JP2577755Y2 - 絞りしごき缶のトリムハイトおよびボトム深さ同時自動検査装置 - Google Patents

絞りしごき缶のトリムハイトおよびボトム深さ同時自動検査装置

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JP2577755Y2
JP2577755Y2 JP1991111581U JP11158191U JP2577755Y2 JP 2577755 Y2 JP2577755 Y2 JP 2577755Y2 JP 1991111581 U JP1991111581 U JP 1991111581U JP 11158191 U JP11158191 U JP 11158191U JP 2577755 Y2 JP2577755 Y2 JP 2577755Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は絞りしごき加工によって
形成され、トリミングされた開口端部を有し且つ該開口
端部に向ってくぼむドーム状底部を有する2ピース缶の
トリムハイトとボトム深さを測定、記録する装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】現在、市販されている2ピース缶は、肉
厚の開口端部と、それに続く薄肉の胴部と、それに続く
底部とを有するが、その端部は、所定の缶高寸法になる
よう縁切り(トリミング)され―――このトリミング後
の缶高寸法を「トリムハイト」という―――、一方、底
部は、内容物充填後の内容物による内圧に耐えられるよ
うに、縁切りされた開口端部に向ってくぼむドーム状に
形成される(そのドームの深さを「ボトム深さ」とい
う)。
【0003】トリムハイトは後工程であるフランジ成形
時に所定のフランジ寸法を得るのに最適な寸法に切断す
る必要があり、この切断寸法が許容値を越えてバラツク
とフランジ寸法が所定寸法にならず、内容物充填後の蓋
との巻締め工程で正常な巻締め寸法が得られず内容物の
漏洩事故に発展する。
【0004】一方ボトム深さは充填後の内容物による缶
内圧に対抗する能力(一般に「耐圧性能」と称する。)
に関与し、一般にボトム深さが浅くなると耐圧性能が低
下する傾向にあり、許容値以上に浅くなると、缶内側へ
くぼんだドーム状底部が缶内圧に耐えきれず缶外側へ反
転し、いわゆるバックリングといわれる事故が発生す
る。
【0005】従って、このような事故を防止するため
に、トリムハイト、ボトム深さの寸法を正しく管理する
必要がある。
【0006】その手段として、当初はダイヤルゲージを
使って手作業で、トリムハイトとボトム深さとを別個に
測定し、品質管理することが行われていたが、手作業に
頼るのでは、精度や作業能率の点で難があるので、自動
測定化が企図され、その一例が特開昭64−32110
号に開示されている。
【0007】その装置は、絞りしごき加工で作られ、有
底円筒状をなすとともに底部中央に開口部部へ向ってく
ぼむ凹部が形成された2ピース缶の底部から側板部上縁
までの高さを、上記缶を回転させながら上記側縁部上縁
に測定子を接触させて測定するトリムハイト測定機構
と、上記缶を回転させながら側板部を測定子で挟んでそ
の厚さを測定する厚さ測定機構と、上記凹部に測定子を
挿入してその深さを測定するボトム深さ測定機構と、該
缶をその種類毎に収納する収納機構と、収納機構から該
缶を取り出して各測定機構へ移送し、かつ測定済の缶を
測定機構から取り出す搬送機構と、上記各測定機構によ
る測定結果に基づいて缶の良否を判断するとともに、各
測定結果を集計する制御機構とを備えた、2ピース缶の
寸法検査装置である。
【0008】この装置では、被検査缶は、ロボットハン
ドで、缶収納部から取出され、まずトリムハイト測定部
に移されて、高さ測定後、又、ロボットハンドで、その
測定部から抜出されて缶胴部厚さ測定部に移され、肉厚
が測定されたあと、さらに、ボトム深さ測定部に移され
て、深さが測定される。それら測定値は、コンピュータ
ー処理され、良否判別が行われる。
【0009】
【考案が解決しようとする問題点】上記検査装置は、ロ
ボットハンドを用いて作業を自動化し、又、コンピュー
ター処理することで、これまで人手によっていた検査に
くらべ、測定部位のバラツキもゲージの読み取り誤差も
なくなり、測定精度を向上させることができ、更に、測
定作業を無人化することができる点で効果があると言え
るが、測定項目、例えば、トリムハイト測定のためのト
リムハイト測定機構と、ボトム深さ測定のためのボトム
深さ測定機構が別々に配置されているので、トリムハイ
トとボトム深さの両方を測定する場合は、一方を測定
後、他の測定部に缶を移し、その測定部ごとに、抜出→
移送→装着→測定、という工程を経らなければならず、
一連の測定が完了するのに時間がかかる難点がある。
【0010】又、上記検査装置では、直径が異なる数種
類の缶を測定する場合、別個に配置されている各測定機
構ごとに缶種別の測定部を複数配置する必要があり、直
径を異にする多品種の缶を1台の装置で共通にして汎用
性のあるものにしておくことが望まれている現在、上記
装置にはなお、改善の余地がある。
【0011】本考案は、測定項目ごとに別々の測定機構
を用意しなくとも、自動的に短時間で測定し、検査でき
る装置の提供を目的とする。
【0012】又、本考案は、トリムハイトとボトム深さ
とを被検査缶を移送することなく、同時に測定すること
で、測定時間の大幅な短縮を可能にする装置の提供を、
他の目的とする。
【0013】さらに又、本考案はトリムハイトとボトム
深さとを測定するにあたり、市販されている大部分の2
ピース缶は、211直径(約66mm)の大径缶か、2
02直径(約55mm)の小径缶かのいずれかに属する
(例えば、180ml,200ml,250ml,35
0ml,500ml缶などは211直径に属し、135
ml,250ml缶などは202直径に属する)ことに
着眼して、大径缶あるいは小径缶いずれの被検査缶につ
いても、容易に対応でき共通して測定できる装置の提供
を目的とする。
【0014】
【問題点を解決するための手段】絞りしごき加工によっ
て形成され、トリミングされた開口端部を有し、且つ、
該開口端部に向ってくぼむドーム状底部を有する被検査
缶が正立状態で載置されるテーブルと、を挟持する、水
平移動可能な一対の保持ブロックで構成されている缶体
保持手段と、ここで、該保持ブロックが、夫々、一対の
大径缶用保持ブロックと小径缶用保持ブロックとで成
り、小径缶用保持ブロックは、大径缶用保持ブロック上
に積み重ね可能に構成されており、該テーブル上に上下
動可能に配設され、測定位置に保持された被検査缶の開
口端部を缶径横断的に押さえ、缶を該テーブル上面に押
しつける缶体押圧手段と、該テーブル上に上下動可能に
配設され、該缶体押圧手段によって押付けられている被
検査缶のトリミングされた開口端部と接触する第1測定
子を有し、該第1測定子の該開口端部に接する接触端部
とテーブル上面との距離を測定するトリムハイト測定手
段と、該テーブルの下側に上下動可能に配設され.該テ
ーブル上面から突出して、測定位置に保持された被検査
缶のドーム状底部の最深個所に当接する第2測定子を有
し、該第2測定子の該ドーム状底部に接する接触端部と
テーブル上面との距離を測定するボトム深さ測定手段
と、前記各手段を予め定めた順に連続的に駆動させ、ト
リムハイトとボトム深さの各測定値を予め設定した基準
値と比較して良否を判別し、その結果を外部出力する制
御機構とを備えてなることを特徴とする絞りしごき缶の
トリムハイトおよびボトム深さ同時自動検査装置であ
る。
【0015】上記検査装置は、通常は該小径缶用保持ブ
ロックを大径缶用保持ブロックの移動通路上方に保持
し、小径缶検査時にはその小径缶用保持ブロックを下降
させ、待機している大径缶用保持ブロックに精み重ね
る、保持ブロック型替手段を備えた請求項1記載の絞り
しごき缶のトリムハイトおよびボトム深さ同時自動検査
装置を備えている。
【0016】該保持ブロック型替手段が、大径缶用保持
ブロックの移動通路後方でテーブル上面に固設されたエ
アシリンダと、そのエアシリンダに固定され、小径缶用
保持該保持ブロック型替手段が、大径缶用保持ブロック
の移動通路後方でテーブル上面に固設されたエアシリン
ダと、そのエアシリンダに固定され、小径缶用保持ブロ
ックを水平に咬持する小径缶用保持ブロック支持部材と
で成り、該小径缶用保持ブロック支持部材は、該エアシ
リンダによって上下動する請求項2記載の絞りしごき缶
のトリムハイトおよびボトム深さ同時自動検査装置を上
下動する。
【0017】以下、本考案の実施例を図によって説明す
る。
【0018】実施例1
【0019】図1〜図4は被検査缶を測定位置に保持し
た状態での本例装置に係るもので、図1は正面図、図2
は右側面図、図3は一部(トリムハイト測定手段を含
む)を省略した平面図、図4は保持ブロックと関連部材
とを示す略線的斜視図である。
【0020】本例装置の構造を説明すれば、絞りしごき
加工によって形成され、トリミングされた開口端部Eを
有し、且つ、該開口端部に向ってくぼむドーム状底部B
を有する被検査缶Z(以下、単に缶と呼ぶ)を正立状態
で載置するテーブル3が、長方形をした基台1の4隅に
固設された支柱2に固定されており、その下部には、缶
体保持手段駆動部と、ボトム深さ測定手段とその駆動部
とが配設され、上部には缶体保持手段と、トリムハイト
測定手段とその駆動部とが配設される。
【0021】缶体保持手段は、符号7、7′で示される
一対の保持ブロックで成り、各保持ブロック7、7′は
缶をテーブル3上の測定位置で挟持できるよう、夫々半
円状の缶体接触面7S(図3、4参照)を有するセグメ
ントであり、相対してその接触面7Sで缶Zの胴部外周
を包囲し、保持するものである。従って、この保持ブロ
ック7、7′は、缶を挟持し或いは又それを解くことが
出来るよう、テーブル3の上面に沿って水平に移動可能
に構成される。
【0022】そのための駆動機構がテーブル3の下方に
設けられる。即ち、テーブル3の下面に、その正面幅の
ほぼ全幅に亘って板8を固定、垂下し、その板8に、一
対のロッドレスシリンダ9、9′を、左右に対向させて
取付ける。このロッドレスシリンダ9、9′は、図2か
らよく判るように、側面からみてL形のロッドレスシリ
ンダ移動台9a、9′aを夫々有している。その移動台
の一辺は、テーブル3の下面に接近し、それに平行に沿
って配設され、且つその先端部に夫々2本の保持ブロッ
ク支持ピン10、10;10′、10′が、テーブル3
に測定位置を基準に左右対称に穿たれた4つの細長の保
持ブロック支持ピン移動用孔3a、3a;3′a、3′
aを通って、テーブル上面3bから突出するように取り
付けられている。
【0023】これらの保持ブ4ック支持ピン10、1
0;10′、10′は、前記保持ブロック7、7′の接
触面7Sの後方部に穿たれた貫通孔7a、7′aに挿入
され(図4参照)、各保持ブロック7、7′を、テーブ
ル上面に保持する。
【0024】このような構成になっているので、ロッド
レスシリンダ9、9′によって、保持ブロック支持ピン
10、10′が取り付けられた移動台9a、9′aが互
いに接近(或いは離反)する方向に動くと、それにつれ
て、その保持ブロック支持ピンで移動台と一体化された
保持ブロック7、7′も亦、互いに接近(或いは離反)
する方向に動くことができる。而して、接近する場合、
両保持ブロック7、7′は左右から対面方向に動くこと
になり、やがて互いに接触し夫々の缶体接触面7S、7
Sで缶を挟持し、測定位置に缶を保持することとなる。
【0025】次に、かくして所定位置に保持された缶の
トリムハイトを測定する手段と、測定する間、缶を押え
安定させる缶体押圧手段とを説明する。
【0026】これら2つの手段は、連動するように構成
される。即ち、缶の測定位置近傍で、保持ブロック7、
7′の移動の邪魔にならない個所に、缶の缶高よりも充
分な高さをもつ、脚部材6がテーブル上面に固定、立設
され、その脚部材6からアーム部材5が、保持ブロック
7、7′によって測定位置に保持された缶の上方に張出
すように水平に固定される。この脚部材6とアーム部材
5とで共通支持部材Cが構成される。
【0027】而して、図2に示されるように、このアー
ム部材5の先端部には、測定位置に保持された缶Zの開
口端部Eを上方から缶径横断的に押え、缶をテーブル上
面に押付けるためのウエイトブロック13を下端に有
し、該アーム部材5に対して上下動自在なロッド13b
が取付けられ、さらにその横に、該ウエイトブロック1
3によって覆われていない開口端部Eに接触する先端平
面状で上下動自在なトリムハイト測定子(第1測定子)
11を下端に備えたデジタルゲージ4が、該アーム部材
5に垂直に固設されている。このゲージ4はテーブル上
面と、開口端部Eに接している第1測定子先端面との距
離を測定するものである。
【0028】さらに、該デジタルゲージ4の傍に、それ
と並んでエアシリンダ12が、アーム部材5に立設、固
定されている。このエアシリンダ12はアーム部材5か
ら下方に延出している先端に鍔部12aを有し、これが
第1測定子11の鍔部11aと、ウエイトブロックの鍔
部13aとに係合していて、エアシリンダ12の上下運
動に伴い、これら第1測定子11とウエイトブロック1
3も上下動するようになっている。
【0029】次に、ボトム深さ測定手段を説明する。テ
ーブル3には、保持ブロック7、7′によって挟持され
測定位置に保持された缶Zの缶底中央(これは、ドーム
の最深部に該る)に相当する個所に別の貫通孔3cが穿
たれており、テーブル下面には、この貫通孔3cに連通
する貫通孔をもった小板20が固定されている。
【0030】この小板20には、先端に、これら貫通孔
を通る測定子(第2測定子)21を有するボトム深さ測
定用デジタルゲージ19が取付けられる。このデジタル
ゲージ19は該デジタルゲージ専用のレリーズ23を介
して、基台1に固設されたエアシリンダ22により、上
下動する。即ち、エアシリンダ22のロッドが矢印Y方
向(図2)に動くと、レリーズ23が押され、第2測定
子21が上昇する。なお、このデジタルゲージ19は、
測定子21の先端が、缶Zのドーム状底部の最深部に到
達したとき、該測定子21の接触端部とテーブル上面3
bとの距離、即ち、ドーム深さを測定するものである。
【0031】なお図3において、31、31′は、缶検
出センサーである。
【0032】この他本装置は、これら缶体保持手段、缶
体押圧手段、トリムハイト測定手段及びボトム深さ測定
手段を予め定めた順に連続的に駆動し、トリムハイトと
ボトム深さの各測定値を予め設定した基準値と比較して
その良否を判別し、その結果を外部出力する制御機構と
を備えているが、公知のものを利用できるので図面には
示していない。
【0033】次に、本例装置の作動について説明する。
測定を始める前の状態は、第1測定子11、ウエイトブ
ロック13が上方位置(待機位置)にあり、ロッドレス
シリンダ移動台9a、9′aは正面でみて、それぞれ左
側、右側に開いた状態に位置し、第2測定子21は下方
位置(待機位置)にある。
【0034】このような前述5機状態にある装置のテー
ブル3上に、保持ブロック支持ピン移動用の細長い孔3
a、3a、3′a、3′aと第2測定子用貫通孔3cを
目印にして、缶Zを正立状態で載せ、操作盤(図示せ
ず)のスタートスイッチを押下げ、缶検出センサー3
1、31′で缶の存在を確認する。確認したならば、装
置を制御する電気回路に電気的測定開始信号が送られ、
各部が作動を始める。
【0035】まず、左右位置に6るロッドレスシリンダ
の移動台9a、9′aがそれぞれ対向、接近する方向に
駆動され、保持ブロック7、7′がテーブル3上で閉じ
られ、載置されていた缶Zを挟持し、所定の測定位置に
保持する。次にエアーシリンダ12のロッドが下側に駆
動され、それにともないエアーシリンダ12の鍔部12
aを介して互いに係合しているウエイトブロック13
と、デジタルゲージ4の測定子11とが下降し、ウエイ
トブロック13の下面と測定子11の下面が缶Zの開口
端部Eに当たる。この時、ウエイトブロック13の重量
(本例では450グラム)によって缶の缶底はテーブル
上面3bに隙間なく押さえつけられ、こうすることでボ
トム深さ測定用の第2測定子21による押上げ力に抗
し、又、トリムハイト測定時のモーメントによる缶の倒
れが予防される。
【0036】次にエアーシリンダ22が作動してレリー
ズ23が押され、その動きはデジタルゲージ19に伝え
られ、測定子21が上昇し、缶のドーム状底部の最深部
に当たる。
【0037】この状態でのデジタルゲージ4の測定値が
トリムハイトであり、デジタルゲージ19の測定値がボ
トム深さであり、各々の測定値は制御回路(図示せず)
に取り込まれ、コンピューター(図示せず)に送られ
る。
【0038】測定が終了したあとは、上記と逆の手順が
とられる。即ち、エアーシリンダ22のロッドは、矢印
Yと反対方向に駆動され、それに伴ってレリーズ23が
戻され、測定子21が下降し、ドーム状底部の最深部よ
り離れ、テーブル3の上面3bより下がる。又、エアー
シリンダ12のロッドが上側位置へ駆動され、ウエイト
ブロック13、第1測定子11も上昇する。次に、ロッ
ドレスシリンダ9、9′の移動台9a、9′aがそれぞ
れ左と右に、開く方向に駆動され、保持ブロック7、
7′が開き、夫々の原位置に戻る。一方、測定値を送ら
れたコンピュータは、その値を予め当該コンピュータに
設定された許容値を比較し、測定値が許容値内にあるか
否かを判定し、許容値内にあれば合格、許容値を越えて
いれば不合格として、外部に電気的信号をもって出力
し、同時に印字し、出力する。
【0039】実施例2
【0040】実施例1では、トリムハイト測定子を1個
とし、従ってトリムハイト測定値は1ケ得られるだけの
最も単純なものを示した。測定値は1ケでも通常は間に
合うので、このような装置でも充分実用性をもつが、慎
重な測定をする場合は、数箇所で測定することも求めら
れる。
【0041】本例は、その一策として、測定位置に保持
され最初のトリムハイト測定が行われたあと、缶を正立
状態のままで一定角度だけ回動させ、次の測定を行い得
るようにしたものを説明する。
【0042】尤も、例えば図5に略線的に示すように、
ウエイトブロック13を各先端が缶Zの開口端部からは
み出すサイズの三角形プレートに形成し、一方、第1測
定子11を、120゜間隔で3ケ(11A、11B、1
1C)配置し、それに合わせてエアシリンダ12も3ケ
(12A、12B、12C)配置するようにすれば、一
時に3地点でトリムハイト測定が行われることになる
が、ここでは測定子11が1ケであり、缶体を120゜
づつ回転させて、3回測定する場合を示す。
【0043】これを、缶体回転機構を含む本考案検査装
置の他の例の部分断面図である図10によって説明す
る。なお、このような回転手段は、多くのものが知られ
ているがここにはその一例が示される。
【0044】14は、テーブル上面に保持された缶Zの
外周面に圧接する回転ローラで、テーブルの下方に延出
する軸18に固設されている。この軸18は歯車17、
17を介してパルスモータ16の出力軸に連なり、この
パルスモータ16はブラケット15によって支持され
る。このブラケット15は、テーブル3の下面に固設さ
れたブラケット29aに固設されたエア駆動式リニアス
ライド29の移動台30に取付けられている。なお、図
中70′は回転ローラ14の逃しをつけた保持ブロッ
ク、90′aはブラケット15の逃しをつけた移動台、
30aはローラ14移動用の孔である。
【0045】エア駆動式リニアスライド29の移動台3
0は、図面(図10)上、左右に移動でき、従ってその
移動台30に固設されたブラケット15と共に、パルス
モータ16、歯車17、軸18、回転ローラ14は、左
右に移動できる。
【0046】而して、一回目の測定が終わったなら、測
定子21を下降させ、ウエイトブロック13と測定子1
1とを上昇させ、エア駆動式リニアスライド29を図面
上左側に駆動し、回転ローラ14を左側へ移動させて、
缶Zの外周部に圧接させる。その状態でパルスモータ1
6が缶の外径円周長さの1/3に相当する距離の回転を
缶に与えるため、回転ローラ14を予め設定されたパル
ス数をもって回転させる。この回転を3回繰り返して缶
の開口端部E上3箇所でトリムハイト測定が行われる。
【0047】実施例3
【0048】実施例1では、缶体の保持ブロック7、
7′を一対用意して測定する例であるが、この場合は、
缶はある一定の缶径の缶だけになる。しかし、2ピース
缶の場合、缶径は1つとは限らない。尤も、無制限にあ
る訳ではなく、現在市販されている2ピース缶の大多数
は、缶の直径66mm(内容量180、200、25
0、350、500ml)か、55mm(内容量13
5、250ml)である。従って、この2種類に対応出
来れば、一台で大多数の2ピース缶について測定するこ
とが可能となる。本例は、そのための手段を備えた装置
を示すものである。
【0049】本例が、実施例1の装置と異なるところ
は、缶体保持ブロックが55mm用のものと、66mm
用のものと2種用意され、その型替手段を備えている点
であるので、以下この点に焦点をあて説明する。
【0050】図6は、本例装置の正面図、図7はその平
面図(但し、トリムハイト測定手段省略)、図8は2種
類の保持ブロックと関連部材を示す略線的説明図、図9
は保持ブロック型替動作説明図、図10は缶体回転機構
(既述)を備えた本例装置の部分断面図(一部省略)で
ある。これら図中、図1〜4におけると同じ符号は、同
じ部品を示す。
【0051】これらの図において、7、7′は大径缶用
の保持ブロックとして使用され、小径缶用として形成さ
れたブロックは24、24′で示される。
【0052】この小径缶用保持ブロック24、24′
は、他の保持ブロック7、7′とよく似た形態をもつ板
材であり、図7、8に示されるように、相対して缶を挟
持するため、夫々半円状の缶体接触面24Sを有するセ
グメントである。この場合、保持ブロック7、7′の2
つの接触面7Sによって形成される円が66mm缶の缶
外周を挟持する如く、保持ブロック24、24′の2つ
の接触面24Sによって形成される円は55mm缶の缶
外周を挟持する。又、これら保持ブロック7、7′、2
4、24′は、それらのRの中心が一致するように形成
される。さらに、保持ブロック24、24′は、保持ブ
ロック支持ピン10、10′を受ける各一対の貫通孔2
4a、24′aを有し、これら保持ブロック支持ピンに
よって、保持ブロック7、7′上に積重ねることができ
る。
【0053】直径55mmの小径缶用に加工されている
保持ブロック24、24′は図6、8から知られるよう
に小径缶用保持ブロック支持部材25、25′に抜き差
し可能に水平に装着される。
【0054】一方、大径缶用保持ブロック7、7′の移
動通路後方でエアシリンダ28、28′がテーブルの上
面3bに固定され(図6、7)、そのエアシリンダ2
8、28′の両側に(図7)、正面からみてL形の支持
部材26、26′が同じくテーブル上面に夫々立設、固
定されている(図6)。さらに、それら支持部材26、
26′の垂直壁部分には、夫々リニアスライド27、2
7′が取付けられ、それらリニアスライド27、27′
に前記小径缶用保持ブロック支持部材25、25′が固
定されている。
【0055】この小径缶用保持ブロック支持部材25
は、図8からよく理解できるように、リニアスライド2
7、27を両端部に取付けた横長の板25−2と、その
板に、該リニアスライド27、27と背中合わせの形で
固定され、保持ブロック24を水平に咬持するL形部材
25−1(図8に於いて、ブロック24は、L形部材2
5−1からやや引出された位置に描かれている)と、さ
らに、該リニアスライド27、27間にあって、エアシ
リンダ28のロッド先端に固定された別のL形部材25
−3とが固着されている。従って、該シリンダ28のロ
ッドの上下移動によって、支持部材25も上下動するこ
とになる。なお、支持部材25と対をなす小径缶用保持
ブロック支持部材25′も同様構造である。
【0056】なお、小径缶用保持ブロック支持部材2
5、25′は、小径缶用保持ブロック24、24′の下
方に、大径缶用保持ブロック7、7′が入り込めるだけ
の空間が確保されるよう、該大径缶用保持ブロック7、
7′の移動通路上方にセットされる(図6、10)。
【0057】本例装置の作動について述べると、55m
m缶の測定が開始されるまでは、エアシリンダ28、2
8′のロッドは上方にあって(図6)、大径缶用保持ブ
ロック7、7′の水平運動を害さないようにしている。
【0058】ラインに小径缶が入ってきたときは、その
信号に応じて、エアシリンダ28、28′を作動させ、
支持部材25、25′を下降させる。この操作は、予じ
め、本装置に具備されたコンピュータにライン毎に生産
している品種を入力しておくことで、容易に可能であ
る。
【0059】即ち、図9に示すように、大径缶用保持ブ
ロック7(なお、7′についても同じことが行われるの
で、以下7についてのみ説明する)を測定位置から後退
させ、小径缶用保持ブロック24の下側で待機させる。
ついで、小径缶用保持ブロック支持部材25が小径缶用
保持ブロック24を咬持したまま下降し(図9
(A))、保持ブロック支持ピン用孔24aに、下の大
径缶用保持ブロック7を貫通している支持ピン10が挿
入され(図9(B))、大小2つの保持ブロック7、2
4が重なる。その状態でロッドレスシリンダ9を作動さ
せれば、小径缶用保持ブロック24は大径缶用保持ブロ
ック7に積み重なった状態で小径缶用保持ブロック支持
部材25から抜き出され、ロッドレスシリンダ9の移動
台9aの移動に伴い移動し、缶体接触面24Sが缶の缶
外周に接触したとき、反対方向から動いてきた小径缶用
保持ブロック24′と共に、缶を挟持、測定位置に保持
する。この場合、下側にある大径缶用保持ブロック7
は、単なるスペーサーに過ぎないものとなる(図9
(C))。
【0060】このようにして測定位置に保持された缶の
トリムハイト及びボトム深さは実施例1におけると同様
の手順で行われる。
【0061】小径缶(55mm)の測定が終わったあ
と、再び、66mm缶の測定が行われるときは、図9に
ついて述べた手順と反対に、小径缶用保持ブロック2
4、24′を、大径缶用保持ブロック7、7′に載せた
まま、下降位置で待っている小径缶用保持ブロック支持
部材25、25′のところまで後退させ、小径缶用保持
ブロック24、24′をL形部材25−1、25′−1
に差込んで咬持させ、次いでシリンダ28のロッドを上
昇させ、小径缶用保持ブロック24、24′を支持ピン
10、10′から抜き出し、大径缶用保持ブロック7、
7′の移動の邪魔にならない位置に保持する。
【0062】
【考案の効果】本考案は被検査缶を、缶体保持ブロック
で測定位置に保持した状態で、同時にトリムハイトとボ
トム深さとを測定できるので、測定項目ごとに被検査缶
をその測定個所まで移動させる要がないから、一層速や
かに測定することができる。また、缶径を異にする缶を
測定する場合には、予じめ、缶体保持ブロックとして、
大径缶用のそれと小径缶用のそれとを準備し、大径缶用
保持ブロックの上に小径缶用保持ブロックを積み重ねる
ことで、容易に対応出来るので、一台の装置で対処する
ことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本考案装置の一実施例正面図
【図2】 その右側面図
【図3】 その平面図(一部省略)
【図4】 保持ブロックと関連部材とを示す略線的斜視
【図5】 トリムハイト測定子を3ケ設けた場合の説明
【図6】 本考案装置の他の実施例の正面図
【図7】 その平面図(一部省略)
【図8】 2種類の保持ブロックと関連部材を示す略線
的斜視図
【図9】 保持ブロック型替動作説明図
【図10】缶体回転機構を備えた装置の部分断面図(一
部省略)。
【符号の説明】
Z…被検査缶 B…そのドーム状底部 3…テーブル 3a、3′a…保持ブロック支持ピン移動用孔 3c…第2測定子用貫通孔 5…アーム部材 6…脚部材 7、7′、24、24′…缶体保持ブロック 7S、24S…半円状の缶体接触面 7a、7′a、24a、24′a…保持ブロック支持ピ
ン用孔 9、9′…ロッドレスシリンダ 9a、9′a…その移動台 10、10′…保持ブロック支持ピン 25、25′…小径缶用保持ブロック支持部材 27、27′…リニアスライド 13…ウエイトブロック 4、19…デジタルゲージ 11…第1測定子 12…エアシリンダ 21…第2測定子 22…エアシリンダ 14…回転ローラ 16…パルスモータ

Claims (3)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】絞りしごき加工によって形成され、トリミ
    ングされた開口端部を有し、且つ、該開口端部に向って
    くぼむドーム状底部を有する被検査缶が正立状態で載置
    されるテーブルと、 該テーブル上に載置された被検査缶を挟持し、測定位置
    に保持する缶体保持手段であって、夫々、半円状の缶体
    接触面を有し、相対して互いに接触し被検査缶を挟持す
    る、水平移動可能な一対の保持ブロックで構成されてい
    る缶体保持手段と、 ここで、該保持ブロックが、夫々、一対の大径缶用保持
    ブロックと小径缶用保持ブロックとで成り、小径缶用保
    持ブロックは、大径缶用保持ブロック上に精み重ね可能
    に構成されており、該テーブル上に上下動可能に配設さ
    れ、測定位置に保持された被検査缶の開口端部を缶径横
    断的に押さえ、缶を該テーブル上面に押しつける缶体押
    圧手段と、 該テーブル上に上下動可能に配設され、該缶体押圧手段
    によって押付けられている被検査缶のトリミングされた
    開口端部と接触する第1測定子を有し、該第1測定子の
    該開口端部に接する接触端部とテーブル上面との距離を
    測定するトリムハイト測定手段と、 該テーブルの下側に上下動可能に配設され、該テーブル
    上面から突出して、測定位置に保持された被検査缶のド
    ーム状底部の最深個所に当接する第2測定子を有し、該
    第2測定子の該ドーム状底部に接する接触端部とテーブ
    ル上面との距離を測定するボトム深さ測定手段と、 前記各手段を予め定めた順に連続的に駆動させ、トリム
    ハイトとボトム深さの各測定値を予め設定した基準値と
    比較して良否を判別し、その結果を外部出力する制御機
    構とを備えてなることを特徴とする絞りしごき缶のトリ
    ムハイトおよびボトム深さ同時自動検査装置。
  2. 【請求項2】通常は該小径缶用保持ブロックを大径缶用
    保持ブロックの移動通路上方に保持し、小径缶検査時に
    はその小径缶用保持ブロックを下降させ、待機している
    大径缶用保持ブロックに積み重ねる、保持ブロック型替
    手段を備えた請求項1記載の絞りしごき缶のトリムハイ
    トおよびボトム深さ同時自動検査装置。
  3. 【請求項3】該保持ブロック型替手段が、大径缶用保持
    ブロックの移動通路後方でテーブル上面に固設されたエ
    アシリンダと、そのエアシリンダに固定され、小径缶用
    保持ブロックを水平に咬持する小径缶用保持ブロック支
    持部材とで成り、該小径缶用保持ブロック支持部材は、
    該エアシリンダによって上下動する請求項2記載の絞り
    しごき缶のトリムハイトおよびボトム深さ同時自動検査
    装置。。
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