JP2577578B2 - 多気筒エンジンのバルブ制御装置 - Google Patents

多気筒エンジンのバルブ制御装置

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JP2577578B2 JP26590687A JP26590687A JP2577578B2 JP 2577578 B2 JP2577578 B2 JP 2577578B2 JP 26590687 A JP26590687 A JP 26590687A JP 26590687 A JP26590687 A JP 26590687A JP 2577578 B2 JP2577578 B2 JP 2577578B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はエンジンの吸気弁を駆動制御するためのバル
ブ制御装置に関する。更に詳しくは、本発明は、可変バ
ルブタイミング機構を備えたバルブ制御装置に関するも
のである。
(従来の技術) 自動車等のエンジンにおいては、各気筒の吸気弁の開
閉制御をエンジン回転数に応じて高速用カムと低速用カ
ムとを切り替え制御する可変バルブタイミング機構を備
えた動弁機構が知られている。例えば、実開昭61−5860
5号公報には、この動弁機構を備えたバルブ制御装置が
開示されている。この公報に開示の装置においては、各
気筒の吸気弁の上方に架け渡したカムシャフトに、各気
筒毎に低速用のカムプロフィールを有する低速用カム
と、高速用のカムプロフィールを有する高速用カムとが
形成されている。これら双方のカムのそれぞれに第1お
よび第2のロッカーアームが配置されている。これらの
うち第1のロッカーアームのみが吸気弁のステム上達に
連結している。低速運転時には、低速用カムによって揺
動する第1のロッカーアームのみが吸気弁に当接してい
るので、吸気弁は低速用カムによって開閉制御される。
一方、高速運転時には、油圧が作用してカム切り替え手
段としての連結ピンが移動して第2のロッカーアームを
第1のロッカアームに連結するので、大型の高速用カム
によって一体となったロッカーアームが揺動される。従
って、高速用カムによって生ずる第2のロッカーアーム
の揺動が第1のロッカーアームを介して吸気弁に伝達さ
れる。従って、吸気弁は高速用カムによって開閉制御さ
れる。このように、低速運転領域と高速運転領域とで、
使用するカムを替え、これによって、各運転領域での必
要なトルクを得るようにしている。
(発明が解決しようとする問題点) したしながら、以上のように、各気筒の吸気弁の開閉
制御をエンジン回転数に応じて高速用カムと低速用カム
とを切り替え制御するようにした場合、上記低速用カム
と高速用カムとの切り替え手段が故障して、例えば、連
結ピンの作動不良により、思うように上記切り替えがで
きなくなるおそれがある。
そこで、本発明は、多数気筒のうちのある気筒におい
て、上記の低速用カムと高速用カムの切り替えが正常に
行われなかったとしても、車両の通常の走行運転を可能
にすることのできるエンジンのバルブ制御装置を提供す
ることを目的とするものである。
(問題点を解決するための手段) 上記の目的を達成するために、本発明は、多気筒エン
ジンのバルブ制御装置において、各気筒に設けられた、
低回転領域ので吸気弁の開閉動作を制御するための低速
用カム、高回転領域での前記吸気弁の開閉動作を制御す
るための高速用カム、前記高速用および低速用カムのい
ずれを用いて前記吸気弁を制御するのかを切り替えるカ
ム切り替え手段、スロットル開度を検出するスロットル
開度センサ、および吸入空気量を検出する吸入空気量セ
ンサと、エンジン回転数に応じて、各気筒におけるカム
を選択し、選択したカムに切り替わるように前記カム切
り替え手段を制御する制御手段とを備え、前記制御手段
は、低速用カムの選択時のスロットル開度と吸入空気量
との関係を示す低速時スロットル開度−吸入空気量特性
および高速用カムの選択時のスロットル開度と吸入空気
量との関係を示す高速時スロットル開度−吸入空気量特
性を予め記憶しており、各回転領域運転時において検出
したスロットル開度と吸入空気量との関係を対応するス
ロットル開度−吸入空気量特性保持手段に照らし、検出
したスロットル開度と吸入空気量との関係が正常状態に
あるかを判定して、その回転領域における所定のカムを
用いているかを判定し、所定のカムを用いていないと
き、不良気筒があることを判定し、この不良気筒がある
ことを判定したとき、他の気筒の使用カムを、不良気筒
の使用カムに揃えるよう、前記他の気筒のカム切り替え
手段を作動制御するようになっていることを特徴とする
ものである。
(発明の作用、効果) 本発明のバルブ制御装置においては、正常運転状態に
おける低速運転領と高速運転領域における2つのスロッ
トル開度−吸入空気量特性を予め記憶しておき、このス
ロットル開度−吸入空気量特性に検出したスロットル開
度と吸入空気量を照らすことにより、カムの切り替え不
良の気筒を検出し、カムを切り替え不良の気筒に揃える
ようにしたので、複数気筒における使用カムの不揃いに
基づくエンジンの運転性の悪化を防止できる。
(実施例) 以下に、図面を参照して本発明の実施例を説明する。
本実施例は、3バルブ方式のエンジンの吸気弁に本発
明を適用したものである。第1図には、本例のエンジン
の動弁機構部分の断面を示してあり、第2図にはその吸
気弁側の動弁駆動部分を拡大して示してあり、また第3
図には動弁機構を上方向から見た図を示してある。
図において、符号1は吸気弁であり、この弁1は1気
筒につき2個づつ配置されている。符号2は排気弁であ
り、この排気弁2は1気筒当たり1個配置されている。
符号3はカム軸であり、この軸には1気筒当たり3個の
吸気弁駆動用のカム4a、4b、5と1個の排気弁駆動用の
カム6とが配置されている。3個の吸気弁駆動用のカム
4a、4b、5のうち、2個のカム4a、4bは低速用のカムプ
ロフィールを有する低速用カムであり、残りの1個のカ
ム5は高速用のカムプロフィールを有する高速用のカム
である。第3図から分かるように、これらのカムは、各
気筒毎に、低速用カム4a、4bの間に、高速用カム5と排
気弁駆動用のカム6を配置した配列となっている。
カム軸3の上方には、これと平行に、ロッカーシャフ
ト7、8が両側に配置されている。排気弁側のロッカー
シャフト7によって、排気弁駆動用カム6と排気弁2と
の間に架け渡した排気弁駆動用のロッカーアーム31が揺
動自在に支持されている。また、吸気弁1側のロッカシ
ャフト8によって、揺動自在に3本の吸気弁駆動用のロ
ッカーアーム9、10、11が支持されている。低速用カム
4a、4bの上方に位置している2本のロッカーアーム9、
10は、低速用のロッカーアームである。第2図に示すよ
うに、これらの一方の側の揺動アーム端9a、10aは、ロ
ーラ12を介してカム軸3の低速用カム4a、4bに転がり接
触されていると共に、他方の揺動アーム端9b、10bは油
圧式ラッシュアジャスタ13を介して吸気弁1、1のバル
ブステム1a、1aに当接されている。
一方、ロッカーアーム11は高速用カムの上方に位置し
た高速用ロッカーアームであり、2本の低速用ロッカー
アーム9、10の対向側面にそれぞれ接した状態に配置さ
れている。この高速用のロッカーアーム11は、カム軸3
の側の揺動アーム端11aがスリッパー14によりカム軸3
の高速用カム5に滑り接触されている。また、この高速
用ロッカーアーム11のバルブ側の揺動アーム端11bは吸
気弁とは連絡されておらず、その変わりに、油圧式の切
り替え機構15が組みこまれている。この切り替え機構15
は、エンジン回転数に応じて制御されて、高速用のロッ
カーアーム11を低速用のロッカーアーム9、10に係脱さ
せる。この切り替え機構によって、高速用のロッカーア
ーム11が低速用のロッカーアームに連結されると、高速
用のロッカーアームは低速用のロッカーアーム9、10と
連動状態になる。すなわち、三本のロッカーアームは一
体となって揺動する。ここに、第4図に示すように、高
速用カムのリフト曲線のほうが低速用カムのそれよりも
大きい。従って、高速用のロッカーアーム11が低速用の
ロッカーアームと連動状態となると、これらの三本のロ
ッカーアームは高速用カムによって揺動する。これに対
して、高速用のロッカーアーム11が低速用のロッカーア
ームと切り離されている場合には、低速用カムによって
揺動される低速用のロッカーアーム9、10によって吸気
弁1の開閉制御が行われる。
次に上記の油圧式の切り替え機構15の構成を説明す
る。この機構15は、高速用ロッカーアーム11のバルブ側
のアーム内に形成された油圧室16を備えている。この油
圧室は低速用ロッカーアームの側面側に開口しており、
この開口から摺動自在にセレクトピン17が挿入されてい
る。一方、低速用ロッカーアームの側面には、油圧室の
開口に一致する位置に、セレクトピン挿入用の挿入孔18
が形成されている。この孔内には、リターンスプリング
19によって付勢されるレシーバー19が摺動自在に挿入さ
れており、このレシーバー19の表面とセレクトピン17の
先端17aとが当接状態とされている。上記の油圧室16内
には通常時には、低油圧が作用しており、この油圧とリ
ターンスプリングのばね力との平衡状態においては、セ
レクトピン17の先端が、丁度高速用ロッカーアームの側
面と一致した位置となっている(第6図参照)。これに
対して、油圧室に高油圧が作用すると、両者の平衡が崩
れてセレクトピン17はばね力に抗して低速用ロッカーア
ーム側の挿入孔18内に挿入する(第3図参照)。この結
果、高速用ロッカーアームと低速用ロッカーアームとが
このセレクトピンによって連結状態になる。
次に、第5図は切り替え機構15を制御する制御回路の
ブロック図である。図に示すように、切り替え機構15の
油圧室16には、オイルパン21に溜まっている油が、オイ
ルポンプ22およびソレノイドバルブ23を順次に介して供
給される。ソレノイドバルブ23は、コントロールユニッ
ト24によってオン、オフ制御される。このバルブがオン
状態になると、高油圧Phが切り替え機構の油圧室16に供
給される。一方、このバルブがオフ状態のときには、低
油圧P1が油圧室に供給される。コントロールユニット24
は、例えば1チップのマイクロコンピュータから構成す
ることができ、CPU、ROM、RAMを基本構成要素としてい
る。ROM内には、第7図および第8図に示すような切り
替え機構15の制御用のプログラムが格納されており、こ
のプログラムが実行されて、後述するようにエンジン回
転数センサー25によって検出されたエンジン回転数Neお
よびスロットル開度センサ26によって検出されたスロッ
トル開度Θに基づいて切り替え機構15が制御される。
上記コントロールユニット24には、また吸入空気量セ
ンサ27が接続されており、この吸入空気量センサ27は、
エンジンへの吸入空気量を検出して、その吸入空気量を
示す吸入空気量信号を上記コントロールユニット24に出
力するようになっている。一方、このコントロールユニ
ット24は、そのROM内に、低速用カムの選択時のスロッ
トル開度と吸入空気量との関係を示す低速時スロットル
開度−吸入空気量特性および高速用カムの選択時のスロ
ットル開度と吸入空気量との関係を示す高速時スロット
ル開度−吸入空気量特性を予め記憶しており、吸入空気
量センサ27の検出信号とスロットル開度センサ26の検出
信号および上記スロットル開度−吸入空気量特性に基づ
き、カムの切り替え作動不良の気筒の有無を検出するよ
うになっている。コントロールユニット24は、この不良
気筒の検出を行った後、その他の気筒即ち正常にカムが
切り替わっている気筒の使用カムを上記不良気筒のカム
の揃えるように、上記切り替え機構15を作動制御するよ
うになっている。このように、全ての気筒の使用カムを
不良気筒の使用カムに揃えた場合は、本来は高速用カム
で運転する領域を低速用カムで、あるいはその逆で運転
することとなるので、吸気弁の全開付近では空燃比が大
きくなり、例えば高速用カムで運転すべき領域で、低速
用カムで運転したときは、通常全開時の吸入空気量より
少ない吸入空気量で全開となるので、空燃比が大とな
り、ノッキングが発生する。そこで、本実施例において
は、コントロールユニット24は、全ての気筒の使用カム
を不良気筒の使用カムに揃える信号を出力したときに
は、これと同時に、上記ノッキングの発生防止のため、
燃料増量(この燃料増量制御については、第9図のフロ
ーチャートを用いて後述する)、点火時期の遅延などの
処理を行う。また、故障の警報を発するようにしてもよ
い。
第6図は、本発明によるカム切り替え動作を示す図で
あり、第7図はカム切り替え制御動作を示すフローチャ
ートである。第7図に従って説明すると、ステップST1
において、スロットル開度Θが設定スロットル開度Θ
以上か否かによってエンジン負荷が設定負荷以上か否か
を判別する。スロットル開度がΘ未満の場合には低負
荷と判断されて次のようにカムが切り替え制御される。
エンジン回転数Neが零から上昇して、第2の設定回転数
Naよりも低い低回転領域L1にある場合(第6図の点
a)、あるいはそれよりも上昇して第1の設定回転数Nb
よりも低い回転領域LHにある場合(第6図の点a′)に
は、ステップST2からステップST6までのルーチンを実行
する。すなわち、この場合には、ソレノイドバルブ23を
オンにする場合に「1」、オフとする場合に「0」とさ
れるフラグF1は「0」のままとされる。よって、切り替
え機構15には低油圧P1が作用するのみなので、高速用ロ
ッカーアーム11は、低速用ロッカーアーム9、10とは切
り離された状態にあり、従って、低速用カム4a、4bによ
って吸気弁1が開閉制御される。次に、エンジン回転数
Neが上記の値Nb以上となって高回転領域H1内に移行した
場合には(第6図の点b)、ステップST3で肯定判定さ
れるので、ステップST1、ST2、ST3、ST7、ST5、ST6を通
るルーチンが実行される。この結果、ST7でフラグF1が
「1」にセットされて、ソレノイドバルブ23がオンし、
切り替え機構15には高油圧Phが作用する。このため、第
3図に示すように切り替え機構のセレクトピン17が低速
用ロッカーアーム9、10内に挿入されて、高速用および
低速用のロッカーアームが相互に連結される。この結
果、吸気弁1は高速用カム5によって開閉制御される。
この後に、エンジン回転数Neが再び低下して、値Nbと
この値よりも低い第2の設定回転数Naとの間の領域LH内
に停まる場合には(第6図の点c)、ステップST1、ST
2、ST8、ST10、ST13、ST14〜16のルーチンを実行する。
すなわち、フラグF1は「1」のままとされ(ステップST
16)、タイマが作動中である旨を示すフラグF2が「1」
にセットされた後(ステップST15)、タイマにより一定
時間Tkのカウントが開示される。このように、高回転領
域からこの領域に隣接する低回転領域LHに移行した場合
には、切り替え機構15は作動されず、そのまま高速用お
よび低速用ロッカーアームとの結合状態が保持される。
かかる領域LH内にエンジン回転数が停まっている場合に
は、以後はステップST13で肯定判定されるので、ステッ
プST17、ST18、ST16を実行することになる。しかるに、
この領域LH内に一定時間Tk以上停まっている場合には、
ステップST18で肯定判定されて、ステップST19、ST20を
実行して、フラグF1、F2がともに「0」にリセットされ
る。この結果、ソレノイドバルブ23がオフされて、切り
替え機構15には低油圧が供給される。これにより、セレ
クトピン17が高速用ロッカーアーム10、11側に復帰し、
低速用および高速用のロッカーアームの連結が解除され
る。これ以後は、低速用カム4a、4bによって吸気弁1、
1の開閉制御が行われる。
また、エンジン回転数が、値Naよりも低い低回転領域
L1に移行した場合には(第6図の点d)、ステップST8
で肯定判定されて、ステップST9、ST5、ST6が実行され
る。従って、直ちにソレノイドバルブ23がオフにされ
る。すなわち、高速用および低速用のロッカーアームの
連結が解除され、使用カムは高速用カム5から低速用カ
ム4a、4bに切り替わる。
一方、ステップST1において否定判定されて、エンジ
ン負荷が設定負荷よりも高いと判断された場合にはステ
ップST3に進む。従って、この場合には、エンジン回転
数がNbよりも低い領域L2からそれ以上の領域H2に上昇し
た場合(第6図の点eから点fの方向)でも、この逆の
場合(第6図の点fから点eの方向)でも、Nbの点でカ
ムの切り替えが行われる。
以上説明したように、本例のバルブ制御装置において
は、エンジン負荷が所定の値以下の状態では、エンジン
回転下降時に、エンジン回転数が値Nb未満となっても直
ちに低速用カムには切り替えず、エンジン回転数がより
低い値Na未満となった場合に、切り替え動作を行うよう
にしている。従って、高速用および低速用カムの間の切
り替え動作が頻繁に行われる弊害を回避できる。また、
エンジン回転数が値Na未満とならない場合でも、一定時
間経過後には、カムを低速側に切り替えるようにしてい
る。従って、運転状態に不適当なカムの使用状態が継続
することを回避でき、効率のよい運転状態も確保でき
る。さらに、エンジン負荷が所定の値以上の場合には、
エンジン上昇時および下降時ともに値Nbでカムの切り替
えを行っている。従って、高負荷運転時には双方のカム
のトルク特性がかなり異なる回転数Naでのカムの切り替
えが行われない。よって、カム切り替え時のトルクショ
ックが発生することを回避できる。
次に、第8図を参照して、本発明の主要部であるカム
の切り替えの不良気筒の検出、およびそれ以降の制御に
ついて説明する。
まず、第8図に示したように、ステップS1において、
吸入空気量とエンジン回転数との2次元マップにより、
適性スロットル開度Tvkを演算する。この後、ステップS
2において、時間Tが零かを判定し、この判定がYESのと
きには、ステップS3において、スロットル開度センサ26
により検出したスロットル開度すなわち実際スロットル
開度Tvが、上で演算した適性スロットル開度Tvk×(1
−不感帯Kcv)より大きくて、適性スロットル開度Tvk×
(1+不感帯Kcv)より小さいかを判定する。
この判定がYESにときには、ステップS4で、後に第9
図を参照して説明する燃料噴射パルス補正を行うか否か
を示すフラグF3を、該補正を行わないことを示す0とす
る。ついで、ステップS5で、エンジン回転数Neが値Naと
等しいかあるいはそれより大きいかを判定し、この判定
がYESのときには、ステップS6で、ソレノイドバルブ23
をオン、オフするためのフラグF1を、ソレノイドバルブ
23をオン状態として、高速用カムを使用するようにする
ことを示す1であるかを判定し、この判定がYESのとき
には、ステップS7で、フラグF1を1とし、最初に戻る。
一方、上記ステップS5における判定がNOのときには、ス
テップS8で、上記フラグF1が0か否かの判定を行い、こ
の判定がYESのときには、ステップS9で、フラグF1を0
として、最初に戻る。一方、ステップS8の判定がNOのと
きのは、ステップS9で、タイマーの時間を所定時間Tkに
セットしてからステップS9に進み、その処理を行う。
上記ステップS3の判定がNOのときには、カムの切り替
えが不良であるので、ステップS12で、上記フラグF3を
1として、燃料噴射パルス補正を行うようにする。この
後、ステップS13で、エンジン回転数Neが値Naより大き
いかを判定し、この判定がYESのときには、ステップS14
でフラグF1を0とし、NOのときには、ステップS15でフ
ラグF1を1として、最初に戻る。
なお、上記ステップS10およびステップS11で、タイマ
ーの時間を所定時間Tkにセットすると、ステップS2の判
定がNOとなり、この所定時間Tkが経過するまで(ステッ
プS16で各ルーチンごとに1を減算していく)、ステッ
プS3の判定をパスして制御を行う。即ち、切り替えの作
動が不良かの判定は行わない。
次いで、第9図を参照して、燃料噴射パルスの制御に
ついて説明する。
先ず、基本噴射量TBASE、水温補正値CW、吸気温補正
値CA、大気圧補正値CP、フィードバック補正値CFBを演
算する。この後、フラグF3が1であるかを判定し、この
判定がYESのときには、第8図を参照して説明したカム
を揃える制御に伴う燃料噴射パルスの補正が必要である
ので、補正係数KをKCとし、一方、上記判定がNOのとき
には、上記補正が必要でないので、補正係数Kを1とす
る。この後、CE=K×CE0の式に基づき、エンリッチ補
正値を演算する。
次いで、加減速補正値CACC、CDEC、無効噴射時間Tvを
演算し、最後に以上演算した値に基づき、最終噴射パル
スTiを式 Ti=TBASE×CA×CP×(1+CW +CACC+CDEC+CE+CFB)+Tv により、演算し、その値で燃料の噴射量を制御する。
以上によれば、低速用カムと高速用カムの切り替えが
うまく行かなかったときでも、ノッキング等の無い、安
定した運転状態を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明を適用したエンジンの動弁機構の部分を
示す部分断面図、第2図は第1図の吸気弁側の動弁機構
の部分を拡大して示す部分断面図、第3図は第1図の動
弁機構を上方側から見た上面図、第4図は第1図の高速
用および低速用カムのリフト曲線を示す特性図、第5図
は第1図の切り替え機構の制御装置の概略ブロック図、
第6図は第1図の高速用および低速用カムの切り替え制
御を説明した図、第7図は第1図の切り替え機構の制御
動作を示すフローチャート、第8図はカムの切り替えの
不良気筒の検出、およびそれに基づいてのカムの切り替
え等を行う制御のフローチャート、第9図は燃料噴射量
の演算を行う制御のためのフローチャートである。 1……吸気弁 3……カム軸 4a、4b……低速用カム 5……高速用カム 8……ロッカーシャフト 9、10……低速用ロッカーアーム 11……高速用ロッカーアーム 15……切り替え機構 16……油圧室 17……セレクトピン 19……レリーススプリング 20……レシーバ 23……ソレノイドバルブ 24……コントロールユニット 25……回転数センサー 26……スロットル開度センサ 27……吸入空気量センサ L1、L2、LH……低回転領域 H1、H2……高回転領域

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】多気筒エンジンのバルブ制御装置におい
    て、各気筒に設けられた、低回転領域での吸気弁の開閉
    動作を制御するための低速用カム、高回転領域での前記
    吸気弁の開閉動作を制御するための高速用カム、前記高
    速用および低速用カムのいずれを用いて前記吸気弁を制
    御するのかを切り替えるカム切り替え手段、スロットル
    開度を検出するスロットル開度センサ、および吸入空気
    量を検出する吸入空気量センサと、エンジン回転数に応
    じて、各気筒におけるカムを選択し、選択したカムに切
    り替わるように前記カム切り替え手段を制御する制御手
    段とを備え、前記制御手段は、低速用カムの選択時のス
    ロットル開度と吸入空気量との関係を示す低速時スロッ
    トル開度−吸入空気量特性および高速用カムの選択時の
    スロットル開度と吸入空気量との関係を示す高速時スロ
    ットル開度−吸入空気量特性を予め記憶しており、各回
    転領域運転時において検出したスロットル開度と吸入空
    気量との関係を対応するスロットル開度−吸入空気量特
    性保持手段に照らし、検出したスロットル開度と吸入空
    気量との関係が正常状態にあるかを判定して、その回転
    領域における所定のカムを用いているかを判定し、所定
    のカムを用いていないとき、不良気筒があることを判定
    し、この不良気筒があることを判定したとき、他の気筒
    の使用カムを、不良気筒の使用カムに揃えるよう、前記
    他の気筒のカム切り替え手段を作動制御するようになっ
    ていることを特徴とする多気筒エンジンのバルブ制御装
    置。
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