JP2577576B2 - エンジンのバルブ制御装置 - Google Patents

エンジンのバルブ制御装置

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JP2577576B2 JP26590487A JP26590487A JP2577576B2 JP 2577576 B2 JP2577576 B2 JP 2577576B2 JP 26590487 A JP26590487 A JP 26590487A JP 26590487 A JP26590487 A JP 26590487A JP 2577576 B2 JP2577576 B2 JP 2577576B2
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  • Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はエンジンの吸気弁を駆動制御するための可変
バルブ駆動機構を備えたバルブ制御装置に関する。更に
詳しくは、本発明は、空燃比がフィードバック制御され
るエンジンにおける可変バルブ駆動機構付きのバルブ制
御装置に関するものである。
(従来の技術) 自動車等のエンジンにおいては、各気筒の吸気弁の開
閉制御をエンジン回転数に応じて高速用カムおよび低速
用カムを用いて切り替え制御する可変バルブ駆動式の動
弁機構が知られている。例えば、実開昭61−58605号公
報には、この動弁機構を備えたバルブ制御装置が開示さ
れている。この公報に開示の装置においては、各気筒の
吸気弁の上方に架け渡したカムシャフトに、各気筒毎に
低速用のカムプロフィールを有する低速用カムと、高速
用のカムプロフィールを有する高速用カムとが形成され
ている。これら双方のカムのそれぞれに第1および第2
のロッカアームが当接しており、低速用カムに接触した
第1のロッカアームのみが吸気弁のステム上端に当接し
ている。低回転時には、低速用カムによって第1のロッ
カーアームが揺動して、吸気弁の開閉制御が行われる。
しかるに、高回転時には、油圧が作用してカム切り替え
手段としての連結ピンが移動して、高速用カムによって
揺動される第2のロッカーアームを第1のロッカーアー
ムに連結する。従って、この後は大型の高速用カムによ
る第2のロッカーアームの揺動が第1のロッカアームを
介して吸気弁に伝達される。従って、高速用カムによっ
て吸気弁が開閉制御される。
(発明が解決しようとする問題点) ここで、二種類のカムの切り替えはエンジン回転数に
基づき行なわれている。すなわち、予め設定したエンジ
ン回転数以下の低回転時には低速用カムに切り替え、そ
れ以上の高回転時には高速用カムに切り替えるようにな
っている。この切り替えを行うエンジン回転数の値は、
高速用カムと低速用カムの特性線が交差した値を採用す
ることが望ましい。この点を、本発明を説明する第7図
(A)を参照して説明する。図に示すように、高速およ
び低速用カムにおけるエンジン回転数に対する吸入空気
量はエンジン負荷に応じて変化するので、それらの特性
線の交点も変動する。従って、全負荷時に高速用および
低速用カムの特性性H1、L1はNaで交差するが、部分負荷
時では特性線H2、L2およびH3、L3で示すように、それよ
りも高回転あるいは低回転側に移動する。このため、例
えばカムの切り替えを値Naの点で行う場合には、特性線
H3、L3で示すように、Naの点で吸入空気量が急変する。
従って、特に、混合気の空燃比制御をO2センサー出力に
基づきフィードバック制御しているエンジンにおいて
は、この吸入空気量の激変に敏感に反応して空燃比が制
御されてしまう。このため、第7図(B)に実線で示す
ように発生トルクが急激に変動し、これに伴って発生す
るトルクショックによって乗り心地等が非常に悪化する
ことになる。
本発明の目的は、このようなカム切り替え時のトルク
ショックを解消できるエンジンのバルブ制御装置を実現
することにある。
(問題点を解決するための手段) 上記の目的を達成するために、本発明のバルブ制御装
置においては、少なくともエンジンが部分負荷運転状態
にあり、しかもエンジン回転数が、低速用バルブと高速
用バルブとの切り替えが行われる回転数を含む上下一定
区間にある場合には、空燃比のフィードバック制御を禁
止するようにしている。
このように、空燃比のフィードバック制御を禁止する
ことにより、この区間では空燃比の制御制度が低下し
て、徐々に空燃比が目標値に近付くことになる。従っ
て、フィードバック制御を行う場合と異なり、空燃比が
カムの切り替え動作に敏感に反応して急激に変動するこ
とがない。このため、発生トルクの激変を回避できる。
(発明の効果) このように、本発明においては、使用カムの切り替え
時には、空燃比のフィードバック制御を禁止するように
しているので、切り替え時の発生トルクの激変を防止す
ることが可能になる。
(実施例) 以下に、図面を参照して本発明の実施例を説明する。
本実施例は、3バルブ方式のエンジンに本発明を適用
したものである。第1図には、本例のエンジンの動弁機
構部分の断面を示しており、第2図にはその吸気弁側の
動弁機構部分を拡大して示してあり、また第3図には動
弁機構を上方向から見た図を示してある。
図において、1は吸気弁であり、この弁1は1気筒に
つき2個づつ配置されている。2は排気弁であり、この
排気弁2は1気筒当たり1個配置されている。3はカム
軸であり、この軸には1気筒当たり3個の吸気弁駆動用
のカム4a、4b、5と1個の排気弁駆動用のカム6とが配
置されている。3個の吸気弁駆動用のカム4a、4b、5の
うち、2個のカム4a、4bは低速用のカムプロフィールを
有する低速用カムであり、残りの1個のカム5は高速用
のカムプロフィールを有する高速用のカムである。第3
図から分かるように、これらのカムは、各気筒毎に、低
速用カム4a、4bの間に、高速用カム5と排気弁駆動用の
カム6を配置した配列となっている。
カム軸3の上方には、これと平行に、ロッカーシャフ
ト7、8が両側に配置されている。排気弁側のロッカー
シャフト7には、排気弁駆動用カム6と排気弁2との間
に架け渡した排気弁駆動用のロッカーアーム31が揺動自
在に支持されている。また、吸気弁1側のロッカシャフ
ト8には、揺動自在に3本の吸気弁駆動用のロッカーア
ーム9、10、11が支持されている。低速用カム4a、4bの
上方に位置している2本のロッカーアーム9、10は、低
速用のロッカーアームである。第2図に示すように、こ
れらの一方の側の揺動アーム端9a、10aは、ローラ12を
介してカム軸3の低速用カム4a、4bに転がり接触されて
いると共に、他方の揺動アーム端9b、10bは油圧式ラッ
シュアジャスタ13を介して吸気弁1、1のバルブステム
1a、1aに当接されている。
一方、ロッカーアーム11は高速用カムの上方に位置し
た高速用ロッカーアームであり、2本の低速用ロッカー
アーム9、10の対向側面にそれぞれ接した状態に配置さ
れている。この高速用のロッカーアーム11は、カム軸3
の側の揺動アーム端11aがスリッパー14によりカム軸3
の高速用カム5に滑り接触されている。また、この高速
用ロッカーアーム11のバルブ側の揺動アーム端11bに
は、油圧式の切り替え機構15が組みこまれている。この
切り替え機構15は、エンジン回転数に応じて制御され
て、高速用のロッカーアーム11を低速用のロッカーム
9、10に係脱させる。この切り替え機構によって、高速
用のロッカーアーム11が低速用のロッカーアームに連結
されると、高速用のロッカーアームは低速用のロッカー
アーム9、10と連動状態になる。すなわち、三本のロッ
カーアームは一体となって揺動する。ここに、第4図に
示すように、高速用カムのリフト曲線のほうが低速用カ
ムのそれよりも大きい。従って、高速用のロッカーアー
ム11が低速用のロッカーアームと連動状態となると、こ
れらの三本のロッカーアームは高速用カムによって揺動
する。これに対して、高速用のロッカーアーム11が低速
用のロッカーアームと切り離されている場合には、低速
用カムによって揺動される低速用のロッカーアーム9、
10によって吸気弁1の開閉制御が行われる。
次に、第5図を参照して上記の油圧式の切り替え機構
15の構成を説明する。この機構15は、高速用ロッカーア
ーム11のバルブ側のアーム内に形成された油圧室16を備
えている。この油圧室は低速用ロッカーアームの側面側
に開口しており、この開口から摺動自在にセレクトピン
17が挿入されている。一方、低速用ロッカーアームの側
面には、油圧室の開口に一致する位置に、セレクトピン
挿入用の挿入孔18が形成されている。この孔内には、リ
ターンスプリング19によって付勢されるレシーバ19が揺
動自在に挿入されており、このレシーバー19の表面とセ
レクトピン17の先端17aとが当接状態とされている。上
記の油圧室16内には、オイルパン21に溜まっている油
が、オイルポンプ22およびソレノイドバルブ23を順次に
介して供給されるようになっている。ソレノイドバルブ
23がオン状態になると、高油圧Phが油圧室16に供給され
る。一方、このバルブ23がオフ状態の場合には、低油圧
P1が油圧室16に供給される。低油圧が作用している場合
には、この油圧とリターンスプリングのばね力とが平衡
して、セレクトピン17の先端が、丁度高速用ロッカーア
ームの側面と一致した位置となっている。これに対し
て、油圧室に高油圧が作用すると、両者の平衡が崩れて
セレクトピン17はばね力に抗して低速用ロッカーアーム
側の挿入孔18内に挿入する(第3図参照)。この結果、
高速用ロッカーアームと低速用ロッカーアームとがこの
セレクトピンによって連結状態になる。
上記のソレノイドバルブ23はコントロールユニットに
よってオン、オフ制御される。このコントロールユニッ
ト24はエンジン制御装置の中枢を構成するものであり、
例えば1チップマイクロコンピュータから構成すること
ができ、CPU、ROM、RAMがその主要構成部である。この
コントロールユニット24の入力ポートには、制御に必要
とされる各種の情報が供給される。例えば、吸気管に取
り付けたエアーフローメータ、吸気温センサ、スロット
ルセンサ等からは、それぞれ吸入空気量Q、吸気温度
T、スロットル開度Θ等が入力される。また、排気管に
取り付けたO2センサからは検出信号が、エンジン出力軸
に取り付けた回転数センサからは、エンジン回転数Neが
入力される。コントロールユニットでは、O2センサ出力
に基づき、運転状態に応じて設定されている目標空燃比
となるように実際の空燃比をフィードバック制御する。
すなわち、吸入空気量に対する供給燃料の量を算出し
て、この量の燃料が供給されるように、出力ポートに接
続された燃料供給機構、本例では燃料噴射弁25を駆動制
御する。
次に、第6図ないし第8図を参照してコントロールユ
ニットを中心に行われる制御動作を説明する。
まず、第6図にはソレノイドバルブ23の制御動作のフ
ローチャートを示してある。本例では、エンジン回転数
Neが値Naよりも低い低速運転領域Lにある場合には低速
用カム9、10を使用し、値Na以上の高速運転領域Hにあ
る場合には高速用カム11を使用するように、切り替え制
御を行っている。すなわち、ステップST1においてエン
ジン回転数Neが値Na以上か否かを判別し、以上の場合に
はステップST2に進みソレノイドバルブ23をオンにす
る。一方、エンジン回転数Neが値Na未満の場合にはステ
ップST3に進み、ソレノイドバルブ23はオフされる。ソ
レノイドバルブ23がオンされると、高油圧が切り替え機
構15の油圧室16に作用してセレクトピン17を移動させ
る。従って、高速用ロッカーアーム11が低速用ロッカー
アーム9、10に連結され、高速用カム5によって吸気弁
1の開閉制御が開始される。しかるに、ソレノイドバル
ブ23がオフのときには、低油圧が切り替え機構15の油圧
室16に作用するので、高速用ロッカーアームは低速用ロ
ッカーアームから切り離される。従って、低速用カムに
よって吸気弁が開閉制御される。
従って、本例では、第7図(A)に示すように、エン
ジン回転数NeがNa未満のときには、低速用カムが使用さ
れて吸入空気量は曲線L1、L2、L3で示すように変化す
る。一方、エンジン回転数NeがNa以上の場合には、高速
用カムが使用されて吸入空気量は曲線H1、H2、H3で示す
ように変化する。
次に、第8図を参照して、噴射弁による燃料噴射量算
出制御動作を説明する。この噴射量は噴射弁の開弁時間
の関数として算出される。まず、ステップST11において
基本噴射量が算出される。この後は、検出されたエンジ
ン運転状態を示す各種のパラメータに基づき、各種の噴
射量補正量の算出が行われる(ステップST12、13、14、
16、18、19)。また、噴射弁の応答遅れに対応する噴射
量補正量が、無効噴射時間として算出される(ステップ
ST20)。この後ステップST21において、算出された補正
量に基づき基本噴射量が補正されて、最終噴射量が算出
される。この算出された噴射量の燃料が噴射されるよう
に、コントロールユニットによって噴射弁の開閉が制御
される。ここで、ステップST16に示すように、噴射量は
O2センサの出力に基づきフィードバック制御されてい
る。換言すれば、このセンサ出力により空燃比が目標空
燃比に一致するようにフィードバック制御されている。
しかるに、ステップST15、16に示すように、エンジン
回転数Neが、値Naの上下一定の区間Nh、Nl内にある場合
に、フィードバック制御は行わないようになっている。
従って、この場合には空燃比は開ループ制御される。こ
の結果、この区間内では、空燃比制御の応答性が低下
し、徐々に目標とする空燃比となるように、実際の空燃
比が変化している。一例として、第7図(A)の曲線L
3、H3で示される部分負荷運転状態の場合を説明する。
この場合には、上述したようにエンジン回転数Neが値Na
以上となると、使用カムが低速用カムから高速用カムに
切り替わる。これによって、吸入空気量は曲線L3からH3
に移行するので、不連続に変化する。この変化に対応す
るように空燃比がフィードバック制御されると、第7
(B)に実線で示すように発生トルクが不連続に変化し
てトルクショックが発生してしまう。しかるに、本例で
はフィードバック制御をおこなわないので空燃比制御の
応答性が低下し、実際の空燃比が徐々に、激変した吸入
空気量に対応する目標空燃比に近づいていく。すなわ
ち、第7図(B)の破線で示すように発生トルクが変化
していく。従って、使用カムの切り替え時のトルクショ
ックが発生することがない。
このように、本例の装置では使用カムの切り替えを行
うエンジン回転数を含む一定のエンジン回転数区間内に
おいては、空燃比のフィードバック制御を禁止するよう
にしているので、使用カム切り替え時のトルクショック
の発生を防止することができる。
なお、本例ではエンジンが全負荷、部分負荷運転状態
のいずれにおいても、上記の区間内ではフィードバック
制御を禁止するようにしている。しかるに、全負荷時に
は特に制御の応答性が要求される場合もあり、従って全
負荷時にはフィードバック制御をそのまま継続すること
が好ましい場合もある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明を適用したエンジンの動弁機構の部分を
示す部分断面図、第2図は第1図の吸気弁側の動弁機構
の部分を拡大して示す部分断面図、第3図は第1図の動
弁機構を上方側から見た上面図、第4図は第1図の高速
用および低速用カムのリフト曲線を示す特性図、第5図
は第1図のエンジンの制御装置の概略ブロック図、第6
図は使用カムの切り替え動作を示すフローチャート、第
7図(A)は第1図の高速用および低速用カムのエンジ
ン回転数に対する吸入空気量の値を示す特性図、第7図
(B)は発生トルクの変化を示す特性図、第8図は噴射
量の算出動作を示すフローチャートである。 1……吸気弁 3……カム軸 4a、4b……低速用カム 5……高速用カム 8……ロッカーシャフト 9、10……低速用ロッカーアーム 11……高速用ロッカーアーム 15……切り替え機構 16……油圧室 17……セレクトピン 19……レリーススプリング 20……レシーバ 23……ソレノイドバルブ 24……コントロールユニット L……低回転領域 H……高回転領域
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F02D 43/00 301 F02D 43/00 301Z

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】低回転領域での吸気弁の開閉動作を制御す
    るための低速用カムと、高回転領域での前記吸気弁の開
    閉動作を制御するための高速用カムと、前記高速用およ
    び低速用カムのいずれを用いて前記吸気弁を制御するの
    かを切り替えるカム切り替え手段と、エンジン回転数
    が、設定回転数よりも高い場合には前記高速用カムを選
    択し、エンジン回転数が前記設定回転数よりも低い場合
    には前記低速用カムを選択するように、前記カム切り替
    え手段を制御する切り替え制御手段と、燃焼室に供給さ
    れる混合気の空燃比をフィードバック制御する空燃比制
    御手段と、少なくともエンジンが部分負荷運転状態にあ
    り、しかも、エンジン回転数が前記設定回転数の上下一
    定の回転数区間内にある場合には、前記空燃比制御手段
    によるフィードバック制御を禁止するフィードバック制
    御禁止手段とを備えたことを特徴とするエンジンのバル
    ブ制御装置。
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