1は溶融金属との反応、浸
透、エロージョンあるいは材質の酸化抵抗等の面よりZr
B2質の緻密質焼結体を用いる。
透、エロージョンあるいは材質の酸化抵抗等の面よりZr
B2質の緻密質焼結体を用いる。
適切な焼結体は次のようなものである。
・組 成 Zrの硼化物を主成分として、副成分として、SiCやBN
などを含むもの例えば重量%で、ZrB295〜70%、SiC1〜
15%、BN4〜29%などのもの。
などを含むもの例えば重量%で、ZrB295〜70%、SiC1〜
15%、BN4〜29%などのもの。
・物 性 嵩 比 重 3.0〜6.0 抗折強度 10kg/mm2以上 熱膨張率 0.6%以下(1000℃) 比 抵 抗 10-1Ωcm以上(1500℃) 耐熱衝撃性(ΔT) 250〜1000℃ なお、耐熱衝撃性とは電気炉中で各温度に5分間急熱
し水中に急冷した試料の曲げ強度を測定し、強度が急激
に低下した試料の処理温度を示すもので(ΔT℃)で表
わす。
し水中に急冷した試料の曲げ強度を測定し、強度が急激
に低下した試料の処理温度を示すもので(ΔT℃)で表
わす。
比抵抗は4端子法で高温で測定した値を示す。(1500
℃)Ωcm また、プロテクターの作用をする耐火物スリーブ2
は、溶融金属上に浮遊する、酸化物類(スラグ)により
メタルライン部が侵食されるため、この部分に相当する
肉厚を厚くして耐用を延長させるためのものである。
℃)Ωcm また、プロテクターの作用をする耐火物スリーブ2
は、溶融金属上に浮遊する、酸化物類(スラグ)により
メタルライン部が侵食されるため、この部分に相当する
肉厚を厚くして耐用を延長させるためのものである。
このスリーブ2の材質は、スラグに対する耐食性が、
ある程度高く、また、熱電対保護管の応答性を早くする
ために熱伝導率の高い材質が好ましい。
ある程度高く、また、熱電対保護管の応答性を早くする
ために熱伝導率の高い材質が好ましい。
この材質として適切なものとしては、本体と同じZrB2
質緻密質焼結体であっても勿論よいが、その他ZrB2質耐
火材、ZrB2−C質耐火材がそれである。
質緻密質焼結体であっても勿論よいが、その他ZrB2質耐
火材、ZrB2−C質耐火材がそれである。
即ち、適切なものは次のようなものである。
・組 成 Zrの硼化物を主成分とし、副成分として、SiCやCな
どを含むもの例えばZrB295〜15%、ZrB21〜70%、C4〜1
5%などのもの。
どを含むもの例えばZrB295〜15%、ZrB21〜70%、C4〜1
5%などのもの。
・物 性 嵩 比 重 3.5〜5.5 抗折強度 0.5kg/mm2以上 熱膨張率 0.8%以下(1000℃) 耐熱衝撃性(ΔT) 250〜1000℃ (条件は、前記と同様) これらの熱電対保護管本体1とプロテクターとなるス
リーブ2との取付け方法としてはどのようの手段でもよ
いが、好ましい例を示すと第1図では耐熱性接着剤3を
介して接合する方式と第2図で示すネジ4による締結方
式が有る。また熱応力的な観点からスリーブの両端はテ
ーパー5にし本体とスリーブの継目の部分の上、下方向
の温度勾配を小さくすることが望ましい。
リーブ2との取付け方法としてはどのようの手段でもよ
いが、好ましい例を示すと第1図では耐熱性接着剤3を
介して接合する方式と第2図で示すネジ4による締結方
式が有る。また熱応力的な観点からスリーブの両端はテ
ーパー5にし本体とスリーブの継目の部分の上、下方向
の温度勾配を小さくすることが望ましい。
[実施例] 実施例1 ZrB2熱電対保護管本体(注1)にZrB2製スリーブ(注
2)を取り付けた。取付けはZrB2製接着剤(注3)を充
填し、150℃で10時間乾燥しておこなった。
2)を取り付けた。取付けはZrB2製接着剤(注3)を充
填し、150℃で10時間乾燥しておこなった。
(注1) 組成 ZrB285%、BN10%、SiC5% 物性 密度 4.30 曲げ強度(kg/cm2室温)2000 ビッカース硬度(kg/cm2室温)500 形状 φ25/φ15×850mm (注2) 組成 ZrB292%、Al2O33%、SiO23% 物性 密度 4.60 曲げ強度(kg/cm2室温)250 形状 φ48/φ28×200mm (テーパー角度30゜) (注3) 組成 ZrB295%、その他バインダー5% 物性 曲げ強度(kg/cm2室温)400 実施例2 ZrB2熱電対保護管本体(注4)に同材質のスリーブ
(φ30/φ50×200)を、ネジ締結方式により取付けた。
ネジ加工は母材を高温焼成後ダイヤモンドバイトを用
い、旋盤にて加工した。
(φ30/φ50×200)を、ネジ締結方式により取付けた。
ネジ加工は母材を高温焼成後ダイヤモンドバイトを用
い、旋盤にて加工した。
(注4) 組成 ZrB285%、BN10%、SiC5% 物性 密度 3.90 曲げ強度(kg/cm2室温)1500 ビッカース硬度(kg/cm2室温)400 形状 φ29/φ19×400 2本使用 実施例1の結果 溶鋼温度1500〜1550℃に対しZrB2製保護管は侵食も少
なく浸漬時間160Hrsを達成した。また接合部に用いたZr
B2質接着剤への地金侵入、及び軟化現象は全くなく良好
であった。
なく浸漬時間160Hrsを達成した。また接合部に用いたZr
B2質接着剤への地金侵入、及び軟化現象は全くなく良好
であった。
実施例2の結果 溶鋼温度1500〜1550℃に対しZrB2製保護管は侵食も少
なく浸漬時間150Hrsを達成した。また接続部への地差し
も全くなく良好であった。
なく浸漬時間150Hrsを達成した。また接続部への地差し
も全くなく良好であった。
(比較例) 溶鋼温度1500〜1550℃の鋼中へプロテクターを装着し
ないZrB2製保護管を浸漬した。浸漬時間90時間でメタル
ライン部が侵食されて使用停止となった。
ないZrB2製保護管を浸漬した。浸漬時間90時間でメタル
ライン部が侵食されて使用停止となった。
[発明の効果] 本発明は溶融金属の製造プロセスの中で最重要の一つ
とされる温度管理との点で従来スポット的、あるいは、
数時間のみの測温であったがこれを数十時間まで一つの
熱電対により測定できるため、従来より測温データ量あ
るいは製造コストの点でかなり効果が発揮される。
とされる温度管理との点で従来スポット的、あるいは、
数時間のみの測温であったがこれを数十時間まで一つの
熱電対により測定できるため、従来より測温データ量あ
るいは製造コストの点でかなり効果が発揮される。
一般に、ZrB2は溶融金属それ自体に対しては、耐食性
は高いがその酸化物あるいは硫化物のようなものいわゆ
るスラグに対し、耐食性はかなり低下する。そこで、こ
れらスラグと反応し難いZrB2材料を、スラグライン部へ
用いる事により解決することのできるもので、その実用
的価値は大きい。
は高いがその酸化物あるいは硫化物のようなものいわゆ
るスラグに対し、耐食性はかなり低下する。そこで、こ
れらスラグと反応し難いZrB2材料を、スラグライン部へ
用いる事により解決することのできるもので、その実用
的価値は大きい。
第1図及び第2図は本発明スリーブ付熱電対保護管の典
型例を示すもので第1図は接着方式、第2図はネジ締結
方式の例である。 図面にて1はZrB2製熱電対保護管本体、2はZrB2製スリ
ーブである。
型例を示すもので第1図は接着方式、第2図はネジ締結
方式の例である。 図面にて1はZrB2製熱電対保護管本体、2はZrB2製スリ
ーブである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 武次 浩 兵庫県高砂市緑丘2―4―10―106 (72)発明者 桑原 清治 兵庫県高砂市荒井町東本町20―9 (56)参考文献 特開 昭62−189629(JP,A)
Claims (1)
- 【請求項1】溶融金属中の温度測定用熱電対保護管であ
って、ZrB2質焼結体を主体とする熱電対保護管の外側層
にZrB2含有耐火物質円筒状スリーブを取付けた溶融金属
用熱電対保護管。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15634588A JP2578642B2 (ja) | 1988-06-24 | 1988-06-24 | 溶融金属浸漬用熱電対保護管 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15634588A JP2578642B2 (ja) | 1988-06-24 | 1988-06-24 | 溶融金属浸漬用熱電対保護管 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01321327A JPH01321327A (ja) | 1989-12-27 |
JP2578642B2 true JP2578642B2 (ja) | 1997-02-05 |
Family
ID=15625734
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15634588A Expired - Fee Related JP2578642B2 (ja) | 1988-06-24 | 1988-06-24 | 溶融金属浸漬用熱電対保護管 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2578642B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5180228A (en) * | 1989-09-18 | 1993-01-19 | Asahi Glass Company Ltd. | Radiation thermometer for molten iron and method for measuring the temperature of molten iron |
US5277496A (en) * | 1990-10-17 | 1994-01-11 | Ametek, Inc. | High temperature optical probe |
JPH075049A (ja) * | 1991-02-22 | 1995-01-10 | Akechi Ceramics Kk | 溶融金属の連続測温計 |
JPH0626755A (ja) * | 1992-04-27 | 1994-02-04 | Sanden Corp | 温度検出装置 |
JPH08136352A (ja) * | 1994-11-08 | 1996-05-31 | Tokyo Yogyo Co Ltd | 連続浸漬式温度測定器 |
-
1988
- 1988-06-24 JP JP15634588A patent/JP2578642B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01321327A (ja) | 1989-12-27 |
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Legal Events
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