JP2578357B2 - 放電加工制御装置 - Google Patents
放電加工制御装置Info
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Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は放電加工制御装置、特に加工状態を常に最
適に保つ最適制御化に関するものである。
適に保つ最適制御化に関するものである。
[従来の技術] 第6図は例えば文献「機械技術」(1980年6月号、vo
l 28、No7、第25頁〜第27頁)に示された従来の放電加
工制御装置のブロック図である。第6図において、
(1)は放電加工状態の目標値Rを設定する目標値設定
器、(2)は目標値設定器(1)で設定された目標値R
に従って制御される放電加工プロセス(放電現象を含む
放電加工事象)、(3)は加工電極と被加工物との間の
加工間隙を操作量Xaとして、放電加工プロセス(2)の
状態を制御する電極制御系、(4)は放電加工プロセス
(2)の状態を加工間隙の電圧又は加工間隙のインピー
ダンス等の状態量Yにより検出する状態検出器、(5)
は目標値設定器(1)に設定された目標値Rと状態検出
器(4)で検出した状態量Yとの偏差Eを出力する比較
器である。
l 28、No7、第25頁〜第27頁)に示された従来の放電加
工制御装置のブロック図である。第6図において、
(1)は放電加工状態の目標値Rを設定する目標値設定
器、(2)は目標値設定器(1)で設定された目標値R
に従って制御される放電加工プロセス(放電現象を含む
放電加工事象)、(3)は加工電極と被加工物との間の
加工間隙を操作量Xaとして、放電加工プロセス(2)の
状態を制御する電極制御系、(4)は放電加工プロセス
(2)の状態を加工間隙の電圧又は加工間隙のインピー
ダンス等の状態量Yにより検出する状態検出器、(5)
は目標値設定器(1)に設定された目標値Rと状態検出
器(4)で検出した状態量Yとの偏差Eを出力する比較
器である。
又、第7図は例えば特公昭62-54602号公報に示された
上記従来例とは異なる放電加工制御装置のブロック図で
ある。なお、第7図において、(1)、(2)、(4)
及び(5)は第6図に示した従来例と同じものである。
又、(6)は加工間隙に印加される加工電源パルス条件
を操作量Xbとして放電加工プロセス(2)の状態を制御
する電源制御系である。
上記従来例とは異なる放電加工制御装置のブロック図で
ある。なお、第7図において、(1)、(2)、(4)
及び(5)は第6図に示した従来例と同じものである。
又、(6)は加工間隙に印加される加工電源パルス条件
を操作量Xbとして放電加工プロセス(2)の状態を制御
する電源制御系である。
次に、上記のように構成された従来の放電加工制御装
置の動作について説明する。
置の動作について説明する。
第6図に示した放電加工制御装置においては、放電加
工プロセス(2)の望ましい状態に対する目標値Rが目
標値設定器(1)に設定されて送り出される。一方、放
電加工プロセス(2)の状態量Yが状態検出器(4)に
より検出される。
工プロセス(2)の望ましい状態に対する目標値Rが目
標値設定器(1)に設定されて送り出される。一方、放
電加工プロセス(2)の状態量Yが状態検出器(4)に
より検出される。
電極制御系(3)は検出された状態量Yが目標値Rと
一致するように操作量Xaを操作し、この操作量Xaにより
放電加工プロセス(2)の状態を制御する。即ち、目標
値Rと検出した状態量Yの偏差Eが零となるような加工
間隙の操作量Xaを電極制御系(3)が実現し、放電加工
プロセス(2)の状態が常に望ましい状態になるように
している。
一致するように操作量Xaを操作し、この操作量Xaにより
放電加工プロセス(2)の状態を制御する。即ち、目標
値Rと検出した状態量Yの偏差Eが零となるような加工
間隙の操作量Xaを電極制御系(3)が実現し、放電加工
プロセス(2)の状態が常に望ましい状態になるように
している。
第8図は加工中に状態量Yとして状態検出器(4)で
検出される極間電圧Vgの波形図である。第8図におい
て、Vaはアーク電圧、tdは無負荷時間である。第8図に
示すように、無負荷時間tdは加工間隙に浮遊する加工く
ずの量や加工面に生じる放電痕の微少な凹凸の影響を受
けて不規則に変動する。
検出される極間電圧Vgの波形図である。第8図におい
て、Vaはアーク電圧、tdは無負荷時間である。第8図に
示すように、無負荷時間tdは加工間隙に浮遊する加工く
ずの量や加工面に生じる放電痕の微少な凹凸の影響を受
けて不規則に変動する。
又、第9図はこの加工中の無負荷時間tdのパワースペ
クトラムの一例を示す図である。第9図に示すように、
放電加工プロセス(2)の動特性は数百Hzの周波数帯域
を有する。これに対して、加工間隙を操作量Xaとして操
作する電極制御系(3)の動特性はサーボ系により定ま
り、その応答性は数十Hz程度である。
クトラムの一例を示す図である。第9図に示すように、
放電加工プロセス(2)の動特性は数百Hzの周波数帯域
を有する。これに対して、加工間隙を操作量Xaとして操
作する電極制御系(3)の動特性はサーボ系により定ま
り、その応答性は数十Hz程度である。
一方、第7図に示した放電加工制御装置においては、
電源制御系(6)が加工電源パルス条件を操作量Xbとし
て、例えばパルス間隔又は放電加工電流を操作し、放電
加工プロセス(2)の状態、即ち放電加工状態が常に望
ましい状態となるようにしている。
電源制御系(6)が加工電源パルス条件を操作量Xbとし
て、例えばパルス間隔又は放電加工電流を操作し、放電
加工プロセス(2)の状態、即ち放電加工状態が常に望
ましい状態となるようにしている。
加工電源パルス条件を操作することは、加工により生
じる加工くずの量を調節することに相当する。
じる加工くずの量を調節することに相当する。
従って、放電加工状態の変動が比較的小さい範囲にお
いては、第6図に示した放電加工制御装置に比べて放電
加工状態をきめ細かく、かつ高速に制御できる。
いては、第6図に示した放電加工制御装置に比べて放電
加工状態をきめ細かく、かつ高速に制御できる。
[発明が解決しようとする課題] ところで、第6図に示した電極制御系(3)を有する
従来の放電加工制御装置は、電極制御系(3)の応答性
が数十Hz程度であるので、数百Hzの周波数帯域を持つ放
電加工プロセス(2)を十分に制御できないという問題
点があった。
従来の放電加工制御装置は、電極制御系(3)の応答性
が数十Hz程度であるので、数百Hzの周波数帯域を持つ放
電加工プロセス(2)を十分に制御できないという問題
点があった。
又、第7図に示した電源制御系(6)を有する従来の
放電加工制御装置は、応答性が高いが、一般に制御範囲
が電極制御系(3)に比べて小さく、電源が適切なもの
であっても、放電加工プロセス(2)の大きな変動を十
分に補償できないという問題点があった。
放電加工制御装置は、応答性が高いが、一般に制御範囲
が電極制御系(3)に比べて小さく、電源が適切なもの
であっても、放電加工プロセス(2)の大きな変動を十
分に補償できないという問題点があった。
この発明はかかる問題点を解決するためになされたも
ので、電極制御系と電源制御系又は加工電極及び被加工
物のうち少なくとも一方を、同一軸方向に移動させる複
数の駆動機構を組み合わせた駆動系で構成された電極制
御系を適切に動作させて、常に放電加工プロセスの変動
を補償して、放電加工能率の向上を図ることができる放
電加工制御装置を提供することを目的とする。
ので、電極制御系と電源制御系又は加工電極及び被加工
物のうち少なくとも一方を、同一軸方向に移動させる複
数の駆動機構を組み合わせた駆動系で構成された電極制
御系を適切に動作させて、常に放電加工プロセスの変動
を補償して、放電加工能率の向上を図ることができる放
電加工制御装置を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段] この発明に係る第1の放電加工制御装置は、放電加工
状態の制御目標値を設定する目標値設定器と、目標値設
定器で設定された目標値に従って制御される放電加工の
状態量を検出する状態検出器と、加工電極と被加工物と
の間の加工間隙を操作量として、放電加工状態を制御す
る電極制御系と、加工間隙に印加される加工電源パルス
条件を操作量として放電加工状態を制御する電源制御系
と、電極制御系の周波数特性に対応した周波数特性を有
し、制御目標値と状態量との偏差に対してフィルタリン
グを施して、電極制御系の周波数特性に対応した周波数
特性の制御指令を該電極制御系に出力する電極制御信号
処理フィルタと、電源制御系の周波数特性に対応した周
波数特性を有し、制御目標値と状態量の偏差に対して、
電源制御系の周波数特性に対応した周波数特性の制御指
令を電源制御系に出力する電源制御信号処理フィルタと
を備え、電極制御系及び電源制御系にそれぞれ適切な操
作量を与えて、電極制御系及び電源制御系により放電加
工状態の変動を補償する。
状態の制御目標値を設定する目標値設定器と、目標値設
定器で設定された目標値に従って制御される放電加工の
状態量を検出する状態検出器と、加工電極と被加工物と
の間の加工間隙を操作量として、放電加工状態を制御す
る電極制御系と、加工間隙に印加される加工電源パルス
条件を操作量として放電加工状態を制御する電源制御系
と、電極制御系の周波数特性に対応した周波数特性を有
し、制御目標値と状態量との偏差に対してフィルタリン
グを施して、電極制御系の周波数特性に対応した周波数
特性の制御指令を該電極制御系に出力する電極制御信号
処理フィルタと、電源制御系の周波数特性に対応した周
波数特性を有し、制御目標値と状態量の偏差に対して、
電源制御系の周波数特性に対応した周波数特性の制御指
令を電源制御系に出力する電源制御信号処理フィルタと
を備え、電極制御系及び電源制御系にそれぞれ適切な操
作量を与えて、電極制御系及び電源制御系により放電加
工状態の変動を補償する。
又、この発明に係る第2の放電加工制御装置は、放電
加工状態の制御目標値を設定する目標値設定器と、目標
値設定器で設定された目標値に従って制御される放電加
工の状態量を検出する状態検出器と、周波数特性及び位
置決め精度のうち、少なくともいずれか一方が異なり、
加工電極及び被加工物のうち少なくとも一方を、同一軸
方向に移動させる複数の駆動機構を組み合わせた駆動系
で構成された電極制御系と、電極制御系を構成する各駆
動機構の各周波数特性にそれぞれ対応した周波数特性を
それぞれ有し、制御目標値と状態量との偏差に対してフ
ィルタリングを施して、電極制御系を構成する各駆動機
構の各周波数特性にそれぞれ対応した周波数特性の制御
指令を、各駆動機構に出力する複数の電極制御信号処理
フィルタとを備え、電極制御系を構成する複数の駆動系
にそれぞれ適切な操作量を与えて、電極制御系により放
電加工状態の変動を補償する。
加工状態の制御目標値を設定する目標値設定器と、目標
値設定器で設定された目標値に従って制御される放電加
工の状態量を検出する状態検出器と、周波数特性及び位
置決め精度のうち、少なくともいずれか一方が異なり、
加工電極及び被加工物のうち少なくとも一方を、同一軸
方向に移動させる複数の駆動機構を組み合わせた駆動系
で構成された電極制御系と、電極制御系を構成する各駆
動機構の各周波数特性にそれぞれ対応した周波数特性を
それぞれ有し、制御目標値と状態量との偏差に対してフ
ィルタリングを施して、電極制御系を構成する各駆動機
構の各周波数特性にそれぞれ対応した周波数特性の制御
指令を、各駆動機構に出力する複数の電極制御信号処理
フィルタとを備え、電極制御系を構成する複数の駆動系
にそれぞれ適切な操作量を与えて、電極制御系により放
電加工状態の変動を補償する。
[作用] この発明に係る第1の放電加工制御装置は、目標値設
定器で設定した制御目標値と状態検出器で検出した状態
量との偏差に対して、電極制御系の周波数特性に対応し
た周波数特性の電極制御信号処理フィルタがフィルタリ
ングを施して、電極制御系の周波数特性に対応した制御
指令を出力し、電極制御系がこの制御指令に基づいて、
加工電極と被加工物との間の加工間隙を操作して、放電
加工状態を制御する。
定器で設定した制御目標値と状態検出器で検出した状態
量との偏差に対して、電極制御系の周波数特性に対応し
た周波数特性の電極制御信号処理フィルタがフィルタリ
ングを施して、電極制御系の周波数特性に対応した制御
指令を出力し、電極制御系がこの制御指令に基づいて、
加工電極と被加工物との間の加工間隙を操作して、放電
加工状態を制御する。
又、制御目標値と状態量との偏差に対して、電源制御
系の周波数特性に対応した周波数特性の電源制御信号処
理フィルタによりフィルタリングを施して、電源制御系
の周波数特性に対応した制御指令を出力し、電源制御系
がこの制御指令に基づいて、加工間隙に印加する加工電
源パルス条件を操作して、放電加工状態を制御する。
系の周波数特性に対応した周波数特性の電源制御信号処
理フィルタによりフィルタリングを施して、電源制御系
の周波数特性に対応した制御指令を出力し、電源制御系
がこの制御指令に基づいて、加工間隙に印加する加工電
源パルス条件を操作して、放電加工状態を制御する。
これにより、電極制御系と電源制御系で適切に放電加
工状態の変動を補償する。
工状態の変動を補償する。
又、この発明に係る第2の放電加工制御装置は、目標
値設定器で設定した制御目標値と状態検出器で検出した
状態量との偏差に対して、周波数特性又は位置決め精度
が異なり、加工電極又は被加工物を同一軸方向に移動さ
せる複数の駆動機構の有する周波数特性に対応した周波
数特性の複数の電極制御信号処理フィルタによりフィル
タリングを施して、各駆動機構系の周波数特性にそれぞ
れ対応した制御指令を出力し、電極制御系がこの制御指
令に基づいて、加工電極と被加工物との間の加工間隙を
操作して、放電加工状態を制御する。
値設定器で設定した制御目標値と状態検出器で検出した
状態量との偏差に対して、周波数特性又は位置決め精度
が異なり、加工電極又は被加工物を同一軸方向に移動さ
せる複数の駆動機構の有する周波数特性に対応した周波
数特性の複数の電極制御信号処理フィルタによりフィル
タリングを施して、各駆動機構系の周波数特性にそれぞ
れ対応した制御指令を出力し、電極制御系がこの制御指
令に基づいて、加工電極と被加工物との間の加工間隙を
操作して、放電加工状態を制御する。
[実施例] 第1図はこの発明の一実施例に係る放電加工制御装置
のブロック図である。なお、第1図において、(1)〜
(6)は第6図及び第7図に示した従来例と全く同じも
のである。又、第1図において、(7)は目標値設定器
(1)に設定した目標値Rと状態検出器(4)で検出し
た加工中の状態量Yとの偏差Eにフィルタリングを施し
て、電極制御系(3)に制御指令Maを送るとともに、電
源制御系(6)に制御指令Mbを送る信号処理フィルタで
ある。信号処理フィルタ(7)は第2図に示すように制
御指令Maを得るフィルタ(7a)と制御指令Mbを得るフィ
ルタ(7b)とからなる。
のブロック図である。なお、第1図において、(1)〜
(6)は第6図及び第7図に示した従来例と全く同じも
のである。又、第1図において、(7)は目標値設定器
(1)に設定した目標値Rと状態検出器(4)で検出し
た加工中の状態量Yとの偏差Eにフィルタリングを施し
て、電極制御系(3)に制御指令Maを送るとともに、電
源制御系(6)に制御指令Mbを送る信号処理フィルタで
ある。信号処理フィルタ(7)は第2図に示すように制
御指令Maを得るフィルタ(7a)と制御指令Mbを得るフィ
ルタ(7b)とからなる。
ところで、上記のように構成された放電加工制御装置
における各系のパワースペクトラムは第3図に示すよう
になっている。第3図において、(2f)は放電加工プロ
セス(2)の周波数特性、(3f)は電極制御系(3)の
周波数特性、(6f)は電源制御系(6)の周波数特性で
ある。第3図に示すように、放電加工プロセス(2)の
周波数特性(2f)は数十Hzから数百Hzまでの周波数帯域
を有し、電極制御系(3)の周波数特性(3f)は数十Hz
の周波数帯域を有し、電源制御系(6)の周波数特性
(6f)は数百Hzまでの周波数帯域を有する。
における各系のパワースペクトラムは第3図に示すよう
になっている。第3図において、(2f)は放電加工プロ
セス(2)の周波数特性、(3f)は電極制御系(3)の
周波数特性、(6f)は電源制御系(6)の周波数特性で
ある。第3図に示すように、放電加工プロセス(2)の
周波数特性(2f)は数十Hzから数百Hzまでの周波数帯域
を有し、電極制御系(3)の周波数特性(3f)は数十Hz
の周波数帯域を有し、電源制御系(6)の周波数特性
(6f)は数百Hzまでの周波数帯域を有する。
従って、フィルタ(7a)及びフィルタ(7b)は電極制
御系(3)に適切な制御指令Maを送るとともに、電源制
御系(6)に適切な制御指令Mbを送るために、各制御系
(3)及び(6)の周波数特性に適応した周波数特性を
有している。
御系(3)に適切な制御指令Maを送るとともに、電源制
御系(6)に適切な制御指令Mbを送るために、各制御系
(3)及び(6)の周波数特性に適応した周波数特性を
有している。
第4図はフィルタ(7a)及びフィルタ(7b)の周波数
特性を示す図である。第4図において、(7af)はフィ
ルタ(7a)の周波数特性、(7bf)はフィルタ(7b)の
周波数特性である。
特性を示す図である。第4図において、(7af)はフィ
ルタ(7a)の周波数特性、(7bf)はフィルタ(7b)の
周波数特性である。
第4図に示すように、フィルタ(7a)は電極制御系
(3)の周波数特性(3f)を考慮して周波数特性(7a
f)を有するローパスフィルタとし、フィルタ(7b)は
電源制御系(6)の周波数特性(6f)を考慮し、かつ電
源制御系(6)と電極制御系(3)の相互干渉を避ける
ために、周波数特性(7bf)を有するバンドパスフィル
タとする。
(3)の周波数特性(3f)を考慮して周波数特性(7a
f)を有するローパスフィルタとし、フィルタ(7b)は
電源制御系(6)の周波数特性(6f)を考慮し、かつ電
源制御系(6)と電極制御系(3)の相互干渉を避ける
ために、周波数特性(7bf)を有するバンドパスフィル
タとする。
このような周波数特性を有するフィルタ(7a)及びフ
ィルタ(7b)はそれぞれ、 で記述されるFIRディジタルフィルタの係数ana、anb
及びフィルタの次数Na、Nbを調節することにより実現で
きる。
ィルタ(7b)はそれぞれ、 で記述されるFIRディジタルフィルタの係数ana、anb
及びフィルタの次数Na、Nbを調節することにより実現で
きる。
上記のように構成された信号処理フィルタ(7)のフ
ィルタ(7a)は偏差Eから数十Hz程度までの周波数成分
を取出すことにより、制御指令Maを作り電極制御系
(3)に出力する。又、フィルタ(7b)は数十Hzから数
百Hz程度までの周波数成分の制御指令Mbを作り電源制御
系(6)に出力する。
ィルタ(7a)は偏差Eから数十Hz程度までの周波数成分
を取出すことにより、制御指令Maを作り電極制御系
(3)に出力する。又、フィルタ(7b)は数十Hzから数
百Hz程度までの周波数成分の制御指令Mbを作り電源制御
系(6)に出力する。
従って、放電加工プロセス(2)が数百Hzの周波数帯
域で変動する場合、又は大きく変動する場合であって
も、その変動の比較的大きな、かつ低い周波数帯域の変
動成分は電極制御系(3)が補償し、比較的小さく高い
周波数帯域の変動成分は電源制御系(6)が補償するこ
とができる。このため、常に安定な放電加工状態を維持
することができる。
域で変動する場合、又は大きく変動する場合であって
も、その変動の比較的大きな、かつ低い周波数帯域の変
動成分は電極制御系(3)が補償し、比較的小さく高い
周波数帯域の変動成分は電源制御系(6)が補償するこ
とができる。このため、常に安定な放電加工状態を維持
することができる。
なお、本実施例において信号処理フィルタ(7)は線
形フィルタの一種であるFIRディジタルフィルタで構成
する場合について説明したが、IIRディジタルフィル
タ、非線形フィルタの一種であるε−分離ディジタルフ
ィルタ又はオペアンプ等を利用したアナログフィルタで
構成しても良い。
形フィルタの一種であるFIRディジタルフィルタで構成
する場合について説明したが、IIRディジタルフィル
タ、非線形フィルタの一種であるε−分離ディジタルフ
ィルタ又はオペアンプ等を利用したアナログフィルタで
構成しても良い。
次に、第5図はこの発明の他の実施例を示す信号処理
フィルタ(7)の主要部のブロック図である。
フィルタ(7)の主要部のブロック図である。
ところで、放電加工機は加工電極と被加工物とを相対
的に移動させることにより、被加工物を所望の形状に加
工するものであるが、加工電極及び被加工物のうち少な
くとも一方を、同一軸方向に移動させる複数の駆動機構
を組み合わせた駆動系で構成することがある。
的に移動させることにより、被加工物を所望の形状に加
工するものであるが、加工電極及び被加工物のうち少な
くとも一方を、同一軸方向に移動させる複数の駆動機構
を組み合わせた駆動系で構成することがある。
この場合、各駆動機構において、その周波数特性及び
位置決め精度のうち、少なくともいずれか一方が異なっ
ていることがある。例えば、第1の駆動機構は主に放電
加工状態の変動を素早く補償するために、駆動範囲が小
さいが高い応答性を持つ機構、第2の駆動機構は主に加
工の進行に伴っての加工電極送りのために、応答性が低
いが、大きい駆動範囲を持つ機構とする場合や、第1の
駆動機構は位置決め精度が粗いが大きい駆動範囲を持つ
機構、第2の駆動機構は駆動範囲が小さいが高い位置決
め精度を持つ機構とする場合である。そのようなとき
は、第1図に示した放電加工制御装置では放電加工状態
の変動を補償できないことがある。
位置決め精度のうち、少なくともいずれか一方が異なっ
ていることがある。例えば、第1の駆動機構は主に放電
加工状態の変動を素早く補償するために、駆動範囲が小
さいが高い応答性を持つ機構、第2の駆動機構は主に加
工の進行に伴っての加工電極送りのために、応答性が低
いが、大きい駆動範囲を持つ機構とする場合や、第1の
駆動機構は位置決め精度が粗いが大きい駆動範囲を持つ
機構、第2の駆動機構は駆動範囲が小さいが高い位置決
め精度を持つ機構とする場合である。そのようなとき
は、第1図に示した放電加工制御装置では放電加工状態
の変動を補償できないことがある。
そこで、この実施例では、第5図に示すように複数の
駆動機構(3a)、(3b)、…、(3n)に対応してフィル
タ(7a1)、(7a2)、…、(7an)を設けることによ
り、各駆動機構(3a)〜(3n)に適した操作量を得るよ
うにする。
駆動機構(3a)、(3b)、…、(3n)に対応してフィル
タ(7a1)、(7a2)、…、(7an)を設けることによ
り、各駆動機構(3a)〜(3n)に適した操作量を得るよ
うにする。
このように構成することにより、電極制御系(3)が
同一軸方向に加工電極又は被加工物を移動するために、
周波数特性及び位置決め精度の少なくともいずれか一方
が異なる複数の駆動機構を組み合せた駆動系で構成され
た場合にも、各駆動機構の周波数特性と制御範囲を考慮
して信号処理フィルタを構成することにより、上記実施
例と同様な作用を奏することができる。
同一軸方向に加工電極又は被加工物を移動するために、
周波数特性及び位置決め精度の少なくともいずれか一方
が異なる複数の駆動機構を組み合せた駆動系で構成され
た場合にも、各駆動機構の周波数特性と制御範囲を考慮
して信号処理フィルタを構成することにより、上記実施
例と同様な作用を奏することができる。
なお、同一軸方向の電極制御系(3)を構成する駆動
機構(3a)〜(3n)の周波数特性が電源制御系(6)の
周波数特性とほぼ同程度の高い周波数帯域まで延びてい
れば、電源制御系(6)がなくても放電加工状態の変動
を補償することができる。
機構(3a)〜(3n)の周波数特性が電源制御系(6)の
周波数特性とほぼ同程度の高い周波数帯域まで延びてい
れば、電源制御系(6)がなくても放電加工状態の変動
を補償することができる。
[発明の効果] この発明は以上説明したように、目標値設定器で設定
した制御目標値と状態検出器で検出した状態量との偏差
に対して、電極制御系の周波数特性に対応した周波数特
性のフィルタ及び電源制御系の周波数特性に対応した周
波数特性のフィルタによりフィルタリングを施して、電
極制御系及び電源制御系に適切な制御指令を出力し、放
電加工状態の変動を電極制御系と電源制御系により適切
に補償するようにしたので、常に安定な放電加工状態を
維持することができ、放電加工能率の向上を図ることが
できるという効果を有する。
した制御目標値と状態検出器で検出した状態量との偏差
に対して、電極制御系の周波数特性に対応した周波数特
性のフィルタ及び電源制御系の周波数特性に対応した周
波数特性のフィルタによりフィルタリングを施して、電
極制御系及び電源制御系に適切な制御指令を出力し、放
電加工状態の変動を電極制御系と電源制御系により適切
に補償するようにしたので、常に安定な放電加工状態を
維持することができ、放電加工能率の向上を図ることが
できるという効果を有する。
又、目標値設置器で設定した制御目標値と状態検出器
で検出した状態量との偏差に対して、電極制御系を構成
する各駆動機構の各周波数特性にそれぞれ対応した周波
数特性のフィルタによりフィルタリングを施して、周波
数特性及び位置決め精度のうち、少なくともいずれか一
方が異なり、加工電極及び被加工物のうち少なくとも一
方を、同一軸方向に移動させる複数の駆動機構を組み合
わせた駆動系で制御された電極制御系に適切な制御指令
をそれぞれ出力し、放電加工状態の変動を電極制御系に
より適切に補償するようにしたので、常に安定な放電加
工状態を維持することができる。
で検出した状態量との偏差に対して、電極制御系を構成
する各駆動機構の各周波数特性にそれぞれ対応した周波
数特性のフィルタによりフィルタリングを施して、周波
数特性及び位置決め精度のうち、少なくともいずれか一
方が異なり、加工電極及び被加工物のうち少なくとも一
方を、同一軸方向に移動させる複数の駆動機構を組み合
わせた駆動系で制御された電極制御系に適切な制御指令
をそれぞれ出力し、放電加工状態の変動を電極制御系に
より適切に補償するようにしたので、常に安定な放電加
工状態を維持することができる。
第1図はこの発明の一実施例に係る放電加工制御装置の
ブロック図、第2図は第1に示した信号処理フィルタの
ブロック図、第3図は第1図に示した放電加工制御装置
の各部の周波数特性図、第4図は第1図に示した信号処
理フィルタの周波数特性図、第5図はこの発明の他の実
施例に係る放電加工制御装置の主要部のブロック図、第
6図及び第7図は従来の放電加工制御装置のブロック
図、第8図は第6図に示した従来の放電加工制御装置の
極間電圧の波形図、第9図は第6図に示した従来例の放
電加工制御装置の周波数特性図である。 各図中、1は目標値設定器、2は放電加工プロセス、3
は電極制御系、4は状態検出器、6は電源制御系、7は
信号処理フィルタである。 なお、各図中同一符号は同一又は相当部分を示すもので
ある。
ブロック図、第2図は第1に示した信号処理フィルタの
ブロック図、第3図は第1図に示した放電加工制御装置
の各部の周波数特性図、第4図は第1図に示した信号処
理フィルタの周波数特性図、第5図はこの発明の他の実
施例に係る放電加工制御装置の主要部のブロック図、第
6図及び第7図は従来の放電加工制御装置のブロック
図、第8図は第6図に示した従来の放電加工制御装置の
極間電圧の波形図、第9図は第6図に示した従来例の放
電加工制御装置の周波数特性図である。 各図中、1は目標値設定器、2は放電加工プロセス、3
は電極制御系、4は状態検出器、6は電源制御系、7は
信号処理フィルタである。 なお、各図中同一符号は同一又は相当部分を示すもので
ある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭55−48530(JP,A) 特開 昭61−234403(JP,A) 特開 昭62−47705(JP,A)
Claims (2)
- 【請求項1】放電加工状態の制御目標値を設定する目標
値設定器と、該目標値設定器で設定された目標値に従っ
て制御される放電加工の状態量を検出する状態検出器
と、加工電極と被加工物との間の加工間隙を操作量とし
て、放電加工状態を制御する電極制御系と、該加工間隙
に印加される加工電源パルス条件を操作量として放電加
工状態を制御する電源制御系と、前記電極制御系の周波
数特性に対応した周波数特性を有し、前記制御目標値と
前記状態量との偏差に対してフィルタリングを施して、
該電極制御系の周波数特性に対応した周波数特性の制御
指令を該電極制御系に出力する電極制御信号処理フィル
タと、前記電源制御系の周波数特性に対応した周波数特
性を有し、前記制御目標値と前記状態量の偏差に対し
て、該電源制御系の周波数特性に対応した周波数特性の
制御指令を該電源制御系に出力する電源制御信号処理フ
ィルタと、を備えたことを特徴とする放電加工制御装
置。 - 【請求項2】放電加工状態の制御目標値を設定する目標
値設定器と、該目標値設定器で設定された目標値に従っ
て制御される放電加工の状態量を検出する状態検出器
と、周波数特性及び位置決め精度のうち、少なくともい
ずれか一方が異なり、加工電極及び被加工物のうち少な
くとも一方を、同一軸方向に移動させる複数の駆動機構
を組み合わせた駆動系で構成された電極制御系と、前記
電極制御系を構成する各駆動機構の各周波数特性にそれ
ぞれ対応した周波数特性をそれぞれ有し、前記制御目標
値と前記状態量との偏差に対してフィルタリングを施し
て、該電極制御系を構成する各駆動機構の各周波数特性
にそれぞれ対応した周波数特性の制御指令を、各駆動機
構に出力する複数の電極制御信号処理フィルタと、を備
えたことを特徴とする放電加工制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63128479A JP2578357B2 (ja) | 1988-05-27 | 1988-05-27 | 放電加工制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63128479A JP2578357B2 (ja) | 1988-05-27 | 1988-05-27 | 放電加工制御装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01301019A JPH01301019A (ja) | 1989-12-05 |
JP2578357B2 true JP2578357B2 (ja) | 1997-02-05 |
Family
ID=14985754
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63128479A Expired - Fee Related JP2578357B2 (ja) | 1988-05-27 | 1988-05-27 | 放電加工制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2578357B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2692386B2 (ja) * | 1991-01-17 | 1997-12-17 | 三菱電機株式会社 | ワイヤ放電加工装置 |
JP2006315177A (ja) * | 1998-05-12 | 2006-11-24 | Mitsubishi Electric Corp | 放電加工制御方法および放電加工制御装置 |
JP2006346860A (ja) * | 1998-05-12 | 2006-12-28 | Mitsubishi Electric Corp | 放電加工制御方法および放電加工制御装置 |
JP4724087B2 (ja) * | 2000-09-20 | 2011-07-13 | 三菱電機株式会社 | 放電加工装置 |
JP5372252B2 (ja) | 2010-06-22 | 2013-12-18 | 三菱電機株式会社 | 放電加工制御装置 |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5548530A (en) * | 1978-10-04 | 1980-04-07 | Hitachi Seiko Ltd | Electric spark machine having continuous arc electric discharge prevention device |
JPS61234403A (ja) * | 1985-04-10 | 1986-10-18 | Sony Corp | サ−ボ装置 |
JPS6247705A (ja) * | 1985-08-28 | 1987-03-02 | Hitachi Ltd | ロボツト制御方法 |
-
1988
- 1988-05-27 JP JP63128479A patent/JP2578357B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01301019A (ja) | 1989-12-05 |
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Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |